JPH0533774A - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

建設機械の油圧駆動装置

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JPH0533774A
JPH0533774A JP3184800A JP18480091A JPH0533774A JP H0533774 A JPH0533774 A JP H0533774A JP 3184800 A JP3184800 A JP 3184800A JP 18480091 A JP18480091 A JP 18480091A JP H0533774 A JPH0533774 A JP H0533774A
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明 辰己
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東一 平田
Yutaka Onoe
裕 尾上
Kazuhiro Ichimura
和弘 一村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】正の勾配特性を持つ分流補償弁を備えた、複数
種類のアタッチメントを交換可能な建設機械の油圧駆動
装置において、各アタッチメントの装着時に最適の分流
特性を得られるようにする。 【構成】バケット端子58a、破砕機端子58b、ブレ
ーカ端子58cの3つの出力端子を有し、オペレータの
切換え操作により対応する切換信号S1 〜S3 を出力す
るアタッチメント切換スイッチ58を設け、重い破砕機
を装着した場合、ブーム上げ・アーム引きの複合動作時
には、切換信号に対応して軽いバケット用の分流特性演
算部74aから重い破砕機用の分流特性演算部74cに
切換え、分流補償弁35〜40のそれぞれの駆動部35
c〜40cが付与すべき制御力Fc1〜Fc6として重い破
砕機に適した値を演算する。これにより、重いアタッチ
メントに最適の分流特性が得られ、ブーム上げ・アーム
引きの複合動作でブームが十分に上がるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧ショベル等の建設機
械の油圧駆動装置に係わり、特に、複数種類のアタッチ
メントを交換可能な建設機械において、ロードセンシン
グ制御される油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエ
ータの最大負荷圧力との差圧に基づく制御力を分流補償
弁に付与し、流量制御弁の前後差圧を制御する油圧駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧駆動装置として、例えばDE
−A1−3422165(特開昭60−11706号に
対応)、特開平2−118203号公報等に記載のよう
に、ロードセンシング制御(以下、適宜「LS制御」と
いう)される油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエ
ータの最大負荷圧力との差圧に基づく制御力を圧力補償
弁に付与し、流量制御弁の前後差圧を制御するものがあ
る。ここで、LS制御とは、油圧ポンプの吐出圧力が複
数の油圧アクチュエータの最大負荷圧力よりも一定値だ
け高くなるよう油圧ポンプの吐出量を制御するものであ
り、これにより油圧アクチュエータの負荷圧力に応じて
油圧ポンプの吐出量を増減し、経済的な運転が可能とな
る。
【0003】ところで、油圧ポンプの吐出量には上限、
即ち最大可能吐出量があるので、複数のアクチュエータ
の複合駆動時、油圧ポンプが最大可能吐出量に達する
と、ポンプ吐出量の不足状態が生じる。このことは一般
的に油圧ポンプのサチュレーションとして知られてい
る。サチュレーションが生じると、油圧ポンプから吐出
された圧油が低圧側のアクチュエータに優先的に流れ、
高圧側のアクチュエータに十分な圧油が供給されなくな
り、複数のアクチュエータの複合駆動ができなくなる。
【0004】このような問題を解決するため、上記DE
−A1−3422165に記載の油圧駆動装置では、流
量制御弁の前後差圧を制御する各圧力補償弁に、ポンプ
吐出圧力と最大負荷圧力との差圧(以下、適宜「LS差
圧」という)に基づく制御力を開弁方向に作用させ、こ
の制御力で前後差圧の目標値を定めるようにしている。
この構成により、油圧ポンプのサチュレーションが生じ
ると、これに対応してLS差圧が減少するので、各圧力
補償弁における流量制御弁の前後差圧の目標値も小さく
なり、油圧ポンプからの圧油が低圧側アクチュエータに
優先的に流れることが阻止される。これにより、油圧ポ
ンプからの圧油は流量制御弁の要求流量(弁開度)の割
合に応じて分流されて複数のアクチュエータに供給さ
れ、適切な複合駆動が可能となる。
【0005】なお、この場合、圧力補償弁は結果的に、
油圧ポンプからの圧油を確実に分流して複数のアクチュ
エータに供給するので、本明細書中ではこの圧力補償弁
を「分流補償弁」と呼ぶ。
