JPH053361A - レーザ光出力制御装置およびその調整方法 - Google Patents

レーザ光出力制御装置およびその調整方法

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JPH053361A
JPH053361A JP3260670A JP26067091A JPH053361A JP H053361 A JPH053361 A JP H053361A JP 3260670 A JP3260670 A JP 3260670A JP 26067091 A JP26067091 A JP 26067091A JP H053361 A JPH053361 A JP H053361A
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JP3260670A
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Hajime Yamazaki
一 山崎
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ光出力制御装置の調整時間を短縮し、
調整の精度が高く経時的変化がない。 【構成】 モニタ2と抵抗R1からなるモニタ回路に、
D/Aコンバータ21とモニタ電流制御回路22を接続
し、レーザダイオード1が所定の光量を出力している時
にモニタ電圧Vmがコンパレータ3の基準電圧Vrと等
しくなるように、CPU4はD/Aコンバータ21に出
力するデータを変えてバイパス電流I22を調整するこ
とによりモニタ回路に流れる電流を制御し、電圧Vm,
Vrが等しくなった時のデータ値をモニタ電流規制デー
タとしてNVRAM8又は光学ユニット7内のNVRA
M20に記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ光出力制御装
置およびその調整方法に関し、特に画像形成装置等にお
ける半導体レーザの光出力制御装置およびその調整方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザの光出力を一定に保つことは、例
えばパルス変調された半導体レーザのビームを走査して
画像を形成するレーザビームプリンタのような画像形成
装置において、高品質の画像を形成するため特に重要で
ある。しかしながら、半導体レーザはその駆動電流が或
る閾値に達するまで殆んど発光せず、閾値を越えるとレ
ーザ発振が始まって急激に光量が増加する特性があり、
温度によってその閾値が変動するため、同一光量が得ら
れる駆動電流は大幅に変化する。また、製品毎の特性の
バラツキも大きい。
【0003】そのため、半導体レーザ素子であるレーザ
ダイオードと同一ケース内に、比較的温度変化の少ない
フォトダイオード,フォトトランジスタ等の光電変換素
子からなるモニタを設け、常にその光出力(光量)を検
出してレーザの駆動電流をフィードバック制御する光出
力制御装置により、所定の光量を得ていた。
【0004】例えば、図4に示すように、D/Aコンバ
ータ5はCPU4から入力するデジタル信号をアナログ
信号に変換して出力し、駆動電流制御回路6はそのアナ
ログ信号に応じてレーザダイオード1の駆動電流を制御
する。
【0005】モニタ2は、レーザダイオードの光出力の
一部を受光してモニタ電圧Vmを出力し、コンパレータ
3はそのモニタ電圧Vmと基準電圧Vrとを比較して、
比較結果をCPU4に出力する。CPU4は、その比較
結果に応じてD/Aコンバータ5に出力するデジタル信
号を増減することにより、レーザダイオード1の光出力
が所定の光量になるように制御していた。
【0006】このレーザ光出力制御装置を調整する場合
に、先ずレーザダイオード1の光出力を外部のワットメ
ータ10により計測し、所定の光量が得られるように、
CPU4がD/Aコンバータ5に出力するデジタル信号
の値を調整する。つぎに、定電圧のDC電源(電圧Vc
c)とアース間に、モニタ2と直列回路を形成して接続
された可変抵抗VRを、モニタ電圧Vmが基準電圧Vr
と等しくなるようにマニュアル調整していた。
【0007】あるいは省力化のために、図5に示すよう
に、可変抵抗VRの代りにトリマブル抵抗TMRを設
け、調整時にそれぞれ外部装置であるトリミング装置1
6と、ワットメータ12,コンパレータ13からなるパ
ワーメータ14とを接続して、自動調整するものがあっ
