JPH0535276B2 - - Google Patents

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JPH0535276B2
JPH0535276B2 JP60017858A JP1785885A JPH0535276B2 JP H0535276 B2 JPH0535276 B2 JP H0535276B2 JP 60017858 A JP60017858 A JP 60017858A JP 1785885 A JP1785885 A JP 1785885A JP H0535276 B2 JPH0535276 B2 JP H0535276B2
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Japan
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Katsuharu Fujio
Kyoshi Sawai
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH0535276B2 publication Critical patent/JPH0535276B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はスクロール圧縮機に係り、圧縮効率の
向上、ならびに起動初期の液圧縮防止や摺動面の
耐久性向上に関するものである。
従来の技術 近年、特に低振動、低騒音特性を備えた圧縮機
として注目を浴びているスクロール圧縮機は、例
えば特開昭59−49386号公報にも示されているよ
うに、第2図のような圧縮原理になつている。
すなわち、うず巻状の固定スクロールラツプ2
3に対してうず巻状の旋回スクロールラツプ16
を噛み合わせ、圧縮機の吸入口から吸入した流体
を固定スクロールラツプ23と旋回スクロールラ
ツプ16との巻に形成された一対の圧縮室C1
C2内に閉じ込め、旋回スクロールラツプ16の
旋回運動に伴つて圧縮室の容積を漸次減少させ、
この間に流体を圧縮して高圧流体とし、旋回スク
ロールラツプ23のうず巻の中心部に設けられた
吐出ポート25より吐出室内に高圧流体を吐出す
る。
また、この種の高圧ガス密閉シエル構造の圧縮
機は、特開昭59−49386号公報で知られ、第3図
のようになつていた。
すなわち、固定スクロールラツプ123は駆動
軸105を支承する本体フレーム102に取付ら
れた鏡板121に固定され、旋回スクロールラツ
プ116はラツプ支持円盤115に固定されてい
る。このラツプ支持円盤115は、鏡板121と
本体フレーム102との間で背圧室120に微妙
隙間を有した遊合状態で配置され、自転阻止機能
と背圧室の仕切り機能を備えたオルダムリング1
18を介して旋回可能に支承され、さらに端部に
駆動用のモータ110と偏心部をもつ駆動軸10
5によつて旋回駆動される。そして吸入・圧縮さ
れたガスは密閉シエル101内に吐出され、吐出
ガスから分離した潤滑油は密閉シエル101の底
部の油溜に収集され、駆動軸105の下端に開口
して偏心状態で設けられた油穴106を通して遠
心ポンプ作用を利用して高圧状態の背圧室120
に導かれ、さらにオルダムリング118の微少隙
間を経て背圧室120aに流入後、潤滑油は鏡板
121に設けた細穴のバランス通路126を通し
て吸入室122に流入し、その通路途中の駆動軸
105に係わる摺動部を潤滑すると共に、吸入ガ
スに混入して圧縮室C1,C2に流入し、その油膜
シール作用によつて圧縮室隙間の密封に供してい
た。
発明が解決しようとする問題点 しかし、このような給油通路の構成では、オイ
ルダムリング118の外側の背圧室A120aは
