JPH053787A - 安定性が改良された変異型大腸菌リボヌクレアーゼh - Google Patents

安定性が改良された変異型大腸菌リボヌクレアーゼh

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JPH053787A
JPH053787A JP15833291A JP15833291A JPH053787A JP H053787 A JPH053787 A JP H053787A JP 15833291 A JP15833291 A JP 15833291A JP 15833291 A JP15833291 A JP 15833291A JP H053787 A JPH053787 A JP H053787A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然型大腸菌リボヌクレアーゼHの酵素活性
を保持し、かつ安定性が改良された変異型大腸菌リボヌ
クレアーゼHを提供する。 【構成】 天然型大腸菌リボヌクレアーゼHの第62番
目のヒスチジンをプロリンで置換すると、天然型大腸菌
リボヌクレアーゼHの酵素活性を保持し、かつ安定性が
改良された変異型大腸菌リボヌクレアーゼHが得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定性が改良された変
異型大腸菌リボヌクレアーゼH、該変異型大腸菌リボヌ
クレアーゼHをコードしている遺伝子、該遺伝子を含有
し、大腸菌内で発現可能な発現ベクター、該発現ベクタ
ーを含有している形質転換体、および該形質転換体を用
いて変異型大腸菌リボヌクレアーゼHを製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術、および発明が解決しようとする課題】大
腸菌の天然型リボヌクレアーゼH(本明細書に於いて
は、単にリボヌクレアーゼH、またはRNaseHと称す
る場合は、天然型の大腸菌リボヌクレアーゼHを意味す
るものとする)は155アミノ酸からなる分子量約17
Kdの加水分解酵素であって、DNA/RNAハイブリ
ッドのRNA鎖のみを特異的にエンド作用で切断すると
いう基質特異性を有する。この酵素は、その基質特異性
に基づき、下記の如き様々な用途を有し、極めて利用価
値の高い酵素として注目されている。 1) cDNAのクローニングの際の鋳型mRNAの除去。 2) mRNAのポリA領域の除去。 3) RNAの断片化。
【0003】リボヌクレアーゼHの重要性は遺伝子工学
の発展に伴ってますます増大すると思われるが、この酵
素は、大腸菌内での産生量が極めて低いことから、組換
えDNA技術による該酵素の生産が試みられており、既
にBRL、ファルマシアおよび宝酒造等から、組換えD
NA技術により生産されたリボヌクレアーゼHが供給さ
れている。これらの市販の組換えリボヌクレアーゼH
は、大腸菌を宿主として生産されるものである(金谷
ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
ー、264、11546−11549(1989))。
【0004】このように利用価値の高いリボヌクレアー
ゼHの安定性、例えば変性剤や熱に対する耐性を高める
ことができれば、従来の組換えリボヌクレアーゼHでは
利用できなかった条件下での利用が可能となる。
【0005】これまでに、本発明者らは組換えDNA技
術を用いて、変性剤に対して天然型リボヌクレアーゼH
よりも高い耐性を有する変異型リボヌクレアーゼHを製
造したが、その安定化の程度は十分満足し得るものでは
なく、酵素活性も天然型酵素のそれを凌ぐものではなか
った(特願平01−284454)。また、大腸菌リボ
ヌクレアーゼHよりも極めて高い安定性を有する好熱菌
リボヌクレアーゼHの大腸菌による製造法も報告されて
いるが(金谷ら、第2回日本蛋白工学会年会プログラム
・要旨集(1990)、69頁;特願平02−1110
65)、大腸菌を用いて産生された好熱菌リボヌクレア
ーゼHの酵素活性は大腸菌リボヌクレアーゼHよりも低
いものであった。尚、後者の場合、精製には尿素を用い
て可溶化するという操作が必要であり、大腸菌リボヌク
レアーゼHの場合に較べてその製造方法が複雑であると
いう欠点もあった。従って、より酵素活性、安定性にす
ぐれた酵素であって、その製造および精製も好熱菌リボ
ヌクレアーゼHよりも容易である変異リボヌクレアーゼ
Hをつくることができれば、産業上より利用価値が高い
と考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の観点
から大腸菌リボヌクレアーゼHの酵素活性を保持しなが
ら、その安定性を高めることを目的として、種々の改変
を試みた結果、該酵素の遺伝子に部位特異的変異を導入
することにより該酵素の第62番目のHis(ヒスチジ
ン)をPro(プロリン)に置換した変異体が、天然型の
リボヌクレアーゼHよりも熱および変性剤に対する安定
