JPH053539U - カード錠装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 従来のカード錠装置は、水平型ではカードリ
ーダの長さが短く制限され、縦型では操作性が悪く、ス
リット型では読み取りが不正確になる問題があった。本
考案はかかる課題を解決すると共にドアへの取り付けが
容易であり、ドア内にコンパクトに収容されるカード錠
装置を提供する。 【構成】 本体ケースの中にカードリーダ３，コントロ
ーラ，湾曲したカード挿入路１６を有しカードリーダ３
の入口に近接する送出口１７を有する方向転換装置１２
を固着し、ドア表面から本体ケース内に挿入したカード
受入部材２０を方向転換装置１２に固着し、カード受入
部材２０のカード挿入口２２をカード挿入路１６に連結
した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、データが記録されたカードによりドア錠を解錠するカード錠装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

キーコードなどのデータが記録されたカードを利用してドア錠を解錠するカー ド錠装置には、従来から、カードリーダを水平方向に向けてドアに取り付ける型 式が多かった（実開昭６３−１６５０６５号公報など参照）。

【０００３】 このような水平型式のカード錠は、図４に示すように、カードリーダの端面に 設けられたカード挿入口１が、ドアＤの室外表面に開口し、カード挿入口１にカ ードＣを挿入すると、カードリーダが水平方向に移動するカードのデータを読み 取り、カードリーダが読み取ったデータとメモリされたデータが一致したときに ドア錠に解錠信号が送られ、ドア錠のデッドボルト２が没入して解錠されると共 に、カードがカード挿入口１に排出される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この水平型式のカード錠は、カード挿入口１が見え易く、カードＣの挿入が容 易であり、読み取り終了後にカード挿入口のカードを手前に引き出せばよいので 、操作性が良い利点がある。 しかし、カードＣの長さが約８６mmであるのに対して、ドアＤの厚さ寸法は一 般的に３５mm〜４０mmがあるので、カードリーダがドアＤの表面から突出するが 、ドアを開くときにカードリーダがドア枠に当たらないようにするためにはカー ドリーダの突出量を２０mm以下に押さえなければならず、カードリーダの長さを 短くせざるを得ないことになり、カードの長さの半分程度の情報しか読み取れな い欠点があった。

【０００５】 図５に示すように、縦方向に向けたカードリーダ３を、ドアＤの室外側の表面 に取り付け、カードリーダ３の上端に開口するカード挿入口１にカードＣを挿入 する縦型式の場合には、カードリーダ３に長さが制限されないので、カードＣに 記録された情報をほとんど読み取ることができる利点がある反面、カードＣを挿 入する手がドアＤに妨げられるので操作性が悪く、しかも、塵埃がカード挿入口 １から内部に侵入してカードリーダ３の性能を低下させる欠点がある。

【０００６】 カード挿入口１を下に向けた縦型式では、塵埃が侵入し難い利点があるものの 、カード挿入口１が見え難い欠点があり、カード挿入の操作性も良くない。 図６に示すようなスリットタイプでは、手にもったカードＣをスリット４の内 面に沿って移動して読み取らせるので、カードリーダ３の長さに制限はなく、操 作性にも欠点はないが、手動であるためカードＣの移動速度にばらつきがあり、 情報を正確に読み取れないことが生じる欠点と、塵埃が侵入し易い欠点がある。

【０００７】 ドア表面にカードリーダが取り付いていたり、カード錠用の大きなエスカッシ ョンが付いているとドア表面の外観が損なわれる。 本考案はかかる課題を解決することを目的としており、カードリーダ３の長さ に制限がなく、カード挿入口１が見え易く、カードの操作性がよく、カードリー ダ３内部に塵埃が侵入し難く、ドアに容易に且つコンパクトに取り付けられ、ド ア表面に大きなエスカッションを付ける必要がないのでドア表面の外観が損なわ れない等の数多くの利点を有するカード錠装置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のカード錠装置は、ドア端部に取り付けら れる本体ケースの内部に、カード搬送路を有するカードリーダと、ドアを施解錠 するドア錠及び上記カードリーダを制御するコントローラと、内部に湾曲したカ ード挿入路が形成され、該カード挿入路の一端に形成される送出口が上記カード リーダの入口に近接する方向転換用ガイドとを固着し、上記カード挿入路内にカ ードを検知するセンサを設け、上記本体ケースに、上記方向転換用ガイドよりド ア表面に開口する開口部を設け、該開口部に挿入され上記方向転換用ガイドに止 着されるカード受入部材に、ドア表面に開口し上記カード挿入路に接続するカー ド挿入口等を設けた。

