JPH0538130A - 電磁駆動方法および電磁発電方法 - Google Patents

電磁駆動方法および電磁発電方法

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JPH0538130A
JPH0538130A JP18665691A JP18665691A JPH0538130A JP H0538130 A JPH0538130 A JP H0538130A JP 18665691 A JP18665691 A JP 18665691A JP 18665691 A JP18665691 A JP 18665691A JP H0538130 A JPH0538130 A JP H0538130A
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JP
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electromagnetic
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armature
magnetic core
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JP18665691A
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English (en)
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Tsutomu Kaido
力 開道
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量化、高寸法精度かつ高耐熱性である可動
コイルを有する新しい機構の電磁駆動方法や電磁発電方
法を提供する。 【構成】 入出力巻線1、電機子導体2,2′と界磁源
3より構成され、入出力巻線1と電機子導体2,2′と
の間では電磁誘導で電力伝達がなされ、界磁源3より生
じる磁束と電機子導体2,2′との間で、可動側の変位
を通して電力と機械エネルギーの変換が行われることに
よって、入出力巻線1と界磁源3の間で電気機械エネル
ギー変換が行われる。巻き磁心4を使用し、かつ巻き方
向が磁心用材料の磁化容易方向となっている。また、積
み磁心4を使用し、かつ磁束の流れる方向が磁心用材料
の磁化容易方向となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁駆動方法および電
磁発電方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動機や発電機には、界磁と電機子から
構成され、界磁源として、磁石を使用する場合と電流に
よるものがある。小型モータのブラシ付き直流モータや
ブラシレスモータそれに同期機などは、界磁として磁石
が数多く使用される。誘導型の電動機では、界磁は電流
を使用している。電機子コイルには、一般に直接回路か
ら供給されるものが多いが、誘導型では可動側に電磁誘
導で電流を誘導している。
【0003】最近、電動機や発電機は、高速応答性、高
出力小型化の要求が高くなってきている。
【0004】応答性をよくする方法としては、可動部の
負荷を軽減し応答性を改善する方法と制御による方法と
がある。しかし、制御により応答性をよくするにも、負
荷が大きければ電源電圧の制限などから限界がある。従
って、応答性を非常に要求される場合には、負荷を軽減
するしかなく、可動部の軽量化が重要になっている。こ
のため、コアレスモータやボイスコイルモータのよう
に、可動部が電機子巻線だけで、磁心を使用しないもの
やさらにはコイルボビンも使用しない機種が使われてい
る。
【0005】高出力小型化に対しては、希土類磁石など
の高エネルギー積の磁石を使用したり、加工精度を高く
して、可動側と固定側の間のギャップを小さくしたりし
ている。コアレスモータやボイスコイルモータでは、電
機子コイル巻線では高寸法精度のコイルを使用してる。
