JPH05332788A - ロータリーエンコーダのデータ処理装置 - Google Patents

ロータリーエンコーダのデータ処理装置

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JPH05332788A
JPH05332788A JP16835392A JP16835392A JPH05332788A JP H05332788 A JPH05332788 A JP H05332788A JP 16835392 A JP16835392 A JP 16835392A JP 16835392 A JP16835392 A JP 16835392A JP H05332788 A JPH05332788 A JP H05332788A
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JP
Japan
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edge
pulse
rotary encoder
count value
data processing
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JP16835392A
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English (en)
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Setsuro Mori
節 朗 森
Noboru Abe
昇 阿部
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Holon Co Ltd
Original Assignee
Holon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】転極や測定誤差などによる精度低下を低減可能
なインクリメンタル方式のロータリーエンコーダのデー
タ処理装置を提供する。 【構成】発明1は、転極発生を検出し、転極及びその方
向に応じてエッジパルスのカウント値を補正することに
より、転極によるエッジパルスのカウント値のずれを解
消する。発明2は互いに異なるエッジタイミングと一定
のエッジ間隔とをもつとともに互いにオーバーラップす
る複数の単位計測時間(例えば二相入力信号の周期)を
順次計測し、計測したこれら各単位計測時間に基づいて
計時データ(例えば二相入力信号の平均周期)を算出す
る。これにより、エッジタイミングの測定誤差の影響を
大幅に低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリーエンコーダ
のデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクリメンタル方式のロータリ
ーエンコーダ(以下、単にロータリーエンコーダとい
う)では、回転板の全周に設けられた定間隔のパタンを
光学的や磁気的に検出して位相が約90度異なる2相パ
ルスを発生する。このロータリーエンコーダから出力さ
れる2相パルスのエッジパルスを検出し、2相パルスの
時系列パタンによりその方向を確定するとともに、エッ
ジパルスの入力周期をカウントすることにより回転角度
を検出するロータリーエンコーダのデータ処理装置が知
られている。また、上記ロータリーエンコーダの回転板
の基準点を検出し、基準点以後のエッジパルスをカウン
トして絶対角度を検出するデータ処理装置も知られてい
る。また、所定のエッジパルスP1、Pnを計測開始点
及び計測終了点とする計測期間の時間ΔTをカウント
し、計測時間ΔT中のエッジパルス数n+1をΔTで割
ることによりこの期間中の速度が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなロータリー
エンコーダでは、出力される2相パルスのエッジタイミ
ングがギヤの機械精度誤差などによるバックラッシュ又
は機械振動又は各種ノイズなどのために、実際には生じ
ていない進行方向の反転(以下、進行方向の反転を転極
という)を意味する2相パルスパタンが生じる場合があ
り、このような偽の転極の発生は、エッジパルスのカウ
ントに基づく回転角度デ−タに誤りを生じさせる。この
