JPH0537421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は例えば携帯用ビデオカメラに使用して
好適なバツテリ装置に関する。

〔考案の概要〕

本考案は例えば携帯用ビデオカメラに使用して
好適なバツテリ装置であつて、バツテリと、この
バツテリを収納するバツテリ収納体と、このバツ
テリ収納体の外面に設けられた、バツテリに電気
的に接続された一方及び他方の出力端子とを備え
て成るバツテリ装置において、バツテリ収納体に
一方及び他方の出力端子のうち少なくとも一方の
出力端子を遮蔽し得る摺動遮蔽板を付設したこと
により、不使用時には、この摺動遮蔽板によつて
一方及び他方の出力端子のうち少なくとも一方の
出力端子を遮蔽し、例えば衣服のポケツトやハン
ドバツク等に保管した場合においても、キーホル
ダやネツクレス等の金属物が一方及び他方の出力
端子に接触しない様にし、火花の発生や発熱によ
る焼失事故、火傷事故を防ぎ、安全性の高いもの
とする様にしたものである。

〔従来の技術〕

従来、携帯用ビデオカメラに使用されるバツテ
リ装置として第１５図にその斜視図を示す様なも
のが提案されている。

本例のバツテリ装置は、合成樹脂製筐体よりな
るバツテリ収納体１にバツテリとして５本のニツ
ケル・カドニウム蓄電池（以下、ニツカド電池と
いう）２Ａ，２Ｂ……２Ｅを収納すると共にこの
バツテリ収納体１の側面３にこのニツカド電池２
Ａ，２Ｂ……２Ｅに電気的に接続された出力端子
４，５を設けて構成される。この場合、５本のニ
ツカド電池２Ａ，２Ｂ……２Ｅは直列に接続さ
れ、出力端子４，５間には6Vの直流電圧が印加
される様になされている。

斯るバツテリ装置は、第１６図に示す様にビデ
オカメラ本体６に設けられたバツテリ装置装着部
７に挿し込まれて使用される。この場合、このバ
ツテリ装置装着部７にはバツテリ装置の出力端子
４，５と電気的に接続される接続端子８，９が設
けられ、この接続端子８，９を介してバツテリ電
圧をモータや映像信号処理回路等に供給し得る様
になされている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、近年、斯るバツテリ装置において
は、その小型化、軽量化が進み、衣服のポケツト
やハンドバツク等に保管される例が増えてきてい
る。ここに多くの場合、衣服のポケツトやハンド
バツク等にはキーホルダやネツクレス等の金属物
が収納、保管されており、これらキーホルダやネ
ツクレス等の金属物が出力端子４，５に接触し、
出力端子４，５をシヨートさせた場合には、火花
が発生したり、これら金属物に大電流が流れて発
熱したりして、焼失事故や火傷事故が生ずるとい
うおそれがあり、その対策が強く要請されてい
た。

尚、ビデオカメラ本体６内に設けられている電
気回路等の異常動作に対応するため出力端子とバ
ツテリとの間に温度ブレーカを設けたバツテリ装
置も市販されているが、キーホルダやネツクレス
等の金属物が出力端子に接触し、出力端子をシヨ
ートさせた場合には、斯る温度ブレーカは断続的
にオン・オフ動作を繰り返す様になるだけであつ
て、斯る温度ブレーカによつては、金属物の接触
による焼失事故や火傷事故は防ぐことができない
という不都合があつた。

本考案は、斯る点に鑑み、例えば衣服のポケツ
トやハンドバツクに保管した場合においても、焼
失事故や火傷事故が生ずることがない様にした安
全性の高いバツテリ装置を提供することを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係るバツテリ装置は、例えば第１図に
示す様に、バツテリ２Ａ，２Ｂ……２Ｅと、この
バツテリ２Ａ，２Ｂ……２Ｅを収納するバツテリ
収納体１と、このバツテリ収納体１の外面３に設
けられた、バツテリ２Ａ，２Ｂ……２Ｅに電気的
に接続された一方及び他方の出力端子４及び５と
を備えて成るバツテリ装置において、バツテリ収
納体１に一方及び他方の出力端子４及び５のうち
少なくとも一方の出力端子を遮蔽し得る摺動遮蔽
板１０を付設したものである。

〔作用〕

斯る本考案に依れば、バツテリ収納体１に一方
及び他方の出力端子４及び５のうち少なくとも一
方の出力端子を遮蔽し得る摺動遮蔽板１０が付設
されているので、使用時のみ一方及び他方の出力
端子４及び５を露出してバツテリ電圧の供給を行
い、不使用時には、摺動遮蔽板１０によつて一方
及び他方の出力端子４及び５のうち少なくとも一
方の出力端子を遮蔽し、例えば衣服のポケツトや
ハンドバツク等に保管した場合においても、キー
ホルダやネツクレス等の金属物が一方及び他方の
出力端子４及び５に接触しない様にして一方及び
他方の出力端子４及び５の短絡による火花の発生
や金属物の発熱をなくし、焼失事故、火傷事故を
防ぐことができる。

〔実施例〕

以下、第１図〜第１４図を参照して本考案バツ
テリ装置の一実施例につき本考案を第１５図従来
例と同様に携帯用ビデオカメラのバツテリ装置と
して適用した場合を例にして説明しよう。尚、こ
の第１図〜第１４図において、第１５図及び第１
６に対応する部分には同一符号を付す。

本例においては、第１図に示す様に、合成樹脂
製筐体からなるバツテリ収納体１に５本のニツカ
ド電池２Ａ，２Ｂ……２Ｅを収納する。この場
合、これら５本のニツカド電池２Ａ，２Ｂ……２
Ｅは直列に接続する様にする。

また本例においては、バツテリ収納体１内に電
流検出型のブレーカ１１を設けると共にバツテリ
収納体１の側面３に出力端子４，５を設け、第２
図に示す様に一方の出力端子４をニツカド電池２
Ａの正極に接続すると共にニツカド電池２Ｅの負
極をブレーカ１１を介して他方の出力端子５に接
続する。

また本例においては、バツテリ収納体１の側面
３にこの側面３と同一幅を有する合成樹脂製の摺
動遮蔽板１０を摺動可能に取り付ける。この場
合、バツテリ収納体１の稜１２及び１３の中間部
に断面形状略Ｖ字形を有する係合溝１４及び１５
を設ける。そして摺動遮蔽板１０の幅方向両端部
の中間部から後方にかけて第３図にも示す様にこ
の係合溝１４及び１５と係合し得ると共にその長
さをこの係合溝１４及び１５より短かくする摺動
突起１６及び１７を設け、この摺動突起１６及び
１７を係合溝１４及び１５に係合させ、この摺動
突起１６及び１７でバツテリ収納体１を挟持させ
る様にしてこの摺動遮蔽板１０をバツテリ収納体
１に取り付ける。また、この場合、第４図に示す
様に、この摺動遮蔽板１０を前方に摺動させて摺
動突起１６及び１７の前端面１６Ａ及び１７Ａと
係合溝１４及び１５の前端面１４Ａ及び１５Ａと
が当接したときは、摺動遮蔽板１０の前端面１８
とバツテリ収納体１の前端面１９とが同一面に位
置する様にし、また第５図に示す様に摺動遮蔽板
１０を後方に摺動させて摺動突起１６及び１７の
後端面１６Ｂ及び１７Ｂと係合溝１４及び１５の
後端面１４Ｂ及び１５Ｂとが当接したときは、出
力端子４及び５が完全に露出する様にする。但
し、本例においては、摺動突起１６及び１７によ
るバツテリ収納体１の挟持をかなり強くし、この
摺動遮蔽板１０を摺動させるためには所定の力を
要する様にする。

