JPH053921A - 居眠り運転防止装置 - Google Patents

居眠り運転防止装置

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JPH053921A
JPH053921A JP3157938A JP15793891A JPH053921A JP H053921 A JPH053921 A JP H053921A JP 3157938 A JP3157938 A JP 3157938A JP 15793891 A JP15793891 A JP 15793891A JP H053921 A JPH053921 A JP H053921A
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JP
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JP3157938A
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English (en)
Inventor
Machiko Hiramatsu
真知子 平松
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転者の居眠り運転を防止する。 【構成】 運転状態検出装置1が運転者の運転者の覚醒
度を検出すると、制御装置2が検出覚醒度に応じた電流
値を低周波発生器3に指示することにより、微弱な低周
波電流を複数の電極4,5から運転者に通電して、運転
者にパルス的な刺激を与える。この通電後も運転者の居
眠り運転が続行している場合には、制御装置2が前より
も高い人体に悪影響の無い程度の電流値を低周波発生器
3に指示して、運転者に強いパルス的な刺激を与えて、
運転者を覚醒する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転者に電気的な刺激
を与えて、居眠り運転を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、従来の居眠り運転防止装置に関
しては、実開昭55−23906号公報に開示されたも
のがある。これは、図19に示すように、低周波発生器
なる周波数発生器AとスイッチBと2つの電極C,Dと
を備え、運転者がスイッチBをオン動作した状態におい
て、通常、ステアリングホイールEの運転者が左右の両
手で握る10時10分の部分に取り付けられた2つの電
極C,Dを左右の両手で握ることにより、周波数発生器
Aからの微弱な電流を2つの電極C,Dから運転者に通
電して刺激を与えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、電気的な刺
激の感じ方には、皮膚抵抗値の違いにより、個人差があ
る。しかし、前述の居眠り運転防止装置にあっては、2
つの電極C,Dから運転者に通電される電流値が一定に
なっているため、皮膚抵抗値の高い運転者には刺激が弱
すぎる可能性がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明にあって
は、周波数発生器からの微弱な電流を複数の電極から運
転者に通電して刺激を与えるようにした居眠り運転防止
装置において、運転者の運転状態から覚醒度を検出する
運転状態検出装置と、前記検出覚醒度に応じた電流値を
前記周波数発生器に指示する刺激指示手段と、この刺激
指示手段による通電前の検出覚醒度と通電後の検出覚醒
度とを比較し、通電後の検出覚醒度が通電前の検出覚醒
度以下のときに、前記電流値よりも高い電流値を前記周
波数発生器に補正指示する刺激補正手段と、を備えてい
る。
【0005】また、前記刺激指示手段と前記刺激補正手
段とに、周波数を漸増する周波数パターン機能、また
は、検出覚醒度に応じた漸増幅で周波数を漸増する周波
数パターン機能を付加することも可能である。
【0006】また、前記刺激指示手段を常時動作させる
手動スイッチを設けることも可能である。
【0007】さらに、複数の電極を、運転者の頭部に被
る装身具の前頭配置部と後頭配置部とに設けたり、ある
いは、ステアリングホイールのリム部全周に設けたりす
る。
【0008】
【作用】運転者が居眠り運転を行った際、運転者の覚醒
度に応じた電流値や周波数を所定の漸増幅で漸増する低
周波のような微弱な電流を、運転者に通電してパルス的
な刺激を与える。この通電後において、まだ運転者の居
眠り運転が続行している場合には、運転者の皮膚抵抗値
が高く、運転者の刺激の感じ方が鈍いものと仮定して、
高い電流値に変化させるか、または、電流値に加えて周
波数を所定の漸増幅で漸増させるか、さらには、漸増す
る周波数の漸増幅を変化させるかにより、運転者に強い
刺激を与えて、運転者を覚醒する。
【0009】また、手動スイッチを運転者が手動でオン
操作すると、運転者が居眠り運転を行った場合は勿論、
運転者が覚醒しているときでも、運転者に電気的に弱い
刺激を常時与えて、居眠り運転を予防する。
【0010】また、運転者の前頭部から後頭部へと通電
して、脳波の周波数成分を誘導して、運転者の覚醒状態
を持続する。
【0011】または、運転者がステアリングホイールの
リム部のどの位置を握っていても、通電可能とする。
【0012】
【実施例】
第1実施例 図1は、第1実施例の居眠り運転防止装置のブロック図
である。この居眠り運転防止装置においては、図外の車
室内に設けられた運転状態検出装置1が、運転者の運転
状態を光学的または撮像的に検出し、この検出運転状態
から、運転者の顔の動きや目の動き、または目を開いて
いるか閉じているかというような、居眠り運転を知る上
での運転者の特徴的な動作を捕らえ、この特徴的な動作
