JPH05333018A - 限流素子中のクロムの定量分析方法 - Google Patents
限流素子中のクロムの定量分析方法Info
- Publication number
- JPH05333018A JPH05333018A JP21822091A JP21822091A JPH05333018A JP H05333018 A JPH05333018 A JP H05333018A JP 21822091 A JP21822091 A JP 21822091A JP 21822091 A JP21822091 A JP 21822091A JP H05333018 A JPH05333018 A JP H05333018A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- solution
- added
- chromium
- current limiting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 限流素子中のクロムを高感度に定量すること
により限流素子中のクロムの組成と特性との関係を明確
にすると共に、限流素子の品質管理及び工程管理を向上
する 【構成】 限流素子に塩酸及びフッ酸を加え、加熱によ
りこの限流素子を分解した後冷却して分解液と沈澱とに
分離する。また、この沈澱に硝酸及びフッ酸を加えて加
熱することにより分解する。また、分離の際に残る残渣
にも融剤を加えて加熱分解を行い、分解液とする。これ
らの分解液にそれぞれ加熱により酒石酸及びほう酸を溶
解し、ストロンチウムを加えてICP法によりクロムの
定量を行う。
により限流素子中のクロムの組成と特性との関係を明確
にすると共に、限流素子の品質管理及び工程管理を向上
する 【構成】 限流素子に塩酸及びフッ酸を加え、加熱によ
りこの限流素子を分解した後冷却して分解液と沈澱とに
分離する。また、この沈澱に硝酸及びフッ酸を加えて加
熱することにより分解する。また、分離の際に残る残渣
にも融剤を加えて加熱分解を行い、分解液とする。これ
らの分解液にそれぞれ加熱により酒石酸及びほう酸を溶
解し、ストロンチウムを加えてICP法によりクロムの
定量を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波誘導結合型プラズ
マ発光法(ICP法)による限流素子中のクロムの定量
分析方法に関する。
マ発光法(ICP法)による限流素子中のクロムの定量
分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、限流素子は種々の分野において必
要とされており、その特性値及び熱衝撃性、応答性等の
より一層の向上望まれている。
要とされており、その特性値及び熱衝撃性、応答性等の
より一層の向上望まれている。
【0003】特に、中低圧制御盤等においては電源容量
増大に伴うしゃ断容量不足に対処し、高価大型のしゃ断
容量NFBを必要としない新型限流素子の開発を目指し
ている。
増大に伴うしゃ断容量不足に対処し、高価大型のしゃ断
容量NFBを必要としない新型限流素子の開発を目指し
ている。
【0004】上記のようにNFBが不要な限流素子が得
られると、コントロールセンター等のユニットサイズの
小型化及び多段積みが可能となって、市場競争力の強化
及び事業の拡大を図ることができる。
られると、コントロールセンター等のユニットサイズの
小型化及び多段積みが可能となって、市場競争力の強化
及び事業の拡大を図ることができる。
【0005】現在、上記条件を満足させ得る限流素子の
候補としてV2O3セラミックスが挙げられているが、こ
のV2O3セラミックスは熱衝撃性,応答性に問題があ
る。
候補としてV2O3セラミックスが挙げられているが、こ
のV2O3セラミックスは熱衝撃性,応答性に問題があ
る。
【0006】従って、V2O3の持つ優れた特性値を損な
わずに金属微粉末を均一に分散させ、V2O3セラミック
スの問題点を解決できる組成と製造方法が研究されてい
る。そのためには限流素子組成と特性の関係を明確にか
つ定量的に把握することが不可欠であり、特に信頼性の
高い限流素子中の微量クロムの分析方法を確立すること
が重要である。
わずに金属微粉末を均一に分散させ、V2O3セラミック
スの問題点を解決できる組成と製造方法が研究されてい
る。そのためには限流素子組成と特性の関係を明確にか
つ定量的に把握することが不可欠であり、特に信頼性の
高い限流素子中の微量クロムの分析方法を確立すること
が重要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、限流素子中の
微量クロムの高精度な定量は難しく、既存のクロムの定
量方法にては十分な精度を得ることは非常に困難であ
る。
微量クロムの高精度な定量は難しく、既存のクロムの定
量方法にては十分な精度を得ることは非常に困難であ
る。
【0008】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、限流素子中のクロムを高感度に定量することにより
限流素子中のクロムの組成と特性との関係を明確にする
と共に、限流素子の品質管理及び工程管理を向上するこ
とを目的とする。
り、限流素子中のクロムを高感度に定量することにより
