JPH0533646A - エンジンの冷却構造 - Google Patents

エンジンの冷却構造

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JPH0533646A
JPH0533646A JP18901591A JP18901591A JPH0533646A JP H0533646 A JPH0533646 A JP H0533646A JP 18901591 A JP18901591 A JP 18901591A JP 18901591 A JP18901591 A JP 18901591A JP H0533646 A JPH0533646 A JP H0533646A
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    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F2001/104Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling using an open deck, i.e. the water jacket is open at the block top face

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温時の暖機効率の向上と高温時の冷却性向
上を両立させることのできるエンジンの冷却構造をコン
パクトに形成する。 【構成】 ウォータポンプ15の下流で分岐して吸気側
のウォータレール6に通ずる第1の分岐通路16と、同
じく分岐して排気側のウォータレール7に通ずる第2の
分岐通路17と、リターン通路18から分岐してラジエ
ータ13をバイパスする第1のバイパス通路19と、第
1の分岐通路16から分岐して第1のバイパス通路19
に連通する第2のバイパス通路20と、高温側の設定温
度で作動してウォータポンプ15への冷却水の流れをラ
ジエータ13側と第1のバイパス通路19側とに切り替
える第1のサーモスタット21と、低温側の設定温度で
作動して第1の分岐通路16を介する冷却水の流れを吸
気側と第2のバイパス通路20側とに切り替える第2の
サーモスタット22を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの冷却構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】液冷式のエンジンにおいては、一般にシ
リンダブロックのボア部を取り巻いてウォータジャケッ
トが設けられる。ところが、ボア部を取り巻くウォータ
ジャケットを一体構造としたのでは、冷却性能が場所に
よって過不足となり、低温部分が過冷却となったり、高
温部分の温度が上がり過ぎるといった問題が生ずる。そ
こで、高温部分と低温部分とで冷却性能を変えるように
したものも従来から提案されている。例えば、実開昭6
2−28021号公報に記載されたエンジンの冷却構造
では、高温となるボア上部と低温となるボア下部に対し
それぞれ別々の冷媒通路を設けて、高温部分は多量の冷
媒によって最高温度の上昇を抑え、低温部分は少量の冷
媒を流して過冷却を防止するようにしている。
【0003】また、エンジンの冷却性能に対する要求は
運転条件によっても変化し、例えば高負荷時には冷媒温
度を比較的低温に保ってエンジンの過熱を防ぐ必要があ
り、低負荷時には冷媒温度を比較的高温に保って未燃焼
ガス等有害成分の排出を防止する必要があるということ
から、サーモスタットを用い冷媒温度を制御することが
従来から行われている。例えば特公昭54−9665公
報に記載されたものでは、温度設定の異なる二つのサー
モスタットと、低負荷時に閉じ高負荷時に開く弁の組み
合わせによって、冷媒温度を低負荷時には高温に保ち高
負荷時には低温に保つようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、上記
のようにエンジンに高温部分と低温部分があるためにそ
れぞれの部分に応じて冷却性能を変える必要があること
が開示され、また、運転条件に応じて冷却性能を変える
ことが開示されている。ところで、エンジンのシリンダ
ブロックでは、排気側でボア部の温度が高くなり、吸気
側でボア部の温度が低くなるので、排気側と吸気側にそ