バランス穴126を介して吸入室122に常時通
じて低圧状態に、内側の背圧室B120bは高圧
力になつており、一圧縮行程時間が短いことに起
因して圧縮室C1,C2からのガス洩れ量が少ない
高速運転時にも、一定量の潤滑油が圧縮室C1
C2に供給されるので、油圧縮による入力増加が
大きくなるという問題があつた。
また圧縮機停止直後、密閉シエル1内の高圧側
と吸入室22の低圧側との圧力差が有り、背圧室
B120bの高圧状態の潤滑油、および圧縮機底
部の潤滑油が背圧室A120a、バランス穴12
6を通して吸入室122に流入し、圧縮機再起動
時には多量の潤滑油を圧縮することにより起動ト
ルクが過大で起動不可が生じたり、例え再起動が
可能であつても圧縮機破損が生じたり、あるいは
圧縮機外部への潤滑油の多量流失によつて最終的
には摺動部耐久性を損なうという重要な問題があ
つた。
一方、特開昭57−8386号公報でも提案されてい
る如く、圧縮室隙間を油膜シールする目的で、圧
縮機底部の油溜と圧縮室とを直接連通し、旋回ス
クロールのうず巻状のラツプの先端が、旋回運動
する毎に、その通路を間欠的に開閉することによ
つて圧縮室に潤滑油を間欠的に供給させる手段も
ある。しかしながら、圧縮機停止の際に、旋回ス
クロールのラツプの先端がこの供給孔を確実に閉
塞させ得る保証がない。このため圧縮機停止後、
油溜の潤滑油がその残存差圧によつて、圧出室に
流入・充満し、上記と同様の圧縮機破損などを招
くという問題があつた。
そこで、本発明は、圧縮機停止後、潤滑油を吸
入室や圧縮室に流入させないなどの潤滑油量を制
後することにより高効率で耐久性に優れたスクロ
ール圧縮機を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記問題を解決するために本発明のスクロール
圧縮機は、吐出圧力の作用する潤滑油供給元、絞
り通路、背圧室、固定スクロールの鏡板に設けた
バランス穴、吸入室を順次経由する差圧供給通路
を形成するとともに、そのバランス穴は、旋回ス
クロールラツプが一旋回運動する間に開閉され、
かつ吸入室またはこれに通じる吸入側と背圧室と
が間欠的に連通すべく旋回スクロールのラツプ支
持円盤との摺動面に開口して設けられ、旋回スク
ロールの停止時、そのラツプ支持円盤がバランス
穴の連通を遮断する位置に旋回スクロールを停止
させる位置を決める位置決め手段を備えたもので
ある。
作 用 本作用は上記構成によつて、圧縮機運転中は、
背圧室が閉空間にならず、潤滑油が旋回スクロー
ル背圧室、バランス穴を順次経由して吸入室に流
入し、その通路途中の摺動面を潤滑すると共に、
吸入ガスとともに圧縮室に流入して、その油膜シ
ール作用によつて圧縮室隙間を密封し、圧縮ガス
洩れを少なくする。また、圧縮機の回転速度が増
せば単位時間当りのバランス穴の開閉回数が多く
なつて給油通路抵抗が増加し、圧縮室への差圧給
油量が少なくなり、圧縮機回転数に応じて油圧縮
入力の損失が少くなる。さらに、バランス穴の開
閉により吸入室と背圧室との間に明確な差圧が生
じ、この差圧を利用して各摺動面への強制給油が
可能となる。圧縮機停止後は、背圧室と吸入室と
の間が遮断され、背圧室や潤滑油供給元の潤滑油
が残存差圧によつて吸入室に流入するのを防ぎ、
再起動時の液圧縮発生を防止し、高効率で耐久性
に優れたスクロール圧縮機を提供する。
実施例 以下本発明の一実施例のスクロール圧縮機につ
いて、図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の一実施例におけるスクロール
冷媒圧縮機の縦断面図を示すものである。
第2図において、1は密閉シエル、2は密閉シ
エル1に圧入固定された本体フレーム、3,4は
本体フレーム2の中心に設けられた軸受、5は軸