性が優れていることを見い出し、かつ、その酵素活性も
従来の安定化した変異リボヌクレアーゼよりも高く、天
然型リボヌクレアーゼHとほぼ同等であることを確認
し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、天然型大腸菌リボヌクレ
アーゼHの第62番目のHisがProで置換されたアミノ
酸配列からなる変異型大腸菌リボヌクレアーゼHを提供
するものである。
【0008】また、本発明は、天然型大腸菌リボヌクレ
アーゼHの第62番目のHisをコードしているコドン、
CATがProをコードするコドンに変換されている変異
型リボヌクレアーゼH構造遺伝子を提供するものであ
る。また、本発明は上記変異型リボヌクレアーゼHを大
腸菌で発現させるための発現ベクターを提供するもので
ある。
【0009】また本発明は、上記の発現ベクターで形質
転換された変異型リボヌクレアーゼH産生性の形質転換
体を提供するものである。さらに本発明は、該形質転換
体を培養することにより、高い安定性を有する変異型リ
ボヌクレアーゼHを製造する方法を提供するものであ
る。大腸菌を用いての遺伝子操作法は成書(Maniatis
ら、Molecular Cloning(1982):A Laboratoy M
anual, Cold Spring HarborLaboratoy)に詳述され
ており、上記変異型リボヌクレアーゼH構造遺伝子、発
現ベクター、形質転換体は、この成書に記載の一般的手
法に従って、例えば後記実施例に示した様に常法通り作
製することができる。尚、本発明の発現ベクターは、大
腸菌内で機能するものであれば特に制限はないが、バク
テリオファージλのPLおよびPRプロモーターの支配下
に上記変異型リボヌクレアーゼH遺伝子を含有している
ものが好ましい。
【0010】
【発明の効果】本発明により安定性が高められた変異型
大腸菌リボヌクレアーゼHは、従来のリボヌクレアーゼ
Hでは失活してしまう変性剤濃度よりも高い濃度あるい
は高い温度下でさえも変性することがない(実施例3参
照)ので、このような条件下での取扱いが可能である。
さらに、本発明の変異型大腸菌リボヌクレアーゼHは、
耐久性等も向上していると期待され、従来のリボヌクレ
アーゼHよりも失活しにくく、安定に保存することがで
きるので、取り扱いが容易になることは理解されるであ
ろう。また、本発明の変異型大腸菌リボヌクレアーゼH
は天然型リボヌクレアーゼHと同等の酵素活性を有し、
従来の安定化した変異型リボヌクレアーゼHよりも少量
で同等の酵素活性を得ることができる。
【0011】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。以下に述べる遺伝子操作の一般的手法は、
マニュアル書(Maniatisら、Molecular Cloning(19
82): A Laboratoy Manual, Cold Sping Harbor
Laboratoy)および試薬の仕様書に従った。
【0012】実施例1 プラスミドpJH62Pの作製 プラスミドpJH62Pの作製の概略を図1に示す。ま
ず、天然型リボヌクレアーゼHの大腸菌での発現プラス
ミドpAK600(特開平03−065188参照)のr
nh遺伝子を鋳型として合成オリゴヌクレオチドプライマ
ーを用いてPCR法によりrnh遺伝子への点突然変異の
導入を行った。
【0013】合成オリゴヌクレオチドとしては、化学合
成したオリゴヌクレオチドを用いた。用いたオリゴヌク
レオチドを図2に示す。図1に示すように、まず、pA
K600を鋳型DNAとし、SphIの制限酵素部位を含
む5'−プライマー(1)と変異導入用3'−プライマー
(4)により約200bpのDNA断片を、また、変異導入
用5'−プライマー(3)とSalI部位を含む3'−プライ
マー(2)により約340bpのDNA断片をそれぞれPC
R反応により増幅し、His62をPro62に変換した変異rn
h遺伝子断片2種を得た。PCR反応は市販のGene Am
p Kit(Takara)の説明書に従って行った。上記rnh遺伝
子断片をアガロースゲル電気泳動により精製した後、両
者を混合し、5'−プライマー(1)と3'−プライマー
(2)を添加して再度PCR反応を行うことにより、Sph
I、SalI制限酵素部位を両端にもつ変異rnh遺伝子断
片を得た。得られた約500bpの変異rnh断片の両端に
あるSphIおよびSalI部位を制限酵素SphIおよびS
alIで切断した後、消化物を1.5%アガロースゲル電
気泳動にかけ、約500bpの変異rnhSphI−SalI遺
伝子断片を切り出し抽出して精製した。
【0014】次に、このようにして得られた変異遺伝子
断片を、大腸菌での発現ベクターにサブクローニング
し、発現ベクターを作製した。プラスミドpJLA50
4(ドイツ:Medac社より購入)をSphIおよびSalIで
消化し、約4.9kbの断片を0.7%アガロース電気泳動