の継続時間により、運転者の覚醒度、つまり、後述する
低周波発生器3から複数の電極4,5への通電前におけ
る検出覚醒度W0と、低周波発生器から複数の電極4,
5への通電後における検出覚醒度Wnを検出する。そし
て、制御装置2が、サンプリング周期ごとに、通電前の
検出覚醒度W0を読み込むことにより、制御装置2の刺
激指示手段2aが、この検出覚醒度W0を制御装置2の
メモリ2cに格納されている図2に示す電流値マップに
照合し、この検出覚醒度W0に対応する電流値E0を決定
し、この決定電流値信号を周波数発生器として周波数可
変タイプに構成された低周波発生器3に出力する一方、
例えば14〜80Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ周波数
を漸増する周波数パターン信号を低周波発生器3に出力
する。この決定電流値信号と周波数パターン信号とを受
けた低周波発生器3は、14〜80Hzの範囲で1Hz
/1秒ずつ周波数を変化する電流値E0なる微弱な低周
波電流を、複数の電極4,5に通電する。この複数の電
極4,5は、例えば、図外のヘアーバンドや帽子のよう
に運転者の頭に被るような装身具、または図外のステア
リングホイールに設けられており、複数の電極4,5が
運転者の皮膚に同時に触れることにより、低周波発生器
3から供給された微弱な低周波電流を運転者の体に流し
て、運転者にパルス的な刺激を与える。
【0013】また、制御装置2における刺激補正手段2
bは、刺激指示手段2aからの決定電流値信号を受け取
ることにより、刺激指示手段2aによる上記通電によっ
て、運転者が覚醒したかを判定するのに必要な所定時間
の経過後に、制御装置2のサンプリング周期ごとに、運
転状態検出装置1からの通電後の検出覚醒度Wnを読み
込み、この通電後の検出覚醒度Wnと上記通電前の検出
覚醒度W0とを比較する。そして、検出覚醒度Wnが検出
覚醒度W0より低い場合は、運転者が、皮膚抵抗値が高
いというような現象から、上記電流値E0の通電により
覚醒していないということなので、刺激補正手段2b
は、検出覚醒度Wnを図2に示す電流値マップに照合
し、この検出覚醒度Wnに対応する電流値En(電流値E
0より高い電流値)を補正値として決定し、この決定補
正電流値信号と前記周波数パターン信号とを低周波発生
器3に出力する。これにより、低周波発生器3が、14
〜80Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ増加する電流値E
0よりも高い電流値Enなる微弱な低周波電流を、前記運
転者の皮膚に触れている複数の電極4,5に通電し、前
記刺激指示手段2aの働きによる刺激よりも強いパルス
的な刺激を運転者に与える。
【0014】前記電流値マップは、図2に示すように、
横軸に複数の覚醒度Wp,Wq(WpはWqより覚醒度が高
い。Wp>Wq)を示し、縦軸に複数の電流値Ep,Eq
max(Ep<Eq<Emax)を示している。覚醒度E
pは、検出覚醒度W0が覚醒度Wpより高い(検出覚醒度
0が電流値マップにおいて覚醒度Wpより左側に位置す
る)ときは、運転者が覚醒しているものと判断し、検出
覚醒度W0iが覚醒度Wpより低い(検出覚醒度W0が電
流値マップにおいて覚醒度Wpより右側に位置する)と
きは、運転者が居眠りしているものと判断するための基
準値である。この電流値マップは、覚醒度Wpから覚醒
度Wqまでの間では、電流値がEpからEqへ徐々に増加
する漸増電流値特性を持ち、覚醒度Wqでは、電流値が
qからEmaxまで垂直に立ち上がる垂直電流値特性を持
っている。
【0015】次に、第1実施例の動作を、図3に示すフ
ローチャートを参照しながら説明する。
【0016】車両の図外のイグニションスイッチをオン
動作することにより、運転状態検出装置と制御装置2と
が起動して処理の実行が始まると(ステップ101)、
制御装置2の刺激指示手段2aが、運転状態検出装置1
からの検出覚醒度W0を読み込む(ステップ102)。
そして、検出覚醒度W0が覚醒度Wpより高い場合(W0
>Wp、つまりステップ103がNO)は、運転者が覚
醒していることを意味するので、ステップ102に戻
る。
【0017】また、検出覚醒度W0が覚醒度Wpと覚醒度
qとの間に位置する場合(Wp≧W0>Wq、つまりステ
ップ103とステップ104とが共にYES)は、運転
者の居眠りが浅いことを意味するので、電流値マップか
ら検出覚醒度W0に対応する電流値E0を決定する。つま
り、電流値E0は、覚醒度Wpに対応する電流値をEp
覚醒度Wqに対応する電流値をEq、漸増電流値特性の傾
きをA=(Eq−Ep)/(Wq−Wp)とすると、 E0=Ep+A・(W0−Wp)………(1) より求められる。この求められた電流値E0に相当する
決定電流値信号と、14〜80Hzの範囲で1Hz/1
秒ずつ周波数を漸増する周波数パターン信号とを、制御
装置2が低周波発生器3に出力することにより、周波数
を1Hz/1秒ずつ増加する低周波電流が、低周波発生
器3から複数の電極4,5に触れている運転者に通電さ
れ、1秒ごとに間隔が異なるパルス的な刺激が運転者に
与えられる(ステップ105)。
【0018】次いで、ステップ105での通電開始から
所定の時間経過後においては、ステップ105での刺激
により、運転者が覚醒したかを監視し、効果が無けれ
ば、より強い電気的な刺激を与えて、運転者を覚醒する
ようになっていることから、制御装置2の刺激補正手段
2bが、刺激付与回数Nをカウントアップし(ステップ
106)、運転状態検出装置1からの新たな検出覚醒度
としての検出覚醒度Wnを読み込む(ステップ10
7)。そして、今回サンプリングした検出覚醒度Wn
前回サンプリングした検出覚醒度W0より向上していれ
ば(ステップ108がYES)、前記ステップ105で
