JPH05340900A - 一端焼入試験方法 - Google Patents
一端焼入試験方法Info
- Publication number
- JPH05340900A JPH05340900A JP14079592A JP14079592A JPH05340900A JP H05340900 A JPH05340900 A JP H05340900A JP 14079592 A JP14079592 A JP 14079592A JP 14079592 A JP14079592 A JP 14079592A JP H05340900 A JPH05340900 A JP H05340900A
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- heating
- oxidation
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 信頼度の高い一端焼入試験を行う技術を提供
する。 【構成】 一端焼入試験片の表面に、均一な高温度領域
において耐酸化性の良い金属を10〜30μ厚さにメッ
キを施すことにより、オーステナイト化加熱処理時の酸
化を防止することができ、信頼度の高い一端焼入試験が
可能となる。 【効果】 高温あるいは長時間加熱の際において完全に
酸化が防止できる。従って酸化防止のための対策(炭素
粉の中への装入、不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で
の加熱)が不要となり、装置および試験作業の煩雑さが
なくなる。また、完全に酸化防止が達成されることから
冷却変動、脱炭による鋼の化学組成変動もなくなること
から、信頼度の高い本来の鋼の焼入性を求めることがで
きる。
する。 【構成】 一端焼入試験片の表面に、均一な高温度領域
において耐酸化性の良い金属を10〜30μ厚さにメッ
キを施すことにより、オーステナイト化加熱処理時の酸
化を防止することができ、信頼度の高い一端焼入試験が
可能となる。 【効果】 高温あるいは長時間加熱の際において完全に
酸化が防止できる。従って酸化防止のための対策(炭素
粉の中への装入、不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で
の加熱)が不要となり、装置および試験作業の煩雑さが
なくなる。また、完全に酸化防止が達成されることから
冷却変動、脱炭による鋼の化学組成変動もなくなること
から、信頼度の高い本来の鋼の焼入性を求めることがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一端焼入試験法に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】鋼の焼入性を調べる目的で行われる一端
焼入試験において、オーステナイト化温度に加熱する
際、試験片の酸化防止を施すのが一般的である。従来、
試験片の酸化防止には炭素粉の中に装入して酸素との化
学反応を遮断するか、不活性ガス雰囲気中あるいは真空
中で加熱処理するのが一般的方法である。
焼入試験において、オーステナイト化温度に加熱する
際、試験片の酸化防止を施すのが一般的である。従来、
試験片の酸化防止には炭素粉の中に装入して酸素との化
学反応を遮断するか、不活性ガス雰囲気中あるいは真空
中で加熱処理するのが一般的方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
方法では装置および作業の煩雑さもさることながら、高
温あるいは長時間加熱の際において完全に酸化防止が達
成できず、冷却端面のスケール厚に影響を及ぼすことか
ら冷却変動をもたらし、本来の焼入性を調べる目的が損
なわれる。また、硬さ測定面においては脱炭による成分
変動もあり得ることから、本来の鋼の焼入性を正しく求
めることができないという問題点があった。そこで本発
明はこのような問題点を解決し、信頼度の高い一端焼入
試験を行うことを目的とする。
方法では装置および作業の煩雑さもさることながら、高
温あるいは長時間加熱の際において完全に酸化防止が達
成できず、冷却端面のスケール厚に影響を及ぼすことか
ら冷却変動をもたらし、本来の焼入性を調べる目的が損
なわれる。また、硬さ測定面においては脱炭による成分
変動もあり得ることから、本来の鋼の焼入性を正しく求
めることができないという問題点があった。そこで本発
明はこのような問題点を解決し、信頼度の高い一端焼入
試験を行うことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、一端焼入試験片の表面に、均一な高温度領
域において耐酸化性を有する金属のメッキを施した後、
オーステナイト化処理温度に加熱し急冷する一端焼入試
験方法である。
の本発明は、一端焼入試験片の表面に、均一な高温度領
域において耐酸化性を有する金属のメッキを施した後、
オーステナイト化処理温度に加熱し急冷する一端焼入試
験方法である。
【0005】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。一端焼
入試験片に成形された試験片の焼入側表面にクロム、ニ
ッケルなどの耐酸化性金属を均一にメッキした後、該試
験片を支持具に把持させ、かつ試験片の焼入側端面に噴
射する噴水装置を設置し、焼入温度すなわちオーステナ
イト化処理温度に加熱する。その耐酸化性金属のメッキ
層は、試験片の加熱面に耐脱炭性と耐酸化性を付与する
ため、一側を加熱する際、加熱表面に厚い酸化皮膜が生
成するのを防止する効果を奏する。その厚みについては
特に限定するものではないが、得られる試験値に何ら影
響を及ぼすことのない10〜30μが好ましい。所定の
温度に加熱され保持された試験片は、加熱を停止し、直
ちに噴水装置から水を噴射して低温度に急速冷却され
る。しかる後試験片は、測定表面を研磨してメッキ層を
剥離して、硬さが測定される。
入試験片に成形された試験片の焼入側表面にクロム、ニ
ッケルなどの耐酸化性金属を均一にメッキした後、該試
験片を支持具に把持させ、かつ試験片の焼入側端面に噴
射する噴水装置を設置し、焼入温度すなわちオーステナ
イト化処理温度に加熱する。その耐酸化性金属のメッキ
層は、試験片の加熱面に耐脱炭性と耐酸化性を付与する
ため、一側を加熱する際、加熱表面に厚い酸化皮膜が生
成するのを防止する効果を奏する。その厚みについては
特に限定するものではないが、得られる試験値に何ら影
響を及ぼすことのない10〜30μが好ましい。所定の
温度に加熱され保持された試験片は、加熱を停止し、直
ちに噴水装置から水を噴射して低温度に急速冷却され
る。しかる後試験片は、測定表面を研磨してメッキ層を
