JPH0537919Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はフオールデイング式倉口蓋締付装置の
改良に関するものである。

「従来の技術」 第７図に従来技術の実施例を示す。

上甲板１０１上にアイプレート１０４，１０
５、が取り付けられ、アイプレート１０４にアー
ム１０６、またアイプレート１０５に油圧シリン
ダ１０７がそれぞれ回転自在に連結され、更に油
圧シリンダ１０７の先端にはアーム１０６が連結
されている。また倉口縁材１０２にはアイプレー
ト１０８およびわく１０９が取り付けられ、アイ
プレート１０８にレバー１１０が回転自在に連結
されている。

一方わく１０９にはクランク１１２が回転自在
に組込まれ、クランク１１２の端部と枠１０９に
フツク１１３が回転自在に連結されている。更
に、クランク１１２の他端とレバー１１０の先端
に連結棒１１１が連結され、リンク機構となつて
いる。

また、倉口蓋１０３にはフツク１１３が係合す
べくハンガー１１４が取り付けられている。

次に、作用について説明すると、油圧シリンダ
１０７を引き込むと、アーム１０６がアイプレー
ト１０４を中心として反時計方向に回動すると共
にアーム１０６の先端がレバー１１０に接触し、
レバー１１０が時計回り方向に回動し、連結棒１
１１が左方に移動する。

該作動に伴ない、クランク１１２が時計回り方
向に回動すると共にフツク１１３が反時計回り方
向に回動し、フツク１１３がハンガー１１４に係
合し、倉口蓋１０３の締付けが完了する。

また、倉口蓋１０３締付状態から解錠状態に至
る場合には、前述と逆作用の操作を行なえばよ
い。

「考案が解決しようとする問題点」 この倉口蓋締付装置は締付金物に油圧シリンダ
等の駆動装置を装置したもので、コスト的に割高
であるような問題点があつた。

「問題点を解決するための手段」 本考案は上記従来の問題点を解決したもので、
上甲板上の倉口縁材上面に装備された複数箇のパ
ネルからなるフオールデイング式倉口蓋装置にお
いて、倉口縁材の上部の適所に固着された掛止金
具と、掛止金具に旋回して係合すべく格納側のパ
ネルに取り付けられたフツクと、一端が格納側の
パネルに取り付けられるとともに他端が上甲板上
に枢支されたメインヒンジと、メインヒンジの中
央部に上下方向にあけられた長円形の穴と、下端
が上甲板上に枢支されるとともに上端が上記長円
形の穴を上下に摺動するピンに連結された倉口蓋
開閉用油圧シリンダと、上記ピンの上記長円形の
穴内での下降時にフツクを掛止金具に係合する方
向に旋回させるべくフツクと上記ピンとを連結す
る連動機構と、フツクを掛止金具に係合する方向
に付勢すべく上記連動機構に設けられたスプリン
グとを備えたフオールデイング式倉口蓋締付装置
であり、低コストでしかも操作が容易な倉口蓋締
付装置を提供することを目的とするものである。

「実施例」 本考案の一実施例を第１図ないし第６図に示
す。

パネル１，２は上甲板３上に設けられた倉口縁
材４上面に装備されており、パネル１とパネル２
はヒンジ５にて連結され、パネル１の右方格納側
にメインヒンジ６が取り付けられ、メインヒンジ
６の端部は上甲板３上のシート７に取り付けられ
たアイプレート８とピン９にて回転自在に連結さ
れている。

