JPH10184358A - 水冷式エンジンの冷却装置 - Google Patents
水冷式エンジンの冷却装置Info
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- JPH10184358A JPH10184358A JP35044096A JP35044096A JPH10184358A JP H10184358 A JPH10184358 A JP H10184358A JP 35044096 A JP35044096 A JP 35044096A JP 35044096 A JP35044096 A JP 35044096A JP H10184358 A JPH10184358 A JP H10184358A
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Abstract
かもシリンダブロック側の冷却温度が100℃以上をも
可能として効果的にフリクション低減を行う。 【解決手段】 冷却液通路11,12とラジエータ2と
を連接する冷却液戻り通路29の途中にサーモスタット
バルブ28とリーク通路32とを併設する。冷却液に不
凍液などの100℃よりも高沸点なものを用い、また、
リーク通路32によりたとえサーモスタットバルブ28
閉弁時であっても冷却液通路11,12内の冷却液が核
沸騰を起こさないための最低限の流量を確保して、冷却
液温度を100℃以上に保つことを容易とし、効果的に
フリクション低減を行う。
Description
なる冷却系に分割した水冷式エンジンの冷却装置に関す
る。
をシリンダヘッド側を冷却する通路とシリンダブロック
側を冷却する通路とに分割し、シリンダヘッド側を低温
で冷却し、シリンダブロック側を高温で冷却するいわゆ
る2系統冷却装置についての提案が数多くなされてい
る。
リンダヘッド側の冷却温度を低く保つことにより、混合
気温度を低くして燃料の充填効率を向上させるとともに
ノッキングを抑制し、さらに、潤滑油の温度を低くし運
転領域のほとんどが境界潤滑状態であることから動弁系
のフリクションを低減する一方、クランク,ピストン系
を有するシリンダブロックの冷却温度を高く保つことに
より、クランク,ピストン系の潤滑を向上させてフリク
ションを低減するためである。
特開昭62−247112号公報には、2個のラジエー
タと2個のウォータポンプとを用いて、シリンダヘッド
を冷却する冷却通路とシリンダブロックを冷却する冷却
通路とをそれぞれ独立して形成する技術が示されてい
る。
は1個のラジエータと2個のウォータポンプとを用い
て、シリンダヘッドを冷却する冷却通路とシリンダブロ
ックを冷却する冷却通路とをそれぞれ独立して形成する
技術が示されている。
報、特開昭57−97014号公報、特開昭59−21
3918号公報には1個のラジエータと1個のウォータ
ポンプとを用い、上記ウォータポンプからの冷却通路を
分岐して、シリンダヘッドを冷却する冷却通路とシリン
ダヘッドを冷却する冷却通路とをそれぞれ独立して形成
する技術が示されている。
開昭63−88215号公報、上記特開昭62−247
112号公報に示される技術のように2個のラジエータ
と2個のウォータポンプとを用いることは、冷却装置の
構造を複雑にし、コストの高騰につながる。さらに、本
出願人の実験によれば、クランク,ピストン系のフリク
ション低減をより効果的にするためにはシリンダブロッ
ク側の冷却温度は100℃〜110℃の高温であること
が望ましという実験結果を得ているが、上記特開昭63
−88215号公報に示される技術おいては、シリンダ
ブロック側の冷却温度の上限を100℃としており、効
果的なフリクション低減を望めない虞がある。
報に示される技術のように2個のウォータポンプを用い
ることにおいても、上記特開昭63−88215号公
報、上記特開昭62−247112号公報に示される技
術よりは冷却装置の構造が簡素化されるものの、未だそ
の構造は複雑であり、コストの高騰につながる。
記特開昭59−213918号公報、上記特開昭57−
97014号公報に示されている冷却装置の構造は簡単
であるが、上記特開昭58−162716号公報、上記
特開昭59−213918号公報に示される技術では、
上記特開昭63−88215号公報の技術同様、シリン
ダブロック側の冷却温度の上限を100℃としており、
クランク,ピストン系のフリクション低減をより効果的
に行うことが困難となる虞がある。さらに、上記特開昭