剥離して、硬さが測定される。
【0006】上記のような本発明法は、高温度にあるい
は長時間加熱する際においても試験片の酸化が防止され
るため、加熱処理時に試験片を炭素粉に包み込んだり、
不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で加熱する必要もな
く、通常の一端焼入装置を使用しても脱炭層が形成され
ることもなく、従って脱炭による鋼成分変化や硬度変化
もない。従って、得られた試験結果の信頼度が高く、鋼
の焼入性を正しく求めることができる。このようにして
求められた焼入性曲線が、機械的性質の優れた鋼材を製
造する最適な熱処理を探索する上で、極めて有用である
ことは明らかである。
は長時間加熱する際においても試験片の酸化が防止され
るため、加熱処理時に試験片を炭素粉に包み込んだり、
不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で加熱する必要もな
く、通常の一端焼入装置を使用しても脱炭層が形成され
ることもなく、従って脱炭による鋼成分変化や硬度変化
もない。従って、得られた試験結果の信頼度が高く、鋼
の焼入性を正しく求めることができる。このようにして
求められた焼入性曲線が、機械的性質の優れた鋼材を製
造する最適な熱処理を探索する上で、極めて有用である
ことは明らかである。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明をする。
低合金鋼材料の試験片(直径10mm×長さ60mm)に加
熱側表面にクロムメッキ層(15μ)とニッケルメッキ
層(25μ)を施した後、高温度に加熱処理(加熱速
度:5℃/秒,温度:1250℃,加熱時間:60秒)
し、水冷した。その時の冷却過程の800〜500℃温
度間の冷却速度と硬さの関係を、図1、図2にジェミニ
ー曲線で示した。なお、本発明法の比較法に、無メッキ
処理鋼材を同様の加熱処理を施した時の硬さを掲示し
た。すなわち、本発明法の試験片は、無メッキの試験片
に較べ、硬さのバラツキが極めて小さく、信頼度の高い
測定結果を示す。このような結果は、メッキ層によって
鋼表面に脱炭層が防止された効果によるものと判断され
る。
低合金鋼材料の試験片(直径10mm×長さ60mm)に加
熱側表面にクロムメッキ層(15μ)とニッケルメッキ
層(25μ)を施した後、高温度に加熱処理(加熱速
度:5℃/秒,温度:1250℃,加熱時間:60秒)
し、水冷した。その時の冷却過程の800〜500℃温
度間の冷却速度と硬さの関係を、図1、図2にジェミニ
ー曲線で示した。なお、本発明法の比較法に、無メッキ
処理鋼材を同様の加熱処理を施した時の硬さを掲示し
た。すなわち、本発明法の試験片は、無メッキの試験片
に較べ、硬さのバラツキが極めて小さく、信頼度の高い
測定結果を示す。このような結果は、メッキ層によって
鋼表面に脱炭層が防止された効果によるものと判断され
る。
【0008】
【発明の効果】以上のように本発明は、焼入面にメッキ
層を形成してから焼入れを行うことによって、加熱雰囲
気等を制限する必要なく、試験片に簡易にかつ信頼性の
高い焼入特性を付与することができ、最適な焼入試験片
を得ることができる。
層を形成してから焼入れを行うことによって、加熱雰囲
気等を制限する必要なく、試験片に簡易にかつ信頼性の
高い焼入特性を付与することができ、最適な焼入試験片
を得ることができる。
【図1】本発明の実施例(クロムメッキ)でのジェミニ
ー曲線を示す。
ー曲線を示す。
【図2】本発明の他の実施例(ニッケルメッキ)でのジ
ェミニー曲線を示す。
ェミニー曲線を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 一端焼入試験片の表面に、高温度領域に
おいて耐酸化性金属のメッキを施した後、オーステナイ
ト化処理温度に加熱し、急冷することを特徴とする一端
焼入試験方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14079592A JPH05340900A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 一端焼入試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14079592A JPH05340900A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 一端焼入試験方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05340900A true JPH05340900A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=15276922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14079592A Withdrawn JPH05340900A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 一端焼入試験方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05340900A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006100965A1 (ja) * | 2005-03-22 | 2006-09-28 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 金属の表面温度測定装置 |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP14079592A patent/JPH05340900A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006100965A1 (ja) * | 2005-03-22 | 2006-09-28 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 金属の表面温度測定装置 |
US7841766B2 (en) | 2005-03-22 | 2010-11-30 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Metal surface temperature measuring instrument |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |