JPH0537924Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主ごみなどをごみ袋に詰めて一時的
に収納保管しておくためのごみ収納箱に関し、と
くにごみ袋の絞り口部を密封シールする袋シール
器を備えているものを対象とする。

〔従来の技術〕

この種のごみ収納箱として、例えば実開昭63−
81001号公報に示されるように、ごみを詰めたご
み袋を出し入れ自在に収納する箱本体の前面側
に、前記ごみ袋の絞り口部に粘着テープを巻き締
めるための手動式袋シール器を備えたものは公知
である。また、その袋シール器これ自体の構造は
実公昭56−5534号などでも公知である。

〔考案が解決しようとする課題〕

問題は、かかる手動式袋シール器を使うときに
は、ごみ袋の絞り口部に粘着テープが強く密着す
るように該絞り口部を袋シール器内に強く押し込
む操作力を必要とする点である。このため、前出
した従来のごみ収納箱のごとく、袋シール器が箱
本体の前面側に備えられていると、シール時に袋
シール器に加えられる操作力によりごみ収納箱が
傾動モーメントで前後にぐらついたり、前へ傾倒
しやすくて不安定となり、このためごみ袋の口部
をシールし損じがちであつた。また、ごみ収納箱
の天板の上に炊飯器などを置いている場合は、か
かるシール時のぐらつきにより炊飯器が落下する
おそれもあり、袋シール器の使い勝手が悪かつ
た。

本考案は、かかる従来の不具合を解消するため
になされたものであり、上記のような、ごみ袋の
絞り口部に粘着テープを巻き締める袋シール器を
備えたごみ収納箱において、箱本体に対する袋シ
ール器の配置方に工夫を凝らしことにより、シー
ル作業の安全確実性を図ることを目的とする。

また、本考案はごみ収納箱の天板上を炊飯器な
どの物置き台としても有効に利用できるようにす
ことを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案のごみ収納箱では、例えば第１図に示す
ように、箱本体２の主天板８および底板９の同一
側端に張出し天板１７および張出し底板１８をそ
れぞれ水平に一体に張り出し、前記張出し天板１
７の上面に袋シール器４を配置する。その配置に
際しては、張出し天板１７の上面に袋シール器４
の外形状にほぼ合致する形のシール器収容凹部２
１を主天板８との繋がり部側に寄せて凹設する。
そして袋シール器４は、そのシール器収容凹部２
１内の主天板寄りに偏した位置に枢支軸３２をも
つて回動自在に枢着して、シール器収容凹部２１
内に倒れ込む不使用姿勢と、張出し天板１７の上
面から起立する使用姿勢とにわたつて枢支軸３２
まわりに姿勢切換え自在に収容したものである。

〔作用〕

袋シール器４は主天板８の上面を避けて張出し
天板１７の上面に配置しているので、主天板８の
上面には炊飯器などの台所用品を袋シール器４に
邪魔されるようなことなく安全に置くことが可能
となる。

袋シール器４はシール器収容凹部２１内の主天
板８寄りに偏した位置に起立するように設定され
ているとともに、張出し底板１８が設けられてい
るので、シール時に袋シール器４に加えられる操
作力により箱本体２は傾動モーメントで傾いた
り、動くようなことが無くなる。

〔実施例〕

本考案に係るごみ収納箱の一実施例を図面に基
づき説明する。

第１図および第２図において、本案ごみ収納箱
は、ごみ、主として生ごみを詰めたごみ袋１を出
し入れ自在に収納する箱本体２と、ごみ袋１の絞
り口部１ａに粘着テープ等のシールテープ（以
下、粘着テープ３という。）を巻きつけるための
袋シール器４とからなる。

箱本体２は縦長の四角形筒状で、その左右側
面、背面、上面、および底面が左右側板５，６、
背面板７、主天板８、および底板９でそれぞれ塞
がれ、その前面全体を開口して出し入れ口１０と
しており、底板９の下面側には適数個のキヤスタ
ー１１を取りつけて任意場所に移動自在としてい
る。

箱本体２の出し入れ口１０はこれに装着した片
開き式の戸１２で閉じる。その戸１２自体の上部
には投入口１３を開口し、この投入口１３は枢軸
１４まわりに前後揺動自在な蓋１５で閉じてい
る。

箱本体２の内部にはごみ袋入れ容器１６が収納
され、生ごみを詰めたごみ袋１は投入口１３から
そのごみ袋入れ容器１６に投入され、ごみ袋入れ
容器１６は出し入れ口１０から出し入れされる。