た。
【0008】すなわち、CPU4はパワーメータ14か
らレーザダイオード1の光出力が所定光量に達したか否
かの差信号を入力し、その出力するデジタル信号を修正
して光出力をフィードバック制御した後、トリミング装
置16は、出力するパワーレーザビームによってトリマ
ブル抵抗TMRの抵抗体をトリミングしてその抵抗値を
上げてゆき、モニタ電圧Vmが下ってコンパレータ3の
出力が反転した時にトリミングを停止する。
【0009】一般に、これらの可変抵抗VRやトリマブ
ル抵抗TMRは、モニタ2を同一ケース内に収めたレー
ザダイオード1やコンパレータ3と共に1枚の図示しな
いボード上に配設され、光源であるレーザダイオード1
を中心とした例えば光走査装置のような光学ユニット7
内に収められている。また、D/Aコンバータ5,駆動
電流制御回路6は、本体装置に設けられたCPU4を中
心とし図示しないROM,RAM及びNVRAM(不揮
発性メモリ)8等からなるコントローラに設けられてい
る。
【0010】そのNVRAM8には、本体装置の制御に
必要な各部の基準値,調整値あるいは事故記録のような
履歴等のデータが格納されており、先にレーザダイオー
ド1の光出力が所定の光量になるように調整したD/A
コンバータ5に出力するデジタル信号の値も、このNV
RAM8に記憶させておく。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示したマニュアル調整による従来例では、可変抵抗VR
は長期使用しても抵抗値が変化しないことが必要であ
り、そのために半固定ボリュームの部品コストが高くな
り、作業時間も長くかかるので人件費が増大するという
問題があった。
【0012】また、図5に示したオート調整による従来
例は、部品コスト,作業時間,人件費の問題は或る程度
解決するが、トリミング装置のレーザ切断装置が高価で
あるから初期投資が増大すると共に、トリマブル抵抗T
MRの加工後の抵抗値の精度や経時的信頼性に乏しいと
いう問題もあった。
【0013】さらに、レーザダイオード1の制御に必要
な各標準値や調整値等を本体装置のコントローラのNV
RAM8に記憶させてあるため、光学ユニット7を交換
する場合に、NVRAM8から旧ユニットの必要なデー
タを読出して記録したものを旧ユニットと一緒に保管
し、新ユニットの必要データをNVRAM8に書込んで
記憶させる作業が必要になる。したがって、光学ユニッ
ト交換の作業が複雑で時間がかかり、コストが上るのみ
ならず、必要なデータの読出忘れや記録紛失によりデー
タを失ったり、新データをNVRAM8に書込む際のミ
スにより、他のデータまで破壊する恐れがあった。
【0014】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、レーザ光出力制御装置の調整時間を短くし、そ
の精度が高くかつ経時的変化がないようにすることを第
1の目的とする。また、光学ユニットの交換を容易にし
て、制御に必要なデータの破壊や消失を防止することを
第2の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1の発明は、レーザの光出力を検出してモニタ回
路が出力するモニタ電圧を予め定めた基準電圧と比較
し、その比較結果に応じてレーザの光出力が所定の光量
になるように制御するレーザ光出力制御装置において、
モニタ電流規制データを記憶する不揮発性メモリと、そ
の不揮発性メモリに記憶されているモニタ電流規制デー
タに応じてモニタ回路に流れる電流を制御するモニタ電
流制御手段と、レーザが所定の光量を出力している時に
モニタ電圧が基準電圧と等しくなるようにモニタ電流規
制データを調整するデータ調整手段とを設けたものであ
る。
【0016】第2の発明は、モニタ電流規制データを記
憶した不揮発性メモリをレーザを含む光学ユニット内に
設けたものである。その光学ユニット内に設けた不揮発
性メモリに、レーザの光出力を制御するためのデータを
格納するとよい。
【0017】第3の発明は、これらのレーザ光出力制御
装置において、レーザの光出力が所定の光量になるよう
にレーザに流れる電流を調整する第1の段階と、モニタ
電圧が基準電圧と等しくなるようにモニタ電流制御手段
に入力するデータを調整する第2の段階と、その調整さ
れたデータをモニタ電流規制データとして不揮発性メモ
リに記憶させる第3の段階とを順次実行するものであ
る。
【0018】