【0006】また、上記特開平2−118203号公報
に記載の油圧駆動装置では、LS差圧に基づいて複数の
分流補償弁のそれぞれの駆動手段が付与すべき制御力と
して個別の値を演算する手段と、分流補償弁のそれぞれ
に対応して設けられ、それぞれ、前記個別の値に応じた
制御圧力を発生し、これを分流補償弁の駆動手段に出力
する複数の制御圧力発生手段とを備え、LS差圧に基づ
く制御力を電気油圧的に分流補償弁に作用させることに
より、上記と同様の目的を達成し、かつ分流補償弁に個
別の圧力補償特性を与えて操作性及び作業効率を改善し
ている。
【0007】ところで、LS制御では、負荷の異なる2
つのアクチュエータを同時に駆動した場合、油圧ポンプ
の吐出圧力と高負荷側のアクチュエータの負荷圧力との
差圧(LS差圧)は、当該負荷圧力またはポンプ吐出圧
力が変化しても上記のように所定値に保たれるが、ポン
プ吐出圧力と軽負荷側のアクチュエータの負荷圧力との
差圧は当該負荷圧力又はポンプ吐出圧力の変化に応じて
変化する。
【0008】また、分流補償弁(圧力補償弁)は、油圧
ポンプの吐出圧力と当該分流補償弁が係わるアクチュエ
ータの負荷圧力(以下、「自己負荷圧力」という)との
差圧が変化すると、内部の弁スプールに作用するフロー
フォースの影響でハンチングを生じ易い。この問題を解
決するため、WO90/13748号公報では、ポンプ
圧力と自己負荷圧力との差圧に基づく開弁方向の付加的
制御力を圧力補償弁の弁スプールに付与する構成を提案
している。この構成により、圧力補償弁は、ポンプ圧力
と自己負荷圧力との差圧が増大すると流量制御弁の前後
差圧が増大し、したがって流量制御弁の通過流量も増大
するという「正の勾配特性」を持ち、安定した流量制御
が可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
分流補償弁は、ポンプ圧力と自己負荷圧力との差圧と流
量制御弁の通過流量との関係につき正の勾配特性が与え
られており、これにより安定した流量制御が可能とな
る。しかしながら、分流補償弁がこのように正の勾配特
性を持つということは、同時に駆動される2つのアクチ
ュエータの負荷圧力の差が大きくなった場合、ポンプ吐
出圧力と軽負荷側のアクチュエータの負荷圧力との差圧
が増大するので、軽負荷側のアクチュエータへ供給され
る圧油の流量が大きくなることであり、このために、複
数種類のアタッチメントを交換可能な建設機械において
は以下のような問題を生じる。
【0010】複数種類のアタッチメントにはバケット、
破砕機、ブレーカ等があり、これらアタッチメントの重
量はまちまちである。例えば、バケットは比較的軽く、
破砕機は比較的重い。また、建設機械の作業部材が行う
複合動作には、アタッチメントの重量が増大すると負荷
圧力の差が大きくなるものがある。例えば油圧ショベル
のブーム上げ・アーム引きの複合動作がそれであり、こ
の場合、アタッチメントの重量が増大すると、重量が軽
い場合に比べてブーム上げの圧力が高くなり、ブームシ
リンダとアームシリンダの負荷圧力の差が大きくなる。
したがって、このような複合動作を行うとき、上記分流
補償弁の正の勾配特性に基づく流量特性から、軽負荷側
のアクチュエータの流量がバケットを装着した場合より
も破砕機を装着した場合の方が大きくなり、分流特性に
差を生じる。
【0011】したがって、正の勾配特性を持つ分流補償
弁を特開平2−118203号公報に記載の油圧駆動装
置に採用する場合は、LS差圧に基づいて複数の分流補
償弁のそれぞれの駆動手段が付与すべき制御力として個
別の値を演算する手段に対し、LS差圧と制御力の関係
をいずれか1つのアタッチメントで各アクチュエータに
最適に分流するように設定することになり、この場合、
重量の異なる他のアタッチメントに交換したときには最
適の分流特性が得られなくなる。例えば、上記ブーム上
げ・アーム引きの複合動作について、比較的軽いバケッ
トで各アクチュエータに最適に分流するようにLS差圧
と制御力との関係を設定すると、比較的重い破砕機を装
着してその複合動作を行ったときには、バケットの装着
時と比べてブーム上げの圧力が高くなるため、ブームシ
リンダとアームシリンダの圧力差が大きくなり、アーム
シリンダに多くの流量が流れてブームが上がりにくくな
る。
【0012】本発明の目的は、正の勾配特性を持つ分流
補償弁を備えた、複数種類のアタッチメントを交換可能
な建設機械の油圧駆動装置において、各アタッチメント
の装着時に最適の分流特性を得られる油圧駆動装置を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、油圧ポンプと、前記油圧ポンプから供給
される圧油によって駆動される少なくとも第1及び第2
の油圧アクチュエータと、これら第1及び第2のアクチ
ュエータに供給される圧油の流れをそれぞれ制御する第
1及び第2の流量制御弁と、これら第1及び第2の流量
制御弁の入口と出口の間に生じる第1の差圧をそれぞれ
制御する、正の勾配特性を有する第1及び第2の分流補
償弁と、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記第1及び第2
