JPH05111229A - 電気エネルギーと機械エネルギーとの変換装置 - Google Patents

電気エネルギーと機械エネルギーとの変換装置

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JPH05111229A
JPH05111229A JP29378391A JP29378391A JPH05111229A JP H05111229 A JPH05111229 A JP H05111229A JP 29378391 A JP29378391 A JP 29378391A JP 29378391 A JP29378391 A JP 29378391A JP H05111229 A JPH05111229 A JP H05111229A
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magnetic
armature conductor
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lap
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Tsutomu Kaido
力 開道
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 先に発明した電気エネルギーと機械エネルギ
ーとの変換装置において、電機子導体として継目のない
金属環を使用することにより電気抵抗の増加を無くし、
電気エネルギーと機械エネルギーとの変換における低周
波特性を良好にする。 【構成】 磁心がE形の磁性板を向かい合わせに重ねた
ラップ磁心であり、その中央脚に電機子導体が中央脚に
沿ってあるいは磁心ヨークと平行方向に沿って可動に設
けられ、前記中央脚の両端の電機子導体の移動範囲外の
部分あるいは中央部に入出力巻線が設けられ、磁石など
の界磁源が前記磁心のそれぞれの窓の部分で、外側脚の
中央部分に接して設けられている電気エネルギーと機械
エネルギーとの変換装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気エネルギーと機械エ
ネルギーとの変換装置にかかわり、特に電気エネルギー
から機械エネルギーへの変換装置としてはいわゆるボイ
スコイルモータと称する直線運動のアクチュエータとし
て用いられるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動機や発電機には、界磁と電機子から
構成され、界磁源として、磁石を使用する場合と電流に
よるものがある。小型モータのブラシ付き直流モータや
ブラシレスモータそれに同期機などは、界磁として磁石
が数多く使用される。誘導型の電動機では、界磁は電流
を使用している。電機子コイルには、一般に直接回路か
ら供給されるものが多いが、誘導型では可動側に電磁誘
導で電流を誘導している。
【0003】最近、電動機や発電機は、高速応答性、高
出力小型化の要求が高くなってきている。応答性をよく
する方法としては、可動部の負荷を軽減し応答性を改善
する方法と制御による方法とがある。しかし、制御によ
り応答性をよくするにも、負荷が大きければ電源電圧の
制限などから限界がある。従って、応答性を非常に要求
される場合には、負荷を軽減するしかなく、可動部の軽
量化が重要になっている。このため、コアレスモータや
ボイスコイルモータのように、可動部が電機子巻線だけ
で、磁心を使用しないものやさらにはコイルボビンも使
用しない機種が使われている。
【0004】高出力小型化に対しては、希土類磁石など
の高エネルギー積の磁石を使用したり、加工精度を高く
して、可動側と固定側の間のギャップを小さくしたりし
ている。コアレスモータやボイスコイルモータでは、電
機子コイル巻線では高寸法精度のコイルを使用してい
る。また、コイル電流を高くするために、高温度に耐え
る絶縁皮膜の導線や接着剤を使用し、高出力小型化して
いる。
【0005】このように、従来の電磁駆動方法および電
磁発電方法では、高応答性で高出力小型化のためにいろ
いろな方法がなされているが、可動部の軽量化、高寸法
精度のコイルやコイルの絶縁や接着の耐熱性の改善など