受3,4に支承された貫通した油穴6と軸受4に
対向した位置に油穴7を設けた駆動軸で、その上
端には偏心軸部8が設けられ下端には密閉シエル
1の底部の油溜9にまで伸びて没入している。1
0はモータでその回転子11は駆動軸5に、固定
子12は密閉シエル1に圧入固定されている。偏
心軸部8に連結し、その中心に軸受部13を備え
た旋回スクロール14のラツプ支持円盤15はそ
の上面に直立した旋回スクロールラツプ16が一
体的に形成され、その下面は本体フレーム2の上
端開口穴に突出したスラスト軸受座17に支承さ
れている。旋回スクロールラツプ16は、その平
面形状が渦巻き状をなし、その縦断面は矩形をな
し隣り合う旋回スクロールラツプ16は平行関係
にある。
自転阻止用のオルダムリング18は、平らなリ
ングの両面に互いに直交する平行キー形状の突起
部を備えたもので、ラツプ支持円盤15と本体フ
レーム2との間に設けられている。このオルダム
リング18の上面側の突起部はラツプ支持円盤1
5の背面に設けられたキー溝(図示せず)に、下
面側の突起部は本体フレーム2に設けられたキー
溝19にはめ込まれており、駆動軸5の回転によ
つてラツプ支持円盤15の軸受部13は駆動軸5
の軸心の回りに円運動をし、旋回スクロール16
は旋回運動する。また、本体フレーム2の上端面
には上端開口穴を塞いでラツプ支持円盤15の背
圧室20とした固定スクロール34の鏡板21が
スラスト軸受座17と共に旋回スクロール14を
遊嵌合状態ではさむように取り付けられている。
背圧室20はラツプ支持円盤15の外側の背圧室
A20aと背面側の背圧室B20bに隔離されて
いる。鏡板21にはその内側に環状の吸入室22
が設けられ、さらにその内側には旋回スクロール
ラツプ16に平行で同形状寸法の固定スクロール
ラツプ23を有し、この固定スクロールラツプ2
3の渦巻の中心部には密閉シエル1の内側を吐出
空間24とした吐出ポート25が設けられ、ラツ
プ支持円盤15との摺動面に開口して吸入室22
と背圧室A20aを連通する細穴のバランス穴2
6はラツプ支持円盤15がラツプ支持円盤15
が、最外周部に配置された圧縮室が吸入行程を終
了した時点から圧縮最終行程終了までの角度範囲
にある時のみ連通するように複数個配置されてい
る。
背圧室A20aと背圧室B20bとを連通する
スラスト軸受座17に設けられた細穴のバランス
穴27は、ラツプ支持円盤15が上記とは異なる
旋回角度範囲にある時のみ連通するように複数個
配置されている。
旋回スクロールラツプ16と固定スクロールラ
ツプ23との噛み合いは、第2図に示すように吐
出ポート25に関して対象に2つの三日月状の圧
縮室C1,C2が形成され、これらの容積は渦巻き
中心方向へ移動するにつれて狭められ、最終圧縮
行程で最小になる。また、環状の吸入室22には
側方より密閉シエル1を貫通した吸入管29が接
続され、密閉シエル1の上面には密閉シエル1の
内側面に向かつて開口した吐出管29が接続され
ている。密閉シエル1に圧入固定された本体フレ
ーム2の外側面には溝30が設けられ、この溝3
0が密閉シエル1内の鏡板21の側の吐出空間2
4とモータ10の側とを連通している。31は駆
動軸5に圧入固定された運動体系のバランスウエ
イトである。回転子11の上端面と本体フレーム
2にはそれぞれ対向して永久磁石32,33が取
り付けられ、冷媒ガスの吸入行程終了時にお互い
に接近するように配置されている。
以上のように構成されたスクロール冷媒圧縮機
について、以下第1図、第2図を用いてその動作
を説明する。
まず第1図はスクロール冷媒圧縮機の縦断面
図、第2図はスクロールラツプの噛み合いを示す
圧縮原理図で最外周部の吸入室の閉じ込みが完了
してから少しの角度を進行した状態を示してお
