JPH05347430A - 半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光装置

Info

Publication number
JPH05347430A
JPH05347430A JP17685591A JP17685591A JPH05347430A JP H05347430 A JPH05347430 A JP H05347430A JP 17685591 A JP17685591 A JP 17685591A JP 17685591 A JP17685591 A JP 17685591A JP H05347430 A JPH05347430 A JP H05347430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
edge
semiconductor light
semiconductor
bonding pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17685591A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunichi Sato
俊一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Research Institute of General Electronics Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Research Institute of General Electronics Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Research Institute of General Electronics Co Ltd, Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Research Institute of General Electronics Co Ltd
Priority to JP17685591A priority Critical patent/JPH05347430A/ja
Publication of JPH05347430A publication Critical patent/JPH05347430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】600dpi以上のような高密度に発光部を形
成でき、ワイヤーボンディングによる発光素子へのダメ
ージを生じなくする。 【構成】 モノリシックに複数個、少なくとも一列配置
して、発光部2が半導体基板1上に形成されている。発
光部2の発光層に対して半導体基板1と反対側に形成さ
れた個別電極16と、外部の駆動回路に対して電気的な
接続をとるために、半導体基板1側の面上に形成された
ボンディングパット4の間を、配線3で電気的に接続さ
れている。その配線3は、発光部2の端面のうち、光出
射方向とは反対側の絶縁性誘電体膜18をはさんでボン
ディングパット4に近い側の一方の後端面上を含んでお
り、金属材料を用いて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノリシックに集積さ
れた半導体発光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式による画像形成装置
や光プリンター等の光源等に利用するための発光ダイオ
ードアレイや、光ディスクの高速記録光源等に利用する
ための半導体レーザーアレイ等の個別動作可能な端面発
光型半導体発光素子アレイの研究が進められている。
【0003】これらの端面発光型半導体発光素子アレイ
は高性能化のために、発光素子を高密度に並列的に配置
することが望まれている。そのために端面発光型半導体
発光素子アレイは一般に、例えば発光ダイオードアレイ
で説明すると、図9に示すようにPN接合が形成された
ウエハに主表面からPN接合を越える細薄31を多数平
行に刻設することによって得られている(特開昭60−
23373号公報参照)。
【0004】すなわち上記の細薄31を多数、できるだ
け短かい間隔で設けることにより共通の第1導電型層3
2(N型、又はP型)上に、第2導電型層33(P型、
又はN型)が多数に分割され、多数の端面発光型半導体
発光素子が高密度に形成されるものである。そして、P
N接合面を含み上記細薄31に対して垂直にウエハを切
断し、実装用基板34上にマウントされ、上記第2導電
型層上に設けられた個別電極35から実装用基板34上
に設けられたボンディングパット36へワイヤーボンデ
ィングにより配線がなされている。
【0005】また、半導体レーザの高出力化の研究もさ
かんに行われている。高出力化の方法の1つとして図1
0に示すように、端面発光型半導体レーザ素子41の光
取り出し方向42に対して反対方向43の端面にレーザ
の発振波長に対して高反射率を有する膜を形成し、反射
鏡とすることが行われている。反射鏡としては屈折率の
違う2種類の誘電体44及び45を発振波長の1/4波
長の光学的厚さで交互に積み重ねて形成する誘電体多層
膜や、金属反射鏡等が用いられている。形成方法として
はウエハから半導体レーザ素子をへき開等により切り出
してから行っている。
【0006】また、半導体レーザーのハイブリット化の