の通電を終了する(ステップ117)。これとは逆に、
効果が無ければ(ステップ108がNO)、電流値E0
を刺激付与回数Nに応じて所定値ΔE上げた電流値En
を補正電流値として決定する。つまり、この電流値En
は、 En=Ep+A・(W0−Wp)・N・ΔE……(2) より求められる。この求められた電流値Enに相当する
決定補正電流値信号と、14〜80Hzの範囲で1Hz
/1秒ずつ周波数を漸増する周波数パターン信号とを、
制御装置2が低周波発生器3に出力することにより、周
波数を1秒ごとに増加する電流値E0より高い電流値En
を有する低周波電流が、低周波発生器3から複数の電極
4,5に触れている運転者に通電され、前回よりも電流
値が高く1秒ごとに間隔が異なるパルス的な刺激が、運
転者に与えられる(ステップ109)。そして、刺激補
正手段2bは、刺激付与回数Nをカウントアップし(ス
テップ110)、上記検出覚醒度Wnを運転状態検出装
置1からの新たな検出覚醒度Wn+1に書き換えるととも
に、検出覚醒度W0を上記検出覚醒度Wnに書き換えて、
この今回サンプリングした検出覚醒度Wn+1が前回サン
プリングした検出覚醒度Wnより向上するまで、電流値
0を刺激付与回数Nに応じて所定値ΔEずつ上げた電
流値Enの所定時間の通電による電気的に強い刺激を、
運転者に繰り返して与える(ステップ112〜ステップ
116のクローズループ)。この場合、刺激付与回数N
が進み、電流値Enが電流値Eqを越えると、電流値En
は、後述のEn=Eq+N・ΔEとなり、刺激付与回数N
の増加に伴って最大電流値Emaxまで高くなる。
【0019】また、前記ステップ102で読み込まれた
検出覚醒度W0が覚醒度Wqより低い場合(W0<Wq、つ
まりステップ103がYESで、ステップ104がN
O)は、運転者の居眠りが深いことを意味するので、電
流値マップの垂直電流値特性から検出覚醒度W0に対応
する電流値E0=Eqを求める。そして、この求められた
電流値Eqに相当する決定電流値信号と14〜80Hz
の範囲で周波数が1Hz/1秒ずつ漸増する周波数パタ
ーン信号とを、制御装置2が低周波発生器3に出力する
ことにより、電流値Eqで周波数を1Hz/1秒ずつ増
加する低周波電流が、低周波発生器3から複数の電極
4,5に触れている運転者に通電され、1秒ごとに間隔
が異なるパルス的な刺激が運転者に与えられる(ステッ
プ111)。このステップ111での電流値Eqは、前
記ステップ105での電流値E0より高いので、この電
流値の高い分、ステップ111での刺激は、ステップ1
05での刺激よりも強い。
【0020】次いで、ステップ111での通電開始から
所定の時間経過後においては、前記ステップ106〜1
10と同様に、ステップ111での刺激により、運転者
が覚醒したかを監視し、効果が無ければ、より強い電気
的な刺激を与えて、運転者を覚醒するようになっている
ことから、制御装置2の刺激補正手段2bが、刺激付与
回数Nをカウントアップし(ステップ112)、運転状
態検出装置1からの新たな検出覚醒度としての検出覚醒
度Wnを読み込む(ステップ113)。そして、今回サ
ンプリングした検出覚醒度Wnが前回サンプリングした
検出覚醒度W0より向上していれば(ステップ114が
YES)、前記ステップ111での通電を終了する(ス
テップ117)。これとは逆に、効果が無ければ(ステ
ップ114がNO)、電流値Eqを刺激付与回数Nに応
じて所定値ΔE上げた電流値Enを補正電流値として通
電する(ステップ115,116)。つまり、ステップ
115における電流値Enは、 En=Eq+・N・ΔE……(3) より求められる。このステップ115における電流値E
n=Eq+N・ΔEの刺激付与回数1回あたりの上げ幅
は、前記ステップ109における電流値En=Ep+A・
(W0−Wp)・N・ΔEの刺激付与回数1回あたりの上
げ幅よりも大きくなっている。即ち、運転者が、ステッ
プ111における前回の通電による刺激でも、深い居眠
りから覚醒していない場合であるので、刺激付与回数1
回あたりの電流値の上げ幅を大きくして、極めて強い刺
激を与えることにより、できるだけ早く運転者を覚醒す
るようにしてある。この場合、電流値マップに最大電流
値Emaxを定めてあるので、電極4,5から運転者に与
えられる電流値が最大電流値Emax以上にならず、人体
に悪影響が生じないようになっている。
【0021】要するに、この第1実施例によれば、運転
者が覚醒しているか居眠りしているかの判断基準となる
覚醒度Wpより、検出覚醒度W0が低い場合に、周波数が
14Hzから80Hzまで1秒ごとに1Hzずつ増加す
るとともに検出覚醒度W0に対応する電流値E0なる低周
波電流を、運転者に通電して刺激を与える。そして、こ
の通電後において、例えば運転者の皮膚抵抗値が高いと
いうようなことから、覚醒効果がないような場合には、
刺激付与回数Nに応じて所定値ΔEずつ上げた電流値E
nを以て、周波数が14Hzから80Hzまで1秒ごと
に1Hzずつ増加する低周波電流を、運転者に通電、つ
まり刺激付与回数Nに応じて刺激を徐々に強くするの
で、運転者の皮膚抵抗値が高く、電気的な刺激の感じ方
が鈍い場合でも、運転者を確実に覚醒することができ
る。
【0022】第2実施例 以下、第2実施例を前記第1実施例と同一部分に同一符
号を付して説明する。
【0023】図4は、第2実施例の居眠り運転防止装置
のブロック図である。この居眠り運転防止装置において
は、手動スイッチ6が運転者の操作でオン動作されてい
る場合には、検出覚醒度W0が覚醒度Wpより低いときは
勿論のこと、検出覚醒度W0が覚醒度Wpより高いとき、
つまり、運転者が居眠りをしていないときでも、低周波
発生器3から複数の電極4,5を通して運転者に微弱な
低周波電流による刺激を与えるよになっている。