ため従来では、上記転極が生じたデータ計測期間のデー
タを全体のデータから削除している。しかしながらこの
ようなデータ削除は、当然のことながらデータ処理の遅
延を招く。また転極が生じたデータ計測期間以前のデー
タを回転角度、絶対位置、平均速度検出に用いることが
困難となってしまう。
【0004】また、計測期間中に実際に転極が生じた場
合においても、上記と同様にエッジパルスのカウントに
基づく回転角度デ−タに誤りを生じさせる。このため通
常、計測期間中に回転軸の方向変換が生じる用途には主
にアブソリュート方式のロータリーエンコーダを採用し
ている。しかしながら、アブソリュート方式のロータリ
ーエンコーダは精度の点でインクリメンタル方式のロー
タリーエンコーダに劣り、高精度検出の点で不満足であ
るという問題があった。第1発明は上記問題点に鑑みな
されたものであり、その第1の目的は、偽の転極の発生
にもかかわらず、正確な回転角度を算出可能なインクリ
メンタル方式のロータリーエンコーダのデータ処理装置
を提供することである。またその第2の目的は、計測期
間中に実際に転極が生じた場合においても、正確な回転
角度を算出可能なインクリメンタル方式のロータリーエ
ンコーダのデータ処理装置を提供することである。
【0005】次に、上記した如く従来のロータリーエン
コーダのデータ処理装置で例えば角速度の瞬時時を求め
るには、計時カウンタにより、2相パルス信号PHA又
はPHBのどちらかの1周期の時間を計測して単位計測
時間とし、この単位計測時間の逆数に一定値を掛けて算
出している。しかしながら、この単位計測時間を計測す
る計時カウンタは回路処理上、2相パルス信号PHA又
はPHBのどちらかの1.25周期に一度しか単位計測
時間を変更しないので、精密な角速度の計測ができない
という不具合があった。また、エッジタイミングの検出
誤差が角速度の測定誤差として無視できないという不具
合があった。このようなエッジタイミングの検出誤差は
例えば、2相パルスの立ち上がり時や立ち下がり時にノ
イズが重畳した場合などにおいて生じる。第2発明は上
記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、エッ
ジパルスの計測誤差に関わらず正確な速度検出が可能な
計時データを創成するインクリメンタル方式のロータリ
ーエンコーダのデータ処理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1発明のロータリーエ
ンコーダのデータ処理装置は、インクリメンタル方式の
ロータリーエンコーダから出力される2相パルスのエッ
ジを検出してエッジパルスを出力するエッジ検出手段
と、前記2相パルスの位相関係から進行方向を検出する
方向検出手段と、前記進行方向に基づいて前記エッジパ
ルスを加算方向あるいは減算方向にカウントするエッジ
カウント手段と、所定のエッジ発生間隔を計時する計時
手段とを備えるロータリーエンコーダのデータ処理装置
において、前記エッジカウント手段は、前記方向検出手
段が転極を検出した場合に前記進行方向に基づいて前記
エッジカウント手段のカウント値を真値に補正するカウ
ント値補正手段を備えることを特徴としている。好適な
態様において、前記カウント値補正手段は、前記エッジ
カウント手段の加算カウント方向へ前記転極が発生した
場合に前記カウント値に1を加え、前記エッジカウント
手段の減算カウント方向へ前記転極が発生した場合に前
記カウント値から1を引くものである。好適な態様にお
いて、前記方向検出手段は、前記計測開始時点以後の転
極発生回数が奇数回か偶数回かを判別する奇偶判別部を
有し、前記奇偶判別部の判別結果と進行方向とに基づい
て、前記カウント値を補正するものである。
【0007】第2発明のロータリーエンコーダのデータ
処理装置は、インクリメンタル方式のロータリーエンコ
ーダから出力される2相パルスのエッジを検出してエッ
ジパルスを出力するエッジ検出手段と、前記2相パルス
の位相関係から進行方向を検出する方向検出手段と、前
記進行方向に基づいて前記エッジパルスを加算方向ある
いは減算方向にカウントするエッジカウント手段とを備
えるロータリーエンコーダのデータ処理装置において、
互いに異なるエッジタイミングと一定のエッジ間隔とを
もつとともに互いにオーバーラップする複数の単位計測
時間を順次計測する複数の計時手段と、前記各計時手段
