JPH0538087A - 小型直流モータ - Google Patents
小型直流モータInfo
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- JPH0538087A JPH0538087A JP3189085A JP18908591A JPH0538087A JP H0538087 A JPH0538087 A JP H0538087A JP 3189085 A JP3189085 A JP 3189085A JP 18908591 A JP18908591 A JP 18908591A JP H0538087 A JPH0538087 A JP H0538087A
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- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K7/00—Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
- H02K7/10—Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters
- H02K7/11—Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with dynamo-electric clutches
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- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K5/00—Casings; Enclosures; Supports
- H02K5/04—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof
- H02K5/10—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof with arrangements for protection from ingress, e.g. water or fingers
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- H02K5/00—Casings; Enclosures; Supports
- H02K5/04—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof
- H02K5/22—Auxiliary parts of casings not covered by groups H02K5/06-H02K5/20, e.g. shaped to form connection boxes or terminal boxes
- H02K5/225—Terminal boxes or connection arrangements
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
- Dc Machiner (AREA)
- Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は,構成部材の酸化および有害ガスの
内部空間への侵入を防止し,長期間に亘って安定した機
能を発揮し得る小型直流モータを提供する。 【構成】 内周面に永久磁石を固着したケースと,電機
子と整流子とを備えた回転子と,ブラシと入力端子とを
設けたケースキャップとからなり,ケースとケースキャ
ップとに設けた軸受を介して回転子を支持した小型直流
モータを,有底中空筒状に形成された密封ケースと,こ
の密封ケースの開口部に嵌着された密封キャップとによ
って外気と遮断された密閉構造の内部空間に収納し,前
記回転子の軸と磁気カップリングを介して接続されてな
る出力軸を密封ケースの底部外方に回転自在に設ける。
内部空間への侵入を防止し,長期間に亘って安定した機
能を発揮し得る小型直流モータを提供する。 【構成】 内周面に永久磁石を固着したケースと,電機
子と整流子とを備えた回転子と,ブラシと入力端子とを
設けたケースキャップとからなり,ケースとケースキャ
ップとに設けた軸受を介して回転子を支持した小型直流
モータを,有底中空筒状に形成された密封ケースと,こ
の密封ケースの開口部に嵌着された密封キャップとによ
って外気と遮断された密閉構造の内部空間に収納し,前
記回転子の軸と磁気カップリングを介して接続されてな
る出力軸を密封ケースの底部外方に回転自在に設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば音響機器,精密
機器等に使用される小型直流モータに関するものであ
り,特にモータを収納する内部空間若しくはモータ自体
の内部空間を外気と遮断された密閉構造に形成し,大気
中に含有される酸素その他の物質によるモータ構成部材
の機能劣化を防止するように改良された小型直流モータ
に関するものである。
機器等に使用される小型直流モータに関するものであ
り,特にモータを収納する内部空間若しくはモータ自体
の内部空間を外気と遮断された密閉構造に形成し,大気
中に含有される酸素その他の物質によるモータ構成部材
の機能劣化を防止するように改良された小型直流モータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の小型直流モータの例を示す
要部縦断面正面図である。図7において,1はケースで
あり,例えば軟鉄のような金属材料により有底中空筒状
に形成され,内周面に例えばアークセグメント状に形成
された永久磁石2を固着する。このケース1内には前記
永久磁石2に対向する電機子3と整流子4とからなる回
転子5を介装し得るように構成する。次に6はケースキ
ャップであり,例えば合成樹脂その他の絶縁材料によっ
て,ケース1の開口部に嵌着し得るように形成する。7
はブラシアームであり,整流子4と摺動係合するように
設け,このブラシアーム7と電気的に接続されてなる入
力端子8と共にケースキャップ6に設けられる。9,1
0は軸受であり,各々ケース1の底部とケースキャップ
6の中央部に固着され,回転子5を構成する軸11,1
2を回転自在に支持する。
要部縦断面正面図である。図7において,1はケースで
あり,例えば軟鉄のような金属材料により有底中空筒状
に形成され,内周面に例えばアークセグメント状に形成
された永久磁石2を固着する。このケース1内には前記
永久磁石2に対向する電機子3と整流子4とからなる回
転子5を介装し得るように構成する。次に6はケースキ
ャップであり,例えば合成樹脂その他の絶縁材料によっ
て,ケース1の開口部に嵌着し得るように形成する。7
はブラシアームであり,整流子4と摺動係合するように
設け,このブラシアーム7と電気的に接続されてなる入
力端子8と共にケースキャップ6に設けられる。9,1
0は軸受であり,各々ケース1の底部とケースキャップ
6の中央部に固着され,回転子5を構成する軸11,1
2を回転自在に支持する。
【0003】上記の構成により,入力端子8からブラシ
アーム7を介して回転子5を構成する整流子4を経由し
て電機子3に電流を供給することにより,ケース1の内
周面に固着された永久磁石2によって形成されている磁
界中に存在する電機子3に回転力が付与され,回転子5
を回転させることができ,出力側の軸11を介して外部
機器(図示せず)を駆動することができる。
アーム7を介して回転子5を構成する整流子4を経由し
て電機子3に電流を供給することにより,ケース1の内
周面に固着された永久磁石2によって形成されている磁
界中に存在する電機子3に回転力が付与され,回転子5
を回転させることができ,出力側の軸11を介して外部
機器(図示せず)を駆動することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の従来の小型
直流モータにおいては,ケース1およびケースキャップ
6によって形成される内部空間の雰囲気は,軸受9を介
して通気性があるため一般に外部の大気雰囲気と同様で
あり,完全に遮断することができない。従ってブラシア
ーム7の先端のブラシ(図示せず)と整流子4との間に
おける火花放電およびジュール熱等により,構成部材が
酸化するという問題点がある。このような構成部材の酸
化が起きると,摺動接点部における接触抵抗が増大し,
前記火花放電による損傷を更に加速させ,ブラシおよび
整流子の摩耗を促進することとなり,寿命を著しく短縮
させることとなる。
直流モータにおいては,ケース1およびケースキャップ
6によって形成される内部空間の雰囲気は,軸受9を介
して通気性があるため一般に外部の大気雰囲気と同様で
あり,完全に遮断することができない。従ってブラシア
ーム7の先端のブラシ(図示せず)と整流子4との間に
おける火花放電およびジュール熱等により,構成部材が
酸化するという問題点がある。このような構成部材の酸
化が起きると,摺動接点部における接触抵抗が増大し,
前記火花放電による損傷を更に加速させ,ブラシおよび
整流子の摩耗を促進することとなり,寿命を著しく短縮
させることとなる。
【0005】また上記従来の小型直流モータは,軸1
1,12を支持する軸受9,10として焼結含油軸受,
ボールベアリング等を使用するのが一般である。従って
ケースキャップ6側は密封可能であるが,出力側は軸受
9,または軸11と軸受9との間隙を完全に密封するこ
とができない。従って温度変化に伴う内部空間の体積変
化が発生した場合に上記軸受9,または軸11と軸受9
との間隙を介して空気がモータの内外に流通することと
なる。
1,12を支持する軸受9,10として焼結含油軸受,
ボールベアリング等を使用するのが一般である。従って
ケースキャップ6側は密封可能であるが,出力側は軸受
9,または軸11と軸受9との間隙を完全に密封するこ
とができない。従って温度変化に伴う内部空間の体積変
化が発生した場合に上記軸受9,または軸11と軸受9
との間隙を介して空気がモータの内外に流通することと
なる。
【0006】上記のように通気性を有する構成のものに
おいては,内部空間を清浄に保持することができず,特
に腐食性ガス,有機ガスを含有する環境において使用す
る場合には,これらの有害ガスが外部からモータの内部
空間に侵入することとなる。これらの有害ガスは,内部
空間において前記火花放電,熱発生に伴い構成部材と化
学反応を惹起し,摺動摩耗粉と混合した黒化物質を生成
する。この黒化物質は一般に絶縁性を有するため,整流
子4とブラシとの間の接触状態を不安定にすると共に,
接触抵抗を増大させるという非所望な作用がある。この
ように従来の小型直流モータにおいては,モータの内部
空間に腐食性ガス,有機ガスが外部から侵入し,電気摺
動接点や他の構成部材の機能を劣化させ,モータの機能
を著しく低下させるという問題点がある。
おいては,内部空間を清浄に保持することができず,特
に腐食性ガス,有機ガスを含有する環境において使用す
る場合には,これらの有害ガスが外部からモータの内部
空間に侵入することとなる。これらの有害ガスは,内部
空間において前記火花放電,熱発生に伴い構成部材と化
学反応を惹起し,摺動摩耗粉と混合した黒化物質を生成
する。この黒化物質は一般に絶縁性を有するため,整流
子4とブラシとの間の接触状態を不安定にすると共に,
接触抵抗を増大させるという非所望な作用がある。この
ように従来の小型直流モータにおいては,モータの内部
空間に腐食性ガス,有機ガスが外部から侵入し,電気摺
動接点や他の構成部材の機能を劣化させ,モータの機能
を著しく低下させるという問題点がある。
【0007】本発明は上記従来技術に存在する問題点を
解決し,構成部材の酸化を防止すると共に,有害ガスの
内部空間への侵入を阻止し,長期間に亘って安定した機
能を発揮し得る小型直流モータを提供することを目的と
する。
解決し,構成部材の酸化を防止すると共に,有害ガスの
内部空間への侵入を阻止し,長期間に亘って安定した機
能を発揮し得る小型直流モータを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,まず第1の発明においては,金属材料により有底中
空筒状に形成されかつ内周面に永久磁石を固着してなる
ケースと,前記永久磁石に対向する電機子と整流子とか
らなる回転子と,前記ケースの開口部に嵌着されかつ前
記整流子と摺動係合されるブラシとこのブラシに電気的
に接続されてなる入力端子とを設けてなるケースキャッ
プとからなり,前記ケースの底部とケースキャップとに
設けられた軸受を介して前記回転子を回転自在に支持し
てなる小型直流モータを,有底中空筒状に形成された密
封ケースと,この密封ケースの開口部に嵌着された密封
キャップとによって外気と遮断された密閉構造の内部空
間に収納し,前記回転子の軸と磁気カップリングを介し
て接続されてなる出力軸を密封ケースの底部外方に回転
自在に設ける,という技術的手段を採用した。
に,まず第1の発明においては,金属材料により有底中
空筒状に形成されかつ内周面に永久磁石を固着してなる
ケースと,前記永久磁石に対向する電機子と整流子とか
らなる回転子と,前記ケースの開口部に嵌着されかつ前
記整流子と摺動係合されるブラシとこのブラシに電気的
に接続されてなる入力端子とを設けてなるケースキャッ
プとからなり,前記ケースの底部とケースキャップとに
