JPH0533505A - 塗膜の剥離装置 - Google Patents

塗膜の剥離装置

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JPH0533505A
JPH0533505A JP19432891A JP19432891A JPH0533505A JP H0533505 A JPH0533505 A JP H0533505A JP 19432891 A JP19432891 A JP 19432891A JP 19432891 A JP19432891 A JP 19432891A JP H0533505 A JPH0533505 A JP H0533505A
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JP
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frame
coating film
metal plate
infrared rays
far
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JP19432891A
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Ryoji Nakamura
亮治 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遠赤外線を利用して高分子化合物からなる塗
膜を剥離する方法を実施する装置に関し、使用に際し
て、遠赤外線を放射する部位が損傷し難く、損傷した場
合でも容易に修復することができる剥離装置を提供する
こと。 【構成】 下部に開口部1aを有する箱形状の枠体1を
備えるとともに、加熱時に遠赤外線を放射する塗料5を
下面に塗布して枠体1の開口部1aを塞ぐように配置さ
れる金属板4を備える。金属板4の上面には、発熱体7
が配置される。また、枠体1を下部で支持するフレーム
9を備えるとともに、フレーム9に保持されて発熱体7
の温度調整を行なう制御装置11を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建造物の壁、床等の
下地(モルタル・コンクリート・合板等)に施工されて
いる高分子化合物からなる塗り壁・塗り床等の塗膜、あ
るいは、下地にボード・シート材を接着する際に使用す
る高分子化合物からなる接着剤等の接着性を有する塗膜
を、改修するために下地から剥離する装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、この種の塗膜、例え
ば、エポキシ樹脂系・ウレタン系等の塗り床を改修する
ために下地から剥離して除去する場合には、電動工具等
を使用して削つて行なう方法、剥離剤等の薬剤を使用し
て行なう方法、ガスバーナ等を使用して加熱させて行な
う方法、小径の鋼球や水を噴射させて削つて行なうブラ
スト方法の4つの方法がある。
【0003】しかし、各方法とも、それぞれ、つぎのよ
うな欠点がある。
【0004】サンダーやハンマーチゼル等の電動工具を
使用して研削して行なう方法では、硬度の高い塗り床で
は、1日当りの処理面積が僅かであり、また、弾力性の
ある塗り床では、その弾力性が邪魔をして同じく1日当
りの処理面積が僅かとなつている。さらに、粉塵・騒音
・振動を発生させることから、周囲への影響を無視でき
ず、さらにまた、下地に損傷を与える場合もあり、その
場合には、研削後に下地の修復作業が必要となつてしま
う。
【0005】剥離剤等の薬剤を使用する方法では、下地
の損傷が殆ど無いものの、人体に薬剤が触れると炎症等
を生じさせることから取扱いに注意が必要となり、ま
た、薬剤から有毒な有機溶剤のガスが発生し、周囲の環
境を悪化させたり、引火する虞れも生じさせたりする。
さらに、使用する薬剤が下地に残存していては、その後
に新しく塗布する塗り床等の接着力が弱められるため、
下地の洗浄作業が必要となつてしまう。さらにまた、厚
い塗り床の場合には、薬剤が浸透せず剥離できない場合
がある。
【0006】ガスバーナ等を使用して加熱させて行なう
方法では、下地をあまり傷めることが無く、騒音・振動
も生じさせないが、絶えず引火する危険性があるととも
に、周囲を酸欠状態にしてしまう。
【0007】ブラスト方法、例えば、鋼球を使用するシ
ヨツトブラスト方法では、下地の修復が必要となるとと
もに、騒音・振動が発生し、さらに発生する粉塵のため
に、作業前後の養生に時間と手間がかかつてしまう。ま
た、ウオータジエツトブラスト方法では、作業前後に漏
水防止のための作業が必要となり、特に室内では作業後
に下地を乾燥させる必要が生じ、工期の短縮が望めな
い。
【0008】そこで、出願人は、高分子化合物からなる
塗膜に遠赤外線を放射して剥離させる方法を提案した
(特願平 2-25349号参照)。
【0009】この剥離方法では、遠赤外線の波長が約4