また、コイル電流を高くするために、高温度に耐える絶
縁皮膜の導線や接着剤を使用し、高出力小型化してい
る。
【0006】このように、従来の電磁駆動方法および電
磁発電方法では、高応答性で高出力小型化のためにいろ
いろな方法がなされているが、可動部の軽量化、高寸法
精度のコイルやコイルの絶縁や接着の耐熱性の改善など
難しい問題が多い。特に、軽量で、高寸法精度が得ら
れ、かつ耐熱性でもあるコイルは得難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量化、高
寸法精度かつ高耐熱性である可動コイルを有する新しい
機構の電磁駆動方法や電磁発電方法を提供することを目
的としてなされた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁駆動方法お
よび電磁発電方法は、入出力巻線、電機子導体と界磁源
より構成され、入出力巻線と電機子導体との間では電磁
誘導で電力伝達がなされ、界磁源より生じる磁束と電機
子導体との間で、可動側の変位を通して電力と機械エネ
ルギーの変換が行われることによって、入出力巻線と界
磁源の間で電気機械エネルギー変換が行われる方法にお
いて、巻き磁心を使用し、かつ巻き方向が磁心用材料の
磁化容易方向となっていることを特徴としている。
【0009】また、本発明の電磁駆動方法および電磁発
電方法は、入出力巻線、電機子導体と界磁源より構成さ
れ、入出力巻線と電機子導体との間では電磁誘導で電力
伝達がなされ、界磁源より生じる磁束と電機子導体との
間で、可動側の変位を通して電力と機械エネルギーの変
換が行われることによって、入出力巻線と界磁源の間で
電気機械エネルギー変換が行われる方法において、積み
磁心を使用し、かつ磁束の流れる方向が磁心用材料の磁
化容易方向となっていることを特徴としている。
【0010】上記電磁駆動方法および電磁発電方法は、
さらに次の特徴を含むようにしてもよい。界磁源が固定
側で、電機子導体が可動側である。界磁源が永久磁石で
ある。電機子導体が、1個もしくは2個以上の導体の一
体ものでる、またはアルミニウム、銅もしくはジュラル
ミンの一体ものである。入出力巻線と電機子導体はそれ
ぞれの電流により生じる磁束が互いに50%以上鎖交し
あうように磁心を有し、前記磁心を界磁源のヨークとし
ても共有している。磁心が閉磁路を構成する無切断であ
り、また磁心に使用される材料が次のうち何れか一つ以
上である。
【0011】a)厚さが0.2mm以下の板状磁性材料 b)直径が0.2mm以下の線状磁性材料 c)電気抵抗が30μΩcm以上の磁性材料 d)磁区細分化処理された磁性材料 さらに、電機子導体が界磁源より生じる空間磁束密度が
十分に高い位置に配置されており、かつ可動部の移動方
向が前記界磁源より生じる磁束と直角方向であり、また
入出力巻線が界磁源より生じる磁心以外の空間磁束密度
が低い部分に配置されている。電機子導体の中心と電機
子導体の移動方向を含む面に対し、構造がほぼ対称であ
る。電機子導体がアルミニウムまたはジュラルミンの2
片以上からなり、その接着面に酸化防止策がなされてい
る。接着面の酸化防止策がニッケルメッキまたは銅メッ
キである。電機子導体が囲む磁心の部分に入出力巻線が
施されている。電機子導体が囲む部分以外の磁心部分に
入出力巻線が施されている。
【0012】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0013】まず、電磁駆動方法は、電機子巻線を有す
るもので、永久磁石、電磁石や界磁巻線などで発生する
界磁磁束と、前記巻線に駆動回路より直接或いは間接的
に流される電流により駆動力を発生するものである。電
磁発電方法は、永久磁石、電磁石や界磁コイルなどで発
生する界磁磁束により、電機子巻線に発生する電力や誘
起電圧を直接或いは間接的に引き出すものである。即
ち、電磁駆動方法および電磁発電方法とは、一般の電動
機、発電機をはじめ、リニア型のもの、アクチュエータ
といわれるものや、スピーカ、マイクロフォンなどを示
す。
【0014】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方法