58−162716号公報、上記特開昭57−9701
4号公報に示される技術では、冷態始動時などのシリン
ダブロック側の冷却液温度が低いときは、冷却液温度を
早期に目標温度まで上昇させるためにシリンダブロック
冷却通路を流れる冷却液の流れを遮断しているが、水流
が存在しないとシリンダブロックと冷却液との間での熱
伝達が極端に悪くなり、局部的に加熱された部分は核沸
騰を起こし、発生した気泡により冷却通路内の圧力が急
上昇しシール部分を損傷する等の虞がある。
で、簡単な構造で、核沸騰を起こすことなく、しかもシ
リンダブロック側の冷却温度が100℃以上をも可能と
して効果的にフリクション低減を行うことのできる水冷
式エンジンの冷却装置を提供することを目的としてい
る。
よる水冷式エンジンの冷却装置は、エンジン本体を冷却
する冷却液通路を、シリンダヘッド側を低温で冷却する
第1の冷却液通路とシリンダブロック側を高温で冷却す
る第2の冷却液通路との2つの系に分岐する水冷式エン
ジンの冷却装置において、上記第2の冷却液通路下流の
ラジエータに連通する戻り通路の途中に所定の温度で開
閉するサーモスタットバルブとリーク通路とを並設した
ものである。
エンジンの冷却装置は、第2の冷却液通路下流にサーモ
スタットバルブとリーク通路とを並設することにより、
たとえ上記サーモスタットバルブが閉弁しているときで
あっても、リーク通路によって、第2の冷却液通路内で
核沸騰が生じないための最低限の流量を確保する。
ンの冷却装置は、エンジン本体を冷却する冷却液通路
を、シリンダヘッド側を低温で冷却する第1の冷却液通
路とシリンダブロック側を高温で冷却する第2の冷却液
通路との2つの系に分岐する水冷式エンジンの冷却装置
において、上記第1の冷却液通路下流とラジエータの下
側に偏倚した場所に形成された第1の冷却液入口とを第
1の戻り通路を介して連通し、上記第2の冷却液通路下
流と上記ラジエータの上側に偏倚した場所に形成された
第2の冷却液入口とを第2の戻り通路を介して連通し、
上記第2の戻り通路の途中に所定の温度で開閉するサー
モスタットバルブを介装し、上記第2の戻り通路の上記
サーモスタットバルブ上流側と上記第2の戻り通路とを
リーク通路を介して連通したものである。
冷式エンジンの冷却装置は、上記第1の冷却液通路から
の冷却液と上記第2の冷却液通路からの冷却液とを異な
る戻り通路を介して上記ラジエータに送ることにより、
上記各冷却液通路を流れる冷却液温度の差別化を容易に
する。また、たとえ上記第2の冷却液通路下流のサーモ
スタットバルブが閉弁しているときであっても、リーク
通路を介して、上記第2の冷却液通路内で核沸騰が生じ
ないための最低限の流量を確保する。
ンの冷却装置は請求項2記載の水冷式エンジンの冷却装
置において、上記ラジエータの冷却ファンを上記ラジエ
ータの背面の下側に偏倚した位置に配設したものであ
る。
冷式エンジンの冷却装置は、請求項2記載の水冷式エン
ジンの冷却装置において、上記ラジエータの背面の下側
に偏倚した位置に配設された冷却ファンによって、上記
第2の冷却液通路から上記ラジエータに送られる冷却液
よりも上記第1の冷却液通路から上記ラジエータに送ら
れる冷却液の方をより強力に冷却する。
ンの冷却装置は請求項1或いは請求項2記載の水冷式エ
ンジンの冷却装置において、上記エンジン本体を冷却す
る上記第1の冷却液通路と上記第2の冷却液通路とを上
記シリンダブロック内で分岐したものである。
冷式エンジンの冷却装置は、請求項1或いは請求項2記
載の水冷式エンジンの冷却装置において、上記第1の冷
却液通路と上記第2の冷却液通路とを上記シリンダブロ
ック内で分岐して、上記第1の冷却液通路を上記シリン
ダブロック途中までシフトすることにより、上記第1の
冷却液通路でシリンダヘッド部分だけを冷却するのでは
なく、シリンダヘッドからシリンダブロック途中までに
かけて形成される燃焼室全体をも低温で冷却可能とし、
混合気の充填効率を向上させる。
ンの冷却装置は請求項1或いは請求項2記載の水冷式エ
ンジンの冷却装置において、冷却液温度を検出する冷却
液温度センサを上記第1の冷却液通路から流出する冷却
液と上記第2の冷却液通路から流出し上記リーク通路を
通過する冷却液とが合流する場所に臨ませ、上記ラジエ
ータの冷却ファンを上記冷却液温度センサで検出される
冷却液温度が上記第1の冷却液通路の設定温度以上且つ
上記第2の冷却液通路の設定温度以下の所定温度で作動
するよう制御するものである。