【０００９】

【作用】

本体ケースの内部に、カードリーダ，コントローラ，方向転換ガイドがコンパ クトに収容した後に、ドア表面に開口する本体ケースの開口部に、カード受入部 材を挿入し、方向転換用ガイドに止着すると、ドア表面に開口するカード挿入口 が方向転換ガイドのカード挿入路に接続する。 次に、カードリーダ，コントローラ，方向転換ガイドを本体ケースにねじ止め する。

【００１０】 カード挿入口にカードを挿入すると、センサがカードを検知してカードリーダ の内部に設けられた搬送装置が始動する。 カードは、方向転換ガイドのカード挿入路を経由してカードリーダの入口に挿 入され、カードリーダに引き込まれカードのデータが読み取られ、記憶されてい るデータとカードのデータの一致が確認されると、コントローラがカードの送出 を指令すると共に、ドア錠が作動してドアが解錠される。 上記の一致が確認されない場合には解錠されない。

【００１１】

【実施例】

本考案の実施例について図面を参照して説明すると、図１はカバーを除去した 本体ケースの正面図、図２はカード錠装置の要部縦断面図、図３はドアに取り付 けられたカード錠装置の斜視図である。 図３に示すように、ドアＤの端部に設けられた凹陥部に、ドアＤを施錠及び解 錠するドア錠５と本体ケース６が挿入され、ドア錠５のフロント５ａ及び本体ケ ース６のフロント６ａがねじによりドアＤの端面に締着される。

【００１２】 ドアＤの両面に固着されたエスカッション７には、ドアハンドル８が回動可能 に挿入され、ドアハンドル８を回動するとラッチボルト９がフロント５ａ面より 出没する。 室外側のエスカッション７に固着されるシリンダ錠１０は、ドア錠５を機械的 に施解錠する場合に使用される。

【００１３】 図１及び図２に示すように、本体ケース６の内部には、カードリーダ３，コン トローラ１１，方向転換装置１２が固着される。 カードリーダ３は搬送路を上下方向に向けた姿勢にして固着され、下端面にカ ードの入口がある。 コントローラ１１は、基板１３に配設された電気機器を有し、配線を通してド ア錠５及びカードリーダ３を制御する。

【００１４】 本体ケース６には、ドアＤの端部側の側壁であるセカンドフロント６ｂ及びフ ロント６ａの上下の端部に孔１４が設けられ、孔１４に挿入されるねじ１５がド アＤの端部にねじ込まれる。

【００１５】 方向転換装置１２は、内部に湾曲したカード挿入路１６が形成され、カード挿 入路１６の上端に形成された送出口１７は、カードリーダ３の入口に近接する。 本体ケース６には、方向転換装置１２からドア表面に開口する開口部１８が設 けられ、ドアＤには、開口部１８に対応する孔１９が設けられ、孔１９，開口部 １８にカード受け部材２０が挿入される。

【００１６】 Ｕ字形状に形成された止着部材２１が、カード受け部材２０及び方向転換装置 １２を貫通し、カード受け部材２０が方向転換装置１２に止着され、その後でフ ロント６ａがセカンドフロント６ｂにカバーされる。 カード受け部材２０の前面には、カード挿入口２２が設けられ、カード挿入口 ２２から後方に貫通する湾曲したカード通路２３が、方向転換装置１２のカード 挿入路１６に接続する。