のアクチュエータの最大負荷圧力との第2の差圧に応答
して油圧ポンプから吐出される圧油の流量を制御するポ
ンプ制御手段と、前記第1及び第2の分流補償弁に設け
られ、それぞれ、前記第1の差圧の目標値を設定する駆
動手段と、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記第1及び第
2のアクチュエータの最大負荷圧力とから前記第2の差
圧を求める第1の手段と、少なくとも前記第1の手段で
求めた第2の差圧に基づいて、前記第1及び第2の分流
補償弁のそれぞれの駆動手段が付与すべき制御力として
個別の値を演算する第2の手段と、前記第1及び第2の
分流補償弁のそれぞれに対応して設けられた第1及び第
2の制御圧力発生手段であって、それぞれ、前記第2の
手段で求めた個別の値に応じた制御圧力を発生し、これ
を前記第1及び第2の分流補償弁の駆動手段にそれぞれ
出力する前記第1及び第2の制御圧力発生手段とを備え
た、複数種類のアタッチメントを交換可能な建設機械の
油圧駆動装置において、(a)前記アタッチメントの種
類に対応して切換信号を発生する切換手段と;(b)前
記切換信号に対応して、前記第1及び第2の分流補償弁
のそれぞれの駆動手段が付与すべき制御力として前記第
2の手段で演算される個別の値を切換える第3の手段
と;を備える構成としたものである。
【0014】
【作用】以上のように構成した本発明において、例えば
重いアタッチメントを装着した場合、ブーム上げ・アー
ム引き等の複合動作時には、第3の手段は、切換信号に
対応して分流補償弁のそれぞれの駆動手段が付与すべき
制御力として第2の手段で演算される個別の値を重いア
タッチメントに適した値に切換えるので、重いアタッチ
メントに最適の分流特性が得られ、ブーム上げ・アーム
引きの複合動作にブームが十分に上がるようになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、本発明を油圧シ
ョベルに適用した場合につき、図面を参照して説明す
る。
【0016】図1において、本実施例の油圧ショベルに
適用された油圧駆動装置は、原動機21及び原動機21
によって駆動される1つの可変容量型の油圧ポンプ、即
ち主ポンプ22を含む油圧源20と、主ポンプ22から
吐出される圧油によって駆動される複数のアクチュエー
タ、即ち旋回モータ23、左走行モータ24、右走行モ
ータ25、ブームシリンダ26、アームシリンダ27、
及びバケットシリンダ28と、これら複数のアクチュエ
ータのそれぞれに供給される圧油の流れを制御する流量
制御弁、即ち旋回用方向切換弁29、左走行用方向切換
弁30、右走行用方向切換弁31、ブーム用方向切換弁
32、アーム用方向切換弁33、バケット用方向切換弁
34と、これら流量制御弁に対応してその上流に配置さ
れ、流量制御弁の入口と出口の間に生じる差圧、即ち流
量制御弁の前後差圧ΔPv1,ΔPv2,ΔPv3,ΔPv4,
ΔPv5,ΔPv6をそれぞれ制御する圧力補償弁、即ち分
流補償弁35,36,37,38,39,40とを備え
ている。
【0017】また、油圧源20は、主ポンプ22が最大
可能吐出量に達するまでの範囲で、主ポンプ22の吐出
圧力Ps とアクチュエータ23〜28の最大負荷圧力P
Lmaxとの差圧ΔPLSに応答して吐出圧力Ps がその差圧
ΔPLSよりも一定値だけ高くなるように主ポンプ22の
吐出量を制御する、ロードセンシング制御方式のポンプ
制御装置41を備えている。
【0018】流量制御弁29〜34には、それぞれ、ア
クチュエータ23〜28の駆動時にそれらの負荷圧力を
取り出すためのチェック弁42a,42b,42c,4
2d,42e,42fを備えた負荷ライン43a,43
b,43c,43d,43e,43fが接続され、これ
ら負荷ライン43a〜43fは更に共通の最大負荷ライ
ン44に接続されている。
【0019】分流補償弁35〜40はそれぞれ次のよう
に構成されている。分流補償弁35は、旋回用方向切換
弁29の出口圧力が導かれ、分流補償弁35の弁体を開
弁方向に付勢する駆動部35aと、旋回用方向切換弁2
9の入口圧力が導かれ、分流補償弁35の弁体を閉弁方
向に付勢する駆動部35bと、分流補償弁35の弁体を
力fで開弁方向に付勢するばね45と、パイロットライ
ン51aを介して後述する制御圧力Pc1が導かれ、分流
補償弁35の弁体を閉弁方向に制御力Fc1で付勢する駆
動部35cとを備え、駆動部35a,35bにより分流
補償弁35の弁体に旋回用方向切換弁29の前後差圧Δ
Pv1に基づく第1の制御力が閉弁方向に付与され、ばね
45と駆動部35cとにより分流補償弁35の弁体に第
2の制御力f−Fc1が開弁方向に付与され、第1の制御
力と第2の制御力のバランスにより分流補償弁35の絞
り量が定まり、旋回用方向切換弁23の前後差圧ΔPv1
が制御される。ここで、第2の制御力f−Fc1は旋回用
方向切換弁23の前後差圧ΔPv1の目標値(目標補償差
圧)を設定する値となる。
【0020】その他の分流補償弁36〜40も同様に構
成されている。即ち、分流補償弁36〜40は、それら
