JPH05343176A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

電磁誘導加熱装置

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JPH05343176A
JPH05343176A JP16579692A JP16579692A JPH05343176A JP H05343176 A JPH05343176 A JP H05343176A JP 16579692 A JP16579692 A JP 16579692A JP 16579692 A JP16579692 A JP 16579692A JP H05343176 A JPH05343176 A JP H05343176A
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JP
Japan
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output
counter
circuit
clock
switching element
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JP16579692A
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Inventor
Yasunari Uramoto
康成 浦元
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インバータのスイツチング素子106をオン
させるタイミングが、基準クロツク周波数における一周
期の時間によつてばらついても、同期を確実にする。 【構成】 スイツチング素子106をオンさせるタイミ
ングを同期検出回路108のコンパレータで検出し、そ
の出力がオンさせるタイミングを検出した点を基準クロ
ツクの立ち上がりエツジか、立ち下がりエツジのいずれ
かでラツチし、クロックセレクタ122によってクロツ
クをカウンタ114に出力し、スイツチング素子106
のオン時間を制御する。 【効果】 共振周波数として一発振毎に動作タイミング
が異なつても対応でき、コイル105に流れる電流を均
一にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源装置に高周波イン
バータ回路を用いた電磁誘導加熱装置の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】まず本発明に関する従来技術を記述する
ために、電磁誘導加熱調理器についての動作原理を簡単
に記す。
【0003】(従来技術1)図5は従来技術1における
電磁誘導加熱調理器の回路図である。この回路図におい
て、商用の低周波交流電源1を整流回路2により全波整
流を行つている。平滑コンデンサ3、共振コンデンサ
4、加熱コイル5、スイツチング素子6、及びダンパー
ダイオード7からインバータ部が構成される。インバー
タ部の同期検出回路8、三角波発生回路9、駆動パルス
発生回路10、出力制御回路11、駆動回路12、一次
側電源電流検出回路13、出力設定回路14等でインバ
ータ制御部が構成されている。
【0004】同期検出回路8は、コンパレータの働きに
より加熱コイルの電圧から同期信号を取り出す。三角波
発生回路9は、コンパレータの働きにより、同期信号に
同期して三角波電圧を発生する。駆動パルス発生回路1
0は、三角波発生回路9の三角波電圧と出力制御回路1
1の出力電圧とをコンパレータで比較し、オン時間が出
力制御回路11の出力電圧に比例したパルス(オン信
号)を出力する。出力設定回路14は、出力を任意の値
に設定するための可変抵抗を備えている。この出力設定
の基準電圧と一次側電源電流検出回路13からの電圧と
の差が出力制御回路11のコンパレータで比較され、駆
動パルス発生回路10から駆動回路12を介してスイツ
チング素子6がオン・オフ制御される。
【0005】しかしながら、このインバータ制御部では
低コスト、力率等の面から一般に平滑コンデンサ3は低
容量のものが選ばれ、直流電源電圧は図6のような脈流
となる。この電圧はスイッチング素子6のコレクタ−エ
ミッタ間に印加されるため、加熱コイル5に流れる電流
はこの脈流の谷間で、極端に低減し、その電流波形は同
図(b)のようになる。このため、整流平滑した電圧波