難しい問題が多い。特に、軽量で、高寸法精度が得ら
れ、かつ耐熱性でもあるコイルは得難い。
【0006】そこで本発明者は先に可動コイルを軽量化
し、寸法精度、高耐熱性を実現した電磁駆動方法ないし
電磁発電方法を発明した(特願平2−93125号)。
上記発明は入出力巻線と電機子導体と界磁源により構成
され、入出力巻線と電機子導体との間では電磁誘導で電
力伝達がなされ、界磁源より生じる磁束と電機子導体と
の間で、可動側の変位を通して電力と機械エネルギーの
変換が行なわれるものである。
【0007】図2および図3はその具体的構成例を示す
ものであり、図2は一部断面を示す平面図、図3は図2
のA−A′断面図である。磁心4a,4bには入出力巻
線1a、1b、1c、1dが巻かれ、この4つのコイル
は磁心の磁束が強め合う向きに接続されている。さらに
磁心4a、4bの中央脚4pには電機子導体2が貫通し
ている。
【0008】電機子導体2は2つの部材2a、2bより
なり、たとえばアルミニウムのブロックで作られ、1タ
ーンのコイルを形成する。電機子導体2a、2bにはア
ーム7が結合されており、機械エネルギーを伝達する。
【0009】また、永久磁石からなる2つの界磁源3
a、3bが図中N極として示した方向に着磁されて取り
付けられている。界磁源3a、3bの一端はそれぞれ磁
心4a、4bに接し、磁心は界磁の磁束を通すヨークの
働きもしている。
【0010】ここにおいて、電磁駆動方式として使用さ
れる場合には、入出力巻線1a、1b、1c、1dに駆
動回路より電圧が印加され、電流が流れ、磁心4a、4
bに磁束が発生する。その磁束変化で、電機子導体2
a、2bに誘起電圧が発生し電流が流れる。その電機子
導体2a、2bに流れる誘起電流と界磁源である永久磁
石3a、3bから出る磁束の作用により、可動部である
電機子導体2a、2bに誘起力が矢印6の方向に発生
し、アーム7を通して負荷が伝えられる。
【0011】電磁発電方法として使用する場合には、こ
の逆にアーム7を駆動すれば入出力巻線1a、1b、1
c、1dから出力がとり出せることになる。
【0012】図2、図3の例において磁心4a、4bは
珪素鋼板等を打ち抜いた継ぎ目なしのものを積み重ねて
形成している。したがって入出力コイル1a、1b、1
c、1dは磁心に直接巻込むことになる。また電機子導
体は2つの部分2a、2bに分割できるようにし、磁心
を挿入してねじ止めして組立てる。
【0013】上記の装置は特に電磁駆動方法に使用した
場合に実用上多くの利点があるが、可動部分として細い
巻線を多数回巻いたものでなく、導体のブロックが使用
できるので加工精度が得られ易く、固定側と可動側のギ
ャップを小さくできるので高エネルギー密度が可能とな
る。また電機子導体として軽量のアルミニウムやアルミ
ニウム合金を使用すれば応答性を良くでき、従来のよう
な巻線の発熱による絶縁物の劣化の問題で出力の制限を
受けるということもない。また可動部にリード線がない
からこれの断線の問題もない。界磁源として希土類磁石
など高性能のものを使用すれば、小型のものでもエネル
ギー密度は低下せず、従来は誘導型の電磁駆動方法は小
型になるとエネルギー密度が低下するとされていたが、
この問題はなくなる。これらの利点のためたとえば磁気
ディスクデータ記録装置や光ディスクデータ記録装置の
ヘッドの駆動など往復運動で特に高速応答性を要求され
る用途に適している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の新しい電磁駆動
方法ないしは電磁発電方法は従来にない優れた特性を持
ったものであるが、装置として製作上以下のような課題
がある。すなわち磁心としてはできるだけ高透磁率のも
のを使用することが低周波での応答性を上げるのに必要
である。このため材料として良いものを使用するととも
に磁心としては磁気回路になるべく継ぎ目が無いものを
使用するのが良い。このため先に図2および図3で示し
たように磁心として継ぎ目のない環状のものを打ち抜い
て重ね2つの環状鉄心4a、4bとしてこれを並べて使
用している。
【0015】しかしながら、継ぎ目なしの磁心の場合、
入出力コイルはボビン巻きのコイルをはめ込むことがで
きず、磁心に直接巻くため製作に手間がかかる。またさ
らに電機子導体については切れ目のあるものを作り、磁
