JPH05331851A - 定着具 - Google Patents

定着具

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JPH05331851A
JPH05331851A JP16551392A JP16551392A JPH05331851A JP H05331851 A JPH05331851 A JP H05331851A JP 16551392 A JP16551392 A JP 16551392A JP 16551392 A JP16551392 A JP 16551392A JP H05331851 A JPH05331851 A JP H05331851A
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JP
Japan
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rod
casing
resin
fixing
synthetic fiber
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Application number
JP16551392A
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English (en)
Inventor
Masaru Tateyama
勝 館山
Yukihiko Tamura
幸彦 田村
Atsuo Fukuda
厚生 福田
Shigeru Yoshida
茂 吉田
Shuji Kami
上  周史
Masaki Okazaki
正樹 岡崎
Tsutomu Ebe
勉 江部
Mitsuo Mayahara
馬屋原光郎
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Railway Technical Research Institute
Kuraray Co Ltd
Tenox Corp
Tokyu Construction Co Ltd
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Kuraray Co Ltd
Tenox Corp
Tokyu Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】合成繊維製ロッドを容易で簡便に安全かつ信頼
性が高く、芯出しが容易にでき、施工現場で使える定着
具を提供すること。 【構成】合成繊維製ロッド7を定着するため、該ロッド
を覆う金属の管内に突起リング6を設け、樹脂注入口3
と空気抜き孔4を設け、2ヶのオーリング5を用いるこ
とにより該ロッドと定着具の芯出しができ、該ロッドの
水平方向から垂直方向まで容易にかつ簡便で、信頼性の
高い現場定着が可能となる定着具にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成繊維製ロッドの定着
具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】棒状物の定着方法は棒状物の引張り強力
をその端末部に伝達するため、その定着具と相まって、
重要な役割を有している。特にプレストレストコンクリ
ート用に鋼線を用いた緊張材として一般に用いられてい
る。鋼線やカーボンファイバー、ガラスファイバーのF
RPロッドは引張り弾性率が大きいため定着具と線材の
間に金属性の楔を打ち込んだり、ケーシングをかしめる
(圧縮する)ことによってその圧迫力で定着したり、又
はその線材自身の末端部分を定着具に加工してしまうな
どの方法がとられ、接着剤としての樹脂を用いることも
知られている。しかし、合成樹脂や合成繊維を用いたF
RPロッドはロッドを成型するための合成樹脂に依存し
ている。例えば合成樹脂のみのロッドではその引張り強
力が2〜10kgf/mm2 、引張り弾性率は100〜
1000kgf/mm2 と大変低く定着するという意味
から強度も低く、弾性も低いため定着をとる必要性は薄
い。一方、合成繊維を用いたFRPロッドは引張り強度