により精製した後、上記約500bpの変異rnh遺伝子Sp
hI−SalI断片とライゲーションすることにより環化
した。ライゲーションは市販のライゲーションキット
(Takara)を用い、添付の説明書に正確に従って行っ
た。このようにして得られたプラスミドで大腸菌HB1
01株を形質転換し、形質転換体より変異型リボヌクレ
アーゼH発現用プラスミドベクターpJH62Pを得
た。
【0015】上記のようにして得られた形質転換菌エシ
エリシア・コリ(E.coli)HB101/pJH62Pは工
業技術院微生物工業技術研究所に寄託されている(微工
研菌寄第12320号、受託日:平成3年6月21
日)。
【0016】実施例2 変異型リボヌクレアーゼH(H
62P)の大腸菌における生産と精製 大腸菌形質転換体HB101/pJH62Pを100μg
/lのアンピシリンを含むLB培地2l中、30℃で振
盪培養した。培養液の濁度がクレット値で約80まで生
育した時点で、培養温度を42℃に上げ、更に3.5時
間振盪を続け、次いで遠心して集菌した。この時のクレ
ット値は約180であった。
【0017】得られた菌体を1mM EDTAを含む10
mMトリス塩酸緩衝液(TE)(pH7.5)40mlに懸濁し
た後、氷中で超音波処理により菌体を破砕した。15,
000rpmで30分間、4℃で遠心して得た遠心上清(粗
抽出液)を、TE(pH7.5)5lに対して4℃で一夜透析
した。透析後の粗抽出液を同緩衝液で平衡化したDE−
52カラム(10ml)およびP−11カラム(4ml)にこの
順序で通した。この条件下、変異型リボヌクレアーゼH
(H62P)は、DE−52カラムを素通りし、P−11
カラムに吸着する。TE(pH7.5)10ml、次いで0.
1M NaClを含むTE(pH7.5)10mlを流した後、
NaCl濃度を0.5Mまで直線的に上昇させることによ
りP−11カラムから変異型リボヌクレアーゼH(H6
2P)を溶出させた。変異型リボヌクレアーゼH(H62
P)を含むP−11溶出画分をまとめ、精製標品とし
た。精製標品は15%SDS−PAGEで単一バンドを
与え、逆相HPLCでも単一ピークを示した。精製収量
は21.7mg/l培養液であった。精製標品の同定は、ア
クロモバクタープロテアーゼIにより消化して得られる
ペプチドフラグメントを逆相HPLCでマッピングして
各フラグメントピークの溶出位置を確認するとともに、
62位のアミノ酸を含むペプチドを分取後アミノ酸配列
分析により行った。
【0018】得られた精製標品の0.1M NaClを含
む10mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)中における
200〜250nmでのCDスペクトルは天然型と同一で
あり、CDスペクトルで検出できるような2次構造の変
化は見られなかった。また、以下の方法により酵素活性
を測定し、比活性を測定したところ、得られた変異型酵
素は21U/mgの比活性を有しており、天然型酵素の約
110%の酵素活性を保持していた。得られた比較結果
を以下の表1に示す。
【0019】活性は、[3H]−M13DNA/RNAを
基質として用い、37℃、1分間に1μmolの酸可溶性
物質を遊離する酵素活性を1ユニット(U)と定義した。
タンパク量は変異型リボヌクレアーゼHと天然型リボヌ
クレアーゼHとが同じ吸光係数を持つという仮定のもと
にε280=1576M-1・cm-1を用いて280nmにおけ
る吸光度を測定することにより求めた。
【表1】 天然型と変異型リボヌクレアーゼHの酵素活性の比較 酵素名 比活性(U/mg) 天然型リボヌクレアーゼH 20 変異型リボヌクレアーゼH(H62P) 21
【0020】実施例3 変異型リボヌクレアーゼH(S
68V)の安定性の評価 天然型リボヌクレアーゼHと、変異型リボヌクレアーゼ
H(H62P)の変性剤に対する安定性を測定し、比較し
た。変性剤としては0〜8Mの尿素を含む、20mM酢
酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)を用い、25℃での変性
の割合を220nmにおけるCD値で測定した。測定は2
mm光路長のセルを用い、日本分光社製J−600により
行った。測定により得られた変性曲線を図3に示す。両
酵素とも7Mの尿素でほぼ完全に変性した。変異型リボ
ヌクレアーゼH(H62P)の変性曲線は天然型の変性曲
線よりも尿素濃度の高いほうへシフトしており、明らか
に変性剤に対する安定性が増加していた。全体の50%
が変性するときの尿素濃度を比較すると変異型リボヌク
レアーゼH(H62P)は天然型よりも約0.47M大き
かった。得られた結果を以下の表2に示す。尚、尿素に
よる変性は、20mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)
中、25℃で行った。
【表2】 天然型および変異型リボヌクレアーゼHの塩酸グアニジンに対する安定性の比 較 酵 素 名 50%変性に要する尿素濃度(M) 天然型リボヌクレアーゼH 4.99 変異型リボヌクレアーゼ(H62P) 5.46