冷式エンジンの冷却装置は請求項1或いは請求項2記載
の水冷式エンジンの冷却装置において、上記温度センサ
により、上記第1の冷却液通路から流出した冷却液と上
記第2の冷却液通路から流出し上記リーク通路を通過し
た冷却液とが合流する場所の冷却液温度を検出して、こ
の冷却液温度によって上記冷却ファンの作動制御を行う
ことにより、1つの冷却液温度センサで2種類の異なる
液温に対処して上記冷却ファンの作動制御を行う。
参照して説明する。図1及び図2に本発明の第1の実施
の形態を示す。
体であり、符号2はラジエータである。
1の左右のシリンダブロック3,4の外側に、ヘッドガ
スケット5,6を介してシリンダヘッド7,8が取り付
けられている。
ライナ9,10が水平に設けられ、その周囲には、冷却
液通路11,12が形成されている。
上記シリンダブロック3,4下側の一側に開口する冷却
液流入口13,14が形成されるとともに、上記シリン
ダブロック3,4上側の一側に開口する冷却液吐出口1
5,16が形成されている。
ンダブロック3,4側に開口する冷却液通路17,18
が形成され、さらに、上記冷却液通路17,18には、
上記シリンダヘッド7,8上側の一側に開口する冷却液
吐出口19,20が形成されている。
冷却液通路17,18とは、上記ヘッドガスケット5,
6に形成された連通口21,22によって連通されてい
る。
冷却液は、これらの連通口21,22の手前で分岐し
て、上記冷却液通路11,12を流通する系と、上記冷
却液通路17,18を流通する系とを形成するようにな
っている。
度センサ等から検出される冷却液温度を基に動作する電
動式の冷却ファン2aを有する周知のラジエータであ
り、このラジエータ2には、冷却液出口2bと冷却液入
口2cとが形成されている。
の設定温度TSW1)以下で閉弁する第1のサーモスタッ
トバルブ24が途中に介装された冷却液通路23によっ
てウォータポンプ25に接続されており、このウォータ
ポンプ25は途中で左右に略等しく分岐する冷却液通路
26によって上記冷却液流入口13,14に連通されて
いる。
記冷却液通路11,12を流通した冷却液をシリンダブ
ロック3,4外に排出する上記冷却液吐出口15,16
は、これらの冷却液吐出口から吐出される冷却液が合流
する冷却液通路27を介して冷却液戻り通路29に連通
されており、さらにこの冷却液戻り通路29は上記ラジ
エータ2の冷却液入口2cに接続されている。
の設定温度TSW2)以下でこの冷却液戻り通路29の途
中を閉弁し、上記吐出口15,16からの冷却液の流れ
を遮断する第2のサーモスタットバルブ28が介装され
ている。
のサーモスタットバルブ28によって冷却液が遮断され
たときであっても、上記第2のサーモスタットバルブ2
8をバイパスし所定の量だけ冷却液をリークするリーク
通路32が設けられている。
流量は、上記第2のサーモスタットバルブ28が上記戻
り通路29を遮断したとき、上記冷却液通路11,12
中の冷却液が停滞し核沸騰を起こさないために最低限の
流れを作り出す流量であり、予め実験などによって求め
られている。
入した後、上記連通口21,22を通過して上記冷却液
通路17,18を流通した冷却液を吐出する上記冷却液
吐出口19,20は、これらの冷却液吐出口19,20
から流出した冷却液が合流する冷却液通路33を介して
連通されると共に、上記冷却液戻り通路29の上記第2
のサーモスタットバルブ28下流側に連通されている。
のサーモスタットバルブ24が閉じたとき、上記冷却液
吐出口15,16,19,20から吐出する冷却液を上
記ラジエータ2を介さずに上記ウォータポンプ25に連
通するバイパス通路34に接続されている。
は、例えばエチレングルコール(沸点=197℃)等の
水よりも高沸点な液体を冷却液として用いる。
第1のサーモスタットバルブ24がこの第1の設定温度
TSW1で開閉することにより上記冷却液通路17,18
を流れる冷却液が所定の温度(例えば、60℃)に保た
れるよう設定された温度であり、上記第2の設定温度と
は、上記第2のサーモスタットバルブ28がこの第2の
設定温度TSW2で開閉することにより上記冷却液通路1
1,12を流れる冷却液が所定の温度(例えば、110
℃)に保たれるよう設定された温度であって、これらの
第1の設定温度TSW1、第2の設定温度TSW2は予め実験
などにより求められている。勿論、上記第1の設定温度
TSW1と上記第2の設定温度TSW2との関係は、TSW1<
TSW2である。
態の動作について以下に説明する。
バルブ24,第2のサーモスタットバルブ28の温度が
第1の設定温度TSW1以下の低温であるときは、第1の
サーモスタットバルブ24,第2のサーモスタットバル
ブ28は閉じており、上記第1のサーモスタットバルブ
24は冷却液通路23の途中を遮断するとともに、上記
第2のサーモスタットバルブ28は冷却液戻り通路29
の途中を遮断している。
出された冷却液は、冷却液通路26で左右に等しく分配
された後、冷却液流入口13,14を通って冷却液通路
11,12に送られる。
は、ヘッドガスケット5に形成された連通口21の手前
で分岐し、上記冷却液通路11を通過して冷却液吐出口
15から吐出される冷却液の流れと、冷却液通路17を
通過して冷却液吐出口19から吐出される冷却液の流れ
とを生成するが、このとき、上記第2のサーモスタット
バルブ28が閉じているため、そのほとんどは冷却液吐
出口19から吐出される。
冷却液は、連通口22の手前で上記冷却液通路12側と
冷却液通路18側とに分岐するが、そのほとんどは上記
冷却液通路18を通過した後冷却液吐出口20から吐出
される。
吐出された冷却液は、冷却液通路33、バイパス通路3
4、冷却液通路23の上記第1のサーモスタットバルブ
24下流側を通過した後上記ウォータポンプ25に戻
る。
出された冷却液は、冷却液通路27、リーク通路32を
通過した後、上記冷却液通路33で上記冷却液吐出口1
9,20から吐出された冷却液と合流し、上記ウォータ
ポンプ25に戻る(以上の冷却液の流れは図2参照)。
ブ24,第2のサーモスタットバルブ28が上記第1の
設定温度TSW1以下の冷態時には両者共閉弁状態にあ
り、冷却液はラジエータ2を循環しないため、冷却液の
熱損失が少なく、早期に温度上昇が図れ暖機が速やかに
行われる。
8が閉じているときにも上記リーク通路32によって上
記冷却液通路11,12内の冷却液の最低限の流れは確
保されているので、上記冷却液通路11,12内で冷却
液が停滞し部分的に温度が上昇し核沸騰を起こすことが
なく、冷却液通路内の圧力の上昇を有効に回避すること
ができるため、上記ヘッドガスケット5,6等を破損等
から保護することができる。
24の温度が上昇して上記第1の設定温度TSW1を越
え、上記第1のサーモスタットバルブ24が開弁する
と、上記冷却液吐出口19,20から吐出された冷却液
は上記冷却液通路33を流通した後、上記バイパス通路
34と冷却液戻り通路29とに分岐する。
はそのまま上記ウォータポンプ25に流れ、一方、冷却
液戻り通路29に流れ込んだ冷却液は上記ラジエータ2
に流れ込み冷却された後上記ウォータポンプ25に流れ
る。
された冷却液は、上記冷却液通路27を介して上記リー
ク通路32に流れた後、上記冷却液吐出口19,20か
らの冷却液と合流する。
の温度が上記第1の設定温度TSW1を越えた後、再び、
上記第1の設定温度TSW1以下となったときは閉弁す
る。
ブ24の温度が上記第1の設定温度TSW1付近にあると
きは、上記第1のサーモスタットバルブ24が開閉し、
上記冷却液通路17,18を流れる冷却液が上記ラジエ
ータ2によって適宜冷却されるので、上記冷却液通路1
7,18の冷却液温度は常に60℃近辺に保たれる。一
方、上記第2のサーモスタットバルブ28は閉じたまま
なので、上記冷却液通路11,12中の冷却液は加熱さ
れ続ける。
28の温度が第2の設定温度TSW2を越え、上記第2の
サーモスタットバルブ28が開弁すると上記連通口2
1,22の手前で上記冷却液通路11,12側と上記冷
却液通路17,18側とに分岐される冷却液の流量の割
合が変化し、上記冷却液通路11,12を流れる冷却液
の流量が増加して上記冷却液通路11,12に冷たい冷
却液が流れ込む。
吐出される冷却液は、上記第2のサーモスタットバルブ
28を通過した後分岐され、分岐された一方の冷却液は
上記バイパス通路34を通過して上記ウォータポンプ2
5に流れ、他方は上記冷却液戻り通路29を通過して上
記ラジエータ2に流入し、このラジエータ2で冷却され
た後、上記ウォータポンプ25に流れる(図1参照)。
の温度が上記第2の設定温度TSW2を越えた後、再び、
上記第2の設定温度TSW2以下となったときは閉弁す
る。
ブ28は、その温度が上記第2の設定温度TSW2付近で
適宜開閉するので上記冷却液通路11,12の冷却液温
度は常に110℃付近に保たれる。
トバルブ24は適宜開閉しており上記冷却液通路17,