設けられた軸受を介して前記回転子を回転自在に支持し
てなる小型直流モータを,有底中空筒状に形成された密
封ケースと,この密封ケースの開口部に嵌着された密封
キャップとによって外気と遮断された密閉構造の内部空
間に収納し,前記回転子の軸と磁気カップリングを介し
て接続されてなる出力軸を密封ケースの底部外方に回転
自在に設ける,という技術的手段を採用した。
【0009】次に第2の発明においては,金属材料によ
り有底中空筒状に形成されかつ内周面に永久磁石を固着
してなるケースと,前記永久磁石に対向する電機子と整
流子とからなる回転子と,前記ケースの開口部に嵌着さ
れかつ前記整流子と摺動係合されるブラシとこのブラシ
に電気的に接続されてなる入力端子とを設けてなるケー
スキャップとからなり,前記ケースの底部とケースキャ
ップとに設けられた軸受を介して前記回転子を回転自在
に支持してなる小型直流モータにおいて,ケースとケー
スキャップとによって形成される内部空間を外気と遮断
された密閉構造とし,回転子と磁気カップリングを介し
て接続されてなる出力軸をケースの底部外方に回転自在
に設ける,という技術的手段を採用した。
り有底中空筒状に形成されかつ内周面に永久磁石を固着
してなるケースと,前記永久磁石に対向する電機子と整
流子とからなる回転子と,前記ケースの開口部に嵌着さ
れかつ前記整流子と摺動係合されるブラシとこのブラシ
に電気的に接続されてなる入力端子とを設けてなるケー
スキャップとからなり,前記ケースの底部とケースキャ
ップとに設けられた軸受を介して前記回転子を回転自在
に支持してなる小型直流モータにおいて,ケースとケー
スキャップとによって形成される内部空間を外気と遮断
された密閉構造とし,回転子と磁気カップリングを介し
て接続されてなる出力軸をケースの底部外方に回転自在
に設ける,という技術的手段を採用した。
【0010】また第3の発明においては,上記第1若し
くは第2の発明における技術的手段に,内部空間に脱酸
素機能を有する機能部材を設ける,という技術的手段を
付加した。
くは第2の発明における技術的手段に,内部空間に脱酸
素機能を有する機能部材を設ける,という技術的手段を
付加した。
【0011】更に第4の発明においては,上記第1若し
くは第2の発明における技術的手段に,内部空間を不活
性ガス雰囲気に形成する,という技術的手段を付加し
た。なお第5の発明においては,上記第4の発明におけ
る技術的手段に,内部空間に調湿機能を有する機能部材
を設ける,という技術的手段を付加した。
くは第2の発明における技術的手段に,内部空間を不活
性ガス雰囲気に形成する,という技術的手段を付加し
た。なお第5の発明においては,上記第4の発明におけ
る技術的手段に,内部空間に調湿機能を有する機能部材
を設ける,という技術的手段を付加した。
【0012】
【作用】上記の構成により,密閉ケース若しくはモータ
の内部空間は外気と完全に遮断され,外気の内部空間へ
の侵入を完全に阻止することができ,有害ガスによる構
成部材の機能劣化を防止し得る。なお内部空間に脱酸素
機能を有する機能部材を設け,若しくは内部空間を不活
性ガス雰囲気に形成することにより,内部空間における
酸化作用を皆無にすることができ,構成部材の機能劣化
防止作用が更に助長される。更に内部空間を不活性雰囲
気に形成すると共に,内部空間に調湿機能を有する機能
部材を設けることにより,内部空間を最適湿度に保持
し,水の単分子膜の吸着により,摺動部材相互間の潤滑
作用を促進させ得る。
の内部空間は外気と完全に遮断され,外気の内部空間へ
の侵入を完全に阻止することができ,有害ガスによる構
成部材の機能劣化を防止し得る。なお内部空間に脱酸素
機能を有する機能部材を設け,若しくは内部空間を不活
性ガス雰囲気に形成することにより,内部空間における
酸化作用を皆無にすることができ,構成部材の機能劣化
防止作用が更に助長される。更に内部空間を不活性雰囲
気に形成すると共に,内部空間に調湿機能を有する機能
部材を設けることにより,内部空間を最適湿度に保持
し,水の単分子膜の吸着により,摺動部材相互間の潤滑
作用を促進させ得る。
【0013】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す要部縦断面
図である。図1において13は密封ケースであり,例え
ばアルミニウム若しくは合成樹脂等の非磁性材料によ
り,大径部13aおよび小径部13bとを一体にした中
空筒状に形成する。14は仕切板であり,例えばアルミ
ニウムにより形成し,大径部13aと小径部13bとの
境界部に固着し,気体非流通状態に形成する。なお仕切
板14は密封ケース13と一体に形成してもよい。15
は密封キャップであり,絶縁性を有する材料により板状
に形成され,大径部13aの開口部に嵌着される。なお
16は小型直流モータであり,例えば前記図7に示すよ
うに構成されたものであり,密封キャップ15に固着さ
れると共に,入力端子8を密封キャップ15を貫通して
外側面に突出させる。17は接着剤であり,密封ケース
13と密封キャップ15との接合部および入力端子8の
突出部近傍に塗布する。上記の構成により,密封ケース
13と密封キャップ15とによって形成される内部空間
18は,外気と遮断された気密な密閉された状態とな
る。
図である。図1において13は密封ケースであり,例え
ばアルミニウム若しくは合成樹脂等の非磁性材料によ
り,大径部13aおよび小径部13bとを一体にした中
空筒状に形成する。14は仕切板であり,例えばアルミ
ニウムにより形成し,大径部13aと小径部13bとの
境界部に固着し,気体非流通状態に形成する。なお仕切
板14は密封ケース13と一体に形成してもよい。15
は密封キャップであり,絶縁性を有する材料により板状
に形成され,大径部13aの開口部に嵌着される。なお
16は小型直流モータであり,例えば前記図7に示すよ
うに構成されたものであり,密封キャップ15に固着さ
れると共に,入力端子8を密封キャップ15を貫通して
外側面に突出させる。17は接着剤であり,密封ケース
13と密封キャップ15との接合部および入力端子8の
突出部近傍に塗布する。上記の構成により,密封ケース
13と密封キャップ15とによって形成される内部空間
18は,外気と遮断された気密な密閉された状態とな
る。
【0014】次に19は出力軸であり,密封ケース13
の小径部に,軸受ホルダ20および軸受(例えば焼結含
油軸受)21を介して,前記小型直流モータ16の軸1
1と同軸的かつ回転自在に突設する。22は磁気カップ
リングであり,軸11と出力軸19とを動力伝達可能に
接続する。すなわち軸11および出力軸19に各々ホル
ダ23を固着し,このホルダ23の端面に円板状に形成
