JPH0539169U - 回転電機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却性能を向上した外扇形回転電機を得る。 【構成】 ファンカバー５の冷却風排出口５ｃを胴部５
ｂの径より小さい径に傾斜を設けて縮小し、フレーム１
の外周面に冷却風８ｂを吹付けるようにしたものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、回転電機に関し、特にファンカバーの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３および図４は、例えば実公昭６１−３２４９号公報に示された従来の回転 電機を示す正面図および断面図である。図において、１は固定子および軸受を有 するフレーム、２はフレーム１の外周に放射状に植設され所定の長さを有する複 数個のフィン、３は回転子を有する回転軸で、軸受で回転可能に支承されている ４は回転軸の端部に固着されたファン。６はファン４とフレーム１の端部を所定 の長さ覆うようにフレーム１に取り付けられ、ファン４の回転で外気取入口６ａ から外気８ａを吸入して発生した冷却風８ｂを、胴部６ｂと胴部６ｂとほぼ同一 径の排出口６ｃに沿ってフレーム１の方向に案内するファンカバー、８ａは外気 、８ｂは冷却風である。

【０００３】 次に動作について説明する。回転電機が駆動されると、内部で発生された損失 熱は、フレーム１から伝達された複数個のフィン２とフレーム１の外周から外気 中に放熱される。このとき、回転軸３の駆動によるファン４の回転で、外気取入 口６ａから流入した外気８ａはファン４の回転によって所定の流速の冷却風８ｂ となり、ファンカバー６とフレーム１で形成された流路を通り、排水口６ｃから フレーム１の外周長手方向に図示矢印のように排出される。この冷却風８ｂがフ レーム１およびフィン２と接触することにより、熱伝達がなされ回転電機の冷却 が行われる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の回転電機は以上のように、ファンカバー６の胴部６ｂと排出口６ｃはフ レーム１の外周とほぼ平行に構成されているので、ファン４によってフレーム１ とほぼ平行に排出される冷却風８ｂは、遠心作用によってフレーム１の外周方向 に拡散するので、冷却風８ｂがフレーム１およびフィン２と接触する冷却風８ｂ の有効到達距離が短くなり、フレーム１およびフィン２と冷却風８ｂとの接触面 積が小さくなるので熱伝達率が悪くなる。このため、回転電機の冷却性能の向上 が困難であるという問題点があった。

【０００５】 この考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、ファンカバ ーから排出される冷却風の有効到達距離を大きくし、冷却風とフレームおよびフ ィンとの接触面積を拡大して冷却性能を向上する事ができる回転電機を得ること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る回転電機は、ファンカバーの冷却風排水口を胴部の径より小さ い径に傾斜を設けて縮小し、フレームの外周面に冷却風を吹付けるように構成し たものである。

【０００７】

【作用】

この考案における回転電機のファンカバーは、ファンカバーの排気口から排出 された冷却風が、径の縮小により流速が増大してフレームの外周面に向かって吹 付けられるので、冷却風がフレームおよびフィンと接触する冷却風の有効到達距 離が長くなる。

【０００８】

【実施例】

実施例１ 以下、この考案の実施例１を図について説明する。図１はこの考案の実施例１ による回転電機の断面図である。図において、１〜４、８は従来のものと同様の ため説明を省略する。５はファン４とフレーム１の端部を所定の長さ覆うように フレーム１に取り付けられ、ファン４の回転で外気取入口５ａから外気８ａを吸 入して発生した冷却風８ｂを、胴部５ｂと胴部５ｂの径より小さい径に傾斜を設 けて縮小された排出口５ｃに沿ってフレーム１の方向に案内するファンカバーで ある。

【０００９】 次に動作について説明する。回転電機の駆動によって内部に発生した損失熱は 、フレーム１に植設されたフィン２、２間に露出したフレーム１の外周面から外 気中に放熱される。このとき、回転軸３と協動するファン４の回転によって空気 取入口５ａからファンカバー５内に流入した外気８ａは、ファン４によって所定 の流速の冷却風８ｂとされ、フレーム１とファンカバー５とで形成された流路を 通り、径が縮小された排出口５ｃで流量が絞られて流速が増大し、フレーム１の 外周面に向かって排出口の傾斜に沿って吹付けられる。これによって、冷却風８ ｂがフレーム１およびフィン２と接触する有効到達が延長され、接触面積が増加 し冷却が促進される。

【００１０】 実施例２ 図２はこの考案の実施例２による回転電機の断面図である、図において１〜４ 、６、８は従来のものと同様であり、ファンカバー６の排出口６ｃの端部内面に 、断面がＶ字状で頂点が胴部６ｂの内径より小さい径に構成され一辺が胴部６ｂ の方向に傾斜した環状の案内部材７を固着し、この案内部材７によって排出口６ ｃから排出される冷却風８ｂの流速を増大して、フレーム１の外周面に向かって 吹付けるようにし、上記実施例と同様の効果を得るようにしている。 なお、案内部材７は板材で構成したものを示したが、中実形のものを用いてもよ い。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、ファンカバーの排出口を胴部の径より小さ い径に傾斜を設けて縮小し、フレームの外周面に冷却風を吹き付けるように構成 したので、ファンカバーから排出される冷却風の有効到達距離を大きくし、接触 面積を拡大して冷却性能を向上した回転電機を得ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による回転電機の断面図で
ある。

【図２】この考案の他の実施例による回転電機の断面図
である。

【図３】従来の回転電機の正面図である。

【図４】従来の回転電機の断面図である。

【符号の説明】

１ フレーム ４ ファン ５ ファンカバー ５ａ 外気取入口 ５ｂ 胴部 ５ｃ 排出口 ８ａ 外気 ８ｂ 冷却風

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部にファンを収納し外気取入口から吸
   入した外気を排出口からフレームの外周に向かって排出
   して冷却するようにしたものにおいて、ファンカバーの
   排出口を胴部の径より小さい径に傾斜を設けて縮小し、
   上記フレームの外周面に冷却風を吹き付けるように構成
   したことを特徴とする回転電機。