JPH0538930U - ガスレーザ発振装置 - Google Patents
ガスレーザ発振装置Info
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- JPH0538930U JPH0538930U JP8929991U JP8929991U JPH0538930U JP H0538930 U JPH0538930 U JP H0538930U JP 8929991 U JP8929991 U JP 8929991U JP 8929991 U JP8929991 U JP 8929991U JP H0538930 U JPH0538930 U JP H0538930U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 隔壁の熱膨張により発生する磁気継手の接触
やシールの破損を防止し、モータの小型化を可能とす
る。 【構成】 モータ駆動力をファンに伝達する磁気継手2
の間に設けられる隔壁3を非導電性材料とすることによ
って、隔壁3に発生する渦電流を減少させることがで
き、隔壁3の熱膨張による磁気継手2の接触やシール8
の破損が生じないものとしているため、ガスの漏洩の防
止が可能となり、また、渦電流損が減少するため、モー
タの小型化が可能となる。
やシールの破損を防止し、モータの小型化を可能とす
る。 【構成】 モータ駆動力をファンに伝達する磁気継手2
の間に設けられる隔壁3を非導電性材料とすることによ
って、隔壁3に発生する渦電流を減少させることがで
き、隔壁3の熱膨張による磁気継手2の接触やシール8
の破損が生じないものとしているため、ガスの漏洩の防
止が可能となり、また、渦電流損が減少するため、モー
タの小型化が可能となる。
Description
【0001】
本考案は、半導体加工、超微細加工に利用するエキシマレーザ等のガスレーザ 発振装置に関する。
【0002】
従来の磁気継手を用いたガスレーザ発振装置の概略構成を図3に示す。図3( a)は側面(断面)図であり、発振媒体のガスはファン4により電極5間を通過 し、この部分で放電した後、熱交換器7で冷却され、再びファン4によって電極 5間へ供給されるという動作を繰り返す。図3中の矢印6は上記ガスの循環経路 を示す。
【0003】 図3(b)は平面(断面)図であり、ファン4は1対の磁気継手2を介してモ ータ1から動力が伝達される。上記1対の磁気継手2は一方と他方の磁気継手2 が空間的に一定距離離れていても動力を伝達できる利点を有しており、この場合 、その空間に隔壁03が設けられている。隔壁03はケーシング10に装着され 、ケーシング内に内蔵されるガスと外気とを遮断する。エキシマレーザ発振装置 に使用されるガスは、ハロゲン系の腐食性・毒性ガスであり外部への漏洩は避け るような構造が必要である。
【0004】 図4は従来の装置の磁気継手2と隔壁03とケーシング10の関係を示す詳細 図である。図4において、1対の磁気継手に内蔵された磁石2aが吸引力を生じ 、一方の磁気継手2cの回転が他方の磁気継手2dへ伝達される。磁石2aが発 生する磁力線2bを通過させる隔壁03は強度を有すると共に、回転磁界によっ て隔壁03内に発生する渦電流損を低減するため、抵抗率の大きいSUS304 (ρ=72×10-8Ωm)又はハステロイB(ρ=138×10-8Ωm)が採用 されていた。なお、隔壁03はケーシング10とボルト9(複数)によって締結 され、Oリング8等によりシール構造をなしている。
【0005】
従来のガスレーザ発振装置においては、近年、高出力化並びに繰り返し周波数 の高周波数化が望まれており、このため、ファン駆動出力の増加が課題となって いた。すなわち、高出力化のためには、電極長の増加等の方法が考えられるが、 このためには、ファンの全長の増加が必要となる。また、高周波数化のためには 、ガス流速の増加が必要で、このためには、ファン回転数の増加等が必要となる 。これら要求は、ファン駆動出力の増加をもたらす。
【0006】 駆動出力Wは回転数NとトルクTと次の関係がある。 W∝TN (1) 一方、隔壁で発生する渦電流損Qは磁束密度B、回転数及び隔壁の抵抗率ρと の間に次の関係がある。
【0007】 Q∝B2 N2 /ρ (2) 磁束密度BとトルクTとの関係は次のとおりである。
【0008】 T∝B2 (3) (1)〜(3)式から明らかなように、ファン駆動出力Wを増加させるために 磁気継手の能力を増加させると、渦電流損Qが大きくなるという問題が発生する 。
【0009】 この渦電流損Qが大きくなると、隔壁は発熱して膨張し、その変形によって比 較的少ないクリヤランスで回転している磁気継手に接触するという事故がおこっ たり、Oリングによるシールが損なわれ、内部の危険性のあるガスが漏洩すると いう事故がおこる可能性があり、このため、ガスレーザ発振装置の性能向上がは ばまれていた。