した永久磁石24を対向させて固着する。永久磁石24
は円周方向に複数個の磁極をN,S交互に着磁して形成
してもよく,またブロック状に形成した複数個の磁石片
を円周方向にN,S磁極が交互に現れるように配設して
形成してもよい。
の小径部に,軸受ホルダ20および軸受(例えば焼結含
油軸受)21を介して,前記小型直流モータ16の軸1
1と同軸的かつ回転自在に突設する。22は磁気カップ
リングであり,軸11と出力軸19とを動力伝達可能に
接続する。すなわち軸11および出力軸19に各々ホル
ダ23を固着し,このホルダ23の端面に円板状に形成
した永久磁石24を対向させて固着する。永久磁石24
は円周方向に複数個の磁極をN,S交互に着磁して形成
してもよく,またブロック状に形成した複数個の磁石片
を円周方向にN,S磁極が交互に現れるように配設して
形成してもよい。
【0015】上記の構成により,入力端子8を直流電源
(図示せず)と接続すれば小型直流モータ16が作動
し,軸11が回転する。軸11の回転により,相互に磁
気的に接続されてなる1対の磁気カップリング22も回
転し,出力軸19が回転し,外部機器(図示せず)を駆
動することができる。この場合小型直流モータ16が収
納されている内部空間18は,外気と完全に遮断されて
いるから,例えば腐食性ガス若しくは有機ガスを含有す
る環境において使用しても,これらの有害ガスは内部空
間18に侵入することがない。従って前記図7に示す従
来の小型直流モータに経験されたモータ機能の劣化は全
く発生せず,長期間に亘って安定した機能を発揮するこ
とができる。
(図示せず)と接続すれば小型直流モータ16が作動
し,軸11が回転する。軸11の回転により,相互に磁
気的に接続されてなる1対の磁気カップリング22も回
転し,出力軸19が回転し,外部機器(図示せず)を駆
動することができる。この場合小型直流モータ16が収
納されている内部空間18は,外気と完全に遮断されて
いるから,例えば腐食性ガス若しくは有機ガスを含有す
る環境において使用しても,これらの有害ガスは内部空
間18に侵入することがない。従って前記図7に示す従
来の小型直流モータに経験されたモータ機能の劣化は全
く発生せず,長期間に亘って安定した機能を発揮するこ
とができる。
【0016】次に硫化試験および有機ガス雰囲気試験の
結果について説明する。まず硫化試験は80℃に保持し
た恒温槽中に,硫黄粉末と小型直流モータとを装入し,
48時間連続運転した後,小型直流モータ内部構成部材
に付着した硫黄をEPMAにて定性分析した。この結果
図7に示す従来の小型直流モータにおいては,多量の硫
黄が検出されたのに対し,図1に示す本発明のものにお
いては硫黄の検出は全く認められなかった。
結果について説明する。まず硫化試験は80℃に保持し
た恒温槽中に,硫黄粉末と小型直流モータとを装入し,
48時間連続運転した後,小型直流モータ内部構成部材
に付着した硫黄をEPMAにて定性分析した。この結果
図7に示す従来の小型直流モータにおいては,多量の硫
黄が検出されたのに対し,図1に示す本発明のものにお
いては硫黄の検出は全く認められなかった。
【0017】有機ガス雰囲気試験は50℃に保持した恒
温槽中にエチレングリコールを装入し,この雰囲気中で
小型直流モータを100時間連続運転した後,電流波形
を調査した。図2はオシログラフに現れた電流波形の例
を示し,(a)は本発明のもの,(b)は従来のものを
示している。図2から明らかなように(b)に示す従来
のものにおいては,電流波形が大きく乱れており,モー
タ特性が著しく劣化している。これに対して本発明のも
のは(a)に示すように極めて良好な電流波形であり,
有機ガス雰囲気中の運転においても全く機能劣化がない
ことが認められた。
温槽中にエチレングリコールを装入し,この雰囲気中で
小型直流モータを100時間連続運転した後,電流波形
を調査した。図2はオシログラフに現れた電流波形の例
を示し,(a)は本発明のもの,(b)は従来のものを
示している。図2から明らかなように(b)に示す従来
のものにおいては,電流波形が大きく乱れており,モー
タ特性が著しく劣化している。これに対して本発明のも
のは(a)に示すように極めて良好な電流波形であり,
有機ガス雰囲気中の運転においても全く機能劣化がない
ことが認められた。
【0018】図3は本発明の第2実施例を示す要部縦断
面図であり,同一部分は前記図1と同一の参照符号で示
す。図3において磁気カップリング22を構成する永久
磁石24aは軸11にホルダ23を介して固着される
が,中空円筒状に形成されると共に,外周面に複数個の
N,S磁石が交互に現れるように形成される。なお永久
磁石24aは密封ケース13の小径部13b内に設けら
れる。一方の永久磁石24bは,椀状に形成されかつ小
径部13bに設けた軸受25を介して回転自在に介装さ
れたホルダ26の開口部に設けられ,中空円筒状に形成
されると共に,内周面に複数個のN,S磁極が交互に現
れるように形成され,前記永久磁石24aと対向して設
けられる。なお出力軸19はホルダ26の外端面に前記
軸11と同軸的に設けられる。
面図であり,同一部分は前記図1と同一の参照符号で示
す。図3において磁気カップリング22を構成する永久
磁石24aは軸11にホルダ23を介して固着される
が,中空円筒状に形成されると共に,外周面に複数個の
N,S磁石が交互に現れるように形成される。なお永久
磁石24aは密封ケース13の小径部13b内に設けら
れる。一方の永久磁石24bは,椀状に形成されかつ小
径部13bに設けた軸受25を介して回転自在に介装さ
れたホルダ26の開口部に設けられ,中空円筒状に形成
されると共に,内周面に複数個のN,S磁極が交互に現
れるように形成され,前記永久磁石24aと対向して設
けられる。なお出力軸19はホルダ26の外端面に前記
軸11と同軸的に設けられる。
【0019】上記の構成により,小型直流モータ16が
作動すると軸11が回転し,磁気カップリング22によ
ってホルダ26および出力軸19が回転するから,前記
図1に示す第1実施例のものと同様に外部機器(図示せ
ず)を駆動することができる。この場合小型直流モータ
16は密封ケース13と密封キャップ15とによって形
成される内部空間18内に密閉状態で収納されているか
ら,前記図1に示す第1実施例と同様の外気遮断作用を
有する。
作動すると軸11が回転し,磁気カップリング22によ
ってホルダ26および出力軸19が回転するから,前記
図1に示す第1実施例のものと同様に外部機器(図示せ
ず)を駆動することができる。この場合小型直流モータ
16は密封ケース13と密封キャップ15とによって形
成される内部空間18内に密閉状態で収納されているか
ら,前記図1に示す第1実施例と同様の外気遮断作用を
有する。
