JPH0541113A - 導電性配合材及びその製造法 - Google Patents

導電性配合材及びその製造法

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JPH0541113A
JPH0541113A JP32516891A JP32516891A JPH0541113A JP H0541113 A JPH0541113 A JP H0541113A JP 32516891 A JP32516891 A JP 32516891A JP 32516891 A JP32516891 A JP 32516891A JP H0541113 A JPH0541113 A JP H0541113A
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JP
Japan
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conductive
resin
metal
low melting
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JP32516891A
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English (en)
Inventor
Masaaki Miyahara
正昭 宮原
Yasuhiko Takeuchi
康彦 竹内
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Nissei Plastic Industrial Co Ltd
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Nissei Plastic Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非導電性樹脂中に導電性物質が分散して網目
状連続層を形成することのできる導電性配合材を提供す
る。 【構成】 非導電性樹脂が溶融・成形される際に、前記
樹脂中に配合された金属が溶融・分散して導電性を付与
する導電性配合材において、該導電性配合材が、前記非
導電性樹脂の成形する際の成形温度よりも高融点の成分
から成り且つ少なくとも表面が前記成形温度よりも高融
点の高融点金属で形成された高融点体と、前記非導電性
樹脂の成形温度よりも低融点で且つ常温で固体の低融点
金属から成る、高融点体表面を覆う低融点金属層とによ
って形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は導電性配合材及びその製
造法に関し、更に詳細には、非導電性樹脂が溶融・成形
される際に、非導電性樹脂中に配合された金属が溶融・
分散して導電性を付与する導電性配合材およびその製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の急速な普及並びに電子
機器の筐体の樹脂化に伴い、外部において発生した電磁
波(ノイズ)に起因する電子機器の誤動作が頻発するよ
うになってきた。この様な電波障害を防止する方法の一
つは、電子機器の筐体として導電性を有する樹脂によっ
て形成した筐体を用いることにある。ところで、一般的
に、樹脂は非導電性であるため、樹脂中に金属等の導電
性物質を配合して導電性を付与することが考えられる。
この場合、樹脂に導電性を付与するためには、導電性物
質から成る連続層を樹脂中に形成することが大切であ
る。このため、特公平2−25772号公報又は特公平
2−27137号公報には、溶融樹脂をシート状に押し
出つつ引き取って樹脂シートを製造する際に、溶融樹脂
中に溶融ハンダを繊維状或いは幅狭のシート状に押し出
すことによって、ハンダの繊維状体或いは幅狭のハンダ
シート状体が樹脂シートの引き取り方向に形成されてい
る導電性樹脂シートが得られることが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記導電性シートにお
いて、導電性シート中の導電性シート引き取り方向に
は、ハンダの繊維状体或いは幅狭のハンダシート状体が
導電連続層として形成されているため、この方向には優
れた導電性を呈することができる。しかしながら、導電
性シートの導電性シート引き取り方向に対して直角方向
においては、導電連続層が存在せず、導電性が著しく低
下する。一方、この様な導電性の方向性を解消せんとし
て、ハンダシート状体を幅広とすると、ハンダと樹脂と
の親和性が乏しいためにハンダシート状体と樹脂シート
が剥離することがある。従って、導電性成形体におい
て、導電性の方向性を解消し且つ導電性物質と樹脂との
剥離を防止するためには、樹脂中に導電性物質が分散さ
れて網目状連続層が形成されていることが大切である。
そこで、本発明の目的は、樹脂中に導電性物質が分散し
て網目状連続層を形成することのできる導電性配合材及
