JPH0536308Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 多数のプリント板ユニツトがシエルフに並列し
て挿着されるプリント板装置において、バツクボ
ードに反り防止機能を兼ねたコネクタ取付金具を
取付け、このコネクタ取付金具に、それぞれのプ
リント板ユニツトが挿着するコネクタを並列に取
着することにより、プリント板ユニツト相互間の
接続の信頼度、及びプリント板ユニツトとコネク
タとの接続の信頼度を向上させる。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、多数のプリント板ユニツトが並列さ
れるプリント板装置の改良に関する。

近年の電子機器には、多数のプリント板ユニツ
トをシエルフに並列に実装したプリント板装置
を、架に挿着されたものが多い。

このような電子機器の架は、例えば第３図の斜
視図に示す架１のように、底板と天井板を一対の
架側板２で固着し、後面に裏カバー４を着脱可能
に挿着して、軽量化、低コスト化をはかつてい
る。

そして、第４図、第５図に図示したように、プ
リント板装置５を架に重層して装着するため、そ
れぞれの架側板２の後部内側に対向して、縦方向
に平面視がアングル形の一対の装置取付用部材３
を固着（例えば溶接固着）し、それぞれの装置取
付用部材３に、プリント板装置をねじ止め固定す
るための孔３ａを等ピツチで縦に並列してある。

それぞれのプリント板装置５は、第４図の如く
に、シエルフ内に多数のプリント板ユニツト６を
並列に装着するよう構成されている。

プリント板装置５を架１に固着するため、シエ
ルフ側板１１の後側縁を後方に延伸し、内側に折
曲げて装置取付用部材３に当接する取付座７を設
けてある。この取付座７にねじ孔を設け、後方よ
りシエルフ取付うねじ８を装着取付用部材３の孔
３ａに挿入し、取付座７のねじ孔に螺着すること
によりプリント板装置５を架１に装着している。

このようなプリント板装置には、プリント板ユ
ニツト相互間の接続の信頼度、及びプリント板ユ
ニツトとコネクタとの接続の信頼度の高いことが
要望されている。

〔従来の技術〕

第５図は、従来のプリント板装置の構成図、第
６図は従来例の背面図であつて、従来のプリント
板装置５は、シエルフ上板１２、シエルフ下板１
３、一対のシエルフ側板１１、及び後面枠１５と
よりなるシエルフに、多数のプリント板ユニツト
６を並列に挿着するようになつている。

詳述すると、上下に平行して対向するシエルフ
上板１２とシエルフ下板１３のそれぞれの内面側
には、プリント板ユニツト６の上下の側縁をスラ
イドさせて挿入するガイドを並列して設けてあ
る。また、シエルフ上板１２とシエルフ下板１３
のそれぞれの側端面を一対のシエルフ側板１１で
固定して、箱形に構成してある。

そして、プリント板装置５を架に挿着する手段
として、シエルフ側板１１の後部側縁の一部を後
方に延伸し、さらにその先端部を内側に折曲げて
取付座７を設けてある。

一対のシエルフ上板１２、シエルフ下板１３の
後端面に直交する如くに密着固定する後面枠１５
は、コネクタ１７を並列するため、コネクタ取付
ねじ１８の螺合するねじ孔が並列された横桟を有
し、さらに左右の側縁を直角に後方に折り曲げ
て、固着座部１６を設けてある。

この固着座部１６にねじ孔１６ａを設け、後面
枠取付ねじ１４を用い、後面枠１５をシエルフ側
板１１にねじ止め固定するようにしている。

プリント板ユニツト６のコンタクト部を挿入す
ることにより、プリント板ユニツト６を挿着する
コネクタ１７は、コネクタ取付ねじ１８を用いて
横桟に固着して、後面枠１５の前面側に並列する
ようになつている。またそれぞれのコネクタ１７
の後部は、第６図の如くに、後面枠１５の後方に
突出している。

コネクタ１７の後端面には、コネクタ端子１７
Ａを並列させて、同一のプリント板装置内の接
続、及び他のプリント板装置のコネクタに、スト
ラツプ線１９をラツピングして接続している。