心に挿入した後ねじ止めをして回路を形成しなければな
らない。電機子導体は軽量で電気伝導度が良いことから
アルミニウムが適している。しかし、アルミニウムの表
面には酸化膜が形成しており突き合わせ面において電気
抵抗を生じ低周波特性が劣化する。このため本発明者は
アルミニウムの表面にニッケルメッキをすることにより
突き合わせ面における電気抵抗を低下させ特性の改善に
成功している。しかし継ぎ目のない電機子導体を使用で
きればこのような手間もなく、特性上も安定したものが
得られる筈である。したがって磁心としての特性を損な
うことなしに継ぎ目のあるものを使用できれば多くの利
益がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、入出力巻線と電機子導体とを貫通す
る閉磁路の磁心を有し、前記電機子導体と磁束が鎖交す
る界磁源を有し、前記電機子導体、前記界磁源、前記入
出力巻線のいずれかが可動となっている電気エネルギー
と機械エネルギーとの変換装置において、前記磁心がラ
ップ磁心であることを特徴とする電気エネルギーと機械
エネルギーとの変換装置である。また上記において、電
機子導体が、界磁源より生じる空間磁束密度が十分に高
い位置に配置され、かつ可動部の移動方向が前記界磁源
より生じる磁束と直角方向であることを特徴とし、また
磁心が界磁源のヨークとしても共用されていることも特
徴とする。
【0017】またこれの特に好ましい構成のものとし
て、磁心がE形の磁性板を向い合わせに重ねたラップ磁
心であり、その中央脚の中央部分に電機子導体が中央脚
に沿って可動に設けられ、前記中央脚の両端の電機子導
体の移動範囲外の部分に入出力巻線が設けられ、界磁源
が前記磁心のそれぞれの窓の部分で外側脚の中央部分に
接して設けられていることを特徴とするもの、磁心がE
形の磁性板を向い合わせに重ねたラップ磁心であり、そ
の中央脚の全長にわたって入出力巻線が設けられ、さら
に前記入出力巻線の外周に電機子導体が中央脚に沿って
可動に設けられ、界磁源が前記磁心のそれぞれの窓の部
分で外側脚の中央部に接して設けられていることを特徴
とするものである。
【0018】また、別の好ましい構成のものとして装置
の形状の扁平化が可能なものがある。すなわち磁心がE
形の磁性板を向い合わせに重ねたラップ磁心であり、そ
の中央脚に電機子導体が磁心のヨークと平行方向に可動
に設けられ、それぞれの外側脚には入出力巻線が設けら
れ、界磁源が前記磁心のそれぞれの窓の部分で磁心の少
なくとも片側のヨークの部分にはこれに接して設けられ
ていることを特徴とするもの、磁心がE形の磁性板を向
い合わせに重ねたラップ磁心であり、その中央脚には入
出力巻線が設けられ、さらに前記入出力巻線の外周に電
機子導体が磁心のヨークと平行方向に可動に設けられ、
界磁源が前記磁心のそれぞれの窓の部分で磁心の少なく
とも片側のヨークの部分にはこれに接して設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0019】また上記各装置において、電機子導体が一
体の金属環であることを特徴とし、またラップ部の層間
ギャップg、電機子電流が作る磁束に対する磁路の長さ
l、磁心を構成する磁性材料の厚さt、比透磁率μ、ラ
ップ幅wとするとき、下式を満足することも特徴とす
る。 w≧2gtμ/l
【0020】
【作用】本発明においては入出力巻線と電機子導体を貫
通する閉磁路の磁心を有する。これにより入出力巻線と
電機子導体との間で電磁誘導で電力伝達がなされる。さ
らに電機子導体と磁束が鎖交する界磁源を有する。これ
により界磁源より生ずる磁束と電機子導体との間で電気
エネルギーと機械エネルギーの変換が行なわれる。電機
子導体は磁心の磁束の変化による誘起電圧により機械エ
ネルギーとの変換を行い、本質的には外部電源を有しな
い。通常は1ターンの短絡コイルとして金属のブロック
が使用される。また機械エネルギーとの変換は電機子導
体、界磁源、入出力巻線のいずれを可動部分とするかは
相対的なものであり、限定するものではないが、通常は
可動部分の軽量化が容易な電機子導体を可動にする。
【0021】ここにおいて磁心はラップ磁心とする。す
なわち積み磁心において積むべき磁性板の面を分割する
が、分割位置をずらせた2種類の板を交互に積み上げる
