JPH0534245A - ロードシミユレーシヨン装置の制御方法 - Google Patents

ロードシミユレーシヨン装置の制御方法

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JPH0534245A
JPH0534245A JP3242002A JP24200291A JPH0534245A JP H0534245 A JPH0534245 A JP H0534245A JP 3242002 A JP3242002 A JP 3242002A JP 24200291 A JP24200291 A JP 24200291A JP H0534245 A JPH0534245 A JP H0534245A
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fourier
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inverse
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正吉 原島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 必ず収斂すると共に、時間的に速く線形近似
の伝達関数を求めることができるロードシミュレーショ
ン装置の制御方法を提供すること。 【構成】 あらかじめ定めたノイズと、ノイズを加振機
に入力して加振した際車両取付のトランスデューサ出力
とから仮伝達関数を演算し、仮伝達関数をフーリエ変換
した信号の逆関数を求め、実走行車両取付のトランスデ
ューサ出力のフーリエ変換信号Y(f)を前記逆関数に
乗算し、乗算出力をフーリエ逆変換して加振信号を求め
て初期値とし、加振信号を加振機に供給して加振したと
きのトランスデューサ出力のフーリエ変換信号の絶対値
と信号Y(f)の絶対値との差が許容誤差内に入るまで
加振信号を補正し、フーリエスペクトルの絶対値の分布
が許容誤差内に入ったときの加振信号に対してフーリエ
スペクトルの絶対値の分布が等しいノイズ群にて伝達関
数を求め、これを強制的に加振させるときに用いる伝達
関数とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に対して実走行路
面負荷をテストベンチにて再現できるロードシミュレー
ション装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ロードシミュレーション装置は、完成車
の実走行路面負荷をテストベンチで再現できることか
ら、車両の開発における有効な装置として、性能評価、
耐久テスト等に幅広く利用されている。
【0003】しかるに、加振のために、伝達関数を線形
とみなして、近似の伝達関数を求め、この求めた伝達関
数に基づいてテスト加振と補正計算を繰り返し、車両へ
の負荷目標値に対応する入力信号を求めた後、加振手段
に供給して加振している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示す如く実際の伝達関数は非直線性を呈する伝達関数G
であるのに対し、線形の伝達関数で近似させるため、例
えば、入力Xaで実際の伝達関数と接する伝達関数Ga
近似したときは、負荷目標値Yを得るためには入力Xc
を加振手段に入力せねばならず、入力Xcを入力したと
き、伝達関数Gaを用いて生ずる負荷目標値は目指して
いる負荷目標値Yを超えてしまって、負荷目標値Yがボ
トミング直前の値であれば、テスト車両が破損してしま
うという問題点があった。
【0005】また、テスト加振と補正計算を繰り返して
車両への負荷目標値に対応する入力信号を求める工程が
収斂せず発散してしまうという問題点もあった。
【0006】本発明は前記負荷目標値に対応する入力信
号を求める工程が収斂する可能性を高め、また、テスト
車両を破損する危険を解消しロードシミュレーション装
置の制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の制御方法は、実走行路面負荷が得られる
ように車両を加振手段によって強制的に加振させるロー
ドシミュレーション装置において、強制的に加振させる
