JPH053877A - 生体リズム曲線測定装置 - Google Patents

生体リズム曲線測定装置

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JPH053877A
JPH053877A JP3153444A JP15344491A JPH053877A JP H053877 A JPH053877 A JP H053877A JP 3153444 A JP3153444 A JP 3153444A JP 15344491 A JP15344491 A JP 15344491A JP H053877 A JPH053877 A JP H053877A
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JP
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measurement
rhythm
curve
sensor unit
circadian
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JP3153444A
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English (en)
Inventor
Emi Koyama
恵美 小山
Chisako Yamamoto
智咲子 山本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】日常的な作業場面において、被験者に苦痛を与
えず、また、その作業行動に支障が無く、非侵襲的に生
体のリズムを測定する。 【構成】主センサー部2により心電等を計測し、副セン
サー部3では外乱要素を計測する。各センサー部2,3
による計測タイミングはタイマー手段4により決定さ
れ、その計測データは記憶手段5に時系列的に記憶さ
れ、サーカディアン成分抽出手段10によりサーカディ
アン成分を抽出し、補正手段6で外乱の影響を除去し、
リズム曲線出力手段8により生体のリズム曲線を出力す
る。 【効果】日常生活の中での被験者の生体リズムを心電等
から測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトの心電の計測値か
ら生体リズム曲線を測定するための生体リズム曲線測定
装置に関するものであり、特に、1日単位の生体リズム
(サーカディアンリズム)を日常生活中で測定する用途
に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】様々な生体現象を時系列的に表現する
と、周期性を示すことが多い。しかも、その多くは自励
的な振動であると考えられており、生体リズムと総称さ
れている。生体リズムはその周期によっていくつかの種
類に分けられ、1年という長いものから数秒という短い
ものまである。人間は明期に覚醒度が向上して活動的と
なり、暗期に覚醒度が低下して休息に入るが、これはサ
ーカディアンリズム(Circadian rhyth
m:約1日を周期とするリズム)と呼ばれる生物時計
(Biological clock)によって刻まれ
る生体リズム(Biological rhythm)
の1つである。
【0003】生体リズムのうち、人間の生活に最も関わ
りの深いものは、約1日を周期とするサーカディアンリ
ズムである。人間の代表的なサーカディアンリズムとし
て、体温変動、睡眠覚醒サイクル、ホルモン分泌量変動
などを挙げることができる。その他、心身の活動度、作
業や運動能力、薬品に対する感受性、自律系の機能に至
るまで、人間の生活に付随する生理的現象はサーカディ
アン変動を示すと考えて良い。
【0004】ヒトのサーカディアンリズムは、深部体温
リズムを中心とするグループと睡眠覚醒サイクルを中心
とするグループとの2系統の振動体群に分かれるのでは
ないかという説が現在のところ有力である。深部体温リ
ズムは明暗周期の影響を受けており、睡眠覚醒サイクル
は社会的同調因子の影響を受けていると言われている。
覚醒度や生体リズムをモニターするには、実験室レベル
ではポリグラフ等のかなり進んだ技術が存在するが、日
常的な作業場面において被験者に苦痛を与えず、また、
その作業行動に支障がなく、非侵襲的に生体の活性度を
モニターすることはできないのが現状である。
【0005】このうち、深部体温のリズムは、外部から
の影響が少なく、明瞭なサーカディアンリズムを示すこ
と、他のリズムとの関係がかなり明らかになっているこ
と、連続計測が可能なことなどから、ヒトのサーカディ
アンリズムの中で最も重要な指標とされている。深部体
温計測法の候補としては、直腸温・鼓膜温・食道温・深
部皮下温・尿温などが挙げられるが、長時間の連続測定
が可能という条件を満たすものは直腸温である。しか
