JPH0540446U - 化粧カバー付き軒樋の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軒樋の屋外側に軒先化粧カバーを取付けてな
る化粧カバー付き軒樋の取付構造に係るものであって、
施工が簡単で、施工後における安定性に優る。 【構成】 吊り金具に吊設された軒樋の屋外側耳縁に耳
縁嵌装片を嵌装するとともに該吊り金具の水平状支持片
に切欠部を固定して化粧カバー固定具を装着し、係止片
に係止部を係止するとともに係合片に係合部を係合し、
且つこの係合部を押圧片で押圧することにより化粧カバ
ー固定具に化粧カバーを取付けてなる化粧カバー付き軒
樋の取付構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は軒先の美観性を向上させるために軒樋の屋外側に化粧鼻隠し板のよう な軒先化粧カバーを取付けてなる化粧カバー付き軒樋の取付構造に係るものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

経時変化に伴う軒樋の変形や破損に起因する軒先の美観性低下の防止や建物自 体の個性化を計るために軒樋の屋外側表出面に軒先化粧カバーを取付けてなる化 粧カバー付き軒樋の取付構造は一般に知られている。

【０００３】 また、上記化粧カバー付き軒樋の取付構造としては、実開平１−１５３０３７ 号公報等にみられるように鼻隠し板等軒先に固定された吊り金具等からなる取付 金具を利用して軒先化粧カバーを取付けるようになしたものや、実開平３−３７ １２２号公報等にみられるように軒樋の耳縁に嵌着された取付金具に軒先化粧カ バーを取付けるようになしたものが一般に使用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記化粧カバー付き軒樋の取付構造は、前者にあっては軒先化粧カ バーの取付けに際して取付金具へのビス止め作業や軒先への釘着作業等を必要と し、一方後者にあっては取付後における安定性に劣る等の課題を有していた。

【０００５】 本考案は上記従来品の欠点を解消すべく考案されたものであって、軒先化粧カ バーの取付けに際し、従来品にみられるビス止めや釘着等煩雑な取付作業を必要 とすることなく、軒樋の吊設の用に供される吊り金具を利用して軒樋に軒先化粧 カバーを取付けるようになした化粧カバー付き軒樋の取付構造を提供せんとする ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記に鑑み考案されたものであって、断面が略Ｕ字状からなる軒樋本 体の両側壁上端部に耳縁を設けてなる軒樋Ａと、帯金の曲折により水平状支持片 の両端部に耳縁保持部を形成してなる軒樋支持具に軒先固定具を設けてなる吊り 金具Ｂと、帯金の曲折により中間部に上記屋外側耳縁の上面および両側壁面に当 接する略逆Ｕ字状の耳縁嵌装部を形成し、該耳縁嵌装部の屋外側端部に下方に向 けて延設された屋外側片を設けるとともにその端部に係止片を形成し、一方、耳 縁嵌装部の屋内側端部から水平状支持片に沿うように延設された屋内側片を設け るとともに該屋内側片の先端部近傍および基端部近傍に切欠部および係合片を各 々形成し、且つ上記切欠部と係合片との間に屋内側片に沿って摺動する押圧片を 装着してなる化粧カバー固定具Ｃと、軒樋本体の屋外側壁面を遮蔽するように曲 成された長尺板体からなるカバー本体の上下端部に上記係止片に係止する係止部 および係合片に係合する係合部を設けてなる化粧カバーＤとからなり、吊り金具 Ｂに吊設された軒樋Ａの屋外側耳縁に耳縁嵌装部を嵌装するとともに該吊り金具 Ｂの水平状支持片に切欠部を固定して化粧カバー固定具Ｃを装着し、上記係止片 に係止部を係止するとともに係合片に係合部を係合し、且つ係合片に係合された 係合部を押圧片にて押圧することにより化粧カバー固定具Ｃに化粧カバーＤを装 着せしめてなる化粧カバー付き軒樋の取付構造。