ときに用いる伝達関数Gar(f)を求めるに際し、あら
かじめ定めたノイズと該ノイズを加振手段に入力してテ
スト加振した際に車両に取り付けられたトランスデュー
サの出力とから仮の伝達関数Ga(f)を求め、前記仮の
伝達関数Ga(f)の逆関数Gb(f)を演算し、実走行車
両に取り付けられたトランスデューサの出力信号y
(t)をフーリエ変換した信号Y(f)を前記逆関数Gb
(f)に乗算し、この乗算出力をフーリエ逆変換した加
振信号x(0)(t)を求める第1の工程と、前記第1工程
で求めた加振信号x(0)(t)を初期値とし、該加振信号
(0)()tを加振手段に供給して加振したときにおける
トランスデューサの出力をフーリエ変換した信号Y(n)
(f)の絶対値と前記信号Y(f)の絶対値との差信号E
(n)(f)があらかじめ定めた許容誤差の範囲内に入るま
で加振信号を順次補正する第2の工程と、前記差信号E
(n)(f)が許容誤差範囲内に入ったときの前記第2工程
で求めた加振信号に対してフーリエスペクトルの絶対値
の分布が等しいノイズ群にて伝達関数Gar(f)を求め
る第3の工程と、を備えたことを特徴とする。
【0008】また、第1の工程において初期値としての
加振信号は、逆関数Gb(f)と安全係数k(0<k≦
1)と信号Y(f)との乗算出力をフーリエ逆変換して
求めるようにしても、また、第2の工程における加振信
号の補正は、信号E(n)(f)と、逆関数Gb(f)に安全
係数k(0<k≦1)を乗じた信号の絶対値との積に、
加振信号をフーリエ変換した信号の絶対値を加え、この
信号をフーリエ逆変換した信号で行うようにしても、さ
らに、信号y(t)は実走行時にサスペンションボトミ
ング発生直前の信号としても、またさらに、あらかじめ
定めたノイズはホワイトノイズ、または、伝達関数を演
算するべき周波数範囲内でフーリエスペクトルの絶対値
の分布が周波数の2乗に反比例するノイズとしてもよ
い。
【0009】
【作用】本発明の制御方法によれば、第1の工程におい
て、あらかじめ定めたノイズと該ノイズを加振手段に入
力してテスト加振した際のトランスデューサからの出力
とで仮の伝達関数Ga(f)が演算され、次に前記仮の伝
達関数Ga(f)の逆関数Gb(f)が演算され、実走行車
両に取り付けられたトランスデューサの出力信号y
(t)がフーリエ変換された信号Y(f)と逆関数G
b(f)とが乗算され、この乗算された信号が逆フーリエ
変換されて加振信号x(0)(t)が演算される。第2の工
程において、第1の工程にて求められた加振信号x(0)
(t)を初期値として、加振信号により加振した時のト
ランスデューサの出力がフーリエ変換された信号Y(n)
(f)の絶対値と信号Y(f)の絶対値の差信号E
(n)(f)があらかじめ定めた許容誤差の範囲内に入るま
で順次補正される。この補正により差信号E(n)(f)が
許容誤差の範囲内に入ったとき、第3の工程においてフ
ーリエスペクトルの絶対値の分布が第2の工程で求めた
加振信号をフーリエ変換した信号の絶対値と等しいノイ
ズ群にて伝達関数Gar(f)が求められる。
【0010】しかるに伝達関数Gar(f)を求める第1
の工程において実走行車両に取り付けられたトランスデ
ューサの出力信号y(t)を用いているため、第2の工
程において発散が生ずることはなく、収斂して時間的に
速く伝達関数Gar(f)を求めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。本実施例はテスト車両として自動二輪車を用い
た場合を例示している。図5は本発明方法を実施するた
めのロードシミュレーション装置の側面図である。図
中、符号1は加振対象となる自動二輪車を示し、該車両
の前後の車輪はあらかじめ取り外されている。符号2は
自動二輪車の車体フレーム(図示せず)に回転自在に支
持される前側のアクスルであり、該アクスル2はテレス
コピックタイプの伸縮自在なサスペンション3に支持さ
れている。符号5は後側のアクスルであり、該アクスル
5はリンク機構と組み合わされたリヤクッション(図示
せず)に振動自在に支持されるリヤフォーク6に取り付
けられている。
【0012】また、符号10は前記自動二輪車1の前後
のアクスル2、5を直接加振するアクスル加振手段であ
る。該アクスル加振手段10は、実際にアクスルを加振
する機械的部分11と、該機械的部分11を制御する制
御器12とから構成される。
【0013】アクスル加振手段10の機械的部分11
は、自動二輪車1の後側のアクスル5を上下方向に加振
する第1の加振機14と、前側のアクスル2を上下方向
に加振する第2の加振機15と、前側のアクスル2を前
後方向に加振する第3の加振機16とから構成されてい
る。それら第1、第2、第3の加振機14、15、16
には引張および圧縮双方の力が付与できる復動形の油圧
シリンダが利用される。
【0014】第1、第2の加振機14、15のピストン
ロッド14a、14bの先端には連結棒17、17の一
端がそれぞれピン結合され、それら連結棒17、17の
他端はそれぞれアクスル2、5にピン結合されている。
また、第3の加振機16のピストンロッド16aの先端
にはリンク16aaを介して揺動板18の一端18bが
ピン結合されている。該揺動板18は、側面視三角形状
に形成されたものであって、中央基端部18aが支持体
19の上部に回動自在に支持されている。そして該揺動
板18の他端18cは略水平方向に延びる加振ロッド2
0の一端にピン結合され、該加振ロッド20の他端は前
記前側のアクスル2にピン結合されている。
【0015】すなわち、第3の加振機16のピストンロ
ッド16aが上下方向に伸縮作動することにより、リン
ク16aa、揺動板18および加振ロッド20を介して
自動二輪車の前側のアクスル2が前後方向に加振される
構造になっている。なお、前記加振ロッド20には荷重
検出手段21が介装されている。
【0016】また、符号25は自動二輪車の車体の前後
方向の移動を規制する剛体の反力治具である。この反力
治具25にはリンク棒26を介して前記自動二輪車の後
側のアクスル5が連結されている。
【0017】次に、上記構造のロードシミュレーション
装置を用いた加振方法について説明する。なお、アクス
ル加振手段10の制御器12については、以下に説明す
る加振方法で明らかになるので単独の構成説明は省略す
る。
【0018】上記ロードシミュレーション装置におい
て、第1乃至第3の加振機14、15、16はそれぞれ
変位制御可能である。変位制御は荷重制御に比べ高速度
あるいは高加速度の制御が行えることから、実走行路面
負荷の再現精度をより向上させることが可能になるため
である。
【0019】ここで、上記ロードシミュレーション装置
では、反力治具25にピン結合されたリンク棒26によ
って後側のアクスル5の前後方向の動きを拘束してお
り、図5に示すように、第1、第2の加振機14、15
を作動させると、リンク棒26の左端が円弧状の軌跡を
描くことに伴い、車体(前後の両アクスル2、5間)に
対し予期せぬ前後方向の圧縮荷重あるいは引張荷重を加
えてしまうおそれがある。このような不具合をなくすた
めに以下の倣い制御を行っている。換言すれば、図6に
示すマップに基づく倣い制御を行っているが故に、極め
て簡単な構成の反力治具による支持でありながら、第1
乃至第3の加振機14乃至16による高速度の変位制御
が可能となる。
【0020】すなわち、第3の加振機16を荷重制御と
し、制御器12内に組み込まれたコンピュータから加振
機16に対して加振ロッド20に加わる荷重を検出する
荷重検出手段21の出力値が常にゼロになるよう指令を
出しておく。
【0021】次いで、前記コンピュータからの指令に基
づき、第1、第2の加振機14、15を作動させてピス
トンロッド14a、15aが最下点から最上部に至るま
で低速で移動させる(第3の加振機16を第1、第2の
加振機14、15に追従させて作動させることにより、
荷重検出手段21の値を常にゼロに保つことができる程
度の速度で移動させる)。このときの第3の加振機16
のピストンロッド16aの軌跡をA/Dコンバータを介
してコンピュータのメモリに入力しておく。図6がその
記憶マップを模式的に表すものである。このように第
1、第2の加振機14、15の変位に関連させて第3の
加振機16の変位を入力しておく。
【0022】次いで、第3の加振機16を第6図に模式
的に示したマップに沿って作動する変位制御に切り換
え、第1、第2の加振機14、15を作動させて、それ
ぞれのピストンロッド14a、15aが加振中立点まで
至るようにする。このとき、第3の加振機16は上記マ
ップに沿った動きを行うこととなり、該第3の加振機1