の非常に高い合成繊維と合成樹脂から構成され、前述し
た合成樹脂の強力が非常に低いため、FRPロッドの破
断強力に至る以前に定着具から引き抜けてしまい定着で
きないという問題が起る。そのためにケーシング長さを
非常に長くしたり、ケーシングとFRPロッドの接着剤
に膨脹性の樹脂やモルタルを用いたり、接着強力を強め
るための添加剤や、熱処理方法など沢山の提案がなされ
ている。これらは全てFRPロッドと定着具の定着方法
は室内でなされており現場施工への応用も難しく、経済
性も劣り一般性に欠けている。
【0003】合成繊維のFRPロッドを切土した法面
や、盛土等の急勾配傾斜面へ滑り防止としての補強材、
地盤の緩み、滑落防止のための緊張補強材に使用する
時、地盤又は岩盤の掘削孔へこのFRPロッドを挿入
し、かつ地盤、岩盤とFRPロッドの接着剤として樹
脂、樹脂モルタル、セメントモルタル、グラウト材を流
し込み、地盤、岩盤へ固定する。この作業において掘削
孔の深さや、削孔角度、及び表面露地の状態が千差万別
である。そのためにFRPロッドの長さも決めることも
できず、定着具への定着もできない。更には緊張力を導
入するに当っての定着具の位置決めもできないのが現状
である。従って合成繊維FRPロッドのもつ特長であ
る、高い強度、軽く錆ない、そして電気的に絶縁性を有
し、磁界の影響を受けず、かつ耐薬品性、耐候性のある
性質と、一般的鋸で容易に切断が可能でかつ曲げること
もできる加工性を有するこのFRPロッドを容易で簡便
に安全かつ信頼性が高く、経済性に優れ、施工現場で使
える定着具と定着方法の必要性に迫られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現場施工時、定着具を
FRPロッドに定着する場合、従来の工場での定着と異
なり、種々の不都合が生ずる。それは掘削孔の露盤の傾
斜面に対してある角度をもって削孔するためFRPロッ
ド挿入角度が一定とならず、定着具が水平から垂直の間
の角度になることである。そこで、容易に定着するため
には次のことを解決する必要がある。 1)FRPロッドが定着用ケーシングの中心位置に固定
されないこと、及びケーシングとFRPロッドの芯出し
が難しいこと。 2)FRPロッドのケーシングが水平から垂直位置とな
るため接着用樹脂の充填が出来ない。 3)定着具内へ接着用樹脂の充填時樹脂が定着具とFR
Pロッドの間から漏れる。 4)定着作業の安全性と定着部の高い信頼性及び経済性
があること。
【0005】
【本発明の目的】本発明は、合成繊維ロッドに対して、
容易に、安全で、信頼性が高い定着具を提供することに
ある。更に作業施工現場で定着作業が容易に行える定着
具を提供することにある。更に合成繊維ロッドが容易に
芯出し可能な定着具を提供することにある。
【0006】
【発明が解決しよとする手段】本発明は、合成繊維製ロ
ッドを定着する定着具において、合成繊維製ロッドが挿
入できる内孔を有するケーシングと、該ケーシングの一
端の内孔に設けられた突起リングと、該突起リングの内
径Dと該ロッドの直径DR はDR <D<1.2DR の関
係にあり、また該突起リングの内径Dと該ケーシング長
Lは4≦L/D≦30の関係にあり、該ケーシングの両
端の内孔に配置されたオーリングとを有することを特徴
とする定着具にある。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例1について説明する。 <イ>合成繊維 本発明で使用する合成繊維は、例えば、高強力ポリビニ
ルアルコール系繊維、p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸からの全芳香族ポリエステル
繊維、p,p′−ビスフェノールとテレフタール酸およ
びp−ヒドロキシ安息香酸からの全芳香族ポリエステル
繊維、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジヒドロキシ化合物
または芳香族オキシカルボン酸からの全芳香族ポリエス
テル繊維、または2,6−ナフタレンジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジオール、6−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸、およびそれらのエステル形成性化合物を主体