18の冷却液温度は60℃付近に保たれている。
路11,12と冷却液通路17,18とを単一のラジエ
ータとウォータポンプとに連接して冷却系を形成したの
で、エンジンを高温側と低温側とで冷却する2系統冷却
装置を簡単な構造で構成することができる。
記第2のサーモスタットバルブ28に並設して、リーク
通路32を設けたことにより、上記第2のサーモスタッ
トバルブ28が完全に閉じたときであっても、冷却液が
核沸騰を起こさないための最低限の流れを確保し、ま
た、冷却液に高沸点の液体(例えばエチレングルコール
等)を使用したので、たとえ高温側の冷却液通路11,
12の設定温度を100℃以上の高温に設定しても冷却
液を核沸騰させることなく暖機し、維持することができ
る。
1,12の冷却液温度を110℃に設定し、上記冷却液
通路17,18の冷却液温度を60℃としたが、上記冷
却液通路11,12,17,18の冷却液温度はこれら
に限らない。
グルコールに限ることはなく、沸点が100℃以上で冷
却液として使用できるものであればよい。
ジンを冷却するものであれば、エンジンの形状は水平対
向式に限らず、また気筒数も何気筒あっても良い。
本実施の形態では、前記第1の実施の形態で採用した連
通口21,22の位置をよりウォータポンプ25側に近
づけたもので、連通口42によって前記第1の実施の形
態で採用した冷却液通路11が、冷却液通路11aと冷
却液通路11bとに、連通口43によって前記第1の実
施の形態で採用した冷却液通路12が、冷却液通路12
aと冷却液通路12bとに分割されている。
流入口13,14の近傍に集合して形成された連通口で
あり、上記冷却液流入口13,14から流入した冷却液
は、これらの連通口42,43で、上記冷却液通路11
a,12a側と、上記冷却液通路11b,12b側とに
分岐されるようになっている。
ット5,6に、前記第1の実施の形態で採用した連通口
21,22に代えて、連通口48,49が複数形成され
ており、これらの連通口によって、冷却液通路17と上
記冷却液通路11aと、及び、冷却液通路18と上記冷
却液通路12aとが連通され、それぞれ一体の冷却系と
なっている(以下、上記冷却液通路17と上記冷却液通
路11aとで形成された一体の冷却系を冷却液通路44
と呼び、上記冷却液通路18と上記冷却液通路12aと
で形成された一体の冷却系を冷却液通路45と呼ぶ)。
施の形態で採用した冷却液吐出口19,20に代えて、
冷却液吐出口46,47がシリンダブロック3,4に形
成されており、上記冷却液吐出口46,47によって、
上記冷却液通路44,45と冷却液通路33とが連通さ
れている。
冷却液流入口13,14から流入した冷却液は、上記連
通口42,43で上記冷却液通路11b,12b側と上
記冷却液通路44,45側とに分岐され、上記冷却液通
路11b,12bを流通した冷却液は冷却液吐出口1
5,16から冷却液通路27に流出し、一方、上記冷却
液通路44,45を流通した冷却液は、上記冷却液吐出
口46,47から冷却液通路33に流出するようになっ
ている。
トバルブ24,第2のサーモスタットバルブ28の温度
変化に伴う動作、及び、上記第1のサーモスタットバル
ブ24,第2の第2のサーモスタットバルブ28の動作
に伴う冷却液の流れについては、前記第1の実施の形態
と略同様である。
で得られる作用効果に加え、冷却液通路11a,12a
と冷却液通路17,18とで形成される冷却液通路4
4,45によって燃焼室全体を低温で冷却して混合気の
充填効率をより向上させることができるという効果が得
られる。
示す。本実施の形態では、ラジエータの構造と冷却液戻
り通路との構成が前記第2の実施の形態と異なる。
エータ50の構成について示す。図5に示すとおり、本
実施の形態ではラジエータ50の一方の側面の中央より
やや下側に偏倚した位置に第1の冷却液入口51が形成
されているとともに上側に偏倚した位置に第2の冷却液
入口52が形成されている。また、上記ラジエータ50
の他方の側面の下側に偏倚した場所には冷却液出口53
が形成されており、上記冷却液入口51,52と上記冷
却液入口53とは、上記ラジエータ50の両側面間に複
数形成されたウォータチューブ56によって連通されて
いる。
に偏倚した場所には、例えば図示しない温度センサ等に
よって検出された冷却液温度等を基に制御される電動式
の冷却ファン54,55が並列に配設されている。
記第2の実施の形態で採用した冷却液戻り通路29が、
第1の冷却液戻り通路57と第2の冷却液戻り通路58