びその製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するため、先ず、樹脂とハンダとを混練したとこ
ろ、樹脂中にハンダの凝集層が発現し易いため、樹脂と
ハンダとのみを混練したのでは樹脂中にハンダを均一に
分散し難いことが判明した。本発明者等は、この様な知
見に基づき、樹脂中にハンダを分散して充分な導電性を
付与すべく鋭意検討を重ねた結果、予めハンダと銅粉と
を混練し粒子化してから樹脂中に配合すると、得られる
成形体中にハンダが良好に分散し且つ成形体の導電性も
方向性が実質的に解消されることを見い出し、本発明に
到達した。即ち、本発明は、非導電性樹脂が溶融・成形
される際に、前記樹脂中に配合された金属が溶融・分散
して導電性を付与する導電性配合材において、該導電性
配合材が、前記非導電性樹脂の成形する際の成形温度よ
りも高融点の成分から成り且つ少なくとも表面が前記成
形温度よりも高融点の高融点金属で形成された高融点体
と、前記非導電性樹脂の成形温度よりも低融点で且つ常
温で固体の低融点金属から成る、高融点体表面を覆う低
融点金属層とによって形成されていることを特徴とする
導電性配合材にある。
【0005】また、本発明は、非導電性樹脂の溶融成形
の際に、前記非導電性樹脂中に配合された金属が溶融・
分散して非導電性樹脂に導電性を付与する導電性配合材
を製造するに当たり、該非導電性樹脂の成形温度よりも
高融点の成分から成り且つ少なくとも表面が前記成形温
度よりも高融点の高融点金属で形成された高融点体と、
前記非導電性樹脂の成形温度よりも低融点で且つ常温で
固体の低融点金属とを、高融点体の金属表面に酸化膜の
形成を防止するフラックスの存在下或いは実質的に非酸
素状態下において、低融点金属の融点以上で且つ高融点
金属の融点未満の温度に加熱しつつ混練し、高融点体の
高融点金属表面上に低融点金属層を形成することを導電
性配合材の製造法にもある。かかる構成を有する本発明
において、高融点体が粉状体であること、低融点金属が
ハンダで且つ高融点金属が銅粉であること、或いは低融
点金属と高融点体との混練を高真空下で行うことが、良
好な導電性を呈する導電性樹脂を製造できる導電性配合
材を容易に得ることができる。
【0006】
【作用】本発明の導電性配合材を樹脂に添加し溶融成形
して得られる成形体においては、高融点体の表面に形成
された低融点金属層が溶融樹脂の流れ方向に広がりつつ
網状に分散されている。このため、成形体は良好な導電
性を呈し且つ導電性の方向性も実質的に解消されている
のである。この様に低融点金属が非導電性樹脂中で網状
に分散される理由については、次の様に推察される。つ
まり、溶融した低融点金属と高融点体の金属表面との親
和性は、溶融樹脂との親和性よりも高いため、溶融樹脂
中の高融点体は溶融樹脂の流動に伴って移動する際に、
高融点体の金属表面の周囲に在る溶融低融点金属も高融
点体と共に移動するのである。その際に、溶融低融点金
属の一部が溶融樹脂中に分散され、樹脂中に低融点金属
の網状構造を形成することができるのである。
【0007】
【発明の構成】本発明の導電性配合材において、配合す
る非導電性樹脂を溶融成形する際の成形温度よりも高融
点を有する高融点成分から成る高融点体の表面が、非導
電性樹脂の成形温度よりも低融点で且つ常温で固体の低
融点金属から成る低融点金属層によって覆われているこ
とが肝要である。かかる本発明の高融点体としては、粉
状体、特に金属粉状体が好ましい。溶融樹脂中におい
て、樹脂の流動と共に粉状体が容易に移動され、粉状体
の表面周囲に在る溶融低融点金属が樹脂中に分散され易
いためである。この金属粉状体としては、例えば銅(C
u)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、
鉛(Pb)、ニッケル(Ni)ークロム(Cr)合金、
タングステン(W)、黄銅等の単一金属によって形成さ
れているものであってもよく、前記金属粉体の表面に異
なる金属がめっき等によって付着されていてもよい。更
に、カーボン、ガラス、或いはセラミック等の非金属か
ら成る粉体であっても、表面に無電解めっき等によって
ニッケル(Ni)等の金属層が形成されているものであ
ればよい。この様な高融点体の粒径は、配合する樹脂の
成形パーフォーマンス等を考慮して決定すればよく、通
常、100メッシュ以下、好ましくは200メッシュ以
下の粉体が使用される。
【0008】また、かかる高融点体の金属表面を覆う低
融点金属層を形成する低融点金属は、配合する樹脂の成
形温度よりも低融点で且つ常温で固体の金属であればよ
く、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、錫(Sn)、ハンダ等
を挙げることができる。就中、ハンダが特に好ましく用
いられる。尚、ハンダを低融点金属として用いる場合
は、配合する樹脂の融点との関係で所望の融点となる組
成のものを用いればよい。本発明において、低融点体の
被覆量を示す被覆重量比(低融点金属/高融点体)は、
高融点体の種類によって異なる。例えば、高融点体とし
て銅(Cu)粉を使用した場合には、被覆重量比を0.
