JPH0540530A - タービンの回転数制御装置 - Google Patents

タービンの回転数制御装置

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JPH0540530A
JPH0540530A JP19422891A JP19422891A JPH0540530A JP H0540530 A JPH0540530 A JP H0540530A JP 19422891 A JP19422891 A JP 19422891A JP 19422891 A JP19422891 A JP 19422891A JP H0540530 A JPH0540530 A JP H0540530A
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JP
Japan
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turbine
phase
proportional
proportional gain
compensator
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Withdrawn
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JP19422891A
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English (en)
Inventor
Takaharu Hiroe
隆治 広江
Toshimitsu Morimoto
敏光 森元
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定性に優れたタービンの回転数制御装置を
提供することを目的とする。 【構成】 比例フィードバック手段6、位相補償器設計
手段14及び位相補償手段15により回転数制御装置1
3を構成する。上記比例フィードバック手段6は、ター
ビンの回転数と回転数の設定値との偏差に比例ゲインを
乗じて比例フィードバック信号10を生成する。位相補
償器設計手段14は、上記比例ゲインに基づいて、位相
余裕を増大させ、タービン回転数制御の安定性を得るの
に必要な位相補償器22を設計する。そして、位相補償
器設計手段14により設計された位相補償器22により
上記比例フィードバック信号10を位相補償し、ガバナ
開度指令信号12を発信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば発電用蒸気ター
ビンに用いられるタービンの回転数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸気タービンの回転数の調節は、
蒸気タービンに流入する蒸気の流量をガバナと呼ばれる
流量調節弁を開閉する事により行なわれる。
【0003】まず、図3により蒸気タービンについて簡
単に説明する。ボイラ等で発生した蒸気は蒸気管1によ
りガバナ2に導かれ、このガバナ2で流量を調節された
後、蒸気はタービン3に流入する。このタービン3にお
いて、蒸気のエネルギは回転の運動エネルギに変換され
る。タービン3には発電機4が連結されており、蒸気の
エネルギは最終的に電力に変換される。
【0004】次に、従来におけるタービンの回転数制御
方式について説明する。先に説明したように、発電機4
はタービン3に連結されているので、タービン3の回転
数が変動すると、発電機4の回転数も変動する。そし
て、この発電機4の回転数が変動すると、電力の周波数
が変動する。電力系統にとって周波数の維持は最重要課
題であるので、タービン3の回転数制御は極めて重要で
ある。タービン3の回転数ωは一般に次の伝達関数に従
う。 ω=(1/Tω)・(P−L)・(1/s) …(1) ω:タービン回転数(定格値に規格化した値) P:タービンで発生する回転エネルギ(定格値に規格化
した値) L:発電機の負荷(定格値に規格化した値) Tω:タービンの慣性能率から定まる時定数(sec) S:ラプラス演算子
【0005】従って、(1)よりタービン3の回転数ω
を一定に維持するためには、タービン3において発生す
る回転のエネルギPと発電機4の負荷Lを一致させれば
良いことが分かる。
【0006】タービン3において発生する回転エネルギ
Pは、ガバナ2の開度を調節することにより加減する。
ガバナ2の開度指令から上記回転エネルギPまでの伝達
関数は、タービンプラントの規模や型式により変わる
が、ここでは説明を簡単にするために再熱を行なわない
小型の自家発電用のタービンプラントについて考える。
このプラントでは、ガバナ2の開度から上記回転エネル
ギPまでの伝達関数は次のようになる。 P={1/(1+τv S)}Ld …(2) τv :ガバナの時定数 Ld :ガバナの開度指令値(定格値に規格化した値) 以上がタービンプラントの動特性である。
【0007】しかして、一般にタービンプラントの回転
数制御は、比例制御により行なわれる。タービン3及び
発電機4の回転数は、タービン3の軸に取り付けられた