は、入出力巻線、電機子導体と界磁源より構成される。
本発明の電磁駆動方法は、入出力巻線に駆動回路より印
加される電圧や流される電流によって電機子導体に誘導
される誘導電流を電機子電流とし、この電機子導体に流
れる電機子電流と界磁源より流れる磁束との間で、電力
を機械エネルギーに変換するものである。一方、本発明
の電磁発電方法は、可動側から供給される機械エネルギ
ーを界磁源より流れる磁束を通して、電機子導体に誘起
される発電電力として変換し、その発電電力を、電機子
導体と入出力巻線の間の電磁誘導で、入出力巻線にエネ
ルギー伝達するもので、この入出力巻線に接続された負
荷に電気エネルギーを供給するものである。
【0015】界磁源は、永久磁石や、入出力巻線とは異
なる界磁用コイルによる電磁石であり、固定側でも可動
側でもどちらに設けても構わなく、固定側や可動側のう
ち入出力巻線側であっても反対側であってもよい。
【0016】電機子導体は、いくつかの導線の巻線であ
っても、アルミニウムや銅、ジュラルミンなどの導体の
一体物でもよい。電機子導体が導線の巻線の場合には、
通常巻はじめと巻終わりを短絡した物であるが、回路素
子や制御回路と接続され、誘起電圧により電機子電流が
これらの回路素子や制御回路を通して流れるものでもよ
い。この電機子導体は、固定側と可動側のうち、界磁源
側と逆である必要がある。
【0017】入出力巻線は導線を巻いて作られたもの
で、1個以上の巻線から構成されてもよく、入出力導体
に接続された駆動回路より、電気エネルギーを供給され
たり、或いは発電された電気エネルギーを入出力導体に
接続された負荷に供給したりするものである。入出力巻
線は制御回路等と接続されるため、一般に固定側に配置
するが、固定側と可動側は一般に相対的なもので、制御
回路が動く方でよければ可動側でもよく、また界磁側も
電機子導体側も双方動いてもよい。本発明の説明では、
入出力巻線側を固定側として説明する。
【0018】入出力巻線と電機子導体は、磁心を共有し
それぞれから生じる磁束がお互いに鎖交し、電力伝達が
容易になされるように配置される。入出力巻線と電機子
導体の磁束が十分に鎖交するには、磁心を使用し、50
%以上鎖交するようにした方がよい。複数個の入出力巻
線を使用する場合には、この鎖交磁束を大きくするため
に、それぞれの配置と向きを考慮する必要がある。この
磁心は、界磁源の永久磁石などのヨークと共有しても構
わない。
【0019】入出力巻線の位置としては、電機子導体が
囲む磁心の部分とすると、即ち入出力巻線を電機子導体
と同じ断面に含まれる磁心の部分に施すと、磁心と鎖交
する磁束の量が多くできるので、電磁誘導による電力の
伝達が十分に行われるとともに、漏れ磁束が少なくなる
ので、応答性も改善できる。一方、入出力巻線を電機子
導体と同じ断面に含まれる磁心の部分以外に施すと、電
機子導体や界磁源と同じ断面に位置せず、同じ入出力巻
線の電流に対する誘起力や同じ変位に対する発電電圧等
が大きくできる。入出力巻線の位置を限定したが、全て
その場所に位置せずともよく、50%以上その位置にあ
れば、その効果がある。
【0020】磁心は、本発明では、磁性材料を巻いて作
られる巻き磁心の場合、磁心に使用する磁性材料の磁化
容易方向を、巻き磁心の巻き方向に沿うようにする。或
いは磁性材料を積んで作られる積み磁心を使用する場合
には、電機子導体に電流を誘起する働きをする磁束の方
向が、磁心に使用する磁性材料の磁化容易方向にする。
磁化容易方向とは、材料の結晶粒が有する磁化容易軸の
方向またはその方向に近い方向を意味し、材料が多結晶
の場合は、結晶粒の磁化容易軸の分布が多い方向または
その方向に近い方向を意味する。
【0021】磁心には、透磁率が高い磁性材料を使用す
ることが必要であり、珪素鋼、鉄ニッケルや鉄コバルト
等の合金、ソフトフェライトそれにアモルファス磁性材
料等のように高透磁率の磁性材料でつくられたものであ
ることが好ましく、できれば、厚さが0.2mm以下の板
状磁性材料、直径が0.2mm以下の線状磁性材料、或い
は電気抵抗率が30μΩcm以上である磁性材料や磁区細