限流素子中のクロムの組成と特性との関係を明確にする
と共に、限流素子の品質管理及び工程管理を向上するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するため、本発明は、(イ)限流素子に塩酸及びフッ酸
を加え、加熱によりこの限流素子を分解した後冷却して
分解液と沈澱とに分離し、次にこの分解液に酒石酸及び
ほう酸を加熱溶解した後に濾過を行い、濾過により分離
された残渣を塩酸で洗い、このときの洗液と前記濾過に
より分離された濾液とを混合した後に、この混合溶液に
標準物質としてストロンチウムを加えてから水で一定容
としてこれを試料溶液(A)とし、(ロ)前記(イ)の
沈澱に硝酸及びフッ酸を加えて加熱することにより前記
沈澱を更に分解した後冷却し、次にこの分解液に酒石酸
及びほう酸を加熱溶解した後に濾過を行い、濾過により
分離された残渣を硝酸で洗い、このときの洗液と前記濾
過により得られる濾液との混合溶液に標準物質としてス
トロンチウムを加えてから水で一定容としてこれを試料
溶液(B)とし、(ハ)前記残渣を灰化後冷却し、次に
この灰化物に混合融剤を加えて融解し、更にこの融解物
に酒石酸及び塩酸を加え、加熱によりこの融解物及び酒
石酸を溶解し、次にこの溶解液の濾過を行い、濾過によ
り分離された沈澱を塩酸で洗い、このときの洗液と濾過
により得られる濾液との混合液に標準物質としてストロ
ンチウムを加えてから水で一定容としてこれを試料溶液
(C)とし、(ニ)前記試料溶液(A),試料溶液
(B)および試料溶液(C)を合わせて高周波誘導結合
型プラズマ発光法によりクロムの定量を行うことをその
解決手段としている。
するため、本発明は、(イ)限流素子に塩酸及びフッ酸
を加え、加熱によりこの限流素子を分解した後冷却して
分解液と沈澱とに分離し、次にこの分解液に酒石酸及び
ほう酸を加熱溶解した後に濾過を行い、濾過により分離
された残渣を塩酸で洗い、このときの洗液と前記濾過に
より分離された濾液とを混合した後に、この混合溶液に
標準物質としてストロンチウムを加えてから水で一定容
としてこれを試料溶液(A)とし、(ロ)前記(イ)の
沈澱に硝酸及びフッ酸を加えて加熱することにより前記
沈澱を更に分解した後冷却し、次にこの分解液に酒石酸
及びほう酸を加熱溶解した後に濾過を行い、濾過により
分離された残渣を硝酸で洗い、このときの洗液と前記濾
過により得られる濾液との混合溶液に標準物質としてス
トロンチウムを加えてから水で一定容としてこれを試料
溶液(B)とし、(ハ)前記残渣を灰化後冷却し、次に
この灰化物に混合融剤を加えて融解し、更にこの融解物
に酒石酸及び塩酸を加え、加熱によりこの融解物及び酒
石酸を溶解し、次にこの溶解液の濾過を行い、濾過によ
り分離された沈澱を塩酸で洗い、このときの洗液と濾過
により得られる濾液との混合液に標準物質としてストロ
ンチウムを加えてから水で一定容としてこれを試料溶液
(C)とし、(ニ)前記試料溶液(A),試料溶液
(B)および試料溶液(C)を合わせて高周波誘導結合
型プラズマ発光法によりクロムの定量を行うことをその
解決手段としている。
【0010】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。
る。
【0011】まず、本発明に係る方法を実施するに際
し、試料となる限流素子をよく分解する。
し、試料となる限流素子をよく分解する。
【0012】この分解には塩酸及びフッ酸を用いて行う
が、本発明に係る分析方法をより高精度に行うため、ホ
ールピペット、マイクロピペット等で計るのが好まし
い。次に、試料となる限流素子は、上記塩酸及びフッ酸
の存在下で加熱して分解する必要性から、加圧ルツボ、
好ましくはテフロン製加圧ルツボを用いる。
が、本発明に係る分析方法をより高精度に行うため、ホ
ールピペット、マイクロピペット等で計るのが好まし
い。次に、試料となる限流素子は、上記塩酸及びフッ酸
の存在下で加熱して分解する必要性から、加圧ルツボ、
好ましくはテフロン製加圧ルツボを用いる。
【0013】そして、試料の加熱は特に限定されない
が、100〜250℃、好ましくは170℃の恒温槽で
約1時間行う。更に試料をよく分解するため加熱と同時
に撹拌するのが好ましい。なお、これらの操作は2回程
度繰り返すことで十分試料素子を分解できる。
が、100〜250℃、好ましくは170℃の恒温槽で
約1時間行う。更に試料をよく分解するため加熱と同時
に撹拌するのが好ましい。なお、これらの操作は2回程
度繰り返すことで十分試料素子を分解できる。
【0014】次にこの分解液を冷却した後、酒石酸中に
移し入れ、加熱により酒石酸を溶解する。ここで酒石酸
を用いるのは限流試料中のタングステンをマスキングす
るためである。従って、限流素子中にタングステンが含
有されていないことが明らかである場合は、本発明の操
作において酒石酸を加える操作を省略することもでき
る。
移し入れ、加熱により酒石酸を溶解する。ここで酒石酸
を用いるのは限流試料中のタングステンをマスキングす
るためである。従って、限流素子中にタングステンが含
有されていないことが明らかである場合は、本発明の操
作において酒石酸を加える操作を省略することもでき
る。
【0015】更に、酒石酸を溶解した溶液にほう酸を加
