JPH05336954A - 微生物培養法及び微生物用培地 - Google Patents
微生物培養法及び微生物用培地Info
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- JPH05336954A JPH05336954A JP4169893A JP16989392A JPH05336954A JP H05336954 A JPH05336954 A JP H05336954A JP 4169893 A JP4169893 A JP 4169893A JP 16989392 A JP16989392 A JP 16989392A JP H05336954 A JPH05336954 A JP H05336954A
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Abstract
な培養効果を示す微生物培養法及び微生物用培地を提供
することを目的としている。 【構成】 微生物の生育培地に使用する窒素源として卵
白の酵素分解物とコーンスティープリカーを培地へ添加
する微生物培養法及び微生物用培地を構成した。
Description
素源として卵白の酵素分解物及びコーンスティープリカ
ーを使用する低コストの微生物培養法及び微生物用培地
に関するものである。
は、カゼイン−トリプシン消化ペプトンのトリプトン、
獣肉−パパイン消化ペプトンのプロテオースペプトン、
大豆ペプトンのソイトン等のペプトンが使用されてい
る。
本培地に有精卵から胚を取り除いた液状物と血清を添加
してなることを特徴とする動物細胞用培地(「特開昭6
2−166883号」)、卵白アルブミンまたはそのペ
プタイドを脂肪酸またはリン脂質と混和した水溶液を凍
結乾燥することを特徴とする動物細胞用栄養剤の製造方
法(特開昭63−74483号」)、または植物細胞の
培養において、該植物細胞をアルブミンを添加した培地
で培養することを特徴とする植物細胞培養法(「特公昭
63−21473号」)が開示されている。
工業的生産を行う場合には、コストが高くなり経済的で
ないことが問題となっていた。また上記の卵白を使用し
た例は、動物用培地または植物細胞を培養する場合に用
いたものであり、微生物の培地に卵白の酵素分解物のみ
使用したときには、実験に示すように、コリネバクテリ
ウム・アンモニアゲネス(Corynebacteri
um ammoniagenes)及びスタフィロコッ
カス・エピデルミジス(Staphylococcus
epidermis)は生育自体は認められるもの
の、他のペプトンを使用したときと比較して生育の尺度
である液体培地の濁度(Optical densit
y(以下「O.D.」と称す)=580nm値)が低
く、卵白酵素分解物のみでは微生物の培地として使用す
ることができなかった。本発明は、上記の現状に鑑みて
なされたものであり、その目的は、低コストで大量に供
給することができ、安定な培養効果を示す微生物培養法
及び微生物用培地を提供することを目的としている。
の結果、微生物の生育培地に使用する窒素源として卵白
の酵素分解物とコーンスティープリカーを組み合わせた
ものを使用することにより、従来のペプトンを使用した
場合とほぼ同等の培養効果を示すことを見出し、本発明
を完成させた。
濃度は、0.1mg/10ml以上が必要であり、至適濃度
は1mg/10ml前後であり、培養を有利に行うためには
1〜10mg/10mlの範囲で用いる。
0.1mg/10ml以上が必要であり、至適濃度は3mg/
10ml前後であり、培養を有利に行うには、1〜5mg/
10mlの範囲で用いる。すなわち、卵白の酵素分解物と
コーンスティープリカーの濃度の割合の範囲は、1:5
0〜100:1となり、培養を有利に行う範囲は1:5
〜10:1となる。
の生卵白、卵白末、凍結卵白、卵白より等電点結晶法に
よりリゾチームを製造した際に生ずるいわゆる加塩卵白
あるいはこれを脱塩処理したもの、卵白をイオン交換樹
脂に接触させリゾチームを吸着して製造した際に生ずる
いわゆる副生卵白または、酵母、乳酸菌を用いて脱糖処
理を行い安定化させた卵白を更に消化酵素で処理した画
分等をいう。また、コーンスティープリカーは、とうも
ろこしの浸漬液を濃縮したものである。なお、卵白の酵
素分解物及びコーンスティープリカーは、固体に限られ
ることなく液体のものでもよい。
卵白の酵素分解物末のみを添加した場合の生育効果を従
来のペプトンを比較して検討した。 1)実験方法 細菌の培養については、試供菌株(表1)の保存用スラ
ント(表2)から一白金耳量を、シード用スラント培地
(表2)へ植菌し、30℃、24時間、振盪培養(72
往復/分)を行い、これを前培養とした。更に、前培養
0.05mlを基礎培地(表3)へ植菌し、同様に30
℃、24時間、振盪培養(72往復/分)を行い、これ
を本培養とした。細菌の生育測定は、植菌した時刻を0
hrとして経時的に吸光度計(島津分光光度計)を用
い、波長580nmで濁度(O.D.)を測定した。ブ
ランクは植菌していない各反応系の培地とした。 2)結果を表4〜表14に示す。各試供菌についてO.
D.580nm値を示した。
て卵白のみを添加した培地ではエシェリキア・コリ、バ
チルス・サブチルス、コリネバクテリウム・グルタミク
ム、ラクトバチルス・ブレビス、セラチア・マルセセン
スの各菌株については、良好な生育効果を示したが、コ
リネバクテリウム・アンモニアゲネス及びスタフィロコ
ッカス・エピデルミジスは、生育自体は認められるもの
のペプトンと比較してO.D.580nm値が低かっ
た。図1にコリネバクテリウム・グルタミクム、図2に
スタフィロコッカス・エピデルミジスの生育曲線を示
す。
る。 実施例1 下記の製造方法により得られた卵白の酵素分解物末10
mg/10mlとコーンスティープリカー末(スプレードラ
イ・コーンスティープ、製造元:ロケット社(米国)、
発売元:岸本産業(株))0.1mg/10mlを下記の培
養方法より基本培地(表15)に添加し、バチルス・サ
ブチルス(IAM12118)、プソイドモナス・エル
ギノサア(IAM514)、コリネバクテリウム・アン
モニアゲネス(IAM1641)、ラクトバチルス・ブ
レビス(IAM1318)、セラチア・マルセセンス
(IAM12142)の各種菌株について生育効果を検
討した。なお、コーンスティープリカーの添加によって
沈殿物が生成するため、遠心操作(3000rpm、1
0min)を行い、上澄液をオートクレイブ滅菌して使
用した。
人が特開昭63−14681号公報、発明の名称「卵白
酵素分解物の製造方法」で開示した方法によって製造し
た。すなわち、固形分含量6%の調整卵白をPH2.5に
調整し、酵素モルシンを卵白固形分当り1%加えたもの
について第1次の加水分解の温度43℃、加水分解時間
7時間、ついで第2次の加水分解の温度53℃、加水分
解時間23時間、分解率12.3%で加水分解したもの
を噴霧乾燥して卵白の酵素分解物末をとした。また噴霧
乾燥しないものを卵白の酵素分解液とした。
は、試供菌株(表1)の保存用スラント(表2)から一
白金耳量を、シード用スラント培地(表2)へ植菌し、
30℃、24時間、振盪培養(72往復/分)を行い、
これを前培養とした。更に、前培養0.05mlを基礎培
地(表3)へ植菌し、同様に30℃、24時間、振盪培
養(72往復/分)を行い、これを本培養とした。
刻を0hrとして経時的に吸光度計(島津分光光度計)
を用い、波長580nmで濁度(O.D.)を測定し
た。ブランクは、植菌していない各反応系の培地とし
た。その結果、次の表16〜18に示すように各菌株に
ついて良好な生育効果がみられた。
0mlとし、対象の菌株をエシェリキア・コリ(IAM1
268)、バチルス・サブチルス(IAM1211
8)、プソイドモナス・エルギノサア(IAM151
4)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(IAM
1641)、コリネバクテリウム・グルタミクム(IA
M12435)、ラクトバチルス・ブレビス(IAM1
318)、セラチア・マルセセンス(IAM1214
2)、スタフィロコッカス・エピデルミジス(IAM1
2013)とした他は、実施例1と同様の方法で行っ
た。その結果、表19〜21に示すように各菌株とも良
好な生育効果が認められた。
0mlとし、対象の菌株をエシェリキア・コリ(IAM1
268)、バチルス・サブチルス(IAM1211
8)、プソイドモナス・エルギノサア(IAM151
4)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(IAM
1641)、コリネバクテリウム・グルタミクム(IA
M12435)、ラクトバチルス・ブレビス(IAM1
318)、セラチア・マルセセンス(IAM1214
2)、スタフィロコッカス・エピデルミジス(IAM1
2013)とした他は、実施例1と同様の方法で行っ
た。その結果、表22〜24に示すように良好な生育効
果が認められた。
0mlとし、対象の菌株をエシェリキア・コリ(IAM1
268)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(I
AM1641)、スタフィロコッカス・エピデルミジス
(IAM12013)とした他は、実施例1と同様な方
法で行った。その結果、表25〜27に示すように良好
な生育効果が認められた。
リカー液0.3ml/10mlとした他は、実施例3と同様
な方法で行った。その結果、実施例3と同様に良好な生
育効果が認められた。以上実施例1〜5に示したよう
に、エシェリキア・コリ、プソイドモナス・エルギノサ
ア、コリネバクテリウム・グルタミクム、ラクトバチル
ス・ブレビス、セラチア・マルセセンスの各細菌の他、
コリネバクテリウム・アンモニアゲネス及びスタフィロ
コッカス・エピデルミジスについても生育培地の窒素源
として、卵白の酵素分解物とコーンスティープリカーを
添加すると良好な生育効果を示した。生育培地に卵白末
の酵素分解物とコーンスティープリカー末を添加した場
合のコリネバクテリウム・アンモニアゲネスの生育曲線
を図3に、スタフィロコッカス・エピデルミジスの生育
曲線を図4に示す。
ィープリカーを微生物の生育培地の窒素源とするもの
は、卵白とコーンスティープリカーは共に安価な物質で
あり、大量に供給することができるので、微生物の生育
培地の窒素源として、特に工業的生産を行う場合に優れ
ている。また、各種の菌株に対して安定な培養効果を示
すので、従来のペプトンに代わる優れた窒素源として微
生物の培地に使用することができる。
rynebacteriumammoniagene
s)の生育曲線を示すグラフ図(卵白の酵素分解物のみ
添加した場合)
phylococcus epidermidis)の
生育曲線を示すグラフ図(卵白の酵素分解物のみ添加し
た場合)
rynebacteriumammoniagene
s)の生育曲線を示すグラフ図(卵白の酵素分解物及び
コーンスティープリカーを添加した場合)
phylococcus epidermidis)の
生育曲線を示すグラフ図(卵白の酵素分解物及びコーン
スティープリカーを添加した場合)
Claims (3)
- 【請求項1】 卵白の酵素分解物とコーンスティープリ
カーを培地へ添加することを特徴とする微生物培養法。 - 【請求項2】 卵白の酵素分解物とコーンスティープリ
カーの添加量の比率が卵白の酵素分解物とコーンスティ
ープリカー=1:50〜100:1の範囲である請求項
1の微生物培養法。 - 【請求項3】 卵白の酵素分解物にコーンスティープリ
カーを添加することを特徴とする微生物用培地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4169893A JPH05336954A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 微生物培養法及び微生物用培地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4169893A JPH05336954A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 微生物培養法及び微生物用培地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05336954A true JPH05336954A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15894920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4169893A Pending JPH05336954A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 微生物培養法及び微生物用培地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05336954A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5962254A (en) * | 1997-01-10 | 1999-10-05 | Roquette Freres | Nitrogenous composition resulting from the hydrolysis of wheat gluten and process for its manufacture |
JP2000093166A (ja) * | 1998-09-25 | 2000-04-04 | Kyodo Milk Industry Co Ltd | 卵白由来ビフィズス菌増殖促進物質と当該物質を含有する食品 |
JP2007189914A (ja) * | 2006-01-17 | 2007-08-02 | Kitasato Gakuen | ビフィズス菌増殖促進ペプチド |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP4169893A patent/JPH05336954A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5962254A (en) * | 1997-01-10 | 1999-10-05 | Roquette Freres | Nitrogenous composition resulting from the hydrolysis of wheat gluten and process for its manufacture |
JP2000093166A (ja) * | 1998-09-25 | 2000-04-04 | Kyodo Milk Industry Co Ltd | 卵白由来ビフィズス菌増殖促進物質と当該物質を含有する食品 |
JP2007189914A (ja) * | 2006-01-17 | 2007-08-02 | Kitasato Gakuen | ビフィズス菌増殖促進ペプチド |
JP4726129B2 (ja) * | 2006-01-17 | 2011-07-20 | 学校法人北里研究所 | ビフィズス菌増殖促進ペプチド |
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