一方図示していないが、他の従来例として、後
面枠を有しないシエルフの裏面に、前面側にコネ
クタを並列に実装したバツクボードを直接固着し
たものがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記従来例の前者、即ち後面枠を
有するプリント板装置は、他のプリント板ユニツ
トとの接続手段が、コネクタ端子に接続するスト
ラツプ線であるため、このストラツプ線の接続作
業が煩雑で、接続間違いをする恐れがあり、プリ
ント板ユニツト相互間の接続の信頼度が低いとい
う問題点があく。

また後者、即ちバツクボードを用いたものは、
バツクボードにコネクタを半田デイツプして実装
する際に、バツクボードが反る。このことに起因
して、コネクタのコンタクト部と、プリント板ユ
ニツトとの平行度が悪くなり、プリント板ユニツ
トのコンタクト部が偏りしてコネクタに挿入され
る。よつて、プリント板ユニツトとコネクタとの
接続の信頼度が低下する恐れがある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記従来の問題点を解決するため本考案は、第
１図に例示したように、それぞれのプリント板ユ
ニツト６の挿入ガイドを対向して設けたシエルフ
上板１２、シエルフ下板１３、一対のシエルフ側
板１１及び後面枠１５よりなるシエルフ本体６０
と、所望のパターン及びコネクタ端子挿入孔２１
が形成されてなるバツクボード２０と、バツクボ
ード２０の前面側に、上下側縁の近傍に平行する
ようにねじ手段により密着固定されたコネクタ取
付金具２２，２３と、コネクタ取付金具２２，２
３に架橋並列して、ねじ手段によりコネクタ取付
金具２２，２３に固着され、それぞれのコネクタ
端子が対応するコネクタ端子挿入孔２１に挿入・
半田付けされてなる、プリント板ユニツト６のコ
ンタクト部を挿着するコネクタ２７とを備えてい
る。

そして、コネクタ２７をコネクタ取付金具２
２，２３に架橋搭載して、バツクボード２０のコ
ネクタ端子挿入孔２１にコネクタ端子を挿入し半
田付けし、コネクタ取付金具２２，２３を後面枠
１５にねじ手段により固着して、バツクボード２
０をシエルフ本体６０に装着する構成とする。

〔作用〕

上記本考案の手段によれば、バツクボード２０
には、反り防止機能を兼ねたコネクタ取付金具２
２，２３が配設されているので、コネクタ２７の
コネクタ端子をコネクタ端子挿入孔２１に挿入し
た後に、半田デイツプして半田付けする際、バツ
クボード２０が反る恐れがない。

したがつて、コネクタ２７とプリント板ユニツ
ト６の相互間のコンタクト面がそれぞれ平行に一
致するので、接続の信頼度が高い。

また、プリント板ユニツト６の相互間の接続
は、バツクボード２０に形成したパターンにより
行われるので、プリント板ユニツト相互間が誤つ
て接続されることがない。

〔実施例〕

以下図を参照しながら、本考案を具体的に説明
する。なお、全図を通じて同一符号は同一対象物
を示す。

第１図は本考案の１実施例の構成図、第２図は
本考案の１実施例の背面図であつて、本考案のプ
リント板装置５０は、第１図に示すように、シエ
ルフ上板１２、シエルフ下板１３、一対のシエル
フ側板１１、及び後面枠１５とよりなる従来とほ
ぼ同構造のシエルフ本体６０の後面に、反り防止
機能を兼ねたコネクタ取付金具２２，２３を装着
したバツクボード２０を取付けたものである。

そしてプリント板ユニツト６を挿着するコネク
タ２７を、コネクタ取付金具２２，２３上に架橋
して、並列に装着するように構成している。

バツクボード２０には、所望のパターンが印刷
形成され、さらにパターンのランド部分にコネク
タ端子挿入孔２１を設け、このコネクタ端子挿入
孔２１を、コネクタ端子が挿着され得るように所
定に並列してある。