え加熱によりほう酸を溶解する。ここでほう酸を用いる
のはガラス,石英などを侵食するフッ素イオン(F-)
のマスキングを行うためである。従って、酒石酸及びほ
う酸の添加量は、マスキングをするのに十分な量以上を
添加する。この添加量には特に上限はないが、クロムの
定量を妨害しない程度に抑えることが必要である。
え加熱によりほう酸を溶解する。ここでほう酸を用いる
のはガラス,石英などを侵食するフッ素イオン(F-)
のマスキングを行うためである。従って、酒石酸及びほ
う酸の添加量は、マスキングをするのに十分な量以上を
添加する。この添加量には特に上限はないが、クロムの
定量を妨害しない程度に抑えることが必要である。
【0016】次に上記で得られた混合液を冷却し、濾紙
などで濾過した濾液と、濾過により分離された残渣を塩
酸で洗うことにより得られる洗液との混合液をメスフラ
スコなどに受ける。
などで濾過した濾液と、濾過により分離された残渣を塩
酸で洗うことにより得られる洗液との混合液をメスフラ
スコなどに受ける。
【0017】更にこの混合液に標準物質としてストロン
チウムを加え、水を加えて一定量とし、これを分析供試
料(A)とする。
チウムを加え、水を加えて一定量とし、これを分析供試
料(A)とする。
【0018】次に、上記ルツボに付着する沈澱に硝酸及
びフッ酸を加え、再度加熱・撹拌によりこの沈澱(不溶
解の限流素子試料)を分解する。そして、この試料の加
熱も100〜250℃、好ましくは170℃の恒温槽で
約1時間行うのが好ましい。なお、これらの分解操作は
2回程度繰り返すことで十分試料を分解しうる。
びフッ酸を加え、再度加熱・撹拌によりこの沈澱(不溶
解の限流素子試料)を分解する。そして、この試料の加
熱も100〜250℃、好ましくは170℃の恒温槽で
約1時間行うのが好ましい。なお、これらの分解操作は
2回程度繰り返すことで十分試料を分解しうる。
【0019】更にこの分解液に酒石酸を加え加熱により
溶解し、次いでほう酸を加え加熱により溶解する。
溶解し、次いでほう酸を加え加熱により溶解する。
【0020】ここで酒石酸及びほう酸を加えたのは上述
と同様な理由による。
と同様な理由による。
【0021】次に上記で得られる混合液を冷却し、濾紙
などで濾過した濾液と、濾過により分離された残渣を硝
酸で洗うことによる洗液との混合液をメスフラスコなど
に受ける。
などで濾過した濾液と、濾過により分離された残渣を硝
酸で洗うことによる洗液との混合液をメスフラスコなど
に受ける。
【0022】更にこの混合液に標準物質としてストロン
チウムを加え、水を加えて一定量とし、これを分析供試
料(B)とする。
チウムを加え、水を加えて一定量とし、これを分析供試
料(B)とする。
【0023】なお、上記で分解・調製した供試液中のク
ロム濃度が高いときは、試料溶液を少量分取し、これに
酒石酸,硝酸及びストロンチウムを加え、水で一定容と
して使用するのが望ましい。
ロム濃度が高いときは、試料溶液を少量分取し、これに
酒石酸,硝酸及びストロンチウムを加え、水で一定容と
して使用するのが望ましい。
【0024】次に、上記試料溶液(A)及び(B)を得
た際に使用した濾紙及び濾紙に残る残渣をジルコニウム
ルツボなどで灰化する。冷却後、この灰化物をN2O2−
Na2CO3(2:1)混合融剤を加えて融解する。
た際に使用した濾紙及び濾紙に残る残渣をジルコニウム
ルツボなどで灰化する。冷却後、この灰化物をN2O2−
Na2CO3(2:1)混合融剤を加えて融解する。
【0025】更にこの融解物に酒石酸及び塩酸を加え加
熱により酒石酸を溶解後冷却し、この混合液を濾紙など
で濾過した濾液と、濾過により分離された沈澱を塩酸で
あらうことによる洗液との混合液に標準物質としてスト
ロンチウムを加え、水を加えて一定量とし、これを分析
供試料(C)とする。
熱により酒石酸を溶解後冷却し、この混合液を濾紙など
で濾過した濾液と、濾過により分離された沈澱を塩酸で
あらうことによる洗液との混合液に標準物質としてスト
ロンチウムを加え、水を加えて一定量とし、これを分析
供試料(C)とする。
【0026】分析供試料(A),分析供試料(B)及び
分析供試料(C)を合わせてICP法により測定してク
ロムの濃度を求める。
分析供試料(C)を合わせてICP法により測定してク
ロムの濃度を求める。
【0027】なお、使用水はイオン交換水を用いるのが
好ましい。ところで、通常、内部標準物質としてイット
リウムなどの希土類が一般に使用されるが、本発明に係
る分析方法ではフッ酸を使用して試料を溶解することか
ら、フッ酸とイットリウムが反応してフッ化物として析
出する危険性があり、このため内部標準物質としてスト
ロンチウムを採用する。
好ましい。ところで、通常、内部標準物質としてイット
リウムなどの希土類が一般に使用されるが、本発明に係
る分析方法ではフッ酸を使用して試料を溶解することか
ら、フッ酸とイットリウムが反応してフッ化物として析
出する危険性があり、このため内部標準物質としてスト
ロンチウムを採用する。
【0028】
【実施例】以下、本発明に係るICP法による限流素子
中のクロムの定量分析方法の詳細を実施例に基づいて説
明する。
中のクロムの定量分析方法の詳細を実施例に基づいて説
明する。
【0029】1.分析装置及び試薬 1.1 分析装置及び測定条件 ICP発光分光装置は島津製ICP−1000II型を用