例として、図9に示すような素子上部の個別電極35に
直接ワイヤーボンディングをし、個別動作させる方法以
外の例を図11に示す(JAPANESE JOURNAL OF APPLIED
PHYSICS vol.28,No.3,MARCH,1989,pp.L468-L469、参
照)。この半導体レーザーアレイは共振器長300μm
にへき開され、端面の反射率をSiO2とAuを用い1
0%〜90%にコーティングすることにより構成されて
いる。また、この半導体レーザーアレイは、パターン化
された配線を有したシリコンカーバイトサブマウント5
0上に、ジャンクションダウンでパターン化された配線
上に個別電極をそれぞれ対応させてマウントされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示す従来の端面発光型半導体発光素子アレイは、各素子
上部の個別電極35から外部の駆動回路に対して電気的
な接続をとるために設けられたボンディングパット36
への電気的配線がワイヤーボンディング37により形成
されている。従って、高密度化はワイヤーの幅等で決ま
るワイヤーボンディング密度により制限されてしまい、
600dpi等の高密度化は困難である。また、ワイヤ
ーボンディング37による発光素子へのダメージ、例え
ばボンディングの際の熱、振動等により、発光効率の劣
化及び寿命の低減等が生じてしまうという問題点があ
る。
【0008】また、端面発光型半導体発光素子アレイの
発光素子が半導体レーザーであり、ワイヤーボンディン
グを用いない図11のような従来例の場合においては、
パターン化された配線を有したサブマウント上に半導体
レーザーアレイチップを精度良くダイボンディングしな
ければならないが、この場合半導体レーザーアレイチッ
プはジャンクションダウンにする必要があり、直接個別
電極を観察できない等の理由により、高密度に集積され
た半導体レーザーアレイチップを精度良くダイボンディ
ングするのは非常に困難である。さらに、この場合、レ
ーザ素子の高出力化等のために端面コーディングを行う
場合には、半導体レーザアレイチップをへき開により切
断した後で別途素子端面上に形成されており、作製工程
は多く非常に複雑で作製は困難である。
【0009】また、一般に絶縁性誘電体膜上の金属にワ
イヤーボンディングする場合、それぞれの材料の密着性
の悪さや、反応による材料の物性値の変化により、例え
ばSiO2上のAuのようにワイヤーボンディングによ
るはがれが生じやすい等の問題があり、それぞれの材料
の選び方によっては歩留まりを上げるのは非常に困難で
ある。
【0010】本発明の目的は、上述した従来の問題点を
解消することを目的とし、例えば600dpi以上のよ
うな高密度に発光部を形成でき、ワイヤーボンディング
による発光素子へのダメージを生じなくすることができ
る半導体発光装置を提供することにある。また、本発明
の他の目的は、主光出射端面からの光取り出し効率を増
加させ、さらに、外部の駆動回路に対して電気的な接続
をとるためにモノリシックアレイ基板上に設けられた各
発光素子に対応するボンディングパットの密着性を良く
し、しかも作製の容易な端面発光型半導体発光素子アレ
イ構造を有する半導体発光装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の特
徴は、半導体基板上にモノリシックに複数個少なくとも
一列配置してなる端面発光型半導体発光素子アレイ構造
を有する半導体発光装置において、端面発光型半導体発
光素子内に基板と平行に形成された発光層に対して半導
体基板と反対側の上記発光素子上に形成された個別電極
と、外部の駆動回路に対して電気的な接続をとるために
端面発光型発光素子の光出射方向(前端面)以外の方向
の発光素子の形成されていない基板面上に絶縁性誘電体
膜をはさんで形成されたボンディングパットとの間を、
端面発光型半導体発光素子の2つの光出射端面のうち上
記ボンディングパットに近い側の一方の光出射端面(後
端面)上を絶縁性誘電体膜を介して通り、更に上記基板
上の絶縁性誘電体膜上を金属材料を用いて電気的に配線
接続したことにある。なお、上記配線、ボンディングパ
ット用金属は、単層、多層のいずれでも良く、配線材料
とボンディングパット材料は各々別々の材料を用いても
良い。
【0012】請求項2に係る発明の特徴は、上記端面発
光型半導体発光素子として半導体レーザーを用いた場合
には、更にその後端面上の配線用金属材料を後端面の反
射鏡として利用したことにある。請求項3に係る発明の
特徴は、好ましくは上記金属材料のうち、少なくともボ
ンディングパットはCr/Auからなる2層構造とし、
また上記絶縁性誘電体膜をSiO2で構成していること
にある。つまり、SiO2とAuの間にCrを挾んでい
るのである。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、個別電極とボン
ディングパットの間を配線すると、ボンディングパット
の形状、配列、密度、寸法と独立に、端面発光型半導体
発光素子の形状、配列、密度、寸法を選ぶことができ
る。また、半導体発光素子の製造と共にボンディングパ
ットへの配線が行なえるので、ワイヤーボンディングに
よる端面発光型半導体発光素子へのダメージがなくな
る。
【0014】また、請求項2記載の発明によれば、端面
発光型半導体レーザーに対して、上記のような配線接続
構造を用いたことにより、端面発光型半導体レーザーの