の弁体を流量制御弁30〜34の前後差圧ΔPv2〜ΔP
v6に基づく第1の制御力でそれぞれ付勢する対向する駆
動部36a,36b;37a,37b;38a,38
b;39a,39b;40a,40bと、力fで弁体を
開弁方向に付勢するばね46,47,58,59,50
と、パイロットライン51b,51c,51d,51
e,51fを介して同様に後述する制御圧力Pc2,Pc
3,Pc4,Pc5,Pc6が導かれ、それぞれの弁体を制御
力Fc2,Fc3,Fc4,Fc5,Fc6で閉弁方向に付勢する
駆動部36c,37c,38c,39c,40cとを備
えている。
【0021】また、分流補償弁35〜40は、WO90
/13748号公報に記載のように、油圧ポンプ22の
吐出圧力とそれぞれのアクチュエータ23〜28の負荷
圧力(自己負荷圧力)との差圧に基づく開弁方向の付加
的制御力を弁スプールに付与する構成となっており、こ
れにより、ポンプ吐出圧力Ps と自己負荷圧力PL との
差圧Ps −PL が増大すると流量制御弁29〜34の前
後差圧が増大し、流量制御弁の通過流量Qが増大すると
いう「正の勾配特性」が与えられ(図9参照)、ハンチ
ングを生じることにない、安定した流量制御を可能にし
ている。なお、その構成の詳細はWO90/13748
号公報に記載されているので、ここでは説明しない。
【0022】ポンプ制御装置41は、図2に示すよう
に、主ポンプ22の斜板22aを駆動し、押しのけ容積
を制御する油圧シリンダ装置52と、油圧シリンダ装置
52の変位を制御する制御弁53とからなり、制御弁5
3は、主ポンプ22の吐出圧力Ps とアクチュエータ2
3〜28の最大負荷圧力PLmaxとの差圧ΔPLSを設定す
るばね54と、アクチュエータ23〜28の最大負荷圧
力PLmaxが管路55を介して導かれる駆動部56と、主
ポンプ22の吐出圧力Ps が管路57を介して導かれる
駆動部58とを備えている。最大負荷圧力PLmaxが上昇
すると、それに応答して制御弁53が図示左方に駆動さ
れ、油圧シリンダ装置52を図示左方に駆動し、主ポン
プ22の押しのけ容積を増大させて吐出量を増大させ
る。これにより、主ポンプ22の吐出圧力Ps はばね5
4により定まる一定の値だけ高い圧力に保持される。
【0023】本実施例の油圧駆動装置は、更に、図1及
び図3に示すように、主ポンプ22の吐出圧力Ps とア
クチュエータ23〜28の最大負荷圧力PLmaxとを導入
し、両者の差圧ΔPLSを検出し、対応する電気信号X1
を出力する差圧検出器59と、主ポンプ22より吐出さ
れる圧油の温度Th を検出し、対応する電気信号X2を
出力する温度検出器60と、バケット端子58a、破砕
機端子58b、ブレーカ端子58cの3つの出力端子を
有し、オペレータの切換え操作により対応する切換信号
S1 ,S2,S3 (以下、「S」で代表する)を出力す
るアタッチメント切換スイッチ58と、差圧検出器5
9、温度検出器60及びアタッチメント切換スイッチ5
8からの電気信号X1 ,X2 ,Sを入力して上述した制
御力Fc1〜Fc6を演算し、対応する電気信号a,b,
c,d,e,fを出力するコントローラ61と、分流補
償弁35〜40に対応して設けられ、コントローラ61
からの電気信号a,b,c,d,e,fをそれぞれ入力
する電磁比例減圧弁62a,62b,62c,62d,
62e,62f、電磁比例減圧弁62a〜62fにパイ
ロット圧を供給するパイロットポンプ63、及びこのパ
イロットポンプ63から出力されるパイロット圧の大き
さを規定するリリーフ弁64を含む制御圧力発生回路6
5とを備えている。電磁比例減圧弁62a〜62fは電
気信号a〜fにより作動し、コントローラ61で演算し
た制御力Fc1〜Fc6の値に応じた制御圧力Pc1〜Pc6を
発生し、これをパイロットライン51a〜51fを介し
て分流補償弁35〜40の駆動部35c〜40cにそれ
ぞれ出力する。
【0024】電磁比例減圧弁62a〜62f及びリリー
フ弁64は、好ましくは2点鎖線66で示すように、1
つのブロックに集合体として構成してある。
【0025】コントローラ61は、図4に示すように、
電気信号X1 ,X2 ,Sを入力する入力部70と、記憶
部71と、記憶部71に記憶したテーブルデータを用
い、同記憶部に記憶した制御プログラムにしたがって制
御力Fc1〜Fc6を演算する演算部72と、演算部72で
求めた制御力を電気信号a〜fとして出力する出力部7
3とを備えている。
【0026】コントローラ61の演算部72で行われる
演算の内容を機能ブロック図で図5に示す。図中、ブロ
ック74a,74b,74cはそれぞれバケット用、破
砕機用、ブレーカ用の分流特性演算部であり、それぞ
れ、記憶部71に予め記憶してある演算テーブル80a
〜86a,80b〜86b,80c〜86cを読みだ
し、差圧ΔPLSに対応する制御力Fc1〜Fc6及び油温T
h に対応する補正計数Kを演算する。演算テーブル86
a〜86cで求めた補正係数Kは、乗算ブロック87,
88,89でそれぞれ演算テーブル83a〜83c,8
4a〜84c,85a〜85cで求めた制御力Fc4〜F
c6と乗算され、これら制御力の値を温度補正する。
