JPH0540080B2 - - Google Patents
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Landscapes
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Description
造する際に、抄合わせ紙層間の所定の位置に糸状
物を繰り出し、糸入り紙を製造する方法に関する
ものである。
不正に変造、偽造できないように、各種の安全対
策が施されている。その一例に紙層中に糸状物を
抄込んだもの(糸入り紙と称している)がある。
糸入り紙を作るには高度の技術が必要であり、こ
れを紙幣、小切手等の用紙に使用すれば、それだ
けで安全性が飛躍的に高まることとなる。
きな紙に利用できる糸入れ紙の製造方法にも関す
る。
48660号に記載されているように、長網抄紙機で
製造する方法や、特開昭48−75808号に記載され
ているように、円網抄紙機により製造する方法、
また乾紙の貼合時に入れる方法が提案されてい
る。
造する方法は、ヘツドボツクスを通る原料スラリ
ー流にノズルを入れ、水を流し、この水流中に糸
状物を繰り出し一体に埋込んでいる。この方法に
よると、スラリーの濃度が低い所に糸を繰り出す
ので、糸にかかる張力のわずかな変動や、水流の
変動、抄紙機のシエーキング等の影響で糸状物は
紙層の一定した位置に安定して固定することが出
来ず、また糸状物の本数を増加させた時、糸状物
と糸状物の間隔も一定になりにくいという欠点を
もつている。また糸状物に偏平な、スレツドを使
用した時は、紙層中でねじれを生じやすく品質を
著しく低下させるという問題点もある。
造する方法では、少なくとも二層のシリンダーパ
ツドを備えた円網抄紙機で、第2順位以下のワイ
ヤシリンダーに糸を沿わせて供給する方法が用い
られているが、この場合にも紙層の定位置への固
定ができず、また糸をシリンダに沿わせて回転す
るためズレが生じる欠点がある。またスレツドを
用いた場合はやはり紙層中でよじれを生じやすい
欠点がある。
貼合せに接着剤が必要であり、接着剤を塗布する
装置、乾燥する装置が必要となり、装置の大型化
と工程数の増加によるコスト高の欠点があり、ま
た製品にカールが出やすいという欠点もある。
を目的としたものであつて、具体的には、 イ 紙層の任意の位置に正確に糸状物を抄入れた
糸入り紙を得ること。
い糸入り紙を得ること。
ンパクトで安価な装置を得ること。
2層目以降の紙層とその前に形成された紙層との
空間に送管の中の空気流により糸状物を繰り出し
抄入れて糸入れ紙を製造するに当り、糸状物が点
接触して繰り出されるように、内壁に凹凸を設け
た送管を使用することを特徴とする糸入れ紙の製
造方法であるが、より詳細に図面にもとづいて説
明する。
公知の円網抄紙機の抄紙部分の模式図であり、2
槽抄合わせの一例を示している。ワイヤーシリン
ダーA1,A2をシリンダーバツトB1,B2中
の紙料に浸漬し回転させワイヤーシリンダーA
1,A2内外の水位差による圧力差を利用して、
シリンダーの金網上に紙層を形成させ、これを毛
布Cに移し取ることにより抄合わせ紙を製造して
いる。
には2槽目以降に形成された紙層間に糸状物を繰
り出せばよいが、これを実現するには特別な工夫
が必要となる。第1図の1槽目と2槽目の中間の
スペースDに繰り出し装置を設置することは、そ
の空間が通常は非常に狭く、また糸状物は紙の流
れ方向に平行に繰り出さなければならないので、
手前から繰り出した糸状物は直角に曲げられ、過
度の張力がかかることとなるので、糸状物が切断
されないような工夫が必要となる。本発明者らは
鋭意研究の結果、従来に無い新規な糸状物を繰り
出す装置を発明し、本発明を完成するに至つた。
第1図の空間Dに挿入される。Eは糸状物Gの送
管であり、糸状物GはボビンFより繰り出され、
送管Eの先端Hより紙層間に送り出され抄合わさ
れる。
り出す例を図示(ボビンを1つセツトしたものを
図示しあとは省略してある)してあるが、本発明
はこれに限定されるものではなく、必要に応じ、
送管の数を増減できる。送管の材質は金属、プラ
スチツクス等いづれでもかまわないが、糸状物が
送り込まれる様子が外部から観察できるように、
透明なプラスチツク(たとえばポリ塩化ビニル樹
脂)を使うことがより好ましい。
すために、送管内部に先端Hの方向に向かつて流
れる空気流を発生させ、それに糸状物を乗せる方
法をとるとなお良い。一度糸状物が紙層間に繰り
出されると、後はワイヤーシリンダーの回転に合
わせて自然に糸状物は紙層間に食い込まれ、送り
込まれるので空気流を止めても良い。ボビンの糸
状物が無くなつたら、再び新しいボビンをセツト
し、空気流に乗せて糸状物を送管の先端から送り
出せば良い。
装置の一部拡大断面図である。
るには、第3図に示すように高圧空気の導入管I
からの空気流が送管の先端部H方向に向かうよう
に斜めに導入部Jを設ければ良い。Kは必要に応
じ、高圧空気を通過または遮断するためのコツク
である。糸状物を最初に送管に繰り込むには、コ
ツクKを開き、I,Jを通つて空気流を送管Eの
先端部Hに導く。そうするとエジエクター効果に
より必然的に開口穴Lから先端部H方向に向かう
空気の流れが生じるので、糸状物をボビンFから
開口穴Lに導入すると、自然に糸状物は空気の流
れに乗り、送管の先端部から紙層間に繰り出され
る。
部の糸状物には相当な摩擦抵抗力が働き、糸状物
の強度が不足する場合は、送管内部で切断される
おそれを生ずる。これを防ぐため、本発明では糸
状物が送管の内部でその壁面と点接触するように
し、抵抗力を小さくするようにする。その一例と
して、第4図に示すように、送管E内部にたとえ
ばステンレスの細線Mを螺旋状にし、挿入する
と、第5図に示すように、送管が曲げられても糸
状物Gは細線Mと点接触して送り込まれるので、
その摩擦抵抗力を著しく下げることができる。
を幅狭くスリツトしたスレツドを使用する場合
は、紙層内部でスレツドがよじれると製品の品質
を著しく低下させるので、この現象を防ぐ必要が
ある。第4図のように細線Mを螺旋状に挿入する
と、スレツドのよじれは点接触している点と点の
間に留まり、それ以上送管の先端部に向かつて広
がらず、製品にスレツドのよじれが挿入されるこ
とが全く起こらないという他の利点も有する。
