JPH0535307A - フアジイ制御装置 - Google Patents

フアジイ制御装置

Info

Publication number
JPH0535307A
JPH0535307A JP19020891A JP19020891A JPH0535307A JP H0535307 A JPH0535307 A JP H0535307A JP 19020891 A JP19020891 A JP 19020891A JP 19020891 A JP19020891 A JP 19020891A JP H0535307 A JPH0535307 A JP H0535307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuzzy
membership function
control
inference
rule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19020891A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Kajiwara
繁 梶原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP19020891A priority Critical patent/JPH0535307A/ja
Publication of JPH0535307A publication Critical patent/JPH0535307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、理論的裏付けを基にした設計法が定
まっていないファジィ制御装置において、制御対象のプ
ロセス特性に応じてファジイ推論法を選択でき、チュー
ニングの自由度を増せることを最も主要な特徴としてい
る。 【構成】本発明は、制御対象から出力される制御量を入
力とし、当該制御量とその目標値との偏差に対して、あ
らかじめ記憶された条件部と結論部とからなる制御ルー
ル、およびメンバーシップ関数を用いてファジイ制御演
算を実行し、当該演算結果を操作量として制御対象へ出
力するファジイ制御装置において、ファジイ推論の推論
法が設定されると、当該推論法の設定に応じて制御ルー
ルの結論部のメンバーシップ関数を一定の規則に基づい
て変換するメンバーシップ関数変換手段を備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御対象から出力され
る制御量を入力とし、この制御量とその目標値との偏差
に対して、あらかじめ記憶された条件部と結論部とから
なる制御ルール、およびメンバーシップ関数を用いてフ
ァジイ制御演算を実行し、その演算結果を操作量として
制御対象へ出力するファジイ制御装置に係り、特に制御
対象のプロセス特性に応じてファジイ推論法を選択し、
チューニングの自由度を増すようにしたファジイ制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、人間のもつ制御知識を、条件部
(if部:以下、前件部と称する)と結論部(then
部:以下、後件部と称する)とからなる推論ルール(以
下、制御ルールと称する)により表現し、制御対象から
出力される制御量(プロセス量)を取り込み、上記制御
ルールにしたがって定性的な操作量を推定し、さらにメ
ンバーシップ関数を用いてその操作量を定量的に示し
て、その操作量を制御対象に出力するファジィ制御装置
が提案されてきている。
【0003】すなわち、図4にブロック図を示すよう
に、この種のファジィ制御装置50は、制御対象60か
ら出力される制御量yを入力とし、この制御量yとその
目標値rとの偏差eに対して、あらかじめ記憶された条
件部と結論部とからなる制御ルール、およびメンバーシ
ップ関数を用いてファジイ制御演算を実行し、その演算
結果を操作量uとして制御対象60へ出力するものであ
る。
【0004】このファジィ制御装置は、一義的に定まら
ないようなあいまいさを含むシステムを制御するのに適
しているので、プラントのみならず各種の制御分野で使
用されてきている。
【0005】ここで、メンバーシップ関数とは、ファジ
ィ集合を特性づける関数であり、通常の集合における特
性関数に相当するものである。一般には、例えば図5に
示すような形式で定義される。すなわち、入力値がそれ
ぞれのファジィ集合に属する度合(以下、適合度と称す
る)を、出力値として与える関数群である。
【0006】また、制御ルールとは、制御対象の入出力
変数の定性的関係のみを記述したものであり、オペレー
タの制御知識等を、「もし〜ならば、……する」という
ような、 if then 形式で表現したものであ
る。ここで、「もし〜ならば、」の部分に相当するのが
前述の制御ルールの前件部であり、また「……する。」
の部分に相当するのが制御ルールの後件部である。
【0007】制御ルールは、前件部が2変数、後件部が
1変数の場合は、一般的に例えば図6に示すようなテー