【作用】第1の発明により構成されたレーザ光出力制御
装置を、第3の発明による調整方法によって調整すれ
ば、機械的な可動部分がないから調整時間が大幅に短縮
される。また、調整結果であるモニタ電流規制データは
不揮発性メモリに記憶され、その電流規制データに応じ
てモニタ回路に流れる電流を制御するモニタ電流制御手
段は再現性が高いから、調整の精度が高く、経時的変化
がない。
【0019】第2の発明により不揮発性メモリを内蔵し
た光学ユニットは、その不揮発性メモリにモニタ電流規
制データあるいはレーザの光出力を制御するためのデー
タを格納しているから、本体装置に光学ユニットを着脱
する場合に本体装置及び光学ユニットの不揮発性メモリ
の内容を変更又は記録する必要がなく、装着により直ち
に適正な制御が行なわれ、貴重なデータを失うことがな
い。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1は、この発明によるレーザ光出力
制御装置の第1実施例を示す回路図であり、図4及び図
5に示した従来例と同一部分には同一符号を付してい
る。
【0021】この第1実施例は、モニタ2の端子間電圧
すなわちモニタ電圧Vmを検出するコンパレータ3と、
データ調整手段でもあるCPU(マイクロコンピュー
タ)4と、不揮発性メモリである例えばEEPROMか
らなるNVRAM8,20と、CPU4からそれぞれ入
力するデジタルデータをアナログ信号に変換して出力す
るD/Aコンバータ5,21と、それらのアナログ信号
に応じてそれぞれ電流を制御する駆動電流制御回路6,
モニタ電流制御回路22と、モニタ2と直列回路を形成
してDC電源・アース間に接続される抵抗R1とから構
成されている。
【0022】不揮発性メモリのうちNVRAM8は従来
例と同じくコントローラに設けられ、NVRAM20は
この発明により光学ユニット7に設けられたものであ
る。モニタ電流規制データ及びレーザの光出力を制御す
るための標準電流値等のデータ、或いは光学ユニット全
般についての組付調整月日とその初期データ,作業者コ
ード等の履歴データ、すなわち従来NVRAM8に格納
されていたデータの内の光学ユニット7に必要なデータ
は、NVRAM8に格納せずに、このNVRAM20に
格納している。
【0023】CPU4は、本体装置全体及びレーザ光出
力制御装置のシーケンス制御と同時に、データ調整手段
としてのモニタ電流規制データの調整,レーザダイオー
ド1の駆動電流の調整等のプロセス制御も行なう。
【0024】CPU4が出力する駆動電流を指示するデ
ジタル信号I1dは、D/Aコンバータ5によりアナロ
グ信号I1aに変換され、駆動電流制御回路6は、変換
されたアナログ信号I1aに応じて、レーザダイオード
1に流れる駆動電流I1を制御する。レーザダイオード
1の光出力の一部はモニタ2に入射し、モニタ2には光
出力に比例したモニタ電流I2が流れる。
【0025】モニタ電流制御手段であるモニタ電流制御
回路22がオフ、すなわち電流I22=0であれば、モ
ニタ2の端子間電圧であるモニタ電圧Vmは、電源電圧
Vccから、数1に示す値になる。
【0026】
【数1】Vm=Vcc−I2×R1
【0027】したがって、光出力が大きければモニタ電
流I2が増大してモニタ電圧Vmは低くなり、光出力が
小さければ高くなる。コンパレータ3は、+端子に入力
するモニタ電圧Vmと、−端子に入力している基準電圧
Vrとを比較し、Vm≧Vrの時は“H"、Vm<Vr
の時は“L”になる比較結果のレベルをCPU4に出力
する。
【0028】CPU4は、例えば予め定めたインターバ
ルでコンパレータ3の出力レベルを検知し、“L”であ
ればD/Aコンパレータ5に出力するデジタル信号I1
dを「1」ずつインクリメントして駆動電流I1すなわ
ち光出力を増加させ、出力レベルが“H”に反転した時
にインクリメントを停止する。
【0029】コンパレータ3の出力レベルが“H”であ
れば、CPU4はデジタル信号I1dを「1」ずつデク
リメントしてゆき、出力レベルが“L”になったらイン
クリメントに切換え、出力レベルが再び“H”に反転し
た時にインクリメントを停止する。
【0030】したがって、CPU4はモニタ電圧Vmが
常に基準電圧Vrと等しくなるように駆動電流I1を制
御し、温度等の影響を受けることなく、光出力を一定に
保持する。しかしながら、レーザダイオードの素子毎に
特性のバラツキがあるため、一定になった光出力がいつ
も所定の光量であるとは限らないから、製造工程中で一