し、いずれも被験者に苦痛を与える計測法であることが
難点である。
【0006】直腸温の一般的な計測法は、先端にサーミ
スタを埋め込んだプローブを肛門から10cm以上挿入
し、それが抜けないようにテープで固定する方法であ
る。サーミスタの抵抗値から温度を算出してメモリに記
憶する装置が携帯用体温計として市販されている。ま
た、直腸温を直接計測する方法の他に、対流熱交換方式
で皮膚の表面から深部体温を測定できる装置(コアテン
プ)が市販されている。センサーの直径が大きくなるほ
ど、より深部の体温が計測でき、皮膚表面から約10m
m深さの体温計測まで可能である。しかし、この方式で
はセンサー部で皮膚を加熱する必要があり、リズム計測
のように長時間使用する場合には低温やけどの危険性が
あり、取扱いに注意しなければならない。
【0007】上述のように、深部体温の計測は被験者に
対する侵襲が大きくなり勝ちであり、日常生活の中で被
験者に苦痛を与えることなく、生体リズムを測定するた
めには、深部体温以外の計測項目に着目する必要がある
と考えられる。そこで、例えば、特開平1−29705
3号公報には、睡眠中の心拍数のトレンド曲線の最低点
から体温リズムの最低点を推定する技術が開示されてい
る。また、手首の運動を速度・加速度の変化成分として
検出することにより、身体の活動度を計測し、生体リズ
ムを測定する技術が特願平2−245702号出願で提
案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−29705
3号公報の従来技術では、睡眠中の心拍数のトレンドを
観測するものであるから、睡眠中のリズム曲線しか推定
できないという問題がある。また、従来のトレンド曲線
の導出方法では、リズム曲線推定の精度が不十分である
という問題がある。次に、特願平2−245702号出
願の従来技術では、手首の動きの頻度を計測することに
より身体の活動度を計測しており、睡眠期と覚醒期を視
察によって判別することはできるが、定量的にリズム曲
線を推定することはできない。
【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、日常的な作業場面
において、被験者に苦痛を与えず、また、その作業行動
に支障が無く、非侵襲的に生体のリズムを測定できる生
体リズム測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る生体リズム
曲線測定装置にあっては、上記の課題を解決するため
に、図1に示すように、生体の心電を計測するための主
センサー部2と、外乱計測用の副センサー部3と、各セ
ンサー部2,3による計測タイミングを決定するための
タイマー手段4と、各センサー部2,3による計測結果
を時系列的に記憶するための記憶手段5と、主センサー
部2の計測時系列から約1日を単位とするサーカディア
ン変動の成分を抽出するサーカディアン成分抽出手段1
0と、抽出されたサーカディアン変動の成分に対して少
なくとも副センサー部3の計測結果に基づいて外乱の影
響を補正する補正手段6と、補正された生体リズム曲線
を出力するリズム曲線出力手段8とから構成されること
を特徴とするものである。なお、主センサー部2の計測
項目は、深部体温以外でサーカディアン変動成分を抽出
できるものであれば何でも良く、例えば、脈波や脳波、
皮膚電気反応等、請求項2に列挙した代替計測項目を利
用することもできる。
【0011】
【作用】本発明においては、主センサー部2により心電
を計測し、副センサー部3では外乱を計測する。各セン
サー部2,3による計測タイミングはタイマー手段4に
より決定され、その計測データは記憶手段5に時系列的
に記憶される。この記憶された計測結果に基づいて、心
電計測データからサーカディアン成分抽出手段10によ
り約1日を単位とするサーカディアン変動の成分を抽出
し、外乱計測データに基づいて補正手段6により外乱の
影響を補正する。そして、補正後の生体リズム曲線をリ
ズム曲線出力手段8により出力する。なお、主センサー
部2の計測項目が心電以外の代替計測項目である場合に
は、サーカディアン成分抽出手段10の構成を代替計測
項目の種類に応じて変更することは言うまでもない。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例のブロック構成図を図1に
示す。本実施例では、検出手段1として、主センサー部
2と副センサー部3を備えている。主センサー部2は、
心電計測用であり、その主な計測項目はECG(心電
図)である。現状では、心電図を測定するためには、被
験者の胸部に電極を装着しなければならないため、日常
生活の中で心電図を計測することは難しいが、プローブ
を肛門から10cm以上挿入する直腸温計測に比べれ
ば、被験者に苦痛や羞恥心を与えることはなく、被験者