上記主天板８はその右側端から張出し天板１７
を右方向へ水平に一体に張り出しており、また底
板９も同じようにその右側端から張出し底板１８
を右方向へ水平に一体に張り出している。その張
り出し底板１８の下面側にもキヤスター１１を取
りつけている。これら張出し天板１７と張出し底
板１８との間に形成されるスペースは、張出し底
板１８の上に、前記ごみ袋１に詰める生ごみとは
異なる通常のごみを入れるためのごみ入れ容器１
９、またはその他の物を置くことに使えるように
している。その張出し天板１７と張出し底板１８
間のスペースは前方、後方および右方の三方が開
放されているので、ここにごみ入れ容器１９など
を出し入れし易くなる。

主天板８の上面には炊飯器などを載せて置いた
場合にそれが滑り落ちることなく、安定よく置か
れるように凹部２０を設けている。

張出し天板１７の上面には、袋シール器４の外
形状に合致する平面視ほぼ四角形状のシール器収
容凹部２１が同シール器４の厚みとほぼ同じ深さ
に凹設される。そのシール器収容凹部２１内の左
側端部２１ａには袋シール器４が枢支軸３２をも
つて回動自在に枢着される所であるが、この左側
端部２１ａは張出し天板１７の主天板８との繋が
り部分の近傍位置、すなわち右側板６のほぼ上方
に位置するようにしている。このシール器収容凹
部２１を有する張出し天板１７と前記凹部２０を
有する主天板８とはプラスチツク材で一体成形す
ることができる。

第３図において、袋シール器４は、粘着テープ
３を回転自在に支持した本体ケース２２にごみ袋
１の絞り口部１ａを導入するための溝２３を設け
るとともに、溝２３内に導入される絞り口部１ａ
に粘着テープ３を巻きつけるテープ巻き付け手段
２４を備えた、実公昭56−5534号公報などで公知
のものと同様のものである。すなわち、その袋シ
ール器４は、四角形の薄形の本体ケース２２の上
側縁に、生ごみを詰めたごみ袋１の絞り口部１ａ
を導入させるための鍵孔形状の溝２３を下側縁に
向けて形成している。また本体ケース２２の内部
には粘着テープ３を保持するリール２５を回転自
在に軸支するとともに、テープ巻き付け手段２４
を組み込んでいる。そのテープ巻き付け手段２４
は、本体ケース２２内の溝２３の一側にスターホ
イール状の送りギヤ２６をその円周一部を前記溝
２３に臨ませて回転自在に軸支するとともに、該
送りギヤ２６の円周一部にリール２５上から繰り
出される粘着テープ３の端をはさんで接当するテ
ープ押え爪２７を前記溝２３の他側に軸２８まわ
りに揺動自在に支持し、テープ押え爪２７は常に
送りギヤ２６の円周一部に接当するようにばね２
９で付勢している。また、カツタ３０を備えたレ
バー３１が送りギヤ２６に並べて溝２３に沿つて
配置してある。

袋シール器４は、前述したように本体ケース２
２の下側端の前後に突設した枢支軸３２を前記シ
ール器収容凹部２１内の左側端部２１ａに回動自
在に枢着することにより、該枢支軸３２まわりに
起伏自在とされる。すなわち、この袋シール器４
は、第２図に実線状態で示すごとく不使用時には
シール器収容凹部２１内に倒れ込み状態に収容さ
れる。この場合、袋シール器４が倒れ込み状態で
張出し天板１７の上面と面一か、もしくは張出し
天板１７の上面より僅かに沈むように設定すれ
ば、この張出し天板１７の上面に他の物を置いて
もその荷重で袋シール器４が損傷を加えられるよ
うなことが無くなる。また、袋シール器４は第１
図および第３図に示すごとく起立させると、溝２
３の導入口端を上向きとするとともに、張出し天
板１７の主天板８寄りの位置、つまり主天板８お
よび張出し天板１７のこれら上面全体の左右方向
中央部付近で垂直に起立することになる。しかる
ときは、第１図に示すごとくごみ袋１の絞り口部
１ａを両手でつかみ、その中間部を本体ケース２
２内に溝２３に沿つて導入させて前記送りギヤ２
６とテープ押え爪２７間に通すと、粘着テープ３
が自動的に絞り口部１ａに巻き付き、これに引き
続いて絞り口部１ａがレバー３１に接当すること
によりカツタ３０が回転して前記該粘着テープ３
を切断する。