また本例においては、この摺動遮蔽板１０の稜
２０及び２１の中間部に切欠部２２及び２３を設
けると共にビデオカメラ本体６のバツテリ装置装
着部７に、第６図に示す様に、この切欠部２２及
び２３に係合するバネ材よりなるリブ２４及び２
５を設ける。この場合、このリブ２４及び２５は
その中間部２４Ａ及び２５Ａが凸状になる様に形
成し、そして、その一端２４Ｂ及び２５Ｂをバツ
テリ装置装着部内壁２６の裏側に固定すると共に
他端２４Ｃ及び２５Ｃを自由端とし、また中間部
２４Ａ及び２５Ａを内壁２６に設けた孔部２７及
び２８を通して内側に張り出させ、第１０図に示
す様に、バツテリ装置２９をバツテリ装置装着部
７に装着した場合において、摺動遮蔽板１０が後
方に位置するときに、このリブ２４及び２５の中
間部２４Ａ及び２５Ａが切欠部２２及び２３と
夫々係合する様にする。

次に、この様に構成された本例のバツテリ装置
をビデオカメラのバツテリ装置装着部７に装着な
いし取り外す場合につき説明しよう。

先ず第６図に示す様に摺動遮蔽板１０を前方に
移動させた状態でバツテリ装置２９をバツテリ装
置装着部７に挿し込んでいくと、第７図に示す様
に、摺動遮蔽板１０の前端面１８の両端がリブ２
４及び２５と当接するに至る。

この状態で更にバツテリ装置２９を押し込む
と、摺動遮蔽板１０はリブ２４及び２５によつて
衝止されたまま、バツテリ収納体１のみが摺動遮
蔽板１０との摩擦力に抗して移動し、第８図に示
す様に摺動遮蔽板１０の摺動突起１６及び１７の
後端面１６Ｂ及び１７Ｂとバツテリ収納体１の係
合溝１４及び１５の後端面１４Ｂ及び１５Ｂとが
当接するに至る。この状態で出力端子４及び５は
完全に露出し、バツテリ装置装着部７に設けられ
た接続端子８及び９との接続が可能となる。

この状態で更にバツテリ装置２９を押し込む
と、第９図に示す様に、バツテリ収納体１と摺動
遮蔽板１０とは一体として移動し、第１０図に示
す様に、バツテリ装置２９はバツテリ装置装着部
７に完全に装着されるに至り、図示しないが、こ
の状態でバツテリ装置２９の出力端子４及び５と
バツテリ装置装着部７の接続端子８及び９との電
気的接続が図られる。また第９図に示す様に摺動
遮蔽板１０とバツテリ収納体１とが一体として移
動するときは、リブ２４及び２５は第９図に示す
ように摺動遮蔽板１０の側面３０及び３１に押し
上げられ、バツテリ装置２９が完全に装着された
状態で第１０図に示す様に摺動遮蔽板１０の切欠
部２２及び２３に係合する。

次に、バツテリ装置２９をバツテリ装置装着部
７から取り出すために第１１図に示す様に図中左
側に移動させると、切欠部２２及び２３の端面２
２Ａ及び２３Ａはリブ２４及び２５に当接したま
ま、即ち摺動遮蔽板１０はリブ２４及び２５によ
つて衝止されたままになり、バツテリ収納体１の
みが引き出され、第１２図に示す様にバツテリ収
納体１の係合溝１４及び１５の前端面１４Ａ及び
１５Ａと摺動遮蔽板１０の摺動突起１６及び１７
の前端面１６Ａ及び１７Ａとが当接するに至り、
出力端子４及び５は摺動遮蔽板１０によつて完全
に遮蔽される。

この状態でバツテリ装置２９を更に引き出す
と、第１３図に示す様にバツテリ収納体１と摺動
遮蔽板１０とは一体に移動し、第１４図に示す状
態を経て、バツテリ装置２９をバツテリ装置装着
部７外に取り出すことができる。ここに、第１３
図に示す様にバツテリ収納体１と摺動遮蔽板１０
とが一体として移動する場合、リブ２４及び２５
は摺動遮蔽板１０の側面３０及び３１に押し上げ
られ、摺動遮蔽板１０はリブ２４及び２５と接触
しながら移動する。