定の光出力が所定の光量と一致するように調整する必要
がある。
【0031】図4及び図5に示した従来例は、調整手段
のちがいはあっても、何れも光出力が所定の光量である
時に、抵抗R1に相当する可変抵抗VR又はトリマブル
抵抗TMRの値を修正してVmをVrと等しくするもの
であった。
【0032】この第1実施例は、レーザダイオードに特
性のバラツキがあっても、光出力が所定の光量である時
に、モニタ電流制御回路22がオフ(I22=0)であ
ればモニタ電圧Vmが基準電圧Vrより高くなるよう
に、抵抗R1の値を低めに設定してある。すなわち、数
2に示すような関係式になる。
【0033】
【数2】Vm=Vcc−I2×R1>Vr
【0034】次に、モニタ電流制御回路22をオンにし
て、モニタ電流制御回路22にバイパス電流I22を流
し、その値を調整して、数3に示すように、モニタ電圧
Vmを基準電圧Vrと等しくなるようにする。
【0035】
【数3】Vm=Vcc−(I2+I22)×R1=Vr
【0036】以下、その調整方法を具体的に説明する。
調整する時は、外部装置であるパワーメータ14をレー
ザ光出力制御装置に接続し、その出力をCPU4に入力
させる。
【0037】パワーメータ14は、光出力を検出するワ
ットメータ12と、比較回路であるコンパレータ13と
から構成され、コンパレータ13は、+端子に入力する
ワットメータ12の出力Vwと−端子に入力している基
準電圧Vrpとを比較し、その出力レベルはVw≧Vr
pの時に“H”、Vw<Vrpの時に“L”になる。
【0038】一般に、半導体レーザであるレーザダイオ
ード1が出力するレーザ光の波長は近赤外領域にあるた
め、肉眼では見えないか見えても極めて暗い。そのた
め、光量といってもルーメン計ではなく、例えばシリコ
ン系のフォトダイオード,フォトトランジスタからなる
センサを用いたワットメータによって測定される。基準
電圧Vrpを所定の光量に応じて設定すれば、パワーメ
ータ14の出力はレーザの光出力が所定の光量以上であ
れば“H”、所定の光量未満ならば“L”になる。
【0039】調整の第1の段階は、レーザの光出力を所
定の光量に調整することである。まず、CPU4は、図
示しないカウンタ又はレジスタにモニタ電流規制データ
の最小値「0」を記憶させ、その値をD/Aコンバータ
21に出力してモニタ電流制御回路22をオフにし、
(ポートを閉じて)コンパレータ3からの入力を禁止す
る。
【0040】つぎに、CPU4は、パワーメータ14の
出力を検出しながら、D/Aコンバータ5に出力するデ
ジタル信号I1dを「0」から、又はレーザ発振前の特
定な値から「1」ずつインクリメントしてゆくが、この
時点ではパワーメータ14の出力は“L”である。
【0041】レーザダイオード1がレーザ発振領域に入
ると、ワットメータ12の出力Vwが上り始め、出力V
wが基準電圧Vrpに達すると、パワーメータ14の出
力が“L”から“H”に反転する。CPU4は、パワー
メータ14の出力の立上りを検知すると、デジタル信号
I1dのインクメントを停止し、駆動電流I1は固定さ
れて、レーザダイオード1は所定の光量の光出力を維持
する。
【0042】調整の第2の段階は、モニタ2が出力する
モニタ電圧Vmが基準電圧Vrと等しくなるように調整
することである。まず、CPU4は、パワーメータ14
からの入力ポートを閉じてその入力を禁止し、コンパレ
ータ3からの入力ポートを開いてその入力を許可する。
【0043】つぎに、CPU4は、コンパレータ3の出
力を検出しながら、モニタ電流規制データを「0」から
「1」ずつインクリメントしてゆくが、抵抗R1は予め
低めに設定されているから、この時点ではモニタ電圧V
mの方が基準電圧Vrより高く、コンパレータ3の出力
は“H”である。
【0044】モニタ電流規制データ(デジタル値)は、
D/Aコンバータ21によりアナログ信号に変換され、
モニタ電流制御回路22は入力するアナログ信号に応じ
てバイパス電流I22を制御するから、モニタ電流規制
データの増加に供ってバイパス電流I22が増加し、モ
ニタ電圧Vmは低下する。
【0045】バイパス電流I22が或る値に達して、モ
ニタ電圧Vmが数3に示した条件を通過し、Vm<Vr
すなわちモニタ電圧Vmが基準電圧Vrより低くなる
と、コンパレータ3の出力が“H”から“L”に反転す
る。CPU4は、コンパレータ3の出力の立下りを検知
すると、モニタ電流規制データのインクリメントを停止