後端面は、発振波長に対して絶縁性誘導体膜と金属膜の
多層膜が高反射ミラーとなり得る。また、請求項3記載
の発明によれば、個別電極とボンディングパットの間の
配線やボンディングパットの金属材料としてCr/Au
の2層構造を用い、絶縁性誘電体膜としてSiO2を用
いた場合には、絶縁性誘電体膜と金属材料との密着性が
向上する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1に示
す実施例は、端面発光型半導体発光素子として発光ダイ
オードを用いた発光ダイオードアレイチップの平面図で
あり、図2は、その詳細斜視図である。 端面発光型発
光ダイオードアレイ2(2−1〜2−256)はドット
密度が600dpi相当であり、n型GaAs基板1上
に256素子形成されている。この発光ダイオードアレ
イ2の積層構造は図3(図2の発光ダイオードの光出射
方向A−A′断面)に示すように、基板1の上にMOV
PE法(Metal OrganicVapor Phase Epitaxy)により、
n型GaAsバッファー層11、n型Al0.4Ga0.6
sクラッド層12、発光層であるAl0.2Ga0.6As活
性層13、p型Al0.4Ga0.6Asクラッド層14、p
型GaAsキャップ層15の複数の層より形成されてい
る。この積層構造は所謂ダブルヘテロ構造を含んでい
る。
【0016】この積層構造の表面、即ちキャップ層15
上面から基板1の表面までアレー方向に対して直角に幅
10μmで該基板1に達する分離溝5(図2参照)が塩
素系ガスを用いたドライエッチング法によって形成され
ており、この分離溝5によって発光ダイオードアレイ2
内の各発光ダイオード(2−1〜2−256)が電気的
に分離されている。また各発光ダイオードの光出射端面
2aは基板1面に対して垂直に、且つアレイ方向に平行
に形成されていて、基板1のアレイ方行に平行な辺1a
(図1参照)に近接した位置、すなわち10μm離れて
配置されている。
【0017】さらに、これらの各発光ダイオードのキャ
ップ層15上にはそれぞれAu−Zn/AuからなるP
側電極16が形成され、又基板1の裏面にはAu−Ge
/Ni/AuからなるN側電極17が形成されている。
このP側電極16は図1に示すように端面発光型発光ダ
イオードアレイ2の光出射端面2aと該端面発光型発光
ダイオードアレイ2の後方に配置されたボンディングパ
ット4(4−1〜4−256)へ、P側電極16上から
端面発光型発光ダイオードアレイの後端面2b上を絶縁
性誘導体膜18であるSiO2をはさんでボンディング
パット4へ配線3がなされており、電気的に接続されて
いる。その配線3は金属材料であるCr/Auの2層構
造からなっている。なおボンディングパット4と配線3
は同じ材料であり同時に形成されるものである。この配
線用ボンディングパット4は光出射方向に4−1〜4−
4のようにそれぞれ4段に配列されており、高密度実装
が可能になっている。
【0018】なお配線3とボンディングパット4は、真
空蒸着法により同時に形成され、蒸着時にアレイチップ
は蒸着源に対し、主裏面からおよそ45°ボンディング
パット側に傾けてホールドされており、後端面2bにお
ける断切れを防いでいる。またこの配線3とボンディン
グパット4の形成にはレジストを用いたいわゆるリフト
オフ法を用いている。これにより、ボンディングによる
ダメージから素子を保護し、発光効率の劣化、及び寿命
の低減を防いでいる。また、端面発光型発光ダイオード
上に直接、ワイヤーボンディング7をしていないのでボ
ンディングパット4と端面発光型発光ダイオードの形
状、配列、密度、寸法は独立に制御でき、600dpi
と高密度のアレー化が達成できるのである。なお、発光
ダイオードアレイチップは配線用ボンディングパット4
から図示しないドライバー回路チップとワイヤーボンデ
ィング7により接続される。また、発光ダイオードアレ
イチップは、ブレーを用いたダイシングにより、切断さ
れている。
【0019】さらに、端面発光型発光ダイオードの発光
層である活性層の面に垂直に形成された後端面2b上に
絶縁性誘導体膜18であるSiO2(4500オングス
トローム),Cr(150オングストローム),Au
(4000オングストローム)が形成されていることに
より、SiO2,Cr,Auが無ければ後端面2bから
出射されていた光が、高反射率を有するSiO2/Cr
/Au膜により反射され、この光の一部が、光出射端面
2aから出射し、光出力の増加に寄与する。そこで、こ
の効果を有効に利用するためには、素子長L(光出射端
面2aと後端面2bの距離)を短くし、反射光の吸収量
を少なくすると良く、また発光ダイオードアレイチップ
の作りやすさをも考慮して、本実施例では上記素子長L
を50μmとしている。このようにして構成された端面
発光型発光ダイオードアレイ2は、膜特性の均一性に優
れたMOVPE法により作製されているため、同一の発
光ダイオードアレイチップ内においては、光出力のばら
つきが5%以下になっている。
【0020】尚、この発光ダイオードアレイチップの形
成に用いられる材料としては、III−V族化合物半導体
であるGaAs,AlGaAs,AlGaInP,In
P,InGaAsP,InGaP,InAlP,GaA
sP,GaN,InAs,InAsP,InAsSd
等、あるいは、II−VI族化合物半導体であるZnSe,
ZnS,ZnSSe,CdSe,CdSSe,CdT
e,HgCdTe等、さらには、IV− VI 族化合物半導