6のピストンロッド16aは加振中立点まで至る。以
下、各加振機14、15、16を後述する入力信号に基
づき作動させることで、自動二輪車に実走行路面負荷を
加えることができる。
【0023】なお、上記加振機14、15、16を停止
させる場合には、第3の加振機16に上記したマップに
沿った動きをさせて停止させる。なお、上記マップは一
度の学習によって得られるものであり、以後は上記した
マップに沿って何回でも安定して立ち上げあるいは立ち
下げることができる。
【0024】自動二輪車を実走行したときのトランスデ
ューサとしての、加速度計C1、加速度計C2、歪ゲージ
3の出力データから実走行負荷を計測する。本実施例
のロードシミュレーション装置は、実走行負荷を目標信
号y(t)とし、目標信号y(t)を与えたときに該目標
信号を得るために、加振機14、15、16に加振のた
めに与える加振信号(以下、テスト信号と記す)x
(t)を演算し、演算したテスト信号を加振機14、1
5、16に加えて、自動二輪車に実走行のシミュレーシ
ョンをする。
【0025】自動二輪車の濃縮耐久テストでは、サスペ
ンションボトミングが起こりがちであり、最大負荷もこ
のサスペンションボトミングの時に発生する。強度/耐
久テストのシミュレーションにおいて実走行における最
大負荷を忠実に再現できることが望ましい。
【0026】しかるに、サスペンションボトミングの現
象は非線形的であるが、ロードシミュレーション装置に
おいて目標信号y(t)からテスト信号x(t)を演算す
るときの伝達関数は線形であるとして演算するために、
サスペンションボトミングが発生する直前のテスト信号
x(t)を加振機に印加することが望ましい。これは図
7から明らかである。
【0027】すなわち、実伝達関数Gに対し、テスト信
号値xaの場合には伝達関数Ga(f)で近似され、伝達
関数Gaの場合にはサスペンションボトミングが発生す
る直前の目標信号値yに対するテスト信号値xは極めて
大きく、該テスト信号値xは目標信号値yに対するテス
ト信号値xbに対して〔テスト信号値xb《テスト信号値
x〕となる。このため、かかるテスト信号値xによって
加振すれば、サスペンションボトミング時の目標信号値
を超えてしまって車両を破損してしまう。しかるにテス
ト信号値xbの場合には伝達関数Gar(f)で近似され、
テスト信号値xbの近傍では伝達関数Garは実伝達関数
Gに接近し、実伝達関数Gに、より優れた近似度を有す
ることになる。このため伝達関数Garによって目標信号
値yに対するテスト信号値を演算することによってテス
ト信号値xbが得られることになる。
【0028】以下、図1に示すフローチャートにしたが
って、本実施例の作用を単軸の場合について説明する。
まず、ホワイトノイズ、1/f2 特性のノイズ、あるい
は種々の実験の結果得られるあらかじめ定められたノイ
ズ信号をテスト信号xin(t)として印加して自動二輪
車を加振し、このときのトランスデューサからの出力信
号yin(t)を計測し、該計測した出力信号yin(t)と
テスト信号xin(t)とから、両者のフーリエ変換の比
である伝達関数Ga(f)を求める(ステップS1)。
【0029】伝達関数Ga(f)の演算のために、上記の
ように単軸の場合で説明すれば、第1の加振機14の振
動に伴う出力信号を求める場合には、リヤフォーク6上
のアクスル5の上方にあたる位置に加速度計C1を取り
付け、加速度計C1によってリヤフォーク6の挙動を測
定する。この測定値を加振機14の入力信号である前記
ノイズ信号で除算することによって伝達関数Ga(f)を
求める。また、第2の加振機15または第3の加振機1
6に対しても、同様に、前側のアクスル2の上方にあた
る位置に加速度計C2を、またフロントサスペンション
3のボトムブリッジ下側のインナーパイプ3aに歪ゲー
ジC3を貼り付け、これらの測定値を入力信号で除算す
ることによって伝達関数Ga(f)を演算して求める。
【0030】ステップS1に続いて、伝達関数Ga(f)
の逆関数Gb(f)を演算し、逆関数Gb(f)に安全係数
k(0<k≦1)を乗算して伝達関数Ha(f)を求める
(ステップS2)。ここで安全係数kを乗算するのは過
大なテスト信号によってテスト車両に過大な負荷が掛か
らないように初期値を小さい目に定めるためである。