一方、パネル２の先端部（左方）の両側にはロ
ーラ１０が取り付けられている。

第４図において、メインヒンジ６の中央部に上
下方向に長円形の穴６ａが穿けられ、穴６ａにピ
ン１１が実線表示から二点鎖線表示までの間を上
下摺動可能に嵌挿されて、ピン１１には倉口蓋開
閉用油圧シリンダ１２の頭部およびくの字形のレ
バー１３が回転自在に連結されている。また油圧
シリンダ１２の基部は上甲板３上に設けられたア
イプレート１４とピン１５を介して回転自在に連
結されている。また、メインヒンジ６の長円形の
穴６ａの近くの適所にピン１６を設け、ピン１６
にはレバー１３の中央部が枢支されており、レバ
ー１３の一端部の長溝１３ａにはピン１１が、ま
たその他端部の長溝１３ｂには後述する連動軸１
９の一端部に取り付けられたアイプレート１８の
ピン１７がそれぞれ嵌入されていて、ピン１１の
上下動に伴なつてレバー１３はメインヒンジ６に
取り付けられたピン１６を軸心として回動し、連
動軸１９を連動せしめるように構成されている。
連動軸１９はパネル１の上面の下方において、こ
れと平行、かつ水平に配設され、その一端のアイ
プレート１８がパネル１の側板１ａを貫通してメ
インヒンジ６の中央部付近に位置するように、ま
た他端部のアイプレート２０は第５図に示すよう
に、パネル１の内部にて水平移動するように構成
され、連動軸１９はパネル１の頂板１ｂに設けら
れた軸受２１によつて軸支されている。

連動軸１９に設けられたストツパ２２と軸受２
１との間にはスプリング２３が介装されており、
連動軸１９はスプリング２３により常に後述のフ
ツク２９を掛止金具３０に係合する方向、すなわ
ち矢印Ｙ方向に付勢されている。

第５図において、後述する連動軸２６の一端部
に固着されたアーム２５の端部の長溝２５ａに
は、連動軸１９の一端部に取り付けられたアイプ
レート２０のピン２４が嵌入されていて、連動軸
１９の水平動に伴なつてアーム２５が連動軸２６
を軸心として回動し、連動軸２６を連動せしめる
ように構成されている。

連動軸２６はパネル１の上面の下方において、
これと平行かつ水平で、しかも連動軸１９と直角
方向に配設され、その一端のアーム２５取付側
は、図示されてないが、パネル１の骨部材を貫通
して骨部材により回転自在に軸支されている。ま
た、その他端部は第６図に示すように、パネル１
の側板１ｃを貫通し、側板１ｃにて回転自在に軸
支され、先端にアーム２７の一端が固着されてい
る。連動軸２６貫通個所付近のパネル１の側板
ICに水平にかつ直角にピン２８が固着され、フ
ツク２９がピン２８に回転自在に枢着し、フツク
２９の上端部の長溝２９ａに連動軸２６の他端に
固着したピン２６ａが移動自在に嵌入されてい
る。

連動軸２６の回動に伴なつてアーム２７は連動
軸２６を軸心として回動し、フツク２９を連動せ
しめるように構成されている。

第６図において、倉口縁材４上部に掛止金具３
０が固着されており、掛止金具３０にフツク２９
の掛止部２９ｂが掛止されるよう構成され、フツ
ク２９および掛止金具３０によつて締付装置が形
成される。

本実施例の連動機構とは、ピン１１、レバー１
３、ピン１６，１７、連動軸１９、アーム２４，
２５、連動軸２６、アーム２７およびピン２８等
により構成されたリンク機構である。

「作用」 本考案の作用について説明する。

(1) 締付時；第３図の倉口蓋開放状態から油圧シ
リンダ１２のピストンを引き込むと、ローラ１
０が倉口縁材４上面を左方閉鎖方向に転動し、
パネル１，２は自重によりヒンジ５を中心とし
て展張するとともに、油圧シリンダ１２のピス
トンが押し込まれ、メインヒンジ６がピン９を
中心として反時計回り方向に回動し、パネル
１，２は閉鎖する。なお、この時の倉口蓋締付
装置は第４ないし６図において、二点鎖線で図
示した状態である。

この状態から第４図において、引続き油圧シ
リンダ１２のピストンを実線で示す位置まで引
き込むことにより、ピン１１はメインヒンジ６
に穿けられた長円形の穴６ａをガイドとして下
方に移動する。ピン１１の動きに伴ない、レバ
ー１３を介して第５図のように、連動軸１９が
スプリング２３による矢印Ｙ方向の付勢も加わ
り、矢印方向へ変位させ、同時にアーム２５，
２７およびフツク２９を第５図および第６図の
二点鎖線の位置から実線位置へ回動させること
となる。