いた。測定条件を表1に示す。
いた。測定条件を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】2.試薬 実験に使用した試薬のリストを表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】3.試料の分解及び調製方法 3.1 コニカルビーカによる分解方法 塩酸,硝酸及び塩酸−過塩素酸による分解方法を検討し
た結果、塩酸ではほとんど分解されなかった。
た結果、塩酸ではほとんど分解されなかった。
【0034】硝酸,塩酸−過塩素酸法ではV2O3からV
2O5に酸化されるだけでほとんど分解されなかった。
2O5に酸化されるだけでほとんど分解されなかった。
【0035】3.2 加圧ルツボ法 塩酸−フッ酸法ではV2O3は分解されるが、W(タング
ステン)が残り、加圧ルツボが汚染され回収が困難であ
った。
ステン)が残り、加圧ルツボが汚染され回収が困難であ
った。
【0036】硝酸−フッ酸法ではバナジウムの酸化反
応,亜硝酸ガスの発生が激しい割には試料は分解出来な
かった。
応,亜硝酸ガスの発生が激しい割には試料は分解出来な
かった。
【0037】以上の結果から一回の分解で試料を完全に
溶かすことは困難であることが判明した。
溶かすことは困難であることが判明した。
【0038】3.3 塩酸,硝酸併用法(加圧ルツボ) 上記のように、単独の分析方法にては試料の分会は困難
であることがわかったので、塩酸、硝酸法の併用を試み
た。いかにその詳細を示す。
であることがわかったので、塩酸、硝酸法の併用を試み
た。いかにその詳細を示す。
【0039】まず、限流素子1.0gをテフロン製加圧ル
ツボに採取して回転子、塩酸20ml及びフッ酸0.5ml
を加えて密栓し、スターラ上で2〜3分間撹拌した後、
170℃の恒温槽中で1時間加熱した。
ツボに採取して回転子、塩酸20ml及びフッ酸0.5ml
を加えて密栓し、スターラ上で2〜3分間撹拌した後、
170℃の恒温槽中で1時間加熱した。
【0040】これを恒温槽から取り出し、スターラ上で
30分間撹拌した。更に170℃で1時間加熱した後、
冷却した。冷却中撹拌は行わない。冷却後、酒石酸が2
g入ったポリビーカに上澄液を静かに移した。この時、
回転子はルツボ内に残る様にし、水洗は行わない。
30分間撹拌した。更に170℃で1時間加熱した後、
冷却した。冷却中撹拌は行わない。冷却後、酒石酸が2
g入ったポリビーカに上澄液を静かに移した。この時、
回転子はルツボ内に残る様にし、水洗は行わない。
【0041】次に、ポリビーカをウォータバス(W.
B)上で加熱して、酒石酸を溶解し、完全に溶解したら
ほう酸を1g加え再び加熱してほう酸を溶解する。冷却
後、No.5Cの濾紙を用いて濾過し、濾紙をHCl(1+
5)50mlと水で良く洗い、Srを2.0mg加えて20
0ml一定にして分析供試液(A)とする。
B)上で加熱して、酒石酸を溶解し、完全に溶解したら
ほう酸を1g加え再び加熱してほう酸を溶解する。冷却
後、No.5Cの濾紙を用いて濾過し、濾紙をHCl(1+
5)50mlと水で良く洗い、Srを2.0mg加えて20
0ml一定にして分析供試液(A)とする。
【0042】また、テフロン製ルツボにHNO3 20ml
とフッ酸1.0mlを加えて密栓し、2〜3分間撹拌して
170℃の恒温槽で1時間加熱し、スターラ上で30分
間撹拌した。これを2回繰り返して試料を分解する。冷
却後、酒石酸が3g入ったポリビーカにイオン交換水で
全量移し入れ、W.B上で加熱して酒石酸を溶解した。
その後、ほう酸2gを加えて、更に加熱してほう酸を溶
解する。
とフッ酸1.0mlを加えて密栓し、2〜3分間撹拌して
170℃の恒温槽で1時間加熱し、スターラ上で30分
間撹拌した。これを2回繰り返して試料を分解する。冷
却後、酒石酸が3g入ったポリビーカにイオン交換水で
全量移し入れ、W.B上で加熱して酒石酸を溶解した。
その後、ほう酸2gを加えて、更に加熱してほう酸を溶
解する。
【0043】次に、この溶液の冷却を行い、No.5Cの濾
紙で濾過し、濾紙をHNO3(1+5)50mlとイオン
交換水で良く洗い、ストロンチウム(Sr)を2.0mg
加えて200ml一定にして分析供試液(B)とする。
紙で濾過し、濾紙をHNO3(1+5)50mlとイオン
交換水で良く洗い、ストロンチウム(Sr)を2.0mg
加えて200ml一定にして分析供試液(B)とする。
【0044】更に、試料溶液(A)で濾過した際の濾紙
をZrルツボ中で灰化し、Na2O2:Na2CO3(2:
1)混合融剤2gで弱火,還元炎で融解した。冷却後ル
ツボごと300mlコニカルビーカに入れ、酒石酸2g,
HCl(1+1)を40ml加えて融解物と酒石酸を溶解
した。冷却後、No.5Cの濾紙で濾過し、濾紙をHCl(1
+5)50mlとイオン交換水で良く洗い、Srを2.0mg
加えて200ml一定にし、分析供試液(C)とする。
をZrルツボ中で灰化し、Na2O2:Na2CO3(2:
1)混合融剤2gで弱火,還元炎で融解した。冷却後ル
ツボごと300mlコニカルビーカに入れ、酒石酸2g,
HCl(1+1)を40ml加えて融解物と酒石酸を溶解
した。冷却後、No.5Cの濾紙で濾過し、濾紙をHCl(1
+5)50mlとイオン交換水で良く洗い、Srを2.0mg