【0031】ステップS2についで、実走行の時に測定
したトランスデューサからの出力信号y(t)(サスペ
ンションボトミングが発生するほぼ直前の出力信号値が
望ましい)をフーリエ変換してタイムドメインから周波
数ドメインに変換する(ステップS3)。フーリエ変換
結果をY(f)で示してある。ステップS3に次いで伝
達関数Ha(f)に出力信号Y(f)を乗算してテスト信
号X(0)(f)を得る(ステップS4)。次にX(0)(f)
をフーリエ逆変換して周波数ドメインからタイムドメイ
ンに変換して、テスト信号x(0)(t)を得る(ステップ
S5)。ステップS5で得たテスト信号x(0)(t)を初
期値として使用する。
【0032】ステップS5に続いてテスト信号x
(0)(t)を初期値とするテスト信号x(n)(t)を加振機
に供給して加振し、トランスデューサからの出力、すな
わち出力信号y(n)(t)を測定して読み込む(ステップ
S6)。ステップS6に次いでテスト信号x(n)(t)を
フーリエ変換して、読み込んだ出力信号y(n)(t)をフ
ーリエ変換し、それぞれフーリエ変換の結果X
(n)(f)、Y(n)(f)を得る(ステップS7)。次いで
|Y(f)|−|Y(n)(f)|を演算して、誤差E
(n)(f)を得る(ステップS8)。したがって、ステッ
プS8において実走行による出力信号の絶対値|Y
(f)|と演算出力信号の絶対値|y(n)(f)|との偏
差が検出されたことになる。
【0033】ステップS8に続いて、誤差E(n)(f)が
あらかじめ定めた許容誤差±ε未満の範囲内か否かがチ
ェックされる(ステップS9)。ステップS9において
誤差E(n)(f)が許容誤差±ε以上と判別されたとき
は、ステップS9に続いて〔|X(n)(f)|+E
(n)(f)・|Ha(f)|〕を演算し、フーリエスペクト
ルの位相角∠X(0)(f)をX(n+1)(f)とする(ステッ
プS10)。ここで∠はフーリエスペクトルの位相角を
示している。したがってステップS7において得たテス
ト信号X(n)(f)のフーリエスペクトルの振幅の絶対値
|X(n)(f)|がステップS10において誤差E
(n)(f)と伝達関数H(f)の絶対値との積で補正さ
れ、テスト信号X(n)(f)のフーリエスペクトルの振幅
の絶対値が補正されて、|Y(f)|−|Y(n)(f)|
が±ε未満の範囲に接近し、もしくは範囲内に入るよう
に補正されることになる。さらにフーリエスペクトルの
位相角は初期値のままに固定されることになる。この状
態を模式的に示せば、図2に示す如くである。
【0034】ステップS10に続いて、X(n+1)(f)を
フーリエ逆変換してタイムドメインに戻しx(n+1)(t)
を得て(ステップS11)、nをインクリメント、すな
わち+1して(ステップS12)、続いてステップS6
から繰り返し、誤差E(n)(f)が±εの範囲内に入る
まで続ける。この場合に、Y(f)は、実走行の時に測
定した出力信号y(t)をフーリエ変換した信号を用い
ているために|Y(f)|−|Y(n)(f)|が発散する
ことはなく、必ず±ε未満の範囲内に収斂することにな
る。さらに出力信号y(t)にサスペンションボトミン
グが発生するほぼ直前の信号を用いてこの信号をフーリ
エ変換した信号を採用したときは、|Y()f|−|Y
(n)(f)|が±ε未満の範囲内に収斂するまでに要する
期間は短くて済むことになる。
【0035】ステップS9におけるチェックの結果、E
(n)(f)が±εの範囲内に入ったと判別されたときは、
ステップS9続いてフーリエスペクトルの絶対値の分布
が|X(n)(f)|と等しいノイズ群にて出力記号Y(n)
(f)を測定し、その測定結果から伝達関数を演算し、
演算伝達関数を相加平均して伝達関数Gar(f)を演算
する(ステップS13)。
【0036】上記において、フーリエスペクトルの位相
に関し、∠X(n)(f)を∠X(0)(f)として固定してテ
スト信号を演算したが、ステップS13に続いて、公知
のようにフーリエスペクトルの位相角∠X(n)(f)を所
望周波数範囲の各周波数について、−π〜πの範囲で不
規則に分布された位相群を乱数創成ルーチンによって生
成し、こうして得られたノイズ群を用いてテスト加振す
ることにより位相も含めて伝達関数Gar(f)を求め
る。このようにして求めた伝達関数を用いて、図3のフ