し、バスパス電流I22は固定されて、モニタ電圧Vm
は基準電圧Vrと殆んど等しくなる。
【0046】この第2の段階において、始めに、モニタ
電流規制データをその最大値に設定し、デクリメントし
ながら、コンパレータ3の出力の立上りを検出するよう
にしても同様な結果が得られる。
【0047】調整の第3の段階は、その時のデータを不
揮発性メモリに記憶させることである。すなわち、CP
U4は、その時に図示しないカウンタ又はレジスタから
D/Aコンバータ21に出力されているデータを調整さ
れたモニタ電流規制データとして、また、D/Aコンバ
ータ5に出力されているデータを駆動電流の初期調整デ
ータとしてその時の周囲温度データと共に、それぞれ不
揮発性メモリであるNVRAM20に記憶させ調整ルー
チンを終了する。
【0048】このようにしてNVRAM20に記憶され
たモニタ電流規制データは、以後このレーザ光出力制御
装置が使用される度にCPU4を介してD/Aコンバー
タ21に出力され、モニタ2,抵抗R1,コンパレータ
3,D/Aコンバータ21,モニタ電流制御回路22か
らなるモニタ回路は、常に調整された正しい状態で作用
する。また、駆動電流の初期調整データは、所定の光量
に制御された時の駆動電流の変化として現れるレーザダ
イオード1の劣化を検出するのに有効である。
【0049】図2は、モニタ電流制御回路22の一例を
示す回路図である。このモニタ電流制御回路22は、オ
ペアンプ25,トランジスタQおよび抵抗R2からな
り、トランジスタQのコレクタはモニタ電圧Vmのライ
ンに、エミッタは抵抗R2を介してアースに、ベースは
オペアンプ25の出力端子にそれぞれ接続され、オペア
ンプ25の+端子にはD/Aコンバータ21の出力が入
力し、その−端子にはトランジスタQのエミッタの端子
電圧がフィードバックされている。
【0050】したがって、極めて高感度のエミッタフォ
ロア回路が形成され、抵抗R2の端子間電圧がD/Aコ
ンバータ21の出力電圧Vaと一致するから、トランジ
スタQのコレクタに流入する電流すなわちバイパス電流
I22は、数4に示す値になる。
【0051】
【数4】I22=Va/R2
【0052】一方、nビット構成のD/Aコンバータ2
1の出力電圧Vaは、電源電圧Vccと入力するデジタ
ル値とから、数5に示す値になる。
【0053】
【数5】 Va=Vcc×(デジタル値)/(2のn乗−1)
【0054】DC電源は十分に安定化されているから電
源電圧Vccは常に一定であり、D/Aコンバータ21
に入力するモニタ電流規制データはNVRAM20にデ
ジタル値として記憶されているから、出力電圧Vaには
経時的変化がなく、抵抗R2として経時的に抵抗値の安
定した抵抗を使用すれば、常に一定のバイパス電流I2
2が得られる。
【0055】図3は、レーザ光出力制御装置の第2実施
例を示す回路図であり、図1に示した第1実施例と同一
部分には同一符号を付して説明を省略する。この第2実
施例が第1実施例と異なる所は、モニタ2と並列に設け
たモニタ電流制御回路22の代りに、モニタ電流制御回
路23と抵抗R3との並列回路を、モニタ2と直列すな
わち抵抗R1のあった位置に設けた点である。
【0056】また、抵抗R1はその抵抗値を低めに設定
したが、抵抗R3は高めに設定してあるから、モニタ電
流制御回路23がオフで、流れるバイパス電流I23=
0の時のモニタ電圧Vmと基準電圧Vrの関係式は数6
に示すようになる。
【0057】
【数6】Vm=Vcc−I2×R3<Vr
【0058】すなわち、始めにモニタ電流規制データが
「0」の時は、モニタ電圧Vmは基準電圧Vrより低
く、電流規制データがインクリメントされ、バイパス電
流I23が増加するに従ってモニタ電圧Vmが上昇し、
調整終了時には数7に示す関係式が成立する。
【0059】
【数7】Vm=Vcc−(I2−I23)×R3=Vr
【0060】したがって、調整の第2の段階において、
当初コンパレータ3の出力は“L”であり、モニタ電流
規制データをインクリメントしてゆき、Vm>Vrにな
ってコンパレータ3の出力が“L”から“H”に反転す
ると、CPU4はその出力の立上りを検知してインクリ
メントを停止する。それ以外の調整方法は、第1実施例
と同様であり、経時的安定性その他の効果もまた同様で
ある。
【0061】以上、光学ユニット7に不揮発性メモリN
VRAM20を設けた場合の例について説明したが、第
1の発明においては、不揮発性メモリとして既設のNV