れぞれ別個のウォータジャケットを設け、これらウォー
タジャケットへの冷却水の供給を独立して制御できるよ
う冷却系を構成することが望ましい。その場合、例えば
冷間始動時には暖機効率を向上させるために専ら排気側
に冷却水を流すようにするのが有利であるし、また、高
負荷時には吸気側にも冷却水を流して冷却性能を向上さ
せる必要がある。ところが、このように吸気側と排気側
とで冷却水の供給を別々に制御するためには、各々の冷
却水通路等の取り回し並びにサーモスタット等の配置が
複雑となり、冷却構造のコンパクト化が達成できないと
いう問題がある。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、低温時の暖機効率の向上と高温時の冷却性向
上を両立させることのできるエンジンの冷却構造をコン
パクトに形成することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸気側および
排気側の冷却部にそれぞれ冷却室を有するエンジンにお
いて、ラジエータの吐出口に通ずる冷媒通路に冷媒循環
用のポンプを配設し、このポンプの下流を吸気側の冷却
室に通ずる第1の分岐通路と排気側の冷却室に通ずる第
2の分岐通路とに分岐させ、また、各冷却部を冷却した
冷媒をラジエータに循環させるリターン通路を設けると
ともに、各冷却室を循環した冷媒をラジエータをバイパ
スしてポンプの上流に戻す第1のバイパス通路と、この
第1の分岐通路に送られた冷媒を吸気側の冷却室をバイ
パスしてポンプの上流に戻す第2のバイパス通路を設
け、また、ポンプの上流に、比較的高温側に設定された
第1の設定温度にて作動し、ポンプを介して循環する冷
媒の流れを設定温度の低温側ではラジエータをバイパス
する閉循環とし高温側ではラジエータを介する閉循環と
するよう切り換える第1のサーモスタットを設け、さら
に、第1の分岐通路に、比較的低温側に設定された第2
の設定温度にて作動し、この分岐通路に送られた冷媒を
設定温度の低温側では第2のバイパス通路を介する閉循
環とし高温側では吸気側の冷却室を介する閉循環とする
よう冷媒の流れを切り換える第2のサーモスタットを設
けることにより、コンパクトな冷却構造を実現したもの
である。
【0007】本発明は、また、吸気側および排気側にエ
ンジン長手方向に延びる冷媒用ギャラリを備え、それぞ
れの冷媒用ギャラリを介して吸気側および排気側の冷却
部に冷媒を供給するよう構成できる。
【0008】
【作用】冷間始動時等で冷媒温度が低温側に設定された
第2の設定温度より低い時、高温側の第1の設定温度に
て作動する第1のサーモスタットは冷媒の流れをラジエ
ータをバイパスする閉循環とし、上記第2の設定温度に
て作動する第2のサーモスタットはポンプ下流で第1の
分岐通路に送られた冷媒を吸気側の冷却室をバイパスし
て第2のバイパス通路に流す。また、この時、排気側の
冷却室には冷媒通路のポンプ下流から分岐した第2の分
岐通路を介して冷媒が送られる。この排気側に送られる
冷媒は、ポンプ吐出量の一部であり、これが排気側を適
度に冷却しつつ、それ自体は熱せられ、第1のバイパス
通路を流れた冷媒とともにポンプ上流に循環する。それ
により、エンジンが過度に冷却されることなく冷媒自体
の温度が速やかに上昇し、暖機が促進される。
【0009】つぎに、暖機が完了して冷媒温度が第2の
設定温度に達すると、まだ第1の設定温度より低い状態
では、第1のサーモスタットは冷媒の流れをラジエータ
を介さない閉循環としたままで、一方、第2のサーモス
タットは吸気側の冷却室を介する閉循環を形成するよう
循環路を切り替える。それにより、第2の分岐通路を介
して排気側の冷却室に冷媒が送られるとともに、第1の
分岐通路を介し吸気側の冷却室にも冷媒が送られ、排気
側および吸気側の双方が効率良く冷却される。
【0010】そして、高負荷時等で冷媒温度が第1の設
定温度まで上昇した時は、第1のサーモスタットによっ
てラジエータを介する閉循環に冷媒の流れが切り替えら
れ、それにより、冷媒温度の過度の上昇が抑えられる。
【0011】また、本発明の構成によれば、吸気側と排
気側とで冷媒の供給を別々に制御するための冷媒通路等
の取り回し並びにサーモスタット等の配置が簡素化さ
れ、冷却構造がコンパクトとなる。特に、吸気側および
排気側に冷媒用ギャラリを配設するものでは、上記冷媒