分化処理された磁性材料などのような低鉄損磁性材料で
あると、電磁駆動方式および電磁発電方式の効率や高周
波性能がよくなるので好ましい。
【0022】30μΩcm以上の電気抵抗率の磁性材料
は、ソフトフェライトや4%以上のSiを含む珪素鋼板
等である。厚さ0.2mm以上の板状磁性材料、直径が
0.2mm以上の線状磁性材料、或いは電気抵抗率が30
μΩcm以下である磁性材料や磁区細分化処理されていな
い磁性材料では、高周波で駆動すると材料内に渦電流が
生じ、電力損失である鉄損が増すだけでなく、制御性に
も悪い影響を与える。この磁心は耐錆性のために、Ni
メッキなどの表面処理されたものでも、磁心の機械的強
度を増すために処理されたものでも、構わない。磁心
は、磁性材料を巻いてつくられた巻き磁心でも、打ち抜
き、積層した磁心でもよい。また、磁心は、入出力巻線
や電機子導体に流れる電流により生じる磁束の流れ、即
ち磁路に沿うようにされていることが好ましく、その形
状は、E形やI形のように、磁路に対し切断面をもつも
のでもよいが、その磁路で磁心の切断面が存在しない無
切断磁心であればさらによい。
【0023】電磁駆動方法および電磁発電方法のエネル
ギー変換効率を十分高いものにするには、入出力巻線
は、界磁源より生じる磁心以外の空間磁束密度が低い部
分に配置するとよく、また電機子導体は、可動部変位に
よって、鎖交する界磁磁束の変化が大きくなるように、
界磁より生じる空間磁束密度が十分に高いところに配置
され、かつ可動部の移動方向が界磁磁束と直角方向にな
るようにすればよい。
【0024】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方法
は、界磁源、入出力巻線、電機子導体や磁心等より構成
される構造を、電機子導体の中心と電機子導体の移動方
向を含む面に対し、ほぼ対称にすると、電機子導体と界
磁源との間の電気機械エネルギー変換の効率がよくなる
ことはいうまでもない。
【0025】電機子導体がアルミニウムやジュラルミン
などで、かつ、導線の巻き線でなく数片からなる一体も
のである場合、それらの接着面に、接触電気抵抗の増加
につながる酸化防止策がなされていると、電機子の抵抗
が低く維持できる。この接着面酸化防止策としては、表
面酸化などによる電気抵抗増加が少ないニッケルメッキ
や銅メッキなどがある。
【0026】
【実施例】図1に、本発明の電磁駆動方法および電磁発
電方法の一例を示す。図2は、図1のaa′断面図を示
す。固定側は、入出力巻線1、界磁源3と磁心4、可動
側は、電機子導体2,2′より構成される。入出力巻線
1は絶縁皮膜が施された導線を巻いてつくられた巻線で
ある。入出力巻線1は、電機子導体2,2′が囲む同じ
断面に含まれる磁心の部分4′に施した。磁心4は巻き
磁心で、磁心に使用されている磁性材料の磁化容易方向
は矢印8で示される。電機子導体2,2′は、アルミニ
ウムを旋盤加工したもので、電機子導体2と電機子導体
2′は接触面をニッケルメッキを行い、ボルトで固定し
たものである。界磁源3は永久磁石であり、2個ある永
久磁石の着磁方向は、矢印5の方向であり、電機子導体
2′に、接している方向が同極になっている。磁心4は
珪素鋼板でつくられたもので無切断のものであり、界磁
源3の永久磁石のヨークと入出力巻線1と電機子導体
2,2′の共有磁心でもある。
【0027】電磁駆動方式として使用される場合には、
入出力巻線1に駆動回路より電圧が印加され、電流が流
れ、磁心4に磁束が発生する。その磁束変化で、電機子
導体2,2′に誘起電圧が発生し電流が流れる。その電
機子導体2,2′に流れる誘起電流と界磁源である永久
磁石3から出る磁束密度の作用により、可動部である電
機子導体2,2′に誘起力が矢印6の方向に発生し、ア
ーム7を通して負荷が伝えられる。
【0028】電磁発電方式として使用される場合には、
可動部である電機子導体2,2′を外部よりアーム7を
通して、矢印6の方向に力を加え、電機子導体2,2′
が変位すると、電機子導体2,2′に誘起電圧が生じ、
電流が流れる。そのため、磁心に磁束が発生し、入出力