【0020】図4は本発明の第3実施例を示す要部縦断
面図であり,同一部分は前記図1,図3および図7と同
一の参照符号にて示す。図4においてケース1を大径部
1aと小径部1bとによって形成し,小径部1bを,外
端部に凹部27を有する閉塞構造とすると共に,凹部2
7内に軸受28を設け,出力軸19およびホルダ26を
回転自在に支持する。なお大径部1aの開口部に嵌着す
るケースキャップ6とケース1との間には接着剤17を
塗布し,ケース1とケースキャップ6とによって形成さ
れる内部空間18を,外気と遮断された気密な密閉構造
に形成する。軸11にはホルダ23を介して磁気カップ
リング22を構成する中空円板状の永久磁石24を設け
る。なおホルダ26の開口端には他の永久磁石24を固
着する。永久磁石24の各対向端面には,円周方向に複
数個のN,S磁極が交互に現れるように着磁する。なお
ブロック状に形成した複数個の磁石片を円周方向にN,
S磁極が交互に現れるように配設して永久磁石24を形
成してもよい。
面図であり,同一部分は前記図1,図3および図7と同
一の参照符号にて示す。図4においてケース1を大径部
1aと小径部1bとによって形成し,小径部1bを,外
端部に凹部27を有する閉塞構造とすると共に,凹部2
7内に軸受28を設け,出力軸19およびホルダ26を
回転自在に支持する。なお大径部1aの開口部に嵌着す
るケースキャップ6とケース1との間には接着剤17を
塗布し,ケース1とケースキャップ6とによって形成さ
れる内部空間18を,外気と遮断された気密な密閉構造
に形成する。軸11にはホルダ23を介して磁気カップ
リング22を構成する中空円板状の永久磁石24を設け
る。なおホルダ26の開口端には他の永久磁石24を固
着する。永久磁石24の各対向端面には,円周方向に複
数個のN,S磁極が交互に現れるように着磁する。なお
ブロック状に形成した複数個の磁石片を円周方向にN,
S磁極が交互に現れるように配設して永久磁石24を形
成してもよい。
【0021】上記の構成による作用は前記第1および第
2実施例と同様であり,出力軸19を回転させることが
できると共に,内部空間18に外気の侵入を防止するこ
とができる。なお図4に示すような構成にすることによ
り,前記図1および図3に示すものにおける密封ケース
13および密封キャップ15を省略することができ,全
体を小型かつコンパクトに形成することができる。
2実施例と同様であり,出力軸19を回転させることが
できると共に,内部空間18に外気の侵入を防止するこ
とができる。なお図4に示すような構成にすることによ
り,前記図1および図3に示すものにおける密封ケース
13および密封キャップ15を省略することができ,全
体を小型かつコンパクトに形成することができる。
【0022】図5は本発明の第4実施例を示す要部縦断
面図であり,同一部分は前記図3および図5と同一の参
照符号で示す。図5において29は軸受であり,小径部
1b内に設け,軸11を回転自在に支持する。磁気カッ
プリング22を構成する永久磁石24aは,中空円筒状
に形成されると共に,軸11に直接固着され,中空円筒
状の永久磁石24bと対向させて配設される。その他の
構成は前記図3および図5に示すものと同様である。従
って作用についてもまた同様である。
面図であり,同一部分は前記図3および図5と同一の参
照符号で示す。図5において29は軸受であり,小径部
1b内に設け,軸11を回転自在に支持する。磁気カッ
プリング22を構成する永久磁石24aは,中空円筒状
に形成されると共に,軸11に直接固着され,中空円筒
状の永久磁石24bと対向させて配設される。その他の
構成は前記図3および図5に示すものと同様である。従
って作用についてもまた同様である。
【0023】なお上記第2実施例ないし第4実施例に示
すものについて,前記第1実施例において行ったものと
同様の硫化試験および有機ガス雰囲気試験を行った結
果,前記第1実施例におけると同様の良好な結果が示さ
れることを確認した。
すものについて,前記第1実施例において行ったものと
同様の硫化試験および有機ガス雰囲気試験を行った結
果,前記第1実施例におけると同様の良好な結果が示さ
れることを確認した。
【0024】図6は本発明の第5実施例を示す要部縦断
面図であり,同一部分は前記図1と同一の参照符号にて
示す。図6において30は機能部材であり,例えば中空
円筒状に形成し,内部空間18内に設ける。この機能部
材30は例えば純鉄粉を通気性を有するフィルタ若しく
は紙等に封入するか,樹脂等と混合させて例えばリング
状に形成し,内部空間18内のモータ機能に支障を生じ
ない部位に接着剤を使用し,若しくは圧着その他の手段
によって固着する。
面図であり,同一部分は前記図1と同一の参照符号にて
示す。図6において30は機能部材であり,例えば中空
円筒状に形成し,内部空間18内に設ける。この機能部
材30は例えば純鉄粉を通気性を有するフィルタ若しく
は紙等に封入するか,樹脂等と混合させて例えばリング
状に形成し,内部空間18内のモータ機能に支障を生じ
ない部位に接着剤を使用し,若しくは圧着その他の手段
によって固着する。
【0025】上記の構成により,内部空間18内の空気
中の酸素が機能部材30に吸収され,すなわち4Fe+
3O2 →2Fe2 O3の反応により,酸素濃度を大幅に
低下した状態,若しくは無酸素状態とすることができ
る。従って小型直流モータ16を構成するブラシと整流
子(何れも図示せず)との間における火花放電および/
またはジュール熱等による構成部材の酸化を防止するこ
とができるのである。
中の酸素が機能部材30に吸収され,すなわち4Fe+
3O2 →2Fe2 O3の反応により,酸素濃度を大幅に
低下した状態,若しくは無酸素状態とすることができ
る。従って小型直流モータ16を構成するブラシと整流
子(何れも図示せず)との間における火花放電および/
またはジュール熱等による構成部材の酸化を防止するこ
とができるのである。
【0026】表1は寿命試験結果を示すものであり,同
一仕様によって製作した小型直流モータについて行った
ものである。
一仕様によって製作した小型直流モータについて行った
ものである。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように,No. 1〜No. 5
の従来の小型直流モータにおいては,モータ内部に空気
が存在し,構成部材の酸化が進行する結果,平均寿命は
134時間に留まる。これに対して図6に示すように内
部空間18に脱酸素機能を有する機能部材30を設けた
本発明のものNo. 6〜No. 10においては,平均寿命が
350時間に増大することがわかる。これは内部空間1
8内の酸素濃度が大幅に低下した結果,モータ構成部材