に対する侵襲の度合いは直腸温の計測に比べれば、大幅
に緩和されている。また、心電図の完全な波形データを
得る代わりに、心拍数や心電R−R間隔等の部分的なデ
ータを得るだけでも、以下に説明するように、サーカデ
ィアン変動成分を抽出することは可能であるので、例え
ば、光電式脈流計や腕時計型の心拍計により心電計測デ
ータを得るように構成しても良い。次に、副センサー部
3は、外乱計測用であり、その主な計測項目は外気温と
照度、及び身体の活動量である。この検出手段1による
心電計測と外乱計測のタイミングはタイマー手段4によ
り決定される。タイマー手段4のタイマー時間を任意に
設定可能とすることにより、可変サンプリングを行うこ
とができる。これにより、リズム変動の大きい部分では
サンプリング周期を短くし、リズム変動の小さい部分で
はサンプリング周期を長くすることができ、効率的な計
測データの収集が可能となる。
【0013】検出手段1の主センサー部2と副センサー
部3の計測データは、記憶手段5に時系列的に記憶され
る。上述のタイマー手段4による計測間隔は、1分〜5
分の範囲とすることが好ましいが、計測間隔は例えば1
分程度に短く設定して、隣接する複数個(例えば5個)
の計測データの平均値を演算し、その平均値を時系列的
に記憶するようにしても良い。
【0014】この検出手段1の詳細な構成を図2に示し
説明する。図中、21は心電センサーであり、主計測項
目として被験者の心電を計測する。その計測データは、
データロガー51に記憶される。このデータロガー51
は各種の計測データを時系列的に記憶するための記憶手
段である。31は加速度センサーであり、例えば万歩計
のような構成で、被験者の手首に装着されて手首の加速
度を検出する。32は活動度計であり、手首の加速度に
基づいて身体の活動度を計測する。その計測データは、
データロガー51に記憶される。33は受光センサーで
あり、受光量に応じて通電量が変化するものである。3
4は照度計であり、受光センサー33の出力により周囲
照度を計測する。その計測データは、データロガー51
に記憶される。35はサーミスタ外気温センサーであ
り、周囲温度を計測するものであり、その計測データも
データロガー51に記憶される。
【0015】図3は被験者の心拍数の長時間計測例を示
しており、図4は同じ被験者の直腸温の長時間計測例を
示している。図3と図4を比較すれば明らかなように、
心拍数の大まかな変動傾向は直腸温の変動傾向と極めて
良く類似している。そこで、心拍数の計測時系列から、
その大まかな変動傾向を算出できれば、直腸温を計測し
なくても被験者の生体リズムを測定できると考えられ
る。この機能を実現する手段が図1のサーカディアン成
分抽出手段10であり、心拍計測データを情報処理する
ことにより、約1日を単位とするサーカディアン成分を
抽出するものである。その詳細な構成を図5に示し説明
する。
【0016】サーカディアン成分抽出手段10は、図5
に示すように、ノイズ除去手段11と、ばらつき計算手
段12と、区間抽出手段13と、トレンド計算手段14
と、補完手段15とから構成されている。図3に示すよ
うに、心拍数は一時的に増加するというパターンのノイ
ズが多いことから、ノイズ除去手段11では、周囲の点
列から見て、例えば5拍以上離れている点列をノイズと
して除去する。次に、ばらつき計算手段12では、ノイ
ズ除去手段11によりノイズの点列を除去した後、残っ
た点列について、ばらつきの指標を計算する。ばらつき
の指標としては、移動分散(区間10程度)を計算する
方法と、区間10乃至20程度で直線回帰を行い、回帰
直線に対する標準偏差を計算する方法とが考えられる。
この場合、区間は順次移動させるものである。次に、区
間抽出手段13では、ばらつき計算手段12で計算され
たばらつきの指標の小さい(例えば2拍以内)区間を抜
き出す。そして、抜き出された区間について、トレンド
計算手段14により区間内のトレンドを計算する。具体
的には、移動平均を取る方法や直線回帰を行う方法が考
えられる。これにより、破線状の飛び飛びの曲線が得ら
れるので、この破線の間を補完手段15により直線補完
又は2次補完あるいはスプライン補完でつなぐことによ
り、図6のAに示すようなサーカディアン成分を含んだ
リズム曲線が得られるものである。
【0017】次に、図1の補正手段6では、サーカディ
アン成分抽出手段10により抽出されたサーカディアン
成分に対して、欠測値を補完し、副センサー部3による
外乱計測データに基づいて外乱要素の影響を補正し、さ
らに、低周波通過フィルタで高周波ノイズを除去して体
温リズム曲線を取り出すものである。この補正手段6の
詳細な構成を図7に示し説明する。まず、ノイズ除去手
段61では、高周波のノイズ成分を除去する。次に、欠
測値補完手段62では、ノイズとして除去したところ、
計測不能だったところを直線補完する。この補完方法と