は、送管内部に一定の間隔でリングを埋め込んで
も良いし、送管がプラスチツクスの場合は、一体
成型しても良い。また摩擦抵抗力をより低くする
ために、糸状物と接触する箇所を潤滑処理したり
潤滑性にすぐれた、たとえばテフロン製の送管を
使用しても良い。
を撚つたもの、連続紡糸したもの、フイルムを細
くスリツトしたもの、金属箔をスリツトしたも
の、等々いづれも使用できる。またそれらに着
色、蒸着、塗工、印刷等の加工を施されたものも
使用できるし、偽造防止性能をより高めるために
断面が特別の形状を有したものも使用できる。
て説明したが、3層以上の多層円網抄紙機におい
ても、同様にして糸入り紙を製造できることは言
うまでもない。また円網抄紙機に限らず、長網抄
紙機、短網抄紙機、インバーフオーム抄紙機、ベ
ルベエーフオーマー等々の抄紙機、またこれらの
組合せによる抄紙機でも多層抄き合わせ紙を製造
する場合で、紙層と紙層が空気中で抄き合わされ
る場合は上記技術が容易に適用できることは言う
までもない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
て、図中のDの位置に、第2図に示す糸状物の繰
り出し装置をセツトした。上質紙処方の紙料を第
1槽で75g/m2、第2槽で75g/m2抄紙し第1紙
層と第2紙層の間に糸状物を繰り出した。抄紙幅
は1000mmであり200mm間隔に4本の糸状物を抄入
れた。糸状物として下記のものを使用した。厚さ
12μのポリエステルフイルムにアルミニウムを
500Å真空蒸着し、蒸着面にアクリル−メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂を厚さ4μ塗工した。つ
いでマイクロスリツターを使用して幅0.3mmにス
リツトし、巻き長さ12000mのボビンを作製した
(以下この糸状物をスレツドと称する)。
を流し、その空気流に乗せて各開口穴Lから、ボ
ビン4個から繰り出されるスレツドを順次紙層間
に導入した。送管は管の厚さ2mm直径16mmの軟質
塩ビ管の内部に直径1mmのステンレス線を螺旋状
にしたものを、螺旋と螺旋のピツチが5mmになる
ように挿入したものを使用した。抄合わせ紙は、
ヤンキードライヤーで乾燥され、マシンカレンダ
ーで表面を平滑にされ、巻取られた。得られた紙
はスレツドが定間隔に抄入れられ、紙中でねじ
れ、蛇行、伸びが全く無く、優れた偽造防止性能
を有していた。
紙用のクラフト紙処方の2槽抄き合わせ紙(50
g/m2ずつ)の間に50本抄入れたところ、強度の
非常に優れた紙が得られた。
公知の円網抄紙機の抄紙部分の模式図であり、A
1,A2はワイヤーシリンダーを、B1,B2は
シリンダーバツトを、Cは毛布を示す。 第2図は糸状物の繰り出し装置の一例を示し、
Eは送管、Gは糸状物、Fはボビン、Hは送管の
先端部を示す。 第3図は、第2図のイの方向から見た繰り出し
装置の一部拡大断面図であり、Iは高圧空気の導
入管、Jは空気流が送管の先端部に向かうように
斜めに設けた導入部、Kはコツク、Lは開口穴で
ある。 第4図は内部にステンレス細線Mを螺旋状にし
挿入した送管を示す。第5図は送管内部で、糸状
物が点接触しながら繰り出される様子を示した模
式図を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 2層以上の抄合わせ紙の製造時に、2層目以
降の紙層とその前に形成された紙層との空間に送
管の中の空気流により糸状物を繰り出し抄入れて
糸入れ紙を製造するに当り、糸状物が点接触して
繰り出されるように、内壁に凹凸を設けた送管を
使用することを特徴とする糸入り紙の製造方法。 2 内壁に凹凸を設けた送管として、螺旋状にし
た細線を挿入した送管を使用することを特徴とす
る請求項1記載の糸入り紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20533289A JPH0369698A (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 糸入り紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20533289A JPH0369698A (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 糸入り紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0369698A JPH0369698A (ja) | 1991-03-26 |
JPH0540080B2 true JPH0540080B2 (ja) | 1993-06-17 |
Family
ID=16505170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20533289A Granted JPH0369698A (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 糸入り紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0369698A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019054221A1 (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-21 | 特種東海製紙株式会社 | 多層紙及びその製造方法 |
-
1989
- 1989-08-08 JP JP20533289A patent/JPH0369698A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019054221A1 (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-21 | 特種東海製紙株式会社 | 多層紙及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0369698A (ja) | 1991-03-26 |
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