【0010】 また、渦電流損Q、ファン駆動出力W、及びモータ動力Eとの間には次の関係 がある。
【0011】 E=Q+W (4) この渦電流損Qの増加はモータ動力Eの増加をたらし、大型のモータ設備を設 けなければならないという課題を生じていた。
【0012】 本考案は上記の課題を解決しようとするものである。
【0013】
(1)本考案のガスレーザ発振装置は、ガスを内蔵するケーシングと、同ケー シングの内部に設けられガスを循環させるファンと、前記ケーシングの外部に設 けられファンを駆動するモータとを有し、前記ケーシングに装着された隔壁の内 側と外側に設けられた磁気継手によりモータ駆動力がファンに伝達されるガスレ ーザ装置において、前記隔壁に非導電性材料を用いたことを特徴としている。
【0014】 (2)本考案のガスレーザ発振装置は、上記考案(1)のガスレーザ発振装置 において、ケーシングに隔壁を固定するボルトの頭部と前記隔壁の間にスペーサ を設けたことを特徴としている。
【0015】
上記考案(1)においては、隔壁は非導電性材料よりなり抵抗率が極めて大き いため、磁気継手により発生し上記隔壁を透過する磁束によって隔壁内に発生す る渦電流は極めて小さく、発熱も少ない。そのため、隔壁は熱膨張により変形す ることがないため、磁気継手の接触やシールの破れを生じることがなく、ガスの 漏洩を防止することができる。また、渦電流損が少ないため、モータの小型化も 可能となる。
【0016】 上記考案(2)においては、ボルトにより隔壁をケーシングに固定する際に、 隔壁とボルトの頭部との間にスペーサを配設するため、隔壁の材料としてせん断 に対して比較的弱い非導電性材料を用いた場合にも、隔壁に傷がつき破損するこ とがない。
【0017】
本考案の第1実施例を図1(a)、(b)に示す。図1に示す本実施例は、ガ スを内蔵するケーシング10と、同ケーシング10の内部10aに設けられガス を循環させる図示しないファンと、上記ケーシング10の外部10bに設けられ 上記ファンを駆動する図示しないモータとを有し、ケーシング10に装着された 隔壁3を挟んで設けられた磁気継手2がモータの駆動力をファンに伝達するガス レーザ装置において、上記隔壁3の材料としては非導電性材料のガラス繊維強化 型プラスチック(以下GFRPという)を用い、上記隔壁3とケーシング10の 間にはOリング8が設けられ、リング状のスペーサ11を介してボルト9により 締結されている。なお、上記モータに接続された磁気継手2の作用、及び磁気継 手2を介して駆動されるファンの作用は従来の装置と同様である。
【0018】 上記において、GFRPは抵抗率ρが極めて高く(1.0×1013Ωm)、( 2)式により明らかなようにファン駆動出力を増加させるために磁束密度Bや回 転数Nを増加させても、渦電流損Qは無視できる。
【0019】 このため、GFRPによって作られた隔壁3は何ら熱的膨張・変形をおこさず 、その結果、磁気継手2の接触及びシールの破れを生ずることがなく、ガスの漏 洩を防止することができる。
【0020】 また、(4)式より明らかなようにQ≒0となりE=Wとなるため、モータ設 備の小型化が可能となる。
【0021】 上記隔壁3に用いるGFRPは、金属と異なり引張・圧縮には強いが、せん断 には比較的弱いため、ボルト締めの際、ボルト9の頭の下部エッジによって隔壁 3に傷がつき、その傷から隔壁3が内圧により一気に破壊する危険性があり、こ れを防止する目的でスペーサ11が装着されている。図1(b)はこのリング状 スペーサ11の斜視図である。GFRPの中のガラス繊維の方向は、ケーシング 内のガス圧力に耐えるため、ケーシング10外面に平行な方向である。
【0022】 なお、隔壁3に用いる材料としてはGFRPの他に、窒化珪素系のセラミック ス(Si3 N4 )等によっても同様の効果(渦電流損が発生しない)を得ること ができる。
【0023】 上記により、隔壁に発生していた渦電流を減少させることがだきるため、隔壁 の熱膨張による磁気継手の接触やシールの破損を防ぎ、ガスの漏洩を防止するこ とができ、モータの小型化が可能となった。
【0024】 本考案の第2の実施例を図2(a)、(b)に示す。図2(a)、(b)に示 す本実施例は、上記第1実施例とスペーサ及びケーシングの形状が異なるもので あり、本実施例においてはスペーサ11及びケーシング10のエッジ部にそれぞ れ丸みをつけ、GFRPに傷がつかないように工夫されている。また、スペーサ 11は段付構造とし、ボルト9の締結力はOリング8に伝わるが、内周端部は薄 くすることによりGFRPに伝わらないように配慮している。
【0025】 本実施例の場合には、第1実施例に比べて隔壁が破損する危険性が少ない。
【0026】
本考案のガスレーザ装置は、モータ駆動力をファンに伝達する磁気継手の間に 設けられる隔壁を非導電性材料とすることによって、隔壁に発生する渦電流を減 少させることができ、隔壁の熱膨張による磁気継手の接触やシールの破損が生じ ないものとしているため、ガスの漏洩の防止が可能となり、また、渦電流損が減 少するため、モータの小型化が可能となる。