7以上、特に2以上とすることが好ましい。被覆重量比
が0.7未満の導電性配合材では、得られる成形体が充
分な導電性を呈することができ難い傾向にある。一方、
低融点金属の配合重量比をあまりにも高くすると、溶融
樹脂中で低融点金属同士が凝集し易くなる傾向にある。
その他の高融点体として、鉄(Fe)粉を使用した場合
には、被覆重量比を0.6以上とすることが好ましい。
ここで、使用できる鉄(Fe)としては、鉄成分を主成
分とするものであるものであればよく、純鉄は勿論のこ
と炭素鋼であってもよい。更に、鉛(Pb)粉を使用し
た場合には、被覆重量比を0.3以上とすることが好ま
しく、鉄(Fe)粉の表面にニッケルメッキを施したも
のを使用した場合には、被覆重量比を1以上とすること
が好ましい。尚、かかる被覆重量比の上限は、高融点体
の種類、粒径等の大きさ、表面特性、或いは低融点金属
の種類等によって変化するため、実験的に予め求めてお
くことが好ましい。
【0009】この様な本発明の導電性配合材は、配合す
る樹脂の融点よりも高融点の成分から成り且つ少なくと
も表面が前記樹脂の融点よりも高融点の金属によって形
成されている高融点体と、前記樹脂の成形温度よりも低
融点で且つ常温で固体の低融点金属とを高融点体の金属
表面に酸化膜の形成を防止するフラックスの存在下、低
融点金属の融点以上で且つ高融点金属の融点未満の温度
に加熱しつつ混練し、高融点体の表面に低融点金属層を
形成することによって得ることができる。ここで、金属
表面に酸化膜が形成されている高融点体と低融点金属と
を混練しても、低融点金属と高融点体の金属表面との濡
れ性が不充分であるため、低融点金属層によって高融点
体の表面を充分に覆うことができない。かかる酸化膜の
形成を防止するため、本発明においてはフラックスを存
在させる。この際に使用されるフラックスとしては、塩
化亜鉛系フラックスを用いることができる。
【0010】かかるフラックスを用いる導電性配合材の
製造法としては、高融点体とフラックスとを予め混練し
た後、低融点金属を加えて加熱し低融点金属を溶融しつ
つ混練する方法、予め溶融した低融点金属中にフラック
スを添加し、次いで高融点体を加えて混練する方法、或
いは高融点体、低融点金属、及びフラックスを同時に混
練しつつ加熱する方法を採用することができる。この際
の加熱温度は、低融点金属の融点以上、高融点金属の融
点未満とすることが必要である。この様な製造法におい
て、高融点体の金属表面が見えなくなったとき、溶融し
た低融点金属によって高融点体の金属表面が覆われたこ
とが判断できる。高融点体の金属表面が低融点金属によ
って覆われた後、低融点金属を冷却固化してから塊状に
固まっている塊状物を再粒子化し、次いで低融点金属層
に残留しているフラックスを洗浄する。かかるフラック
ス存在下での高融点体と低融点金属との混練は、大気下
で行うことができるが、フラックスの洗浄工程を必要と
する。
【0011】この点、前記混練を実質的に非酸素状態下
において行うならば、フラックスを存在させることを必
要とせず、フラックスの洗浄工程を不要にできる。更
に、加熱温度をフラックス存在下での混練の場合に比較
して低温とすることができ、低融点金属の融点以下〔好
ましくは(低融点金属の融点−10℃)以上〕にしてもよ
い。ここで、「実質的に非酸素状態下」とは、5mmHg以
下の高真空下、或いは窒素又は水素雰囲気下で混練を行
うことを意味する。この様にして得られた導電性配合材
を導電性付与する樹脂に配合するためには、配合する非
導電性樹脂と導電性配合材とを射出成形機等に直接添加
して成形してもよく、予め樹脂中に高濃度に導電性配合
材が配合されているチップを非導電性樹脂と共に射出成
形機等に供給する、いわゆるマスタ−チップ法によって
成形してもよい。尚、本発明の導電性配合材を配合する
樹脂としては、従来から汎用されている樹脂、例えばポ
リプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ABS樹脂、
ポリカーボネイト、ポリアセタール等を用いることがで
