JPH05344875A - 食品素材の高圧処理方法 - Google Patents
食品素材の高圧処理方法Info
- Publication number
- JPH05344875A JPH05344875A JP3054883A JP5488391A JPH05344875A JP H05344875 A JPH05344875 A JP H05344875A JP 3054883 A JP3054883 A JP 3054883A JP 5488391 A JP5488391 A JP 5488391A JP H05344875 A JPH05344875 A JP H05344875A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- container
- heat
- treated
- insulating container
- Prior art date
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- Pending
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Formation And Processing Of Food Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高圧容器の高圧室を有効利用して予熱もしく
は予冷されている食品素材を温度コントロール下に加圧
処理する。 【構成】 被処理物9 を予熱しているときは予熱した液
10に、また被処理物9 を予冷しているときは予冷した液
10に浸漬し、可撓性を有する断熱容器11で囲み、かつ圧
媒7 が侵入しないようにして、この断熱容器11を高圧容
器1 の高圧室6 に装入して加圧処理する。
は予冷されている食品素材を温度コントロール下に加圧
処理する。 【構成】 被処理物9 を予熱しているときは予熱した液
10に、また被処理物9 を予冷しているときは予冷した液
10に浸漬し、可撓性を有する断熱容器11で囲み、かつ圧
媒7 が侵入しないようにして、この断熱容器11を高圧容
器1 の高圧室6 に装入して加圧処理する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品等の被処理物を、
温間もしくは低温域で等方圧下に加圧処理する方法に関
する。
温間もしくは低温域で等方圧下に加圧処理する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の食品加工に於いては、加工に係る
物理的変数として、ほとんどの場合、熱が用いられてお
り、圧力は熱的作用に伴って付随的に派生するものであ
った。しかるに、近時、食品加工への圧力利用が注目を
浴びて研究開発が進展しつつあり、この場合、圧力とと
もに温度を相乗的に作用させることが試みられつつあ
る。
物理的変数として、ほとんどの場合、熱が用いられてお
り、圧力は熱的作用に伴って付随的に派生するものであ
った。しかるに、近時、食品加工への圧力利用が注目を
浴びて研究開発が進展しつつあり、この場合、圧力とと
もに温度を相乗的に作用させることが試みられつつあ
る。
【0003】この様な圧力と温度とを食品に付与する装
置としては、公知の温間静水圧加圧装置がある。この従
来の装置は、圧力容器内の処理室に、被処理物を収納
し、該処理室内の流体圧媒を加圧して、被処理物に等方
圧を付与すると共に、圧力容器の外部から圧力容器を加
熱するか、又は圧力容器の外部において圧媒を加熱して
処理室に加熱圧媒を供給するかして、被処理物を加熱す
るものであった。
置としては、公知の温間静水圧加圧装置がある。この従
来の装置は、圧力容器内の処理室に、被処理物を収納
し、該処理室内の流体圧媒を加圧して、被処理物に等方
圧を付与すると共に、圧力容器の外部から圧力容器を加
熱するか、又は圧力容器の外部において圧媒を加熱して
処理室に加熱圧媒を供給するかして、被処理物を加熱す
るものであった。
【0004】前記圧力容器の外部から加熱するものにあ
っては、厚肉の圧力容器の外側から加熱を行うため、内
部の処理室への熱伝達効率は著しく悪く、とりわけ、被
処理物の熱容量が大きい場合には、目標とする温度に到
達するのに長時間を要し、生産性の点で大きな問題とな
っていた。一方、加熱圧媒を処理室に供給するものにあ
っては、圧力容器外部で所定温度に加熱して処理室へ供
給するため、被処理物の吸熱にともなう処理室内の温度