体であるPbSe,PbTe,PbSnSe,PbSn
Te等であり、それぞれの材料の長所を生かして積層構
造に適用することが可能である。また、活性層としAl
GaAs系の材料を用いた場合、GaAsまたはAl組
成が0より大きく0.45より小さい値をもつAlGa
Asが用いられ、その場合クラッド層24は活性層23
より禁制帯幅の広いAlGaAsを用いれば良い。
【0021】尚、発光ダイオードアレイチップ上の端面
発光型発光ダイオードアレイ2においてはN型をP型,
P型をN型として構成しても良い。また、分離溝5は積
層構造表面より基板1に達するように形成されている
が、本質的には、隣接する端面発光型発光ダイオードの
活性層13間を電気的に分離すれば良いことから、分離
溝5の底部が必ずしも基板1まで達している必要はな
く、活性層13を通りクラッド層12に達していれば充
分機能するものである。また、このような分離溝5は通
常エッチング等の方法により形成されるが、基板1面に
垂直な側面を有する幅の狭い分離溝5を高精度に形成さ
れることが望ましく、このような観点から、異方性の高
いドライエッチング法等を用いることが望ましい。
【0022】また、上記絶縁性誘電体膜18としてSi
2で説明したが、Si34,Al23など他の材料で
も良く、単層のみならず多層でも良い。また、上記配線
用金属材料3としてCr/Au2層構造で説明したが、
Au単層でも良く、Al,Al−Si,Al−Si−C
u,Cu等の他の材料でも良い。ただし、少なくともボ
ンディングパット4は、両者の密着性が良いことが望ま
しく、そのような観点から、両者の材料としては、Si
2,Cr/Au,SiO2とAl等の組み合わせが好ま
しい。
【0023】次に、端面発光型半導体発光素子として半
導体レーザーを用いた第2の実施例について説明する。
半導体レーザーは活性層AlxGa1-xAs(X=0,発
振波長λとして0.88μm)の2回の結晶成長を用い
た、いわゆるSAS(Self-Aligned Structure)型レー
ザー素子の例について説明する。図4は半導体レーザー
アレイの平面図であり、図5は図4の発光部を含んだB
−B′断面図である。
【0024】半導体レーザーアレイ22(22−1〜2
2−4)はドット密度が600dpi相当であり、N型
GaAs基板1上に4素子形成されている。この半導体
レーザーアレイ22の発光部の積層構造は図5に示すよ
うに、AlxGa1-xAs(X=0)13を活性層とした
ダブルヘテロ構造を含んでいる。なお、図5において、
図3と同一の層には同一の符号が付けてある。また、半
導体レーザーアレイの後端面22b上には、絶縁性誘電
体膜であるSiO218がおよそ1500オングストロ
ーム、その上に金属材料であるAu3がおよそ4000
オングストローム形成されており、基板1側との絶縁及
び、個別電極(P側電極16)とボンディングパット4
との配線接続を行っている。また、ボンディングパット
はCr/Au(150オングストローム)の2層構造と
なっている。
【0025】このようにして得られた半導体レーザーア
レイは、第1の実施例に示した発光ダイオードアレイと
同様に高密度化に有利であるなどの利点を有するが、特
に特徴的なのが、半導体レーザーアレイの後端面22b
が、レーザー共振器の高反射ミラーとなることである。
図6にGaAs上のAuの反射率の膜厚依存性の計算結
果を示す。波長λを0.88μmとし、金の屈折率ηの
実数部nの実部を0.166、虚部を5.355として
いる。この図より、膜厚1000オングストローム程度
は反射率がおよそ92%となることがわかる。
【0026】また、図7にGaAs上のAuとSiO2
の膜厚を変化させたときの反射依存性の計算結果を示
す。SiO2の屈折率をη=1.46とし、吸収はない
ものとしている。この図より、SiO2の膜厚をλ/4
ηに制御すれば、金単体の反射率よりもさらに向上する
ことがわかる。なおピーク反射率が得られるSiO2
厚さは、λ/4nの奇数倍であり、1507オングスト
ローム,4521オングストローム,…,となってい
る。以上のように、この絶縁性誘電体膜であるSiO2
18と金属材料であるAu3を用い、膜厚を制御するこ
とで、半導体レーザーの後端面22bの反射率を任意の
値にすることが可能であり、個別電極(P側電極16)
とボンディングパット4の電気的接続をとること以外
に、高反射ミラーとして用いることができるのである。
【0027】なお、本実施例では、半導体レーザーとし
て、活性層AlxGa1-xAs(X=0,λ=0.88μ
m)のSAS型レーザー素子について説明したが、光共
振器として反射面を有するものであれば、SAS型レー
ザー以外のBH型レーザーその他の諸々の構造の半導体
レーザー素子に本方法が適用可能であることは明らかで
ある。
【0028】ここで、半導体レーザーアレイの後端面2
2b上の配線材料として、Auを用いているが、密着性
と作り易さを考慮しボンディングパットと同じくCr/
Au(150オングストローム)の2層を用い同時に形
成しても良い。また、Al,Cu等他の材料でも良いが
望ましくは、レーザーの発振波長に対して高反射率を有
する材料であると良く、例えば、λ=880nmに対し
ては、Au,Cu等が考えられる。
【0029】次に、端面発光型半導体発光素子として半
導体レーザーを用いた図8に示す第3の実施例について
説明する。この断面図においても図3と同一の層には同
一の符号が付けてある。この実施例が、半導体レーザー