とした化合物からの全芳香族ポリエステル繊維、全芳香
族ポリアミド繊維、芳香族系ポリエーテルアミド繊維、
高強度ポリエチレン繊維などから選ばれた合成繊維であ
り、この合成繊維の所定の本数を一方向に引き揃えた繊
維束を補強繊維とする。この補強繊維の太さは通常はロ
ッド状成形体の太さが2〜20mm、好ましくは3〜1
5mmになる繊維束の太さである。
【0008】<ロ>樹脂 次に、ロッド状成形体を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂
または熱硬化性樹脂から選ばれた、合成樹脂で、例え
ば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル系樹脂、ビニルアクリレート系樹脂、フェノール
樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂などの熱硬化性樹脂、
ポリエチレンテレフタレート樹脂、メタクリル酸エステ
ル系樹脂、熱可塑性ポリエステル、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリカーボネート、ナイロン−66、ナイロン
6などの熱可塑性樹脂から選ばれた合成樹脂である。こ
の合成樹脂の曲げ弾性率は、樹脂本来の特性で選択する
方法、樹脂に無機質あるいは有機質の充填剤、短繊維な
どから選ばれた充填剤を添加する方法、架橋剤などを添
加する方法、弾性率の異なる2種類以上の樹脂を混合す
る方法、硬化性樹脂の組成を選択する方法などにより所
望する物性に調整する。合成樹脂の曲げ弾性率が小さい
とクリープ特性が大きくなり、長期間に亙って形態の安
定性を保つことができなくなる。
【0009】<ハ>ロッド状成形体の製造法 次に、ロッド状成形体の製造法は、硬化性樹脂組成物な
どの液状物に、所望の太さに引き揃えた繊維束を浸漬
し、加熱帯で熱処理して樹脂を固化・硬化させる。熱可
塑性樹脂あるいは熱可塑性樹脂組成物をメルターで溶融
し、該合成樹脂溶融物と所望の太さに引き揃えた繊維束
とをダイ部で一体化させ、フォーミングダイを経て引き
取り、冷却するなどの方法でロッド状成形体を得る。ロ
ッド表面部分には削孔地盤と樹脂、樹脂モルタル、セメ
ントモルタル、グラウト材との接着性向上のためと、定
着具とFRPロッドの接着性を向上するために同一繊維
又は他の繊維で綾巻を作り、異形鉄筋のような模様付け
フシやコブ状のものにしたり、砂やガラス粉末、セラミ
ック、金剛砂などの粉末を付着させることもできる。
【0010】<ニ>ロッドの特性 FRPロッドの引張り強度は60〜600kgf/mm
2 がよい。引張り強度が60kgf/mm2 を下まわっ
ては補強材としての利用価値も少なく意味がない。60
0kgf/mm2 以上では定着具が巨大なものとなり現
場施工での実用性がない。本定着法による好ましいFR
Pロッドの引張強度は80〜300kgf/mm2 であ
る。FRPロッドの引張り弾性率は2000〜2000
0kgf/mm2 が好ましい。引張り弾性率は2000
kgf/mm2 を下まわっては破断時の伸度が大きく定
着ができない。又20000以上では従来法でよくより
好ましくは3000〜8000kgf/mm2 である。
FRPロッドは単線でもよく、強く太いものを得ようと
すれば単線を複数本束ねたものを用いてもよく定着具が
本発明の範囲ならば定着することが可能である。
【0011】<ホ>定着具 次に定着具の横断面を図1に示す。FRPロッドが挿入
可能な突起リング6の内径がDであり、FRPロッドの
直径をDR とすると、FRPロッドケーシングの中心位
を合わせるためにDR <D<1.2DR である必要があ
り、D>1.2DR では中心位が合わない。その位置は
図1のような位置がよい。図1に示すケーシング長さL
はL/Dの比、即ち形態因子に起因し、FRPロッドが
細くて、強いものや、太いものなど、FRPロッドの引
張り強力は図1のケーシング内の樹脂等の充填用空間8
に充填する樹脂との接着力より弱い必要性がある。その