ブル形式で表現される。図6は、NB、NM、NSとい
った7種類のファジイラベルによりあいまい分割された
2人力に対して、あいまい分割されている出力を与える
ルールテーブルである。また、図7は、出力がファジィ
集合ではなく、定数となっている場合のルールテーブル
である。
【0008】一方、ファジィ制御装置において、最もよ
く使用されているファジィ推論法としては、「Mamd
aniの方法」がある。すなわち、この方法は、前件部
の適合度を入力について計算し、その適合度に基づいて
後件部の推論結果を求め、その各ルールによる推論結果
を合成して得られたファジィ値を、メンバーシップ関数
の重心を取ることによって非ファジィ化を行ない、出力
値を決定する推論法である。この方法は、別名、min
−max−重心法とも呼ばれる(以下、これを「重心
法」と称する)。この重心法をルールテーブル形式で表
わすと、前述の図6に示すようになる。
【0009】この重心法の特徴としては、前件部、後件
部の両方にファジィ集合を用いているため、ファジィ理
論に沿った推論法であり、出力値もあいまいな表現で記
述されるような制御対象に対して有効であるという点が
挙げられる。この重心法によるファジイ推論方法が、フ
ァジィ制御に対して最良の方法であるという保証はない
が、大半のファジィ制御装置にはこの方法が多く採り入
られている。
【0010】一方、最近では、ファジィ制御規則の後件
部が、ファジィ集合ではなく、定数や関数であるような
「菅野の方法」が取り上げられるようになってきてい
る。この方法のうち、後件部が定数であるものは、一般
的に「高さ法」とも呼ばれる。この高さ法をルールテー
ブル形式で表わすと、前述の図7に示すようになる。
【0011】この高さ法の特徴としては、後件部が実数
であり、非ファジィ化を必要としないため、重心法に比
して推論時間が格段に速い点が挙げられる。また、出力
が離散時間しか取れないような制御対象に対して極めて
有効である。
【0012】ところで、従来、ファジィ推論を制御に応
用する場合、どの推論法が一番適しているかは一概に定
まらず、プロセスの特性に応じて使い分けているのが現
状である。
【0013】また、ファジィ制御におけるチューニング
の方法についても、理論的な裏付けに基づいた方法がま
だ定まっていないのが現状である。そのため、ファジィ
制御装置のチューニングは、一般的なPID制御コント
ローラの調整手法に比べて、試行錯誤的であり、多くの
労力を必要としている。
【0014】このような状況にあって、従来のファジィ
制御装置では、推論方法は選択できないか、調整前に選
択するものであり、制御性を向上させるためにチューニ
ングを行なう場合には、メンバーシップ関数、制御ルー
ルを調整するようにしている。
【0015】さらに、制御対象への入力値(ファジイ制
御装置の出力値)として、離散時間しかとれないような
プロセスに対しては、高さ法を適用できないため、高さ
法と重心法とでは、それぞれ別々の制御装置として存在
しているのが現状である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、チュー
ニングにおいて試行錯誤的要素が多く、理論的裏付けを
基にした設計法が定まっていない従来のファジィ制御装
置においては、ファジイ推論法を選択することができ
ず、チューニングの自由度が低いという問題があった。
【0017】本発明の目的は、理論的裏付けを基にした
設計法が定まっていないファジィ制御装置において、制
御対象のプロセス特性に応じてファジイ推論法を選択で
き、チューニングの自由度を増すことが可能な極めて信
頼性の高いファジイ制御装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、制御対象から出力される制御量を入力
とし、当該制御量とその目標値との偏差に対して、あら
かじめ記憶された条件部と結論部とからなる制御ルー
ル、およびメンバーシップ関数を用いてファジイ制御演
算を実行し、当該演算結果を操作量として制御対象へ出
力するファジイ制御装置において、ファジイ推論の推論
法が設定されると、当該推論法の設定に応じて制御ルー
ルの結論部のメンバーシップ関数を一定の規則に基づい
て変換するメンバーシップ関数変換手段を備えて構成し
ている。
【0019】ここで、特にメンバーシップ関数変換手段
としては、ファジイ推論法として高さ法が設定される
と、重心法において使用する制御ルールの結論部のメン
バーシップ関数を高さ法としてのメンバーシップ関数に
変換するか、またはファジイ推論法として重心法が設定
されると、高さ法において使用する制御ルールの結論部
のメンバーシップ関数を重心法としてのメンバーシップ
関数に変換するようにしている。
【0020】
【作用】従って、本発明のファジイ制御装置において
は、ファジイ推論の推論法が設定された場合に、その設
定に応じて制御ルールの結論部のメンバーシップ関数が
一定の規則を基に変換されることにより、制御対象のプ
ロセス特性によってファジイ推論法を自由に選択するこ
