JPH05332579A - 集合住宅における空気調和機の室外ユニット設置構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 集合住宅用のセパレート型空気調和機におい
て室外ユニットの設置専用スペースを新たに設ける必要
がない室外ユニット設置構造を提供する。 【構成】 集合住宅のガス管等の共用竪管を収容するパ
イプスペース収容箱２に、止具１４，１５を介して室外
ユニット１０を着脱自在に組み込んだことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、集合住宅における空気
調和機の室外ユニット設置構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】部屋内の冷暖房を行う空気調和機とし
て、室内に設置される室内ユニットと室外に設置される
室外ユニットとからなるセパレート型の空気調和機が知
られている。上記室外ユニット内には冷凍サイクルを構
成する圧縮機や室外熱交換器などが収容され、冷媒配管
を介して室内ユニット内の室内熱交換器に接続されてい
る。上記室外ユニットは、マンションやアパート等の集
合住宅に設置する場合、ベランダや開放廊下等に専用の
設置スペースを確保し、吊下フレームや支持フレームを
介してそこに設置するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにベ
ランダや開放廊下等に室外ユニット用の設置スペースを
確保することは、そのために余分な建設工数が必要とな
ってコストアップを招くと共に、ベランダや開放廊下の
住宅専用スペースの一部を削除することになり、住宅の
専用スペースが減少してしまうという問題がある。ま
た、美観上も見苦しく、好ましくない。

【０００４】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、集合住宅用のセパレート型空気調和機において
室外ユニットの設置専用スペースを新たに設ける必要が
ない室外ユニット設置構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、集合住宅のガス管等の共用竪管を収容する
パイプスペース収容箱に、室外ユニットを組み込むと共
に、上記室外ユニットを、止具を介してパイプスペース
収容箱に着脱自在に取り付けるようにしたことを特徴と
している。

【０００６】

【作用】集合住宅の廊下等に設置されるパイプスペース
収容箱に室外ユニットを組み込んだので、新たにベラン
ダや開放廊下等に室外ユニット用の設置スペースを設け
る必要がなくなる、よって、住宅の専用スペースを増加
させることができると共に、室外ユニットの設置工数が
減ってコストが軽減される。

【０００７】また、上記室外ユニットを、止具を介して
パイプスペース収容箱に取り付けているので、止具を取
り外すことにより室外ユニットを自在に着脱でき、故障
時の室外ユニットのメンテナンスが容易となる。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【０００９】図１に示すように、マンション等の集合住
宅の開放廊下１に、パイプスペース収容箱２（以下ＰＳ
収容箱という）が設置されている。このＰＳ収容箱２
は、隣接する住居部同志の間に住居壁３に添わせて配置
されており、その上面，下面，背面がそれぞれ天井，
床，壁によって区画されている。

【００１０】ＰＳ収容箱２内には、上下方向に延長され
階下および階上の住居と共用のガス管，給水管，配水管
等が収容されていると共に、この階の住居用のガス給湯
機や電気メータが収容されている。そして、このＰＳ収
容箱２の前面４には、ガス給湯機の排気口５、および電
気メータ用の覗き窓６が設けられている。また、ＰＳ収
容箱２の前面４の上部には上部ガラリ７が下部には下部
ガラリ８が設けられており、これらガラリ７，８を通過
する外気によって箱２内が換気されるようになってい
る。

【００１１】かかるＰＳ収容箱２の側壁９の上部には、
ヒートポンプ式セパレート型空気調和機の室外ユニット
１０を嵌め込むための収納スペースが凹設されており、
この収納スペースに室外ユニット１０が組み込まれてい
る。室外ユニット１０は、図２に示すようにＰＳ収容箱
２の側壁９の幅に合わせて上下に細長い縦型に形成され
ており、その上部に熱交換器や送風ファン等が配置さ
れ、下部に圧縮機や冷暖房切替用の四方弁等が配置され
ている。そして、ユニット裏面１１の吸込口（図示せ
ず）から吸い込んだ空気を内部の熱交換器と熱交換さ
せ、ユニット前面１２のルーバ１３から排気するように
なっている。