従つて、フツク２９の掛止部２９ｂは掛止金
具３０に掛止されて、パネル１，２を倉口縁材
４に完全に締付けることとなる。

また、パネル２の先端部においては、パネル
２の動きを利用して図示されていないが公知の
ウエツジ式締付金物により自動的に締め付けら
れる。

なお、スプリング２３の付勢により、油圧シ
リンダ１２の油のリークを防止すると共に締付
状態を維持することができる。

(2) 解錠時；第２図の倉口蓋閉鎖状態から油圧シ
リンダ１２のピストンを押し出すと、スプリン
グ２３の弾力に抗して第４ないし第６図に図示
のように、レバー１３、連動軸１９，２６、ア
ーム２５，２７およびフツク２９が実線の状態
から各々連動して二点鎖線の状態になり、本考
案の倉口蓋締付装置の解錠が完了する。更に油
圧シリンダ１２のピストンを押し出すと、パネ
ル２の締付けが自動的に解錠されると共に、パ
ネル１，２は折りたたまれながら第３図のよう
に所定の位置に開放され、開放が完了する。

「考案の効果」 本考案によれば倉口蓋開閉用油圧シリンダの頭
部に倉口蓋締付装置を連結し、倉口蓋を自動締
付・解錠可能にしたことにより、フオールデイン
グ式倉口蓋において倉口蓋の締付・解錠時の労力
が少なく、低コストでしかも操作が容易な倉口蓋
締付装置を得るから、本考案は産業上極めて有益
なものである。

【図面の簡単な説明】

本考案の一実施例を第１図ないし第６図に示
す。第１図は本考案が装備されている倉口蓋装備
の略示的斜視図、第２図は第１図における倉口蓋
の閉鎖状態を示す側面図、第３図は第１図におけ
る倉口蓋の開放状態を示す側面図、第４図は第１
図の部の詳細断面図、第５図は第１図の部の
詳細説明図、第６図は第１図の部の詳細説明図
で、第７図は従来の倉口蓋の締付状態を示す側面
図である。 １，２……パネル、３……上甲板、４……倉口
縁材、５……ヒンジ、６……メインヒンジ、６ａ
……長円形の穴、７……シート、８……アイプレ
ート、９……ピン、１０……ローラ、１１……ピ
ン、１２……油圧シリンダ、１３……レバー、１
４……アイプレート、１５，１６，１７……ピ
ン、１８……アイプレート、１９……連動軸、２
０……アイプレート、２１……軸受、２２……ス
トツパ、２３……スプリング、２４……ピン、２
５……アーム、２６……連動軸、２７……アー
ム、２８……ピン、２９……フツク、３０……掛
止金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上甲板上の倉口縁材上面に装備された複数箇の
   パネルからなるフオールデイング式倉口蓋装置に
   おいて、上記倉口縁材の上部の適所に固着された
   掛止金具と、該掛止金具に旋回して係合すべく格
   納側のパネルに取り付けられたフツクと、一端が
   上記格納側のパネルに取り付けられるとともに他
   端が上記上甲板上に枢着されたメインヒンジと、
   該メインヒンジの中央部に上下方向にあけられた
   長円形の穴と、下端が上記上甲板上に枢支される
   とともに上端が上記長円形の穴を上下に摺動する
   ピンに連結された倉口蓋開閉用油圧シリンダと、
   上記ピンの上記長円形の穴内での下降時にフツク
   を上記掛止金具に係合する方向に旋回させるべく
   上記フツクと上記ピンとを連結する連動機構と、
   上記フツクを上記掛止金具に係合する方向に付勢
   すべく上記連動機構に設けられたスプリングとを
   備えたことを特徴とするフオールデイング式倉口
   蓋締付装置。