り、モータ10によつて回転子11が回転し、駆
動軸5が回転駆動されると旋回スクロール14が
旋回運動をし、吸入管28を通して冷媒ガスが吸
入室22に吸入され、この冷媒ガスは旋回スクロ
ールラツプ16と固定スクロールラツプ23のラ
ツプ間に形成された2箇所の圧縮室C1,C2に閉
じ込められ、旋回スクロールラツプ16の旋回運
動にともなつて圧縮室C1,C2の容積が漸次減少
され、冷媒ガスは圧縮され圧縮行程の終期で吐出
ポート25により吐出空間24へ吐出され、冷媒
ガス中に含まれる潤滑油の一部はその自重などに
よつて冷媒ガスから分離して密閉シエル1と本体
フレーム2との隙間などを経て底部の油溜9に収
集され、残りの潤滑油は吐出冷媒ガスと共に吐出
間29を経て外部の冷凍サイクルへ搬出される。
一方、固定スクロール34の鏡板21と本体フ
レーム2とによつて吐出空間24から隔離されて
形成された背圧室20を経由する高圧側の油溜9
から低圧側の吸入室22までの差圧給油は次のよ
うにして行なわれる。
すなわち、吐出冷媒ガスで充満された密閉シエ
ル内底部の油溜9の潤滑油は駆動軸5に設けられ
た油穴6,7と駆動軸5を支承する軸受3,4や
偏心軸部8の軸受部13の微小隙間を通過するこ
とによつて、漸次減圧され吸入圧力と吐出圧力と
の中間圧力状態で背圧室B20bに供給される。
更に潤滑油は、旋回スクロールラツプ16が、
最外周部に配置された圧縮室が吸入行程を終了し
た時点から圧縮最終行程終了までの旋回角度(圧
縮トルクが大きい状態)に位置する時に、ラツプ
支持円盤15によつて遮断を解かれたバランス穴
26を経て吸入室22に間欠給油され、吸入冷媒
ガスと共に再び圧縮吐出される。潤滑油がバラン
ス穴26,27を通して間欠給油されるとき、そ
の近傍の各摺動面は強制給油される。
この差圧給油方式によればラツプ支持円盤15
の背面の背圧室20の圧力は給油通路の通路抵抗
調整によつて吐出圧力に近い圧力から吸入圧力に
近い圧力にまで自由に設定できるので、ラツプ支
持円盤1の背面に作用する圧荷重と圧縮室内のガ
ス圧荷重との荷重差を自由に調整でき、それによ
つてラツプ支持円盤15を鏡板21の側へ押し付
けることも、また、鏡板21から離してスラスト
軸受座17の側に押し付けることもできる。
本実施例では定常運転時のラツプ支持円盤15
は鏡板21の側へスラスト力が作用すべく背圧室
20の圧力調整がなされている。
また圧縮機停止直後の無負荷状態では回転子1
1と本体フレーム2に取り付けられた永久磁石3
2,33の吸引作用によつて駆動軸5を回転さ
せ、ラツプ支持円盤15がバランス穴26,27
を遮断する位置にまで駆動軸5の停止角度を回転
制御する。この時のバランス穴26はラツプ支持
円盤15によつて遮断されている。
なお、スクロール圧縮機停止直後の吐出側圧縮
室と吸入側圧縮室との差圧によつてスクロール圧
縮機は一時的に膨張機になり逆回転し差圧が小さ
くなると徐々に静止状態に移行する。
以上のように本実施例によれば旋回スクロール
ラツプ16の一旋回運動の間にラツプ支持円盤1
5によつて開閉され、吸入室22(または吸入
側)と背圧室20とが間欠的に連通するようなバ
ランス穴26を固定スクロール34の鏡板21に
開口して設けると共に、吐出圧力の作用をする油
溜9、駆動軸9に設けた油穴6、軸受3,4と駆
動軸5との間の軸受隙間、背圧室B20b、スラ
スト軸受座17に設けたバランス穴27、背圧室
A20a、固定スクロール34の鏡板21に設け
られた細穴のバランス穴26、吸入室22を順次
経由する差圧給油通路を形成すると共に、旋回ス
クロールラツプ16が一旋回運動する間に開閉さ
れ、旋回スクロール14の停止時、ラツプの最外
周部に配置された圧縮室が吸入行程を終了した時
点から圧縮最終行程終了までの旋回角度(圧縮ト