通路等の取り回し並びにサーモスタット等の配置が一層
簡素化され、極めてコンパクトな冷却構造が得られる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】図1乃至図3は本発明の一実施例の構造お
よび動作を説明する説明図である。この実施例におい
て、エンジン1のシリンダブロック2には、吸気側すな
わちシリンダヘッド3に形成された吸気ポート4と同じ
側と、排気側すなわちシリンダヘッド3の排気ポート5
と同じ側に、それぞれエンジン長手方向に延びるウォー
タレール(ギャラリ)6,7が形成されている。また、
シリンダブロック2には、各気筒のボア2aの周りに、
それぞれ独立した吸気側と排気側のウォータジャケット
8,9が形成され、これらウォータジャケット8,9が
連通路10,11によって対応するウォータレール6,
7にそれぞれ連通されている。また、各ウォータレール
6,7は上端側でシリンダヘッド3内のウォータジャケ
ット12に連通されている。
【0014】吸気側および排気側のウォータレール6,
7に冷却水を供給する冷却回路は、ラジエータ13の吐
出口に通ずる冷却水通路14と、この冷却水通路14に
配設されたウォータポンプ15と、ウォータポンプ15
の下流で上記冷却水通路14から分岐して吸気側のウォ
ータレール6に通ずる第1の分岐通路16と、同じくウ
ォータポンプ15の下流で冷却水通路14から分岐して
排気側のウォータレール7に通ずる第2の分岐通路17
と、シリンダヘッド3内のウォータジャケット12から
冷却水をラジエータ13に戻すリターン通路18と、こ
のリターン通路18から分岐しラジエータ13をバイパ
スしてウォータポンプ15上流に連通する第1のバイパ
ス通路19と、ウォータポンプ15下流から分岐した上
記第1の分岐通路16の途中から分岐し上記第1のバイ
パス通路19に連通する第2のバイパス通路20と、ウ
ォータポンプ15の上流にあって、比較的高温側に設定
された第1の設定温度(例えば113°C)にて作動
し、この設定温度に達しない時にはラジエータ13側を
閉じて第1のバイパス通路19からウォータポンプ15
に直接冷却水を流し、設定温度以上では第1のバイパス
通路19を閉じてラジエータ13に冷却水を循環させる
第1のサーモスタット21と、第1の分岐通路16にあ
って、比較的低温側に設定された第2の設定温度(例え
ば88°C)にて作動し、この設定温度に達しない時に
は吸気側のウォータレール6への流れを遮断して第2の
バイパス通路20に冷却水を流し、設定温度以上では第
2のバイパス通路20を閉じて吸気側のウォータレール
6に冷却水を循環させる第2のサーモスタット22とで
構成されている。
【0015】冷間始動時等で、冷却水の温度が上記第2
の設定温度より低い時の冷却水の流れは図1に実線で示
すとおりである。この状態では、第2のサーモスタット
22は吸気側のウォータレール6への冷却水の流れを遮
断し、第1の分岐通路16に送られた冷却水を第2のバ
イパス通路20を介してリターンさせる。一方、排気側
のウォータレール7へは、第2の分岐通路17を介して
冷却水が供給される。そして、この排気側のウォータレ
ール7から各気筒の排気側のウォータジャケット9に冷
却水が供給され、また、シリンダヘッド3内のウォータ
ジャケット12に送られる。また、第1のサーモスタッ
ト21はラジエータ13側を閉じて、第1のバイパス通
路19側を開く。そのため、シリンダヘッド3内のウォ
ータジャケット12からリターンする冷却水はラジエー
タ13を介さずに直接ウォータポンプ15上流に流れ
る。これにより、ウォータポンプ15が吐出する冷却水
の一部によって排気側が適度に冷却され、また、その冷
却水自体は熱せられてリターン通路18を介し第1のバ
イパス通路19に流れ、途中第2のバイパス通路20を
流れた冷却水と合流してウォータポンプ15上流に戻さ
れる。それにより、エンジンが過度に冷却されることな
く冷媒自体の温度が速やかに上昇し、暖機が促進され
る。
【0016】つぎに、暖機が完了して冷媒温度が第2の
設定温度に達すると、冷却水の流れは図2に示すように
なる。すなわち、第2のサーモスタット22は第2のバ
イパス通路20を閉じて吸気側のウォータレール6に冷
却水を循環させる。それにより、第1の分岐通路16を
介し吸気側にも冷却水が送られ、排気側および吸気側の
