JPH0536324A - 絶縁碍子 - Google Patents
絶縁碍子Info
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- JPH0536324A JPH0536324A JP18769491A JP18769491A JPH0536324A JP H0536324 A JPH0536324 A JP H0536324A JP 18769491 A JP18769491 A JP 18769491A JP 18769491 A JP18769491 A JP 18769491A JP H0536324 A JPH0536324 A JP H0536324A
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- Japan
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- insulator
- monomolecular film
- film
- ceramic
- siloxane
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y30/00—Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Composite Materials (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Insulators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミック製絶縁碍子の表面に、フッ素を含
む化学吸着単分子膜をシロキサン結合を介して形成する
ことにより、撥水撥油性、防汚性質に優れ、絶縁破壊が
生じにくく信頼性の高い高耐電圧絶縁碍子を提供する。 【構成】 碍子11表面の親水性のOH基12とSiC
l4 を脱塩酸反応させ、分子を−SiO−結合を介して
表面に固定する。次に、フッ化炭素基及びクロロシラン
基を含む物質、例えばCF3 (CF2 )7 (CH2 )2
SiCl3 を非水溶媒に稀釈・溶解して、前記前処理し
た碍子11を浸漬する。これにより碍子表面にフッ素を
含む単分子膜14が下層のシロキサン単分子膜13と化
学結合した状態で約15オングストロームの膜厚で形成
できる。
む化学吸着単分子膜をシロキサン結合を介して形成する
ことにより、撥水撥油性、防汚性質に優れ、絶縁破壊が
生じにくく信頼性の高い高耐電圧絶縁碍子を提供する。 【構成】 碍子11表面の親水性のOH基12とSiC
l4 を脱塩酸反応させ、分子を−SiO−結合を介して
表面に固定する。次に、フッ化炭素基及びクロロシラン
基を含む物質、例えばCF3 (CF2 )7 (CH2 )2
SiCl3 を非水溶媒に稀釈・溶解して、前記前処理し
た碍子11を浸漬する。これにより碍子表面にフッ素を
含む単分子膜14が下層のシロキサン単分子膜13と化
学結合した状態で約15オングストロームの膜厚で形成
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁碍子に関するもの
である。さらに詳しくは、セラミック表面がが撥水撥油
性単分子膜で覆われている電力送電用碍子またはスパー
クプラグ等の撥水撥油防汚効果の高い高耐電圧性絶縁碍
子に関するものである。
である。さらに詳しくは、セラミック表面がが撥水撥油
性単分子膜で覆われている電力送電用碍子またはスパー
クプラグ等の撥水撥油防汚効果の高い高耐電圧性絶縁碍
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】碍子は、電力送電用碍子(高電圧電力送
電用、商用電圧電力送電用を含む)、またはスパークプ
ラグ等に用いられている。その材料はセラミックス製の
ものがほとんどである。この碍子は汚れが付着したりす
ると、使用電圧が高いので表面に沿って電流が流れ破壊
するという事故につながる。
電用、商用電圧電力送電用を含む)、またはスパークプ
ラグ等に用いられている。その材料はセラミックス製の
ものがほとんどである。この碍子は汚れが付着したりす
ると、使用電圧が高いので表面に沿って電流が流れ破壊
するという事故につながる。
【0003】そこで従来、碍子の絶縁破壊を防止する方
法として、セラミック部の表面にポリテトラフルオロエ
チレンなどのフッ素樹脂コートを行ない、汚れが付着す
るのを防止して耐久性を向上させる方法が用いられてい
る。
法として、セラミック部の表面にポリテトラフルオロエ
チレンなどのフッ素樹脂コートを行ない、汚れが付着す
るのを防止して耐久性を向上させる方法が用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
のフッ素樹脂コートでは、傷や剥離が生じたり衝撃に対
して弱いなど数々の問題があった。
のフッ素樹脂コートでは、傷や剥離が生じたり衝撃に対
して弱いなど数々の問題があった。
【0005】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、セラミック部に汚れが付着しないか、付着しても