の酸化が防止されることに起因するものと認められる。
なお表1における「停止」とは構成部材の摩耗によるモ
ータ回転軸の停止を意味し,「中止」とはモータ回転軸
の回転が正常な状態のまま試験を中止したことを意味す
る。
の従来の小型直流モータにおいては,モータ内部に空気
が存在し,構成部材の酸化が進行する結果,平均寿命は
134時間に留まる。これに対して図6に示すように内
部空間18に脱酸素機能を有する機能部材30を設けた
本発明のものNo. 6〜No. 10においては,平均寿命が
350時間に増大することがわかる。これは内部空間1
8内の酸素濃度が大幅に低下した結果,モータ構成部材
の酸化が防止されることに起因するものと認められる。
なお表1における「停止」とは構成部材の摩耗によるモ
ータ回転軸の停止を意味し,「中止」とはモータ回転軸
の回転が正常な状態のまま試験を中止したことを意味す
る。
【0029】本実施例においては機能部材30を純鉄粉
によって構成した例について記述したが,純鉄粉のみに
限定されず,Al,B,C,Cr,Mn,Si,Ti,
V,Zr等の他の元素からなるもの,若しくはそれらの
化合物,またはこれらの2種以上を混合して使用しても
よく,要するに空気中の酸素との親和力の大なる物質に
よって構成すればよい。また機能部材30の形状は内部
空間18内に設置可能であり,かつモータ機能に支障を
及ぼさない限り,適宜に選定できる。
によって構成した例について記述したが,純鉄粉のみに
限定されず,Al,B,C,Cr,Mn,Si,Ti,
V,Zr等の他の元素からなるもの,若しくはそれらの
化合物,またはこれらの2種以上を混合して使用しても
よく,要するに空気中の酸素との親和力の大なる物質に
よって構成すればよい。また機能部材30の形状は内部
空間18内に設置可能であり,かつモータ機能に支障を
及ぼさない限り,適宜に選定できる。
【0030】次に本発明の第6実施例について,前記図
1を参照して説明する。図1において内部空間18の内
部空気を,高純度(99.9%以上)の窒素ガスおよび
炭酸ガスで置換した。このようにして構成した小型直流
モータについて寿命試験を行った結果を表2に示す。な
お図1に示す同一仕様の従来の小型直流モータ16につ
いての結果も併せて記載した。また表2における「停
止」とは,構成部材の摩耗によるモータ回転軸の停止を
意味する。
1を参照して説明する。図1において内部空間18の内
部空気を,高純度(99.9%以上)の窒素ガスおよび
炭酸ガスで置換した。このようにして構成した小型直流
モータについて寿命試験を行った結果を表2に示す。な
お図1に示す同一仕様の従来の小型直流モータ16につ
いての結果も併せて記載した。また表2における「停
止」とは,構成部材の摩耗によるモータ回転軸の停止を
意味する。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように,No. 1〜No. 4
の従来の小型直流モータにおいては,モータ内部に空気
が存在し,構成部材の酸化が進行する結果,平均寿命は
334時間に留まる。これに対して図1に示す内部空間
18の空気を窒素ガス若しくは炭酸ガスによって置換
し,不活性ガス雰囲気に形成した本発明のものNo. 5〜
No. 12においては,従来のものと比較して平均寿命が
3〜5倍に増大していることがわかる。これは内部空間
18が不活性雰囲気に形成されたことにより,モータ構
成部材の酸化が防止された結果と認められる。なお不活
性ガスとしては上記の他に,ヘリウムガス,アルゴンガ
ス等を使用してもよい。
の従来の小型直流モータにおいては,モータ内部に空気
が存在し,構成部材の酸化が進行する結果,平均寿命は
334時間に留まる。これに対して図1に示す内部空間
18の空気を窒素ガス若しくは炭酸ガスによって置換
し,不活性ガス雰囲気に形成した本発明のものNo. 5〜
No. 12においては,従来のものと比較して平均寿命が
3〜5倍に増大していることがわかる。これは内部空間
18が不活性雰囲気に形成されたことにより,モータ構
成部材の酸化が防止された結果と認められる。なお不活
性ガスとしては上記の他に,ヘリウムガス,アルゴンガ
ス等を使用してもよい。
【0033】次に本発明の第7実施例について,前記図
6を参照して説明する。図6において機能部材30をシ
リカゲル,ゼオライト,綿等のような調湿機能を有する
材料によって形成する。すなわちこれらの材料を通気性
を有するフィルタ若しくは紙等に封入するか,樹脂等と
混合させて例えばリング状に形成し,内部空間18内の
モータ機能に支障を生じない部位に接着剤を使用し,若
しくは圧着その他の手段によって固着する。そして内部
空間18の内部空気を,高純度(99.9%以上)の窒
素ガスによって置換した。
6を参照して説明する。図6において機能部材30をシ
リカゲル,ゼオライト,綿等のような調湿機能を有する
材料によって形成する。すなわちこれらの材料を通気性
を有するフィルタ若しくは紙等に封入するか,樹脂等と
混合させて例えばリング状に形成し,内部空間18内の
モータ機能に支障を生じない部位に接着剤を使用し,若
しくは圧着その他の手段によって固着する。そして内部
空間18の内部空気を,高純度(99.9%以上)の窒
素ガスによって置換した。
【0034】このようにして構成した小型直流モータ4
個について寿命試験を行った結果,何れも試験時間が5
800時間経過後においてもなお運転が継続され得るこ
とを確認した。なお本実施例の小型直流モータ16の仕
様は,前記第6実施例のものと同一である。従って従来
のものと比較して平均寿命が10倍以上となること,お
よび第6実施例における表2のNo. 5〜No. 8のものと
比較しても5倍以上になることが確認された。これは内
部空間18内に調湿機能を有する機能部材30を設けた
ことにより,内部空間18の温度20〜60℃の範囲に
おいて,相対湿度を40〜80%に保持できるため,前
記第6実施例における作用に加えて,水の単分子膜の吸
着により,モータ構成部材相互間の潤滑作用が促進され
る結果であると推定される。なお不活性ガスを窒素ガス
以外の炭酸ガス,ヘリウムガス,アルゴンガス等に代え
ても同様の作用が期待できる。また機能部材30の形状
は,前記第5実施例におけるものと同様に,内部空間1
8内に設置可能であり,かつモータ機能に支障を及ぼさ
ない限り適宜に選定できる。
個について寿命試験を行った結果,何れも試験時間が5
800時間経過後においてもなお運転が継続され得るこ
とを確認した。なお本実施例の小型直流モータ16の仕
様は,前記第6実施例のものと同一である。従って従来
のものと比較して平均寿命が10倍以上となること,お
よび第6実施例における表2のNo. 5〜No. 8のものと
比較しても5倍以上になることが確認された。これは内