ものである。これにより磁心の磁気抵抗の増大を最小限
としつつ分割した材料を使用できる。この場合、ラップ
部の層間ギャップg、電機子電流が作る磁束に対する磁
路の長さl、磁心を構成する磁性材料の厚さおよび比透
磁率がそれぞれtおよびμ、ラップ幅をwとするとw≧
2gtμ/lにするとラップ部の磁気抵抗を相対的に小
さくできて好ましい。
【0022】磁心の形状は4辺形としてこれのいずれか
の辺に入出力巻線と電機子導体が設けられているもので
もよい。さらに好ましくは日の字の形状でこれの中央脚
に電機子導体が設けられ、入出力巻線が適当な位置に対
称になるように設けられているものが電機子導体の機能
が向上し、電気エネルギー・機械エネルギーの変換効率
がよい。この場合磁心の素材の磁性板はE形としこれを
向い合わせに重ね、各脚の中央部にラップ部があるよう
にするとよい。このようにすることにより、電機子導体
は継ぎ目のないものを磁心の中央脚に挿入でき、継ぎ目
の接触抵抗による特性の劣化を防止できる。また入出力
巻線も後述のように設置位置を適当にすることによりあ
らかじめボビン巻きしたものを挿入できる。
【0023】磁心には、透磁率が高い磁性材料を使用す
ることが必要であり、珪素鋼、鉄ニッケルや鉄コバルト
等の合金、それにアモルファス磁性材料等のように高透
磁率の磁性材料でつくられたものであることが好まし
く、できれば、厚さが0.2mm以下の板状磁性材料、
あるいは電気抵抗率が30μΩcm以上である磁性材料
や磁区細分化処理された磁性材料などのような低鉄損磁
性材料であると、電磁駆動方式および電磁発電方式の効
率や高周波性能がよくなるので好ましい。
【0024】30μΩcm以上の電気抵抗率の磁性材料
は、4%以上のSiを含む珪素鋼板等である。厚さ0.
2mm以上の板状磁性材料、あるいは電気抵抗が30μ
Ωcm以下である磁性材料や磁区細分化処理されていな
い磁性材料では、高周波で駆動すると材料内に渦電流が
生じ、電力損失である鉄損が増すだけでなく、制御性に
も悪い影響を与える。
【0025】界磁源は電機子導体が鎖交する磁束ができ
るだけ大きくなるような位置に設ける。そして可動部
(通常は電機子導体)の移動方向が界磁磁束と直交する
ようにするとエネルギー変換効率を大きくできる。この
場合界磁の磁路を形成するためのヨークと前記した磁心
とを共用させると装置の部品配置を合理的にでき、好都
合である。界磁源は永久磁石でも電磁石でも良いことは
当然であるが、多くの場合永久磁石の方が使用に便利で
ある。
【0026】入出力巻線の位置としては、電機子導体が
囲む磁心の部分とすると、即ち入出力巻線を電機子導体
と同じ断面に含まれる磁心の部分に施すと、磁心と鎖交
する磁束の量が多くできるので、電磁誘導による電力の
伝達が十分に行なわれるとともに、漏れ磁束が少なくな
るので、応答性も改善できる。一方、入出力巻線を電機
子導体と同じ断面に含まれる磁心の部分以外に施すと、
電機子導体や界磁源と同じ断面に位置せず、同じ入出力
巻線の電流に対する誘起力や同じ変位に対する発電電圧
等が大きくできる。
【0027】
【実施例】図1は本発明の電気エネルギーと機械エネル
ギーとの変換装置の実施例である。磁心はE形の磁性板
4c、4dを向い合わせに重ねたラップ磁心であり、中
央脚4pのラップ部分4xと外側脚4q、4rのラップ
部分4y、4zとの長さが異なる磁性板を交互に積み重
ねている。
【0028】中央脚4pの中央部分には電機子導体2が
中央脚に沿った方向、すなわち矢印6の方向に可動に設
けられている。また中央脚4pの両端の電機子導体2の
移動範囲外の部分に入出力巻線1e、1fが設けられて
いる。さらに界磁源3a、3bとして永久磁石片が磁心
のそれぞれの窓の部分8a、8bで外側脚4q、4rの
中央部分に接して設けられている。磁化の方向は図中N
極として表示したように相互に向い合わせになってい
る。
【0029】この装置においては電機子導体2は継ぎ目
のないものが使用でき低周波特性が優れた装置が安定に
得られる。また入出力巻線1e、1fもあらかじめボビ
ン巻きしたものを磁心の組み立てのさい装着すればよ
い。先に図2において示した入出力巻線1a、1b、1
c、1dの位置では図1の例のようなラップ磁心におい
てもあらかじめ巻いたものを装着できないが、このよう