を用いた第2の実施例と異なっている点は、半導体レー
ザーアレイの光出射端面22a上に、上記絶縁性誘電体
膜であるSiO219がおよそ1500オングストロー
ム形成されていることである。
【0030】このような構造の半導体レーザーは、光出
射端面22aの反射率をも制御が可能であり、発振波長
λに対してSiO219の膜厚をλ/4に近くすれば、
反射率が数%のいわゆる無反射コーティングとなる。S
iO219の膜厚を制御することにより半導体レーザー
アレイの後端面22bのみならず光出射端面22aの反
射率をも制御できるので、高出力化など種々の用途に合
わせた反射率をもった半導体レーザーアレイの作製がで
きる。また、SiO219の形成法としてステップカバ
レージの良いプラズマCVD法を用いれば、光出射端面
22a上と後端面22b上に同時に同一膜厚のSiO2
を形成でき作製工程が簡略化できるという利点を有す
る。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、端面発光
型半導体発光素子の個別電極とボンディングパットの間
を、光出射方向とは反対側の後端面上を、絶縁性誘導体
膜をはさんで配線したことにより、ボンディングパット
の形状、配列、密度、寸法と独立に端面発光型半導体発
光素子の形状、配列、密度、寸法を選ぶことができるの
で、例えば、600dpi以上の高密度のアレイが形成
でき、プリンター光源として用いた場合には、解像度の
すぐれた印字を行うことができる。また、ワイヤーボン
ディングによる端面発光型半導体発光素子へのダメージ
がなくなり、発光効率の劣化、寿命の低減を防ぐことが
できる。
【0032】また、請求項2記載の発明によれば、半導
体レーザーに対して、上記配線構造が設けられているこ
とにより、半導体レーザーの発振波長に対して、絶縁
性、誘電体膜と金属膜が、90%の高反射ミラーとなり
得るので、半導体レーザーチップを切断してから高反射
ミラーを形成する必要がなく、容易に、高反射ミラーが
形成でき、半導体レーザーの高出力化などの高性能化に
有利である。また、請求項3記載の発明によれば、上記
個別電極とボンディングパットの間の配線を金属材料の
Cr/Auの2層構造を用い、絶縁性誘電体膜としてS
iO2を用いると、CrとSiO2の密着性は良好であ
り、ワイヤーボンディングによる。金属材料のはがれ
は、生じにくくなり、ボンディングの歩留まりが向上す
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の平面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の詳細斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例のA−A′断面図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例の平面図である。
【図5】本発明の第2の実施例のB−B′断面図であ
る。
【図6】Auの膜厚と反射率の関係を示すグラフであ
る。
【図7】SiO2の膜厚と反射率の関係を示すグラフで
ある。
【図8】本発明の第3の実施例の断面図である。
【図9】従来の端面発光型半導体発光素子アレイの斜視
図である。
【図10】従来の半導体レーザの高出力化を図った半導
体レーザ装置の構成図である。
【図11】ワイヤーボンディングを用いず、半導体レー
ザーのハイブリット化を達成した従来の半導体発光素子
アレイの構成図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2,2−1,……,2−256 端面発光型発光ダ
イオードアレイ 2a 前端面 2b 後端面 3,3−1,……,3−256 配線 4 4−1,……,4−256 ボンディングパッ
ト 5 分離溝 16 個別電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノリシックに複数個、少なくとも一列配
    置してなる端面発光型半導体発光素子アレイ構造を有す
    る半導体発光装置において、前記端面発光型半導体発光
    素子の発光層に対して半導体基板と反対側に形成された
    個別電極と、外部の駆動回路に対して電気的な接続をと
    るために、前記端面発光型半導体発光素子の前記発光層
    に対して前記半導体基板側の面上に形成されたボンディ
    ングパットの間を、前記端面発光型半導体発光素子の端
    面のうち、光出射方向とは反対側の絶縁性誘電体膜をは
    さんで上記ボンディングパットに近い側の一方の後端面
    上を含んで、金属材料を用いて電気的に配線接続した構
    造を持つことを特徴とする半導体発光装置。
  2. 【請求項2】モノリシックに複数個、少なくとも一列配
    置してなる端面発光型半導体レーザアレイ構造を有する
    半導体発光装置において、端面発光型半導体レーザの発
    光層に対して半導体基板と反対側に形成された個別電極
    と、外部の駆動回路に対して電気的な接続をとるために
    前記端面発光型半導体レーザの発光層に対して前記半導
    体基板側の面上に形成されたボンディングパットの間
    を、前記端面発光型半導体レーザの端面のうち、取り出
    し光出射方向とは反対側の絶縁性誘電体膜をはさんで前
    記ボンディングパットに近い側の一方の後端面上を含ん
    で、金属材料を用いて電気的に配線接続し、その後端面
