JPH05328507A - 移動体の無接触給電設備 - Google Patents
移動体の無接触給電設備Info
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- JPH05328507A JPH05328507A JP4129177A JP12917792A JPH05328507A JP H05328507 A JPH05328507 A JP H05328507A JP 4129177 A JP4129177 A JP 4129177A JP 12917792 A JP12917792 A JP 12917792A JP H05328507 A JPH05328507 A JP H05328507A
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- Japan
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- coil
- rail
- movable body
- contact
- power supply
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 移動体に無接触で安定して給電できる無接触
給電設備を提供する。 【構成】 案内レールBに沿って、高周波の正弦波共振
インバータに接続された誘導線路34を敷設し、案内レー
ルBに案内される車体Vに、断面がH形状のフェライト
35の凹部に上下面に渡ってリッツ線を巻いて形成した3
個のコイル36をフェライト板37に取付け、これらコイル
36の上下面が誘導線路34に沿い、コイル36間のほぼ中心
が上下一対の各誘導線路34の中央に位置するように取付
ける。 【効果】 コイル36間のほぼ中心が各誘導線路34に位置
して固定したことで、誘導線路34に通電(交流)される
と、透磁率の高いフェライト板37と3個のフェライト35
に磁路が生じ、各コイル36に効率よく起電力が誘起さ
れ、効率よく無接触で車体Vに給電できる。
給電設備を提供する。 【構成】 案内レールBに沿って、高周波の正弦波共振
インバータに接続された誘導線路34を敷設し、案内レー
ルBに案内される車体Vに、断面がH形状のフェライト
35の凹部に上下面に渡ってリッツ線を巻いて形成した3
個のコイル36をフェライト板37に取付け、これらコイル
36の上下面が誘導線路34に沿い、コイル36間のほぼ中心
が上下一対の各誘導線路34の中央に位置するように取付
ける。 【効果】 コイル36間のほぼ中心が各誘導線路34に位置
して固定したことで、誘導線路34に通電(交流)される
と、透磁率の高いフェライト板37と3個のフェライト35
に磁路が生じ、各コイル36に効率よく起電力が誘起さ
れ、効率よく無接触で車体Vに給電できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体の無接触給電設
備、特にレール軌道に案内されて荷を搬送する自走搬送
台車の無接触給電設備に関するものである。
備、特にレール軌道に案内されて荷を搬送する自走搬送
台車の無接触給電設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の移動体およびその給電装置を、図
7および図8に基づいて説明する。移動体としての搬送
用車体Vは、駆動トロリー1A、従動トロリー1B、および
これらトロリー1A,1Bにて支持される物品搬送用キャリ
ア1Cから構成され、この車体Vを移動自在に案内する案
内レールBとが設けられている。
7および図8に基づいて説明する。移動体としての搬送
用車体Vは、駆動トロリー1A、従動トロリー1B、および
これらトロリー1A,1Bにて支持される物品搬送用キャリ
ア1Cから構成され、この車体Vを移動自在に案内する案
内レールBとが設けられている。
【0003】駆動トロリー1Aは、案内レールBの上部に
係合する走行用車輪2、案内レールBの下部に両横側か
ら接触する振れ止めローラ3、および集電子ユニットD
を備え、走行用車輪2が減速機付電動モータ4にて駆動
される。また従動トロリー1Bは、案内レールBの上部に
係合する走行用車輪5、および案内レールBの下部に両
横側から接触する振れ止めローラ6を備えている。
係合する走行用車輪2、案内レールBの下部に両横側か
ら接触する振れ止めローラ3、および集電子ユニットD
を備え、走行用車輪2が減速機付電動モータ4にて駆動
される。また従動トロリー1Bは、案内レールBの上部に
係合する走行用車輪5、および案内レールBの下部に両
横側から接触する振れ止めローラ6を備えている。
【0004】案内レールBは、その上部に車輪案内部
7、その下部にローラ案内部8を備え、横一側部に連結
される支持枠9によって、天井などから吊り下げ状態に
支持され、また案内レールBの支持枠9が取り付けられ
た側部とは他方の側部に、通電レールユニットUが取り
付けられている。
7、その下部にローラ案内部8を備え、横一側部に連結
される支持枠9によって、天井などから吊り下げ状態に