から順次出力される前記単位計測時間から計時データを
創成する計時データ創成手段とを備えることを特徴とし
ている。ここで、一定のエッジ間隔とは、連続するエッ
ジパルスにおいてあるエッジパルスを計測開始点として
このエッジパルスからn(nは2以上の整数)番目の計
測終了点をなすエッジパルスまでの間隔をいう。好適な
態様において、前記計時データから瞬時角速度を検出す
る角速度検出手段を備える。好適な態様において、前記
計時データ創成手段は、隣接する複数の前記単位計測時
間を平均乃至統計処理して前記計時データを算出するも
のである。
【0008】
【作用】第1発明において、エッジデータ検出手段はイ
ンクリメンタル方式のロータリーエンコーダから出力さ
れる2相パルスのエッジを検出してエッジパルスを出力
し、方向検出手段は2相パルスの位相関係から進行方向
を検出する。エッジカウント手段は入力するエッジパル
スを進行方向に基づいて加算方向あるいは減算方向にカ
ウントする。特にエッジカウント手段のカウント値補正
手段は、方向検出手段が転極を検出した場合に進行方向
に基づいてエッジカウント手段のカウント値を真値に補
正する。
【0009】第2発明において、エッジデータ検出手段
はインクリメンタル方式のロータリーエンコーダから出
力される2相パルスのエッジを検出してエッジパルスを
出力し、方向検出手段は2相パルスの位相関係から進行
方向を検出する。エッジカウント手段は入力するエッジ
パルスを進行方向に基づいて加算方向あるいは減算方向
にカウントする。特に計時手段の複数の計時手段は、互
いに異なるエッジタイミングと一定のエッジ間隔とをも
つとともに互いにオーバーラップする複数の単位計測時
間を順次計測し、計時手段の計時データ創成手段は、各
計時カウンタから順次出力される単位計測時間から計時
データを創成する。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように第1発明のロータリ
ーエンコーダのデータ処理装置は、エッジパルスカウン
ト値を転極発生時に進行方向に応じて真値に補正する構
成を採用しているので、転極発生にもかかわらず転極発
生しない場合と同じエッジ検出回数をカウントすること
ができる。したがって第1発明によれば、バックラッシ
ュ発生、機械振動及びノイズ混入にもかかわらず計測開
始以後の正確な回転角度を算出することができ、更には
ロータリーエンコーダを駆動する回転軸が計測期間中に
転極(方向変換)を行っても正確な回転角度を算出する
ことができる。また第2発明は、互いに異なるエッジタ
イミングと一定のエッジ間隔とをもつとともに互いにオ
ーバーラップする複数の単位計測時間を順次計測し、順
次計測した各単位計測時間から計時データを創成するの
で、従来より多数でかつ互いに独立変数である各単位計
測時間から計時データを創成でき、単位計測時間(例え
ば2相パルス信号PHA,PHBも周期)の計測精度を
向上することができる。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下、第1発明のロータリーエンコーダの
データ処理装置の一実施例を図面を参照して説明する。
このロータリーエンコーダのデータ処理装置は、図1の
ブロック図に示すように、エッジ検出回路(エッジ検出
手段)1と、方向検出回路(方向検出手段)2と、エッ
ジカウンタ(エッジカウント手段)3と、計時カウンタ
(計時手段)4と、クロックCLとを備えている。各回
路の詳細を説明する前に図2のタイミングチャートによ
りロータリーエンコーダから出力される2相パルス信号
PHA,PHBについて説明する。この2相パルス信号
PHA,PHBの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッ
ジ(以下、単にエッジという)は周知のように回転軸の
相対位置に対応している。信号PHAは信号PHBに対
し所定位相(ここでは90度)進相している。
【0012】エッジ検出回路1は、ロータリーエンコー
ダ(図示せず)から入力される2相パルス信号PHA,
PHBの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出
してエッジパルスPeを出力する回路である。ここでは
図3に示すように、排他論理和(E−OR)回路11、
12と、ラッチ13、14と、OR回路15とで構成し
ている。ラッチ13、14はクロックCLがハイレベル