部空間18内に調湿機能を有する機能部材30を設けた
ことにより,内部空間18の温度20〜60℃の範囲に
おいて,相対湿度を40〜80%に保持できるため,前
記第6実施例における作用に加えて,水の単分子膜の吸
着により,モータ構成部材相互間の潤滑作用が促進され
る結果であると推定される。なお不活性ガスを窒素ガス
以外の炭酸ガス,ヘリウムガス,アルゴンガス等に代え
ても同様の作用が期待できる。また機能部材30の形状
は,前記第5実施例におけるものと同様に,内部空間1
8内に設置可能であり,かつモータ機能に支障を及ぼさ
ない限り適宜に選定できる。
【0035】上記の実施例においては,内部空間を不活
性ガス雰囲気に置換することによって期待される作用効
果について,図1を参照して説明したが,このような作
用効果は図3ないし図5に示す構成のものにも当然に期
待できる。
性ガス雰囲気に置換することによって期待される作用効
果について,図1を参照して説明したが,このような作
用効果は図3ないし図5に示す構成のものにも当然に期
待できる。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから,下記の効果を奏し得る。 (1) モータを収納する内部空間若しくはモータ自体の内
部空間を外気と遮断された気密な密閉構造としたことに
より,腐食性ガス若しくは有機ガスを含有する環境にお
いても長期間に亘って安定した機能を発揮することがで
きる。 (2) モータを収納する内部空間若しくはモータ自体の内
部空間の酸素濃度を著しく低減させ,若しくは無酸素状
態または不活性ガス雰囲気とすることができるため,構
成部材の火花放電およびジュール熱による酸化を防止す
ることができ,寿命を大幅に増大させ得る。 (3) モータを収納する内部空間若しくはモータ自体の内
部空間に調湿機能を有する部材を設けることにより,内
部空間の雰囲気を最適湿度に調湿することができ,水の
単分子膜の吸着により摺動部材相互間の潤滑作用を促進
させ,寿命増大の効果を倍増させ得る。
用であるから,下記の効果を奏し得る。 (1) モータを収納する内部空間若しくはモータ自体の内
部空間を外気と遮断された気密な密閉構造としたことに
より,腐食性ガス若しくは有機ガスを含有する環境にお
いても長期間に亘って安定した機能を発揮することがで
きる。 (2) モータを収納する内部空間若しくはモータ自体の内
部空間の酸素濃度を著しく低減させ,若しくは無酸素状
態または不活性ガス雰囲気とすることができるため,構
成部材の火花放電およびジュール熱による酸化を防止す
ることができ,寿命を大幅に増大させ得る。 (3) モータを収納する内部空間若しくはモータ自体の内
部空間に調湿機能を有する部材を設けることにより,内
部空間の雰囲気を最適湿度に調湿することができ,水の
単分子膜の吸着により摺動部材相互間の潤滑作用を促進
させ,寿命増大の効果を倍増させ得る。
【図1】本発明の第1実施例を示す要部縦断面図であ
る。
る。
【図2】オシログラフに現れた電流波形の例を示す図で
あり,(a)は本発明のもの,(b)は従来のものを示
す。
あり,(a)は本発明のもの,(b)は従来のものを示
す。
【図3】本発明の第2実施例を示す要部縦断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の第3実施例を示す要部縦断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の第4実施例を示す要部縦断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の第5実施例を示す要部縦断面図であ
る。
る。
【図7】従来の小型直流モータの例を示す要部縦断面正
面図である。
面図である。
1 ケース 6 ケースキャップ 13 密封ケース 15 密封キャップ 18 内部空間 22 磁気カップリング 30 機能部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】図5は本発明の第4実施例を示す要部縦断
面図であり,同一部分は前記図3および図4と同一の参
照符号で示す。図5において29は軸受であり,小径部
1b内に設け,軸11を回転自在に支持する。磁気カッ
プリング22を構成する永久磁石24aは,中空円筒状
に形成されると共に,軸11に直接固着され,中空円筒
状の永久磁石24bと対向させて配設される。その他の
構成は前記図3および図4に示すものと同様である。従
って作用についてもまた同様である。
面図であり,同一部分は前記図3および図4と同一の参
照符号で示す。図5において29は軸受であり,小径部
1b内に設け,軸11を回転自在に支持する。磁気カッ
プリング22を構成する永久磁石24aは,中空円筒状
に形成されると共に,軸11に直接固着され,中空円筒
状の永久磁石24bと対向させて配設される。その他の
構成は前記図3および図4に示すものと同様である。従
って作用についてもまた同様である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津山 憲治 千葉県松戸市松飛台430番地 マブチモー ター株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 金属材料により有底中空筒状に形成され
かつ内周面に永久磁石を固着してなるケースと,前記永
久磁石に対向する電機子と整流子とからなる回転子と,
前記ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流子と摺動係
合されるブラシとこのブラシに電気的に接続されてなる
入力端子とを設けてなるケースキャップとからなり,前
記ケースの底部とケースキャップとに設けられた軸受を
介して前記回転子を回転自在に支持してなる小型直流モ
ータを, 有底中空筒状に形成された密封ケースと,この密封ケー
スの開口部に嵌着された密封キャップとによって外気と
遮断された密閉構造の内部空間に収納し,前記回転子の
軸と磁気カップリングを介して接続されてなる出力軸を
密封ケースの底部外方に回転自在に設けたことを特徴と
する小型直流モータ。 - 【請求項2】 金属材料により有底中空筒状に形成され
かつ内周面に永久磁石を固着してなるケースと,前記永
久磁石に対向する電機子と整流子とからなる回転子と,
前記ケースの開口部に嵌着されかつ前記整流子と摺動係
合されるブラシとこのブラシに電気的に接続されてなる
入力端子とを設けてなるケースキャップとからなり,前
記ケースの底部とケースキャップとに設けられた軸受を
介して前記回転子を回転自在に支持してなる小型直流モ
ータにおいて, ケースとケースキャップとによって形成される内部空間