に中央脚4pに設けることによりそれが可能になる。そ
して入出力巻線1e、1fは界磁源3a、3bや電機子
導体2と同じ断面の磁心の部分からは外れているので先
に述べたように出力を大きくできる。
【0030】また図4は他の実施例で図1の例と同様に
磁心はE形の磁性板4c、4dを向い合わせに重ねたラ
ップ磁心である。この例においては入出力巻線1gが中
央脚4pの全長にわたって設けられている。電機子導体
1の位置は図1の例と同じで入出力巻線1の外周に矢印
6の方向に可動に設けられている。また界磁源3a、3
bの位置も図1の例と同じで磁心のそれぞれの窓の部分
8a、8bで外側脚4q、4rの中央部分に接して設け
られている。この例においては入出力巻線1gが電機子
導体2と同じ断面に含まれる磁心の部分に施されてお
り、先に述べたように漏れ磁束が少なく応答性が良い。
【0031】また図5、図6は装置の形状を偏平にした
いときに適した実施例で、図5は一部断面を示す平面
図、図6はこれのB−B′断面図である。この例におい
ても先の実施例と同様にE形の磁性板4c、4dを向い
合わせに重ねたラップ磁心であるが、磁心のヨーク4
s、4tの部分に比べて脚の部分の長さが短かく、これ
によって装置を偏平化している。
【0032】電機子導体2は先の実施例と同様に中央脚
4pを貫通して設けられるが、その移動方向は矢印6で
示すように前と異なり磁心のヨーク4s、4tの部分と
平行方向になっている。また入出力巻線1h、1iはそ
れぞれの外側脚4q、4rに設けられている。このよう
にすることにより電機子導体2、入出力巻線1h、1i
両方ともあらかじめ環状に形成されたものを磁心に装入
することができる。
【0033】また界磁源3c、3dは磁心のそれぞれの
窓の部分8a、8bでヨーク4sの部分に接して設けら
れている。磁化の方向は図中N極、S極として表示した
ように相互に反対方向になっている。なお図5の例では
界磁源3c、3dは上側のヨーク4sの部分にのみ設け
られているが、電機子導体2を挟む形でもう一方の下側
のヨーク4tの部分にも設けてもよい。すなわち界磁源
は磁心の少なくとも片側のヨークの部分に接して設けら
れていればよい。
【0034】以上のように構成することにより、入出力
巻線1h、1iの電気的エネルギーと電機子導体2の矢
印6の方向の運動のエネルギーとの変換ができる。そし
て入出力巻線1h、1iは界磁源3c、3dや電機子導
体2と同じ断面の磁心の部分からは外れているので先に
述べたように出力を大きくできる。
【0035】図7は図5、図6と同じく装置の形状を偏
平にしたいときに適した実施例である。この例において
図5、図6の例と異なるのは入出力巻線1gが中央脚4
pに設けられているところである。電機子導体2はこれ
の外周を囲んで設けられているが、図5、図5の例と配
置は同じである。また界磁源3c、3dについても図
5、図6の例と同じである。図7の例においては入出力
巻線1gが電機子導体2と同じ断面に含まれる磁心の部
分に施されており、先に述べたように応答性が良い。
【0036】
【発明の効果】本発明は先に発明した電気エネルギーと
機械エネルギーの変換装置において、入出力巻線と電機
子導体とを貫通する閉磁路の磁心にラップ磁心を用いる
ことにした。これにより入出力巻線は直接磁心に巻かず
あらかじめボビン巻きにしたものを磁心に挿入すればよ
いので装置の製作の手間が省ける。また電機子導体は一
体の金属環でよく、継ぎ目を作っておく必要がないので
継ぎ目による電気抵抗の増加がなく、装置の低周波特性
を良好にすることができる。
【0037】実施例において具体的に示した装置の形態
によれば、上記のように入出力巻線と電機子導体の磁心
への挿入は容易にしつつ高出力あるいは高応答などの目
的に応じた装置を得ることができる。また本発明の装置
を組み込むべき機器のスぺースに応じて偏平形の装置を
得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の実施例を示す図
【図2】先の発明の装置を示す図
【図3】図2の装置のA−A′断面図
【図4】本発明の装置の実施例を示す図
【図5】本発明の装置の実施例を示す図
【図6】図5の装置のB−B′断面図
【図7】本発明の装置の実施例を示す図