形は同図(c)のように、リップルを含んでいる。この
電圧と目標出力の基準電圧とを比較するとリップルによ
つてオンパルス(オン時間)幅に変動が生じて好ましく
なかつた。
【0006】また、この脈流の谷間では同期検出ができ
なくなる事態が生じるため、三角波発生回路9は同期検
出によるトリガーパルスが供給されず、三角波発生回路
9の時定数によつて定まる周波数の三角波電圧が出力さ
れる。
【0007】本来、スイツチング素子6のオフからオン
となるタイミングは、通常同期検出によつて決定される
が、この場合には三角波発生回路9の時定数によつて決
定される三角波電圧が頂点に達した時点で、オフからオ
ンとなる。従つて、一般的には同期検出ができない場合
において、この三角波発生回路9の時定数は、インバー
タ部の共振周波数として、最低周波数以下の三角波電圧
が発生されるように決められている。
【0008】したがって、制御回路によるスイツチング
素子のオンオフタイミング精度が悪く、部品点数が多く
複雑であり、コストが高かつた。
【0009】(従来技術2)そこで、本出願人は、特開
昭64−52395に高周波加熱装置を開示し、制御回
路をデイジタル化し、これにより制御の精度を良くし、
低コスト化を図つた。
【0010】図7は特開昭64−52395に基づく電
磁誘導加熱調理器の回路図である。この回路図において
は、商用の低周波交流電源1を整流回路2により全波整
流を行つている。平滑コンデンサ3、共振コンデンサ
4、加熱コイル5、スイツチング素子6、及びダンパー
ダイオード7等から従来技術1と同種なインバータ部が
構成される。
【0011】インバータ制御部は、同期検出回路15
と、一次側電源電流検出回路16と、出力設定回路17
と、一次側電源電流出力値と出力設定値の比較回路18
と、該比較回路18の出力値に基づきレジスタ19を制
御する出力制御回路20と、該レジスタ19の値をプリ
セツトし、インバータ部に同期して基準クロツクパルス
をカウントするカウンタ21と、駆動回路22とを備
え、さらに、オン時間を決定するため、カウンタ21の
みならずカウンタ前段に最小オン時間を決定しているシ
フトレジスタ23とが設けられている。
【0012】電流検出回路16、出力設定回路17およ
び比較回路18は、図5に示すものと同様である。レジ
スタ19は、オン時間を設定するもので、アツプダウン
カウンタにより構成されている。そして、商用電源同期
パルス発生回路で半サイクル毎に図6(d)に示すパル
ス(電源周期クロツク)を発生し、レジスタ19のクロ
ツク入力端子に出力される。
【0013】また、シフトレジスタ23は、オン信号を
出力するフリツプフロツプを有しており、同期検出回路
15の出力パルスによりセツトされ、出力はHとなる。
【0014】カウンタ21がカウンタアツプするとボロ
ー出力が出てフリツプフロツプをリセツトしてスイツチ
ング素子6をオフさせる。
【0015】上記構成において、電源を投入して動作を
開始するとき、レジスタ19には所定の初期値がセツト
される。
【0016】スイッチング素子6がオンすると、コイル
5に電流が流れて、電流検出回路16と出力設定回路1
7の出力値が比較されて、レジスタ19の値は増減を繰
り返しながら電流と出力設定とがほぼ平衡状態に達す
る。従つて、このレジスタ19の値は商用電源の半サイ
クル毎に比較回路18の出力に基づいて1ステツプだけ
増減する。
【0017】すなわち、出力設定に対し検出電流が大き
いときは比較回路18の出力はLとなつてカウンタ値は
ダウン、逆のときはアツプに制御される。カウンタ21
はダウンカウンタ回路により構成されており、同期検出
回路15の出力パルスによつてレジスタ19の値をロー
ドし基準クロツクをダウンカウントする。
【0018】しかし、従来技術2では、被制御対象のイ
ンバータ部のL値(インダクタンス)やスイツチング素
子等の変更を要する場合に対応することは困難である。
これは最小オン時間を決定する回路がシフトレジスタ2
3で構成されているためであり、最小オン時間を変更し
たい場合にはシフトレジスタ23のフリツプフロツプの
数を削除または追加しなければならない。
【0019】最小オン時間が固定されれば、レジスタ1
9及びカウンタ21のビツト数によつてインバータの周
波数領域が決定されるために、上記従来技術2では、例
えばある特定の電磁誘導加熱調理器固有の回路となり、
それ以外のインバータ制御用として使用できなくなるた
め、その柔軟性が無い。
【0020】
