JPH05328902A - カカオ脂含有飲料 - Google Patents

カカオ脂含有飲料

Info

Publication number
JPH05328902A
JPH05328902A JP4162168A JP16216892A JPH05328902A JP H05328902 A JPH05328902 A JP H05328902A JP 4162168 A JP4162168 A JP 4162168A JP 16216892 A JP16216892 A JP 16216892A JP H05328902 A JPH05328902 A JP H05328902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cocoa butter
fatty acid
cocoa
acid ester
propylene glycol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4162168A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Kametaka
邦夫 亀高
Toru Komoda
徹 薦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP4162168A priority Critical patent/JPH05328902A/ja
Publication of JPH05328902A publication Critical patent/JPH05328902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ココア飲料,チョコレート飲料等のカカオ脂
含有飲料に、プロピレングリコール脂肪酸エステルを含
有させることを特徴とする。 【効果】 冬季の低温保存もしくは冷蔵による低温保存
においてもカカオ脂の凝固物が生じず、また、風味も良
好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カカオ脂を含有した飲
料に係り、更に詳しくは、低温域でのカカオ脂の塊状凝
固物発生が防止されたカカオ脂含有飲料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、カカオ脂を含有する飲料として
は、ココア飲料,チョコレート飲料等が知られている。
これらは、ココアパウダー,カカオマス,カカオ脂等に
甘味料,乳製品,水を適宜混合し、更に、油脂の乳化と
ココアパウダー,カカオマス,乳製品等の分散を目的と
してショ糖脂肪酸エステルを添加し、均質化を行った
後、容器に充填,殺菌を行うことにより製造され、商品
化されているものである。
【0003】従来、商品化されてきたカカオ脂含有飲料
は、主として冬季に、ホットベンダーにて55℃に保温
され、販売されるものであったが、最近では、夏場の暑
い時期に、5〜10℃に冷蔵されて販売されるようにな
っている。また、それに伴なって、夏場の清涼感を演出
する等の配慮から、上記カカオ脂含有飲料の充填容器と
して透明瓶が用いられてきている。
【0004】しかしながら、上記飲料中のカカオ脂は、
乳脂や他の植物性油脂に比べ、常温にて固型化する性質
を持つため、乳化が困難である。また、たとえ、乳化さ
れていても、長期に亘って市場を流通させるためにレト
ルト殺菌処理(121℃×25分程度)を施すと、乳化
系が破壊されてしまい、カカオ脂の凝集物が発生する。
また、殺菌時に乳化系が破壊されなくても、保存中、経
時的にカカオ脂の凝集物が発生する。
【0005】このカカオ脂の凝集物の発生は、5〜10
℃の冷蔵温度から自動販売機等で保温販売される55℃
の温度域まで広い温度域に亘って起こるが、それぞれの
温度域によって、凝集物の性状や発生状態が異なってい
る。例えば、カカオ脂含有飲料が、20〜35℃の温度
域にて保存された場合には、主として液面上と容器との
接触部に、帯状にカカオ脂の白濁状凝集物が発生する。
これは、流動性を持つクリーム状になっており、加温す
ることなく容器ごと軽く2−3回振とうするだけで再溶
解させることができる。
【0006】一方、20℃未満の温度域、特に5〜10
℃の低温において保存された場合には、液面にクリーム
状のカカオ脂白色凝集物が発生し、更に冷却されて塊状
の強固な固形物となる(以下、これをカカオ脂凝固物と
記す)。このカカオ脂凝固物は、容器ごと軽く振とうし
ただけでは再溶解せず、固体のまま細分化されて略粒状
のカカオ脂凝固物となって液面に浮遊する。なお、この
略粒状凝固物は、飲料を30℃以上に加温した状態で振
とうしなければ再溶解しない性質のものである。したが
って、飲料容器が透明瓶である場合、カカオ脂凝固物が
外から見えるため商品価値が著しく損われる。
【0007】従来のカカオ脂含有飲料には、ショ糖脂肪
酸エステルが添加されているが、従来の添加量では、上
記凝集物、更には凝固物の発生を充分に防止することが
できない。また、防止しようとすれば、添加量を多くし
なければならず、これによって独特の苦味が発生し、飲
料自体の風味が損われる。
【0008】そこで、上記カカオ脂由来の凝集物の発生
を防止するために、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸
エステルを使用したココア飲料が提案されている(特公
平3−38819号公報)。しかしながら、この方法で
は、上記20〜55℃の比較的高温域においては、白濁
状凝集物の発生防止効果が認められるものの、5〜10
℃の低温域にて保存した場合には、カカオ脂凝固物の発
生を防止することはできない。したがって、カカオ脂を
含有する飲料において、長期間、5〜10℃での低温保
存を行ってもカカオ脂凝固物が発生せず、良好な乳化状
態を維持したカカオ脂含有飲料は、未だ開発されていな
いのが現状であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、カカオ脂を含有する飲料において、長期間にわた
る5〜10℃の低温保存中、カカオ脂凝固物が発生せ
ず、良好な乳化状態を維持し得る優れた品質のカカオ脂
含有飲料を提供するにある。
【0010】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は、プロピレン
グリコール脂肪酸エステルを含有せしめたことを特徴と