【００１２】縦型室外ユニット１０のＰＳ収容箱側壁９
への取り付けは、図３および図４に示すように、室外ユ
ニット１０を収容箱側壁９の収納スペースに嵌め込んだ
後、側壁９とユニット１０の上部を断面Ｌ字型状の止具
１４で、側壁９とユニット１０の下部を平板状の止具１
５でそれぞれネジ止め等によって固定する。

【００１３】以上の構成からなる本実施例の作用につい
て述べる。

【００１４】集合住宅の廊下１に設置されるＰＳ収容箱
２に縦型の室外ユニット１０を組み込んだので、ベラン
ダや開放廊下等に新たに室外ユニット１０用の設置スペ
ースを設ける必要がなくなる、すなわち、ＰＳ収容箱２
はガス管等を収容すると共に室外ユニット１０の支持・
吊下フレームを兼ねることになり、ベランダや開放廊下
等に室外ユニット１０を設置するための吊下フレームや
支持フレームを設ける必要がなくなる。よって、美観が
向上すると共に、住宅の専用スペースを増加させること
ができ、併せて室外ユニット１０の設置工数が減ってコ
ストが軽減される。

【００１５】また、上記縦形室外ユニット１０を、止具
１４，１５を介してＰＳ収容箱２に取り付けているの
で、止具１４，１５を取り外すことにより室外ユニット
１０を自在に着脱でき、室外ユニット１０の故障時のメ
ンテナンスが容易となる。

【００１６】また、室外ユニット１０をＰＳ収容箱２の
側壁９の上部に取り付けているので、ユニット前面１２
のルーバ１３から吹き出される熱交換後の熱風（冷房
時）は住居壁３に沿って側方に流れ、廊下１を歩行する
住人に直接熱風が当たることはない。

【００１７】また、室外ユニット１０内の送風ファンを
作動させると、外気が上部および下部ガラリ７，８から
ＰＳ収容箱２内に吸い込まれ、室外ユニット１０を通過
してユニット前面１２のルーバ１３から排気されること
となり、ＰＳ収容箱２内が積極的に換気される。よっ
て、ＰＳ収容箱２内のカビ臭さ等の異臭が解消される。
なお、この場合、室外ユニット前面１２のルーバ１３が
上部ガラリ７を兼ねることになるので、上部ガラリ７を
省略してもよい。逆に、室外ユニット１０をＰＳ収容箱
２の側壁９の下部に組み込んだ場合には、下部ガラリ８
を省略してもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
如き優れた効果を発揮できる。

【００１９】(1) 集合住宅用の室外ユニットの設置スペ
ースを新たに設ける必要がないので、住宅の専用スペー
スを増加させることができると共に、室外ユニットの設
置工数が減ってコストが軽減される。

【００２０】(2) 室外ユニットを、止具を介してパイプ
スペース収容箱に取り付ければ、止具を取り外すことに
より室外ユニットを自在に着脱でき、故障時の室外ユニ
ットのメンテナンスが容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す集合住宅用の室外ユニ
ット設置構造の斜視図である。

【図２】上記室外ユニットの斜視図である。

【図３】上記室外ユニットのパイプスペース収容箱への
取付状態を表す断面図である。

【図４】上記室外ユニットをパイプスペース収容箱に取
り付けるための止具を表す説明図である。

【符号の説明】

２ パイプスペース収容箱 １０ 室外ユニット １４ 止具 １５ 止具

フロントページの続き (72)発明者 京牟禮 竜三 静岡県富士市蓼原336 株式会社東芝富士 工場内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 集合住宅のガス管等の共用竪管を収容す
   るパイプスペース収容箱に、止具を介して室外ユニット
   を着脱自在に組み込んだことを特徴とする集合住宅にお
   ける空気調和機の室外ユニット設置構造。