【0021】天然型リボヌクレアーゼHと変異型リボヌ
クレアーゼH(H62P)の熱安定性についても測定
し、比較した。測定はpH5.5での変性の割合を220
nmにおけるCD値で熱変性曲線を測定することにより行
った。熱変性実験は光路長2mmのセルを用い、1M塩酸
グアニジンおよび1mMジチオトレイトール(DTT)
を含む20mM酢酸ナトリウム(pH5.5)中で行っ
た。測定により得られた変性曲線を図4に示す。変異型
リボヌクレアーゼH(H62P)の熱変性曲線は天然型
の熱変性曲線よりも高温側へシフトしており、明らかに
熱安定性が増加していた。全体の50%が変性するとき
の温度を比較すると変異型リボヌクレアーゼH(H62
P)は天然型よりも4.1℃安定化していた。得られた
結果を以下の表3に示す。
【表3】 天然型および変異型リボヌクレアーゼHの熱安定性の比較 酵 素 名 50%変性するときの温度(℃) 天然型リボヌクレアーゼH 51.8 変異型リボヌクレアーゼ(H62P) 55.9
【0022】以上の結果から、天然型大腸菌リボヌクレ
アーゼHの第62番目のHisをProに変換することによ
り、変性剤および熱に対する安定性が向上することが確
認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドpJH62Pの構築を示す模式図
である。
【図2】 部位特異的突然変異を導入するための合成オ
リゴヌクレオチドを示す模式図であり、図中、下線は制
限酵素部位を、●印は突然変異部位に対応する塩基(P
ro62に対応する塩基)をそれぞれ示すものである。
【図3】 天然型リボヌクレアーゼHおよび変異型リボ
ヌクレアーゼH(H62P)の尿素による変性曲線を示す
グラフである。
【図4】 天然型リボヌクレアーゼHおよび変異型リボ
ヌクレアーゼH(H62P)の熱変性曲線を示すグラフで
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】実施例3 変異型リボヌクレアーゼH(H
62P)の安定性の評価 天然型リボヌクレアーゼHと、変異型リボヌクレアーゼ
H(H62P)の変性剤に対する安定性を測定し、比較
した。変性剤としては0〜8Mの尿素を含む、20mM
酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)を用い、25℃で
の変性の割合を220nmにおけるCD値で測定した。
測定は2mm光路長のセルを用い、日本分光社製J−6
00により行った。測定により得られた変性曲線を図3
に示す。両酵素とも7Mの尿素でほぼ完全に変性した。
変異型リボヌクレアーゼH(H62P)の変性曲線は天
然型の変性曲線よりも尿素濃度の高いほうへシフトして
おり、明らかに変性剤に対する安定性が増加していた。
全体の50%が変性するときの尿素濃度を比較すると変
異型リボヌクレアーゼH(H62P)は天然型よりも約
0.47M大きかった。得られた結果を以下の表2に示
す。尚、尿素による変性は、20mM酢酸ナトリウム緩
衝液(pH5.5)中、25℃で行った。
【表2】 天然型および変異型リボヌクレアーゼHの塩酸グアニジンに対する安定性の比 較 酵素名 50%変性に要する尿素濃度(M) 天然型リボヌクレアーゼH 4.99 変異型リボヌクレアーゼ(H62P) 5.46
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然型大腸菌リボヌクレアーゼHのアミ
    ノ酸配列において、第62番目のヒスチジンをプロリン
    で置換されたアミノ酸配列を有する変異型大腸菌リボヌ
    クレアーゼH。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の変異型大腸菌リボヌク
    レアーゼHを暗号化している変異型大腸菌リボヌクレア
    ーゼH構造遺伝子。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の変異型大腸菌リボヌク
    レアーゼH構造遺伝子を大腸菌の遺伝子発現系制御下に
    含有している組換え体プラスミド。
  4. 【請求項4】 pJH62Pである請求項3に記載の組
    換え体プラスミド。
  5. 【請求項5】 請求項3または4のいずれかに記載の組
    換え体プラスミドで形質転換された大腸菌株。
  6. 【請求項6】 HB101/pJH62Pである請求項
    5に記載の大腸菌株。
  7. 【請求項7】 請求項5または6のいずれかに記載の大
    腸菌株を培養し、得られた培養液から変異型大腸菌リボ
    ヌクレアーゼHを回収することを特徴とする変異型大腸
    菌リボヌクレアーゼHの製造方法。
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