    上の配線用金属材料を後端面の反射鏡として利用した構
    造を持つことを特徴とする半導体発光装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の半導体発光装
    置において、前記配線と前記ボンディングパットのため
    の前記金属材料のうち、少なくとも前記ボンディングパ
    ットの材料はCr/Auからなる2層構造であり、ま
    た、前記絶縁性誘電体膜がSiO2で構成されることを
    特徴とする半導体発光装置。
JP17685591A 1991-07-17 1991-07-17 半導体発光装置 Pending JPH05347430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17685591A JPH05347430A (ja) 1991-07-17 1991-07-17 半導体発光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17685591A JPH05347430A (ja) 1991-07-17 1991-07-17 半導体発光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05347430A true JPH05347430A (ja) 1993-12-27

Family

ID=16021007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17685591A Pending JPH05347430A (ja) 1991-07-17 1991-07-17 半導体発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05347430A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0858155A (ja) * 1994-08-24 1996-03-05 Rohm Co Ltd Ledプリントヘッド、およびledアレイチップ、ならびにそのledアレイチップの製造方法
JPH09153758A (ja) * 1995-09-29 1997-06-10 Toshiba Corp 弾性表面波デバイス
JPH09307190A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Fuji Photo Film Co Ltd AlInGaN系半導体発光素子および半導体発光装置
JPH11220205A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Sharp Corp 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP2000036619A (ja) * 1998-05-13 2000-02-02 Toyoda Gosei Co Ltd Iii族窒化物系化合物半導体発光素子
JP2001189519A (ja) * 1999-12-28 2001-07-10 Toshiba Corp 半導体レーザ装置
JP2002141551A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Fuji Photo Film Co Ltd 発光ダイオード
JP2002164575A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体発光素子
JP2004014943A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Sony Corp マルチビーム型半導体レーザ、半導体発光素子および半導体装置
US7109529B2 (en) 1998-05-13 2006-09-19 Toyoda Gosei Co., Ltd. Light-emitting semiconductor device using group III nitride compound
JP2007096090A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd 半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法
JP2018032804A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 株式会社沖データ 半導体装置、光プリントヘッド、画像形成装置、及び半導体装置の製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0858155A (ja) * 1994-08-24 1996-03-05 Rohm Co Ltd Ledプリントヘッド、およびledアレイチップ、ならびにそのledアレイチップの製造方法
JPH09153758A (ja) * 1995-09-29 1997-06-10 Toshiba Corp 弾性表面波デバイス
JPH09307190A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Fuji Photo Film Co Ltd AlInGaN系半導体発光素子および半導体発光装置