【0027】 また、隔壁のケーシングへのボルトによる締付けに際してスペーサを用いるこ とによって、隔壁の破損の防止を可能とする。
【図1】本考案の第1実施例の説明図で、(a)は隔壁
の断面図、(b)はスペーサの斜視図である。
の断面図、(b)はスペーサの斜視図である。
【図2】本考案の第2実施例の説明図で、(a)は隔壁
の断面図、(b)はスペーサの斜視図である。
の断面図、(b)はスペーサの斜視図である。
【図3】従来の装置の説明図で、(a)は側面(断面)
図、(b)は平面(断面)図である。
図、(b)は平面(断面)図である。
【図4】上記従来の装置の作用説明図である。
1 モータ 2 磁気継手 3 隔壁 8 Oリング 9 ボルト 10 ケーシング 10a 内部 10b 外部 11 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松本 隆博 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 ガスを内蔵するケーシングと、同ケーシ
ングの内部に設けられガスを循環させるファンと、前記
ケーシングの外部に設けられファンを駆動するモータと
を有し、前記ケーシングに装着された隔壁の内側と外側
に設けられた磁気継手によりモータ駆動力がファンに伝
達されるガスレーザ装置において、前記隔壁に非導電性
材料を用いたことを特徴とするガスレーザ発振装置。 - 【請求項2】 請求項1のガスレーザ発振装置におい
て、ケーシングに隔壁を固定するボルトの頭部と前記隔
壁の間にスペーサを設けたことを特徴とするガスレーザ
発振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8929991U JPH0538930U (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | ガスレーザ発振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8929991U JPH0538930U (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | ガスレーザ発振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538930U true JPH0538930U (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=13966796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8929991U Pending JPH0538930U (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | ガスレーザ発振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0538930U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013115899A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Mitsubishi Electric Corp | 永久磁石式電動機の回転子及びその製造方法並びに永久磁石式電動機 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59185155A (ja) * | 1983-03-31 | 1984-10-20 | Shimadzu Corp | ブレ−キ装置 |
JPS6291692A (ja) * | 1985-10-16 | 1987-04-27 | Ngk Insulators Ltd | 回転機器用マグネツト駆動装置 |
JPS62213543A (ja) * | 1986-03-13 | 1987-09-19 | Fuji Electric Co Ltd | 磁気カツプリング付電動機 |
JPH03112181A (ja) * | 1989-09-27 | 1991-05-13 | Fanuc Ltd | レーザ用ターボフロア及びそれに用いたレーザ発振装置 |
JPH03165084A (ja) * | 1989-11-22 | 1991-07-17 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気カツプリング装置 |
-
1991
- 1991-10-30 JP JP8929991U patent/JPH0538930U/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970916 |