となる毎に2相パルス信号PHA,PHBを個別にラッ
チするので、ラッチ13、14は1クロック遅延信号と
なっている。なお、このエッジ検出回路1は各信号PH
A,PHBについて独立に求めたエッジパルスをOR回
路15により加算して単一のエッジパルスPeとしてい
る。なお、これらエッジの検出には各種の回路方式が従
来用いられているが、例えばこれらエッジ入力時に1パ
ルスを出力するモノマルチバイブレータ回路で構成する
こともできる。
【0013】方向検出回路2は、2相パルス信号PH
A,PHBの位相関係に基づいて進行方向を検出すると
ともに、転極を検出する回路である。すなわち図2のタ
イミングチャートで説明すると、CW方向に回転する場
合、2相パルス信号PHA,PHBの位相は2相パルス
信号PHA又はPHBの一周期を360度とした場合、
90度位相変化毎に00、01、10、11の順に変化
する。また逆のCCW方向に回転する場合、00、1
0、11、01の順に変化する。したがって、位相変化
(エッジ検出)前後の位相状態の比較により現在の進行
方向を検出できる。具体的に説明すれば、PHA、PH
B両方が同時に位相遷移することはないので、PHA=
1の状態時にPHBが1から0になる場合はCW方向、
PHBが0から1になる場合はCCW方向である。逆
に、PHA=0の状態時にPHBが0から1になる場合
はCW方向、PHBが1から0になる場合はCCW方向
である。同様に、PHB=1の状態時にPHAが0から
1になる場合はCW方向、PHAが1から0になる場合
はCCW方向である。逆に、PHB=0の状態時にPH
Aが1から0になる場合はCW方向、PHAが0から1
になる場合はCCW方向である。
【0014】この実施例では方向検出回路2を図4に示
すように構成している。すなわち、方向検出回路2は、
上記した方向判別を行う方向判別回路21と、その出力
を記憶して直前の進行方向を表す方向表示ラッチ22
と、ラッチ22の出力であるこの直前の進行方向と方向
判別回路21の出力である現在の進行方向との一致を取
り、不一致の場合に進行方向の変化すなわち転極を検出
して転極パルスPtを発生する転極パルス発生回路23
とからなる。図4に示すように、例えば方向判別回路2
1はラッチ24、25、24a、25aと、AND回路
26、27、26a、27aと、論理ゲート回路28、
29、28a、29aと、OR回路20とからなる。ラ
ッチ24、25、24a、25aは図3と同様に、クロ
ックCLがハイレベルとなる毎に2相パルス信号PH
A,PHBを個別にラッチするので、ラッチ24、25
は1クロック遅延信号となっている。なお上記した2相
パルス信号PHA,PHBのラッチはまとめることも可
能である。
【0015】AND回路26は2相パルス信号PHAが
1の状態で状態遷移しない場合に論理ゲート回路28に
1を出力する。その結果、論理ゲート回路28はPHB
が1から0になる場合に1(CW方向を示す)を出力す
る。一方、NAND回路27は2相パルス信号PHAが
0の状態で状態遷移しない場合に論理ゲート回路29に
1を出力する。その結果、論理ゲート回路29はPHB
が0から1になる場合に1(CW方向を示す)を出力す
る。同様に、AND回路26aは2相パルス信号PHB
が1の状態で状態遷移しない場合に論理ゲート回路28
aに1を出力する。その結果、論理ゲート回路28aは
PHAが0から1になる場合に1(CW方向を示す)を
出力する。一方、NAND回路27aは2相パルス信号
PHBが0の状態で状態遷移しない場合に論理ゲート回
路29aに1を出力する。その結果、論理ゲート回路2
9はPHAが1から0になる場合に1(CW方向を示
す)を出力する。したがって、論理ゲート回路28、2
9、28a、29aの出力の論理和を取るOR回路20
は、CW方向において1を出力し、CCW方向において
0を方向表示ラッチ22に出力する。
【0016】方向表示ラッチ22は、進行方向信号Sd
を出力する。また、一致回路23は、ラッチ22の出力
である直前の進行方向とOR回路20の出力である現在
の進行方向との一致を取り、不一致の場合に進行方向の
変化すなわち転極を検出して転極パルスPtを発生す
る。エッジカウンタ3は、図5に示すように、エッジ検
出回路1から出力されるエッジパルスPeと転極パルス
Ptとの論理和をとるオア回路31と、レジスタ33
と、レジスタ33の置数からオア回路31の1ビットの