とに分割されている。
は、サーモスタットバルブ28と上記第2の冷却液入口
52とを連通し、上記第1の冷却液戻り通路57は、冷
却液通路33、リーク通路32と上記第1の冷却液入口
51とを連通している。
スタットバルブ24に接続されている。
トバルブ24,第2のサーモスタットバルブ28の温度
変化に伴う動作については、前記第2の実施の形態と略
同様である。
ーモスタットバルブ24,第2のサーモスタットバルブ
28の各開閉状態においての冷却液の循環経路は前記第
2の実施の形態と略同じであるが、前記第2の実施の形
態ではラジエータ2に流入する冷却液は全て冷却液戻り
通路29を通って供給されるのに対し、本実施の形態で
は、前述の構成からも明らかなように、冷却液通路11
b,12bからの冷却液であって第2のサーモスタット
バルブ28を通過する冷却液は、第2の冷却液戻り通路
58を通って第2の冷却液入口52からラジエータ50
に供給され、上記冷却液通路11b,12bからの冷却
液であってリーク通路32を通過する冷却液と冷却液通
路44,45からの冷却液とは、第1の冷却液戻り通路
57を通って第1の冷却液入口51からラジエータ50
に供給される点が異なる。
つの冷却液戻り通路を設け、異なる温度で制御される冷
却液を、各冷却液通路からの吐出直後に合流させないま
ま上記ラジエータ50に送ることで、上記冷却液通路1
1b,12bと上記冷却液通路44,45との冷却温度
の差別化を容易に実現することができる。
度である上記冷却液通路44,45からの冷却液は、第
1の冷却液入口51から上記ラジエータ50の下側に送
り、上記ラジエータ50の下側に偏倚して設けられてい
る冷却ファン54,55によって強力に冷却し、一方、
シリンダライナなどを冷却し、しかも高い設定温度であ
る上記冷却液通路11b,12bからの冷却液は、第2
の冷却液入口52から上記ラジエータ50の上側に送り
冷却するので、夫々の設定温度の冷却液を効率よく冷却
することができる。
示す。本実施の形態は、前記第3の実施の形態に示した
水冷式エンジンの冷却装置において、ラジエータ50を
冷却する冷却ファン54,55の通電制御を以下に示す
制御装置によって後述するタイミングで行うものであ
る。
り、キースイッチ62を介してバッテリ63に接続され
ているとともに、データ線を介して冷却液温度センサ6
0に接続されている。
チRY1,RY2に接続されており、上記リレースイッ
チRY1,RY2は、上記冷却液温度センサ60で検出
される温度データを基に上記制御装置61によってO
N、OFF制御される。
54,55とは、上記リレースイッチRY1,RY2を
介して接続されている。
3の実施の形態に示した水冷式エンジンの冷却装置で採
用した第1の冷却液戻り通路57上であって、この第1
の冷却液戻り通路57とリーク通路32との合流地点付
近に臨まされており、冷却液通路44,45から流出し
た冷却液と、リーク通路32を介して冷却液通路11
b,12bから流出した冷却液とが合流した直後の冷却
液温度を温度データとして検出する温度センサである
(図6参照)。
ースイッチRY1,RY2のON、OFF制御について
図8のフローチャートに従って説明する。
3から制御装置61に電源が投入されると、上記制御装
置61には、冷却液温度センサ60で検出された第1の
冷却液戻り通路57の冷却液温度を示す温度データが入
力される。
サ60からの温度信号に基づき冷却液戻り通路57の冷
却液温度TWを算出し、この算出された冷却液温度TWは
図8に示す冷却ファン通電制御ルーチンにおいて読み込
まれる。
テップS1で上記冷却液温度TWを読み込み予め設定し
た基準値TWSRAと比較する。そして、上記冷却液温度T
Wが上記基準値TWSRA以上のときはステップS2,S3
に進み、上記リレースイッチRY1,RY2をOFF
し、ルーチンを抜ける。
TWが上記基準値TWSRAよりも小さいときはステップS
4,S5に進み、上記リレースイッチRY1,RY2を
ONした後、ルーチンを抜ける。
Fされると上記冷却ファン54,55が停止する。一
方、上記リレースイッチRY1,RY2がONされると
上記冷却ファン54,55が動作し、これらの冷却ファ
ンからの送風によって上記ラジエータ50内の冷却液が
強制冷却される。
45を流れる冷却液の設定温度以上、冷却通路11b,
12bを流れる冷却液の設定温度以下の温度範囲内での
所定の温度に設定される。
冷却ファン54,55とサーモスタットバルブ24,2