ルクが大きい状態)を除く位置に、旋回スクロー
ル14を停止させるべく位置決め手段を備えたこ
とにより、圧縮機の起動開始と同時に吸入室22
の圧力が低下するので、油穴9から吸入室22へ
の差圧を利用した間欠給油が可能で、差圧給油の
立ち上がりを早めて摺動部の早期給油を実現でき
る。
また、圧縮室への潤滑油供給により、その油膜
シール作用によつて圧縮室隙間を密封し、圧縮効
率を高めることもできる。
更に、この間欠給油は駆動軸5の回転速度が増
せば駆動軸5の一回転当りのバランス穴26,2
7の開口時間が短くなつて通路抵抗が増し、それ
によつて圧縮機回転に応じた急速な圧縮室への給
油量低減制御が可能となる。
特に、圧縮室での圧縮冷媒ガス洩れが少なくな
つて潤滑油膜を利用したラツプ間のシールをあま
り必要としない高速回転においては、圧縮室への
潤滑油混入を少なくして入力損失と冷媒ガスへの
加熱の低減を図り、圧縮効率を向上させ、スクロ
ール圧縮機の特徴(高速回転・高効率)をより一
層高めることができる。
また、ラツプ支持円盤15で給油通路を開閉す
るときラツプ支持円盤15の摺動面に潤滑油を強
制的に取り入れることができるので、潤滑油膜を
利用した摺動面シール機能の増加や、冷媒ガス圧
縮時のスラスト荷重を受ける摺動面の耐久性向
上、摩擦損失の減少などができる。
また、本実施例によれば、ラツプの最外周部に
配置された圧縮室が吸入行程を終了した時点から
圧縮最終行程終了までの旋回角度範囲でのみバラ
ンス穴27を連通させることにより、旋回スクロ
ール14はこの行程の圧縮室圧力が最高となる関
係上、圧縮機停止直後の吐出空間と吸入室22と
の間の差圧によつて生じる旋回スクロール14の
旋回時には、この範囲で停止することがほとんど
ないのでバランス穴26が遮断され、極めて簡単
な方法で圧縮機停止後の差圧に基づく冷媒や潤滑
油の移動を制御することができ、圧縮機再起動時
の液圧縮や潤滑油不足が生じることもなく圧縮機
の破損を防止することができる。
また本実施例によれば、磁力を利用して旋回ス
クロール14の停止範囲を規制することにより、
簡便な方法で停止範囲を狭い範囲で規制すること
ができ、バランス穴の開閉制御の精度が向上して
再起動時などに生じ易い圧縮機の破損を少なくす
ることができる。
発明の効果 以上のように本発明は、吐出圧力の作用する潤
滑油供給元、絞り通路、旋回スクロールの背圧
室、固定スクロールの鏡板に設けたバランス穴、
吸入室を順次経由する差圧給油通路を形成すると
ともに、そのバランス穴は、旋回スクロールラツ
プが一旋回運動する間に開閉され、かつ吸入室ま
たはこれに通じる吸入側と背圧室とが間欠的に連
通するべく旋回スクロールのラツプ支持円盤との
摺動面に開口して設けられ、旋回スクロールの停
止時、ラツプ支持円盤がバランス穴の連通を遮断
する位置に旋回スクロールを停止させる位置を決
める位置決め手段を備えたことにより、圧縮室の
圧力が均衡して圧縮室が停止する時、旋回スクロ
ールを所定の旋回運動範囲内で停止させることが
できるので、圧縮停止時にバランス穴を確実に遮
断することができ、圧縮機停止後の潤滑油供給か
らの吸入室までの残存差圧に基づく冷媒や潤滑油
の移動を防止することができるので、圧縮機停止
中に潤滑油が圧縮室に流入充満することがなく、
圧縮機再起動時の液圧縮や潤滑油不足が生じるこ
ともなく、圧縮機の破損や圧縮機始動時の異音・
振動を防止し、耐久性、低振動・低騒音に優れた
スクロール圧縮機を実現することができる。
また、圧縮機の起動と同時に吸入室の圧力が低
下し、潤滑油供給元から軸受摺動部、背圧室を経
由して吸入室までの差圧給油通路における差圧を
早め、それによつて給油立ち上がりを早めて起動
初期の耐久性を向上することができる。