出力信号を加算又は減算する加減算回路32とを有す
る。なお、エッジパルスPeと転極パルスPtとはオー
バーラップしないように設計されている。また、オア回
路31と加減算回路32は本発明でいうカウント値補正
手段を構成している。
【0017】この加減算回路32は、進行方向信号Sd
がCW方向(1)の場合に加算回路に、CCW方向
(0)の場合に減算回路に切り換えられる。これによ
り、レジスタ33はエッジパルスPeをCW方向に加算
し、CCW方向に減算する。また加減算回路32は、方
向表示回路22の出力により決定される転極後の進行方
向がCCW方向である場合、転極後に転極パルスPtす
なわち1を加算し、逆に転極後の進行方向がCW方向で
ある場合、転極後に転極パルスPtすなわち1を減算す
る。なお、ここでは図示説明を省略するが、加減算回路
32は補数発生器と、加算回路とを有しており、進行方
向信号Sdが1(CW)の場合には、エッジパルスPe
はそのまま加算され、転極パルスPtは減算すなわち補
数発生器で2進の補数とされて加算される。逆に進行方
向信号Sdが0(CCW)の場合には、転極パルスPt
はそのまま加算され、エッジパルスPeは減算すなわち
補数発生器で2進の補数とされて加算される。このよう
にすることにより、レジスタ33の置数は後述するよう
に、転極発生にもかかわらず計測開始以後の正確な移動
距離を示すものとなる。
【0018】計時カウンタ4は、通常のカウンタであっ
て、2相パルス信号PHA,PHBよりも充分に高い周
波数で発振するクロックCLをカウントして計測時間Δ
Tをカウントする。計測開始は計測指令信号でエッジカ
ウンタ3のレジスタ33及び計時カウンタ4を0にリセ
ットすることによりなされる。
【0019】以下、バックラッシュにより転極が生じた
場合について図6のタイミングチャート及び図7の状態
変化図を参照して説明する。計測開始からバックラッシ
ュがCW方向に生じてCe=2までカウントした後、時
点bで転極が生じると、従来は時点b以降減算を開始す
る。しかしながら、時点bにおいて生じるエッジパルス
Peは物理的に時点aで検出したロータリーエンコーダ
の物理的なエッジと同じエッジを計測するものであり、
すなわち空間的には同位置であり、補正をしない場合に
はエッジカウンタ3のカウント値Ceは−1だけ真の値
からずれてしまう。この実施例では時点bの直後に転極
を検出して転極パルスPtを出力し、この転極パルスP
tを加算するので、図6に示すように時点d(計測開始
点zと同じ空間位置)においてカウント値Ceを元と同
じ0とすることができる。
【0020】上記した転極補正はCCW方向へのバック
ラッシュでも同様であり、上記回路で補正することがで
きる。また、振動やノイズなどにより計測開始後に転極
が何回生じても、その都度、転極補正することにより、
エッジカウンタ3のカウント値Ceが正確な値を示す。
その結果、上記したバックラッシュや振動やノイズ混入
といった不所望な原因による転極によるカウント値Ce
のずれを補正するだけでなく、たとえばステップモータ
のように常に両方向に自在に方向変換するものの回転角
を検出することができる。
【0021】以上の実施例では、転極の都度、その直後
に転極補正を行う方式を説明したが、転極補正すなわち
カウント値Ceの補正は計測に支障が無い範囲で行えば
よい。なお、計測開始から奇数回目の転極は上記した最
初の一回の転極と同じ補正を行えばよく、また偶数回目
の転極はもしそれまで転極補正を行っていないのであれ
ば転極補正を行う必要が無いので、計測開始から現在ま
での転極回数が奇数回か偶数回かを示すラッチを設け、
このラッチが1(奇数回)を出力する場合に上記した転
極補正を1回だけ行えばよい。
【0022】(実施例2)他の実施例を図8に示す。こ
の実施例は、周知のようにCPU,ROM,RAM,I
/Oからなるマイコン装置のソフトウエア処理により上
記した転極補正を行うものであって、その動作を図9の
フローチャートにより説明する。なおこの実施例では図
10に示すように、計測開始から一定の単位計測期間Δ
T1を設定し、この単位計測期間ΔT1毎に処理を行う
ものとする。図9において、まず図10の最初の単位計
測期間d1にわたって2相パルス信号PHA,PHBを
2相パルス信号PHA,PHBの周波数よりも充分に高
いサンプリング周波数でサンプリング入力し、RAMに
順番に記憶する(200)。