とができるため、プラントの状態に応じた最良の推論法
を選択することができる。また、重心法、高さ法で別々
の制御ルール、メンバーシップ関数をいちいち定義する
必要がなくなる。
【0021】
【実施例】本発明は、シュミレーション、または実機に
よる調整時に、メンバーシップ関数を変換することによ
り、ファジイ推論方法を選択できるようにするものであ
る。すなわち、具体的には、重心法において使用する制
御ルールの後件部のメンバーシップ関数を、一定の規則
に基づいて制御ルールを変更することなく推論法を高さ
法に変換するか、または高さ法において使用する制御ル
ールの後件部のメンバーシップ関数を、一定の規則に基
づいて制御ルールを変更することなく推論法を重心法に
変換する機能を、本来のファジイ制御装置に付加するも
のである。以下、上記のような考え方に基づく本発明の
一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明によるファジイ制御装置の
全体構成例を示す概要図である。なお、図1はファジイ
推論を並列に処理できるように構成した場合について示
している。
【0023】すなわち、本実施例のファジイ制御装置
は、図1に示すように、前件部ラベル設定部1と、後件
部ラベル設定部2と、記憶部であるRAM3と、前件部
メンバーシップ関数発生部4と、4つの前件部適合度演
算部5と、後件部メンバーシップ関数発生部6と、メン
バーシップ関数変換部7と、4つの後件部論理演算部8
と、非ファジイ化部9とから構成している。
【0024】ここで、前件部ラベル設定部1は、前件部
のメンバーシップ関数のラベル毎の範囲と関数の形(三
角、台形等)を定義するものである。また、後件部ラベ
ル設定部2は、後件部のメンバーシップ関数のラベル毎
の範囲と関数の形(三角、台形等)を定義するものであ
る。さらに、RAM3は、前件部ラベル設定部1、およ
び後件部ラベル設定部2により定義された前件部、およ
び後件部のメンバーシップ関数の範囲と形を記憶するも
のである。
【0025】一方、前件部メンバーシップ関数発生部4
は、RAM3に記憶された前件部のメンバーシップ関数
の範囲と形に基づいて、適合度の演算に必要なメンバー
シップ関数の値を出力するものである。また、前件部適
合度演算部5は、前件部メンバーシップ関数発生部4か
ら出力されるメンバーシップ関数の値に基づいて、各入
力値に対する適合度を算出し、出力するものである。さ
らに、後件部メンバーシップ関数発生部6は、RAM3
に記憶された後件部のメンバーシップ関数の範囲と形に
基づいて、適合度の演算に必要なメンバーシップ関数の
値を出力するものである。
【0026】一方、メンバーシップ関数変換部7は、フ
ァジイ推論の推論法が入力設定されると、その推論法の
設定に応じて上記後件部メンバーシップ関数発生部6に
おける制御ルールの後件部のメンバーシップ関数を一定
の規則に基づいて変換するものである。また、後件部論
理演算部8は、前件部適合度演算部5により算出された
各入力値に対する適合度に基づいて、後件部メンバーシ
ップ関数発生部6からのメンバーシップ関数の値によ
り、その時の出力値に対する適合度、すなわちファジイ
値を決定し出力するものである。さらに、非ファジイ化
部9は、後件部論理演算部8により算出された各ファジ
イ値を合成して非ファジイ化し、出力を決定するもので
ある。
【0027】図2は、本実施例のファジイ制御装置の全
体的な構成例を示すブロック図である。なお、本発明を
実現する方法としては、ハードウェア(ファジィ専門チ
ップ)、ソフトウェアの両方が考えられるが、ここで
は、汎用のCPUを用いてソフトウェアにより実現した
場合を例にとり以下に説明する。
【0028】図2において、CPU11はバス12を経
由してROM部13、RAM部14をアクセスし、指定
されたプログラムにしたがって制御を実行する。制御装
置の動作を定義するプログラムには、スケジュールプロ
グラムとシステム標準プログラムというシステムプログ
ラムと、ユーザが自由に定義するユーザアプリケーショ
ンプログラムとがある。
【0029】ROM部13には、ユーザアプリケーショ
ンプログラムを管理・実行するプログラム(スケジュー
ルプログラム)と、入出力を実行するためのシステム標
準プログラム(入出力管理プログラム)とが実装されて
いる。
【0030】また、RAM部14は、ユーザアプリケー
ションプログラム14Aと、ユーザワークエリア14B
と、システムワークエリア14Cとから構成される。こ
こで、ユーザアプリケーションプログラム14Aは、入
出力の定義部と、制御演算の定義部とからなり、ファジ
ィ演算部はこの制御演算の一部として定義される。ま
た、ユーザワークエリア14Bは、ユーザが定義する制
御演算のデータの格納に使用されるエリアであり、ファ
ジィ制御に必要な制御ルール、およびメンバーシップ関
数は、このユーザワークエリア14B内に格納される。
さらに、システムワークエリア14Cは、スケジュール
プログラムがシステム標準プログラムを動作させ、ユー
ザアプリケーションプログラム14Aを走らせるために
必要な情報を格納するエリアである。
【0031】なお、ファジイ推論法が指定された場合
に、後件部のメンバーシップ関数を変換したデータを格
納するメンバーシップ関数のパターンデータ格納エリア
を、ユーザワークエリア14Bに確保する。
【0032】また、メンバーシップ関数、およびルール
テーブルの入力を行ない、シュミレーション結果の表示
等を行なうマンマシーン・インターフェース装置15
は、通信インタフェース16を介してバス12に接続さ
れ、設定情報としてファジイ推論法を選択する機能を一
機能として有しており、その選択はルールテーブルや、
メンバーシップ登録後も可能となっている。さらに、制
御対象60に対する制御量y、および操作量uの入出力
を行なう入出力インタフェース17は、バス12に接続
されている。
【0033】次に、以上のように構成した本実施例のフ
ァジイ制御装置の作用について、図3を用いて説明す
る。なお、ここでは、重心法において使用する制御ルー
ルの後件部のメンバーシップ関数を、高さ法としてのメ
ンバーシップ関数に変換する場合について述べる。
【0034】図2において、制御対象60からの制御量
yの入力、およびファジィ制御装置の演算結果である操
作量uの出力は、入出力インターフェース17を介して
やりとりされる。また、ファジィ演算に必要な制御ルー
ル、メンバーシップ関数の定義、推論法の選択は、マン
マシーンインターフェース装置15から入力され、通信
インターフェース16を経由してユーザワークエリア1
4Bに格納される。そして、これらのデータを基に、ユ
ーザアプリケーションプログラム14Aによってファジ
ィ演算が行なわれ、操作量uが決定される。
【0035】すなわち、これを図1において説明する
と、前件部ラベル設定部1、および後件部ラベル設定部
2により定義された前件部、および後件部のメンバーシ
ップ関数の範囲と形は、RAM3に記憶される。また、
前件部メンバーシップ関数発生部4からは、RAM3に
記憶された前件部のメンバーシップ関数の範囲と形を基
に、適合度の演算に必要なメンバーシップ関数の値が出
力される。さらに、前件部適合度演算部5からは、前件
部メンバーシップ関数発生部4からのメンバーシップ関
数の値を基に、各入力値に対する適合度が算出されて出
力される。
【0036】一方、後件部メンバーシップ関数発生部6
からは、RAM3に記憶された後件部のメンバーシップ
関数の範囲と形を基に、適合度の演算に必要なメンバー
シップ関数の値が出力される。この場合、通常は、重心
法としてのメンバーシップ関数の値が出力される。
【0037】これにより、各後件部論理演算部8では、
前件部適合度演算部5からの各入力値に対する適合度を
基に、後件部メンバーシップ関数発生部6からの重心法
としてのメンバーシップ関数の値により、その時の出力
値に対する適合度であるファジイ値が決定されて出力さ
れる。そして、非ファジイ化部9では、後件部論理演算
部8からの各ファジイ値が合成されて非ファジイ化さ
れ、それがファジイ制御装置の出力、すなわち操作量u
として決定される。
【0038】次に、このようにファジイ推論法として重
心法によるファジイ制御が行なわれている状態におい
て、いま制御対象60のプロセス特性が変わり、これに
伴ってマンマシーンインターフェース装置15から、フ
ァジイ推論法として高さ法が入力設定されたとする。す
ると、メンバーシップ関数変換部7により、その高さ法
の設定に応じて、後件部メンバーシップ関数発生部6に
おける制御ルールの後件部のメンバーシップ関数が一定
の規則に基づいて変換され、後件部メンバーシップ関数
発生部6からは、高さ法としてのメンバーシップ関数の
値が各後件部論理演算部8に出力される。
【0039】これにより、各後件部論理演算部8では、
前件部適合度演算部5からの各入力値に対する適合度を
基に、後件部メンバーシップ関数発生部6からの高さ法
としてのメンバーシップ関数の値により、その時の出力
値に対する適合度であるファジイ値が決定されて出力さ
れる。そして、非ファジイ化部9では、後件部論理演算
部8からの各ファジイ値が合成されて非ファジイ化さ
れ、それがファジイ制御装置の出力、すなわち操作量u
として決定される。図3は、マンマシーンインターフェ
ース装置15から、ファジィ推論法として高さ法が選択
された場合のメンバーシップ関数の変換例を示す図であ
る。
【0040】すなわち、図3の(a)および(b)に示
すように、元のメンバーシップ関数が三角形である場合
は、最大値をとって確定値とする。また、図3の(c)
に示すように、元のメンバーシップ関数が台形である場
合は、両辺を延長した先の交点を確定値とする。さら
に、図3の(d)に示すように、メンバーシップ関数の
入力レンジにファジィ集合がかかっている場合は、その
三角形または台形のレンジ外の部分に、レンジ内と線対
称となるようにメンバーシップ関数を仮想的に追加し、
図3の(a)および(c)の手法によって変換する。
【0041】ここで、図3の右側の棒状の図形は、高さ
法としてのメンバーシップ関数を示している。高さ法の
場合は、後件部のファジィ集合を細くしていき幅をゼロ
とした場合に相当することは、理論的にも説明される事
実である。本実施例では、高さ法の設定がなされた場
合、図3の右側のメンバーシップ関数を用いて、重心法
の時の演算をそのまま用いて出力値が算出される。
【0042】上述したように、本実施例では、制御対象
60から出力される制御量yを入力とし、この制御量y
とその目標値rとの偏差eに対して、あらかじめ記憶さ
れた前件部と後件部とからなる制御ルール、およびメン
バーシップ関数を用いてファジイ制御演算を実行し、そ
の演算結果を操作量uとして制御対象50へ出力するフ
ァジイ制御装置において、ファジイ推論として高さ法が
設定されると、当該高さ法の設定に応じて、後件部メン
バーシップ関数発生部6における制御ルールの後件部の
メンバーシップ関数を一定の規則に基づいて変換するメ
ンバーシップ関数変換部7を備えるようにしたものであ
る。
【0043】従って、通常のファジィ制御装置では、制
御対象60の数学モデルをように必要としないこと、オ
ペレータの制御知識をルールベースで表現できるといっ
た利点があるが、前述したように、その調整が試行錯誤
的に行なわれており、多くの労力を必要とする。この
点、本実施例のファジイ制御装置では、そのような状況
に対して、次のような効果が得られるものである。
【0044】(a)後件部の操作量のメンバーシップ関
数を、制御対象60のプロセス特性に応じて、自由に選
択することができるため、制御の途中でファジイ推論法
を切り換えることができ、プラントの状態に応じた最良
のファジイ推論法を選択することが可能となる。すなわ
ち、従来のPIDコントローラでは制御しきれない非線
形特性を有するようなプロセスに対してまで、装置の適
用範囲を拡大することが可能となる。これにより、ファ
ジィ制御装置の使い易さ、および汎用性を著しく向上さ
せることができる。
【0045】(b)高さ法を用いると、重心法に比べて
推論速度が向上するため、制御ルール、メンバーシップ
関数をそのままにして処理速度を向上させたいような場
合に、極めて有効である。
【0046】(c)重心法、高さ法で、それぞれ別々の
制御ルール、メンバーシップ関数をいちいち定義する必
要がないため、従来のように高さ法と重心法とで、それ
ぞれ別々の制御装置として存在するようなことがなくな
る。
【0047】尚、上記実施例では、重心法において使用
する制御ルールの後件部のメンバーシップ関数を高さ法
としてのメンバーシップ関数に変換する場合について説
明したが、これに限らず高さ法において使用する制御ル
ールの後件部のメンバーシップ関数を重心法としてのメ
ンバーシップ関数に変換する場合についても、本発明を
同様に適用できるものである。この場合には、高さ法だ
けでは対応できない複雑な制御対象についても、高さ法
の制御ルールおよびメンバーシップ関数をそのまま用い
て、制御対象60のプロセス特性の変化に容易に対処す
ることが可能となる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、理
論的裏付けを基にした設計法が定まっていないファジィ
制御装置において、ファジイ推論の推論法が設定される
と、当該推論法の設定に応じて制御ルールの結論部のメ
ンバーシップ関数を一定の規則に基づいて変換するメン
バーシップ関数変換手段を備えるようにしたので、制御
対象のプロセス特性に応じてファジイ推論法を選択で
き、チューニングの自由度を増すことが可能な極めて信
頼性の高いファジイ制御装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファジイ制御装置の一実施例を示
すブロック図。
【図2】同実施例におけるファジイ制御装置の全体的な
構成例を示すブロック図。
【図3】同実施例における重心法から高さ法へのメンバ
ーシップ関数の変換の一例を示す図。
【図4】ファジイ制御装置の一般的な全体構成例を示す
ブロック図。
【図5】メンバーシップ関数の一例を示す図。
【図6】重心法によるルールテーブルの一例を示す図。
【図7】高さ法によるルールテーブルの一例を示す図。
【符号の説明】
1…前件部ラベル設定部、2…後件部ラベル設定部、3
…RAM、4…前件部メンバーシップ関数発生部、5…
前件部適合度演算部、6…後件部メンバーシップ関数発
生部、7…メンバーシップ関数変換部、8…後件部論理
演算部、9…非ファジイ化部、11…CPU、12…バ
ス、13…ROM部、14…RAM部、14A…ユーザ
アプリケーションプログラム、14B…ユーザワークエ
リア、14C…システムワークエリア、15…マンマシ
ーン・インターフェース装置、16…通信インタフェー
ス、17…入出力インタフェース。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象から出力される制御量を入力と
    し、当該制御量とその目標値との偏差に対して、あらか
    じめ記憶された条件部と結論部とからなる制御ルール、
