JPH0541053U - 電子放出源 - Google Patents

電子放出源

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JPH0541053U
JPH0541053U JP9677291U JP9677291U JPH0541053U JP H0541053 U JPH0541053 U JP H0541053U JP 9677291 U JP9677291 U JP 9677291U JP 9677291 U JP9677291 U JP 9677291U JP H0541053 U JPH0541053 U JP H0541053U
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JP
Japan
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electron emission
core wire
winding
insulating layer
emission source
Prior art date
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Pending
Application number
JP9677291U
Other languages
English (en)
Inventor
茂生 伊藤
武 利根川
剛宏 新山
Original Assignee
双葉電子工業株式会社
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0541053U publication Critical patent/JPH0541053U/ja
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリッドとの短絡が生じず、振動防止部材を
設けた場合にも温度分布の不均一や電子放出層の剥離が
生じない電子放出源を提供する。 【構成】 芯線2のまわりには、絶縁層12で被覆され
た巻線5が巻付けられている。絶縁層12,12間の芯
線2上には、絶縁層12よりも低くなるように電子放出
物質層30が設けられている。芯線2と巻線5は通電加
熱される。近傍に配設された支持体37は、絶縁層12
のみに接触する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、蛍光表示管等の線状陰極として用いられる電子放出源に関するもの である。本発明は、上記のほか、蛍光表示管の原理を利用した平面形表示装置・ 発光セル・プリンタヘッド等にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】
蛍光表示管等の線状陰極として用いられている電子放出源は、一般に通電によ り発熱する芯線の周囲に電子放出物質層を被着させた構成になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
(1)蛍光表示管の輝度を高めるために、線状陰極とアノードの間隔を短かく することがあるが、ある限度以上に短かくすると、線状陰極の振動等によって線 状陰極とグリッドが短絡し、線状陰極が断線してしまうことがあった。このため 線状陰極とアノードの間隔をある値以上に小さくすることができなかった。
【0004】 (2)線状陰極の振動を抑止するために振動防止部材を設けると、線状陰極は 振動防止部材に熱をうばわれてしまい、温度分布が不均一になり場所によって電 子の放出能力に差違が生じてしまう。
【0005】 (3)線状陰極の電子放出層は、振動防止部材との接触によって剥離してしま うことがあった。
【0006】 本考案は、グリッドとの短絡が生じず、振動防止部材を設けた場合にも温度分 布の不均一や電子放出層の剥離が生じない電子放出源を提供することを目的とし ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本考案の電子放出源は、通電加熱される芯線と、絶縁層に被覆されて前記芯線 に巻装された巻線と、その巻線表面の径が前記巻線の絶縁層の表面の径よりも小 さくなるように前記巻線間の前記芯線に被覆された電子放出物質層を有している 。
【0008】
【作用】
巻線の絶縁層は電子放出物質層の表面よりも外方に突出している。従って、グ リッドや振動防止部材等の電子放出源に隣接する部材が前記電子放出物質層に接 触することはない。
【0009】
【実施例】