【0024】つまり、制御装置2Aのオン・オフ判定手
段2dが、手動スイッチ6のオン動作を判断することに
より、制御装置2Aがサンプリング周期ごとに検出覚醒
度W0を読み込む。そして、検出覚醒度W0が覚醒度Wp
より高い場合には、制御装置2Aの刺激指示手段2a
が、検出覚醒度W0を、図5に示す電流値マップに照合
して、検出覚醒度W0に対応する電流値E0=Epを決定
するとともに、図6に示す周波数マップに照合して、例
えば20〜50Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ周波数を
漸増する周波数パターンfpat1を決定し、これら決定電
流値信号と決定周波数パターン信号とを低周波発生器3
に出力する。すると、低周波発生器3が、複数の電極
4,5を通して、20〜50Hzの範囲で1Hz/1秒
ずつ周波数を変化する電流値Epなる微弱な低周波電流
を運転者の体に流して、運転者にパルス的な刺激を与え
る。
【0025】一方、上記検出覚醒度W0が覚醒度Wpより
低い場合には、刺激指示手段2aが検出覚醒度W0を、
図5に示す電流値マップに照合して、検出覚醒度W0
対応する電流値E0を決定するとともに、図6に示す周
波数マップに照合して、fA(W0)〜fB(W0)Hzの範囲で
1Hz/1秒ずつ周波数を漸増する周波数パターンf
pat2を決定し、これら決定電流値信号と決定周波数パタ
ーン信号とを低周波発生器3に出力する。すると、低周
波発生器3が、複数の電極4,5を通して、fA(W0)
B(W0)Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ周波数を変化す
る電流値Epなる微弱な低周波電流を運転者の体に流し
て、運転者にパルス的な刺激を与える。この刺激指示手
段2aによる通電によって、運転者が覚醒したかを判定
するのに必要な所定時間の経過後に、刺激補正手段2b
が、制御装置2のサンプリング周期ごとに、運転状態検
出装置1からの通電後の検出覚醒度Wnを読み込み、こ
の通電後の検出覚醒度Wnと上記通電前の検出覚醒度W0
とを比較する。そして、検出覚醒度Wnが検出覚醒度W0
より低い場合は、刺激補正手段2bが、検出覚醒度Wn
を図5に示す電流値マップに照合して、検出覚醒度Wn
に対応する電流値Enを補正値として決定するととも
に、図6に示す周波数マップに照合して、検出覚醒度W
nに対応するfA(W0)〜fB(W0)Hzの範囲で1Hz/1
秒ずつ周波数を漸増する周波数パターンを補正周波数パ
ターンとして決定し、これら決定補正電流値信号と決定
補正周波数パターン信号とを低周波発生器3に出力す
る。これにより、低周波発生器3が、fA(W0)〜fB(W0)
Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ増加する電流値E0より
も高い電流値Enなる微弱な低周波電流を、前記運転者
の皮膚に触れている複数の電極4,5に通電し、前記刺
激指示手段2aの働きによる刺激よりも強いパルス的な
刺激を運転者に与える。
【0026】前記電流値マップは、図5に示すように、
横軸に複数の覚醒度Wp,Wqを示し、縦軸に複数の電流
値Ep,Eq,Emaxを示している。この電流値マップ
は、覚醒度Wpまでは、電流値がEpと一定の水平電流値
特性を持ち、覚醒度Wpから覚醒度Wqまでの間では、電
流値がEpからEqへ徐々に増加する漸増電流値特性を持
ち、覚醒度Wqでは、電流値がEqからEmaxまで垂直に
立ち上がる垂直電流値特性を持っている。
【0027】前記周波数マップは、図6に示すように、
横軸に複数の覚醒度Wp,Wqを示し、縦軸に複数の周波
数20Hzのようなfp1,50Hzのようなfp2,14
Hzのようなfq1,80Hzのようなfq2を示してい
る。この周波数マップは、覚醒度Wpまでは、周波数が
20〜50Hzまで1Hz/1秒ずつ漸増する周波数パ
ターンfpat1を持ち、覚醒度Wpから覚醒度Wqまでの間
では、周波数が下限値fAHzから上限値fBHzまで1
Hz/1秒ずつ漸増する周波数パターンfpat2を持ち、
覚醒度Wq以上では、周波数が14〜80Hzまで1H
z/1秒ずつ漸増する周波数パターンfpat3を持ってい
る。下限値fAHzは、覚醒度Wpでの20Hzと覚醒度
Wqでの14Hzとを結ぶ直線上の値を示し、上限値f
BHzは覚醒度Wpでの50Hzと覚醒度Wqでの80H
zとを結ぶ直線上の値を示すようになっている。
【0028】次に、第2実施例の動作を、図7および図
8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0029】車両の図外のイグニションスイッチをオン
動作することにより、運転状態検出装置1と制御装置2
Aとが起動して処理の実行が始まると(ステップ20
1)、制御装置2Aのオン・オフ判定手段2dが手動ス
イッチ6のオン・オフ動作を判断する(ステップ20
2)。そして、手動スイッチ6がオン動作している場合
(ステップ202がYES)は、制御装置2Aの電流値
決定手段2aが、運転状態検出装置1からの検出覚醒度
0を読み込む(ステップ203)。そして、検出覚醒
度W0が覚醒度Wpより高い場合(W0>Wp、つまりステ
ップ204がNO)は、運転者が覚醒していることを意
味しているけれども、ステップ202の判断結果より、
運転者が居眠りするかも知れないという自分の疲労度を
判断して、手動スイッチ6をオン動作している場合であ
るので、電流値マップから検出覚醒度W0に対応する電
流値E0=Epを決定するとともに、周波数マップから周
波数パターンfpat1を決定し、これら決定電流値信号と
決定周波数パターン信号とを、制御装置2Aが低周波発
生器3に出力することにより、周波数を20〜50Hz
