JPH0534845U - 園芸用支柱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で強度に優れ、かつ植物の支持機能性に
優れた園芸用支柱を提供する。 【構成】 合成樹脂をもって断面Ｙ字形または十字形に
形成し、その放射状翼片部に所定間隔おきに切込みを形
成する。植物の茎部を束締する場合、上記切込み部にお
いて束締することで、束締具のずり落ちを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は草花類の添え木として使用される園芸用支柱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の支柱としては、金属製の細いパイプまたは針金を芯材として、 これの外周面に防錆のための合成樹脂層を被覆形成したものが一般的に多く用い られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この種の支柱は、植物に添わせて立設し、当該植物の茎部と束 締して使用される場合が多いものであるところ、次のような欠点があった。１つ は、細い針金製等の束締具で支柱と茎とを一緒に締り付けた場合、その束締力が 茎部に直接作用して茎を傷め易い点である。また他の１つは、支柱の周面が平滑 であるために、束締具が自重で滑落し易く、風の影響等を受けて支柱の下部領域 にまでずり落ち、所期する支柱の役目が十分に果たされないことがある点である 。 この考案は、上記のような問題点に鑑み、それらを改善しうると共に、一層 安価でしかも花壇用フレーム材としても好適に使用しうるような支柱を提供しよ うとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、中心部から放射状に３個以上の翼片部がのびた断面Ｙ字形、十字 形等の異形断面を有する硬質合成樹脂棒状体からなり、長さ方向において所定間 隔おきに前記翼片部に切込みが形成されてなる園芸用支柱を要旨とする。

【０００５】

【実施例】

図１ないし図４において、（１）はこの考案に係る園芸用支柱であり、ポリエ チレン、ポリ塩化ビニル等の硬質ないし半硬質の合成樹脂棒状体からなり、断面 が十字形に形成されている。即ち、断面の中心部から放射状に４個の翼片部（１ ａ）がのびたものとなされている。もっとも、３つの翼片部を等間隔に有する断 面Ｙ字形のものに形成しても良い。ただ、５個以上の翼片部を形成することは、 隣接する翼片部間の間隔が小さいものとなり、植物の茎部の保持用空間が不十分 なものとなるため、この考案においては除外される。

【０００６】 支柱（１）の大きさは、上記翼片部（１ａ）の外方端を結ぶ見掛け上の直径に おいて５〜１０ｍｍ程度に形成される。また長さは、１０〜３０ｃｍ程度の比較 的短かいものに形成される。

【０００７】 支柱（１）には、その長さ方向において所定間隔おきに、前記翼片部（１ａ） に切込み（２）が設けられている。この切込み（２）は、束締具（３）の引掛か りを構成して、そのずり落ちを防止すると共に、植物の成育の測長目盛りの役目 を兼ねるものであって、図示のようなコ字状に形成されるほか、Ｖ字状、Ｕ字状 、円弧状等に形成しても良い。

【０００８】 上記の支柱（１）は、花壇あるいは植木鉢等に植えられた植物に沿わせるよう にして土壌中に下部を差し込んで立設し、要すれば図２に示すように切込み（２ ）の存する部位において細い針金あるいは紐等の束締具（３）により植物の茎部 （Ｐ）と一緒に束締されるものである。この際茎部（Ｐ）は、図２に示すように 、支柱（１）の隣接する翼片部（１ａ）（１ａ）間に嵌まり込むように位置させ ることができる。従って、茎部（Ｐ）の安定保持作用が向上されると共に、束締 具（３）による損傷のおそれを軽減できる。

【０００９】 この考案に係る支柱（１）は、上記のような単独による使用のほか、接続具（ ４）を利用して長さ方向に複数本を接続して、植物の成育に合わせて任意の長さ に増大して使用することもできる。

【００１０】 接続具（４）は、図１、３及び４に示すように、短円筒状の合成樹脂成形品か らなり、長さ方向の中央部に隔壁（４ａ）を有して、上下に２つの嵌合部（５） （５）が区画形成され、これらにそれぞれ支柱（１）（１）密嵌することにより 、相互を接続しうるようになされたものである。

【００１１】 接続具（４）は更に、その一端部寄りの位置において、周壁の対向部位に各２ つづつの連結用突起（６）（６）とこれに対応する嵌合孔（７）（７）が設けら れている。そして、これらの突起（６）と嵌合孔（７）を嵌め合わせることで、 図５に示すように支柱（１）を三方位に連結して図６に示すようなプランター（ ８）用の立体フレーム（Ｆ₁ ）を構成したり、あるいは１対の連結支柱（１）（ １）を頂部どおしで連結して植木鉢（９）上に人字状フレーム（Ｆ₂ ）を構成す ることができるものとなされている。

【００１２】

【考案の効果】

この考案に係る合成樹脂をもって断面Ｙ字状または十字状に形成されたもので あり、再生樹脂材料を用いて押し出し成形により簡単に量産でき、極めて安価に 提供しうると共に、断面形状がＹ字形あるいは十字形のものであることにより、 強度に優れたものとなしうる。

【００１３】 また、長さ方向に所定間隔おきに、翼片部に切欠きが形成されていることによ り、植物の茎を束締した場合に束締具のずり落ちを防止できると共に、茎が隣接 する翼片部間にはまり込んで位置されることも相俟って、植物の安定支承効果に 優れる。かつ上記のように束締具のずれ落ちがないことにより、それを強く締め 付ける必要がないこと、及び茎が隣接の翼片部間にはまり込んで位置して束締具 に接する部分が減少されることが相俟って、植物の茎を傷めるおそれが少ない。 更には、実施例に示したような簡単な接続具を併用して、長さ方向に複数個の 支柱を連結して長さを増大したり、あるいはフレームに組立てて使用するなど、 用法展開の自由度に優れたものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の斜視図。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線の断面図。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線の断面図。

【図４】支柱の接続状態を示す一部縦断面図。

【図５】支柱を三次元方向に連結する場合の連結態様を
示す断面図。

【図６】立体フレームの構成状態を示す斜視図。

【図７】人字状フレームの構成状態を示す正面図。

【符号の説明】

（１）…支柱 （１ａ）…翼片部 （２）…切込み （４）…接続具 （５）…嵌合部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心部から放射状に３個以上の翼片部が
   のびた断面Ｙ字形、十字形等の異形断面を有する硬質合
   成樹脂棒状体からなり、長さ方向において所定間隔おき
   に前記翼片部に切込みが形成されてなる園芸用支柱。