巻線1に誘起電圧が誘起し、この入出力巻線1より、発
電出力が負荷を供給することができる。
【0029】この実施例では、構造が上下対称になり、
電機子導体2,2′の機能としての利用率が高くなり、
界磁源3との電気機械エネルギー変換が効率よく行える
ようになっている。
【0030】図3に、本発明の電磁駆動方法および電磁
発電方法の実施例2を示す。図4は、図3のbb′断面
図を示す。固定側は、入出力巻線11、界磁源13と磁
心14、可動側は、電機子導体12,12′より構成さ
れる。入出力巻線11,11′は絶縁皮膜が施された導
線を巻いてつくられた巻線で、電機子導体12,12′
が囲む同じ断面に含まれる磁心の部分以外14′に施し
た。
【0031】電機子導体に流す電流に対し、電機子導体
12と12′のつくる磁束の方向関係は矢印19,20
で示される。
【0032】磁心14は巻き磁心で、磁心に使用されて
いる磁性材料の磁化容易方向は矢印18で示される。電
機子導体12,12′は、アルミニウムを旋盤加工した
もので、電機子導体12と12′は接触面をニッケルメ
ッキを行い、ボルトで固定したものである。界磁源13
は永久磁石であり、2個ある永久磁石の着磁方向は、矢
印15の方向であり、電機子導体12′に、接している
方向が同極になっている。磁心14は珪素鋼板でつくら
れたもので無切断のものであり、界磁源13の永久磁石
のヨークと入出力巻線11と電機子導体12,12′の
共有磁心でもある。
【0033】電磁駆動方式として使用される場合には、
入出力巻線11に駆動回路より電圧が印加され、電流が
流れ、磁心14に磁束が発生する。その磁束変化で、電
機子導体12,12′に誘起電圧が発生し電流が流れ
る。その電機子導体12,12′に流れる誘起電流と界
磁源である永久磁石13から出る磁束密度の作用によ
り、可動部である電機子導体に誘起力が矢印16の方向
に発生し、アーム17を通して負荷が伝えられる。
【0034】電磁駆発電方式として使用される場合に
は、可動部である電機子導体12,12′を外部よりア
ーム17を通して、矢印16の方法に力を加え、電機子
導体12、12′が変位すると、電機子導体12、1
2′に誘起電圧が生じ、電流が流れる。
【0035】そのため、磁心に磁束が発生し、入出力巻
線11に誘起電圧が誘起し、この入出力巻線11より、
発電出力が負荷へ供給できる。
【0036】この実施例では、構造が上下対称になり、
電機子導体12,12′の機能としての利用率が高くな
り、界磁源3との電気機械エネルギー変換が効率よく行
えるようになっている。
【0037】図5に、本発明の電磁駆動方法および電子
発電方法の実施例3を示す。図6は、図5のcc′断面
図を示す。固定側は、入出力巻線21、界磁源23と磁
心24、可動側は、電機子導体22,22′より構成さ
れる。入出力巻線21は絶縁皮膜が施された導線を巻い
てつくられた巻線であり、4個の入出力巻線が直列に接
続され、電流を流した場合に生じる磁束の方向関係は矢
印28で示される。入出力巻線21は、電機子導体2
2,22′が囲む同じ断面に含まれる磁心の部分以外に
施した。電機子導体22,22′は、アルミニウムを旋
盤加工したもので、電機子導体22と電機子導体22′
は接触面を電導性ペーストを塗りボルトで固定したもの
である。界磁源23は永久磁石であり、2個ある永久磁
石の着磁方向は、矢印25の方向であり、電機子導体2
2′に、接している方向が同極になっている。
【0038】磁心4は珪素鋼板でつくられたもので無切
断のものであり、界磁源23の永久磁石のヨークと入出
力巻線21と電機子導体22,22′の共有磁心でもあ
る。電磁駆動方式として使用される場合には、入出力巻
線21に駆動回路より電圧が印加され、電流が流れ、磁
心24に磁束が発生する。その磁束変化で、電機子導体
22,22′に誘起電圧が発生し電流が流れる。その電
機子導体22,22′に流れる誘起電流と界磁源である
永久磁石23から出る磁束密度の作用により、可動部で
ある電機子導体に誘起力が矢印26の方向に発生し、ア
ーム27を通して負荷が伝えられる。
【0039】電磁駆発電方式として使用される場合に