JPH11220205A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Sharp Corp 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP2000036619A (ja) * 1998-05-13 2000-02-02 Toyoda Gosei Co Ltd Iii族窒化物系化合物半導体発光素子
US7109529B2 (en) 1998-05-13 2006-09-19 Toyoda Gosei Co., Ltd. Light-emitting semiconductor device using group III nitride compound
JP2001189519A (ja) * 1999-12-28 2001-07-10 Toshiba Corp 半導体レーザ装置
JP2002141551A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Fuji Photo Film Co Ltd 発光ダイオード
JP2002164575A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体発光素子
JP2004014943A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Sony Corp マルチビーム型半導体レーザ、半導体発光素子および半導体装置
JP2007096090A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd 半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法
JP2018032804A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 株式会社沖データ 半導体装置、光プリントヘッド、画像形成装置、及び半導体装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7881356B2 (en) Semiconductor laser apparatus and method of manufacturing the same
JP4352337B2 (ja) 半導体レーザおよび半導体レーザ装置
US5365536A (en) Semiconductor laser
US20100260227A1 (en) Semiconductor laser apparatus and fabrication method thereof
JP2869279B2 (ja) 半導体レーザダイオード及びその製造方法並びに半導体レーザダイオードアレイ
US20070165686A1 (en) Semiconductor laser device, semiconductor laser device mounting structure, semiconductor laser device manufacturing method and semiconductor laser device mounting method
WO2000016455A1 (fr) Element lumineux semi-conducteur et laser a semi-conducteur
JP4966283B2 (ja) 半導体レーザ装置およびその製造方法
US7817694B2 (en) Semiconductor laser apparatus and manufacturing method thereof
JPH05347430A (ja) 半導体発光装置
JP2002118331A (ja) 集積型半導体発光装置及びその製造方法
US4977570A (en) Semiconductor laser array with stripe electrodes having pads for wire bonding
JP4583058B2 (ja) 半導体レーザ素子
US20070001578A1 (en) Multiwavelength laser diode
JP4697488B2 (ja) マルチビーム半導体レーザ
JP4334845B2 (ja) 面発光レーザ及び面発光レーザアレイ及び光送信モジュール及び光送受信モジュール及び光通信システム及びレーザプリンター及び光ピックアップシステム
JP5277066B2 (ja) 半導体発光素子およびその製造方法
JP4885434B2 (ja) 半導体レーザ素子、光ディスク装置および光伝送システム
JP4935676B2 (ja) 半導体発光素子
US20080054272A1 (en) Semiconductor light-emitting device and method of manufacturing the same
JPH07335975A (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ素子
US6501778B1 (en) Plane emission type semiconductor laser and method of manufacturing the same
JPH11340570A (ja) 光電変換素子およびその製造方法
JP3236401B2 (ja) 光プリンター光源
JP2630206B2 (ja) 高出力パルスレーザダイオードモジュール