変化に対応することができないという問題があった。
っては、厚肉の圧力容器の外側から加熱を行うため、内
部の処理室への熱伝達効率は著しく悪く、とりわけ、被
処理物の熱容量が大きい場合には、目標とする温度に到
達するのに長時間を要し、生産性の点で大きな問題とな
っていた。一方、加熱圧媒を処理室に供給するものにあ
っては、圧力容器外部で所定温度に加熱して処理室へ供
給するため、被処理物の吸熱にともなう処理室内の温度
変化に対応することができないという問題があった。
【0005】そこで、特開平2−89877 号公報で開示の
ように、被処理物を予熱しておき、断熱材と加熱装置と
を高圧容器内に備えた当該容器内に、前記被処理物を投
入して加熱下に加圧処理する技術が提案されている (従
来例の1)。また、食品等の処理に関して前述の温間域
のみならず低温度域での加圧操作を行なう装置としては
特開平2−182157号公報で開示されている (従来例の
2)。
ように、被処理物を予熱しておき、断熱材と加熱装置と
を高圧容器内に備えた当該容器内に、前記被処理物を投
入して加熱下に加圧処理する技術が提案されている (従
来例の1)。また、食品等の処理に関して前述の温間域
のみならず低温度域での加圧操作を行なう装置としては
特開平2−182157号公報で開示されている (従来例の
2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の1にあっては、高圧容器内部への加熱装置の組込が、
特に、食品の加圧処理に必要な高圧になるほど難しく、
また、高圧容器内に余分なスペースを必要として、高圧
容器内の体積利用効率が低下するという課題があった。
の1にあっては、高圧容器内部への加熱装置の組込が、
特に、食品の加圧処理に必要な高圧になるほど難しく、
また、高圧容器内に余分なスペースを必要として、高圧
容器内の体積利用効率が低下するという課題があった。
【0007】また、このことは冷却装置を組込む従来例
の2においても同様な課題であった。そこで本発明は、
比較的単純な装置構成で、食品等の被処理物を温度コン
トロール下に加圧処理すること、すなわち、予熱した被
処理物にあっては所定温度以下に低下することのないよ
うに、また、予冷した被処理物にあっては所定温度以上
に上昇することのないように温度コントロールを簡便に
行って加圧処理する方法を提供することが目的である。
の2においても同様な課題であった。そこで本発明は、
比較的単純な装置構成で、食品等の被処理物を温度コン
トロール下に加圧処理すること、すなわち、予熱した被
処理物にあっては所定温度以下に低下することのないよ
うに、また、予冷した被処理物にあっては所定温度以上
に上昇することのないように温度コントロールを簡便に
行って加圧処理する方法を提供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、予熱もしくは
予冷した食品等の被処理物を高圧容器の高圧室で圧媒に
より等方圧下に加圧処理する方法において、前述の目的
を達成するために次の技術的手段を講じている。すなわ
ち、請求項1に係る本発明では、被処理物9 を予熱して
いるときは予熱した液10に、また被処理物9 を予冷して
いるときは予冷した液10にそれぞれ浸漬した状態で可撓
性を有する断熱容器11で囲み、該断熱容器11内の前記液
10と断熱容器11外の加圧圧媒7 との混合を阻止した状態
で高圧容器1 の高圧室6 で加圧処理することを特徴とす
るものである。
予冷した食品等の被処理物を高圧容器の高圧室で圧媒に
より等方圧下に加圧処理する方法において、前述の目的
を達成するために次の技術的手段を講じている。すなわ
ち、請求項1に係る本発明では、被処理物9 を予熱して
いるときは予熱した液10に、また被処理物9 を予冷して
いるときは予冷した液10にそれぞれ浸漬した状態で可撓
性を有する断熱容器11で囲み、該断熱容器11内の前記液
10と断熱容器11外の加圧圧媒7 との混合を阻止した状態
で高圧容器1 の高圧室6 で加圧処理することを特徴とす
るものである。
【0009】請求項2に係る本発明では、予冷された被
処理物9 が水分を含有し、かつその凍結体であることを
特徴とするものである。請求項3に係る本発明では、被
処理物9 と面接する側に蓄熱体13もしくは蓄冷体13を有
する断熱容器11を用いることを特徴とするものである。
請求項4に係る本発明では、蓄熱体13もしくは蓄冷体13
が、処理温度において凝固点もしくは融点を有すること