するカカオ脂含有飲料により達成される。
【0011】次に、本発明を詳細に説明する。本発明の
カカオ脂含有飲料としては、ココア飲料,チョコレート
飲料等が挙げられ、その他にも、カカオ脂を含有してい
る飲料であれば対象となる。
【0012】本発明において、飲料中に含まれるカカオ
脂は、カカオ脂そのものの他、カカオマス,カカオ豆,
カカオニブ,更にカカオマスに由来するチョコレート粉
末,ココア粉末等、カカオ豆加工原料に由来するもので
あってもよい。
【0013】また、本発明においては、カカオ脂とし
て、カカオ脂以外のカカオ脂様ハードバター,ノーテン
パー型ハードバター等のカカオ同等脂を用いた場合も包
含するものである。これらは、単独でも数種組み合わせ
てもよい。上記カカオ脂の含有量は、カカオ脂含有飲料
全体重量中、5重量%以下とすることが風味の点で好適
である。また、バター,生クリーム等の乳脂を、カカオ
脂に併用してもよい。
【0014】次に、本発明に用いられるプロピレングリ
コール脂肪酸エステルは、プロピレングリコールと脂肪
酸とがエステル結合したものである。モノエステルとジ
エステルとがあり、特に、モノエステルを用いた場合、
目的とするカカオ脂の乳化効果が大きい。また、脂肪酸
残基は、C14〜C18が好ましく、具体的には、ミリスチ
ン酸,パルミチン酸,オレイン酸,ステアリン酸等が挙
げられる。中でも、ステアリン酸を脂肪酸残基とした場
合には、特に良好な乳化安定効果がえられるので好適で
ある。
【0015】プロピレングリコール脂肪酸エステルの添
加量は、カカオ脂の含有量が上記範囲内(5重量%以
下)にあるとき、カカオ脂含有飲料全体重量中、好まし
くは0.02〜0.3重量%、より好ましくは0.03
〜0.1重量%にすると、目的とする乳化効果が得られ
る。プロピレングリコール脂肪酸エステルの添加量が
0.02重量%未満であると、目的とする効果が得られ
にくくなる傾向にあり、逆に、0.3重量%を超える
と、プロピレングリコール脂肪酸エステル自体の味が飲
料の風味に影響を与え、ココア風味を充分に発揮させる
ことが困難となる傾向にある。
【0016】また、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ルだけでなく、モノグリセリン脂肪酸エステル,ショ糖
脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル,ソルビタ
ン脂肪酸エステル等の乳化剤や安定剤を適宜併用しても
よい。特に、モノグリセリン脂肪酸エステルやカラギナ
ンを併用すると、更に、乳化安定化効果に優れるので好
適である。
【0017】プロピレングリコール脂肪酸エステルと他
の乳化剤との割合は、任意に設定すればよい。ただし、
他の乳化剤の添加量は、カカオ脂含有飲料全体中0.3
重量%以下に設定することが望ましい。0.3重量%を
越えると、独特の苦味が発生し、カカオ脂含有飲料の風
味を損なう傾向にある。
【0018】更に、その他の任意成分として、牛乳,全
粉乳,脱脂粉乳等の乳成分,甘味料,香料,着色料,p
H調整剤,食塩,増粘剤等を必要に応じて適宜使用して
もよい。
【0019】本発明のカカオ脂含有飲料は、例えば、上
記各原料及びプロピレングリコール脂肪酸エステル等を
所望量配合した混合溶液を、高速ミキサー等にて攪拌混
合し、高圧ホモゲナイザーで均質化した後、瓶,缶,紙
パック等の容器に充填,密封し、殺菌を行うことにより
製造される。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明のカカオ脂含有飲
料は、カカオ脂の乳化安定成分として、プロピレングリ
コール脂肪酸エステルを用いることにより、冬季の低温
保存もしくは冷蔵による低温保存においてもカカオ脂の
凝固物が生じず、また、風味も良好な飲料である。した
がって、販売される季節を問わず、年間を通じて広く乳
化安定したカカオ脂含有飲料を提供することができる。
次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
【0021】
【実施例1〜8,比較例1〜3】カカオ脂と、乳,糖類
及び各種乳化剤を表1の割合に従って混合し、所定量ま
で水を加え、調合液とした。この調合液を高速ミキサー
で攪拌した後、高圧ホモゲナイザーで150kg/cm
2 の圧力で均質化を行った。上記処理液を透明瓶に充填
後、121℃,30分間レトルト殺菌を行ったものをサ
ンプルとした。得られたサンプルを5℃にて6ケ月間静
置保存した後、液面上及び液中のカカオ脂凝固物の有無
を目視評価した。また、保存後の風味についても評価を
行った。結果を表1に併せて示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示されるように、プロピレングリコ
ールモノステアレートを添加したものについては、5℃
保存にて6カ月経過後もカカオ脂凝固物が発生せず、か
つ、良好な風味を維持していた。これに対し、乳化剤と
してシュークロースモノステアレート,デカグリセリン
モノステアレートをそれぞれ0.05重量%添加したも
のは風味は良好であったが、カカオ脂凝固物が多量に発
生した。また、シュークロースモノステアレートを0.
3重量%添加したものは、カカオ脂凝固物の発生量はや
や少なかったものの、明らかに異味異臭が感じられた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレングリコール脂肪酸エステルを
    含有せしめたことを特徴とするカカオ脂含有飲料。
JP4162168A 1992-05-27 1992-05-27 カカオ脂含有飲料 Pending JPH05328902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4162168A JPH05328902A (ja) 1992-05-27 1992-05-27 カカオ脂含有飲料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4162168A JPH05328902A (ja) 1992-05-27 1992-05-27 カカオ脂含有飲料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05328902A true JPH05328902A (ja) 1993-12-14