加えて200ml一定にし、分析供試液(C)とする。
【0045】A,B,Cのクロム量を合わせて試料中の
濃度を求めた。上記操作のフローシートを図29〜図3
1に、またその概略を図1に示す。
濃度を求めた。上記操作のフローシートを図29〜図3
1に、またその概略を図1に示す。
【0046】4.実験及び結果 4.1 分析線の選定 次に、クロムの分析に最も適した分析線を選定するた
め、限流素子を構成する各元素の単独溶液及び試薬を用
いて定性的に分析線の選定を行った。その結果を図2〜
図10示す。
め、限流素子を構成する各元素の単独溶液及び試薬を用
いて定性的に分析線の選定を行った。その結果を図2〜
図10示す。
【0047】まず、図2の波長267.716nm及び図3の波
長205.522nmはバナジウムの発光線の重複が観察され、
バナジウムの影響が推測される。図4の波長276.654nm
はクロムよりはるかに発光強度の高いバナジウムの発光
線の重複が観察される。
長205.522nmはバナジウムの発光線の重複が観察され、
バナジウムの影響が推測される。図4の波長276.654nm
はクロムよりはるかに発光強度の高いバナジウムの発光
線の重複が観察される。
【0048】また、図5の波長283.563nmはバナジウム
の発光線が重複している。図6の波長206.149nmは比較
的共存元素の影響は認められない。図7の波長284.325n
mはバナジウムの発光線の重複、図8の波長206.542nmは
タングステンの発光線の重複とバナジウムの発光線の近
接が認められ、バナジウム、タングステンの各影響が推
測される。
の発光線が重複している。図6の波長206.149nmは比較
的共存元素の影響は認められない。図7の波長284.325n
mはバナジウムの発光線の重複、図8の波長206.542nmは
タングステンの発光線の重複とバナジウムの発光線の近
接が認められ、バナジウム、タングステンの各影響が推
測される。
【0049】更に、図9の波長284.984nm、及び図10
の波長285.568nmは共にバナジウムの発光線が近接して
おり、バナジウムの影響が推測される。
の波長285.568nmは共にバナジウムの発光線が近接して
おり、バナジウムの影響が推測される。
【0050】上記結果より、図6に示される共存元素の
影響が比較的小さい波長206.149nmを分析線として選定
した。
影響が比較的小さい波長206.149nmを分析線として選定
した。
【0051】4.2 内部標準物質とその波長の選定 内部標準物質としてはYなどの希土類が一般に使用され
るが、本試料の様にフッ酸で分解した試料ではYF3な
どの様に希土類はフッ化物として析出する危険性があ
る。
るが、本試料の様にフッ酸で分解した試料ではYF3な
どの様に希土類はフッ化物として析出する危険性があ
る。
【0052】従って、本試料ではSrを内部標準物質と
して採用した。Srの分析線を選定するため、Srの代表
的な波長3本(216.596nm,407.771nm,421.552nm)のプロ
ファイルを測定して定性的に選定を行った。その結果を
図11〜図13に示す。
して採用した。Srの分析線を選定するため、Srの代表
的な波長3本(216.596nm,407.771nm,421.552nm)のプロ
ファイルを測定して定性的に選定を行った。その結果を
図11〜図13に示す。
【0053】これらの図に示すように波長407.771nmと4
21.552nmはSrの発光線のみで、共存物質は全てベース
ライン上にあり、Srに対する妨害は観察されない。
21.552nmはSrの発光線のみで、共存物質は全てベース
ライン上にあり、Srに対する妨害は観察されない。
【0054】これに対し、波長216.596nmはバナジウム
とタングステンの発光線が近接しており、これらによる
妨害が予測される。
とタングステンの発光線が近接しており、これらによる
妨害が予測される。
【0055】従って、分析線としては407.771nmと421.5
52nmの各波長が使用可能であるが、本実施例においては
発光強度の高い421.552nmを分析線として採用した。
52nmの各波長が使用可能であるが、本実施例においては
発光強度の高い421.552nmを分析線として採用した。
【0056】4.3 検量線の精度 3項の方法で試料を分解調製した供試液中のクロム濃度
は塩酸−フッ酸溶解分が10ppm、硝酸−フッ酸溶解分が
1.0ppm、Na2O2−Na2CO3融解分が20ppmとなる。こ
のため、クロム濃度0〜30ppmの範囲で検量線の精度を確
かめた。その結果を図14〜図16に示す。
は塩酸−フッ酸溶解分が10ppm、硝酸−フッ酸溶解分が
1.0ppm、Na2O2−Na2CO3融解分が20ppmとなる。こ
のため、クロム濃度0〜30ppmの範囲で検量線の精度を確
かめた。その結果を図14〜図16に示す。
【0057】また、これらの測定結果より検量線を表す
式;含有量(ppm)=P×強度+Qを求め、各検量線に対
応するP,Qの値を求めた。
式;含有量(ppm)=P×強度+Qを求め、各検量線に対
応するP,Qの値を求めた。
【0058】その結果、図14の塩酸−フッ酸溶解分の
検量線においては、P=0.29497088,Q=-0.1346566