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1
i 入出力コイル 2、2a、2b 電機子導体 3a、3b、3c、3d 界磁源 4a、4b 先の発明における磁心 4c、4d 本発明におけるラップ磁心 4p 磁心の中央脚 4q、4r 磁心の外側脚 4s、4t 磁心のヨーク 4x、4y、4z 磁心のラップ部 8a、8b 磁心の窓の部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力巻線と電機子導体とを貫通する閉
    磁路の磁心を有し、前記電機子導体と磁束が鎖交する界
    磁源を有し、前記電機子導体、前記界磁源、前記入出力
    巻線のいずれかが可動となっている電気エネルギーと機
    械エネルギーとの変換装置において、前記磁心がラップ
    磁心であることを特徴とする電気エネルギーと機械エネ
    ルギーとの変換装置。
  2. 【請求項2】 電機子導体が、界磁源より生じる空間磁
    束密度が十分に高い位置に配置され、かつ可動部の移動
    方向が前記界磁源より生じる磁束と直角方向であること
    を特徴とする電気エネルギーと機械エネルギーとの変換
    装置。
  3. 【請求項3】 磁心が界磁源のヨークとしても共用され
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の電気エ
    ネルギーと機械エネルギーとの変換装置。
  4. 【請求項4】 磁心がE形の磁性板を向い合わせに重ね
    たラップ磁心であり、その中央脚の中央部分に電機子導
    体が中央脚に沿って可動に設けられ、前記中央脚の両端
    の電機子導体の移動範囲外の部分に入出力巻線が設けら
    れ、界磁源が前記磁心のそれぞれの窓の部分で外側脚の
    中央部分に接して設けられていることを特徴とする請求
    項3記載の電気エネルギーと機械エネルギーとの変換装
    置。
  5. 【請求項5】 磁心がE形の磁性板を向い合わせに重ね
    たラップ磁心であり、その中央脚の全長にわたって入出
    力巻線が設けられ、さらに前記入出力巻線の外周に電機
    子導体が中央脚に沿って可動に設けられ、界磁源が前記
    磁心のそれぞれの窓の部分で外側脚の中央部に接して設
    けられていることを特徴とする請求項3記載の電気エネ
    ルギーと機械エネルギーとの変換装置。
  6. 【請求項6】 磁心がE形の磁性板を向い合わせに重ね
    たラップ磁心であり、その中央脚に電機子導体が磁心の
    ヨークと平行方向に可動に設けられ、それぞれの外側脚
    には入出力巻線が設けられ、界磁源が前記磁心のそれぞ
    れの窓の部分で磁心の少なくとも片側のヨークの部分に
    はこれに接して設けられていることを特徴とする請求項
    3記載の電気エネルギーと機械エネルギーとの変換装
    置。
  7. 【請求項7】 磁心がE形の磁性板を向い合わせに重ね
    たラップ磁心であり、その中央脚には入出力巻線が設け
    られ、さらに前記入出力巻線の外周に電機子導体が磁心
    のヨークと平行方向に可動に設けられ、界磁源が前記磁
    心のそれぞれの窓の部分で磁心の少なくとも片側のヨー
    クの部分にはこれに接して設けられていることを特徴と
    する請求項3記載の電気エネルギーと機械エネルギーと
    の変換装置。
  8. 【請求項8】 電機子導体が一体の金属環であることを
    特徴とする請求項1ないし7記載の電気エネルギーと機
    械エネルギーとの変換装置。
  9. 【請求項9】 ラップ部の層間ギャップg、電機子電流
    が作る磁束に対する磁路の長さl、磁心を構成する磁性
    材料の厚さt、比透磁率μ、ラップ幅wとするとき、下
    式を満足することを特徴とする請求項1ないし8記載の
    電気エネルギーと機械エネルギーとの変換装置。 w≧2gtμ/l
JP29378391A 1991-07-25 1991-10-15 電気エネルギーと機械エネルギーとの変換装置 Withdrawn JPH05111229A (ja)

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