簡単に除去されるような防汚効果の高い高性能絶縁碍子
を提供することを目的とする。
ため、セラミック部に汚れが付着しないか、付着しても
簡単に除去されるような防汚効果の高い高性能絶縁碍子
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の絶縁碍子は、セラミック製絶縁碍子であっ
て、フッ素を含む化学吸着単分子膜がシロキサン結合を
介してセラミック表面に形成されていることを特徴とす
る。
め、本発明の絶縁碍子は、セラミック製絶縁碍子であっ
て、フッ素を含む化学吸着単分子膜がシロキサン結合を
介してセラミック表面に形成されていることを特徴とす
る。
【0007】また本発明の別の絶縁碍子は、セラミック
製絶縁碍子であって、フッ素を含む化学吸着単分子膜
が、少なくともシロキサン系単分子膜を介して表面に形
成されていることを特徴とする。
製絶縁碍子であって、フッ素を含む化学吸着単分子膜
が、少なくともシロキサン系単分子膜を介して表面に形
成されていることを特徴とする。
【0008】前記構成においては、絶縁碍子が電力送電
用碍子またはスパークプラグであることが好ましい。
用碍子またはスパークプラグであることが好ましい。
【0009】
【作用】本発明においては、きわめて薄いナノメータレ
ベルの膜厚のフッ化炭素系単分子膜を絶縁碍子表面に形
成するため、絶縁碍子本来の性能を全く損なうことがな
い。また、この膜はフッ化炭素系単分子膜であるので撥
水撥油性にも優れており、表面の防汚効果を高めること
が可能となる。従って、自然環境下で使用しても絶縁破
壊が生じにくく信頼性の高い高耐電圧絶縁碍子を提供す
ることができる。さらに、フッ素を含む化学吸着単分子
膜がシロキサン結合を介してセラミック表面に形成され
ているので、耐久性も極めて高い。
ベルの膜厚のフッ化炭素系単分子膜を絶縁碍子表面に形
成するため、絶縁碍子本来の性能を全く損なうことがな
い。また、この膜はフッ化炭素系単分子膜であるので撥
水撥油性にも優れており、表面の防汚効果を高めること
が可能となる。従って、自然環境下で使用しても絶縁破
壊が生じにくく信頼性の高い高耐電圧絶縁碍子を提供す
ることができる。さらに、フッ素を含む化学吸着単分子
膜がシロキサン結合を介してセラミック表面に形成され
ているので、耐久性も極めて高い。
【0010】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。一般の絶縁碍子は、セラミック(陶磁器を含
む)であるため表面に水酸基を含む。そこで、一端にク
ロルシラン基(SiCln X3-n 基、n=1、2、3、
Xは官能基)を有する直鎖状炭素鎖を含む分子、例えば
フッ化炭素基及びクロロシラン基を含むクロロシラン系
界面活性剤混ぜた非水系溶媒に接触させて前記絶縁碍子
表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数個含む物質の
クロロシリル基を反応させて前記物質よりなる単分子膜
を前記絶縁碍子表面に析出させる、あるいはクロロシリ
ル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒に接触させて
前記絶縁碍子表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数
個含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物質を前
記絶縁碍子表面に析出させる工程と、非水系有機溶媒を
用い前記絶縁碍子表面に残った余分なクロロシリル基を
複数個含む物質を洗浄除去し、前記絶縁碍子上にクロロ
シリル基を複数個含む物質よりなるシロキサン系単分子
膜を形成する工程と、一端にクロルシラン基を有する直
鎖状炭素鎖を含むシラン系界面活性剤を絶縁碍子上に化
学吸着し単分子吸着膜を累積する工程とにより絶縁碍子
表面にフッ化炭素系化学吸着単分子累積膜を形成でき
る。
説明する。一般の絶縁碍子は、セラミック(陶磁器を含
む)であるため表面に水酸基を含む。そこで、一端にク
ロルシラン基(SiCln X3-n 基、n=1、2、3、
Xは官能基)を有する直鎖状炭素鎖を含む分子、例えば
フッ化炭素基及びクロロシラン基を含むクロロシラン系
界面活性剤混ぜた非水系溶媒に接触させて前記絶縁碍子
表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数個含む物質の
クロロシリル基を反応させて前記物質よりなる単分子膜
を前記絶縁碍子表面に析出させる、あるいはクロロシリ
ル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒に接触させて
前記絶縁碍子表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数
個含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物質を前
記絶縁碍子表面に析出させる工程と、非水系有機溶媒を
用い前記絶縁碍子表面に残った余分なクロロシリル基を
複数個含む物質を洗浄除去し、前記絶縁碍子上にクロロ