【先願の技術】そこで、本出願人は、最小オン時間を決
定しているシフトレジスタをバイナリーカウンタに変更
し、該カウンタのデータ入力にパラレルに最小オン時間
値をプリセツトする手段を追加することによつて、イン
バータの周波数領域を簡単に設定可能となり、種々のイ
ンバータ回路を制御できる加熱装置を提供した。
【0021】さらに、デイジタル化されたインバータ制
御部にスイツチング素子のオフ時間をカウントするオフ
カウンタと、オフカウンタのカウント量を記憶する手段
と、記憶されたカウント数とその時々のオフカウンタの
カウント数を比較する手段とを備えることによつて、整
流波形の谷間でもLとCによつて定まるオフ時間によつ
て制御し、異音の原因を解消する技術を開示した(特願
平4−42899参照)。
【0022】図4は上記技術における電磁誘導加熱調理
器の回路図である。この図において、商用の低周波交流
電源1を整流回路2により全波整流を行つている。平滑
コンデンサ3、共振コンデンサ4、加熱コイル5、スイ
ツチング素子6、及びダイパーダイオード7からインバ
ータ部が構成される。
【0023】インバータ制御部は、インバータ部の同期
検出回路30と、一次電源電流検出回路31と、出力設
定回路32と、一次側電源電流出力値と出力設定値の比
較回路33と、該比較回路33の出力値に基づきレジス
タ34を制御する出力制御回路35と、レジスタ34の
値をプリセツトし、インバータ回路に同期して基準クロ
ツクパルスをカウンタするカウンタ36と、スイッチン
グ素子6を駆動する駆動回路37と、カウンタ36の前
段に最小オン時間を決定しているベースカウンタ38
と、ベースカウンタ38の最小オン時間を設定する設定
回路39と、スイツチング素子6のオフ時間をカウント
するオフカウンタ40と、オフカウンタの処理回路41
と、該処理回路41の出力を記憶する記憶回路42と、
該記憶回路42に記憶された値と現在オフカウンタ40
にてカウントされた値を比較する回路43とから構成さ
れている。
【0024】上記構成において、まず、駆動回路37に
よつて、オンパルス信号が出力されスイツチング素子6
がオン後、オフとなり、コンデンサ4とコイル5によつ
て共振が開始される。この共振状態を同期検出回路30
のコンパレータの働きによつて検出し、コンパレータ出
力をクロツクにてサンプリングしている。従つて、スイ
ツチング素子6をオンするタイミングになつた時にコン
パレータ出力がHighレベルになるとすれば、この信
号の立ち上がりエツジを基準クロツクの立ち上がりエツ
ジによつてラツチして、スイツチング素子6をオンとし
ている。その後も基準クロツクの立ち上がりにてベース
カウンタ38、カウンタ36をカウントして、該カウン
タ36のキヤリーアツプによつてスイツチング素子6を
オフすることによつてオンパルス時間を制御している。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上記デイジタル化され
た回路構成によつてスイツチング素子を制御する場合に
おいて、同期検出用のコンパレータの出力を基準クロツ
クでラツチするため、スイツチング素子6をオンするタ
イミング精度のばらつきは、基準クロツクの周波数に起
因する。
【0026】このため、スイツチング素子6をオンさせ
るタイミングが、基準クロツク周波数における一周期の
時間によつてばらつくと、例えば基準クロツク周波数が
10MHzであれば、スイツチング一回毎にオンするタ
イミングが、max0.1μsecばらつくことにな
り、コイル5を流れる電流も均一でなくなる。
【0027】つまり、共振周波数として一発振毎に動作
タイミングが異なつて、インバータ回路に異音を発生さ
せる原因となる。これを解決するために、基準クロツク
周波数を無限大に高くすると問題は無いが、これは理論
上不可能である。
【0028】本発明は、上記に鑑み、基準クロツク周波
数はそのままで、スイッチング素子のオン時間をクロッ
クセレクタから出力するクロックによって制御すること
により、アナログ回路による構成と比較して、安定性、
信頼性、制御精度、コスト等の面で、総じて上回る電磁
誘導加熱装置を提供しようとするものである。
【0029】また、本発明は、インバータ出力を暴走さ
せないように低周波電源クロックを監視することをも目
的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1による課
題解決手段は、低周波交流電源を整流し、その直流電源