【0027】ブロック75はスイッチ部であり、切換信
号S1 〜S3 に対応して分流特性演算部74a〜74c
の1つを選択し、演算テーブル80a〜86a,80b
〜86b,80c〜86cを切換える。
【0028】ブロック76は遅延部であり、ブロック7
4a〜84cで求められた制御力Fc1〜Fc6は、それぞ
れ一次遅れ要素90〜95のフィルタをかけられた後、
電気信号a〜fとして出力される。
【0029】以上の構成により、流量制御弁29〜34
の任意の1つまたは複数を操作したとき、切換信号S1
〜S3 により選択された分流特性演算部74a〜74c
により差圧ΔPLSの電気信号X1 及び油温Th の電気信
号X2 に対応した個別の制御力Fc1〜Fc6が求められ、
これら制御力に相応する電気信号a〜fにより電磁比例
減圧弁62a〜62fが駆動され、制御力Fc1〜Fc6に
相応する制御圧力Pc1−Pc6が分流補償弁35〜40の
駆動部35c〜40cに出力される。駆動部35c〜4
0cはこの制御圧力により分流補償弁35〜40に閉弁
方向の制御力Fc1〜Fc6を付与し、結果として分流補償
弁35〜40には第2の制御力f−Fc1,f−Fc2,f
−Fc3,f−Fc4,f−Fc5,f−Fc6が開弁方向に付
与され、分流補償弁35〜40に個別の圧力補償特性が
与えられる。
【0030】バケット用分流特性演算部74aの演算テ
ーブル80a〜85aに設定した差圧ΔPLSと制御力F
c1〜Fc6の関係を図6に示す。
【0031】図6において、(A)は、演算テーブル8
0aに設定した差圧ΔPLSと旋回モータ23に係わる分
流補償弁35に付与されるべき制御力Fc1との関係を示
す。ここで、ΔPLS0 は、ロードセンシング制御方式の
ポンプ制御装置41により保持される主ポンプ22の吐
出圧力と最大負荷圧力との差圧、即ち制御弁53のばね
54(図2参照)が設定するロードセンシング補償差圧
であり、fo はそのロードセンシング補償差圧ΔPLS0
に対応する制御力Fc1の値である。Aは旋回モータ23
の最大速度を決める最小差圧、即ち旋回モータ23に係
わる最大流量補償差圧であり、fcはこの最大流量補償
差圧Aに対応する最大流量補償制御力である。fはばね
45の力である。なお、f−fo は、ロードセンシング
補償差圧ΔPLSO が確保されているときに分流補償弁3
5に付与される第2の制御力に相当するが、この値は、
これにより設定される旋回用方向切換弁23の前後差圧
ΔPv1の目標値がロードセンシング補償差圧ΔPLS0 に
ほぼ一致するように定められている。また、2点鎖線は
ばね45の特性を示す基本関数である。
【0032】図6(A)において、差圧ΔPLSが最大流
量補償差圧Aより小さい場合は、制御力Fc1は、基本関
数の特性に沿って差圧ΔPLSの減少に応じて増加し、差
圧ΔPLSが最小流量補償差圧B以下になると、制御力F
c1は差圧ΔPLSの減少に係わらずばね45の力f以下の
最大値fmax に制限される。また、差圧ΔPLSが最大流
量補償差圧A以上では、制御力Fc1は差圧ΔPLSの増加
に係わらず一定fcである。
【0033】図6(B)は、演算テーブル81a,82
aに設定した差圧ΔPLSと走行モータ24,25に係わ
る分流補償弁36,37に付与されるべき制御力Fc2,
Fc3との関係を示す。2点鎖線は図6(A)と同様ばね
46,47の特性による基本関数を示す。図6(B)の
関係において、制御力Fc2,Fc3は基本関数の勾配より
も小さい勾配で差圧ΔPLSの減少に応じて増加する。こ
れは、2つの走行モータ34,35間で補正流量ΔQが
得られることを意味する。また、差圧ΔPLSが最大流量
補償差圧A以上では、制御力Fc2,Fc3は図6(A)と
同様差圧ΔPLSの増加に係わらず一定である。
【0034】図6(C)は、演算テーブル83aに設定
した差圧ΔPLSとブームシリンダ26に係わる分流補償
弁38に付与されるべき制御力Fc4との関係を示す。2
点鎖線は図6(A)と同様ばね48の特性による基本関
数を示す。図6(C)の関係において、制御力Fc4は、
図6(B)に示す制御力Fc2,Fc3の特性の勾配に比べ
て更に小さい勾配で差圧ΔPLSの減少に応じて増加す
る。また、差圧ΔPLSが最大流量補償差圧A以上では、
制御力Fc4は図6(A)と同様差圧ΔPLSの増加に係わ
らず一定である。
【0035】図6(D)は、演算テーブル84a,85
aに設定した差圧ΔPLSとアームシリンダ27及びバケ
ットシリンダ28に係わる分流補償弁39,40に付与
されるべき制御力Fc5,Fc6との関係を示す。2点鎖線
は図6(A)と同様ばね49,50の特性による基本関
数を示す。図6(D)の関係において、制御力Fc5,F
c6は、全体的には基本関数の特性に沿って差圧ΔPLSの
減少に応じて増加し、差圧ΔPLSが最小流量補償差圧B
以下になると、図6(A)に示す関係と同様、差圧ΔP
LSの減少に係わらずばね49,50の力f以下の最大値
fmax に制限される。差圧ΔPLSが最大流量補償差圧A
以上では、制御力Fc5,Fc6は図6(A)と同様差圧Δ
PLSの増加に係わらず一定である。