しては、直線補完の他に、2次補完あるいはスプライン
補完を用いても良い。本実施例では、図5に示すよう
に、サーカディアン成分抽出手段10にノイズ除去手段
11と補完手段15を有しているので、補正手段6のノ
イズ除去手段61や欠測値補完手段62は省略しても良
い。次に、外乱影響補正手段63では、副センサー手段
3による外乱計測データに基づいて、外乱要素による心
拍の計測データへの影響を除去する。例えば、外気温が
上昇した場合には、心拍の計測データを下方修正する。
また、周囲照度が上昇した場合には、外出したと判断で
きるので、心拍の計測データを下方修正する。さらに、
活動度が上昇した場合には、活動による心拍の上昇が予
想されるので、心拍の計測データを下方修正する。最後
に、低域通過フィルタ64では、外乱の影響を補正した
後の計測データから高周波ノイズを除去して、図6の補
正後の曲線Bに示すような生体リズム曲線を出力するも
のである。図6の補正前のリズム曲線Aでは、通勤によ
る心拍の上昇傾向が生体リズム曲線に現れているが、図
6の補正後のリズム曲線Bでは、通勤による心拍の上昇
傾向が生体リズム曲線から除去されている。
【0018】次に、図1の推定手段7では、生体リズム
を近似する基準曲線に対する最小2乗近似によるカーブ
フィッティングを行う。基準曲線としては、三角関数を
変形したものとして、次式のような関数を用いることが
できる。 f(x)=A・{1−(1−cos(2π(x−c)/L)/4)2 } ここで、Aは振幅であり、Lは24時間の周期である。
他の基準曲線として、図8に示すように、周期が24時
間でデューティ比が1:2の矩形波あるいはその角を取
って丸みを付けた曲線を用いても良い。これは、就寝期
と覚醒期の比率が略1:2であることを利用している。
また、図9に示すように、周期が24時間の三角波ある
いはその角を取って丸みを付けた曲線を用いても良い。
そのほか、個人の数周期分のデータの加算平均により作
成した基準データを用いることもできるが、これは被験
者により異なることは言うまでもない。
【0019】次に、基準曲線へのカーブフィッティング
以外の方法で、真のリズム曲線を推定する方法を説明す
る。例えば、非線型振動を表現する微分方程式(ファン
デアポール型、ボルテラ型など)を利用して、計測デー
タにフィットするような方程式の係数を求める方法が考
えられる。あるいは、補正手段6の出力曲線の立ち上が
り・立ち下がり部分のデータ時系列から最低点や最高点
付近の曲線を推定したり、前後の関係から間の曲線を予
測する方法があり、例えば、線形AR−モデルや線形A
RMA−モデルを利用すれば良い。さらに、補正手段6
の低周波通過フィルタ64の出力をそのまま推定曲線と
して利用することもできる。この場合、特に睡眠中の生
体リズムの最低点を決めるとき、谷間が1つとは限らな
いが、極小値の中の最小値を取ることにすれば良い。
【0020】次に、図1のリズム曲線出力手段8は、リ
ズム曲線の波形を表示する手段であり、例えば、グラフ
ィック機能付きのLCDディスプレイにより構成されて
いる。また、特徴パラメータ出力手段9は、体温のリズ
ム曲線の周期・位相・振幅などの周期関数のパラメータ
や、その他のリズム曲線の特徴を算出して出力するもの
である。ここで、その他のリズム曲線の特徴としては、
例えば、デューティ比やスペクトル、立ち上がりの傾
き、立ち下がりの傾き、極大値の数、極小値の数などが
挙げられる。
【0021】以上の実施例では、心拍数の計測データか
らサーカディアン成分を抽出していたが、このほかに、
心電のR−R間隔の計測データを利用する方法も実施可
能である。図10は心電のR−R間隔の説明図である。
心電のR−R間隔とは、心電の1周期中の最も鋭いピー
クであるR波とR波の間隔を言う。心電には、R波以外
にも特徴的な波が複数個存在するが、本実施例では、自
律神経系との関連性の深さから特にR波を計測対象とし
ている。図11は心電のR−R間隔の時系列を一例とし
て示している。また、これを周波数分析したパワースペ
クトルを図12に示す。0.3Hz前後のRSA(呼吸
性変動)が副交感神経の活動状態を反映し、0.1Hz
前後のMWSA(血圧性変動)が交感神経と副交感神経
の両方の活動状態を反映している。本実施例では、心電
のR−R間隔の時系列データを数分(例えば、1分、5
分など)の区間に区切り、各々の区間でゆらぎパワース
ペクトルを求め、その2つのピークである血圧性変動成
分MWSAと呼吸性変動成分RSAを求めて、血圧性変
動成分MWSAを呼吸性変動成分RSAで除算すること
により、交感神経の活動度を推定し、これをサーカディ
アン成分を含む時系列計測データとして記憶する。図1
3はMWSA/RSAの時系列データの一例である。図
中、斜線を施した部分は睡眠期である。この図13に示
すように、MWSA/RSAの時系列データはサーカデ