を特徴とするものである。
処理物9 が水分を含有し、かつその凍結体であることを
特徴とするものである。請求項3に係る本発明では、被
処理物9 と面接する側に蓄熱体13もしくは蓄冷体13を有
する断熱容器11を用いることを特徴とするものである。
請求項4に係る本発明では、蓄熱体13もしくは蓄冷体13
が、処理温度において凝固点もしくは融点を有すること
を特徴とするものである。
【0010】請求項5に係る本発明では、蓄冷体13を有
する断熱容器11の中に、予冷液10中に浸漬した被処理物
9 を囲む可撓性を有する別の断熱容器14を内有して加圧
処理することを特徴とするものである。
する断熱容器11の中に、予冷液10中に浸漬した被処理物
9 を囲む可撓性を有する別の断熱容器14を内有して加圧
処理することを特徴とするものである。
【0011】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例と作用を
説明する。図1は、本発明の第1実施例であり、円筒形
状とされている高圧容器1 の上開口部にはパッキン4 を
有するピストン2 が挿入され、一方、高圧容器1 の下開
口部にはパッキン5 を有する下蓋3 が装着され、これら
によって高圧容器1 内に高圧室6 が形成されている。
説明する。図1は、本発明の第1実施例であり、円筒形
状とされている高圧容器1 の上開口部にはパッキン4 を
有するピストン2 が挿入され、一方、高圧容器1 の下開
口部にはパッキン5 を有する下蓋3 が装着され、これら
によって高圧容器1 内に高圧室6 が形成されている。
【0012】ピストン2 は、図では省略しているが、油
圧シリンダとして構成されていて、油圧力によって下方
に押し込まれることで高圧室6 内の圧媒7 を圧縮して、
等方圧を発生する所謂ピストン式の加圧装置を構成して
いる。なお、ピストン2 および下蓋3 に作用する軸力
は、図示省略しているが方形フレームで支承されるよう
になっている。
圧シリンダとして構成されていて、油圧力によって下方
に押し込まれることで高圧室6 内の圧媒7 を圧縮して、
等方圧を発生する所謂ピストン式の加圧装置を構成して
いる。なお、ピストン2 および下蓋3 に作用する軸力
は、図示省略しているが方形フレームで支承されるよう
になっている。
【0013】高圧室6 の中には、圧媒7 が充されている
とともに、被処理物9 が液10に浸漬されて、かつ可撓性
を有する断熱容器11で囲まれ、さらに圧媒7 との混合を
阻止された状態で配置されている。すなわち、例えば、
レトルトパウチのような形態で密封シールされている魚
肉、畜肉等の被処理物9 は、これが予熱されているとき
は予熱した液10に、予冷されているときは予冷した液10
にそれぞれ浸漬した状態で可撓性を有する断熱容器11で
囲み、この容器11の外側をさらに可撓性を有するポリエ
チレン製の袋12で包み込むことで断熱容器11内の予熱液
もしくは予冷液10と加圧圧媒7 との混合を阻止した状態
で高圧室6 の中に収容されている。
とともに、被処理物9 が液10に浸漬されて、かつ可撓性
を有する断熱容器11で囲まれ、さらに圧媒7 との混合を
阻止された状態で配置されている。すなわち、例えば、
レトルトパウチのような形態で密封シールされている魚
肉、畜肉等の被処理物9 は、これが予熱されているとき
は予熱した液10に、予冷されているときは予冷した液10
にそれぞれ浸漬した状態で可撓性を有する断熱容器11で
囲み、この容器11の外側をさらに可撓性を有するポリエ
チレン製の袋12で包み込むことで断熱容器11内の予熱液
もしくは予冷液10と加圧圧媒7 との混合を阻止した状態
で高圧室6 の中に収容されている。
【0014】断熱容器11はゴム、フッ素樹脂等よりなる
弾性保温材をコップ形状に形成し、蓋11A を施蓋してな
り、あるいはコップ形状に成形されたファイバ保温材が
外周をポリエチレン製の袋に密封されて液不浸透性の容
器とされるものであり、可撓性を有し、かつ、液不浸透
性のものであることが容器としての機能ならびに取扱い
の上からも好適である。
弾性保温材をコップ形状に形成し、蓋11A を施蓋してな
り、あるいはコップ形状に成形されたファイバ保温材が
外周をポリエチレン製の袋に密封されて液不浸透性の容
器とされるものであり、可撓性を有し、かつ、液不浸透
性のものであることが容器としての機能ならびに取扱い
の上からも好適である。
【0015】図1に示した装置を用いての被処理物9 の
高圧処理は、ピストン2 の降下にともなって圧媒7 が圧
縮されて等方圧が発生し、これによって予熱もしくは予
冷された被処理物9 は、可撓性を有する袋12、断熱容器
11を介して液10を中継して加圧処理を受ける。このと
き、断熱容器11の存在によって外部への放熱もしくは吸
熱による著しい温度降下もしくは温度上昇を招くことな
く処理がなされる。
高圧処理は、ピストン2 の降下にともなって圧媒7 が圧
縮されて等方圧が発生し、これによって予熱もしくは予
冷された被処理物9 は、可撓性を有する袋12、断熱容器
11を介して液10を中継して加圧処理を受ける。このと
き、断熱容器11の存在によって外部への放熱もしくは吸
熱による著しい温度降下もしくは温度上昇を招くことな
く処理がなされる。
【0016】図2は断熱容器11の被処理物9 と面接する
側に、被処理物9 とは別個の蓄熱体もしくは蓄冷体13を
液10中に浸漬した状態で加圧処理するようにしたもので
あり、その他の構成は図1と共通する。ここで、蓄熱体
としては通常圧媒として使用される水よりも熱容量の大
きなものが望ましく、予熱温度に凝固点をもつものであ
れば、凝固の際に潜熱(相転移熱)を放出して断熱容器
11内を一定温度に保つのでより好ましいものとして推奨
される。
側に、被処理物9 とは別個の蓄熱体もしくは蓄冷体13を
液10中に浸漬した状態で加圧処理するようにしたもので
あり、その他の構成は図1と共通する。ここで、蓄熱体
としては通常圧媒として使用される水よりも熱容量の大
きなものが望ましく、予熱温度に凝固点をもつものであ
れば、凝固の際に潜熱(相転移熱)を放出して断熱容器
11内を一定温度に保つのでより好ましいものとして推奨
される。
【0017】また、蓄冷体に関しては、水もしくは水を
主成分とする液体等の凍結体を用いることができ、凍結
体を用いることによって、外部からの入熱による温度上
昇に対して融解にともなう潜熱吸収によって断熱容器11
内を一定温度に保ち、このような潜熱量は相転移をとも
なわない顕熱による熱量に比して著しく大きいことか
ら、極めて簡便な手法で一定温度を維持することが可能
である。
主成分とする液体等の凍結体を用いることができ、凍結
体を用いることによって、外部からの入熱による温度上
昇に対して融解にともなう潜熱吸収によって断熱容器11
内を一定温度に保ち、このような潜熱量は相転移をとも
なわない顕熱による熱量に比して著しく大きいことか
ら、極めて簡便な手法で一定温度を維持することが可能
である。
【0018】また、水に、例えば食品添加剤であるプロ
ピレングリコールを添加した場合、溶媒中への溶質の添
加によって融点が降下することから、添加剤の添加量を
調整することによって、0℃以下のマイナス温度域での
温度コントロールを極めて容易に実施でき、かつ食品に
対しても安全性に問題のない圧媒となし得る。すなわ
ち、被処理物9 は、断熱容器11で保温もしくは保冷され
つつ、かつ蓄熱体もしくは蓄冷体13からの放熱もしくは
吸熱によって内部の温度を許容温度範囲内に維持した状
態で、すなわち、加熱側にあっては所定温度以下に低下
することのないように、又、冷却側にあっては所定温度
以上に上昇することのないようにして加圧処理を受け
る。
ピレングリコールを添加した場合、溶媒中への溶質の添
加によって融点が降下することから、添加剤の添加量を
調整することによって、0℃以下のマイナス温度域での
温度コントロールを極めて容易に実施でき、かつ食品に
対しても安全性に問題のない圧媒となし得る。すなわ
ち、被処理物9 は、断熱容器11で保温もしくは保冷され
つつ、かつ蓄熱体もしくは蓄冷体13からの放熱もしくは
吸熱によって内部の温度を許容温度範囲内に維持した状
態で、すなわち、加熱側にあっては所定温度以下に低下
することのないように、又、冷却側にあっては所定温度
以上に上昇することのないようにして加圧処理を受け
る。
【0019】なお、蓄熱体もしくは蓄冷体13は、断熱容
器11の内面全体にわたって設けることで被処理物9 の外
周全体を包み込むように配置するのが望ましいが、断熱
容器11の内面に分散して配置しておいてもよい。更に、
図3は、蓄冷体として先に述べた水を主成分とする凍結
体を用いる場合に、加圧にともなって凍結体が部分的に
融解し、その際、過冷却現象を生じて温度降下するとい
う現象が実験的に認められているので、そのような過冷
却が食品等被処理物に対して好ましくない場合、例え
ば、冷蔵もしくは氷温域において食品中の水分を凍結さ
せずに加圧処理を行いたい場合に、蓄冷体13を有する断
熱容器11の中に、予冷液10に浸漬した被処理物9 を囲む
可撓性を有する別の断熱容器14を内有して、蓄冷体13と
被処理物9 とを隔絶して処理するようにしたものであ
る。
器11の内面全体にわたって設けることで被処理物9 の外
周全体を包み込むように配置するのが望ましいが、断熱
容器11の内面に分散して配置しておいてもよい。更に、
図3は、蓄冷体として先に述べた水を主成分とする凍結
体を用いる場合に、加圧にともなって凍結体が部分的に
融解し、その際、過冷却現象を生じて温度降下するとい
う現象が実験的に認められているので、そのような過冷
却が食品等被処理物に対して好ましくない場合、例え
ば、冷蔵もしくは氷温域において食品中の水分を凍結さ
せずに加圧処理を行いたい場合に、蓄冷体13を有する断
熱容器11の中に、予冷液10に浸漬した被処理物9 を囲む
可撓性を有する別の断熱容器14を内有して、蓄冷体13と
被処理物9 とを隔絶して処理するようにしたものであ
る。
【0020】この場合、別の断熱容器14は、断熱容器11
と同等の性質をもつものを使用し得るが、配置の形態は
自由であり、例えば、多数の被処理物9 の外周を個々に
断熱材料で包み込むような形態をとることも可能であ
る。更に、氷の加圧にともなう部分融解とそれによる過
冷却現象を利用すると、食品等の被処理物が水分を含む
場合には、被処理体自身を凍結させて予冷された液中に
浸漬し、その周囲を可撓性を有する断熱部材で囲むこと
によって所定温度以上に上昇させないということ以外
に、過冷却温度の保持によって、例えば加圧殺菌の機能
を一層促進せしめることが可能となる。
と同等の性質をもつものを使用し得るが、配置の形態は
自由であり、例えば、多数の被処理物9 の外周を個々に
断熱材料で包み込むような形態をとることも可能であ
る。更に、氷の加圧にともなう部分融解とそれによる過
冷却現象を利用すると、食品等の被処理物が水分を含む
場合には、被処理体自身を凍結させて予冷された液中に
浸漬し、その周囲を可撓性を有する断熱部材で囲むこと
によって所定温度以上に上昇させないということ以外
に、過冷却温度の保持によって、例えば加圧殺菌の機能
を一層促進せしめることが可能となる。
【0021】なお、図1に示す可撓性を有する断熱容器
11と袋12の機能としては、図4に示す如く着脱自在な蓋
18と、フランジ19ならびにベローズ状筒部20を有する容
器16を、シール17を介して一体とし、かつ内面にフッ素
樹脂を断熱用にコート15したものとすることもでき、
又、容器16そのものをフッ素樹脂あるいはゴム等の材質
でベローズ形に構成することも可能である。
11と袋12の機能としては、図4に示す如く着脱自在な蓋
18と、フランジ19ならびにベローズ状筒部20を有する容
器16を、シール17を介して一体とし、かつ内面にフッ素
樹脂を断熱用にコート15したものとすることもでき、
又、容器16そのものをフッ素樹脂あるいはゴム等の材質
でベローズ形に構成することも可能である。
【0022】また、高圧容器1 を保温もしくは保冷して
おくこともでき、これによれば、被処理物の放熱による
熱エネルギを高圧容器系に蓄積して長時間使用等におい
て被処理物の熱的コントロールをより一層安定できる点
で有利となる。
おくこともでき、これによれば、被処理物の放熱による
熱エネルギを高圧容器系に蓄積して長時間使用等におい
て被処理物の熱的コントロールをより一層安定できる点
で有利となる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上の通りであり、極めて容易
に食品等被処理物を熱的コントロール下に加圧処理する
ことができ、装置構成の簡易化、外部での予熱もしくは
予冷による温度調整と処理の迅速化、さらには高圧容器
利用効率の増大によって食品素材の高圧処理コストを節
減し、もって、食品への高圧利用の工業化を一段と促進
し得るものである。
に食品等被処理物を熱的コントロール下に加圧処理する
ことができ、装置構成の簡易化、外部での予熱もしくは
予冷による温度調整と処理の迅速化、さらには高圧容器
利用効率の増大によって食品素材の高圧処理コストを節
減し、もって、食品への高圧利用の工業化を一段と促進
し得るものである。
【図1】本発明の第1実施例の要部断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の要部断面図である。
【図3】本発明の第3実施例の要部断面図である。
【図4】断熱容器の変形断面図である。
