JPH0539504U - 血圧計の腕帯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自然な姿勢で腕に締め付けることができ、取
り付けが容易な血圧計の腕帯を提供することを目的とす
る。 【構成】 帯体１は外布２と内布３とからなり、一端側
に空気袋５が形成されている。また、この帯体１の一端
側には、前記空気袋５が上腕動脈Ａ側に位置するように
腕に外装した状態で、この帯体１の他端部１ｂを引っ張
る方向が上腕の内側（身体側）となる位置に留め環７が
取り付けられている。さらに、前記帯体１の他端側には
この帯体１の他端部１ｂを前記留め環７に挿通して折り
返し、引っ張ることにより、この他端部１ｂを係止する
ことができる係止手段が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は血圧計の腕帯に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、血圧計の腕帯としては、図３および図４に示すように、略長方形状の外 布２と内布３とを縫い合わせてなる帯体１の一端部１ａ側に、チューブ６を介し てポンプ等の空気吸排手段（図示せず）が接続された空気袋５を収容し、この帯 体１の一端部１ａに留め環７を取り付け、前記外布２の外面の他端部１ｂ側に面 状ファスナ４ａ，４ｂを設けたものがある。

【０００３】 前記腕帯を腕に取り付けるには、図３に示すように、まず、留め環７に前記帯 体１の他端部１ｂを挿通して環状にした状態で腕に外装し、前記帯体１の他端部 １ｂを引っ張って腕を締め付け、前記他端部１ｂを折り返して前記面状ファスナ ４ａ，４ｂを着脱可能に貼り合わせる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図４に示すように、腕を通る動脈Ａは身体側（内側）に位置す るので、前記血圧計の腕帯を空気袋５が動脈Ａの上方に位置するように外装する と、留め環７が腕の外側に位置することになる。このため、腕帯を腕に締め付け る際、図３に示すように、帯体１の他端部１ｂを身体に対して外側に引っ張らな ければならないので、不自然な姿勢となって力が入りにくいとともに、腕帯が空 回りしやすく、巻き付け操作に手間がかかるという問題点があった。

【０００５】 本考案は前記問題点に鑑み、自然な姿勢で腕に締め付けることができ、取り付 けが容易な血圧計の腕帯を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案は前記目的を達成するため、外布と内布とからなり、一端側に空気袋が 形成される帯体と、該帯体の一端側に設けられ、その他端部が挿通して折り返さ れる留め環と、該留め環に挿通して折り返される帯体の他端部を係止する係止手 段とからなる血圧計の腕帯において、前記帯体を上腕に外装して前記空気袋を上 腕動脈側に位置決めした状態で、前記帯体の他端部を引っ張る方向が上腕の内側 となるように前記留め環を配設したものである。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案に係る血圧計の腕帯の一実施例について、図１および図２を参照 して説明する。 この腕帯では、図２に示すように、帯体１の外布２および内布３によって形成 された偏平な内部空間の一端側に空気袋５が収容され、この空気袋５と外布２と の間にカーラ１０が配設されている。このカーラ１０は弾性を有する合成樹脂材 料からなる薄板で、腕に沿うように湾曲しており、その一端縁部１０ａは帯体１ の一端部１ａに位置している。さらに、このカーラ１０の外周面（外布２側の面 ）の略中央部には、前記外布２から突出する係止部１１が形成されており、この 係止部１１には留め環７が回動自在に取り付けられ、帯体１の他端部１ｂを挿通 できるようになっている。

【０００８】 前記腕帯は従来例と同様な手順で腕に取り付けられるが、前記空気袋５を上腕 動脈Ａ側に配することにより、留め環７を腕の内側上半部に位置決めし、カーラ １０を弾性変形させて腕帯を腕に仮止めすることができる。

【０００９】 したがって、図１に示すように、留め環７に挿通される帯体１の他端部１ｂを 力を入れやすい身体側に引っ張ることができるばかりか、前記カーラ１０により 、腕帯を位置ずれすることなく腕に締め付けることができる。

【００１０】 また、この間、帯体１の一端部１ａにはカーラ１０の一端部が位置しているた め、この一端部１ａは内布３の内周面に摺接しても位置ずれすることがない。つ まり、一端部１ａに収容した空気袋５の変形および位置ずれを防止でき、この空 気袋５で動脈Ａを確実に圧迫することが可能となり、血圧の測定に支障を来すこ とがない。

【００１１】 さらに、前記空気袋５に空気を供給して膨張させた場合、この空気袋５はカー ラ１０に圧接するので、留め環７によって前記空気袋５が部分的に変形して正確 な血圧値が測定できないといった不具合も起こらない。

【００１２】 なお、前記実施例では、カーラ１０を帯体１内に収容するようにしたが、外布 ２の外表面に取り付けてもよい。

【００１３】 また、前記腕帯では、空気袋５を袋体１の一端側に収容できる袋状のもので形 成したが、外布２あるいは内布３の内面に平面状の弾性布を張り付けることによ り形成するようにしてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案に係る血圧計の腕帯によれば、留め環 を帯体の端部を身体側に引っ張ることができる位置に設けてあるので、腕帯を上 腕に自然な姿勢で無理なく、容易に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本実施例に係る血圧計の腕帯の使用状態を示
す斜視図である。

【図２】 図１のI─I線断面図である。

【図３】 従来例に係る血圧計の腕帯の使用状態を示す
斜視図である。

【図４】 図３のII─II線断面図である。

【符号の説明】

１…帯体、２…外布、３…内布、５…空気袋、７…留め
環、Ａ…動脈。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外布と内布とからなり、一端側に空気袋
   が形成される帯体と、該帯体の一端側に設けられ、その
   他端部が挿通して折り返される留め環と、該留め環に挿
   通して折り返される帯体の他端部を係止する係止手段と
   からなる血圧計の腕帯において、前記帯体を上腕に外装
   して前記空気袋を上腕動脈側に位置決めした状態で、前
   記帯体の他端部を引っ張る方向が上腕の内側となるよう
   に前記留め環を配設したことを特徴する血圧計の腕帯。