8,相関係数は0.9999、標準偏差は0.28ppm、図15の硝
酸−フッ酸養鶏文の検量線においては、P=0.0274746
3,Q=-0.21875531,相関係数は0.999、標準偏差は0.0
38ppm、図16の融解分の検量線においては、P=0.425
68354,Q=-0.20127159,相関係数は0.9999、標準偏差
は0.13ppm、といういずれも良好な結果が得られた。
検量線においては、P=0.29497088,Q=-0.1346566
8,相関係数は0.9999、標準偏差は0.28ppm、図15の硝
酸−フッ酸養鶏文の検量線においては、P=0.0274746
3,Q=-0.21875531,相関係数は0.999、標準偏差は0.0
38ppm、図16の融解分の検量線においては、P=0.425
68354,Q=-0.20127159,相関係数は0.9999、標準偏差
は0.13ppm、といういずれも良好な結果が得られた。
【0059】4.4 分解試薬の影響 クロム濃度10ppm溶液に塩酸,硝酸,フッ酸,ほう酸、
融剤及び酒石酸を各々段階的に加えて影響を調べた。そ
の結果を図17に示す。影響の有無の判定は、回収率
(測定値×100/仕込み値)の±2%とし、図中に許
容範囲として破線で表示した。フッ酸,ほう酸、及び酒
石酸は破線で示した許容範囲内で妨害はなかった。塩
酸,硝酸及び融剤は添加量が増すとクロムの測定値が低
下した。これは塩酸,硝酸及び融剤の共存により供試液
の粘度が上昇して試料吸い込み量が低下し、発光強度が
減少したためである。
融剤及び酒石酸を各々段階的に加えて影響を調べた。そ
の結果を図17に示す。影響の有無の判定は、回収率
(測定値×100/仕込み値)の±2%とし、図中に許
容範囲として破線で表示した。フッ酸,ほう酸、及び酒
石酸は破線で示した許容範囲内で妨害はなかった。塩
酸,硝酸及び融剤は添加量が増すとクロムの測定値が低
下した。これは塩酸,硝酸及び融剤の共存により供試液
の粘度が上昇して試料吸い込み量が低下し、発光強度が
減少したためである。
【0060】従って、供試液と検量線作成用標準溶液中
の試薬濃度を同一にして影響を抑えた。
の試薬濃度を同一にして影響を抑えた。
【0061】4.5 共存元素の影響 クロム濃度10ppm溶液にCr,Sn,V(バナジウ
ム),Si及びSrを各々段階的に加えて影響を定量的に
調べた。その結果を図18〜図22に示す。
ム),Si及びSrを各々段階的に加えて影響を定量的に
調べた。その結果を図18〜図22に示す。
【0062】この図により、W,Sn,Si及びSrは破
線で示した許容範囲内であり、影響はないが、Vはわず
かに負の干渉を示すことがわかる。
線で示した許容範囲内であり、影響はないが、Vはわず
かに負の干渉を示すことがわかる。
【0063】これはVの共存により試料溶液の粘性が上
昇して試料吸い込み量が低下したためと考えられ、従っ
て検量線作成用溶液中に一定量のVを添加して影響を押
さえることにした。
昇して試料吸い込み量が低下したためと考えられ、従っ
て検量線作成用溶液中に一定量のVを添加して影響を押
さえることにした。
【0064】4.6 内部標準物質Srに対する試薬の
影響 Sr濃度10ppm溶液に塩酸,フッ酸,ほう酸及び酒石酸
を各々段階的に加えて影響を定量的に調べた。その結果
を図23に示す。試薬が共存すると全てSrの測定値は
低下した。これは試薬の共存により供試液の粘度が上昇
して試料吸い込み量が減少し、発光強度が低下したため
である。
影響 Sr濃度10ppm溶液に塩酸,フッ酸,ほう酸及び酒石酸
を各々段階的に加えて影響を定量的に調べた。その結果
を図23に示す。試薬が共存すると全てSrの測定値は
低下した。これは試薬の共存により供試液の粘度が上昇
して試料吸い込み量が減少し、発光強度が低下したため
である。
【0065】4.7 内部標準物質Srに対する共存元
素の影響 Sr濃度10ppm溶液にW,Cr,V,Sn及びSiを各
々段階的に加えて影響を定量的に調べた。その結果を図
24〜図28に示す。いずれの元素も破線で示した許容
範囲内で影響はなかった。
素の影響 Sr濃度10ppm溶液にW,Cr,V,Sn及びSiを各
々段階的に加えて影響を定量的に調べた。その結果を図
24〜図28に示す。いずれの元素も破線で示した許容
範囲内で影響はなかった。
【0066】4.8 合成溶液による分析精度の検証 今までに検討し、確立した分析条件での分析精度を検証
するため、表3に示す合成溶液を調製して分析試験を行
った。その塩酸−フッ酸溶解法、硝酸−フッ酸溶解法、
融剤溶解法による各試験結果をそれぞれ表4、表5、表
6に示す。
するため、表3に示す合成溶液を調製して分析試験を行
った。その塩酸−フッ酸溶解法、硝酸−フッ酸溶解法、
融剤溶解法による各試験結果をそれぞれ表4、表5、表
6に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】表4により、塩酸−フッ酸溶解法ではクロ
ム添加量10.0ppmに対して平均測定値は9.886ppm、変動
係数は0.71%で回収率は98.9%、また、硝酸−フッ酸溶
解法ではクロム添加量1.0ppmに対して平均測定値は0.97
ppm、変動係数は1.13%で回収率は99.0%、更に融剤溶
解法ではクロム添加量20.0ppmに対して平均測定値は19.