は、可動部である電機子導体22,22′を外部よりア
ーム27を通して、矢印26の方向に力を加え、電機子
導体22,22′が変位すると、電機子導体22,2
2′に誘起電圧が生じ、電流が流れる。
【0040】そのため、磁心に磁束が発生し、入出力巻
線21に誘起電圧が誘起し、この入出力巻線21より、
発電出力が負荷へ供給できる。
【0041】この実施例では、構造が上下対称になり、
電機子導体22,22′の機能としての利用率が高くな
り、界磁源23との電気機械エネルギー変換が効率よく
行えるようになっている。
【0042】図7に、実施例3における、電機子導体に
アルミニウムを使用し、そのアルミニウム2片間の接触
面に電導性ペーストを施した場合に対し、電導性ペース
トの変わりにニッケルメッキを施した場合の電磁駆動方
法及び電磁発電方法の周波数特性を、ω2 /Iの相対値
で示す。ここで、ωは周波数、Iは固定側入出力巻線で
あり、振幅を一定にした。接触面を電導性ペーストの場
合のAに対し、ニッケルメッキを施した場合のBの方
が、低周波での劣化が抑えられ、周波数で2倍改善して
いる。
【0043】
【発明の効果】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方
法は、入出力巻線、電機子導体と界磁源より構成され、
電機子導体と駆動回路や発電電力が出力される負荷に直
接接続されておらず、入出力巻線と電磁誘導で間接的に
接続されている新しい機構のものである。従来の誘導型
機器とは異なり、界磁源として、別途、磁石や入出力巻
線以外の界磁用巻線を必要とするが、他の有益な機能性
が付加される。
【0044】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方法
は、界磁源が希土類などの永久磁石を使用できるので、
従来の誘導型の電磁駆動方法が小型ではエネルギー密度
が低下するのに対し、小型のものでもエネルギー密度は
低下せず、小型化にも適している。
【0045】従来の小型モータ等のように、電機子導体
が導線の巻線だけでなく、導体の一体物が使用できるの
で、加工精度が得られ易く、固定側と可動側のギャップ
を小さくできるので、高エネルギー密度が可能となると
ともに、高剛性の電機子導体が得られる。また、電機子
導体が可動側であれば、軽量のアルミニウムやジュラル
ミンが使用でき、応答性がよくでき、さらに、可能なら
ばこの一体物の可動電機子導体をこの可動部と連結され
るものと一体で製作できる。例えば電磁駆動方法とし
て、モータとして使う場合には負荷側とこの一体物の可
動電機子導体を一体物として製作でき、電磁発電方法と
して発電機として使用する場合には機械エネルギー入力
側と一体加工できる。
【0046】電機子導体は固定側でもよく、可動側でも
どちらに設けても構わなく、固定側や可動側のうち入出
力巻線側であっても反対側であってもよい、いろいろな
構造が得られ、応用の範囲が広い。
【0047】入出力巻線の位置としては、電機子導体が
囲む磁心の部分とすると、即ち入出力巻線を電機子導体
と同じ断面に含まれる磁心の部分に施すと、磁心と鎖交
する磁束の量が多くできるので、電磁誘導による電力の
伝達が十分に行われるとともに、漏れ磁束が少なくなる
ので、応答性も改善できる。入出力巻線を電機子導体と
同じ断面に含まれる磁心の部分以外に施すと、電機子導
体や界磁源と同じ断面に位置せず、同じ入出力巻線の電
流に対する誘起力や同じ変位に対する発電電圧等が大き
くできる。
【0048】電機子導体は、導線の巻線の場合には、回
路素子や制御回路と接続して使用でき、または界磁源が
界磁用巻線を使用した電磁石の場合にも制御回路を通す
ことも可能であり、電機子導体側や界磁用巻線側からの
制御も可能である。
【0049】従来の電磁駆動方法や電磁発電方式では、
電機子導体が限られた空間でできるだけ高い電流を流
し、エネルギー密度を上げているので、巻上がった巻線
の寸法精度にも限界があり、さらに巻線を構成する導線
の絶縁や接着剤の問題で耐熱性やアウトガス等の問題が
あったが、本発明の電機子導体は、導電性の一体物でよ
く、高い加工精度が得られるだけでなく、この一体物の