より高周波電力を発生する共振コンデンサ104、加熱
コイル105、スイツチング素子106などからインバ
ータ部が構成され、このインバータ部を制御するインバ
ータ制御部が設けられ、該インバータ制御部は、低周波
交流電源の入力電流の整流平均値を検出する電流検出手
段109と、該電流検出手段109の出力値を出力設定
手段110の出力値と比較する比較手段111と、該比
較手段111の出力に基づいてカウント値をプリセツト
し、インバータ部の共振周期に同期して、クロツクセレ
クター122から出力されるクロツクをカウントするカ
ウンタ114と、該カウンタ114の出力でスイツチン
グ素子106のオン時間制御を行う駆動制御手段115
と、カウンタ114のカウンタ値を増減させるタイミン
グを低周波交流電源に同期させる手段と、スイツチング
素子106のオフ時間をカウントして、直流電源の谷間
など同期検出が困難な場合にもスイツチング素子106
をオン・オフさせる手段とを具備することによつて、高
周波磁界を生じさせ被加熱物を加熱する加熱装置におい
て、インバータ部からの共振波形をコンパレータの働き
によつて同期検出する手段108と、該コンパレータ出
力を基準クロツクの立ち上がりエツジと立ち下がりエツ
ジの両方で検出する手段108b,108cと、基準ク
ロツクの立ち上がりエツジで同期信号を検知した場合に
は、基準クロツクの逆相クロツクまたは同相クロツクの
いずれかを出力し、基準クロツクの立ち下がりエツジに
て検出した場合には、立ち上がりエツジにて検出した場
合に相対して、同相クロツクまたは逆相クロツクのいず
れかを出力する基準クロツクセレクタ122とが設けら
れ、スイツチング素子106のオン時間を管理するカウ
ンタ114をクロツクセレクタ122から出力されるク
ロツクパルスにてカウンタするものである。
【0031】本発明請求項2による課題解決手段は、請
求項1記載のインバータ制御部において、インバータ部
の共振周波数と低周波交流電源周期の関係に着目して、
低周波交流電源クロックパルスによってリセットされ、
スイッチング素子106のオンパルス信号をカウントす
るリセットカウンタ123が設けられ、該カウンタ12
3がカウントアップされキャリーが発生すれば、全イン
バータ制御部をリセットして、スイッチング素子106
への駆動信号を停止させるものである。
【0032】
【作用】上記請求項1による課題解決手段において、ス
イツチング素子106がオフされると、インバータ部の
コンデンサ104は充電、放電を行う。次に、スイツチ
ング素子106をオンさせるタイミングは、コンデンサ
4が充分に放電された時点であり、この充放電時間はイ
ンバータ部のLCの定数によつて決定される。
【0033】この共振波形によつて、スイツチング素子
106をオンさせるタイミングを同期検出回路108の
コンパレータの働きにて検出する。
【0034】このコンパレータ108の出力がオンさせ
るタイミングを検出した点を基準クロツクの立ち上がり
エツジか、立ち下がりエツジのいずれかでラツチする。
【0035】実際には、立ち上がりエツジで検出する回
路と、立ち下がりエツジで検出する回路を用意し、どち
らかの回路が動作することになる。
【0036】例えば、立ち上がりエツジにてラツチした
場合、言い換えると、立ち上がりエツジで先にラツチし
た場合には、この前記検出回路から出力される信号によ
つてクロツクセレクタ122に入る基準クロツクの同相
または逆相を選択する。
【0037】クロツクセレクタ122によつて逆相が選
択されれば、逆相クロツクが出力される。このクロツク
セレクタ122から出力されるクロツクによつて、先ず
1クロツク目でスイツチング素子106をオンさせる動
作を行う。
【0038】以降は該クロツクによつて、オン時間をカ
ウントするカウンタ114等をカウントアツプしてスイ
ツチング素子106をオフさせる。
【0039】つまりはスイツチング素子106のオン時
間はクロツクセレクタ122から出力されるクロツクに
て管理されるのである。
【0040】スイツチング素子106をオフさせれば、
次のオンパルス信号発生のために、クロツクセレクタ1
22の出力を止めておく必要があるが、これはカウンタ
114のキヤリーアツプ信号を用いて該セレクタの出力
をカツトする。
【0041】そして、次の同期検出信号を基準クロツク
の立ち上がりエツジにてラツチすれば、同相クロツクを
該セレクタ122によつて出力し上記動作を繰り返す。