ために形態因子は4≦L/D≦30が必要である。L/
Dが4を下まわるとFRPロッドは引き抜けてしまい定
着できない。L/Dが30を越しても定着はできるもの
の定着具の長さ、重量が大きくなり、注入樹脂量も多く
なり、定着操作が行い難くなる。突起リング6は、負荷
時ケーシング内の充填用空間8に充填された樹脂の変形
や流れを防止したり、FRPロッド7と充填樹脂の接着
界面の剥離や繊維部分の凝集破壊を防止するために必要
欠くべからざるものである。図1の1は定着具の円筒型
ケーシングであり、ケーシングの材料は金属性のものが
よく特に錆の発生防止の点からステンレス鋼がよいが一
般の鉄、FRP製品でもよい。1′はケーシング外部に
ネジを切った円筒型ケーシングネジ部で、全ネジ、部分
ネシでもよく、その方向ピッチ等の大きさは使用目的に
合わせて切削する。2は1′に用いるナットでケーシン
グ材料と同じでよい。3はFRPロッドとケーシングを
接合するための樹脂の充填用孔であり、4は樹脂充填時
置換されて出てくる脱気(空気抜出し)孔、又は樹脂の
内部に発生するガスの脱気用の孔である。5,5′はF
RPロッドをケーシングの中心位に配置することと充填
された樹脂の漏れを防止する2つの効果を有するオーリ
ングであり、ゴムの材料が好ましい。
【0012】<ヘ>定着方法 定着方法は図1のようなケーシングを用い、FRPロッ
ドをケーシング両端でオーリング5,5′に通しケーシ
ングの中心位置となるようにセットする。図1の充填用
空間8へ充填用孔3から樹脂をロート状物又は注射器の
ようなもので静かに注入する。充填用の樹脂は耐アルカ
リ性、耐水性・耐候性があり、常温でしっかりと硬化・
固化し、樹脂強度の高いものでなければならない。又、
充填作業として適当な流れ粘性を有しかつポットライフ
が適当なものが必要となる。樹脂としてはエポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル系樹脂、
ビニルアクリレート系樹脂、イソシアネート系樹脂、フ
ェノール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂などを用い
ることができる。又これら樹脂には粘度調整剤及び補強
材として無材質の砂、ガラス粉末、クレイ、炭かし金剛
砂などを添加してもよい。
【0013】実施例2について説明する。 <イ>定着具 実施例2の定着具を図2に示した。ケーシング(金属性
管)の全長をLとし、入口部オーリング装置深さを
1 、突起リング15の長さL2 、テーパー部分長さを
3 とした。また管径はD3 を外側径とし、D1 はFR
Pロッドが挿入可能な突起リング15内径でケーシング
とFRPロッドの中心位を決めるために、DR <D1
1.2DR である必要がある。D>1.2DR であると
中心位に配置が難しくなり、注入樹脂の漏れが多くなり
効果がない。即ち突起リング15の肉厚は(D3
1 )であり、他端の肉厚は(D3 −D 2 )である。少
なくとも、(D3 −D2 )の肉厚にてFRPロッドの引
張りによって破断しない材料、厚さを選ばねばならな
い。またL2 は少なくも零以上でよい。管内のテーパー
部の勾配は{(D2 −D1 )/2・L3 }で示される。
0<{(D2 −D1 )/2・L3 }である必要があり、
零と同じ時は勾配のないストレート管となり好ましくな
い。{(D2 −D1 )/2・L3 }≦0.4である要件
は、その勾配が0.4以上となっては、ケーシングのD
3 が非常に大きくなるばかりか、樹脂を充填しても定着
の効果がなく無意味である。その勾配は0<{(D2
1 )/2・L3 }≦0.3が好ましく、より好ましく
は0.05≦{(D2 −D1 )/2・L3 }≦0.2で
ある。
【0014】<ヘ>蓋の取り付け 図2に本発明の定着用ケーシングと充填剤の蓋を取り付
けた時の横断面を示した。FRPロッド7がケーシング
が11に挿入され、その表面にナット12と適合するケ
ーシングネジ11´が削切されている。ケーシングの材
料は金属性のものがよく、特に錆の発生防止の点からス
テンレス鋼がよい。しかし、一般的に鋼鉄、FRP製品
でもよい。11´はネジ切り方向及びピッチ、深さなど