【０００７】 尚、化粧カバーＤは化粧カバー固定具Ｃへの装着性を良好ならしめるためにス テンレス薄板やカラー鉄板の如き比較的弾発力を有する金属帯板のベンダー加工 により形成され、取付け後は化粧カバーＤの弾発力により化粧カバー固定具Ｃに 装着するように形成されている。

【０００８】

【作用】

本考案の化粧カバー付き軒樋の取付構造は吊り金具Ｂに吊設された軒樋Ａの屋 外側耳縁に耳縁嵌装部を嵌装するとともに該吊り金具Ｂの水平状支持片に切欠部 を固定して化粧カバー固定具Ｃを装着し、係止片に係止部を係止し、且つ係合片 に係合部を係合するとともに該係合部を押圧片にて押圧することにより化粧カバ ー固定具Ｃに化粧カバーＤを取付けてなるために取付金具へのビス止め作業や軒 先への釘着作業を必要とすることなく予め軒先に固定され且つ軒樋Ａを吊設して なる吊り金具Ｂへの化粧カバー固定具Ｃの取付けが可能にして上記化粧カバー固 定具Ｃへの化粧カバーＤの取付けが容易であり、且つ取付け後における安定性に 優る。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例について詳細に説明すれば、図１は本考案の 化粧カバー付き軒樋の取付構造の一実施例を示す斜視図、図２は同上一部拡大断 面図、図３は同上部材たる化粧カバー固定具の斜視図である。

【００１０】 図中、Ａは軒樋であって、断面が略Ｕ字状からなる軒樋本体１の屋外側壁面１ ａの中間部に段部を形成するとともにその上半部を建屋側に傾設してその上端部 に矩形状からなる中空状係止片を垂下して下方に上記上半部と中空状係止片にて 囲繞された開口部を有する屋外側耳縁２を形成し、且つ、上記屋外側壁面１ａの 下半部および底板を長手方向に沿う複数の仕切壁にて仕切られた二重板にて形成 するとともに屋内側壁面の上端部に屋内側耳縁３を形成してなるものである。

【００１１】 図中、Ｂは吊り金具であって、帯板の曲折により水平状支持片４の屋外側端部 に上記屋外側壁面１ａおよび段部に当接して屋外側耳縁２を下方より支承する耳 縁保持部５を形成するとともに屋内側端部に屋内側耳縁３を保持すべき耳縁保持 部６を形成してなる軒樋支持具７に屋外側に向かう軒先固定具８を蝶ナット９に て固定してなるものである。

【００１２】 図中、Ｃは化粧カバー固定具であって、帯金の曲折により中間部分に屋外側耳 縁２の上面および両側壁面に当接する略逆Ｕ字状の耳縁嵌装部１０を形成すると ともに該耳縁嵌装部１０の屋外側端部に下方に向けて延設された屋外側片１１を 設けるとともにその端部に係止片１２を形成し、一方、上記耳縁嵌装部１０の屋 内側端部に水平状支持片４に沿うように延設された屋内側片１３を設けるととも に該屋内側片１３の先端部近傍および基端部近傍に略Ｕ字状に切欠かれた切欠部 １４および係合片１５を形成し、且つ上記切欠部１４と係合片１５との間に屋内 側片１３に沿って摺動する押圧片１６を装着してなるものである。

【００１３】 図中、Ｄはステンレス薄板やカラー鉄板の如き比較的弾発力を有する金属帯板 のベンド加工により形成された化粧カバーであって、軒樋本体１の屋外側壁面１ ａを遮蔽するように曲成された長尺板体からなるカバー本体１７の上下端部に上 記係止片１２に係止する係止部１８および係合片１５に係合する係合部１９を設 けてなるものである。

【００１４】 上記軒樋Ａ、吊り金具Ｂ、化粧カバー固定具Ｃおよび化粧カバーＤは吊り金具 Ｂに吊設された軒樋Ａの屋外側耳縁２に耳縁嵌装部１０を嵌装するとともに該吊 り金具Ｂの水平状支持片４に切欠部１４を蝶ナット９にて締付けて化粧カバー固 定具Ｃを装着し、上記係止片１２に係止部１８を係止するとともに係合片１５に 係合部１９を係合し、且つ係合片１５に係合された係合部１９を押圧片１６にて 押圧することにより化粧カバー固定具Ｃに化粧カバーＤを取付けてなるものであ る。