【0042】請求項2による課題解決手段においては、
請求項1記載のインバータ出力を制御するためのスイッ
チング素子106のオンパルス時の更新周期は、低周波
交流電源クロックパルスが出力制御回路112に入力さ
れるタイミングである。
【0043】従って、低周波交流電源クロックパルス
が、落雷や瞬時停電等の諸要因によって入力されない場
合には、オンパルス時間が固定されてしまい、インバー
タ出力が制御できなくなり、インバータ出力を抑制した
い場合には、スイッチング素子106の破壊も起こり得
る。
【0044】インバータ部の共振周波数は、一般的に2
0KHzから、上限は高周波問題、損失などの面から6
0KHzと考えられる。この共振周波数が60KHzの
時、一低周波交流周期(50Hzで20msec)にオ
ンパルス信号が発生し得る最大数は約1200である。
【0045】従って、一低周波交流周期の間に約120
0よりも多くのオンパルス信号が発生すれば、低周波交
流電源に前述した様な異常が生じたと考えられる。
【0046】そこで、オンパルス信号をカウントするリ
セットカウンタ123によって、該オンパルスを常時カ
ウントアップし、また、このカウンタ123は、低周波
交流電源周期に発生するパルスによってリセットされ
て、再度0からカウントアップを開始する。
【0047】もし、低周波交流電源に異常があれば、電
源周期毎に発生し該カウンタ123をリセットするパル
スは発生せず、リセットカウンタ123はキャリーアッ
プされてしまい、全インバータ制御部はリセット状態と
なる。そのため、オンパルス信号も停止され上記課題は
解決される。
【0048】実際には、カウンタ123を12ビットバ
イナリーカウンタとしたため、2048発のオンパルス
信号が一低周波交流電源周期内に発生すれば、全回路に
リセットがかかるようにした。
【0049】なお、共振周波数が60KHzの時、20
48発のオンパルス信号が発生していれば、低周波交流
電源の周波数は約29.3Hzとなって、低周波交流電
源周期の異常としてリセット状態となる。
【0050】
【実施例】
(第一実施例)図1は電磁誘導加熱調理器の本発明のイ
ンバータ制御回路のブロツク図である。以下、図に沿つ
て説明をする。
【0051】図1の構成について先ず説明する。商用の
低周波交流電源101を整流回路102により全波整流
を行つている。平滑コンデンサ103、共振コンデンサ
104、加熱コイル105、スイツチング素子106、
及びダンパーダイオード107からインバータ部が構成
される。
【0052】このインバータ部を制御するインバータ制
御部は、インバータ部の同期検出回路108と、一次側
電源電流検出回路109と、出力設定回路110と、一
次側電源電流出力値と出力設定値の比較回路111と、
該比較回路出力値に基づきレジスタ113を制御する出
力制御回路112と、前記レジスタ113の値をプリセ
ツトし、インバータ回路に同期して基準クロツクパルス
をカウントするカウンタ114と、スイッチング素子1
06を駆動する駆動回路115と、最小オン時間を決定
しているベースカウンタ116と、最小オン時間を設定
する設定回路117と、スイツチング素子106のオフ
時間をカウントするオフカウンタ118と、該オフカウ
ンタ118の処理回路119と、該処理回路119の出
力を記憶する記憶回路120と、記憶値と現在のオフ時
間の比較回路121と、クロツクセレクタ122とから
構成されている。
【0053】前記同期検出回路108は、図1の如く、
スイツチング素子106のコレクターエミツタ間の電圧
bとコンデンサ端電圧aを比較するコンパレータ108
aと、その出力を基準クロツクの立ち上がりエツジによ
つて検出する回路108bと、基準クロツクの立ち下が
りエツジによつて検出する回路108cと、これらのど
ちらか早く検出した方で検出信号を発生し、クロツクセ
レクタ122に入力するよう構成される。
【0054】上記構成において、先ず、電源立ち上がり
後に駆動回路115にてオンパルス信号が強制的に出力
される。この信号によつて、スイツチング素子106が
オンして、コイル105に電流が流れる。その後、スイ
ツチング素子106がオフすることにより、コンデンサ
104、コイル105によつて充放電が開始される。こ
の電圧波形をスイツチング素子106のコレクターエミ
ツタ間の電圧bとコンデンサ端電圧aを同期検出回路1
08にて比較する。つまり、図2のように、b<aとな
つた時点で、再びオンパルス信号を出力させる動作を繰
り返せば、共振状態となつて、加熱コイル105上の被
加熱物が加熱されることになる。
【0055】このとき、同期検出回路108のコンパレ
ータ108aの出力を基準クロツクの立ち上がりエツジ
によつて検出する回路108bか、基準クロツクの立ち
下がりエツジによつて検出する回路108cのどちらか
早く検出した方が、検出信号を発生し、クロツクセレク
タ122に入力される。
【0056】例えば、検出回路108bにて検出されれ
ば、クロツクセレクタ122に入力されている基準クロ
ツクの逆相(180°)のクロツクパルスが選ばれ、ク
ロツクセレクタ122から出力される。以降このセレク
タ122から出力されるクロツクパルスは基準クロツク
2とする。
【0057】基準クロツク2が発生して、最初のクロツ
クでは駆動回路115を動作させオンパルス信号を出力
する。オンパルス信号を出力すると同時に、ベースカウ
ンタ116がアクテイブとなる。このベースカウンタ1
16は、オンパルス時間の最小時間用に用意されてお
り、例えば、3μsecを最小時間とする場合には、3
μsecに値するデータを該ベースカウンタ116に最
小オン時間設定回路117によつてプリセツトする。
【0058】ベースカウンタ116がアクテイブになる
と、先ず前記データ(3μsec)をロードして、基準
クロツク2によつてカウントアツプされ、3μsec経
過すればキヤリーアツプするようにしている。キヤリー
アツプ信号によつてオンカウンタ114はアクテイブと
なると同時にレジスタ113の値(例えば9ビツトデー
タ)の補数をロードする。ここでは、電源立上がり時の
ため、レジスタ113は(000H)であり、オンカウ
ンタ114には(1FFH)がロードされる。
【0059】従つて、オンカウンタ114は、ロードし
た時点で、基準クロツク2によつて、キヤリーアツプす
ることになる。このキヤリーアツプ信号は駆動回路11
5をリセツトし、オンパルス信号がオフされる。このキ
ヤリーアツプ信号は、同時にクロツクセレクタ122の
出力の基準クロツク2をカツトする。
【0060】オンパルス信号がオフされれば、前述した
インバータ部での充放電が再び開始され、共振波形を同
期検出回路108のコンパレータ108aにて検出する
ことになり、該コンパレータの次段の検出回路108b
か、108cのいずれかが、動作してクロツクセレクタ
122から出力される基準クロツク2の位相を選択する
ことになる。選択された基準クロツク2で再び前記の動
作を繰り返す。
【0061】このように、同期検出からオンパルス信号
を出力するまでの時間のばらつきを抑制し、可能な限り
共振周波数を一定にする。
【0062】オンパルス時間の決定は以下の様に設定す
る。一次側電源電流検出回路109の出力値と、出力設
定回路110の出力値を比較回路111によつて比較す
る。比較結果は電源周期クロツク毎に出力制御回路11
2によつて処理され、レジスタ113に反映する。従つ
て、一電源周期おきのレジスタ113の値が、例えば±
1ビツトずつ更新される。この一電源周期おきの更新に
よる効果は公知として省略する。
【0063】また、仮に比較結果が常に一次側電源電流
検出回路109の出力値より出力設定回路110の出力
値の方が大きいならば、一電源毎に+1ビツトずつアツ
プされ、最終的にはレジスタ113は(1FFH)まで
アツプされる。このレジスタ113のアツプ・ダウンに
よつてオンパルス時間を更新して、加熱調整が行える。
【0064】このように、デイジタル的に制御を行う場
合の電磁誘導加熱装置では、従来は、オンパルス時間の
管理、精度は基準クロツクによつて制御されるため、安
定性、制御のし易さ等に利点があるが、オンパルスの時
間は高精度であつても同期検出からオンパルス信号発生
までが基準クロツク周波数によつてばらついていたが、
本発明では基準クロツク周波数はそのままで、同期検出
から該周波数の倍のスピードの精度でオンパルス信号を
発生できる。そのため、アナログ回路のみの回路構成に
対し、同等かそれ以上の精度で共振周波数を提供でき
る。
【0065】また、精度の良い共振周波数の提供は、基
準クロツク周波数を倍にすれば単純に実現可能となる
が、基準クロツクを倍にすれば、消費電流も倍以上とな
る。実際には基準クロツクは16MHzとして良い結果
が得られたが、これを倍の32MHzとするのは、消費
電流増大の問題以外にも、振動子とLSIとのマッチン
グが難しくなる点や、高周波対策等の問題がある。