は使用目的に応じて切削する。樹脂の充填用孔13と脱
気孔14は、ケーシング11に設けられる。FRPロッ
ド7が中心位に配置されるためにその蓋が重要で、蓋1
9は図3に示されている。蓋19の中心にFRPロッド
が配置されるべくD1 が削孔され、その中にオーリング
が配置され樹脂漏れ防止を行う。
【0015】
【実施例3】次に本発明を更に実施例1を具体的化した
実施例3を説明する。 <イ>定着力測定 合成繊維FRPロッドの引張り強度及び引張り弾性率は
JIS K7113「プラスチックの引張試験方法」に
準じて測定した。定着力測定は図4に示した方法と装置
を用いた。FRPロッドの固定基材26は、直径15c
m長さ1mの円筒状鉄製型枠を用いて、水/セメントの
比を0.4とし、セメント/砂比を1.0としたモルタ
ルを作製した。セメントは早強セメントを用いた。型枠
の中心部にFRPロッドを底部から垂直に立て、モルタ
ルを注入し、2週間気中養生して硬化した。次にFRP
ロッドが通る座金25を装着し、センターホールジャッ
キ(RIKEN社製、DC−2−100型)22を油圧
ゲージ24、油圧ポンプ23に連結し座金25を入れ、
定着具21によって定着した。一夜放置によって硬化
後、油圧ポンプ23により加圧し、ジャッキ22をFR
Pロッド7が切断する時又は定着具から引抜ける時まで
押し出し、油圧ゲージ24にての圧力とジャッキの油圧
断面積よりその時の荷重を測定した。
【0016】<ロ>繊維 高強力ポリビニルアルコール繊維(クラレ社製品番79
01 切断強度17.5g/デニール、切断伸度4.9
%、引張り弾性率350g/デニールの1800デニー
ルの1000本のマルチヤーンを128本引き揃え、繊
維束となし、繊維束に含浸付与する合成樹脂はエポキシ
樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート828を1
00重量部、硬化剤LX−1N30重量部の混合物)
で、繊維束を該る樹脂液に含浸し成型ノズルを通し直径
6mmの丸棒状物を引抜き成型し、同一繊維を3本、1
m当り60回の撚りをかけ、同一エポキシ樹脂を含浸し
て本ロッドの表面に1cmピッチになるように2本交互
に巻き付け加熱炉で加熱し外径7mmのロッドを得た。
得られたFRPロッドの引張り強力は2.3tonであ
りその引張り強度は90kgf/mm2 、引張り伸度は
3.1%、引張り弾性率は3000kgf/mm2 であ
った。該FRPロッドの定着具は突起リング(D=8m
m、巾2mm)を有する外径16mm長さ100mmの
鉄製パイプとし(L/D=12.5である)、他端には
5mmの孔を直線上に5mm間隔で2ヶ貫通させた。使
用したオーリング5、5´は内径7mm、外径12mm
のゴム製である。
【0017】<ハ>樹脂 定着に用いた樹脂はエポキシ(興和化成社製ポリモルタ
ルE−11W)を調整し注入し、室温にて一夜放置し硬
化した。該る定着したものを前述の「定着力測定法」に
より測定を行なった。FRPロッドはセンターホールジ
ャッキの中空部で切断し、その時の切断強力は2.3t
onで、試験で測定したものと同一の値を得た。
【0018】
【実施例4〜5】実施例3で得た外径7mmのFRPロ
ッドをエポキシ樹脂で接着し、平均直径23mmの7本
束とした。このロッドの試験測定では11tonの強力
で切断した。定着力測定は、定着具に突起リング(D=
25mm、巾4mm、厚さ4mm)を有し、管の肉厚4
mmで外径42mm、管の長さ150mm(L/D=6
実施例2)、200mm(L/D=8実施例3)とし、
それ以外は実施例3の定着方法及び定着力測定法とまっ
たく同一方法で行なった。定着力は実施例4、5とも各
々10.8、11.2tonであり、各々センターホー
ルジャッキの中間部で切断した。
【0019】
【比較例1〜2】定着具に内径25mm、外径42mm
で突起リングを有さない鉄製パイプで長さ150mm
(L/D=6、比較例1)と300mm(L/D=1
2、比較例2)のケーシングを用い、実施例2で得た7
本束のFRPロッドの定着力を測定した。定着具のみが
異なり、他は実施例2とまったく同一の方法で実施し
た。定着力は比較例1、2とも各々0.5ton、0.