図1〜図10によって一実施例の電子放出源の製造工程と構造を説明する。 図1及び図2に示す電子放出源1の芯線2は、タングステン又はRe3%含有 タングステンからなり、線径は数μmから数十μmである。 図2に示すように、この芯線2には絶縁層3がコーティングされている。この 絶縁層3を構成する物質は、加熱することによって分解蒸発する絶縁性の物質で あればよい。本実施例では絶縁層3はアクリルからなり、例えばアセトン中にア クリルを溶解させたアクリルバインダ中に芯線2をディッピングさせることによ って形成できる。
【0010】 図1に示す巻付け機4を用いて、図2に示すように前記芯線2に巻線5を巻付 ける。前記巻線5は、タングステン又はRe3%含有タングステンからなり、線 径は数μm〜数十μmである。 巻付け機4の送り部6から送出された前記芯線2は、回転円板7の貫通孔8を 通過して巻取り部9に巻取られていくようになっている。回転円板7には、前記 巻線5を有するボビン10が設けられており、芯線2の送出に伴う回転円板7の 回転によって芯線2に所定ピッチで巻線5を巻付けていくようになっている。
【0011】 次に、図3に示す電着装置11を用いて、前記巻線5に絶縁層12を被着させ る。 電着槽13内には電着液14が貯えられている。この電着液14は、エタノー ル中に電解質となるAl(NO3 3 が溶解され、さらに絶縁層12となるAl 2 3 粉末が分散されたものである。この電着液14は、電着槽13の底部に接 続連通されたポンプ15によって槽内に送られ、オーバフローすることによって 該ポンプ15で回収されるようになっている。そして電着槽13上に設けられた 支持ローラ16により、巻線5が巻付けられた線状の芯線2を電着液14内に浸 漬できるようになっている。
【0012】 前記電着槽13の隣には、前記芯線2の巻線5に接触・導通する電極ローラ1 7が設けられている。そして、電源18の陽極は前記電着槽13に接続され、陰 極は前記電極ローラ17に接続されている。また、図中19は支持ローラ、20 は焼結炉、21は芯線2の送出器、22は芯線2の巻取り器である。
【0013】 前記芯線2は、送出器21に巻装され、電極ローラ17を経て電着槽13内へ 向けて送出される。即ち、芯線2は電極ローラ17及び支持ローラ16,19に 案内されて電着液14中を通過し、さらに焼結炉20を経て巻取り器22に巻き 取られていくようになっている。
【0014】 前記電着装置11において、送出器21及び巻き取り器22によって前記芯線 2を搬送して電着液14中を通過させながら、電極ローラ17と電着槽13の間 に直流電界を加える。図4に示すように、電極ローラ17に接触・導通するのは 巻線5のみであり、巻線2と芯線5の間には絶縁層3があるので芯線2にはマイ ナスの電位は付与されない。このため、電着液14中を通過した芯線2の絶縁層 3にはAl2 3 は付着せず、マイナス電位の付与された巻線5のみに電気泳動 の原理でAl2 3 が選択的に被着する。
【0015】 焼結炉20は、電着液14から上がってきた芯線2をH2 雰囲気中において1 500℃以上で加熱する。Al2 3 は若干溶融し、巻線5に強固に付着して絶 縁層12を形成する。また、アクリルからなる前記絶縁層3は熱によって分解・ 飛散する。
【0016】 図5はこのようにして得られた芯線2である。ここで、巻線5の絶縁層12の 厚さは、数μm〜数十μmである。但し、(巻線のピッチ−巻線径)/2以上の 厚さにはしない。このようにしないと、後工程で電子放出物質を付着させるスペ ースがなくなってしまう。例えば、巻線5のピッチが80μmで巻線径10μm の場合、絶縁層12の厚さは35μm以下とし、より好ましくは10μm程度と する。
【0017】 図6に示す電着装置25を用いて、図5に示した芯線2に電子放出物質を被着 させる。この電着装置25は図3に示したものとほぼ同じ構成であるが、前記電 極ローラ17のかわりに電極槽26を有している。この電極槽26内には硝酸バ リウムを含む電解液27が貯えられている。そして電極槽26上に設けられた3 個1組の導入ローラ28によって、線状の芯線2を前記電解液27内に浸漬でき るようになっている。そして、電源18の陰極がこの電極槽26に接続されてい る。
【0018】 電着槽13内の電着液29は、アセトン中に電解質となるアクリルが溶解され ており、さらに熱電子放出物質である(Ba,Sr,Ca)CO3 粒子が分散さ れたものである。
【0019】 図5に示す芯線2は、送出器21から送り出され、電極槽26の電解液27と 、電着槽13の電着液29を通過し、支持ローラ16,19及び焼結炉20を経 て巻取り器22に巻取られていく。