支持され、また案内レールBの支持枠9が取り付けられ
た側部とは他方の側部に、通電レールユニットUが取り
付けられている。
【0005】この通電レールユニットUは、電力を3相
交流にて車体Vに供給し、かつ走行制御用信号を車体V
に伝達するために設けられたものであって、4本の通電
レールLを備え、各通電レールLを並列状態に支持する
レール支持枠10が案内レールBに設けた上下一対の係止
部11に係止された状態でビス止めされている。
交流にて車体Vに供給し、かつ走行制御用信号を車体V
に伝達するために設けられたものであって、4本の通電
レールLを備え、各通電レールLを並列状態に支持する
レール支持枠10が案内レールBに設けた上下一対の係止
部11に係止された状態でビス止めされている。
【0006】通電レールLは、図8(b) に拡大して示す
ように、銅などの導電材にて形成されるレール本体12
と、合成樹脂などの非導電材にて形成されるホルダー13
とからなり、ホルダー13には、レール本体12の両横側部
から集電子側に突設される一対の防護壁部が備えられ、
またレール本体12の集電子接触面が、レール横巾方向中
央側ほど奥側に位置する凹入面に形成されている。
ように、銅などの導電材にて形成されるレール本体12
と、合成樹脂などの非導電材にて形成されるホルダー13
とからなり、ホルダー13には、レール本体12の両横側部
から集電子側に突設される一対の防護壁部が備えられ、
またレール本体12の集電子接触面が、レール横巾方向中
央側ほど奥側に位置する凹入面に形成されている。
【0007】集電子ユニットDは、図7に示すように、
各通電レールLのそれぞれに一対の集電子14を備え、1
つの通電レールLに対する一対の集電子14が、車体Vの
前後方向に間隔を隔てて位置され、車体前方の4つの集
電子14が、1つのユニットにまとめられ、同様に車体後
方の4つの集電子14が1つのユニットにまとめられてい
る。
各通電レールLのそれぞれに一対の集電子14を備え、1
つの通電レールLに対する一対の集電子14が、車体Vの
前後方向に間隔を隔てて位置され、車体前方の4つの集
電子14が、1つのユニットにまとめられ、同様に車体後
方の4つの集電子14が1つのユニットにまとめられてい
る。
【0008】上記構成により、移動体の車体Vは、案内
レールBの通電レールユニットUの通電レールLから集
電子14を介して給電され、給電された減速機付電動モー
タ4にて走行用車輪2が駆動され、案内レールBに案内
されて移動する。
レールBの通電レールユニットUの通電レールLから集
電子14を介して給電され、給電された減速機付電動モー
タ4にて走行用車輪2が駆動され、案内レールBに案内
されて移動する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の移動体の給電設備では、通電レールLのレール本体
12と集電子14は互いの接触により磨耗するため、メンテ
ナンスが不可欠でおり、またゴミがでるという問題があ
った。さらに通電レールLの導電材(レール本体12)が
露出するため、感電する危険があり、さらにスパークが
発生するため、防爆エリアでは使用できないという問題
があった。
来の移動体の給電設備では、通電レールLのレール本体
12と集電子14は互いの接触により磨耗するため、メンテ
ナンスが不可欠でおり、またゴミがでるという問題があ
った。さらに通電レールLの導電材(レール本体12)が
露出するため、感電する危険があり、さらにスパークが
発生するため、防爆エリアでは使用できないという問題
があった。
【0010】このような問題を解決するため、図9に示
すような、無接触の給電設備が提案されている。図9の
無接触の給電設備は、移動体の充電ステーションに固定
した1次コア21と、このステーションに停止した移動体
22の下部に垂設した2次コア23がギャップ長gで対向し
て磁路を設け、電力を伝達するように構成されている。
すなわち、充電ステーションに設けられた1次側コア21
に巻かれたコイル24に交流電流が通電されると、2次側
コア23に巻かれたコイル25に起電力が発生し、このコイ
ル25に発生した交流電流は交流−直流変換部26を介して
バッテリ27へ供給され、バッテリ27が充電される。この
バッテリ27を駆動電源として移動体22は走行用車輪28を
駆動して走行する。
すような、無接触の給電設備が提案されている。図9の
無接触の給電設備は、移動体の充電ステーションに固定
した1次コア21と、このステーションに停止した移動体
22の下部に垂設した2次コア23がギャップ長gで対向し
て磁路を設け、電力を伝達するように構成されている。
すなわち、充電ステーションに設けられた1次側コア21
に巻かれたコイル24に交流電流が通電されると、2次側
コア23に巻かれたコイル25に起電力が発生し、このコイ
ル25に発生した交流電流は交流−直流変換部26を介して
バッテリ27へ供給され、バッテリ27が充電される。この
バッテリ27を駆動電源として移動体22は走行用車輪28を
駆動して走行する。
【0011】しかし、このような構成では、一旦充電ス
テーションで停止しないと、充電されないため、作業効