7tonと低く、ケーシング部からFRPロッドが硬化
した樹脂とともに抜け出てきた。
【0020】
【実施例6】次に、実施例2を更に具体的化した実施例
6を説明する。定着具は突起内径D1 =8mm、D2
14mm、外径D3 =16mmで、オーリング装着深さ
1 =3mm、L2 =2mm、L3 =95mm、全長L
=100mmのものである。7<D1 =8<8.4、且
つ{(D2 −D1 )/2・L3}=0.03であった。
他端に5mmの孔を直線上に5mm間隔で2ヶ貫通させ
た。使用したオーリング6は内径7mm、外径12mm
のゴム製である。前述の「定着力測定法」により測定を
行った。FRPロッドはセンターホールジャッキの中空
部で切断し、その時の切断強力は2.3tonで、試験
で測定したものと同一の値を得た。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上説明したように次のような
格別な効果を得ることが出来る。ケーシング内に突起リ
ングを設け、2ヶのオーリングを用いることにより、F
RPロッドと定着具の芯出しが容易にできる。FRPロ
ッドの水平方向から垂直方向まで容易にかつ簡便で、信
頼性の高い現場定着が可能となった。盛土や切土の滑落
防止のための補強や岩盤等へのアンカー用の補強材とし
て建設工事用に広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】定着具の横断面図
【図2】円形蓋を有する定着具の横断面図
【図3】円形蓋の平面図
【図4】定着力測定装置の図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 館山 勝 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 田村 幸彦 神奈川県横浜市緑区桂台2−22−15−106 (72)発明者 福田 厚生 東京都港区赤坂2丁目4番1号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 吉田 茂 東京都港区赤坂2丁目4番1号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 上 周史 東京都港区赤坂2丁目4番1号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 岡崎 正樹 東京都中央区日本橋3−8−2 株式会社 クラレ内 (72)発明者 江部 勉 東京都中央区日本橋3−8−2 株式会社 クラレ内 (72)発明者 馬屋原光郎 岡山県岡山市海岸道り1丁目2番1号 株 式会社クラレ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維製ロッドを定着する定着具におい
    て、 合成繊維製ロッドが挿入できる内孔を有するケーシング
    と、 該ケーシングの一端の内孔に設けられた突起リングと、 該突起リングの内径Dと該ロッドの直径DR はDR <D
    <1.2DR の関係にあり、また該突起リングの内径D
    と該ケーシング長Lは4≦L/D≦30の関係にあり、 該ケーシングの両端の内孔に配置されたオーリングと、 を有することを特徴とする定着具。
  2. 【請求項2】合成繊維製ロッドを定着する定着具におい
    て、 合成繊維製ロッドが挿入できるテーパー状内孔を有する
    ケーシングと、 該ケーシングの一端の内孔に設けられた突起リングと、 該突起リングの内径D1 と該ロッドの直径DR はDR
    1 <1.2DR の関係にあり、該突起リングの内径D
    1 、該ケーシングの他端の内径D2 と該ケーシングのテ
    ーパー部の長さL3 は0<(D2 −D1 )/(2・
    3 )<0.4の関係にあり、 該ケーシングの一端の内孔に配置された第1オーリング
    と、 該ケーシングの他端に配置され、該ロッドが中心位置に
    配置されるための孔径D1 の孔を有する蓋と、 該蓋において該孔と同心に配置される第2オーリング
    と、を有することを特徴とする定着具。
JP16551392A 1992-06-02 1992-06-02 定着具 Pending JPH05331851A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002282976A (ja) * 2001-03-27 2002-10-02 Fuji Giken:Kk 板金プレス金型用の離型リフター

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JP2002282976A (ja) * 2001-03-27 2002-10-02 Fuji Giken:Kk 板金プレス金型用の離型リフター

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