双方が冷却される。また、この時、冷却水の温度が第1
の設定温度より低ければ、第1のサーモスタット21は
ラジエータ13側を閉じたままであり、リターンする冷
却水は第1のバイパス通路19を介してウォータポンプ
15上流に戻される。
【0017】また、高負荷時等で冷却水の温度が第1の
設定温度まで上昇した時の冷却水の流れは図3に示すよ
うになる。この場合、第1のサーモスタット21がラジ
エータ13側を開き、それにより、冷却水はラジエータ
13を循環してウォータポンプ15に戻る。したがっ
て、冷却水の温度が過度に上昇するのが抑えられる。
【0018】このような回路構成によれば、第2のサー
モスタット22が第2のバイパス通路20を開いた場合
でも、熱せられてリターンする一部冷却水が第2のバイ
パス通路20を介してそのままリターンする冷却水と合
流しウォータポンプ15上流に循環するため、第1のサ
ーモスタット21は冷却水の全体としての温度を誤りな
く検知できる。また、このような構成によれば、第1の
サーモスタット21がラジエータ13側を閉じている時
に、第1のバイパス通路19を介しリターンする冷却水
をラジエータ13側から作用する冷却水の脈動を打ち消
す方向に作用させることができ、それによって、第1の
サーモスタット21が冷却水の脈動によってばたつくの
を防止することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、低温時の暖機効率の向上と高温時の冷却姓向上を両
立させるエンジンの冷却構造をコンパクトに形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構造および動作を説明する
説明図(その1)
【図2】本発明の一実施例の構造および動作を説明する
説明図(その2)
【図3】本発明の一実施例の構造および動作を説明する
説明図(その3)
【符号の説明】
1 エンジン 2 シリンダブロック 3 シリンダヘッド 4 吸気ポート 5 排気ポート 6 ウォータレール(吸気側) 7 ウォータレール(排気側) 8 ウォータジャケット(吸気側) 9 ウォータジャケット(排気側) 13 ラジエータ 14 冷却水通路 15 ウォータポンプ 16 第1の分岐通路 17 第2の分岐通路 19 第1のバイパス通路 20 第2のバイパス通路 21 第1のサーモスタット 22 第2のサーモスタット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気側および排気側の冷却部にそれぞれ
    冷却室を有するエンジンにおいて、ラジエータの吐出口
    に通ずる冷媒通路に冷媒循環用のポンプを配設し、前記
    ポンプの下流を吸気側の冷却室に通ずる第1の分岐通路
    と排気側の冷却室に通ずる第2の分岐通路とに分岐さ
    せ、また、各冷却部を冷却した冷媒をラジエータに循環
    させるリターン通路を設けるとともに、各冷却室を循環
    した冷媒を前記ラジエータをバイパスして前記ポンプの
    上流に戻す第1のバイパス通路と、前記第1の分岐通路
    に送られた冷媒を前記吸気側の冷却室をバイパスして前
    記ポンプの上流に戻す第2のバイパス通路を設け、ま
    た、前記ポンプの上流に、比較的高温側に設定された第
    1の設定温度にて作動し、該ポンプを介して循環する冷
    媒の流れを該設定温度の低温側では前記ラジエータをバ
    イパスする閉循環とし高温側では前記ラジエータを介す
    る閉循環とするよう切り換える第1のサーモスタットを
    設け、さらに、前記第1の分岐通路に、比較的低温側に
    設定された第2の設定温度にて作動し、該分岐通路に送
    られた冷媒を該設定温度の低温側では前記第2のバイパ
    ス通路を介する閉循環とし高温側では前記吸気側の冷却
    室を介する閉循環とするよう冷媒の流れを切り換える第
    2のサーモスタットを設けたことを特徴とするエンジン
    の冷却構造。
  2. 【請求項2】 吸気側および排気側にエンジン長手方向
    に延びる冷媒用ギャラリを備え、それぞれの冷媒用ギャ
    ラリを介して吸気側および排気側の冷却部に冷媒を供給
    する請求項1記載のエンジンの冷却構造。
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