回転数センサ5により計測される。比例フィードバック
手段6では、差分器8によりタービン回転数の回転数設
定値7に対する偏差を算出する。さらに、その偏差に乗
算器9で適当な比例ゲイン(Kp)16を乗じ、比例フ
ィードバック信号10を生成する。
【0008】従来は、比例フィードバック信号10にバ
イアス信号11を加算したものをガバナ開度指令信号1
2としている。上記バイアス信号11は、タービン回転
数の回転数設定値7に対する偏差が「0」のときのガバ
ナ開度指令信号12を設定するためのものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】比例制御では、一般に
比例ゲインを大きくすればする程、定常偏差が減少する
ことが知られている。タービンの回転数制御において
も、上記比例ゲインKpは、通常「25.0」程度の大
きな値に設定されており、タービンの回転数偏差の発生
を小さく抑制している。しかしながら、比例ゲインを大
きく設定すると、安定性が減少し、応答が振動的になる
という傾向がある。タービンの回転数制御では上述した
ように比例ゲインKpを大きく設定しているため、安定
性が充分ではなかった。この原因を周波数特性により説
明する。図4はタービンの回転数制御系の一巡伝達関数
のBode線図である。一巡伝達関数は、(1)式及び
(2)式より次の通りである。 Kp G=Kp/{Tω(1+τv S)S} …(3)
【0010】この(3)式の周波数特性から、制御系を
組み込んだ後のプラントの特性を知ることができる。比
例制御等のフィードバック制御では、制御偏差を減少さ
せるためには、低周波領域において、一巡伝達関数のゲ
インを大きくすれば良い。図4のゲイン線図は標準的な
比例ゲインKpの時と、Kpより大きな比例ゲインK
p′の時との一巡伝達関数のゲイン特性を示している。
比例ゲインが大きくなると、一巡伝達関数のゲインが大
きくなるので、制御偏差は小さくなる。一方、安定性は
位相余裕より評価できるが、位相余裕が大きいほど安定
性は向上する。
【0011】図4の位相線図には、比例ゲインがKpの
時の位相余裕φmと比例ゲインがKp′のときの位相余
裕φm′が示されている。比例ゲインが大きくなると位
相余裕が減少し、安定性が損なわれるので、応答が振動
的になる。従って、比例ゲインKpは、安定性を得るた
めには、あまり大きくできないという事が分かる。
【0012】しかしながら、電力系統においては、周波
数の定常偏差をできるだけ小さくすることが最重要課題
となっているため、安定性が充分に得られないような大
きな比例ゲインが用いられている。この比例ゲインは、
発電プラントによらずほぼ一様な値が使用されている。
上記(3)式から明らかなように、タービンの時定数T
ω小さければ小さい程、一巡伝達関数のゲインは大きく
なる。従って、タービンの時定数が小さいプラントで
は、特に安定性が不足することになる。
【0013】更に、図4の位相線図は、アナログ制御の
ものであり、デジタル制御の場合には、サンプリング遅
れにより位相が更に遅れるので、位相余裕はもっと小さ
くなる。デジタル制御の場合には、サンプリング遅れに
よる位相余裕の減少を防止するために、サンプリング周
期をできるだけ小さくする必要がある。従って、制御用
の計算機には演算速度の大きい高価なものが必要であっ
た。本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、位相余
裕を増大させることにより、安定性に優れたタービンの
回転数制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタービンの
回転数制御装置は、タービンの回転数と回転数の設定値
の偏差に比例して比例フィードバック信号を生成する比
例フィードバック手段と、この比例フィードバック手段
の比例計数等が適切な位相補償器を設計する位相補償器
設計手段と、この位相補償器設計手段により設計された
位相補償器により上記比例フィードバック信号を位相補
償する位相補償手段と具備したことを特徴とするもので
ある。
【0015】
【作用】比例フィードバック手段は、蒸気タービンの回
転数と回転数の設定値との偏差に比例ゲインを乗じて比
例フィードバック信号を生成する。位相補償器設計手段
は、上記比例ゲインに基づいて、位相余裕を増大させ、
タービン回転数制御の安定性を得るのに必要な位相補償
器を設計する。そして、この設計された位相補償器によ
り上記比例フィードバック信号を位相補償し、ガバナ開
度指令信号を発信する。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。
【0017】図1は本発明を蒸気タービンに実施した場
合の例を示す全体構成図である。図1において回転数制
御装置13は、比例フィードバック手段6と位相補償器
設計手段14、位相補償手段15により構成される。そ
の他の部分は、図3と同様であるので、図3と同一符号
を付して詳細な説明は省略する。
【0018】上記位相補償器設計手段14は、比例ゲイ
ン(Kp)16を入力し、基準比例ゲイン(Kpo)1
7に対する比率「Kp/Kpo」を割算器18で算出す
る。更に、割算器18で算出したKp/Kpo信号は、
高値選択器19で「1.0」の数値と比較され、大きい
方の値が出力される。上記の基準比例ゲインKpoは、
現場調整または事前に行なう解析の結果、充分な安定性
が得られる比例ゲインKpの上限値である。比例ゲイン
Kpが基準比例ゲインKpoより小さいときには、位相
補償の必要はないので、高値選択器19により位相補償
実施の要否を判断している。高値選択器19の出力信号
に対し、乗算器9で進相時定数(τ1 )20を乗じるこ
とにより、遅相時定数(τ2 )21を生成する。進相時
定数(τ1 )20の値は、ガバナ弁の時定数τv の1/
5〜1/10程度が適当である。
【0019】位相補償手段15には、比例フィードバッ
ク信号10と進相時定数(τ1 )20及び遅相時定数
(τ2 )21を入力する。比例フィードバック信号10
は、可変進相遅相補償器22により位相補償される。可
変進相遅相補償器22の時定数は、位相補償器設計手段
14により生成された進相時定数(τ1 )20と遅相時
定数(τ2 )21である。可変進相遅相補償器22は、
ガバナ開度指令信号12を発信する。
【0020】上記のように構成した回転数制御装置13
の一巡伝達関数のBode線図を図2に示す。図2で
は、基準比例ゲインKpoに対するBode線図と比例
ゲインKpより大きい値(Kp′)に設定した時のBo
de線図を重ねて描いている。ゲイン線図より明らかな
ように、比例ゲインが大きくなると、低周波領域での一
巡伝達関数の大きさが大きくなるので、回転数の定常偏
差は小さくなる。
【0021】一方、安定性の尺度である位相余裕は、比
例ゲインがKpoの時の位相余裕φmと比例ゲインがK
p′のときの位相余裕φm′が同じであるため、比例ゲ
インを大きくしても安定性が損なわれない。
【0022】なお、上記実施例では蒸気タービンに実施
した場合について示したが、本発明は蒸気タービンのみ
ならず、ガスタービンの回転数制御装置についても適用
可能である。ガスタービンでは、ガバナとして燃料噴射
ガバナ(ポンプ)等が相当する。
【0023】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、タ
ービンの回転数制御において、回転数の定常偏差の抑制
と安定性の確保を両立させることができるので、良好な
回転数制御を行なうことが可能となる。更に、比例ゲイ
ンに応じて適切な位相補償器を設計する位相補償器設計
手段を備えているので、運転中においても比例ゲインを
自由に変更することができる。
【0024】また、本発明によれば、充分な位相余裕が
得られるので、デジタル制御の時のサンプル周期を従来
より大きくすることが可能となる。従って、演算速度の
劣る安価な計算機により制御装置を運転することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示すブロック
図。
【図2】同実施例における回転数制御のBode線図。
【図3】従来のタービンの回転数制御装置のブロック
図。
【図4】従来装置における回転数制御のBode線図。
【符号の説明】
1…蒸気管、2…ガバナ、3…タービン、4…発電機、
5…回転数センサ、6…比例フィードバック手段、7…
回転数設定値、8…差分器、9…乗算器、11…バイア
ス信号、12…ガバナ開度指令信号、13…回転数制御
装置、14…位相補償器設計手段、15…位相補償手
段、16…比例ゲイン(Kp)、17…基準比例ゲイン
(Kpo)、18…割算器、19…高値選択器、20…
進相時定数(τ1 )、21…遅相時定数(τ2 )、22
…可変進相遅相補償器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンの回転数と回転数の設定値の偏
    差に比例して比例フィードバック信号を生成する比例フ
    ィードバック手段と、 上記比例フィードバック手段の比例計数等が適切な位相
    補償器を設計する位相補償器設計手段と、 上記位相補償器設計手段により設計された位相補償器に
    より上記比例フィードバック信号を位相補償する位相補
    償手段とを具備したことを特徴とするタービンの回転数
    制御装置。
JP19422891A 1991-08-02 1991-08-02 タービンの回転数制御装置 Withdrawn JPH0540530A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110299730A (zh) * 2018-03-22 2019-10-01 三菱重工业株式会社 电源、控制装置及方法、调整力指令装置及方法和记录介质
JP2019170152A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 三菱重工業株式会社 制御装置、電源、制御方法、調整力指令装置、調整力指令方法、及び、プログラム

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Effective date: 19981112