の範囲で1Hz/1秒ずつ増加する電流値Epなる低周
波電流が、低周波発生器3から複数の電極4,5に触れ
ている運転者に所定時間通電され、1秒ごとに間隔が異
なるパルス的な刺激を運転者に与えて終わる(ステップ
205,206)。
【0030】また、検出覚醒度W0が覚醒度Wpと覚醒度
qとの間に位置する場合(Wp≧W0>Wq、つまりステ
ップ204とステップ207とが共にYES)は、運転
者の居眠りが浅いことを意味するので、電流値マップか
ら検出覚醒度W0に対応する電流値E0を決定するととも
に、周波数マップから検出覚醒度W0に対応する周波数
パターンfpat2を決定する。つまり、電流値E0は、前
記第1実施例と同様に、E0=Ep+A・(W0−Wp)が
求められる。周波数パターンfpat2は、fpat2=f
A(W0)〜fB(W0)Hzが求められる。この求められた電流
値E0に相当する決定電流値信号と決定周波数パターン
信号とを、制御装置2Aが低周波発生器3に出力するこ
とにより、周波数をfA(W0)からfB(W0)までの範囲で1
Hz/1秒ずつ増加する低周波電流が、低周波発生器3
から複数の電極4,5に触れている運転者に通電され、
1秒ごとに間隔が異なるパルス的な刺激が運転者に与え
られる(ステップ208)。
【0031】次いで、ステップ208での通電開始から
所定の時間経過後においては、ステップ208での刺激
により、運転者が覚醒したかを監視し、効果が無けれ
ば、より強い電気的な刺激を与えて、運転者を覚醒する
ようになっていることから、制御装置2Aの刺激補正手
段2bが、刺激付与回数Nをカウントアップし(ステッ
プ209)、運転状態検出装置1からの新たな検出覚醒
度としての検出覚醒度Wnを読み込む(ステップ21
0)。そして、今回サンプリングした検出覚醒度Wn
前回サンプリングした検出覚醒度W0より向上していれ
ば(ステップ211がYES)、前記ステップ208で
の通電を終了する(220)。これとは逆に、効果が無
ければ(ステップ211がNO)、電流値E0を刺激付
与回数Nに応じて所定値ΔE上げた電流値En=Ep+A
・(W0−Wp)・N・ΔEと、周波数パターンfpat2
A(W0)〜fB(W0)Hzとを求める。この求められた電流
値Enに相当する決定電流値補正信号と、決定周波数パ
ターン信号とを、制御装置2Aが低周波発生器3に出力
することにより、周波数の漸増幅が広がり、周波数をf
A(W0)〜fB(W0)Hzの範囲で1秒ごとに増加する電流値
0より高い電流値Enを有する低周波電流が、低周波発
生器3から複数の電極4,5に触れている運転者に通電
され、前回よりも電流値が高く1秒ごとに間隔が異なる
パルス的な刺激が、運転者に与えられる(ステップ21
2)。そして、刺激補正手段2bは、刺激付与回数Nを
カウントアップし(ステップ213)、上記検出覚醒度
nを運転状態検出装置1からの新たな検出覚醒度Wn+1
に書き換えるとともに、検出覚醒度W0を上記検出覚醒
度Wnに書き換えて、この今回サンプリングした検出覚
醒度Wn+1が前回サンプリングした検出覚醒度Wnより向
上するまで、電流値E0を刺激付与回数Nに応じて所定
値ΔEずつ上げた電流値Enの所定時間の通電による電
気的に強い刺激を、運転者に繰り返して与える(ステッ
プ209〜ステップ213のクローズループ)。この場
合、刺激付与回数Nが進み、電流値Enが電流値Eqを越
えると、電流値Enは、後述のEn=Eq+N・ΔEとな
り、刺激付与回数Nの増加に伴って最大電流値Emax
で高くなる。
【0032】また、前記ステップ203で読み込まれた
検出覚醒度W0が覚醒度Wqより低い場合(W0<Wq、つ
まりステップ204がYESで、ステップ104がN
O)は、運転者の居眠りが深いことを意味するので、電
流値マップの垂直電流値特性から検出覚醒度W0に対応
する電流値E0=Eqを求めるとともに、周波数マップか
ら周波数パターンfpat3=14〜80Hzを求める。そ
して、この求められた電流値Eqに相当する決定電流値
信号と決定周波数パターン信号とを、制御装置2Aが低
周波発生器3に出力することにより、周波数を14〜8
0Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ増加する電流値Eq
る低周波電流が、低周波発生器3から複数の電極4,5
に触れている運転者に通電され、1秒ごとに間隔が異な
るパルス的な刺激が運転者に与えられる(ステップ21
4)。このステップ214での電流値Eqは、前記ステ
ップ208での電流値E0より高いので、この電流値の
高い分、ステップ214での刺激は、ステップ208で
の刺激よりも強い。
【0033】次いで、ステップ214での通電開始から
所定の時間経過後においては、前記ステップ209〜2
13と同様に、ステップ214での刺激により、運転者
が覚醒したかを監視し、効果が無ければ、より強い電気
的な刺激を与えて、運転者を覚醒するようになっている
ことから、制御装置2Aの刺激補正手段2bが、刺激付
与回数Nをカウントアップし(ステップ215)、運転
状態検出装置1からの新たな検出覚醒度としての検出覚
醒度Wnを読み込む(ステップ216)。そして、今回
サンプリングした検出覚醒度Wnが前回サンプリングし
た検出覚醒度W0より向上していれば(ステップ217
がYES)、前記ステップ214での通電を終了する
(ステップ220)。これとは逆に、効果が無ければ
(ステップ217がNO)、周波数を14〜80Hzの
範囲で1Hz/1秒ずつ増加し、かつ電流値Eqを刺激
付与回数Nに応じて所定値ΔE上げた電流値En=Eq
・N・ΔEを通電する(ステップ218,219,22
0)。この場合、刺激付与回数Nが進み、電流値En
電流値Eqを越えると、電流値Enは、後述のEn=Eq
N・ΔEとなり、刺激付与回数Nの増加に伴って最大電
