JPH05332987A - 低温溶融金属用成分センサー素子 - Google Patents

低温溶融金属用成分センサー素子

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JPH05332987A
JPH05332987A JP4158667A JP15866792A JPH05332987A JP H05332987 A JPH05332987 A JP H05332987A JP 4158667 A JP4158667 A JP 4158667A JP 15866792 A JP15866792 A JP 15866792A JP H05332987 A JPH05332987 A JP H05332987A
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JP
Japan
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chloride
aluminum
diameter
tube
molten
Prior art date
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Pending
Application number
JP4158667A
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English (en)
Inventor
Yasuo Shinya
靖夫 新矢
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TOKEN INDUSTRIES
TOUKEN SANGYO KK
Original Assignee
TOKEN INDUSTRIES
TOUKEN SANGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度変動に耐えて長時間の安定した測定を可
能とする。 【構成】 直径4.5mm、長さ10mmで気孔率35%のアルミ
ナ質円柱多孔体1を、直径4.6mmで長さ120mmのガラス管
2の先に5mm挿入し、ガスバーナーで加熱し融着し、塩
化ナトリウムと無水塩化アルミニウムの混合粉末を同量
モル比でガラス管2の3分の1の高さに注入し、500゜
Cまで昇温して溶融液化し、一夜放置して保持する。つ
いで直径1.5mmのアルミニウム線3を円柱多孔体1に残
った塩化物溶融塩5に挿入し、ガラス管2の上端をセメ
ント4で封止してセンサー素子を構成する。そして、金
属亜鉛をアルミナ坩堝中で460゜Cに昇温して溶融し、
アルミニウム片を溶解した液中にその素子及び直径1.6m
m鋼線を浸して、素子のアルミニウム線3と鋼線間の電
圧を測定したが電圧とアルミニウム濃度は良好な直線関
係で示され、また傾きは理論に勾配と一致したのであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温溶融金属中の成分
測定用の溶融塩電解質を用いた濃淡電池型センサー素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融金属中の成分測定は採取試料の化学
分析・機器分析が従来より一般的に行われているが、最
近は溶鋼用酸素センサーのように酸素イオン導電体のジ
ルコニア固体電解質を用いた濃淡電池型のセンサーが開
発され、溶鋼等の溶存酸素測定に多用されている。ま
た、ジルコニア表面に測定成分の酸化物等からなる副電
極を備えた溶鋼用のアルミニウム、珪素、クロミウム、
マンガン等の成分センサーも開発実用されている。さら
に、硫黄イオン導電体である硫化カルシウム等の固体電
解質を用いた酸素センサーと同様の硫黄センサーも提案
されている。
【0003】しかしながら、いずれも1000〜1300゜C以
上の溶融金属を対象としているもので、1000゜C以下で
用いられる溶融金属、例えば、溶融亜鉛の500゜C前後
の温度では前記のような固体電解質は導電性が低下して
実用が困難となるのである。
【0004】一方、最近、溶融亜鉛中のアルミニウム測
定に溶融塩電解質を用いた素子、即ち、固体塩化ナトリ
ウムを含有する(塩化ナトリウム+塩化アルミニウム)
溶融塩電解質を先を細くした石英開放管下端に保持し、
上端より基準極兼リード線であるアルミニウム線を電解
質中に挿入したものが提案されている。アルミニウムは
AlCl4(−)イオンとして導電種となる。固体塩化ナト
リウムの存在で溶融塩液体だけの場合よりも保持、保形
性が良いともいわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】塩化物溶融塩を電解質
に用いて溶融金属を接触させた場合、母金属や目的以外
の成分の塩化物が生成して拡散、対流、揺動により溶融
塩中を移動して基準極に達し、電析するという妨害反応
の起こる可能性がある。前記溶融亜鉛用アルミニウムセ
ンサーの場合、亜鉛の酸化物がアルミニウム基準極に電
析することが考えられ、事実、温度を変化させた場合の
再現性は不良である。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、この妨害性塩化
物の溶融塩中の移動を遅延させて実用的な時間で使用可
能な素子を考え、セラミック多孔体に塩化物溶融塩を含
浸させて保形を確実にすると共に、ミクロな迷路状の気
孔経路によって拡散を遅延させ、且つ対流と揺動を防止
するものである。このため、本発明は、測定成分元素の
塩化物を含む溶融塩電解質を、セラミック多孔体に保持
させた構成と成すもので、気孔率を5〜60%としたセ
ラミック多孔体をガラス質支持管に融着させたものでも
よい。
【0007】ここで、測定成分元素の塩化物を含む溶融
塩は、測定成分元素の塩化物単独でもよく、またセンサ
ー性能を阻害しない他の塩化物との混合溶融塩でもよ
い。溶融金属の温度と測定成分とにより溶融塩となる塩
化物の種類と組成を選択するのである。測定成分元素の
塩化物単独では導電性が不十分な場合、混合溶融塩とす
ることで錯イオンを形成して導電性が良くなる利点の有
る場合もある。前記の(塩化ナトリウム+塩化アルミニ
ウム)は、NaCl+AlCl3=Na(+)+AlCl4(-)の反応によ