93ppm、変動係数は1.30%で回収率は99.7%と、実用上
十分満足出来る精度が得られた。
ム添加量10.0ppmに対して平均測定値は9.886ppm、変動
係数は0.71%で回収率は98.9%、また、硝酸−フッ酸溶
解法ではクロム添加量1.0ppmに対して平均測定値は0.97
ppm、変動係数は1.13%で回収率は99.0%、更に融剤溶
解法ではクロム添加量20.0ppmに対して平均測定値は19.
93ppm、変動係数は1.30%で回収率は99.7%と、実用上
十分満足出来る精度が得られた。
【0072】5.考察 以上の結果から、本発明に係るICP法による限流素子
中のクロムの分析方法を検討することにより、次の知見
が得られた。
中のクロムの分析方法を検討することにより、次の知見
が得られた。
【0073】1) 試料の分解方法 全元素を一回で分解することは困難であった。
【0074】従って、塩酸−フッ酸でV,Si,Sn,C
rを分解し、残ったWを硝酸−フッ酸で分解する。更に
残るCrをNa2O2−Na2CO3で分解する方法とした。
rを分解し、残ったWを硝酸−フッ酸で分解する。更に
残るCrをNa2O2−Na2CO3で分解する方法とした。
【0075】2) マスキング Wのマスキングを酒石酸、F-のマスキングをほう酸で
行った。
行った。
【0076】3) 試薬の影響 内部標準物質であるSrに対して試薬は全て負の影響を
与えた。
与えた。
【0077】従って、供試液と検量線溶液中の試薬濃度
を全て同一にして影響を抑えた。
を全て同一にして影響を抑えた。
【0078】4) 共存物質の影響 Vが負の干渉を示した。これはVの共存により試料溶液
の粘度が上昇し、試料吸い込み量が低下したためであ
る。従って、検量線溶液中に共試液と同量のVを添加し
て影響を押さえた。
の粘度が上昇し、試料吸い込み量が低下したためであ
る。従って、検量線溶液中に共試液と同量のVを添加し
て影響を押さえた。
【0079】5) 分析精度 合成溶液5個測定時の変動係数は塩酸−フッ酸溶解法で
0.71%、硝酸−フッ酸溶解法で1.13%、融剤溶解法で1.
30%と非常に良い精度が得られた。
0.71%、硝酸−フッ酸溶解法で1.13%、融剤溶解法で1.
30%と非常に良い精度が得られた。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、限流素子中のクロムが
高感度に定量され、これにより限流素子中のクロムの組
成と特性との関係を明確にすると共に、限流素子の品質
管理及び工程管理を向上させることを可能とする。
高感度に定量され、これにより限流素子中のクロムの組
成と特性との関係を明確にすると共に、限流素子の品質
管理及び工程管理を向上させることを可能とする。
【図1】本発明の一実施例に係る分析方法の概略のフロ
ーシート
ーシート
【図2】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図3】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図4】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図5】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図6】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図7】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図8】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図9】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図10】クロムの発光スペクトルを表すグラフ
【図11】ストロンチウムの発光スペクトルを表すグラ
フ
フ
【図12】ストロンチウムの発光スペクトルを表すグラ
フ
フ
【図13】ストロンチウムの発光スペクトルを表すグラ
フ
フ
【図14】クロムの検量線を表すグラフ
【図15】クロムの検量線を表すグラフ
【図16】クロムの検量線を表すグラフ
【図17】各試薬の濃度に対するCr回収率を表すグラ
フ
フ
【図18】W濃度に対するCr回収率を表すグラフ
【図19】Sn濃度に対するCr回収率を表すグラフ
【図20】V濃度に対するCr回収率を表すグラフ
【図21】Si濃度に対するCr回収率を表すグラフ
【図22】Sr濃度に対するCr回収率を表すグラフ
【図23】各試薬の濃度に対するSr回収率を表すグラ
フ
フ
【図24】W濃度に対するSr回収率を表すグラフ
【図25】Cr濃度に対するSr回収率を表すグラフ
【図26】V濃度に対するSr回収率を表すグラフ
【図27】Sn濃度に対するSr回収率を表すグラフ
【図28】Si濃度に対するSr回収率を表すグラフ
【図29】本発明の一実施例に係る分析方法のフローシ
ート
ート
【図30】本発明の一実施例に係る分析方法のフローシ
ート
ート
【図31】本発明の一実施例に係る分析方法のフローシ
ート
ート
Claims (1)
- 【請求項1】 (イ)限流素子に塩酸及びフッ酸を加
え、加熱によりこの限流素子を分解した後冷却して分解
液と沈澱とに分離し、次にこの分解液に酒石酸及びほう
酸を加熱溶解した後に濾過を行い、濾過により分離され
た残渣を塩酸で洗い、このときの洗液と前記濾過により
分離された濾液とを混合した後に、この混合溶液に標準
物質としてストロンチウムを加えてから水で一定容とし
てこれを試料溶液(A)とし、 (ロ)前記(イ)の沈澱に硝酸及びフッ酸を加えて加熱
することにより前記沈澱を更に分解した後冷却し、次に
この分解液に酒石酸及びほう酸を加熱溶解した後に濾過
を行い、濾過により分離された残渣を硝酸で洗い、この
ときの洗液と前記濾過により得られる濾液との混合溶液
に標準物質としてストロンチウムを加えてから水で一定
容としてこれを試料溶液(B)とし、 (ハ)前記残渣を灰化後冷却し、次にこの灰化物に混合
融剤を加えて融解し、更にこの融解物に酒石酸及び塩酸
を加え、加熱によりこの融解物及び酒石酸を溶解し、次
にこの溶解液の濾過を行い、濾過により分離された沈澱
を塩酸で洗い、このときの洗液と濾過により得られる濾
液との混合液に標準物質としてストロンチウムを加えて
から水で一定容としてこれを試料溶液(C)とし、 (ニ)前記試料溶液(A),試料溶液(B)および試料
溶液(C)を合わせて高周波誘導結合型プラズマ発光法
によりクロムの定量を行うことを特徴とする限流素子中
