JPH05335006A - アルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池

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JPH05335006A
JPH05335006A JP4141294A JP14129492A JPH05335006A JP H05335006 A JPH05335006 A JP H05335006A JP 4141294 A JP4141294 A JP 4141294A JP 14129492 A JP14129492 A JP 14129492A JP H05335006 A JPH05335006 A JP H05335006A
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JP
Japan
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separator
zinc alloy
discharge
nonwoven fabric
negative electrode
Prior art date
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Pending
Application number
JP4141294A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Okubo
一利 大久保
Toshikazu Kaneko
登子和 金子
Hirofumi Iwaki
浩文 岩城
Shuji Tsuchida
周二 土田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水銀無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質と
し、緻密性及び、電解液の保持性を高める不織布をセパ
レータに用いることにより、安定した放電性能を有する
アルカリ電池を提供するものである。 【構成】 水銀無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質と
し、セパレータを構成する材料に対し、少なくともレー
ヨン45〜70重量%、0.3デニール以下の極細ビニ
ロン15〜40重量%、を混抄してなる不織布を使用し
たことを特徴とするアルカリ電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水銀無添加の亜鉛合金
粉末を負極活物質とするアルカリ電池の正極と負極を隔
離するセパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ電池用セパレータに要求される
機能として、正極と負極の隔離、電解液の保持、機械的
強度が必要とされ、その材料組成としては、一般に0.
8デニールのビニロン、ポリプロピレン等を基材とし
て、電解液の保持を目的にレーヨン、マーセル化パル
プ、リンターパルプ等を混抄し、ポリビニルアルコール
をバインダーとした不織布を用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今日、世界的な環境保
護運動の高まりのなか、アルカリ電池の無水銀化が強く
要望され、亜鉛合金組成に関する防食技術や防食効果を
高める働きをする無機インヒビターあるいは有機インヒ
ビターの開発がなされ、水銀無添加の亜鉛合金を用いた
アルカリ電池が望まれている。
【0004】しかしながら、従来のセパレータを用いた
水銀無添加のアルカリ電池では、ある放電条件下におい
て、放電途中に急激な電圧低下が起こり、所定の放電性
能が得られない場合があり問題となっている。
【0005】この電圧低下は比較的強負荷の間欠放電に
おいて起こる現象と、弱負荷の連続放電で起こる現象の
二種類に分けられる。前者の原因となるメカニズムは、
亜鉛合金近傍の放電反応生成物質の拡散が遅くなるた
め、内部抵抗が急激に上昇し電圧低下を起こすものと推
測される。
【0006】この考え方を実証するものとして、電池へ
の電解液の注入量を可変したところ、過剰の電解液を注
入した場合、放電途中の急激な電圧低下の発生はなく、
逆に少ない場合、その発生頻度は高くなる。
【0007】従って、この対策として、従来のセパレー
タよりも電解液の保持量を高め、電解液の注入量を増や
すことにより、亜鉛合金近傍より放電反応生成物質を速
やかに拡散させることにある。
【0008】後者の現象の場合、電池を分解、観察した
結果、放電反応生成物質がセパレータを貫通して内部短
絡を起こしていることが判明した。
【0009】この現象の発生メカニズムは、ある放電条
件下では導電性を有する特異な放電反応生成物質が析
出、結晶化し、この結晶が成長し、セパレータを貫通し
て、内部短絡を起すものである。従って、この対策とし
て考えられることは、亜鉛合金組成、添加剤などによ
り、導電性を有する特異な放電反応生成物質の生成を抑
制する方法と放電反応生成物質の結晶の成長を物理的に
阻止するために、セパレータの厚み、密度を増す方法が
ある。
【0010】従来のセパレータで上記二種類の電圧降下
の問題を解決するためには、セパレータの巻重ね回数を
多くすることにより、セパレータの厚みを増し、放電反
応生成物質の結晶の成長による内部短絡を防止するとと
もに、放電途中における放電反応生成物質の拡散が速や
かに行なわれるベく、電池への電解液の注入量を高める
方法が考えられる。
【0011】しかし、この方法では従来よりセパレータ
が厚くなるため、内部抵抗が高くなり、しかもセパレー
タの厚み増加見合い分、正極活物質、負極活物質の充填
量が減少し、放電性能を大きく低下させることになる。
【0012】本発明は、従来のセパレータの厚みにおい
て不織布の密度を増し、併せて電解液の保持量を高める
ことにより、上記二種類の電圧降下の問題を解決するも
ので、水銀無添加の亜鉛合金粉末を使用したアルカリ電
池において、安定した放電性能を確保したセパレータの
提供を目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの目的に
沿って、不織布の緻密性を高め、併せて電解液の保持性
を高める材料、組成を鋭意研究した結果、以下に述べる
如く、従来の不織布と同一の厚みで、密度を高め、更に
電解液の保持量を高めることに成功した極めて優れた不
織布を発明した。
【0014】すなわち、本発明による不織布は、繊維素
自体が吸液能力を有するレーヨン45〜70%、0.3
デニールの極細ビニロン繊維15〜40%、の組成比の
範囲であることを特徴とするものである。
【0015】アルカリ電池においてセパレータとして用
いられる不織布は、円筒状に機械構成されるために、ひ
っぱり強度、腰の強さ等の機械的強度が必要とされ、そ
の厚みは一般的に0.10〜0.20mmのものが使用さ
れている。