電機子導体自身には、熱的な問題がなく、熱伝達や熱放
射による他の部分での問題で制約されるだけである。
【0050】一般に、制御性を求められる場合には、コ
ギングトルク等が問題となるが、本発明の電磁駆動方法
や電磁発電方法では、界磁源として磁石を固定側で使用
し、可動側に電機子導体を磁心を使用しないで使用すれ
ば、コギングトルクが生じず、制御性がよい。さらに、
可動側に電機子導体を使用しても可動側に接続するリー
ド線を不要にすることが可能であり、ブラシ付きの直流
モータのようなブラシやコミュテータなどの保守上の問
題点も、また可動部電機子にリード線で接続する場合の
断線の問題も生じない。
【0051】以上のように、本発明の電磁駆動方法や電
磁発電方法は、従来にない機構のアクチュエータであ
り、従来のものにない新しい機能を備えたものである。
【0052】電機子導体が、アルミニウムやジュラルミ
ンなどで、かつ、導線の巻き線でなく数片からなる一体
ものである場合、それらの接着面に、接触電気抵抗の増
加につながる酸化防止策、例えばニッケルメッキがなさ
れていると、電機子の抵抗が低く維持でき、低周波数で
もよく駆動することができる。
【0053】また、磁心が、高透磁率、高電気抵抗率
で、しかも薄手材を使用すれば、電機子導体に十分に電
流が誘起させることが可能であり、さらに、本発明で
は、磁心に使用されている磁性材料の磁化容易方向が磁
束の流れに沿うようにするので、電機子導体への電流誘
導率が低周波数でも高くでき、同様に低い周波数での応
答性が改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方法の実
施例1である。
【図2】図1のaa′断面図を示す。
【図3】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方法の実
施例2である。
【図4】図3のbb′断面図を示す。
【図5】本発明の電磁駆動方法および電磁発電方法の実
施例3である。
【図6】図5のcc′断面図を示す。
【図7】実施例3における、アルミニウム2片間の接触
面に電導性ペーストを施した場合とニッケルメッキを施
した場合の電磁駆動方法および電磁発電方法の周波数特
性を示す。
【符号の説明】
1 固定側の入出力巻線 2 電機子導体 2′ 電機子導体 3 界磁源で永久磁石 4 無切断の巻き磁心 4′ 電機子導体が囲む同じ断面に含まれる磁心の部
分 5 界磁源である永久磁石の着磁方向 6 可動部である電機子導体の移動方向 7 外部と力の伝達をするアーム 8 入出力巻線に電流を流した場合、入出力巻線間
の、発生する磁束の方向 11 固定側の入出力巻線 12 電機子導体 12′ 電機子導体 13 界磁源で永久磁石 14 無切断の巻き磁心 14′ 電機子導体12,12′が囲む同じ断面に含ま
れる磁心の部分 15 界磁源である永久磁石の着磁方向 16 可動部である電機子導体の移動方向 17 外部と力の伝達をするアーム 18 入出力巻線に電流を流した場合、入出力巻線間
に発生する磁束の方向 19 電機子導体に流す電流に対し、電機子導体のつ
くる磁束の方向 20 電機子導体に流す電流に対し、電機子導体のつ
くる磁束の方向 21 固定側の入出力巻線 22 電機子導体 22′ 電機子導体 23 界磁源で永久磁石 24 無切断の巻き磁心 25 界磁源である永久磁石の着磁方向 26 可動部である電機子導体の移動方向 27 外部と力の伝達をするアーム 28 入出力巻線に電流を流した場合、入出力巻線間
の、発生する磁束の方向 A アルミニウム2片間の接触面に電導性ペースト
を施した場合の電磁駆動方法および電磁発電方法の周波
数特性 B アルミニウム2片間の接触面にニッケルメッキ
を施した場合の電磁駆動方法および電磁発電方法の周波
数特性

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力巻線、電機子導体と界磁源より構
    成され、入出力巻線と電機子導体との間では電磁誘導で
    電力伝達がなされ、界磁源より生じる磁束と電機子導体
    との間で、可動側の変位を通して電力と機械エネルギー