きる。唯、ポリアセタールやポリカーボネイトに、フラ
ックスを添加して調整した導電性配合材を配合する場合
には、添加したフラックスに因る樹脂の分解を防止する
ため、フラックスを充分に洗浄して除去しておくことが
好ましい。
【0012】ここで、図1に示す成形体中の低融点金属
の分布状態を説明する。図1に示す成形体は、導電性配
合材を混合した樹脂を射出成形によって成形したもので
あり、円盤部1の上面にスプル部2が付着している。こ
の成形体を成形する際、溶融樹脂はスプル部2の上方か
ら下方に向けて流れ、更にスプル部2の下端から円盤部
1の周縁方向に放射状に流れる。かかる成形体の円盤部
1の溶融樹脂の流れ方向に対して平行方向の断面を図2
に、溶融樹脂の流れ方向に対して直角の断面を図3に各
々示す。図2〜3は、断面を約150倍に拡大した顕微
鏡写真である。図2〜3、特に図3から明らかな様に、
低融点金属Mが樹脂Pの流れ方向に流れつつ樹脂P中に
拡散しており、低融点金属Mが分散し網状構造体を形成
していることが推察できる。この様な成形体において
は、成形体内における導電性のバラツキが実質的に存在
せず、一様な導電性を呈することができる。この様にし
て得られた成形体は、優れた導電性を呈することができ
るため、電磁波シールド用等に好適に使用できる。ま
た、導電性配合材を構成する高融点体又は低融点金属と
して、X線の遮蔽能を有する鉛等を使用した場合、得ら
れる成形体は導電能とX線遮蔽能とを併有するため、こ
の成形体はX線シールド用にも使用できる。
【0013】更に、電気洗濯機等の電気製品のケースに
用いると、ケースから直接アースを取ることができる。
また、中心部に本発明の導電性配合材が配合された導電
性樹脂を配したコア成分と、前記導電性樹脂の周囲に非
導電性樹脂を配したシース成分とから構成される複合成
形体としてもよい。尚、本発明の導電性配合材を配合し
た成形体は、優れた導電性の他に、良好な制振性、熱伝
導性、遮音性を呈するため、建築材等にも使用すること
ができる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例によって更に一層詳細に説明
する。 実施例1 200メッシュの網を通過する銅粉と塩化亜鉛系フラッ
クス(0.2g/Cu1g) とを混合し、銅粉との被覆重量比
(ハンダ/銅粉)が3/1となる量の融点183℃のハ
ンダ(Sn−Pb系)を溶融して添加した。次いで、予
め添加しておいたフラックスが溶融する温度(ほぼ20
0℃)に加熱しつつ銅色が完全に消えるまで混練し、ハ
ンダを冷却固化してから粒子化した後、フラックスを洗
浄した。得られた粒子は、銅粉の表面をハンダ層が完全
に覆っているものであった。また、銅粉に代えて鉄粉、
ニッケル粉、炭素鋼粉を用い、銅粉と同様にハンダと混
練した。得られた粒子は、金属粉の表面をハンダ層によ
って覆われているものであった。
【0015】実施例2 200メッシュの網を通過する銅粉と、銅粉との被覆重
量比(ハンダ/銅粉)が3/1となる量の融点183℃
のハンダ(Sn−Pb系)とを5mmHgの高真空下で約1
00℃に加熱しつつ約3時間混練した。次いで、予め添
加しておいたフラックスが溶融する温度(ほぼ200
℃)に加熱しつつ銅色が完全に消えるまで混練し、その
後、ハンダを冷却固化してから粒子化した。尚、本実施
例においては、実施例1の如く、フラックスを添加しな
かったため、フラックスの洗浄を行わなかった得られた
粒子は、実施例1で得られた粒子と同様に、銅粉の表面
をハンダ層が覆っているものであった。
【0016】実施例3 実施例2で得た導電性配合材としての粒子とポリプロピ
レンとを予め混練して得られたマスターチップを、ポリ
プロピレン樹脂に導電性配合材が表1に示す量となるよ
う混合して図1に示す成形体を射出成形によって成形し
た。得られた成形体の導電性を表1に併せて示した。
【0017】
【表1】
【0018】上記表1から明らかな様に、本実施例によ
って得られた成形体の導電性は良好であり、導電性の方
向性は実質的に存在しなかった。また、No.3の成形体に