り、AlCl4(-)も導電種となる。混合溶融塩に用いる測定
成分以外の元素の塩化物はアルカリ金属のような卑な金
属、例えばナトリウムやカリウムの塩化物がよい。測定
成分元素の塩化物は、AlではAlCl3、SbはSbCl3、PbはPb
Cl2等がある。
【0008】低温溶融金属は、塩化物溶融塩が安定に使
用できる1000゜C以下の温度で扱われるZn、Al、Sn、Pb
等がある。
【0009】セラミック多孔体は、低温溶融金属と塩化
物溶融塩に耐食性のある電気絶縁性のセラミック材、例
えば、アルミナ、シリカ、ムライト、ジルコニア、窒化
珪素等の多孔性焼結体やシリケート系ガラス焼結体から
選ぶことができる。但し、気孔が多すぎると妨害反応の
防止効果がなく、また、多孔体の強度も不足して使用で
きず、気孔が少なすぎると保持される溶融塩電解質が少
なくなり導電性が不十分となる。このため、気孔率は5
〜60%が適当である。
【0010】セラミック多孔体にはその支持体が必要で
ある。溶融金属と塩化物溶融塩に耐食性のある電気絶縁
性の材料は、セラミック多孔体に用いたものと同様な材
質のセラミック焼結体やガラスを用いることができ、管
状がよい。この場合、管の一端に円柱状のセラミック多
孔体を無機セメントを用いて栓をするように、固定す
る。ガラス管に固定する場合は、バーナーで加熱してガ
ラスを軟化させて融着させる方法が適切である。
【0011】塩化物溶融塩をセラミック多孔体に保持さ
せる手段は、塩化物溶融塩中にセラミック多孔体を浸潰
してこれを含浸させれぱよい。セラミック多孔体を管支
持体に固定した後であれば、管内に塩化物溶融塩液を注
入して保持してもよい。また、塩化物溶融塩が室温で固
体の状態であれば、これを管支持体に入れ、溶融塩を生
成する温度に昇温すればよい。さらに、迅速に含浸を行
うためには管支持体の内外に圧力差を設けて減圧吸引や
加圧押込みを行うことも有効である。
【0012】成分測定センサー素子は、塩化物溶融塩を
保持したセラミック多孔体の管支持体内に、測定成分元
素自身、或いは測定成分元素の活量既知物質、例えば、
測定成分が金属元素であれば、その金属そのものや濃度
既知の合金等を基準極としてセラミック多孔体上に設置
し、ここで塩化物溶融塩と接触させるのである。他方、
基準極にリード線を接続させ管支持体より取り出すので
ある。簡単には、測定成分金属そのものの線を基準極兼
リード線とすればよい。この際、塩化物溶融塩を過剰に
加えてセラミック多孔体上に溶融塩相を設け、基準極兼
リード線を浸潰すれば接触が確実となる。なお、管支持
体の開放端部はリード線との間隙を無機セメント等で封
止する。
【0013】
【作用】センサー素子を溶融金属に浸潰し、溶融金属側
リードとの間の電圧を測定すれば、Nernst式により、ま
た別途検量線により測定成分の濃度が求まるのである。
【0014】
【実施例1】図1で示す本例は、直径4.5mm、長さ10mm
で気孔率35%のアルミナ質円柱多孔体1を、直径4.6mm
で長さ120mmのガラス管2の先に5mm挿入し、ガスバー
ナーで加熱し融着した。ついで、塩化ナトリウムと無水
塩化アルミニウムの混合粉末を同モル比でガラス管2の
3分の1の高さに注入し、500゜Cまで昇温(途中で溶
融液化)し、一夜保持した。その後、直径1.5mmのアル
ミニウム線3を円柱多孔体1に残った塩化物溶融塩5に
挿入し、ガラス管2の上端をセメント4で封止し素子化
した。
【0015】そして、純度99.9%の金属亜鉛200gをア
ルミナ坩堝中で460゜Cに昇温して溶融し、アルミニウ
ム片0.02gを溶解した。その素子及び直径1.6mm鋼線を
浸し、素子のアルミニウム線3と鋼線間の電圧を測定し
た。その後、アルミニウム片を追加溶解し、アルミニウ
ム濃度0.01%につづき、濃度0.02%、0.05%、0.10%、
0.20%、0.50%、1.0%として同様に電圧を測定した。
その結果は、図2に示すように、電圧とアルミニウム濃
度は良好な直線関係で示され、また傾きは理論勾配と一
致した。
【0016】
【実施例2】実施例1と同様に行ったが、アルミニウム
濃度は0.10%として温度を460゜Cを中心として440〜48
0゜C(最高520゜C)と変化させた。結果は図3のよう
に、7時間後も460゜Cの電圧は初期値と1mV以内で一致
し、良好な再現性を示した。
【0017】
【比較例】ガラス管先端を直径1mm穴に細くするが、ア
ルミナ多孔体を用いない他は実施例2と類似に行った。
460゜C〜520゜C〜460゜Cのサイクル(30分所用)後
に、460゜Cの電圧は初期値より17mVも高く、再現性が
得られなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明によると、工業的使用に耐え得る
低温溶融金属用の多孔体に保持させた塩化物溶融塩電解
質を用いているため温度変動に耐えて長時間の測定が可
能となる効果が大きい。請求項2では、一層安定した測
定が行えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の縦断正面図である。
【図2】実施例1の電圧とアルミニウム濃度との相関図
である。
【図3】実施例2の温度・電圧の時間変化図である。
【符号の説明】
1 塩化物溶融塩保持アルミナ質円柱多孔体 2 ガラス管 3 アルミニウム線 4 セメント 5 塩化物溶融塩

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定成分元素の塩化物を含む溶融塩電解
    質を、セラミック多孔体に保持させたことを特徴とする
    濃淡電池型の低温溶融金属用成分センサー素子。
  2. 【請求項2】 気孔率が5〜60%のセラミック多孔体
    をガラス質支持管に融着させた請求項1のセンサー素
    子。
JP4158667A 1992-05-26 1992-05-26 低温溶融金属用成分センサー素子 Pending JPH05332987A (ja)

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JPH05332987A true JPH05332987A (ja) 1993-12-17

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