【0036】図7に、演算テーブル86aに設定した油
温Th と補正係数Kとの関係を示す。この関係は、油温
Th が所定温度Th0よりも大きい場合には補正係数が1
であり、油温Th が所定温度Th0よりも低下するにした
がって補正係数Kが徐々に1よりも小さくなる。ここ
で、所定温度Th0は、回路を流れる圧油が主ポンプ22
から吐出される流量に大きな影響を与えない程度の粘度
を有すると考えられる温度である。
【0037】また、図5に戻り、遅延ブロック76にお
いて、一次遅れ要素90〜95は、アクチュエータ23
〜28毎にそれらの動作に最適の時間遅れを与える時定
数T1 〜T6 に設定されている。このうち、走行モータ
に24,25に係わる分流補償弁36,37に対応する
遅れ要素91,92の時定数T2 ,T3 は他の時定数T
1 ,T4 〜T6 に比べて極端に大きくされ、分流補償弁
36,37に付与されるべき制御力Fc2,Fc3の値の変
化に対して大きな時間遅れが与えられるようになってい
る。
【0038】以上のような演算テーブル80a〜86a
及び一次遅れ要素90〜95を備えることにより、アタ
ッチメント切換スイッチ58からの切換信号がS1 であ
り、バケット用の分流特性演算部74aが選択されたと
きは、特開平2−118203号公報に記載のように、
旋回とブーム上げの複合動作、直進走行、走行から走行
とブーム上げの複合動作への移行等の操作に際して、そ
れぞれ最適の分流特性を与え、操作性及び作業効率が改
善され、かつ寒冷地、冬期の早朝、夜間等の作業を円滑
に行うことができる。また、遅延ブロック76の個別の
時定数の設定によって更に操作性及び作業効率が改善さ
れる。なお、この内容の詳細は特開平2−118203
号公報を参照のこと。
【0039】破砕機用の分流特性演算部74b及びブレ
ーカ用の分流特性演算部74cにおいても、演算テーブ
ル80b〜86b及び80c〜86cには、それぞれ差
圧ΔPLSと制御力Fc1〜Fc6の関係、及び油温Thと補
正係数Kとの関係が設定されている。これらの関係は、
バケット用の分流特性演算部74aにおける関係に対
し、それぞれ破砕機及びブレーカの重量に適した関係に
修正されている。これら関係のうち、特に破砕機用の分
流特性演算部74bのアーム用演算テーブル84bに設
定した差圧ΔPLSとアームシリンダ27に係わる分流補
償弁39に付与されるべき制御力Fc5との関係を図8に
示す。図中、一点鎖線は図6(D)に示すバケット用の
分流特性演算部74aにおける演算テーブル84aの関
係であり、破砕機用の演算テーブル84bの関係は、全
体的にバケット用の関係より制御力Fc5が大きくなるよ
うに設定されている。また、差圧ΔPLSの減少に応じて
差圧ΔPLSが増加する関係は、図6(D)に示す関係よ
り増加割合(特性の勾配)が大きくなるように設定され
ている。また、ブーム用演算テーブル83bに設定した
差圧ΔPLSとブームシリンダ26に係わる分流補償弁3
8に付与されるべき制御力Fc4との関係は、図6(C)
に示すバケット用の分流特性演算部74aにおける演算
テーブル83aと同じである。
【0040】次に、以上のように構成した本実施例の動
作を説明する。流量制御弁29〜34の任意の1つ又は
複数を操作すると、主ポンプ22からの圧油が分流補償
弁及び流量制御弁を通って対応するアクチュエータに供
給される。このとき、主ポンプ22はポンプ制御装置4
1によりロードセンシング制御され、主ポンプ22の吐
出圧力と最大負荷圧力との差圧ΔPLSは差圧検出器59
で検出され、対応する電気信号X1 がコントローラ21
に入力される。同時に、油温が油温検出器60で検出さ
れ、対応する電気信号X2 がコントローラ61に入力さ
れる。
【0041】また、建設機械のフロントのアーム先端に
アタッチメントとしてバケットが装着されている場合
は、オペレータはアタッチメント切換スイッチ58をバ
ケット端子58aの位置に設定しておき、これにより切
換信号S1 が出力され、図5においてバケット用の分流
特性演算部74aが選択される。したがって、前述した
ように、バケット用の分流特性演算部74aの演算テー
ブル80a〜86aから電気信号X1 ,X2 に対応した
制御力Fc1〜Fc6が求められ、バケットを装着したとき
のアクチュエータに対応してそれぞれ最適の分流特性が
与えられる。
【0042】また、建設機械のフロントのアーム先端に
装着したバケットを破砕機に交換した場合、オペレータ
はアタッチメント切換スイッチ58を破砕機端子58b
の位置に切換える。これにより切換信号S2 が出力さ
れ、図5において破砕機用の分流特性演算部74bが選
択される。したがって、分流特性演算部74bの演算テ
ーブル80b〜86bから電気信号X1 ,X2 に対応し
た制御力Fc1〜Fc6が求められ、分流特性演算部74a
を選択した場合と同様に、破砕機を装着したときのアク
チュエータに対応してそれぞれ最適の分流特性が与えら
れる。例えば、分流特性演算部74bのアーム用演算テ
ーブル84bには図6(D)に示す特性と異なる図8に
示す特性が設定されている。これにより以下の作用効果
が得られる。
