JPH0540473U

JPH0540473U - 複合内装板

Info

Publication number: JPH0540473U
Application number: JP6965991U
Authority: JP
Inventors: 一朗宮橋; 恵治加藤
Original assignee: 石川島建材工業株式会社
Priority date: 1991-08-30
Filing date: 1991-08-30
Publication date: 1993-06-01

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】従来のものに比べて防火性能を損なうことな
く板厚を薄くすることができ、かつ建築時において工期
を短縮するとともに工費を低減することができる複合内
装板を提供する。【構成】板状のモルタル１の両面に金属板２を固着
し、かつそれら金属板２の一方の外面に石膏ボード３を
固着し、しかも金属板２の内面にはモルタル係合用のば
り５が突出形成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建築物の内装や防火壁用として好適に利用される複合内装板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種防火用の内装板として、下地材用の軽量鉄骨を組み付け、その両側に所定厚さの石膏ボードを貼り付けて成る構造のものが知られれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した内装板にあっては、３層構造となるため比較的板厚が厚くなり、その分、建物の室内容量が減少する欠点があった。また、建築現場においては、軽量鉄骨を組み込み、次いでそれらの両側に石膏ボードを貼り付けるといった作業を行なわなければならず、現場作業が多くなって工期が長引くとともに工費が嵩む欠点もあった。

【０００４】本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、従来のものに比べて防火性能を損なうことなく全体の板厚を薄くすることができ、かつ建築現場において工期を短縮するとともに工費を低減することができる複合内装板を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案では、板状のモルタルの両面に金属板を固着し、かつそれら金属板の一方の外面に石膏ボードを固着してなることを特徴としている。

【０００６】請求項２記載の考案では、前記金属板の一面に、モルタル係合用のばりを突出形成していることを特徴としている。

【０００７】

【作用】

モルタルの両面に金属板を固着し、その内面に金属板を固着してなるものであり、全体は４層でありながら金属板の板厚は薄く無視できるので、実質的に厚さに影響する部分はモルタルと石膏ボードとの２層となる。したがって、従来のものに比べて全体の板厚を薄くすることができる。また、表面には耐火性に優れた石膏ボードを貼り付けているので、防火性にも優れる。加えて、上記構成の複合内装板は予め工場等にて制作することができるので、現場作業を削減することができ、無理なく工期を短縮するとともに工費を削減することができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。図１は本考案にかかる複合内装板の断面図である。図において符号１は板状に形成された圧縮モルタル、２（２ａ，２ｂ）は圧縮モルタル１の両面に貼り付けられて固着された金属板、３は室内側にセットされる側の金属板２ａの外面に貼り付けられて固着された石膏ボードである。

【０００９】前記金属板２としては、経済性および加工の容易性を考慮し、例えば表面に亜鉛がメッキされた鋼板等が用いられる。金属板２（２ａ，２ｂ）の内面にはモルタル係合用のばり５が突出形成されている。また、前記石膏ボード３が貼り付けられる側の金属板２ａには、内面に加えて外面にもばり６が形成される。このばり６は石膏ボード接合用のものである。

【００１０】上記ばり５，６は、図２に示すように金属板２にポンチ穴７をあける際に、打ち抜きスピードを比較的遅く設定してプレス加工を施すことにより容易に得ることができる。

【００１１】圧縮モルタル１に金属板２を貼り付けて固着するには、未だ固まる前のモルタルに金属板２を押しつけて、前記ばり５の係合力とモルタル自身の結合力双方を利用して貼り付ける方法がある。また必要に応じてモルタルの表面に接着材を塗布して貼り付ける方法もある。

【００１２】他方、金属板２に石膏ボード３を貼り付ける際にも上記と同様に、ばり６の係係合力を利用しつつ石膏ボード３を圧着して貼り付ける方法があり、また必要に応じて接着材を利用する方法もある。さらに、石膏ボード３の所定箇所、例えば上下縁部をビスを利用して固着する方法もある。

【００１３】しかして、上記構成の複合内装板では、室内側に耐火性に優れる石膏ボードを所定厚さをもって貼り付けているので、充分な防火性が得られる。また全体は４層でありながら金属板２の板厚は薄く無視できるので、実質的に厚さに影響する部分は圧縮モルタル１と石膏ボード３との２層のみとなり、従来のものに比べて板厚を薄くできる。

【００１４】また、上記構成の複合内装板は予め工場等にて制作することができるので、建築現場の作業を削減することができ、もって工期を短縮できるともに工費を削減できる。さらに、室内側の面には石膏ボード３が貼り付けられているので、従来と同様に該石膏ボード３の表面に塗装を施して仕上げることもできる。

【００１５】なお、上記実施例では、ばり５，６の形を円状にしているがこれに限られることなく、縱孔状あるいは正方形状としてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、モルタルの両面に金属板を固着しそれら金属板の一方の外面に石膏ボードを固着して成るものであり、従来のものに比べて防火性能を損なうことなく板厚を薄くすることができる。したがって、同複合内装板を用いて施工した室の容量を大きくできる。また、工場にて予め制作することができ、その分、現場作業の簡素化を図ることができ、工期が短縮できかつ工費を低減できる。

【００１７】請求項２記載の考案によれば、金属板の一面にモルタル係合用のばりを突出形成しているので、極めて簡単な加工でありながら、モルタルと金属板との結合力を容易に高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】複合内装板の断面図、

【図２】金属板の正面図。

【符号の説明】

１…モルタル２…金属板３…石膏ボード５…ばり６…ばり

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】板状のモルタルの両面に金属板を固着
し、かつそれら金属板の一方の外面に石膏ボードを固着
してなることを特徴とする複合内装板。
【請求項２】前記金属板の内面にはモルタル係合用の
ばりが突出形成されていることを特徴とする請求項１記
載の複合内装板。