この様に本例のバツテリ装置２９においては、
摺動遮蔽板１０を設け、使用時のみ、即ち、ビデ
オカメラのバツテリ装置装着部７に装着した場合
のみ、出力端子４及び５を露出させ、バツテリ電
圧の供給を可能とし、不使用時は、即ち、保管時
は、この摺動遮蔽板１０によつて出力端子４及び
５を遮蔽する様になされている。

従つて、本例のバツテリ装置２７においては、
これが例えば衣服のポケツトやハンドバツク等に
保管されたとしても、衣服のポケツトやハンドバ
ツク等に保管されているキーホルダやネツクレス
等の金属物が出力端子４及び５に接触し、出力端
子４と５とを短絡させることがないので、斯る金
属物が出力端子４及び５に接触することによつて
生ずる火花や発熱による焼失事故や火傷事故が発
生するおそれはなく、安全性の高いものとするこ
とができるという利益がある。

尚、上述実施例においては、出力端子４及び５
を遮蔽する場合につき述べたが、この代わりに、
いずれか一方の出力端子４又は５を遮蔽する様に
しても良く、この場合にも上述同様の作用効果を
得ることができる。

また上述実施例においては、本考案をビデオカ
メラのバツテリ装置に適用した場合につき述べた
が、この代わりに、種々のポータブル機器のバツ
テリ装置に適用でき、この場合にも上述同様の作
用効果を得ることができる。

また本考案は、上述実施例に限らず、本考案の
要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が取
り得ることは勿論である。

〔考案の効果〕

本考案に依れば、不使用時すなわち保管時、一
方及び他方の出力端子４及び５のうち少なくとも
一方の出力端子は摺動遮蔽板１０によつて遮蔽さ
れる様になされているので、例えば衣服のポケツ
トやハンドバツク等に保管されたとしても、衣服
のポケツトやハンドバツク等に保管されているキ
ーホルダやネツクレス等の金属物が出力端子４及
び５と接触して出力端子４及び５を短絡させるこ
とがなく、出力端子４及び５の短絡による焼失事
故や火傷事故が生ぜず、安全性の高いものとする
ことができるという利益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々本考案バツテリ装置の
一実施例を示す分解斜視図及び電気回路図、第３
図は本考案の一実施例で使用する摺動遮蔽板を裏
面から見た場合の斜視図、第４図は第１図例にお
いて、摺動遮蔽板を前方に摺動させた状態を示す
斜視図、第５図は第１図例において、摺動遮蔽板
を後方に摺動させた状態を示す斜視図、第６図、
第７図、第８図、第９図、第１０図、第１１図、
第１２図、第１３図及び第１４図は夫々本考案の
説明に供する線図、第１５図は従来のバツテリ装
置を示す斜視図、第１６図は第１５図例の説明に
供する線図である。 １はバツテリ収納体、２Ａ，２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ
及び２Ｅは夫々ニツケル・カドニウム電池、４及
び５は夫々出力端子、６はビデオカメラ本体、７
はバツテリ装置装着部、１０は摺動遮蔽板であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バツテリと、該バツテリを収納するバツテリ収
   納体と、該バツテリ収納体の外面に設けられた、
   上記バツテリに電気的に接続された一方及び他方
   の出力端子とを備え、上記バツテリにより駆動さ
   れる電子機器のバツテリ装着部に着脱自在に装着
   されるバツテリ装置において、 上記バツテリ収納体の稜部には係合溝が設けら
   れ、 上記バツテリ収納体とほぼ同一幅を有する摺動
   遮蔽板が、上記摺動遮蔽板に設けられた、上記係
   合溝と係合する摺動突起によつて、上記バツテリ
   収納体にとりつけられ、 上記摺動遮蔽板の稜部には切欠部が設けられて
   おり、 上記切欠部はバツテリ装着部側に設けられた弾
   性力を有する係合部と係合する位置に設けられた
   ことを特徴とするバツテリ装置。