【0043】前述したように、本実施例の分流補償弁3
5〜40は、同時に2つのアクチュエータを駆動したと
きの軽負荷側の分流補償弁のフローフォースによるハン
チングを防止するため、ポンプ吐出圧力Ps と自己負荷
圧力PLとの差圧Ps −PLが増大すると流量制御弁29
〜34の前後差圧が増大し、流量制御弁の通過流量Qが
増大するという「正の勾配特性」が与えられている。こ
の特性を図9に示す。分流補償弁がこのような正の勾配
特性を有するとき、同時に駆動される2つのアクチュエ
ータの負荷圧力の差が大きくなると、ポンプ吐出圧力P
s と軽負荷側のアクチュエータの負荷圧力PL との差圧
Ps −PL が増大するので、軽負荷側のアクチュエータ
へ供給される圧油の流量Qが増大する。
【0044】一方、油圧ショベルのフロントに装着され
るアタッチメントの重量はまちまちである。例えば、バ
ケットは比較的軽く、破砕機は比較的重い。また、油圧
ショベルのフロントが行う複合動作としてブーム上げ・
アーム引きの複合動作があるが、この複合動作ではアタ
ッチメントの重量が増大すると、軽い場合に比べてブー
ム上げの圧力が高くなり、ブームシリンダ26とアーム
シリンダ27の負荷圧力の差が大きくなる。すなわち、
ポンプ吐出圧力ΔPs と軽負荷側であるアームシリンダ
27の負荷圧力PL との差圧Ps −PL が増大する。し
たがって、ブーム上げ・アーム引きの複合動作におい
て、軽いバケットを装着したときのある動作位置におけ
る当該差圧を図9においてΔP1 とすると、重い破砕機
を装着したときの同じ動作位置での差圧はΔP2 に拡大
し、分流補償弁の目標補償差圧が同じであれば、アーム
シリンダ27に供給される流量もQ1 からQ2 に増大す
る。すなわち、バケットを装着したときと破砕機を装着
したときでは、分流特性に差を生じる。
【0045】本実施例において、バケット用の分流特性
演算部74aの演算テーブル83a,84aでは、バケ
ットでブーム上げとアーム引きの複合動作を行うときに
最適の分流特性が得られるように差圧ΔPLSと制御力F
c4,Fc5の関係が設定されている。したがって、もし、
バケットを破砕機に交換したときに、同じバケット用の
分流特性演算部74aを使用すると、上記のように、ア
ームシリンダ27に供給される流量が増大し、これに対
応してブームシリンダに供給される流量が減少し、ブー
ムが上がりにくくなる。
【0046】本実施例では、アタッチメントを破砕機に
交換した場合、オペレータはアタッチメント切換スイッ
チ58を切換え、破砕機用の分流特性演算部74bを選
択する。そして、この分流特性演算部74bにおいて、
上記のように、アーム用の演算テーブル84bには図8
に示す特性が設定されており、同じ差圧ΔPLSに対して
図6(D)に示すバケット用の特性よりも大きな制御力
Fc5が得られる。その結果、分流補償弁39に作用する
開弁方向の第2の制御力f−Fc5は図6(D)に示すバ
ケット用の特性が選択された場合よりも小さくなり、分
流補償弁39は閉じ方向に作動し、通過流量が減少す
る。このため、図9において、差圧Ps −PL と流量Q
の関係は破線で示すような特性となり、差圧Ps −PL
がΔP1 からΔP2 に増加してもΔP1 のときと同じ流
量Q1 が得られる。したがって、ブームシリンダ26に
はバケットを装着したときと同じ流量が供給され、ブー
ム上げとアーム引きの複合動作時にブームを十分に上げ
ることができる。
【0047】以上のように、本実施例によれば、重い破
砕機を装着した場合、ブーム上げ・アーム引きの複合動
作時に、切換信号S2 に対応して分流補償弁の制御力と
して重い破砕機に適した制御力が演算されるので、重い
破砕機に対して最適の分流特性が得られ、ブーム上げ・
アーム引きの複合動作にブームを十分に上げることがで
きる。
【0048】なお、以上の実施例では、破砕起用の分流
特性演算部74bにおけるブーム用演算テーブル83b
の特性は、図6(C)に示すバケット用の分流特性演算
部74aにおけるブーム用演算テーブル83aと同じに
設定したが、図10に示すように、図6(C)に示すバ
ケット用の分流特性演算部74aにおける演算テーブル
83aの関係よりも、全体的に制御力Fc4が小さくなる
ように設定してもよく、これにより上記ブーム上げとア
ーム引きの複合動作においてブームシリンダ27により
確実に圧油を供給することができ、更に良好なブーム上
げとアーム引きの複合動作を行える。
【0049】また、以上の実施例では、破砕起用の分流
特性演算部74bではブーム用及びアーム用の演算テー
ブル83b,84bの特性のみ具体的に説明したが、ブ
レーカ用の分流特性演算部74cにおいては、ブレーカ
がバケットよりも重く、破砕機よりも軽い重量を考慮
し、ブーム用及びアーム用の演算テーブル83c,84
cの特性を同様に設定できる。また、破砕起用及びブレ
ーカ用の分流特性演算部74b,74cにおける他の演
算テーブルについても、それぞれが係わるアクチュエー
タの複合動作とアクチュエータの重量との関係から各ア
タッチメントに最適の分流特性が得られるように差圧Δ
PLSと制御力との関係を設定できる。