    およびメンバーシップ関数を用いてファジイ制御演算を
    実行し、当該演算結果を操作量として前記制御対象へ出
    力するファジイ制御装置において、 ファジイ推論の推論法が設定されると、当該推論法の設
    定に応じて前記制御ルールの結論部のメンバーシップ関
    数を一定の規則に基づいて変換するメンバーシップ関数
    変換手段を備えて成ることを特徴とするファジイ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記メンバーシップ関数変換手段として
    は、ファジイ推論法として高さ法が設定されると、重心
    法において使用する制御ルールの結論部のメンバーシッ
    プ関数を高さ法としてのメンバーシップ関数に変換する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載のファジイ
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記メンバーシップ関数変換手段として
    は、ファジイ推論法として重心法が設定されると、高さ
    法において使用する制御ルールの結論部のメンバーシッ
    プ関数を重心法としてのメンバーシップ関数に変換する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載のファジイ
    制御装置。
JP19020891A 1991-07-30 1991-07-30 フアジイ制御装置 Pending JPH0535307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19020891A JPH0535307A (ja) 1991-07-30 1991-07-30 フアジイ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19020891A JPH0535307A (ja) 1991-07-30 1991-07-30 フアジイ制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0535307A true JPH0535307A (ja) 1993-02-12

Family

ID=16254266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19020891A Pending JPH0535307A (ja) 1991-07-30 1991-07-30 フアジイ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0535307A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3076399B2 (ja) ファジィ推論ルールの自動生成装置
JPH07219605A (ja) ファジィ論理出力の非ファジィ化方法
JPH0535307A (ja) フアジイ制御装置
EP0513689B1 (en) A membership function data preparation method and an apparatus thereof
JP2735271B2 (ja) プログラマブルコントローラ
JPH0628192A (ja) ファジィ推論装置
JPH05241612A (ja) ファジィコントローラ
JP2532976B2 (ja) ファジィ知識ベ―ス構築装置
JP2835166B2 (ja) プログラマブルコントローラ
JPH06301405A (ja) ファジィ制御装置
JPH02273834A (ja) ファジィ推論装置
Wang et al. A modified defuzzifier for control of the inverted pendulum using learning
Georgescu Capturing and Tuning Nonlinear Characteristics of Economic Stabilization Systems by Fuzzy Control Techniques
JPH04302328A (ja) ファジィ処理装置および方法
JPH02275501A (ja) プロセス制御装置
JPH0293905A (ja) 制御装置及び制御方法
JPH0471005A (ja) プログラマブルコントローラ
JP2530917B2 (ja) ファジィ制御器
JPH0359702A (ja) 制御装置
JPH08202554A (ja) ファジイ推論による制御装置
JPH04291603A (ja) ファジィ制御方式
JPH0869379A (ja) ルール生成方法およびその装置
JPH05298109A (ja) ファジイ推論方式
JPH09325889A (ja) ファジィモデル構築方法および装置
JPH0869378A (ja) ファジィ制御のメンバシップ関数チューニング方法