ついて樹脂流れに対して平行の平行面及び樹脂流れに対
して直角の直角面との断面を顕微鏡観察したところ、平
行面は図2に示す状態で且つ直角面は図3に示す状態で
あった。このため、本実施例によって得られた成形体中
においては、低融点金属であるハンダが網状構造を構成
しているものと推定することができる。
【0019】比較例 実施例3のNo.3において樹脂に添加した導電性配合材を
形成する銅粉とハンダとを、予め混練して粒子状とする
ことなくポリプロピレン樹脂に直接添加してマスターチ
ップとした他は、実施例3のNo.3と同様に行った。得ら
れた成形体中には、ハンダが部分的に凝集しており、体
積固有抵抗が部分的に異なるものであった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、良好な導電性を呈する
導電性樹脂成形体を成形することできる。このため、電
磁波シールド用或いはX線シールド用の導電性樹脂成形
体を成形することができる。更に、直接アース等を取る
ことのできる電気製品の樹脂製ケース等も成形すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性配合材を含有する樹脂で成形し
た成形体の斜視図である。
【図2】図1に示す成形体における樹脂流れに対して平
行な断面の状態を示す拡大断面図である。
【図3】図1に示す成形体における樹脂流れに対して直
角な断面の状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 円盤部 2 スプル部 P 樹脂 M 低融点金属

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非導電性樹脂が溶融・成形される際に、
    前記樹脂中に配合された金属が溶融し分散して導電性を
    付与する導電性配合材において、 該導電性配合材が、前記非導電性樹脂の成形する際の成
    形温度よりも高融点の成分から成り且つ少なくとも表面
    が前記成形温度よりも高融点の高融点金属で形成された
    高融点体と、 前記非導電性樹脂の成形温度よりも低融点で且つ常温で
    固体の低融点金属から成る、高融点体表面を覆う低融点
    金属層とによって形成されていることを特徴とする導電
    性配合材。
  2. 【請求項2】 高融点体が粉状体である請求項1記載の
    導電性配合材。
  3. 【請求項3】 低融点金属がハンダで且つ高融点体が銅
    粉である請求項1又は請求項2記載の導電性配合材。
  4. 【請求項4】 非導電性樹脂の溶融成形の際に、前記非
    導電性樹脂中に配合された金属が溶融・分散して非導電
    性樹脂に導電性を付与する導電性配合材を製造するに当
    たり、 該非導電性樹脂の成形温度よりも高融点の成分から成り
    且つ少なくとも表面が前記成形温度よりも高融点の高融
    点金属で形成された高融点体と、前記非導電性樹脂の成
    形温度よりも低融点で且つ常温で固体の低融点金属と
    を、 高融点体の金属表面に酸化膜の形成を防止するフラック
    スの存在下或いは実質的に非酸素状態下において、低融
    点金属の融点以上で且つ高融点金属の融点未満の温度に
    加熱しつつ混練し、 高融点体の高融点金属表面上に低融点金属層を形成する
    ことを特徴とする導電性配合材の製造法。
  5. 【請求項5】 高融点体が粉状体である請求項1記載の
    導電性配合材の製造法。
  6. 【請求項6】 混練が高真空下で行われる請求項4記載
    の導電性配合材の製造法。
  7. 【請求項7】 低融点金属がハンダで且つ高融点金属が
    銅粉である請求項4記載の導電性配合材の製造法。 【0001】
JP32516891A 1990-11-13 1991-11-13 導電性配合材及びその製造法 Pending JPH0541113A (ja)

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