【0020】 前記巻線5は絶縁層12に被覆されているので、電極槽26の電解液27に接 触・導通しない。このため、マイナスの電圧が付与されるのは芯線2のみであり 、電着液29中の(Ba,Sr,Ca)CO3 粒子が電気泳動の原理に従って芯 線2の表面に付着し、電子放出物質層30を形成する。電子放出物質層30の厚 さは、図7に示すようにその表面が前記巻線5の絶縁層12よりも低くなるよう に調整されている。このようにすれば、この電子放出源1を蛍光表示管に実装し た場合、電子放出源1が振動防止部材や制御電極等に接触するとしても、巻線5 の絶縁層12において接触し、電子放出物質層30が接触することはない。
【0021】 図8〜図10は前記電子放出源1を蛍光表示管内に実装した状態を示す。 図8〜図10において、31は制御電極、32は陽極基板、33は陽極導体3 4及び蛍光体層35からなる陽極である。そして、電子放出源1は、芯線2の通 電加熱に加えて巻線5も補助的に通電加熱される。
【0022】 図8に示した電子放出源1と陽極33の距離Aは、必要に応じて短くすること ができる。上記距離Aを短くした結果として、電子放出源1と制御電極31の距 離Bが短くなり、両者1,31が接触したとしても、制御電極31と接触するの は外方に突出した絶縁層12の部分なのでショートして電子放出源1が断線して しまうことはない。
【0023】 図9,図10に示すように、電子放出源1の振動を防止するため、線状又はブ ロック状の支持体36,37を電子放出源1に接触させて電子放出源1の上又は 下に配置しても、電子放出源1の電子放出物質層30は均一な温度分布を保ち、 支持体36,37に接触した部分の電子放出効率が低下してしまうことはない。 これは、芯線2が巻線5によって補助的に加熱されているためであり、また支持 体36,37に直接接触している絶縁層12は熱伝導率が小さく、伝導による芯 線2の温度低下が非常に小さいからである。さらに、絶縁層12と支持体36, 37の接触は点接触に近く、接触面積が小さいことも理由のひとつである。さら にまた、巻線5によって芯線2が補助的に加熱されているため、配設用の金具に 接続された電子放出源1の両端のエンドクール部も短くなっている。
【0024】
【考案の効果】 本考案の電子放出源は、絶縁層に被覆された巻線を芯線に巻き付け、巻線の間 の芯線上に前記絶縁層よりも低くなるように電子放出物質層を設けてある。
【0024】 従って本考案によれば、グリッドとの短絡が生じず、振動抑止部材を設けた場 合にも、温度分布が不均一になったり電子放出物質層が剥離することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の製造工程で用いる巻付け機の模式図
である。
【図2】一実施例の製造工程を示す断面図である。
【図3】一実施例の製造工程で用いる電着装置の模式図
である。
【図4】図3における電極ローラ付近の拡大図である。
【図5】一実施例の製造工程を示す断面図である。
【図6】一実施例の製造工程で用いる電着装置の模式図
である。
【図7】一実施例の製造工程を示す断面図である。
【図8】一実施例の電子放出源を蛍光表示管に実装した
状態を示す図である。
【図9】一実施例の電子放出源を蛍光表示管に実装した
状態を示す図である。
【図10】一実施例の電子放出源を蛍光表示管に実装し
た状態を示す図である。
【符号の説明】
1 電子放出源 2 芯線 5 巻線 12 絶縁層 30 電子放出物質層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電加熱される芯線と、絶縁層に被覆さ
    れて前記芯線に巻装された巻線と、その巻線表面の径が
    前記巻線の絶縁層の表面の径よりも小さくなるように前
    記巻線間の前記芯線に被覆された電子放出物質層を有す
    る電子放出源。
JP9677291U 1991-10-30 1991-10-30 電子放出源 Pending JPH0541053U (ja)

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JP9677291U JPH0541053U (ja) 1991-10-30 1991-10-30 電子放出源

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JP9677291U JPH0541053U (ja) 1991-10-30 1991-10-30 電子放出源

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JPH0541053U true JPH0541053U (ja) 1993-06-01

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