Family

ID=15749319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4162168A Pending JPH05328902A (ja) 1992-05-27 1992-05-27 カカオ脂含有飲料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05328902A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4888194A (en) Shelf-stable aseptic dairy product
EP0297690B1 (en) Edible spread and process for the preparation thereof
IE872227L (en) Sweetmeat manufacture.
US4882187A (en) Edible spread and process for the preparation thereof
KR100520471B1 (ko) 함수 초콜릿류의 제조방법
EP0609465B1 (en) Custard cream
JP4440843B2 (ja) 飲用チョコレート
JP4882749B2 (ja) 水中油型乳化物
TWI673005B (zh) 攪拌複合奶油
JPH1156283A (ja) ホイップクリーム用組成物
JP2000333602A (ja) 水中油型乳化油脂組成物
JP3440545B2 (ja) ミルクコーヒー用乳化剤組成物およびミルクコーヒー飲料の製造法
US20220225628A1 (en) Functionalized non-dairy base and method for producing non-dairy analogs
WO2004062384A1 (ja) O/w型乳化物及びこれを用いた食品の製造法
US20210400994A1 (en) Squeezable spread containing butter and methods of making the same
JPS63178839A (ja) 水中油型乳化油脂組成物
JP2537655B2 (ja) 保存中に脂肪分離のない乳類飲料及びその製造法
JP4195545B2 (ja) 水中油型乳化物
JP2003052310A (ja) チョコレート冷菓及びこれに用いるチョコレート冷菓ミックス
JPH05328902A (ja) カカオ脂含有飲料
JPH07255376A (ja) 酸性デザート用水中油型乳化油脂組成物
JP3429635B2 (ja) 起泡性水中油型乳化物及びホイップドクリーム
JPS61242567A (ja) 缶入乳飲料
JP2012075430A (ja) カスタード風味を呈する起泡性水中油型乳化油脂組成物
JPH069477B2 (ja) 低脂肪起泡水中油型乳化脂