のクロムの定量分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21822091A JPH05333018A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 限流素子中のクロムの定量分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21822091A JPH05333018A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 限流素子中のクロムの定量分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05333018A true JPH05333018A (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=16716499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21822091A Pending JPH05333018A (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 限流素子中のクロムの定量分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05333018A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103207171A (zh) * | 2013-04-25 | 2013-07-17 | 浙江海拓环境技术有限公司 | 一种电镀铬泥的消解方法 |
CN114778265A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-22 | 中国第一重型机械股份公司 | 一种化学分析试样免加热消解方法及装置 |
CN116577318A (zh) * | 2023-07-14 | 2023-08-11 | 宁德厦钨新能源材料有限公司 | 一种三元材料中包覆物钨元素的检测方法 |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP21822091A patent/JPH05333018A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103207171A (zh) * | 2013-04-25 | 2013-07-17 | 浙江海拓环境技术有限公司 | 一种电镀铬泥的消解方法 |
CN103207171B (zh) * | 2013-04-25 | 2015-05-13 | 浙江海拓环境技术有限公司 | 一种电镀铬泥的消解方法 |
CN114778265A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-22 | 中国第一重型机械股份公司 | 一种化学分析试样免加热消解方法及装置 |
CN116577318A (zh) * | 2023-07-14 | 2023-08-11 | 宁德厦钨新能源材料有限公司 | 一种三元材料中包覆物钨元素的检测方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
White Jr et al. | Use of microwave oven and nitric acid-hydrogen peroxide digestion to prepare botanical materials for elemental analysis by inductively coupled argon plasma emission spectroscopy | |
Resano et al. | Direct determination of sulfur in solid samples by means of high-resolution continuum source graphite furnace molecular absorption spectrometry using palladium nanoparticles as chemical modifier | |
JP2012511700A (ja) | クロムを付加したまたはクロム及びバナジウムを同時に付加したタングステンマトリクス内のクロム含有量決定方法 | |
JP2008309767A (ja) | 固体試料の分解方法及びそれを用いたクロム定量方法 | |
JPH05333018A (ja) | 限流素子中のクロムの定量分析方法 | |
áde la Guardia | Atomic absorption spectrometric analysis of solids with on-line microwave-assisted digestion | |
Frech | Rapid determination of antimony in steel by flameless atomic-absorption | |
Acar et al. | Determination of bismuth and lead in geological samples by electrothermal AAS Part 1. Comparative study of tungsten containing chemical modifiers: Part 1. Comparative study of tungsten containing chemical modifiers | |
JPH05223741A (ja) | 限流素子中のケイ素の分析方法 | |
JPH05157697A (ja) | 合金中のジルコニウムの定量分析方法 | |
JP2010197183A (ja) | 合金中の微量元素の分析方法 | |
JPH05142149A (ja) | 限流素子中のバナジウムの定量分析方法 | |
JPH05196572A (ja) | 限流素子中のコバルトの分析方法 | |
JPH05142150A (ja) | 限流素子中のスズの定量分析方法 | |
JPH0599850A (ja) | 電極中のビスマスの定量分析方法 | |
JPH04120445A (ja) | 電極中のテルルの定量分析方法 | |
JPH0599851A (ja) | 電極中のチタンの定量分析方法 | |
JPH05133898A (ja) | 電極中のクロムの定量分析方法 | |
JPH04120446A (ja) | 電極中の銅の定量分析方法 | |
JPH05223743A (ja) | 限流素子中のイットリウムの分析方法 | |
JPH05203576A (ja) | 鋼中のクロムの定量分析方法 | |
JPH05223740A (ja) | 限流素子中の銅の分析方法 | |
JPH05203575A (ja) | 鋼中のバナジウムの定量分析方法 | |
JPH04125452A (ja) | Icp法によるセラミックス中のケイ素の定量分析方法 | |
JP2008157752A (ja) | 還元鉄ペレット中の鉄メタルの定量方法 |