また、圧縮機の回転速度に応じた吸入室への間
欠給油ができ、給油量制御によつて、特に、高速
回転域においては背圧室と吸入室との間の開通時
間を短くして吸入室への潤滑油流入を少なくし、
それによつて入力損失や加熱損失の低減を図り、
高速回転・高効率というスクロール圧縮機の性能
をより一層高めることができるなど、数多くの優
れた特徴を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるスクロール
冷媒圧縮機の縦断面図、第2図は同スクロール圧
縮機の圧縮原理を説明する平面図、第3図は従来
のスクロール冷媒圧縮機の縦断面図である。 1……密閉シエル、2……本体フレーム、5…
…駆動軸、10……モータ、14……旋回スクロ
ール、15……ラツプ支持円盤、16……旋回ス
クロールラツプ、20……背圧室、21……鏡
板、22……吸入室、23……固定スクロールラ
ツプ、25……吐出ポート、26,27……バラ
ンス穴、34……固定スクロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に形
    成されたうず巻き状の固定スールラツプに対して
    旋回スクロールの一部をなすラツプ支持円盤上の
    旋回スクロールラツプをかみ合わせ、前記固定ス
    クロールラツプの外側には吸入室を形成し、前記
    ラツプ支持円盤は、駆動軸を支持する本体フレー
    ムと前記鏡板との間に形成され、かつ前記本体フ
    レームの外側の吐出圧力の作用する潤滑油供給元
    とは絞り通路を介して連通し、かつ前記本体フレ
    ームの外側の圧力よりも低圧力状態となる前記旋
    回スクロールの背圧室に遊合状態で配置され前記
    ラツプ支持円盤の自転阻止機構を介して旋回可能
    に支承され、前記固定スクロールラツプと前記旋
    回スクロールラツプとの間に形成される圧縮室の
    容積変化を利用して流体を圧縮するようにしたス
    クロール式圧縮機構を形成し、前記潤滑油供給
    元、前記絞り通路、前記背圧室、前記鏡板に設け
    たバランス穴、前記吸入室を順次経由する差圧給
    油通路を形成するとともに、前記バランス穴は、
    前記旋回スクロールラツプが一旋回運動する間に
    開閉され、かつ前記吸入室またはこれに通じる吸
    入側と前記背圧室とが間欠的に連通すべく前記ラ
    ツプ支持円盤との摺動面に開口して設けられ、前
    記旋回スクロールの停止時、前記ラツプ支持円盤
    が前記バランス穴の連通を遮断する位置に前記旋
    回スルロールを停止させる位置を決める位置決め
    手段を備えたスクロール圧縮機。 2 バランス穴は、ラツプの最外周部に配置され
    た圧縮室が吸入行程を完了した時点から圧縮最終
    行程終了までの旋回角度の範囲で、ラツプ支持円
    盤による遮断から解かれる位置に配置された特許
    請求の範囲第1項記載のスクロール圧縮機。 3 旋回スクロールを停止させる旋回角度位置決
    め手段が駆動軸に設けた磁気部材とこれに対向し
    て固定された磁気部材との間の磁気吸引力を利用
    して行なう構成の特許請求の範囲第1項記載のス
    クロール圧縮機。
JP1785885A 1985-01-31 1985-01-31 スクロ−ル圧縮機 Granted JPS61178589A (ja)

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JPS61178589A JPS61178589A (ja) 1986-08-11
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