バツクボード２０の前面側の上下の側縁の近傍
に、側断面がほぼコ形のコネクタ取付金具２２を
平行に、ねじ止めして取付け、また、コネクタ２
７を上下に２行に並列すべく、バツクボード板２
０の上下方向の中心線上には、コネクタ取付金具
２２に平行に側断面がチヤンネル形で、チヤンネ
ル形の開口側の側縁を直角に折り曲げたコネクタ
取付金具２３を、取付けてある。

コネクタ２７は、コネクタ取付金具２２とコネ
クタ取付金具２３に架橋させて、それぞれのコネ
クタ端子を、対応するコネクタ端子挿入孔２１に
挿入した後に、コネクタ取付ねじ２８によりコネ
クタ取付金具２２，２３にコネクタ２７のハウジ
ングの端部を固着している。

上述の如くに、コネクタ取付金具２２，２３を
バツクボード２０に取付け、コネクタ２７を並列
に挿着した後に、バツクボード２０の後面を半田
槽にデイツプして、パターンとコネクタ端子と
を、半田付け接続する。

したがつて、半田デイツプ時に、バツクボード
２０が反る恐れがない。

なお、コネクタ取付金具２２，２３には、バツ
クボード２０を後面枠１５に固着するために、バ
ツクボード取付けねじ２５が螺着するねじ孔２４
を並列してある。

本考案のプリント板装置５０は、上述の如くに
構成してあるので、第２図の如くに、プリント板
装置の裏面で従来のように、ストラツプ線を接続
配線する必要がなくて、プリント板ユニツト６の
相互間の接続は、バツクボード２０のパターンを
介して行われる。

なお、同一架内のプリント板装置間、或いは他
の装置との接続は、バツクボード２０の側縁部近
傍に実装した外部用コネクタ３０で接続できる。

また、バツクボード２０に反りがないので、コ
ネクタ２７とプリント板ユニツト６の相互間のコ
ンタクト面がそれぞれ平行に一致する。よつて、
これらの間の接続の信頼度がたかい。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、多数のプリント
板ユニツトを並列するプリント板装置において、
プリント板ユニツト相互間の接続を、バツクボー
ドのパターンを介して行うので、接続の信頼度が
高く、且つバツクボードに反りがないので、プリ
ント板ユニツトのコンタクト部とコネクタの接触
子との接触が確実に保持され、プリント板ユニツ
トとコネクタとの接続の信頼度が高い時、実用上
で優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の構成図、第２図は本
考案の実施例の背面図、第３図は架の斜視図、第
４図は架の平面断面図、第５図は従来例の構成
図、第６図は従来例の背面図である。 図において、１は架、２は架側板、３は装置取
付用部材、４は裏カバー、６はプリントユニツ
ト、７は取付座、１１はシエルフ側板、１２はシ
エルフ上板、１３はシエルフ下板、１５は後面
枠、１６は固着座部、１７，２７はコネクタ、１
８，２８はコネクタ取付ねじ、２０はバツクボー
ド、２１はコネクタ端子挿入孔、２２，２３はコ
ネクタ取付金具、２４はねじ孔、２５はバツクボ
ード取付けねじ、３０は外部用コネクタ、５０は
プリント板装置、６０はシエルフ本体を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 それぞれのプリント板ユニツト６の挿入ガイド
   を対向して設けたシエルフ上板１２、シエルフ下
   板１３、一対のシエルフ側板１１、及び後面枠１
   ５よりなるシエルフ本体６０と、 所望のパターン及びコネクタ端子挿入孔２１が
   形成されてなるバツクボード２０と、 該バツクボード２０の前面側に、上下側縁の近
   傍に平行するようねじ手段により密着固定された
   コネクタ取付金具２２，２３と、 該コネクタ取付金具２２，２３に架橋並列して
   ねじ手段により固着され、それぞれのコネクタ端
   子が対応する該コネクタ端子挿入孔２１に挿入半
   田付けされてなる、該プリント板ユニツト６のコ
   ンタクト部を挿着するコネクタ２７とを備え、 該バツクボード２０は、該コネクタ取付金具２
   ２，２３を該後面枠１５にねじ手段により固着す
   ることで、該シエルフ本体６０に装着されるもの
   であることを特徴とするプリント板装置。