JPH0539193A - リフター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 主として自動車の駐車場に使う搬送用リフタ
ーを、揚力の強さと偏荷重や横ゆれを防止しながら、全
体の重量を軽減し、さらに高さを低くした構造のリフタ
ーとすることを目的とする。 【構成】 片側にＸ状に組んだ２枚のアームを２組設
け、その中にシリンダーを挟んで取り付け、シリンダー
とロッドの伸縮によってアームに動きを与えて天板を上
下させるリフターとしてのリンク機構に、アームのＸ状
の中央部に両側を通す軸で連結して、軸には両側に夫々
歯車を固定し、相手側には扇形歯車を噛み合わせて台枠
に固定して、両側のアームの動きを同調する機構と、横
ゆれに強い形状のシリンダーをもつ搬送用リフター。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車や種々の物体を
搬送するときに、物体を持ち上げるために使用するリフ
ターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の方式は、積載物の重心が偏った位
置にある場合でも、天板（テーブル上面）が傾かないよ
うにするためアームの板厚を厚くし、さらに両方（片方
とはＸ型のアームと１個のシリンダーで構成し、リフタ
ー全体としてはそれが両方にある）間に剛性のある梁を
結合して偏荷重に耐える構造にしている。

【０００３】このように偏荷重を防ぐのに剛性によって
対処すればアームの板厚の増大と、梁との重量が増すこ
とになりリフター全体が重くなる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】自動車の駐車場に利用
する搬送装置には、このような重量物を載せるため、軽
量で剛性のあるしかも高さの低い構造が要求されるの
で、成るべく構造材を軽くし、そのため減少する剛性を
高めるための手段を新しい機構の採用で補う必要があ
り、本発明ではアームの数が増すが板の厚さを少なくし
て重量を減らし、両方間の梁を無くして減少した剛性を
アームの同調機構で補い、さらにシリンダーの形状を横
ゆれに強い構造とすることが必要となった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】解決しようとする方法
は、アームの数を従来の４枚を８枚に増し、そのかわり
板の厚さを薄くし更に梁を無くすることにより重量を軽
減している。しかしこのままでは偏荷重や横ゆれには弱
いので、両方のアーム間にシャフトを通し、歯車を固定
しその歯車と扇形歯車を噛み合わせた機構を設けること
により、上下の動きを両側がいつも同じくなるように同
調させることで、偏荷重に耐える構造となるとともに、
横ゆれにたいしてはシリンダーをトラニオン型とＴ型ロ
ッドの組み合わせたもので安定をはかっている。

【０００６】

【実施例】図１は、本発明の断面図で、１アームＡ、２
アームＢは片側に４枚あり、リフター全体で８枚ある。
３はシリンダーで４枚のアームの中に挟まれている。４
トラニオンがシリンダーの外径の両側に固着してあり、
そのトラニオンは１アームＡに連結してある。５はＴ型
ロッドで３シリンダーに挿入していてロッドの先端はＴ
型になっており６ピンを介し２アームＢに連結してい
る。７は軸で１アームＡ、２アームＢの中心を通して回
転できるように嵌められている。８歯車は７軸の両端付
近に固定してあり、９扇形歯車に噛みあっている。この
場合歯車でなくても良く、チエーンとスプロケットの場
合やそのほかの伝達方式の組み合わせでも良い。１０は
固定側ピンで１１台枠又は１２天板に１アームＡ、２ア
ームＢの端部を支えている。１３ローラは上下に各４個
で計８個あり、アームの動きで移動出来るようにしてあ
る。

【０００７】３シリンダーは夫々のアームの中にあり３
シリンダーの発生する力は両脇のアームにかかるので、
ねじれた荷重が発生せず、そのため両側のアームの梁は
無くてもよい。しかし積載物の重心が偏って乗った場合
は２本のシリンダー間には負荷が異なり、１２天板が傾
いてしまい機能が果たせなくなる。そこで７軸、８歯
車、９扇形歯車の組合わせからなる同調機構で均衡の取
れた上下運動を行なうことができる。いま片側のシリン
ダーに偏荷重がかかった場合は９扇形歯車は固定である
から８歯車に力が掛かる。しかし偏荷重の場合は双方の
シリンダーに高さの変化を生じようとするが２個の８歯
車間で７軸を介して均衡を取る働きをするため、１２天
板は傾くことなく上下動することができる。また横ゆれ
防止に対する方法の実施例として図３のようにシリンダ
ーの両脇にトラニオン型のピンを設けてアームに取りつ
けてあり、一方５ロッドの先端をＴ型ロッドと直角にピ
ンの入る部分を長くすることで横ゆれにたいし、安定化
することができる。

【０００８】アームの動きを同調する方法として、歯車
と扇形歯車の組み合わせのほか、ピンを歯として打ち込
んた扇形歯車と、それに噛みあう円形歯形を有する歯車
との組み合わせや、チエーンを扇形部材に張り、それに
噛みあうスプロケットとの組み合わせ、またはベルト、
ロープまたはチエーンをドラムに巻いた構造のもの等が
ある。

【０００９】３図は横ゆれ防止に効果のあるシリンダー
の形状と、ローラの説明をしたものでこの構造では横に
張り出したトラニオンのピンと、Ｔ型ロッドのロッドと
直角にあるピン受部を長くしてアームに６ピンで連結す
る構造と、シリンダーの両側のアームに取り付いている
ローラーも両側にあることにより、横ゆれに強い構造と
なる。またローラの数は片側に下２個、上２個あり、リ
フター全体で８個取り付けられている。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように本発明のリフター
は、 （１）シリンダーがアームに挟まれた位置にあるので、
揚力の大きなシリンダーでも偏った力が掛からないの
で、厚みの薄いアームでよく軽量化できる。 （２）同調機構で偏荷重を安定化するので、重い梁を付
けなくてすみ軽量化できる。 （３） シリンダーをトラニオン型にしてピストンロッ
ドをＴ型にして、さらにローラを片側に上下で４個設け
その組み合わせにより横ゆれを安定化することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のリフターの断面図である。

【図２】本発明のリフターの平面図である。

【図３】本発明のシリンダーの正面図である。

【図４】従来のリフターの構造を示す平面図である。

【符合の説明】

１ アームＡ ２ アームＢ ３ シリンダー ４ トラニオン ５ Ｔ型ロッド ６ ピン ７ 軸 ８ 歯車 ９ 扇形歯車 １０ 固定側ピン １１ 台枠 １２ 天板 １３ ローラ １４ 従来型アームＡ １５ 従来型アームＢ １６ 従来型シリンダー １７ 従来型梁 １８ 従来型ローラ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 片側にＸ状に組んだ２枚のアームを２組
   設け、その中にシリンダーを挟んで取り付け、アームの
   Ｘ状の中央部に両側を通す軸で連結して、軸の両側には
   夫々歯車等の動力伝達物を固定し、相手側には扇形歯車
   のような動力伝達部材を噛み合わせて台枠に固定して、
   両側のアームの動きを同調する機能をもつことを特徴と
   するリフター。
2. 【請求項２】 アームのＸ状の中央部に両側を通す軸の
   両側に夫々チエーンやロープ、ベルトと組み合わせの、
   スプロケットやドラムを固定して両側のアームの上下の
   動きを同調することを特徴とする請求項１のリフター。
3. 【請求項３】 トラニオン型シリンダーとＴ型ロッドの
   組み合わせと、片側に上下で４個（両側全部で８個）の
   ローラを設けて、横ゆれの防止をはかることを特徴とす
   る請求項１のリフター。