流値Emaxまで高くなる。
【0034】一方、前記手動スイッチ6がオフ動作して
いる場合(ステップ202がNO)は、刺激指示手段2
aが運転状態検出装置1からの検出覚醒度W0を読み込
む(ステップ221)。そして、検出覚醒度W0が覚醒
度Wpより高い場合(W0>Wp、つまりステップ222
がYES)は、運転者が覚醒していることを意味するの
で、ステップ221に戻る。
【0035】また、検出覚醒度W0が覚醒度Wpと覚醒度
qとの間に位置する場合(Wp≧W0>Wq、つまりステ
ップ222とステップ223とが共にYES)は、運転
者の居眠りが浅いことを意味するので、刺激指示手段2
aが、電流値マップから検出覚醒度W0に対応する電流
値E0を決定するとともに、周波数マップから周波数パ
ターンfpat2を決定し、これら決定電流値信号と決定周
波数パターン信号とを低周波発生器3に出力する(ステ
ップ224)。これにより、低周波発生器3が、複数の
電極4,5を通して、fA(W0)〜fB(W0)Hzの範囲で1
Hz/1秒ずつ周波数を変化する電流値E0なる微弱な
低周波電流を運転者の体に流して、運転者にパルス的な
刺激を与える。この刺激指示手段2aによる通電によっ
て、運転者が覚醒したかを判定するのに必要な所定時間
の経過後に、刺激補正手段2bが、刺激付与回数Nをカ
ウントアップするとともに、運転状態検出装置1からの
通電後の検出覚醒度Wnを読み込み、この通電後の検出
覚醒度Wnと上記通電前の検出覚醒度W0とを比較する
(225,226,227)。そして、検出覚醒度Wn
が検出覚醒度W0より高ければ(ステップ227がYE
S)、通電を終わる(ステップ236)。これとは逆
に、検出覚醒度Wnが検出覚醒度W0より低くければ(ス
テップ227がNO)、刺激補正手段2bが、電流値マ
ップから検出覚醒度Wnに対応する電流値Enを補正値と
して決定するとともに、周波数マップから検出覚醒度W
nに対応する周波数パターンfpat2を補正周波数パター
ンとして決定し、これら決定補正電流値信号と決定補正
周波数パターン信号とを低周波発生器3に出力する。こ
れにより、周波数の漸増幅が広がり、周波数をfA(W0)
〜fB(W0)Hzの範囲で1秒ごとに増加する電流値E0
り高い電流値Enを有する低周波電流が、低周波発生器
3から複数の電極4,5に触れている運転者に通電さ
れ、前回よりも電流値が高く1秒ごとに間隔が異なるパ
ルス的な刺激が、運転者に与えられる(ステップ22
8)。そして、刺激補正手段2bは、刺激付与回数Nを
カウントアップし(ステップ229)、上記検出覚醒度
nを運転状態検出装置1からの新たな検出覚醒度Wn+1
に書き換えるとともに、検出覚醒度W0を上記検出覚醒
度Wnに書き換えて、この今回サンプリングした検出覚
醒度Wn+1が前回サンプリングした検出覚醒度Wnより向
上するまで、電流値E0を刺激付与回数Nに応じて所定
値ΔEずつ上げた電流値Enの所定時間の通電による電
気的に強い刺激を、運転者に繰り返して与える(ステッ
プ225〜ステップ229のクローズループ)。この場
合、刺激付与回数Nが進み、電流値Enが電流値Eqを越
えると、電流値Enは、後述のEn=Eq+N・ΔEとな
り、刺激付与回数Nの増加に伴って最大電流値Emax
で高くなる。
【0036】また、前記ステップ221で読み込まれた
検出覚醒度W0が覚醒度Wqより低い場合(W0<Wq、つ
まりステップ222がYESで、ステップ223がN
O)は、運転者の居眠りが深いことを意味するので、電
流値マップの垂直電流値特性から検出覚醒度W0に対応
する電流値E0=Eqを求めるとともに、周波数マップか
ら周波数パターンfpat3=14〜80Hzを求める。そ
して、この求められた電流値Eqに相当する決定電流値
信号と決定周波数パターン信号とを、制御装置2Aが低
周波発生器3に出力することにより、周波数を14〜8
0Hzの範囲で1Hz/1秒ずつ増加する電流値Eq
る低周波電流が、低周波発生器3から複数の電極4,5
に触れている運転者に通電され、1秒ごとに間隔が異な
るパルス的な刺激が運転者に与えられる(ステップ23
0)。このステップ230での電流値Eqは、前記ステ
ップ224での電流値E0より高いので、この電流値の
高い分、ステップ230での刺激は、ステップ214で
の刺激よりも強い。
【0037】次いで、ステップ230での通電開始から
所定の時間経過後においては、前記ステップ225〜2
29と同様に、ステップ230での刺激により、運転者
が覚醒したかを監視し、効果が無ければ、より強い電気
的な刺激を与えて、運転者を覚醒するようになっている
ことから、制御装置2Aの刺激補正手段2bが、刺激付
与回数Nをカウントアップし(ステップ231)、運転
状態検出装置1からの新たな検出覚醒度としての検出覚
醒度Wnを読み込む(ステップ232)。そして、今回
サンプリングした検出覚醒度Wnが前回サンプリングし
た検出覚醒度W0より向上していれば(ステップ233
がYES)、前記ステップ230での通電を終了する
(ステップ236)。これとは逆に、効果が無ければ
(ステップ233がNO)、周波数を14〜80Hzの
範囲で1Hz/1秒ずつ増加し、かつ電流値Eqを刺激
付与回数Nに応じて所定値ΔE上げた電流値En=Eq
・N・ΔEを通電する(ステップ234,235,23
6)。この場合、刺激付与回数Nが進み、電流値En
電流値Eqを越えると、電流値Enは、後述のEn=Eq
N・ΔEとなり、刺激付与回数Nの増加に伴って最大電
流値Emaxまで高くなる。
【0038】要するに、この第2実施例によれば、運転
者が手動スイッチ6をオン動作またはオフ動作した場合
の両方において、検出覚醒度W0が覚醒度Wpより低い場
合に、検出覚醒度W0に応じて、周波数がfA(W0)Hzか