【００１５】 尚、押圧片１６は図２に示すように屋内側片１３に沿って摺動し、係合片１５ に係合された係合部１９を建屋側および上方から各々押圧し得るようになしたも のが好ましい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の軒先化粧カバー付き軒樋は吊り金具Ｂに吊設された軒樋Ａの屋外側耳 縁に耳縁嵌装部を嵌装するとともに水平状支持片に固定片を固定して化粧カバー 固定具Ｃを装着し、上記係止片に係止部を係止するとともに係合片に係合部を係 合し、係合された係合部を押圧片にて押圧することにより化粧カバー固定具Ｃに 化粧カバーＤを取付けてなるため、従来品にみられる取付金具へのビス止め作業 や軒先への釘着作業を必要とすることなく、予め軒先に固定され且つ軒樋Ａを吊 設してなる吊り金具Ｂへの化粧カバー固定具Ｃの取付け、上記化粧カバー固定具 Ｃへの化粧カバーＤの取付けが容易であるばかりでなく、取付け後における安定 性も合わせ向上せしめられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の化粧カバー付き軒樋の取付構造の一実
施例を示す斜視図である。

【図２】同上一部拡大断面図である。

【図３】同上部材たる化粧カバー固定具の斜視図であ
る。

【符号の説明】

Ａ 軒樋 Ｂ 吊り金具 Ｃ 化粧カバー固定具 Ｄ 化粧カバー １ 軒樋本体 ２ 屋外側耳縁 ３ 屋内側耳縁 ４ 水平状支持片 ５ 耳縁保持部 ６ 耳縁保持部 ７ 軒樋支持具 ８ 軒先固定具 １０ 耳縁嵌装部 １１ 屋外側片 １２ 係止片 １３ 屋内側片 １４ 切欠部 １５ 係合片 １６ 押圧片 １７ カバー本体 １８ 係止部 １９ 係合部 １ａ 屋外側壁面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面が略Ｕ字状からなる軒樋本体１の両
   側壁上端部に耳縁２，３を設けてなる軒樋Ａと、帯金の
   曲折により水平状支持片４の両端部に耳縁保持部５，６
   を形成してなる軒樋支持具７に軒先固定具８を設けてな
   る吊り金具Ｂと、帯金の曲折により中間部に上記屋外側
   耳縁２の上面および両側壁面に当接する略逆Ｕ字状の耳
   縁嵌装部１０を形成し、上記耳縁嵌装部１０の屋外側端
   部に下方に向けて延設された屋外側片１１を設けるとと
   もにその端部に係止片１２を形成し、一方上記耳縁嵌装
   部１０の屋内側端部に水平状支持片４に沿うように延設
   された屋内側片１３を設けるとともに該屋内側片１３の
   先端部近傍および基端部近傍に切欠部１４および係合片
   １５を各々形成し、且つ上記切欠部１４と係合片１５と
   の間に屋内側片１３に沿って摺動する押圧片１６を装着
   してなる化粧カバー固定具Ｃと、軒樋本体１の屋外側壁
   面１ａを遮蔽するように曲成された長尺板体からなるカ
   バー本体１７の上下端部に上記係止片１２に係止する係
   止部１８および係合片１５に係合する係合部１９を設け
   てなる化粧カバーＤとからなり、吊り金具Ｂに吊設され
   た軒樋Ａの屋外側耳縁２に耳縁嵌装部１０を嵌装すると
   ともに該吊り金具Ｂの水平状支持片４に切欠部１４を固
   定して化粧カバー固定具Ｃを装着し、上記係止片１２に
   係止部１７を係止するとともに係合片１５に係合部１９
   を係合し、且つ係合片１５に係合された係合部１９を押
   圧片１６にて押圧することにより化粧カバー固定具Ｃに
   化粧カバーＤを装着せしめてなる化粧カバー付き軒樋の
   取付構造。