シリル基を複数個含む物質よりなるシロキサン系単分子
膜を形成する工程と、一端にクロルシラン基を有する直
鎖状炭素鎖を含むシラン系界面活性剤を絶縁碍子上に化
学吸着し単分子吸着膜を累積する工程とにより絶縁碍子
表面にフッ化炭素系化学吸着単分子累積膜を形成でき
る。
【0011】以下に本発明に関する絶縁碍子として、電
力送電用碍子またはスパークプラグ等があるが、代表例
として電力送電用の碍子を取り上げ順に説明する。 実施例1 まず、加工の終了した陶磁器製の碍子1を用意し(図
1)、よく洗浄した後、フッ化炭素基及びクロロシラン
基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 )7 (CH2 )2 SiCl3 を用い、2wt%
程度の濃度で溶かした80wt%n−ヘキサデカン(トル
エン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12wt
%四塩化炭素、8wt%クロロホルム溶液を調整した。次
に前記絶縁碍子を2時間程度浸漬すると、陶磁器部の表
面には水酸基が多数含まれているので、フッ化炭素基及
びクロロシラン基を含む物質のSiCl基と前記水酸基
が反応し脱塩酸反応が生じ表面全面に亘り、下記式(化
1)で示される結合が生成され、フッ素を含む単分子膜
2が絶縁碍子の表面と化学結合(共有結合)した状態で
およそ15オングストロームの膜厚で形成できた(図
2)。
力送電用碍子またはスパークプラグ等があるが、代表例
として電力送電用の碍子を取り上げ順に説明する。 実施例1 まず、加工の終了した陶磁器製の碍子1を用意し(図
1)、よく洗浄した後、フッ化炭素基及びクロロシラン
基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 )7 (CH2 )2 SiCl3 を用い、2wt%
程度の濃度で溶かした80wt%n−ヘキサデカン(トル
エン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12wt
%四塩化炭素、8wt%クロロホルム溶液を調整した。次
に前記絶縁碍子を2時間程度浸漬すると、陶磁器部の表
面には水酸基が多数含まれているので、フッ化炭素基及
びクロロシラン基を含む物質のSiCl基と前記水酸基
が反応し脱塩酸反応が生じ表面全面に亘り、下記式(化
1)で示される結合が生成され、フッ素を含む単分子膜
2が絶縁碍子の表面と化学結合(共有結合)した状態で
およそ15オングストロームの膜厚で形成できた(図
2)。
【0012】
【化1】
【0013】なお、前記の単分子膜はきわめて強固に化
学結合しているので、全く剥離することがなかった。な
お、絶縁碍子の金属部も、鉄や銅あるいはそれらの合金
製であるので、表面は酸化膜でおおわれており、当然水
酸基が多数存在するので、同様に化学吸着単分子膜が形
成できた。
学結合しているので、全く剥離することがなかった。な
お、絶縁碍子の金属部も、鉄や銅あるいはそれらの合金
製であるので、表面は酸化膜でおおわれており、当然水
酸基が多数存在するので、同様に化学吸着単分子膜が形
成できた。
【0014】実施例2
親水性ではあるがセラミック部の表面に水酸基を含む割
合が少ないアルミナ系の絶縁碍子11(図3(a))の
場合、クロロシリル基を複数個含む物質(例えば、Si
Cl4 、またはSiHCl3 、SiH2 Cl2 、Cl−
(SiCl2 O)n −SiCl3 (nは整数)。特に、
SiCl4 を用いれば、分子が小さく水酸基に対する活
性も大きいので、表面を均一に親水化する効果が大き
い)を混ぜた非水系溶媒、例えばクロロホルム溶媒に1
重量パーセント溶解した溶液に30分間程度浸漬する
と、碍子11表面には親水性のOH基12が多少とも存
在する(図3(a))ので表面で脱塩酸反応が生じクロ
ロシリル基を複数個含む物質のクロロシラン単分子膜が
形成される。
合が少ないアルミナ系の絶縁碍子11(図3(a))の
場合、クロロシリル基を複数個含む物質(例えば、Si
Cl4 、またはSiHCl3 、SiH2 Cl2 、Cl−
(SiCl2 O)n −SiCl3 (nは整数)。特に、
SiCl4 を用いれば、分子が小さく水酸基に対する活
性も大きいので、表面を均一に親水化する効果が大き
い)を混ぜた非水系溶媒、例えばクロロホルム溶媒に1
重量パーセント溶解した溶液に30分間程度浸漬する
と、碍子11表面には親水性のOH基12が多少とも存
在する(図3(a))ので表面で脱塩酸反応が生じクロ
ロシリル基を複数個含む物質のクロロシラン単分子膜が
形成される。
【0015】例えば、クロロシリル基を複数個含む物質
としてSiCl4 を用いれば、碍子11表面には少量の
親水性のOH基が露出されているので、表面で脱塩酸反
応が生じ、下記式(化2)や(化3)で示される様に分
子が−SiO−結合を介して表面に固定される。
としてSiCl4 を用いれば、碍子11表面には少量の
親水性のOH基が露出されているので、表面で脱塩酸反
応が生じ、下記式(化2)や(化3)で示される様に分