なお、シール器収容凹部２１内の右端中央に
は、袋シール器４の引き起こし操作を容易化する
ための指入れ凹部３３が形成されている。

このように構成されたごみ収納箱によれば、袋
シール器４を使用姿勢に起立操作したのち、生ご
みを詰めたごみ袋１の絞り口部１ａを袋シール器
４で密封状にシールし、シール後のごみ袋１は蓋
１５を押し開き操作して投入口１３からごみ袋入
れ容器１６に投入でき、一連のごみ処理作業を簡
便に行える。

ごみ袋１のシール作業時には、袋シール器４は
張出し天板１７上の主天板８寄りに偏した位置に
起立することになり、また、その下方には張出し
底板１８が設けられているため、シール時の押し
下げ操作力で箱本体２が前後あるいは左右方向に
動いたりするのを阻止でき、安定した状態でシー
ル作業を行うことができる。

なお、袋シール器４を起立姿勢にしたときの床
面からの突出高さは60〜70cm程度に設定すること
が、シール時にユーザーの体重を袋シール器４に
掛けて軽い操作力でシールすることができて好ま
しい。

〔別実施例〕

張出し天板１７および張出し底板１８は主天板
８および底板９のそれぞれの右方向以外に、左方
向、または後方へ一体に張り出すこともできる。

また、出し入れ口１０は箱本体２の前面以外
に、左側面、または右側面に設けることもでき
る。

さらに、箱本体２内にはごみ袋入れ容器１６に
代えて大きいを袋を収納することもでき、またこ
れらごみ袋入れ容器１６や大袋などを用いること
なく、箱本体２内の底板９の上に直接置くことも
できる。

また、箱本体２の底側には必ずしもキヤスター
１１を取りつけるものでなくてもよい。

〔考案の効果〕

本考案のごみ収納箱によれば、箱本体２の主天
板８の一側方へ張出し天板１７を一体に張り出
し、この張出し天板１７の上面に袋シール器４を
配置するので、主天板８の上面全体に炊飯器など
の台所用品を載せて置くことができて便利であ
る。しかも、そのような張出し天板１７の上面に
おいても、袋シール器４はその上面に凹設したシ
ール器収容凹部２１内の主天板８寄りに偏した位
置に枢支軸３２まわりに起伏自在に枢着し、また
張出し底板１８を設けてあるので、該袋シール器
４をシール器収容凹部２１から起立させてごみ袋
１の絞り口部１ａをシールするときも、シール時
の操作力によつて箱本体２に傾動モーメントが作
用し、全体が前後や左右にぐらつくことをよく防
止できて、そのシール作業が安全かつ確実に行え
る。また、シール器収容凹部２１に袋シール器４
を倒れ込み状態に収容しておくことにより、主天
板８の上面に対し炊飯器などを積み下ろしすると
きにもそれが邪魔になるようなことがなくて使い
勝手が良好である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るごみ収納箱の一実施例を示
しており、第１図は一部切欠き状態で示す縦断正
面図、第２図は戸を開けた状態で示す斜視図、第
３図は袋シール器を起立させた使用状態で示す要
部の縦断側面図である。 １……ごみ袋、１ａ……絞り口部、２……箱本
体、３……シールテープ、４……袋シール器、８
……主天板、９……底板、１７……張出し天板、
１８……張出し底板、２１……シール器収容凹
部、２２……本体ケース、２３……溝、２４……
テープ巻き付け手段、３２……枢支軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ごみを詰めたごみ袋１を出し入れ自在に収納す
   る箱本体２と、 シールテープ３を回転自在に支持した本体ケー
   ス２２にごみ袋１の絞り口部１ａを導入するため
   の溝２３を設けるとともに、溝２３内に導入され
   る絞り口部１ａに前記シールテープ３を巻き付け
   るテープ巻き付け手段２４を備えている袋シール
   器４とからなり、 箱本体２はその主天板８および底板９の同一側
   端から張出し天板１７および張出し底板１８をそ
   れぞれ水平に一体に張り出し、該張出し天板１７
   の上面に前記袋シール器４の外形状にほぼ合致す
   る形のシール器収容凹部２１を主天板８とのつな
   がり部側に寄せて凹設しており、 前記袋シール器４はシール器収容凹部２１内の
   主天板８寄りに偏した位置に枢支軸３２をもつて
   回動自在に枢着されるとともに、シール器収容凹
   部２１内に倒れ込む不使用姿勢と張出し天板１７
   の上面から起立する使用姿勢とにわたつて前記枢
   支軸３２まわりに姿勢切換え自在に収容されてい
   ることを特徴とするごみ収納箱。