【0050】また、以上の実施例では、分流補償弁は、
分流特性演算部74a〜74cで演算された制御力が閉
弁方向に作用し、ばね45〜50の付勢力との釣り合い
で目標補償差圧を設定する構成としたが、特開平2−1
18203号公報の第17図に示すように、当該制御力
が開弁方向に作用し、この制御力のみで目標補償差圧を
設定する構成であっても良い。この場合は、特開平2−
118203号公報の第18図に示すように、分流特性
演算部の演算テーブルに設定する関係は、差圧ΔPLSが
大きくなるにしたがって制御力も大きくなるように差圧
と制御力の関係を設定すれば良く、この場合も、上記実
施例と同様に本発明を適用し、同様の効果を得ることが
できる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、切換信号に対応して、
分流補償弁のそれぞれの駆動手段が付与すべき制御力と
して演算される個別の値を切換えるので、軽いアタッチ
メントを装着した場合には、軽いアタッチメントに適し
た値が演算され、重いアタッチメントを装着した場合に
は、重いアタッチメントに適した値が演算されるので、
各アタッチメントに最適な分流特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による建設機械の油圧駆動装
置の概略図である。
【図2】図1に示すポンプレギュレータの詳細回路図で
ある。
【図3】制御圧力発生回路の詳細図である。
【図4】コントローラのハード構成の概念を示す図であ
る。
【図5】コントローラの演算機能を示すブロック図であ
る。
【図6】バケット用の分流特性演算部における演算テー
ブルの差圧ΔPLSと制御力との関係を示す図である。
【図7】バケット用の分流特性演算部における演算テー
ブルの油温ThLと補正係数Kとの関係を示す図である。
【図8】破砕起用の分流特性演算部におけるアーム用演
算テーブルの差圧ΔPLSと制御力との関係を示す図であ
る。
【図9】分流補償弁の正の勾配特性を説明する図であ
る。
【図10】変形例における破砕起用の分流特性演算部に
おけるブーム用演算テーブルの差圧ΔPLSと制御力との
関係を示す図である。
【符号の説明】
22 油圧ポンプ 23〜28 アクチュエータ 29〜34 流量制御弁 35〜40 分流補償弁 41 ポンプ制御装置 35c〜40c 駆動部 58 アタッチメント切換スイッチ(切換手段) 59 差圧検出器(第1の手段) 61 コントローラ 65 制御圧力発生回路 74a〜74c 分流特性演算部(第2の手段) 75 スイッチ部(第3の手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一村 和弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 油圧ポンプと、前記油圧ポンプから供給
    される圧油によって駆動される少なくとも第1及び第2
    の油圧アクチュエータと、これら第1及び第2のアクチ
    ュエータに供給される圧油の流れをそれぞれ制御する第
    1及び第2の流量制御弁と、これら第1及び第2の流量
    制御弁の入口と出口の間に生じる第1の差圧をそれぞれ
    制御する、正の勾配特性を有する第1及び第2の分流補
    償弁と、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記第1及び第2
    のアクチュエータの最大負荷圧力との第2の差圧に応答
    して油圧ポンプから吐出される圧油の流量を制御するポ
    ンプ制御手段と、前記第1及び第2の分流補償弁に設け
    られ、それぞれ、前記第1の差圧の目標値を設定する駆
    動手段と、前記油圧ポンプの吐出圧力と前記第1及び第
    2のアクチュエータの最大負荷圧力とから前記第2の差
    圧を求める第1の手段と、少なくとも前記第1の手段で
    求めた第2の差圧に基づいて、前記第1及び第2の分流
    補償弁のそれぞれの駆動手段が付与すべき制御力として
    個別の値を演算する第2の手段と、前記第1及び第2の
    分流補償弁のそれぞれに対応して設けられた第1及び第
    2の制御圧力発生手段であって、それぞれ、前記第2の
    手段で求めた個別の値に応じた制御圧力を発生し、これ
    を前記第1及び第2の分流補償弁の駆動手段にそれぞれ
    出力する前記第1及び第2の制御圧力発生手段とを備え
    た、複数種類のアタッチメントを交換可能な建設機械の
    油圧駆動装置において、 (a)前記アタッチメントの種類に対応して切換信号を
    発生する切換手段と;(b)前記切換信号に対応して、
    前記第1及び第2の分流補償弁のそれぞれの駆動手段が
    付与すべき制御力として前記第2の手段で演算される個
    別の値を切換える第3の手段と; を備えることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
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