1 高圧容器 2 加圧ピストン 6 高圧室 7 圧媒 9 被処理物 11 断熱容器 13 蓄熱体 13 蓄冷体
Claims (5)
- 【請求項1】 予熱もしくは予冷した食品等の被処理物
を高圧容器の高圧室で圧媒により等方圧下に加圧処理す
る方法において、被処理物(9) を予熱しているときは予
熱した液(10)に、また被処理物(9) を予冷しているとき
は予冷した液(10)にそれぞれ浸漬した状態で可撓性を有
する断熱容器(11)で囲み、該断熱容器(11)内の前記液(1
0)と断熱容器(11)外の加圧圧媒(7) との混合を阻止した
状態で高圧容器(1) の高圧室(6) で加圧処理することを
特徴とする食品素材の高圧処理方法。 - 【請求項2】 予冷された被処理物(9) が水分を含有
し、かつその凍結体であることを特徴とする請求項1記
載の食品素材の高圧処理方法。 - 【請求項3】 被処理物(9) と面接する側に蓄熱体(13)
もしくは蓄冷体(13)を有する断熱容器(11)を用いること
を特徴とする請求項1記載の食品素材の高圧処理方法。 - 【請求項4】 蓄熱体(13)もしくは蓄冷体(13)が、処理
温度において凝固点もしくは融点を有することを特徴と
する請求項3記載の食品素材の高圧処理方法。 - 【請求項5】 蓄冷体(13)を有する断熱容器(11)の中
に、予冷液(10)中に浸漬した被処理物(9) を囲む可撓性
を有する別の断熱容器(14)を内有して加圧処理すること
を特徴とする請求項3、4に記載の食品素材の高圧処理
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3054883A JPH05344875A (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | 食品素材の高圧処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3054883A JPH05344875A (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | 食品素材の高圧処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05344875A true JPH05344875A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=12982990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3054883A Pending JPH05344875A (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | 食品素材の高圧処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05344875A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6440484B1 (en) * | 1999-02-22 | 2002-08-27 | Hokurei Co., Ltd. | Low-temperature and high-pressure processing method for fish meat and/or kneaded fish meat products |
JP2016202009A (ja) * | 2015-04-15 | 2016-12-08 | 独立行政法人水産大学校 | 加圧解凍殺菌法 |
-
1991
- 1991-03-19 JP JP3054883A patent/JPH05344875A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6440484B1 (en) * | 1999-02-22 | 2002-08-27 | Hokurei Co., Ltd. | Low-temperature and high-pressure processing method for fish meat and/or kneaded fish meat products |
JP2016202009A (ja) * | 2015-04-15 | 2016-12-08 | 独立行政法人水産大学校 | 加圧解凍殺菌法 |
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