8との関係を以下に説明する。
設定値(例えば60℃)を超えると、サーモスタットバ
ルブ24が開弁し、第1の冷却液戻り通路57に液流が
生じる。すると、上記第1の冷却液戻り通路57に、リ
ーク通路32からの高温な冷却液と上記冷却液通路4
4,45からの冷却液とが混合された冷却液が多量に流
れ込む。
される冷却液の温度は、上記冷却液通路44,45で設
定される冷却液温度(60℃)よりも高温であり、上記
基準値TWSRAで示される温度に達している。そのため、
上記サーモスタットバルブ24の開弁と略同時に上記冷
却ファン54,55がONされ、上記第1の冷却液戻り
通路57を流れる冷却液はラジエータ50で冷却され
る。
冷却液が上記冷却液通路44,45を循環すると、上記
冷却液温度センサ60で検出される温度は、上記基準値
TWSRAで示される温度よりも低くなり、上記冷却ファン
54,55はOFFされる。このとき、勿論、上記サー
モスタットバルブ24は閉弁する。
却液温度が設定値(例えば110℃)付近まで上昇する
と、上記リーク通路32を通過する高温な冷却液の熱拡
散によって上記冷却液温度センサ60付近の冷却液温度
が上昇する。そして、この冷却液温度が上記基準値TWS
RAで示される温度よりも高い温度となると、上記冷却フ
ァン54,55がONし、上記ラジエータ内の冷却液の
冷却を開始する。
4,45を流れる冷却液が低温(60℃以下)であって
も上記リーク通路32からの高温な冷却液が加わること
により、上記バイパス通路34を流れる冷却液は上記サ
ーモスタットバルブ24開弁温度以上の高温となり開弁
する。
冷却液温度が設定値(110℃)を越えると、上記サー
モスタットバルブ28が開弁し高温な冷却液が上記ラジ
エータ50に流れ込むが、この時点で上記ラジエータ5
0内の冷却液は上記冷却ファン54,55によって予め
冷却されているので、上記冷却液通路44,45に循環
する冷却液はたちどころに冷却される。
上記冷却液通路11b,12bを循環すると上記冷却液
温度センサ60で検出される温度は、上記基準値TWSRA
で示される温度よりも低くなり、上記冷却ファン54,
55はOFFされる。勿論、このとき上記サーモスタッ
トバルブ24,28は閉弁する。
却液温度センサ60で2種類の異なる液温に対処して上
記冷却ファン54,55のON、OFF制御を行うこと
ができる。
54,55の動作開始温度は、上記第2のサーモスタッ
トバルブ28の開弁前であり、上記第2のサーモスタッ
トバルブ28開弁時には上記冷却ファン54,55によ
って上記ラジエータ50は冷却されて冷却能力が高まっ
ているので、速やかに冷却液通路11a,12aを冷却
することができる。すなわち、上記第2のサーモスタッ
トバルブ28の開弁時間が短時間で上記冷却液通路11
a,12aの冷却液を熱交換することができるので、上
記第2のサーモスタットバルブ28が開弁したとき、上
記冷却液通路11a,12aから流出される高温な冷却
液による低温な冷却液(冷却液通路44,45を流れる
冷却液)に対する熱拡散を最小限にとどめることができ
る。
ジエータ、ウォータポンプを各1個備えた簡単な構造で
2系統冷却装置を実現することができる。また、第2の
サーモスタットバルブとリーク通路とを並設し、冷却液
に沸点が100℃以上の高沸点なものを積極的に用いた
ので、たとえ上記第2のサーモスタットバルブが閉弁し
ているときであっても、核沸騰を引き起こすことなくシ
リンダブロック側の冷却液温度を容易に100℃以上に
保つことができ、その結果効果的にフリクションの低減
を行うことができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 エンジン本体を冷却する冷却液通路を、
シリンダヘッド側を低温で冷却する第1の冷却液通路と
シリンダブロック側を高温で冷却する第2の冷却液通路
との2つの系に分岐する水冷式エンジンの冷却装置にお
いて、 上記第2の冷却液通路下流のラジエータに連通する戻り
通路の途中に所定の温度で開閉するサーモスタットバル
ブとリーク通路とを並設したことを特徴とする水冷式エ
ンジンの冷却装置。 - 【請求項2】 エンジン本体を冷却する冷却液通路を、
シリンダヘッド側を低温で冷却する第1の冷却液通路と
シリンダブロック側を高温で冷却する第2の冷却液通路
との2つの系に分岐する水冷式エンジンの冷却装置にお
いて、 上記第1の冷却液通路下流とラジエータの下側に偏倚し
た場所に形成された第1の冷却液入口とを第1の戻り通