らfB(W0)Hzまで1秒ごとに1Hzずつ増加するとと
もに、検出覚醒度W0に対応する電流値E0なる低周波電
流を、運転者に通電して刺激を与える。そして、この通
電後において、例えば運転者の皮膚抵抗値が高いという
ようなことから、覚醒効果がないような場合には、刺激
付与回数Nに応じて所定値ΔEずつ上げた電流値En
以て、検出覚醒度W0に応じて、周波数がfA(W0)Hzか
らfB(W0)Hzまで1秒ごとに1Hzずつ増加する低周
波電流を徐々に強くして、運転者を確実に覚醒する。こ
れに加えて、運転者が居眠りをするかもしれないという
ときに、運転者が手動スイッチ6をオン動作することに
より、検出覚醒度W0が覚醒度Wpより高く、居眠りをし
ていない場合にも、周波数が20〜50Hzまで1秒ご
とに1Hzずつ増加する電流値Epなる低周波電流を運
転者に通電して軽く刺激を与えることができる。
【0039】第3実施例 図9は、居眠り運転防止装置における複数の電極4,5
を、運転者の頭に被るヘアーバンドまたは帽子のような
装身具7に設けた場合の外観を示している。複数の電極
4,5が、装身具7の内周面の前頭配置部と後頭配置部
とに個別に取り付けられ、装身具7を運転者が頭に被る
ことにより、一方の電極4が運転者の前頭部に接触し、
他方の電極5が運転者の後頭部に接触するようになって
いる。
【0040】したがって、この第3実施例によれば、図
外の運転状態検出装置1,図外の制御装置2または2
A,図外の周波数発生器3等の働きにより、複数の電極
4,5を通して、運転者の前頭部と後頭部間に微弱な低
周波電流を通電することにより、運転者の頭部を直接刺
激し、網様体賦活系の機能を向上することができる。
【0041】第4実施例 図10は、居眠り運転防止装置における複数の電極4,
5を、ステアリングホーイル8に設けた場合の外観を示
している。複数の電極4,5が、ステアリングホーイル
8のリム部の周方向に交互となって、ステアリングホー
イル8のリム部全面に付設してある。
【0042】したがって、この第4実施例によれば、図
外の運転状態検出装置1,図外の制御装置2または2
A,図外の周波数発生器3等の働きにより、運転者がス
テアリングホーイル8のリム部のどの位置を把持してい
ても、複数の電極4,5を通して運転者に通電すること
ができる。
【0043】ここで、運転者の皮膚抵抗値の相違や不快
感を伴わずに覚醒効果の得られる通電領域や疲労,運転
環境,運転操作状況等から覚醒度の相違等に関して行っ
た実験について説明する。
【0044】(1)運転者の皮膚抵抗値の個人差につい
て説明する。
【0045】図11は、覚醒度と皮膚抵抗値との個人差
について測定したものである。特性L1は、電流の流れ
にくい人を示している。特性L2は、普通の人を示して
いる。特性L3は、流れやすい人を示している。
【0046】図12は、覚醒度と通電電圧値との個人差
について測定したものである。特性L4は、電流の流れ
にくい人を示している。特性L5は、普通の人を示して
いる。特性L6は、電流の流れにくい人を示している。
【0047】これら図11および図12を考察すると、
皮膚抵抗値も、通電電圧値も、覚醒度が高くなるにした
っがて低下するものの、個人差があることがわかる。
【0048】(2)運転者の不快感を伴わずに覚醒効果
の得られる通電領域について説明する。
【0049】先ず、図13に示すように、最小電流値を
10mAに設定し、最大電流値を16mAに設定し、測
定者が被験者の覚醒度低下を認識したら、電流値を最小
電流値から電流値が高くなるに連れてゆっくりと上げて
行き、感覚があった所で、被験者がリセットスイッチを
押すか、または、測定者が被験者の覚醒度の変化を捕ら
えるかにより、第1最適電流値E1を見付ける。
【0050】次に、図14に示すように、第1最適電流
値E1から1mA低い電流値E1−1mAを最小電流値と
し、この電流値E1−1mAから電流値を徐々に上げて
行き、第2最適電流値E2を見付ける。
【0051】そして、図15に示すように、E1≦E2
らば、最小電流値をE1−1mAとし、最大電流値をE2
+1mAとし、これとは逆に、E1>E2ならば、最小電
流値をE2−1mAとし、最大電流値をE1+1mAと
し、最小電流値E1−1mAまたはE2−1mAから最大
電流値E2+1mAまたはE1+1mAまで徐々に電流値
を上げて行き、最適な電流値を見付ける。
【0052】これら図13〜図15に示すような3回の
通電を行うことにより、個々人の不快感を伴わずに、覚
醒効果の得られる最適な通電領域が求められる。
【0053】(3)運転者の疲労,運転環境,運転操作
状況等について説明する。
【0054】図16は、通電前の覚醒度低下の経緯によ
る覚醒効果のパターンを測定したものである。特性L7
は、単調走行による覚醒度の変化を示している。特性L
8は、疲労による覚醒度の変化を示している。
【0055】図17は、覚醒度低下の経緯による覚醒度
と電流値との関係を測定したものである。特性L9は、
単調走行による覚醒度と電流値との関係を示している。
特性L10は疲労による覚醒度と電流値との関係を示して
いる。
【0056】図18は、覚醒度低下の経緯による覚醒持
続時間と周波数との関係を測定したものである。特性L
11は、単調走行による覚醒持続持続と周波数との関係を
示している。特性L12は、疲労による覚醒持続時間と周
波数との関係を示している。
【0057】これら図16〜図18について考察する
と、急激に覚醒度が低下する場合は、疲労運転のためで
あることが多く、単調走行時の眠気の催し方とは、その
経過が異なる。両者は、覚醒効果にも差異があり、疲労
による場合の方が刺激に鈍感になっており、覚醒持続時
間も短いということがわかる。したがって、疲労運転の
居眠り時には、やや強い電流値にて通電するとともに、