μm 〜1mmとして、高分子化合物からなる塗膜の固有の
波長が約6〜12μm としており、高分子化合物の塗膜
に遠赤外線を放射すれば、効率的にその塗膜に熱エネル
ギーを吸収させることができ、塗膜の各分子間の振動を
活発化させて各分子間の連結を破壊し、塗膜における下
地との接着力を低下させることができて、塗膜を簡単に
下地から剥離することができる。
【0010】そして、この剥離方法では、モルタル・コ
ンクリート・合板等の下地は、その固有の波長帯域を高
分子化合物と異ならせており、下地を傷めることが無
い。
【0011】そのため、遠赤外線を利用した剥離方法で
は、作業中に粉塵・騒音・振動・空気汚染・有毒ガス等
を発生させず、引火の虞れも無く、また、作業前後の漏
水防止・乾燥等の作業や下地の修復作業を行なわなくと
も良く、安全かつ無公害で効率的に塗膜を剥離でき、工
期や作業コストを著しく低減することができる。
【0012】この発明は、上述の遠赤外線を利用して高
分子化合物からなる塗膜を剥離する方法を実施する装置
に関し、使用に際して、遠赤外線を放射する部位が損傷
し難く、損傷した場合でも容易に修復することができる
剥離装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る剥離装置
は、下地に塗布されている高分子化合物からなる塗膜に
遠赤外線を放射して剥離させる塗膜の剥離装置であつ
て、下部に開口部を備える箱形状の枠体と、加熱時に遠
赤外線を放射する塗料を下面に塗布して前記枠体の開口
部を塞ぐように配置される金属板と、該金属板上面に配
置される発熱体と、前記枠体を下部で支持するフレーム
と、該フレームに保持されて前記発熱体の温度調整を行
なう制御装置と、から構成されることを特徴とする。
【0014】
【発明の作用・効果】この発明に係る剥離装置では、発
熱体によつて金属板が加熱され、金属板下面に塗布され
た塗料によつて下方に遠赤外線が放射される。そのた
め、本発明に係る剥離装置を剥離したい塗膜の上方に配
置させ、発熱体の温度調整を行なつて遠赤外線を放射す
れば、塗膜の各分子間の振動を活発化させて各分子間の
連結を破壊し、塗膜における下地との接着力を低下させ
ることができて、スクレーパ等を使用して塗膜を簡単に
下地から剥離することができる。
【0015】そして、剥離装置の操作中若しくは移動中
に、突起物等が遠赤外線放射塗料を塗布した金属板にあ
たつても、その部位がセラミツク等の割れる虞れの無い
金属板から構成されており、遠赤外線放射塗料を剥した
り、金属板が凹むだけで済む。そして、遠赤外線放射塗
料が剥れた場合には、再度塗布して修復することができ
る。また、金属板が凹んでも、叩き出して容易に凹みを
修復することができる。
【0016】したがつて、この発明に係る剥離装置で
は、使用に際して、遠赤外線を放射する部位が損傷し難
く、損傷した場合でも容易に修復することができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0018】実施例の剥離装置Mは、図1〜3に示すよ
うに、枠体1、金属板4、発熱体7、フレーム9、及び
制御装置11を備えて構成されている。
【0019】枠体1は、下部に開口部1aを備えた直方
体の箱形状として、鋼板からなる基板2と、基板2の内
周面を覆うセラミツク製の断熱層3と、から構成されて
いる。断熱層3のセラミツクは、加熱されても遠赤外線
を放射しないものである。この断熱層3は、枠体1の周
囲に発熱体7の熱を逃さないようにするために配設され
るものである。
【0020】金属板4は、厚さを1〜1.5mmとするス
テンレス製とし、上部を開口させた直方体の箱形状とし
て、枠体1の開口部1aを塞ぐように配置されている。
6は、金属板4の四隅に配置され、取付孔1a・4aを
利用して金属板4を枠体1に取り付けるボルトである。
【0021】なお、実施例の金属板4は、枠体1の下端
から約5mm程度上方へ凹んで配置されている。また、こ
の金属板4は、強度上の観点からステンレス製が望まし
いが、他にアルミニウム板等の熱伝導の良いものでも良
い。
【0022】この金属板4の下面には、加熱時に遠赤外
線を放射する塗料5が塗布されている。この遠赤外線放
射塗料5は、実施例の場合、宇部興産株式会社製の商品
名「チラノコート」が使用され、厚さを約0.5mm程度
に塗布されている。この塗料5の塗布は、吹き付け、ハ
ケ塗り等の他、ドブ付けでも良い。
【0023】そして金属板4の上面には、シーズシータ
等の複数の発熱体7が、ボルト8を利用して金属板4に
固定されて配置されている。各発熱体7は、電流等の制
御による制御装置11によつて0〜600℃の範囲で温
度調整されるように構成されている。
【0024】フレーム9は、枠体1の周囲を離れて覆う
四角環状の下部フレーム9aと、下部フレーム9aから
上方へ延びる四本の縦フレーム9bと、縦フレーム9b
の上端に配置されて制御装置11を保持する平板状の上
部ベース9cと、から構成されている。そして、下部フ