路を介して連通し、 上記第2の冷却液通路下流と上記ラジエータの上側に偏
倚した場所に形成された第2の冷却液入口とを第2の戻
り通路を介して連通し、 上記第2の戻り通路の途中に所定の温度で開閉するサー
モスタットバルブを介装し、 上記第2の戻り通路の上記サーモスタットバルブ上流側
と上記第1の戻り通路とをリーク通路を介して連通した
ことを特徴とする水冷式エンジンの冷却装置。 - 【請求項3】 上記ラジエータの冷却ファンを上記ラジ
エータの背面の下側に偏倚した位置に配設したことを特
徴とする請求項2記載の水冷式エンジンの冷却装置。 - 【請求項4】 上記エンジン本体を冷却する上記第1の
冷却液通路と上記第2の冷却液通路とを上記シリンダブ
ロック内で分岐したことを特徴とする請求項1或いは請
求項2記載の水冷式エンジンの冷却装置。 - 【請求項5】 冷却液温度を検出する冷却液温度センサ
を上記第1の冷却液通路から流出する冷却液と上記第2
の冷却液通路から流出し上記リーク通路を通過する冷却
液とが合流する場所に臨ませ、 上記ラジエータの冷却ファンを上記冷却液温度センサで
検出される冷却液温度が上記第1の冷却液通路の設定温
度以上且つ上記第2の冷却液通路の設定温度以下の所定
温度で作動するよう制御することを特徴とする請求項1
或いは請求項2記載の水冷式エンジンの冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35044096A JP3872151B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 水冷式エンジンの冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35044096A JP3872151B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 水冷式エンジンの冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10184358A true JPH10184358A (ja) | 1998-07-14 |
JP3872151B2 JP3872151B2 (ja) | 2007-01-24 |
Family
ID=18410517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35044096A Expired - Fee Related JP3872151B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 水冷式エンジンの冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3872151B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012034617A1 (de) * | 2010-09-13 | 2012-03-22 | Audi Ag | Kühlmittelkreislauf für eine brennkraftmaschine |
KR101196531B1 (ko) | 2010-04-28 | 2012-11-01 | 아우디 아게 | 내연 기관용 냉각제 회로 |
JP2021008836A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-28 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関 |
-
1996
- 1996-12-27 JP JP35044096A patent/JP3872151B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2012034617A1 (de) * | 2010-09-13 | 2012-03-22 | Audi Ag | Kühlmittelkreislauf für eine brennkraftmaschine |
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---|---|
JP3872151B2 (ja) | 2007-01-24 |
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