RAM8が利用出来るから、1組のD/Aコンバータ2
1とモニタ電流制御回路22とを設けるだけでよく、半
固定ボリュームが不要になるか、又はトリマブル抵抗を
用いた場合の大きな初期投資が不要になることを考慮す
れば、殆んどコストアップを招かない。
【0062】また、第2の発明によれば、第1及び第2
実施例に示したように、既設のNVRAM8と別に光学
ユニット7内に専用のNVRAM20を設け、そのNV
RAM20にモニタ電流規制データあるいはレーザの光
出力を制御するためのデータ等を記憶しておく。したが
って、調整用装置に取付けて調整を終了した光学ユニッ
ト7を他の本体装置に装着する場合、あるいは装着され
ている光学ユニットを交換する場合に、これらの必要な
データをその度に本体装置のNVRAM8に書込み又は
読出す必要がなく、装着すれば本体装置のCPU4と結
ばれて直ちに作動することが出来る。
【0063】一方、第3の発明による調整方法はパワー
メータ14の着脱に人手を要するのみで、その他は自動
的に行なわれ、機械的な作動や変形がなくすべて電気的
に処理されるから、調整時間が極めて短かくなり、調整
コストが大幅に下る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、レーザ光出力制御装置の調整時間を短かくし、しか
も調整の精度が高く経時的変化がない。また、光学ユニ
ットの交換を容易にして、制御に必要なデータの破壊や
消失を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるレーザ光出力制御装置の第1実
施例を示す回路図である。
【図2】図1におけるのモニタ電流制御回路の一例を示
す回路図である。
【図3】この発明の第2実施例を示す回路図である。
【図4】レーザ光出力制御装置の従来例を示す回路図で
ある。
【図5】他の従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード 2 モニタ 4 CPU(データ調整手段) 7 光学ユニッ
ト 8,20 NVRAM(不揮発性メモリ) 22,23 モニタ電流制御回路(モニタ電流制御手
段) Vm モニタ電圧 Vr 基準電圧

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザの光出力を検出してモニタ回路が
    出力するモニタ電圧を予め定めた基準電圧と比較し、そ
    の比較結果に応じて前記レーザの光出力が所定の光量に
    なるように制御するレーザ光出力制御装置において、モ
    ニタ電流規制データを記憶する不揮発性メモリと、その
    不揮発性メモリに記憶されているモニタ電流規制データ
    に応じて、前記モニタ回路に流れる電流を制御するモニ
    タ電流制御手段と、前記レーザが所定の光量を出力して
    いる時に、前記モニタ電圧が前記基準電圧と等しくなる
    ように前記モニタ電流規制データを調整するデータ調整
    手段とを設けたことを特徴とするレーザ光出力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ光出力制御装置に
    おいて、前記モニタ電流規制データを記憶した不揮発性
    メモリを前記レーザを含む光学ユニット内に設けたこと
    を特徴とするレーザ光出力制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のレーザ光出力制御装置に
    おいて、前記光学ユニット内に設けた不揮発性メモリ
    に、前記レーザの光出力を制御するためのデータを格納
    していることを特徴とするレーザ光出力制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    レーザ光出力制御装置において、前記レーザの光出力が
    所定の光量になるように該レーザに流れる電流を調整す
    る第1の段階と、前記モニタ電圧が前記基準電圧と等し
    くなるように前記モニタ電流制御手段に入力するデータ
    を調整する第2の段階と、その調整されたデータをモニ
    タ電流規制データとして前記不揮発性メモリに記憶させ
    る第3の段階とを順次実行することを特徴とするレーザ
    光出力制御装置の調整方法。
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