【００１７】 カード通路２３の下面には底の浅い凹溝２４が形成され、凹溝２４には円柱状 のシャッタ２５が載置され、シャッタ２５の上方にはカード検知用のセンサであ るマイクロスイッチ２６が配設される。 従って、シャッタ２５は、カード挿入口２２から塵埃が進入するのを防止する が、重量が軽いため、カード挿入口２２に挿入されたカードＣに当たると押し上 げられ、マイクロスイッチ２６を作動させ、カードリーダの内部に設けられた搬 送装置が作動しカードリーダの入口に達したカードＤを引き込むと共に、表示灯 ２８を点灯させる。

【００１８】 以上のように構成されたカード錠装置の作用を説明する。 本体ケース６の内部には、カードリーダ３，コントローラ１１，方向転換ガイ ド１２がコンパクトに収容されており、カードリーダ３は縦方向に長いので、従 来の水平型のようにドアＤの表面より突出することなく本体ケース６内に収容さ れている。

【００１９】 ドアＤの表面に開口する本体ケース６の開口部１８に、カード受入部材２０を 挿入し、方向転換用ガイド１２０及びカード受入部材２０に止着部材２１を挿入 すると、カード受入部材２０が方向転換ガイド１２に止着される。 次に、本体ケース６のフロント６ａ及びセカンドフロント６ｂをドアＤにねじ １５で止めする。 かくして、カード受入部材２０のカード挿入口２２は方向転換ガイド１２のカ ード挿入路１６に接続する。

【００２０】 柔軟性のあるＰＥＴ又は紙カード等より成るカードＣをカード挿入口２２に挿 入すると、カードＣはシャッタ２５が上昇し、センサ２６のカード検知信号によ りカードリーダ３に内部の搬送装置が始動する。 カードＣはカード通路２３，方向転換ガイド１２のカード挿入路１６を経由し てカードリーダ３に引き込まれ、カードＣのデータが読み取られ、記憶されてい るデータとカードのデータの一致が確認されると、コントローラ１１がカードＣ の送出を指令すると共に、ドアＤが解錠される。

【００２１】 次に、モータが反転してカードリーダ３の搬送装置が逆転し、センサ２６がカ ードＣを検知するとカードリーダ３の搬送装置が停止する。 カード挿入口２２に送出されたカードＣを取り出して入室する。

【００２２】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているので、カードに記録されたデータが全部 読み取られるようになった。 カードリーダは長さが制限されないので、一般的なカードリーダを使用するこ とができる。

【００２３】 カードリーダ，コントローラ，方向変換装置が本体ケース内にコンパクトに挿 入されており、この本体ケースをドア端部に簡単に取り付けることができるので 、取り付け作業が容易である。 又、ドアの表面から取り付けられるカード受入部材２０は止着部材により簡単 に方向転換装置に止着される。

【００２４】 カードリーダを扉の中に収容できるので、カード錠装置を設置したドアの外観 が簡素化され、美化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】カバーを除去した本体ケースの正面図である。

【図２】カード錠装置の要部縦断面図である。

【図３】ドアに取り付けられたカード錠装置の斜視図で
ある。

【図４】従来の水平型のカード錠装置の斜視図である。

【図５】従来の縦型のカード錠装置の斜視図である。

【図６】従来のスリット型式のカード錠装置の斜視図で
ある。

【符号の説明】

Ｃ カード Ｄ ドア ３ カードリーダ ５ ドア錠 ６ 本体ケース ７ エスカッション １１ コントローラ １２ 方向転換装置 １６ カード挿入路 １７ 送出口 １８ 開口部 ２０ カード受入部材 ２１ 止着部材 ２２ カード挿入口 ２３ カード通路

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 ドア端部に取り付けられる本体ケースの
   内部に、カード搬送路を有するカードリーダと、ドアを
   施解錠するドア錠及び上記カードリーダを制御するコン
   トローラと、内部に湾曲したカード挿入路が形成され、
   該カード挿入路の一端に形成される送出口が上記カード
   リーダの入口に近接する方向転換用ガイドとを固着し、
   上記カード挿入路内にカードを検出するセンサを設け、
   上記本体ケースに、上記方向転換用ガイドよりドア表面
   に開口する開口部を設け、該開口部に挿入され上記方向
   転換用ガイドに止着されるカード受入部材に、ドア表面
   に開口し上記カード挿入路に接続するカード挿入口等を
   設けたことを特徴とするカード錠装置。