子が−SiO−結合を介して表面に固定される。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】その後、非水系の溶媒例えばクロロホルム
で洗浄して、さらに水で洗浄すると、基材と反応してい
ないSiCl4 分子は除去され、表面に下記式(化4)
や(化5)で示されるシロキサン単分子膜13が得られ
る(図3(b))。
で洗浄して、さらに水で洗浄すると、基材と反応してい
ないSiCl4 分子は除去され、表面に下記式(化4)
や(化5)で示されるシロキサン単分子膜13が得られ
る(図3(b))。
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】なお、このとき形成できた単分子膜13は
絶縁碍子のセラミック部とは−SiO−の化学結合を介
して完全に結合されているので剥がれることが全く無
い。また、得られた単分子膜は表面にSiOH結合を数
多く持つ。当初の水酸基のおよそ3倍程度の数が生成さ
れる。
絶縁碍子のセラミック部とは−SiO−の化学結合を介
して完全に結合されているので剥がれることが全く無
い。また、得られた単分子膜は表面にSiOH結合を数
多く持つ。当初の水酸基のおよそ3倍程度の数が生成さ
れる。
【0022】そこでさらに、フッ化炭素基及びクロロシ
ラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 )7 (CH2 )2 SiCl3 を用い、2wt%
程度の濃度で溶かした80wt%n−ヘキサデカン、12
wt%四塩化炭素、8wt%クロロホルム溶液を調整し、前
記表面にSiOH結合を数多く持つ単分子膜の形成され
た碍子を1時間程度浸漬すると、碍子表面に下記式(化
6)で示される結合が生成され、フッ素を含む単分子膜
14が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状態で
碍子11表面全面に亘りおよそ15オングストロームの
膜厚で形成できた(図3(c))。
ラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 )7 (CH2 )2 SiCl3 を用い、2wt%
程度の濃度で溶かした80wt%n−ヘキサデカン、12
wt%四塩化炭素、8wt%クロロホルム溶液を調整し、前
記表面にSiOH結合を数多く持つ単分子膜の形成され
た碍子を1時間程度浸漬すると、碍子表面に下記式(化
6)で示される結合が生成され、フッ素を含む単分子膜
14が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状態で
碍子11表面全面に亘りおよそ15オングストロームの
膜厚で形成できた(図3(c))。
【0023】
【化6】
【0024】なお、単分子膜は剥離試験を行なっても全
く剥離することがなかった。さらにまた、上記実施例で
は、フッ化炭素系界面活性剤としてCF3 (CF2 )7
(CH2 )2 SiCl3 を用いたが、なお、フッ化炭素
系界面活性剤として上記のもの以外にもCF3 CH2 O
(CH2 )15SiCl3 、CF3 (CH2 ) 2 Si(C
H3 )2 (CH2 )15SiCl3 、F(CF2 )4 (C
H2)2 Si(CH3 )2 (CH2 )9 SiCl3 、F
(CF2 )7 (CH2 )2 Si(CH 3 )2 (CH2 )
9 SiCl3 、CF3 (CF2 )5 (CH2 )2 SiC
l3 等が利用できた。
く剥離することがなかった。さらにまた、上記実施例で
は、フッ化炭素系界面活性剤としてCF3 (CF2 )7
(CH2 )2 SiCl3 を用いたが、なお、フッ化炭素
系界面活性剤として上記のもの以外にもCF3 CH2 O
(CH2 )15SiCl3 、CF3 (CH2 ) 2 Si(C
H3 )2 (CH2 )15SiCl3 、F(CF2 )4 (C
H2)2 Si(CH3 )2 (CH2 )9 SiCl3 、F
(CF2 )7 (CH2 )2 Si(CH 3 )2 (CH2 )
9 SiCl3 、CF3 (CF2 )5 (CH2 )2 SiC
l3 等が利用できた。
【0025】以上説明した通り、本実施例によれば、碍
子11表面の親水性のOH基12とSiCl4 を脱塩酸
反応させ、分子を−SiO−結合を介して表面に固定す
る。次に、フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物
質、例えばCF3 (CF2 )7 (CH2 )2 SiCl3
を非水溶媒に稀釈・溶解して、前記前処理した碍子11
を浸漬する。これにより碍子表面にフッ素を含む単分子
膜14が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状態
で約15オングストロームの膜厚で形成できる。
子11表面の親水性のOH基12とSiCl4 を脱塩酸
反応させ、分子を−SiO−結合を介して表面に固定す
る。次に、フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物
質、例えばCF3 (CF2 )7 (CH2 )2 SiCl3
を非水溶媒に稀釈・溶解して、前記前処理した碍子11