ィアン成分を有する曲線となるので、これを深部体温の
代替データとして利用することができる。
【0022】次に、心電以外の計測対象としては、例え
ば、脳波計測を行うこともできる。脳波は、周波数の低
い方からδ、θ、α、βの帯域に大別できる。各帯域毎
のパワーの時系列を計測すると、サーカディアン成分が
得られる。特に、各成分の適当な線形結合を算出すれ
ば、図14に示すように、生体の活性度を反映するよう
なサーカディアン成分を有するリズム曲線が得られる。
このリズム曲線も深部体温の時系列データと良く類似し
ており、深部体温の代替計測項目として利用できる。
【0023】他の計測対象として、呼吸、皮膚電気反応
(SPL,SRLなど)、手首の活動度、眼球運動(瞬
きなど)の生体信号を結合することにより、眠気の指標
を得ることができ、その眠気の指標の時系列を求めれ
ば、眠気の変化を反映するサーカディアン成分が得られ
る。
【0024】さらに別の計測対象として、多点表面皮膚
温を計測しても良い。表面皮膚温の場合、1点のみの計
測では、深部体温に似た曲線は得られないが、何点か計
測し、睡眠中と覚醒中に分けて計測部位を使い分ける
と、深部体温に似た曲線を得ることができる。また、何
点かの計測データの線形結合を利用することもできる。
【0025】
【発明の効果】本発明の生体リズム測定装置では、被験
者に外乱を与えないで生体リズムを測定する従来技術と
は異なり、被験者に与えられる外乱を副センサー部によ
り計測し、その外乱計測データに基づいて、主センサー
部で得られた生体リズムの計測データを補正するように
構成したので、日常生活の中での被験者の生体リズムを
測定することが可能になるという効果がある。また、深
部体温以外のデータ、例えば、心電などから生体リズム
を測定しているので、被験者に対する侵襲が少なくなる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の一実施例に用いる検出手段の詳細な構
成を示すブロック図である。
【図3】心拍数の長時間計測例を示す図である。
【図4】直腸温の長時間計測例を示す図である。
【図5】本発明に用いるサーカディアン成分抽出手段の
ブロック図である。
【図6】本発明に用いるサーカディアン成分抽出手段の
出力波形図である。
【図7】本発明に用いる補正手段のブロック図である。
【図8】本発明に用いる第1の基準曲線の波形図であ
る。
【図9】本発明に用いる第2の基準曲線の波形図であ
る。
【図10】心電のR−R間隔を説明するための波形図で
ある。
【図11】心電のR−R間隔の時系列の推移を示す図で
ある。
【図12】心電のR−R間隔の変動スペクトルを示す図
である。
【図13】心電のMWSA/RSAの時系列データを示
す図である。
【図14】脳波に基づく活性度の時系列データを示す図
である。
【符号の説明】
1 検出手段 2 主センサー部 3 副センサー部 4 タイマー手段 5 記憶手段 6 補正手段 7 推定手段 8 リズム曲線出力手段 9 特徴パラメータ出力手段 10 サーカディアン成分抽出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01K 13/00 7267−2F G06F 15/42 E 7060−5L B 7060−5L

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の心電を計測するための主センサ
    ー部と、外乱計測用の副センサー部と、各センサー部に
    よる計測タイミングを決定するためのタイマー手段と、
    各センサー部による計測結果を時系列的に記憶するため
    の記憶手段と、主センサー部の計測時系列から約1日を
    単位とするサーカディアン変動の成分を抽出するサーカ
    ディアン成分抽出手段と、抽出されたサーカディアン変
    動の成分に対して少なくとも副センサー部の計測結果に
    基づいて外乱の影響を補正する補正手段と、補正された
    生体リズム曲線を出力するリズム曲線出力手段とから構
    成されることを特徴とする生体リズム曲線測定装置。
  2. 【請求項2】 主センサー部の計測項目が心電図、心
    拍数、心電R−R間隔、脈波、脳波、多点表面皮膚温、
    呼吸、皮膚電気抵抗、手首の活動度、体動、血圧、眠
    気、眼球運動、眼電位、自律神経活動度、筋電位、筋電
    H波の少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする請求
    項1記載の生体リズム曲線測定装置。
JP3153444A 1991-06-25 1991-06-25 生体リズム曲線測定装置 Pending JPH053877A (ja)

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