JPH0540738U - 空気調和機の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、空気調和機の室外機に係り、とく
に送風機保持部材の改良に関するもので、通風抵抗を少
なくして、騒音低減を図ると共に、高価なプレス型を必
要とせず、安価でかつ、重量の軽いしかも組立て作業性
のすぐれた送風機保持部材を提供することを目的とした
ものである。 【構成】 左右一対の縦フレーム９と、これに連接する
複数個の横フレーム１０からなり、電動機取付脚の座と
なる部分に、ボルト１１を立設すると共に、前記縦フレ
ーム９の両先端に、めねじ部９ａを形成したもので構成
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、空気調和機の室外機に係り、とくに送風機保持部材を改良した室外 機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３および図４は実公昭６１−７４９５号公報に示された従来の空気調和機の 室外機を示す。図３，図４において、１は室外機の筐体、２は筐体１内を左右に 区画する仕切板、３は筐体１内の仕切板２で仕切られた一側部に設置された圧縮 機、４および５は筐体１の仕切板２で仕切られた他側部に設置された送風機およ び熱交換器である。送風機５は、電動機６と電動機６の回転軸に嵌合固定された プロペラファン７とから構成され、電動機６が送風機保持部材８に固定されてい る。この保持部材８は、図５に示すように、１枚の板金に折曲げ加工と打抜き加 工を施し、上，下端のフランジ面にナット８ａが固着されるので、筐体１に上， 下端部が固定されている。

【０００３】 次に、以上のように構成された室外機の動作について説明する。圧縮機３が駆 動され、また電動機６の駆動によりプロペラファン７が回転することにより、熱 交換器５と外気の間で熱交換が行われる。なお、冷媒サイクル動作については、 従来の一般的な分離形空気調和機の室外機と同様であるので、説明を省略する。

【０００４】 以上のように構成された従来の室外機では、送風機４は、熱交換器５に対して 効率よく通風が行えるようにするため、熱交換器５の中央部と対向するように配 設する必要がある。このため、送風機４は重量物である電動機６を筐体１の底面 からある程度の高さまで持ち上げて送風機保持部材８に保持しなければならない 。したがって、保持部材８は、ある程度の強度が必要であり、板金加工によって 板材を曲げ各部にフランジを設けることで、強度をもたせた送風機保持部材８が 用いられている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記のような構成では、形状が複雑であると共に、重量が増加す る傾向にあり、また板金を複雑な形状に加工するため、高価なプレス型が必要と なり、上記保持部材単品としてのコストが高くなり、さらに保持部材を構成する 板金材によって、室外機内の通風を阻害し、騒音が大きくなるという欠点を有し ていた。

【０００６】 本考案は上記課題に鑑み、簡単な構造で安価に製作でき、また軽量化を図るこ とができ、さらに騒音も小さくできる送風機保持部材を備えた空気調和機の室外 機を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案の空気調和機は、室外機の筐体に内蔵する 熱交換器と、前記熱交換器に、強制通風し外気と熱交換せしめるプロペラファン と、これを駆動する電動機により構成される送風機と、前記送風機を保持する送 風機保持部材とからなり、前記送風機保持部材は左右一対の縦フレームと、前記 縦フレームを連接する複数個の横フレームをすべて、継ぎ目なし鋼管で構成し、 前記縦フレームと前記横フレームの一部が、前記電動機の取付脚の座を兼ねると 共に、前記縦，横フレームの座に前記電動機固定用のボルトを立設してなる構成 を備えたものである。

【０００８】 また他の本考案の空気調和機は、さらに左右一対の縦フレームの両先端にめね じ部を備えたものである。

【０００９】

【作用】

本考案の空気調和機は、上記した構成によって、送風機保持部材のフレームを すべて、継ぎ目なし鋼管によって構成したことにより、単純な構造で十分な強度 を有し、板金部材を使用していないため、高価なプレス型が不要となり、安価に 製作できると共に、軽量化を図ることもできる。さらに室外機内の通風を送風機 保持部材で阻害することも防止できる。また縦フレームおよび横フレームの、電 動機取付脚の座となる部分に、ボルトを立設させたことにより、電動機の組付け は容易に行うことができる。