【0066】(第二実施例)図3は本発明第二実施例の
電磁誘導加熱調理器のインバータ制御部のブロック図で
ある。この図から明らかな通り、本実施例でも、第一実
施例と同様に、商用の低周波交流電源101を整流回路
102により全波整流を行っている。そして、平滑コン
デンサ103、共振コンデンサ104、加熱コイル10
5、スイッチング素子106、及びダンパーダイオード
107からインバータ部が構成される。
【0067】インバータ制御部は、同期検出回路108
と、一次側電源電流検出回路109と、出力設定回路1
10と、一次側電源電流出力値と出力設定値の比較回路
111と、該比較回路出力値に基づきレジスタを制御す
る出力制御回路112と、レジスタ113と、該レジス
タの値をプリセットし、インバータ回路に同期して基準
クロックパルスをカウントするカウンタ114と、駆動
回路115と、最小オン時間を決定しているベースカウ
ンタ116と、最小オン時間設定回路117と、スイッ
チング素子のオフ時間をカウントするオフカウンタ11
8と、オフカウンタ処理回路119と、該処理回路の出
力を記憶する記憶回路120と、該記憶値と現在のオフ
時間の比較回路121と、クロックセレクタ回路122
とを備えている。
【0068】そして、第一実施例と異なるところは、電
源周期(低周波交流電源)パルスをカウントするリセッ
トカウンタ123を設けたことである。
【0069】上記構成において、先ず、電源立ち上がり
後に駆動回路115にてオンパルス信号が強制的に出力
される。この信号によって、スイッチング素子106が
オンして、コイル105に電流が流れる。その後スイッ
チング素子106がオフすることにより、コンデンサ1
04、コイル105によって充放電が開始される。この
電圧波形をスイッチング素子106のコレクタ−エミッ
タ間の重圧bとコンデンサ端電圧aを同期検出回路10
8にて比較する。b<aとなった時点で再びオンパルス
信号を出力させる動作を繰り返せば、共振状態となって
加熱コイル105上の被加熱物が、加熱されることにな
る。
【0070】オンパルス時間の決定は以下の様に設定す
る。一次側電源電流検出回路109の出力値と、出力設
定回路110の出力値を比較回路111によって比較す
る。比較結果は電源周期クロック毎に出力制御回路11
2によって処理され、レジスタ113に反映する。従っ
て、一電源周期おきにレジスタの値が例えば±1ビット
ずつ更新される。この一電源周期おきの更新による効果
は公知として省略する。
【0071】12ビットバイナリーカウンタ123は、
オンパルス信号を常時カウントアップし、該カウンタ1
23は低周波交流電源の入力信号によって、一電源周期
毎にリセットされる。
【0072】しかしながら、低周波交流電源に諸般の要
因によって異常が生じれば、該カウンタ123はリセッ
トされずにキャリーアップされてしまう。キャリーアッ
プされれば、このキャリー信号の出力は、集積化された
制御回路のリセット回路に入力されているため、全制御
回路はリセット状態となる。
【0073】このリセット機能により、低周波交流電源
の異常によるオンパルス信号の暴走(オン時間を短くし
たい場合に制御できない状態など。)を防止できる。
【0074】また、このリセット状態からの復帰は、再
び低周波交流電源が入力された場合である。
【0075】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、請求項1
の発明によると、クロックセレクタにより、基準クロツ
クの立ち上がりエツジで同期信号を検知した場合には、
基準クロツクの逆相クロツクまたは同相クロツクのいず
れかを出力し、また、基準クロツクの立ち下がりエツジ
にて検出した場合には、立ち上がりエツジにて検出した
場合に相対して、同相クロツクまたは逆相クロツクのい
ずれかを出力するようにしているので、共振周波数とし
て一発振毎に動作タイミングが異なつても、スイツチン
グ素子のオン時間はクロツクセレクタによって管理され
ることになり、コイルに流れる電流を均一にできる。し
たがって、従来のアナログ回路による構成と比較して、
安定性、信頼性、制御精度、コスト等の面で、総じて上
回ることができる。
【0077】なお、本発明は、上記実施例であげたよう
に、異音が非常に問題視される電磁誘導加熱調理器に効
果がある。
【0078】また、請求項2の発明によると、集積化さ
れたディジタル制御回路において、インバータ出力の暴
走検知回路は必須であるうえ、本発明では、インバータ