【0023】次の単位計測期間d2に次の2相パルス信
号PHA,PHBを入力するとともに、以下のステップ
300〜900を行う。すなわち、記憶した順番に2相
パルス信号PHA,PHBを再生するとともに実施例1
と同様の原理でエッジを検出してエッジパルスPeを求
め(300)、次に進行方向を検出して進行方向信号S
dを求め(400)、次に転極を検出し転極パルスPt
を出力する(500)。次にエッジパルスPeをカウン
トしてカウント値Ceとし(600)、転極パルスPt
が出力されていれば進行方向信号Sdに基づいてカウン
ト値Ceに1を加減算する(700)。
【0024】次に、後述の状態確定かどうかを調べ、状
態確定時に状態確定パルスSsを出力し(800)、検
出した状態確定パルスSsといままでRAMから順番に
読み出した2相パルス信号PHA,PHBのサンプリン
グ入力信号の個数にサンプリング周期を掛けて経過時間
ΔTを求める(900)。次にステップ200にリター
ンし、単位計測期間d3の2相パルス信号PHA,PH
BをRAMにサンプリング入力するとともに、このサン
プリング入力の隙間の時間に再度ステップ300〜90
0を行う。なお高速のマイコン装置を使えば単位計測期
間ΔT1を大幅に短縮することができる。
【0025】次に、上記した状態確定動作について図1
1を参照して以下に説明する。この実施例では、2相パ
ルス信号PHA又はPHBの各1周期に周期の最初と最
後のものも含めて正常状態で5個のエッジパルスPeが
入力されることから、カウント値Ceが0から4(CW
方向、CCW方向では−4)になった時点で過去1周期
の状態は安定していたとして状態確定パルスSsを出力
する。したがって、正常回転では状態確定パルスSsは
2相パルス信号PHA又はPHBの1.25周期に1回
出力されることになる。次に、この状態確定パルスSs
をカウントし、カウントした状態確定パルスSsの合計
に1を加えれば、回転角θがわかる。なお1回の計測期
間内において、CW方向にもCCW方向にも状態確定パ
ルスSsが出力される場合には、単純に状態確定パルス
Ssを加算して1を加えても真の回転角θは得られない
ので、CW方向へ状態確定パルスSsが出力された場合
に1を加え、CCW方向へ状態確定パルスSsが出力さ
れた場合に1を引けばよい。角速度は上記θを計測時間
ΔTで割ればよい。
【0026】(実施例3)第2発明のロータリーエンコ
ーダのデータ処理装置の一実施例を図12に示す。この
実施例は、実施例1の計時カウンタ4は、実施例2の計
時動作において、5個の周期カウンタ(図示せず)を備
え、各部分計時カウンタはそれぞれ1エッジパルス間隔
だけずれたタイミングで例えば2相パルス信号PHA,
PHBの90度づつずれたタイミングで2相パルス信号
PHA又はPHBの1周期の計時(P11〜P53)を
行う。これにより、各エッジパルスPeが出力される直
後にそれ以前の上記1周期時間(本発明でいう単位計測
時間)Tがわかる。したがって、各エッジパルスPeの
入力毎に例えば1/4周期毎に直前の1周期時間Tが5
つの周期カウンタから順番に読み出され、読み出された
時間Tの逆数に所定の定数を掛けることにより1/4周
期毎に角速度ωを読み出すことができる。
【0027】その他、図12において、時点t0とt1
との間の1周期の1周期時間Tを、P22と、そのより
先行するP12及びP51、それより遅行するP32及
びP41の平均値とすれば、時間精度が向上する。これ
は従来のように単に時間P22だけで時点t0とt1と
の間の1周期の1周期時間を決定するのに比べて、独立
データ数が増加するため、精度が向上するためである。
平均値の母集団の個数は任意である。また、過去1周期
の間に読み出されたn個の1周期時間T(例えば図12
のP11,P21,P31,P41)を統計処理してそ
れを1周期時間Tとすれば、計測精度を向上することが
できる。
【0028】この実施例の処理をソフトウエア処理した
例を図13のフローチャートにより説明する。図9のス
テップ500終了後に、2相パルス信号PHA又はPH
Bの1周期を各エッジパルス毎に算出する(1000、
第2発明でいう計時手段)。次に、ステップ1000で
求めた直前の5個の1周期時間Tの統計的平均値(本発
明でいう計時データ)を求めてそれを上記5個の1周期
時間Tの中間の1周期時間Tの値とする(1100、第
2発明でいう計時データ創成手段)。なお、上記統計的