    の変換が行われることによって、入出力巻線と界磁源の
    間で電気機械エネルギー変換が行われる方法において、
    巻き磁心を使用し、かつ巻き方向が磁心用材料の磁化容
    易方向となっていることを特徴とする電磁駆動方法およ
    び電磁発電方法。
  2. 【請求項2】 入出力巻線、電機子導体と界磁源より構
    成され、入出力巻線と電機子導体との間では電磁誘導で
    電力伝達がなされ、界磁源より生じる磁束と電機子導体
    との間で、可動側の変位を通して電力と機械エネルギー
    の変換が行われることによって、入出力巻線と界磁源の
    間で電気機械エネルギー変換が行われる方法において、
    積み磁心を使用し、かつ磁束の流れる方向が磁心用材料
    の磁化容易方向となっていることを特徴とする電磁駆動
    方法および電磁発電方法。
  3. 【請求項3】 界磁源が固定側で、電機子導体が可動側
    であることを特徴とする請求項1または2の電磁駆動方
    法および電磁発電方法。
  4. 【請求項4】 界磁源を永久磁石とすることを特徴とす
    る請求項1,2または3の電磁駆動方法および電磁発電
    方法。
  5. 【請求項5】 電機子導体を1個或いは2個以上の導体
    の一体ものとすることを特徴とする請求項1,2,3ま
    たは4の電磁駆動方法および電磁発電方法。
  6. 【請求項6】 電機子導体がアルミニウム、銅またはジ
    ュラルミンの一体ものとすることを特徴とする請求項5
    の電磁駆動方法および電磁発電方法。
  7. 【請求項7】 入出力巻線と電機子導体はそれぞれの電
    流により生じる磁束が互いに50%以上鎖交しあうよう
    に磁心を有し、前記磁心を界磁源のヨークとしても共有
    することを特徴とする請求項1,2,3,4,5または
    6の電磁駆動方法および電磁発電方法。
  8. 【請求項8】 磁心が閉磁路を構成する無切断であるこ
    とを特徴とする請求項7の電磁駆動方法および電磁発電
    方法。
  9. 【請求項9】 磁心に使用される材料をつぎのうち何れ
    か一つ以上とすることを特徴とする請求項7または8の
    電磁駆動方法および電磁発電方法。 a)厚さが0.2mm以下の板状磁性材料 b)直径が0.2mm以下の線状磁性材料 c)電気抵抗が30μΩcm以上の磁性材料 d)磁区細分化処理された磁性材料
  10. 【請求項10】 電機子導体を、界磁源より生じる空間
    磁束密度が十分に高い位置に配置され、かつ可動部の移
    動方向が前記界磁源より生じる磁束と直角方向であり、
    さらに、入出力巻線を、界磁源より生じる磁心以外の空
    間磁束密度が低い部分に配置することを特徴とする請求
    項1〜9のうちのいずれか一つの電磁駆動方法および電
    磁発電方法。
  11. 【請求項11】 電機子導体の中心と電機子導体の移動
    方向を含む面に対し、構造がほぼ対称であることを特徴
    とする請求項1〜10のうちのいずれか一つの電磁駆動
    方法および電磁発電方法。
  12. 【請求項12】 電機子導体が、アルミニウムまたはジ
    ュラルミンの2片以上からなり、その接着面に酸化防止
    策がなされている請求項6,7,8,9,10または1
    1の電磁駆動方法および電磁発電方法。
  13. 【請求項13】 接着面の酸化防止策がニッケルメッキ
    または銅メッキである請求項6,7,8,9,10,1
    1または12の電磁駆動方法および電磁発電方法。
  14. 【請求項14】 電機子導体が囲む磁心の部分に入出力
    巻線を施す請求項1〜13のうちのいずれか一つの電磁
    駆動方法および電磁発電方法。
  15. 【請求項15】 電機子導体が囲む部分以外の磁心部分
    に入出力巻線を施す請求項1〜13のうちのいずれか一
    つの電磁駆動方法および電磁発電方法。
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