ローチャートに示すように、伝達関数Gar(f)の逆関
数Gbr(f)を演算し、加振によって得たい出力信号y
(t)をフーリエ変換し、フーリエ変換結果の出力信号
Y(f)を伝達関数Gbr(f)に乗算してテスト信号X
(0)(f)を求め、該フーリエ変換されたテスト信号X
(0)(f)をフーリエ逆変換してテスト信号の初期値x
(0)(t)を得る(ステップS22〜S25)。
【0037】ついで反復修正によって補正計算を行う。
すなわち続いてテスト信号x(0)(t)を初期値とする信
号x(n)(t)で加振した結果のトランスデューサ出力信
号y(n)(t)を読み込み、テスト信号x(n)(t)および
読み込んだ出力信号y(n)(t)のフーリエ変換信号X
(n)(f)、Y(n)(f)を用いて誤差E(n)(f)[=
Y(f)−Y(n)(f)]を演算し(ステップS26〜S
28)、誤差E(n)(f)の絶対値があらかじめ定めた許
容誤差ε未満に入るまでテスト加振と誤差を縮小させる
ための[X(n)(f)−E(n)(f)・Gbr(f)]による
補正演算を繰り返し行い(ステップS26〜S32)、
誤差E(n)(f)が許容誤差ε未満に入ったときのテスト
信号のx(n)(t)を求め、このテスト信号値で加振する
ことによって目標値の負荷をテスト車両に与えることが
できる。
【0038】上記は単軸の場合で説明したが、例えば、
3軸の場合は各軸について伝達関数Gar(f)が得られ
ると共に、各軸の相互のクロストークが存在するため、
クロストークによる伝達関数Gar(f)も上記と同様に
して求められる。この場合の伝達関数Gar(f)の要素
をGmnで示すとすれば、サフィックスmは加振機の番
号を、nはトランスデューサの番号を示す。この結果、
マトリックス表示で示せば、3軸の場合はテスト信号X
(f)に対する出力信号Y(f)は、図4(a)に示すよ
うになり、出力信号Y(f)に対するテスト信号X(f)
は、図4(b)に示すようになる。ここで〔G〕-1は逆
マトリックスを示す。図4(b)が3軸システムに対す
る基本式であり、この式に基づいて実走行のシミュレー
ションを行うことができる。
【0039】上記のようにして求めた伝達関数G
ar(f)をフーリエ逆変換した伝達関数Ga r(f)を用い
て、各種走行モードに対応した加振テストを行う。
【0040】以上の加振制御では、実走行時と同程度の
ボトミングを発生させ、そのときの出力信号y(t)を
用いて伝達関数を求め、これを基に反復修正処理するた
め、自動二輪車のフロントフォークのような非線形な応
答系でも実走行路面負荷に近い状態の加振が行える。
【0041】なお、上記実施例では、自動二輪車を加振
させる場合を例にとって説明したが、加振対象は自動二
輪車に限られることなく、三輪あるいは四輪の車両でも
よいし、また、車両に限らずあらゆる加振装置に応用可
能であることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、強制的
に加振させるときに用いる伝達関数の演算処理におい
て、実走行時に測定したトランスデューサの出力を用い
て演算したテスト信号を初期値としたため、伝達関数の
演算処理中における信号〔|Y(f)|−|Y(n)(f)
|〕が発散することなく、必ず収斂する効果がある。ま
た、逆関数Gbに安全係数とを乗じた信号を用いて伝達
関数Gar(f)を求めたときは、テスト信号x(0)(t)
が小さい目に演算されて、テスト車両に過大な負荷がか
かることないという効果がある。また、伝達関数の演算
処理において、実走行時に測定したボトミング直前にお
けるトランスデューサの出力を用いて演算したために、
伝達関数の演算処理中における〔|Y(f)|−|Y(n)
(f)|〕の収斂が早い効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明方法によるときのフーリエスペクトルの
振幅を示す説明図である。
【図3】本発明方法により求めた伝達関数を用いてテス
ト信号x(t)を求めるときのフローチャートである。
【図4】多軸システムにおける伝達関数マトリクスと入
出力信号および伝達関数逆マトリクスと入力信号との関
係を示す図である。
【図5】本発明の一実施例を実施するロードシミュレー
ション装置の側面図である。