1秒ごとに1Hzずつ増加する周波数の漸増幅を可変と
し、通電時間を変化させると、効率の良い覚醒効果を得
られることがわかるであろう。
【0058】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、図示は省略するが、周波数発生器を周波
数固定タイプに構成し、この周波数発生器から、制御装
置2または2Aからの決定電流値信号により、14〜8
0Hzの範囲における所定の周波数に固定された微弱な
周波数電流を複数の電極4,5に供給するようにしてパ
ルス的な刺激を運転者に与えることも可能である。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、運転者の
覚醒度に応じた微弱な低周波電流を運転者に通電し、こ
の通電後の覚醒度が通電前の覚醒度以下のときに、上記
通電よりも高い電流値の微弱な低周波電流を通電するよ
うにしたので、運転者の皮膚抵抗値の違いによるという
ような個人差による居眠り運転防止効果の差を無くすこ
とができる。
【0060】しかも、通電する低周波電流の周波数を漸
増して刺激間隔を変えることにより、運転者に与える刺
激感が変わり、居眠り運転防止の効果を向上することが
できる。 また、運転者が手動スイッチをオン動作する
ことにより、運転者が覚醒いているときにも、電気的に
弱い刺激を与えて、居眠り運転を予防することができ
る。
【0061】また、複数の電極を運転者の頭に被る装身
具の前頭配置部と後頭配置部とに設けることにより、運
転者の頭部を直接刺激し、網様体賦活系の機能を向上す
ることができる。
【0062】さらに、複数の電極をステアリングホーイ
ルのリム部全面に設けることにより、運転者がステアリ
ングホーイルのリム部のどの位置を把持していても、運
転者に通電することができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体を示すブロック図。
【図2】第1実施例の電流値マップ。
【図3】第1実施例のフローチャート。
【図4】第2実施例の全体を示すブロック図。
【図5】第2実施例の電流値マップ。
【図6】第2実施例の周波数マップ。
【図7】第2実施例のフローチャート。
【図8】第2実施例のフローチャート。
【図9】第3実施例の複数の電極を設けた装身具を示す
斜視図。
【図10】第4実施例の複数の電極を設けたステアリン
グホイールを示す平面図。
【図11】覚醒度と皮膚抵抗値との個人差についての測
定図。
【図12】覚醒度と通電電圧値との個人差についての測
定図。
【図13】運転者の不快感を伴わずに覚醒効果の得られ
る通電領域についての測定図。
【図14】運転者の不快感を伴わずに覚醒効果の得られ
る通電領域についての測定図。
【図15】運転者の不快感を伴わずに覚醒効果の得られ
る通電領域についての測定図。
【図16】運転者の疲労,運転環境,運転操作状況等に
ついての測定図。
【図17】運転者の疲労,運転環境,運転操作状況等に
ついての測定図。
【図18】運転者の疲労,運転環境,運転操作状況等に
ついての測定図。
【図19】従来の居眠り運転防止装置を示す斜視図。
【符号の説明】
1…運転状態検出装置 2,2A…制御装置 2a…刺激指示手段 2b…刺激補正手段 3…周波数発生器 4,5…電極 6…手動スイッチ 7…装身具 8…ステアリングホイール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数発生器からの微弱な電流を複数の
    電極から運転者に通電して刺激を与えるようにした居眠
    り運転防止装置において、運転者の運転状態から覚醒度
    を検出する運転状態検出装置と、前記検出覚醒度に応じ
    た電流値を前記周波数発生器に指示する刺激指示手段と
    この刺激指示手段による通電前の検出覚醒度と通電後の
    検出覚醒度とを比較し、通電後の検出覚醒度が通電前の
    検出覚醒度以下のときに、前記電流値よりも高い電流値
    を前記周波数発生器に補正指示する刺激補正手段と、を
    備えたことを特徴とする居眠り運転防止装置。
  2. 【請求項2】 前記刺激指示手段と前記刺激補正手段と
    に、周波数を漸増する周波数パターン機能を付加したこ
    とを特徴とする請求項1に記載した居眠り運転防止。
  3. 【請求項3】 前記刺激指示手段と前記刺激補正手段と
    に、検出覚醒度に応じた漸増幅で周波数を漸増する周波
    数パターン機能を付加したことを特徴とする請求項1に
    記載した居眠り運転防止装置。
  4. 【請求項4】 前記刺激指示手段を常時動作させる手動
    スイッチを設けたことを特徴とする請求項1または請求
    項2あるいは請求項3に記載した居眠り運転防止装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の電極を、運転者の頭部に被る
    装身具の前頭配置部と後頭配置部とに設けたことを特徴
    とする請求項1または請求項2または請求項3あるいは
    請求項4に記載した居眠り運転防止装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の電極を、ステアリングホイー
    ルのリム部全周に設けたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2または請求項3あるいは請求項4に記載した
    居眠り運転防止装置。
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Cited By (6)

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