【0016】従来のセパレータに使用される不織布は、
0.8デニールのビニロン繊維を基材として、電解液の
保持を目的としたリンターパルプ等を混抄し、ポリビニ
ルアルコールをバインダーとした厚み0.12mm、気密
度2.1(sec/100cc)、電解液の保持率40
3%、引っ張り強度3.0(kg/15mm)の不織布を用
いていた。
【0017】従来のセパレータと同一の厚みにて作製し
た本発明による、極細ビニロン繊維35%、レーヨン5
0%、ビニロンバインダー15%、の不織布は気密度
2.4(sec/100cc)、電解液の保持率425
%、引っ張り強度3.5(kg/15mm)の特性値を有
し、従来セパレータに使用されていた不織布に比べ、緻
密性、電解液の保持量、および機械的強度を高めたもの
である。
【0018】従って、放電時における上記二種類の電圧
低下の発生を防止し、且つセパレータの機械的強度を具
備するものである。
【0019】
【作用】以上の材料組成による本発明の不織布は、従来
の不織布と同一の厚みで密度が高く、しかも電解液の保
持量も増し、電池への電解液の注入量を増やすことがで
きる。従って、水銀無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質
に使用したアルカリ電池のセパレータに、この不織布を
用いれば十分な電解液が確保できるため、亜鉛合金近傍
より放電反応生成物質の拡散を速やかに行なうととも
に、不織布が緻密であるために特殊な放電条件下でも、
その結晶の成長による電池の内部短絡を阻止し、放電途
中における急激な電圧低下の発生を防止することができ
るものである。
【0020】
【実施例】以下実施例によって、この発明の詳細を説明
する。図1はこの発明によって形成した単3形アルカリ
乾電池の半断面図を示す。
【0021】1は二酸化マンガン、黒鉛からなる正極合
剤、2は水銀無添加の亜鉛合金をゲル状電解液に分散、
混合した負極、3は本発明の不織布を所定の寸法に裁断
し、円筒形に4周巻き重ね、底部に底紙を敷設してなる
セパレータ、4は負極集電体である。
【0022】本発明による不織布を用い、水銀無添加の
亜鉛合金を使用した単3形アルカリ乾電池を作製し、上
記二種類の放電途中での急激な電圧低下現象が発生する
放電テストの結果を(表1)に示す。
【0023】なお、従来のセパレータでの電池への電解
液注入量及び、水銀を添加した亜鉛合金粉末を負極活物
質とした時の放電持続時間を100とする。
【0024】
【表1】
【0025】(表1)に示す、従来例7は従来のセパレ
ータと水銀添加の亜鉛合金粉末を負極活物質としてな
り、比較的強負荷である10Ω・1H/日、弱負荷の1
kΩの連続放電において、急激な電圧の低下はない。
【0026】比較例8は従来のセパレータと水銀無添加
の亜鉛合金粉末を負極活物質としてなり、上記2種類の
放電における、急激な電圧低下が発生し、所定の放電性
能を得ることができない。
【0027】(表1)より明らかなように、本発明の請
求項の範囲にある実施例2,3,5の組成比の不織布に
よるセパレータでは何れも放電途中における急激な電圧
の低下はなく、更に電解液の注入量が増量するため、従
来の水銀を添加したアルカリ乾電池に比べ、放電性能の
改良が図られた。
【0028】実施例6に示す、0.3デニールの極細ビ
ニロンの組成比が45%のものでは、不織布の目が非常
に緻密になり、電池の内部抵抗が高くなるため、比較的
強負荷である10Ω・1H/日の放電性能は低下する。
【0029】実施例1に示す、同10%では、不織布の
緻密性が不十分であるため、1kΩの連続放電におい
て、従来の不織布と同様に放電反応生成物質の結晶がセ
パレータを貫通して内部短絡が発生し、所定の放電性能
を得ることができない。
【0030】実施例4に示す、レーヨンの組成比が40
%では、亜鉛合金近傍より放電反応生成物質の拡散を目
的とする所定の電解液量の保持が適わず、10Ω・1H
/日の間欠放電において、放電途中における急激な電圧
低下が発生する。
【0031】レーヨンの組成比が70%を越えると、電
解液吸液後のセパレータ厚みは、従来のセパレータより
厚くなり、負極活物質を所定量、充填することができな
い。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の不織布を用いたア
ルカリ乾電池は、水銀無添加の亜鉛合金粉末を負極活物
質に用いた場合、前記二種類の放電時における急激な電
圧低下の発生を防止することができ、さらに従来セパレ
ータの厚みと同一のため、正極活物質及び負極活物質充
填量の減少がなく、従来の水銀を添加していたアルカリ
乾電池と同様の安定した放電性能が得られるものであ
る。
【0033】また、従来の不織布よりも機械的強度が増
すために、セパレータの機械構成において、機械稼働の
安定化が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルカリ乾電池の代表的な半裁断面図
【符号の説明】
1 正極合剤 2 負極 3 セパレータ 4 負極集電体 5 正極端子キャプ 6 金属ケース 7 電池の外装缶 8 樹脂封口体 9 底板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 周二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水銀無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質と
    し、不織布を構成する材料として、少なくともレーヨン
    45〜70重量%、0.3デニール以下の極細ビニロン
    15〜40重量%、を混抄してなるセパレータを使用し
    たことを特徴とするアルカリ電池。
JP4141294A 1992-06-02 1992-06-02 アルカリ電池 Pending JPH05335006A (ja)

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JP4141294A JPH05335006A (ja) 1992-06-02 1992-06-02 アルカリ電池

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001266905A (ja) * 2000-03-16 2001-09-28 Fdk Corp アルカリ電池
WO2003009406A1 (en) * 2001-07-19 2003-01-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Alkaline dry battery
JP2004139909A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Toshiba Battery Co Ltd 密閉型ニッケル亜鉛一次電池

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