を外気と遮断された密閉構造とし,回転子と磁気カップ
リングを介して接続されてなる出力軸をケースの底部外
方に回転自在に設けたことを特徴とする小型直流モー
タ。 - 【請求項3】 内部空間に脱酸素機能を有する機能部材
を設けたことを特徴とする請求項1若しくは2記載の小
型直流モータ。 - 【請求項4】 内部空間を不活性ガス雰囲気に形成した
ことを特徴とする請求項1若しくは2記載の小型直流モ
ータ。 - 【請求項5】 内部空間に調湿機能を有する機能部材を
設けたことを特徴とする請求項4記載の小型直流モー
タ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3189085A JPH0538087A (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 小型直流モータ |
EP19920306835 EP0526143A3 (en) | 1991-07-30 | 1992-07-27 | A miniature d-c motor |
US07/920,753 US5270596A (en) | 1991-07-30 | 1992-07-28 | Miniature D-C motor |
CN92108967.8A CN1069150A (zh) | 1991-07-30 | 1992-07-30 | 微型直流电机 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3189085A JPH0538087A (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 小型直流モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538087A true JPH0538087A (ja) | 1993-02-12 |
Family
ID=16235073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3189085A Pending JPH0538087A (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 小型直流モータ |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5270596A (ja) |
EP (1) | EP0526143A3 (ja) |
JP (1) | JPH0538087A (ja) |
CN (1) | CN1069150A (ja) |
Families Citing this family (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5485731A (en) * | 1994-07-06 | 1996-01-23 | Liquid Carbonic Corporation | Protection for motors in refrigerated environments |
DE19804208A1 (de) * | 1998-02-03 | 1999-08-05 | Frank Belitz | Elektrischer Turbogenerator |
FR2801737B1 (fr) * | 1999-11-26 | 2002-02-01 | Valeo Thermique Moteur Sa | Moteur electrique, notamment pour l'entrainement d'une pompe a fluide |
US7419368B2 (en) * | 2002-01-04 | 2008-09-02 | Fan-Tastic Vent Corporation | Air circulation device |
DE10345891A1 (de) * | 2003-09-30 | 2005-05-12 | Siemens Ag | Elektrische Maschine |
SE528018C2 (sv) * | 2004-11-26 | 2006-08-08 | Powerwave Technologies Sweden | Antennstyrsystem |
US7762765B2 (en) * | 2007-04-19 | 2010-07-27 | Fan-Tastic Vent | Fan with attachment hooks |
US7731574B2 (en) * | 2007-06-08 | 2010-06-08 | Fan-Tastic Vent | Mechanism for opening a vent cover |
US7731249B2 (en) * | 2007-06-08 | 2010-06-08 | Fan-Tastic Vent | Mechanism for locking a vent cover with a base |
US9450366B2 (en) * | 2010-10-26 | 2016-09-20 | University Of Florida Research Foundation, Inc. | Long-life metal sliding contacts |
JP2012171428A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Ntn Corp | インホイールモータ駆動装置 |
CN102437679B (zh) * | 2011-12-26 | 2013-04-17 | 中船重工电机科技股份有限公司 | 全静密封低速潜水电机 |
US9126487B2 (en) * | 2013-03-15 | 2015-09-08 | Arx Pax, LLC | Hoverboard which generates magnetic lift to carry a person |
US9148077B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-09-29 | Arx Pax, LLC | Magnetic levitation of a stationary or moving object |
US9352665B2 (en) | 2013-03-15 | 2016-05-31 | Arx Pax Labs, Inc. | Magnetically lifted vehicles using hover engines |
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