を浸漬する。これにより碍子表面にフッ素を含む単分子
膜14が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状態
で約15オングストロームの膜厚で形成できる。
【0026】この結果、セラミック製絶縁碍子の表面
に、フッ素を含む化学吸着単分子膜をシロキサン結合を
介して形成することにより、撥水撥油性、防汚性質に優
れ、絶縁破壊が生じにくく信頼性の高い高耐電圧絶縁碍
子を実現できる。
に、フッ素を含む化学吸着単分子膜をシロキサン結合を
介して形成することにより、撥水撥油性、防汚性質に優
れ、絶縁破壊が生じにくく信頼性の高い高耐電圧絶縁碍
子を実現できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、きわめて薄いナノ
メータレベルの膜厚のフッ化炭素系単分子膜を絶縁碍子
表面に形成するため、絶縁碍子本来の性能を損なうこと
が全くない。また、このフッ化炭素系単分子膜は撥水撥
油性にも優れており、表面の防汚効果を高めることが可
能となる。従って、高耐久性で耐電圧特性の優れた絶縁
碍子を提供することができる。
メータレベルの膜厚のフッ化炭素系単分子膜を絶縁碍子
表面に形成するため、絶縁碍子本来の性能を損なうこと
が全くない。また、このフッ化炭素系単分子膜は撥水撥
油性にも優れており、表面の防汚効果を高めることが可
能となる。従って、高耐久性で耐電圧特性の優れた絶縁
碍子を提供することができる。
【図1】本発明の絶縁碍子の代表的な例である陶磁器製
碍子の斜視図である。
碍子の斜視図である。
【図2】本発明の陶磁器製碍子のセラミック部の表面を
分子レベルまで拡大した断面概念図である。
分子レベルまで拡大した断面概念図である。
【図3】本発明の絶縁碍子の第2の実施例を説明するた
めにアルミナセラミック部表面を分子レベルまで拡大し
た断面工程概念図である。
めにアルミナセラミック部表面を分子レベルまで拡大し
た断面工程概念図である。
1 絶縁碍子
2,14 単分子膜
11 アルミナ製碍子
12 水酸基
13 シロキサン単分子膜
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミック製絶縁碍子であって、フッ素
を含む化学吸着単分子膜がシロキサン結合を介してセラ
ミック表面に形成されていることを特徴とする絶縁碍
子。 - 【請求項2】 セラミック製絶縁碍子であって、フッ素
を含む化学吸着単分子膜が、少なくともシロキサン系単
分子膜を介して表面に形成されていることを特徴とする
絶縁碍子。 - 【請求項3】 絶縁碍子が電力送電用碍子またはスパー
クプラグである請求項1または2記載の絶縁碍子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18769491A JP2951759B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 絶縁碍子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18769491A JP2951759B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 絶縁碍子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0536324A true JPH0536324A (ja) | 1993-02-12 |
JP2951759B2 JP2951759B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=16210519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18769491A Expired - Fee Related JP2951759B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 絶縁碍子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2951759B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230132687A (ko) | 2022-03-09 | 2023-09-18 | 가부시키가이샤 시마노 | 전동 릴 |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP18769491A patent/JP2951759B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230132687A (ko) | 2022-03-09 | 2023-09-18 | 가부시키가이샤 시마노 | 전동 릴 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2951759B2 (ja) | 1999-09-20 |
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