平均値としては直前のn個の1周期時間Tを母集団とし
て最も出現確率が高い算術的平均、メジアン、モード、
幾何平均などを採用することができる。このようにすれ
ば、周期計測精度の向上を図れる。なお、ステップ11
00ではステップ1000で求めた各1周期時間Tを順
番に出力することもできる。この場合でも計測精度の向
上を図れる。
【0029】次にステップ1100で求めた平均1周期
時間Tの逆数に一定値を掛けて瞬時角速度を各エッジパ
ルスPe毎に検出する(1200、本発明でいう角速度
検出手段)。このようにすれば、角速度を高精度に検出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にロータリーエンコーダのデータ処理
装置のブロック回路図
【図2】 図2の各部タイミングチャート、
【図3】 図1のエッジ検出回路の回路図
【図4】 図1の方向検出回路の回路図
【図5】 図1のエッジカウンタの回路図
【図6】 バックラッシュ時の図1の各部信号波形を示
すタイミングチャート
【図7】 図6の信号遷移図、
【図8】 実施例2のマイコン装置のブロック図、
【図9】 図8の動作を示すフローチャート、
【図10】 図8の動作を示す信号取り込み図、
【図11】 図8の実施例におけるタイミングチャート
【図12】実施例3の信号状態をしめすタイミングチャ
ート、ート
【図13】実施例3の動作を示すフローチャート、
【符号の説明】
1…エッジ検出回路1、2…進行方向検出回路、3…エ
ッジカウンタ(エッジカウント手段)、4…計測手段、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクリメンタル方式のロータリーエンコ
    ーダから出力される2相パルスのエッジを検出してエッ
    ジパルスを出力するエッジ検出手段と、前記2相パルス
    の位相関係から進行方向を検出する方向検出手段と、入
    力する前記エッジパルスを前記進行方向に基づいて加算
    方向あるいは減算方向にカウントするエッジカウント手
    段とを備えるロータリーエンコーダのデータ処理装置に
    おいて、 前記エッジカウント手段は、前記方向検出手段が転極を
    検出した場合に前記進行方向に基づいて前記エッジカウ
    ント手段のカウント値を真値に補正するカウント値補正
    手段を備えることを特徴とするロータリーエンコーダの
    データ処理装置。
  2. 【請求項2】前記カウント値補正手段は、前記エッジカ
    ウント手段の加算カウント方向へ前記転極が発生した場
    合に前記カウント値に1を加え、前記エッジカウント手
    段の減算カウント方向へ前記転極が発生した場合に前記
    カウント値から1を引くものである請求項1記載のロー
    タリーエンコーダのデータ処理装置。
  3. 【請求項3】前記方向検出手段は、前記計測開始時点以
    後の転極発生回数が奇数回か偶数回かを判別する奇偶判
    別部を有し、前記奇偶判別部の判別結果と進行方向とに
    基づいて、前記カウント値を補正するものである請求項
    1記載のロータリーエンコーダのデータ処理装置。
  4. 【請求項4】インクリメンタル方式のロータリーエンコ
    ーダから出力される2相パルスのエッジを検出してエッ
    ジパルスを出力するエッジ検出手段と、前記2相パルス
    の位相関係から進行方向を検出する方向検出手段と、入
    力する前記エッジパルスを前記進行方向に基づいて加算
    方向あるいは減算方向にカウントするエッジカウント手
    段とを備えるロータリーエンコーダのデータ処理装置に
    おいて、 互いに異なるエッジタイミングと一定のエッジ間隔とを
    もつとともに互いにオーバーラップする複数の単位計測
    時間を順次計測する複数の計時手段と、前記各計時手段
    から順次出力される前記単位計測時間から計時データを
    創成する計時データ創成手段とを備えることを特徴とす
    るロータリーエンコーダのデータ処理装置。
JP16835392A 1992-06-02 1992-06-02 ロータリーエンコーダのデータ処理装置 Pending JPH05332788A (ja)

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