レーム9aの四隅には、キヤスタ10が配設されてい
る。
【0025】上部ベース9cには、剥離装置Mを移動さ
せる際に把持するハンドル19が設けられるとともに、
下面に、略水平方向に配置されるレバー22を回動可能
に支持したブラケツト20が固定されている。レバー2
2の先端には、下方に延びる連結杆23が軸支され、連
結杆23の下端には、二本の連結杆24・25が軸支さ
れている。これらの連結杆24・25の下端は、枠体1
の上面に固定されたブラケツト1c・1dに軸支されて
いる。
【0026】また、上部ベース9cの下面には、レバー
22の把持部22a側を挿通させるストツパ21が固定
されている。このストツパ21には、複数の凹部21b
を備えた凹溝21aが形成されている。
【0027】そして、枠体1は、連結杆24・25・2
3、レバー22、ブラケツト20を介して、上部ベース
9cに吊り下げられるように水平状態で保持されること
となり、さらに、ストツパ21の凹溝21a内の凹部2
1bに配置されるレバー22の位置によつて、上下方向
の配置位置が調整されることとなる。
【0028】制御装置11は、シーズヒータ7の発熱温
度を電流調整等により調節できるとともに、遠赤外線の
放射時間を知らせるタイマー・パイロツトランプ等が配
設されている。
【0029】実施例の剥離装置Mを使用して、下地Bに
塗布されている塗膜Cを剥離する際には、レバー22を
操作して所定の凹溝21a内の凹部21bに配置させ、
枠体1と塗膜Cとの距離を調整するとともに、制御装置
11に電源を接続し、シーズヒータ7を所定温度に発熱
させる。
【0030】すると、シーズヒータ7によつて金属板4
が加熱され、金属板4の下面に塗布された遠赤外線放射
塗料5によつて下方に遠赤外線が放射される。そして、
遠赤外線の放射時間を考慮しつつ、順次、ハンドル19
を把持して剥離装置Mを移動させていく。その際、塗膜
Cの各分子間の振動が活発化されて各分子間の連結が破
壊され、塗膜Cにおける下地Bとの接着力を低下させる
ことができる。そのため、遠赤外線を放射した後、スク
レーパ等を使用して塗膜Cを簡単に下地Bから剥離させ
ることができる。
【0031】なお、塗膜Cに遠赤外線を放射する際に
は、あまり長時間放射すると、塗膜Cが破壊された後に
溶融しはじめてしまうため、放射時間や、塗膜Cからの
枠体1の距離や、塗膜Cの種類に対応した波長の遠赤外
線を放射するためのシーズヒータ7の発熱温度を、予
め、試験を行なつて、最適なものに調整して行なうこと
が望ましい。
【0032】そして、剥離装置Mの操作中若しくは移動
中に、突起物等が遠赤外線放射塗料5を塗布した金属板
4にあたつても、その部位がセラミツク等の割れる虞れ
の無い金属板4から構成されており、遠赤外線放射塗料
5を剥したり、金属板4が凹むだけで済む。そして、遠
赤外線放射塗料5が剥れた場合には、剥離装置Mを倒し
て塗料5の塗布面を露出させて、再度、遠赤外線放射塗
料5を塗布して修復することができる。また、金属板4
が凹んでも、凹みが小さければ無視しておけば良く、凹
みが大きい場合には、剥離装置Mを倒し、ボルト6を外
して、枠体1から金属板4を取り外し、叩き出して容易
に凹みを修復することができる。なお、金属板4の凹み
が大きい場合には、遠赤外線放射時のその部位での塗膜
Cとの距離を大きく変動させてしまい、周囲と均一に塗
膜Cを剥し難くする結果を招くため、凹みを修復する必
要が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す剥離装置の部分断面
正面図である。
【図2】同実施例の側面図である。
【図3】同実施例の斜視図である。
【符号の説明】
1…枠体、 4…金属板、 5…(遠赤外線放射)塗料、 7…(発熱体)シーズヒータ、 9…フレーム、 11…制御装置、 M…剥離装置、 B…下地、 C…塗膜。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下地に塗布されている高分子化合物から
    なる塗膜に遠赤外線を放射して剥離させる塗膜の剥離装
    置であつて、 下部に開口部を備える箱形状の枠体と、加熱時に遠赤外
    線を放射する塗料を下面に塗布して前記枠体の開口部を
    塞ぐように配置される金属板と、該金属板上面に配置さ
    れる発熱体と、前記枠体を下部で支持するフレームと、
    該フレームに保持されて前記発熱体の温度調整を行なう
    制御装置と、から構成されることを特徴とする塗膜の剥
    離装置。
JP19432891A 1991-08-02 1991-08-02 塗膜の剥離装置 Withdrawn JPH0533505A (ja)

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Legal Events

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19981112