【図6】図5に示すロードシミュレーション装置におけ
る第3の加振機を変位制御する場合に用いる記憶マップ
を示す模式図である。
【図7】実伝達関数と近似伝達関数とを示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 前側のアクスル 3 フロントサスペンション 5 後側のアクスル 6 リヤフォーク 10 アクスル加振手段 11 アクスル加振手段の機械的部分 12 アクスル加振手段の制御器 14 第1の加振機 15 第2の加振機 16 第3の加振機 25 反力治具 C1 後側のアクスルに設けた加速度計 C2 前側のアクスルに設けた加速度計 C3 フロントサスペンションに設けた歪ゲージ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実走行路面負荷が得られるように車両を
    加振手段によって強制的に加振させるロードシミュレー
    ション装置において、強制的に加振させるときに用いる
    伝達関数Gar(f)を求めるに際し、 あらかじめ定めたノイズと該ノイズを加振手段に入力し
    てテスト加振した際に車両に取付けられたトランスデュ
    ーサの出力とから仮の伝達関数Ga(f)を求め、前記仮
    の伝達関数Ga(f)の逆関数Gb(f)を演算し、実走行
    車両に取り付けられたトランスデューサの出力信号y
    (t)をフーリエ変換した信号Y(f)を前記逆関数Gb
    (f)に乗算し、この乗算出力をフーリエ逆変換した加
    振信号x(0)(t)を求める第1の工程と、 前記第1工程で求めた加振信号x(0)(t)を初期値と
    し、該加振信号x(0)(t)を加振手段に供給して加振し
    たときにおけるトランスデューサーの出力をフーリエ変
    換した信号Y(n)(f)の絶対値と前記信号Y(f)の絶
    対値との差信号E(n)(f)があらかじめ定めた許容誤差
    の範囲内にはいるまで加振信号を順次補正する第2の工
    程と、 前記差信号E(n)(f)が許容誤差範囲内に入ったときの
    前記第2工程で求めた加振信号に対してフーリエスペク
    トルの絶対値の分布が等しいノイズ群にて伝達関数Gar
    (f)を求める第3の工程と、 を備えたことを特徴とするロードシミュレーション装置
    の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、第1の工程
    において初期値としての加振信号を、逆関数Gb(f)と
    安全係数k(0<k≦1)と信号Y(f)との乗算出力
    をフーリエ逆変換して求めることを特徴とするロードシ
    ミュレーション装置の制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法において、第2工程に
    おける加振信号の補正は、前記信号E(n)(f)と、逆関
    数Gb(f)に安全係数k(0<k≦1)を乗じた信号の
    絶対値との積に、加振信号をフーリエ変換した信号の絶
    対値を加え、この信号をフーリエ逆変換した信号で行う
    ことを特徴とするロードシミュレーション装置の制御方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の方法において、信号y
    (t)は実走行時におけるサスペンションボトミング発
    生直前の信号であることを特徴とするロードシミュレー
    ション装置の制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の方法において、あらかじめ
    定めたノイズはホワイトノイズであることを特徴とする
    ロードシミュレーション装置の制御方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法において、あらかじめ
    定めたノイズは伝達関数を演算するべき周波数範囲内で
    フーリエスペクトルの絶対値の分布が周波数の2乗に反
    比例するノイズであることを特徴とするロードシミュレ
    ーション装置の制御方法。
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