【００１０】 また、他の考案の空気調和機は、さらに、左右一対の縦フレームの両先端にめ ねじ部を備えた構成とすることによって、板金部材にナットを溶接することなく 、同等の強度を確保できると共に、部品点数が少なく、安価に製作できる。

【００１１】

【実施例】

以下本考案の、一実施例の空気調和機の室外機について、図面を参照しながら 説明する。

【００１２】 図１，図２は本考案の一実施例における、送風機保持部材を示すもので、図１ ，図２において、８は送風機保持部材であり、この保持部材８は継ぎ目なし鋼管 を用いた左右一対の縦フレーム９、上下および中央部にある横フレーム１０で構 成されている。

【００１３】 左右一対の縦フレーム９は、正面中央凸部状、さらに上部で逆Ｌ字状、下部で Ｌ字状に成形されている。

【００１４】 また、両先端は縮管加工し、中空部にめねじ部９ａを備え、筐体への固定部を 形成している。さらに電動機取付脚の座となる、縦フレーム９の中央凸部９ｂ、 および中央部にある横フレーム１０には、貫通穴９ｃ，１０ａがあけられており 、電動機固定用のボルト１１が立設されている。またこの固定ボルト１１の周囲 は、電動機取付脚と接触する部分に凹部９ｄ，１０ｂが形成されている。

【００１５】 以上のように構成された、実施例の送風機の保持部材８は、上述した図３，図 ４に示す空気調和機の室外機に従来の送風機保持部材に代えて用いられ、縦フレ ームと横フレームの中央部に形成される電動機取付脚の座に、電動機本体を嵌め 込み、ナットでこの電動機は固定される。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、送風機保持部材を構成する左右一対の縦フレ ームと、複数個の横フレームをすべて、継ぎ目なし鋼管としたので、従来の全体 を板金で構成した送風機保持部材に比べ、簡単な構造で、従来のものと同等以上 の強度確保や、重量軽減を図ることができ、部品の取扱い、組立も容易にでき、 また従来の送風機保持部材が複雑で高価なプレス型が必要であったのに対し、本 考案は、すべて継ぎ目なし鋼管であるため、筐体内の風路での通風抵抗が少なく 、騒音低減させることができるという効果がある。

【００１７】 また縦フレームおよび横フレームの、電動機取付脚の座となる部分に、ボルト を立設させたことにより、電動機の組み付けは容易に行うことができるという効 果もある。

【００１８】 また他の本考案は、左右一対の縦フレームの両先端に、めねじ部を備えた構成 としたので、板金部にナットを溶接した従来のものに比べ、同等の強度を確保で きるうえ、部品点数も少なく、安価に制作できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における、空気調和機の室外
機に用いる送風機保持部材の斜視図

【図２】同実施例における送風機保持部材の分解斜視図

【図３】従来の空気調和機の室外機を示す縦断面図

【図４】従来の空気調和機の室外機の分解斜視図

【図５】従来の送風機保持部材の斜視図

【符号の説明】

８ 送風機保持部材 ９ 縦フレーム ９ａ めねじ部 １０ 横フレーム １１ ボルト

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室外機の筐体に内蔵する熱交換器と、前
   記熱交換器に強制通風し外気と熱交換せしめるプロペラ
   ファンと、これを駆動する電動機により構成される送風
   機と、前記送風機を保持する送風機保持部材とからな
   り、前記送風機保持部材は左右一対の縦フレームと、前
   記縦フレームを連接する複数個の横フレームをすべて継
   ぎ目なし鋼管で構成し、前記縦フレームと前記横フレー
   ムの一部が、前記電動機の取付脚の座を兼ねると共に、
   前記縦フレーム及び前記横フレームの座に前記電動機固
   定用のボルトを、立設してなることを特徴とする空気調
   和機の室外機。
2. 【請求項２】 継ぎ目なし鋼管で構成した縦フレームの
   端部に、めねじ部を備えた請求項１記載の空気調和機の
   室外機。