の最大共振周波数と低周波交流電源周波数(一次側電源
周波数)の関係に着目して、安価な検知回路を可能にし
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例に係る電磁誘導加熱装置のイ
ンバータ制御部のブロツク図
【図2】スイツチング素子のコレクタ−エミツタ間の電
圧とコンデンサ端電圧を比較した図
【図3】本発明第二実施例に係る電磁誘導加熱装置のイ
ンバータ制御部のブロツク図
【図4】先願の技術におけるインバータ制御部のブロツ
ク図
【図5】従来技術1における電磁誘導加熱装置の回路図
【図6】従来技術1における主要部の信号波形図
【図7】従来技術2における電磁誘導加熱装置の電気回
路図
【符号の説明】
108 同期検出回路 109 一次側電源電流検出回路 110 出力設定回路 111 比較回路 112 出力制御回路 113 レジスタ 114 カウンタ 115 駆動回路 116 ベースカウンタ 117 最小オン時間設定回路 118 オフカウンタ 119 処理回路 120 記憶回路 121 比較回路 122 クロックセレクタ 123 リセットカウンタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低周波交流電源を整流し、その直流電源
    より高周波電力を発生する加熱コイル、共振コンデン
    サ、スイツチング素子等からインバータ部が構成され、 該インバータ部を制御するインバータ制御部が設けら
    れ、 該インバータ制御部は、 低周波交流電源の入力電流の整流平均値を検出する電流
    検出手段と、 該電流検出手段の出力値を出力設定手段の出力値と比較
    する比較手段と、 該比較手段の出力に基づいてカウント値をプリセツト
    し、インバータ部の共振周期に同期して基準クロツクパ
    ルスをカウントするカウンタと、 該カウンタの出力でスイツチング素子のオン時間制御を
    行う駆動制御手段と、 スイツチング素子のオフ時間を基準クロツクかまたは基
    準クロツクを分周したクロツクによつてカウントするオ
    フカウンタと、 該オフカウンタのカウント数の記憶回路と、 該記憶回路の値とオフカウンタの値を比較する手段とを
    備え、 高周波磁界を生じさせ被加熱物を加熱する電磁誘導加熱
    装置において、 インバータ部からの共振波形をコンパレータの働きによ
    つて同期検出する手段と、 該コンパレータの出力を基準クロツクの立ち上がりエツ
    ジと立ち下がりエツジにて検出する手段と、 基準クロツクの立ち上がりエツジで同期信号を検知した
    場合には、基準クロツクの逆相クロツクまたは同相クロ
    ツクのいずれかを出力し、基準クロツクの立ち下がりエ
    ツジにて検出した場合には、立ち上がりエツジにて検出
    した場合に相対して、同相クロツクまたは逆相クロツク
    のいずれかを出力する基準クロツクセレクタとが設けら
    れ、 スイツチング素子のオン時間を管理するカウンタをクロ
    ツクセレクタから出力されるクロツクにてカウントする
    ことを特徴とした電磁誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁誘導加熱装置におい
    て、 インバータ制御部は、請求項1記載のカウンタのカウン
    タ値を増減させるタイミングを低周波交流電源に同期さ
    せるよう構成され、 スイッチング素子のオンパルス信号をカウントし、低周
    波交流電源の周波数周期でリセットされ、キャリー出力
    の発生によって、全インバータ制御部をリセットするリ
    セットカウンタが設けられたことを特徴とした電磁誘導
    加熱装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011525289A (ja) * 2008-12-12 2011-09-15 シンセン市シンフイ科科技有限公司 Socチップに基づく電磁誘導炉回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011525289A (ja) * 2008-12-12 2011-09-15 シンセン市シンフイ科科技有限公司 Socチップに基づく電磁誘導炉回路

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