率が悪く、また1次コア21を走行路に沿って敷設すれば
このような問題は解決されるが、製作が困難であり、コ
スト的に不可能であった。さらに、ギャップ長gの変化
により1次側のインダクタンスが大きく変化するため、
1次側電流値が大きく変化し、2次側電圧値が大きく変
化することから、過電流、過電圧が発生し、保護装置が
動作して給電できないことがあった。
テーションで停止しないと、充電されないため、作業効
率が悪く、また1次コア21を走行路に沿って敷設すれば
このような問題は解決されるが、製作が困難であり、コ
スト的に不可能であった。さらに、ギャップ長gの変化
により1次側のインダクタンスが大きく変化するため、
1次側電流値が大きく変化し、2次側電圧値が大きく変
化することから、過電流、過電圧が発生し、保護装置が
動作して給電できないことがあった。
【0012】本発明は上記問題を解決するものであり、
無接触で、安全に、かつ安定して給電できる移動体の無
接触給電設備を提供することを目的とするものである。
無接触で、安全に、かつ安定して給電できる移動体の無
接触給電設備を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
本発明の移動体の無接触給電設備は、移動体が移動する
レール軌道の横一側部に沿って水平方向に突設した上下
一対のハンガーの先端に、高周波の正弦波電流を流す誘
導線路を張設し、前記移動体に、断面がE形状の磁性部
材の上部、中央、下部の各突部に上下面に渡ってコイル
を巻いて形成したコイルを、このコイルの上下面が前記
誘導線路に沿い、かつこの磁性部材の上下の各凹部のほ
ぼ中心が前記各誘導線路に位置して固定したことを特徴
とするものである。
本発明の移動体の無接触給電設備は、移動体が移動する
レール軌道の横一側部に沿って水平方向に突設した上下
一対のハンガーの先端に、高周波の正弦波電流を流す誘
導線路を張設し、前記移動体に、断面がE形状の磁性部
材の上部、中央、下部の各突部に上下面に渡ってコイル
を巻いて形成したコイルを、このコイルの上下面が前記
誘導線路に沿い、かつこの磁性部材の上下の各凹部のほ
ぼ中心が前記各誘導線路に位置して固定したことを特徴
とするものである。
【0014】
【作用】上記発明の構成により、コイルを移動体に磁性
部材の上下の各凹部のほぼ中心が各誘導線路に位置して
固定したことで、誘導線路に通電(交流)されると、磁
性部材の上部と中央の突部、下部と中央の突部に磁路が
生じ、さらにこの上部、中央、下部の突部にコイルを巻
くことによって、効率よくコイルに起電力が誘起され、
よって無接触で効率よく車体に給電される。また、コイ
ルはレール軌道のカーブ部でも誘導線路に接触すること
なく、移動体はカーブ部をスムーズに曲がることができ
る。
部材の上下の各凹部のほぼ中心が各誘導線路に位置して
固定したことで、誘導線路に通電(交流)されると、磁
性部材の上部と中央の突部、下部と中央の突部に磁路が
生じ、さらにこの上部、中央、下部の突部にコイルを巻
くことによって、効率よくコイルに起電力が誘起され、
よって無接触で効率よく車体に給電される。また、コイ
ルはレール軌道のカーブ部でも誘導線路に接触すること
なく、移動体はカーブ部をスムーズに曲がることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、従来例の図7および図8と同一の構成に
は同一の符号を付して説明を省略する。
明する。なお、従来例の図7および図8と同一の構成に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0016】図1は本発明の移動体の無接触給電設備の
側面図、図2は本発明の移動体の無接触給電設備の移動
体の一部断面正面図である。本発明の移動体の無接触給
電設備は、案内レールBでは、従来例の通電レールユニ
ットUに替えて誘導線路ユニットXを設け、車体Vで
は、従来例の集電子ユニットDに替えてピックアップユ
ニットPを設け、さらに電源装置Mを設けて構成されて
いる。
側面図、図2は本発明の移動体の無接触給電設備の移動
体の一部断面正面図である。本発明の移動体の無接触給
電設備は、案内レールBでは、従来例の通電レールユニ
ットUに替えて誘導線路ユニットXを設け、車体Vで
は、従来例の集電子ユニットDに替えてピックアップユ
ニットPを設け、さらに電源装置Mを設けて構成されて
いる。
【0017】誘導線路ユニットXは、案内レールBの横
一側部に案内レールBに沿って所定間隔置きに上下一対
のハンガー31が垂直に突設されたブラケット32が取り付
けられ、各ハンガー31の先端には案内レールBに沿って
樹脂製のダクト33が張設され、各ダクト33には、始端が
電源装置Mに接続され、終端が接続された通電方向の異
なるループ状の誘導線路34が敷設されて構成されてい
る。この誘導線路34は、絶縁した細い素線を集めて形成
した撚線(以下、リッツ線と呼ぶ)を絶縁体、たとえば
樹脂材によりカバーして構成されている。
一側部に案内レールBに沿って所定間隔置きに上下一対
のハンガー31が垂直に突設されたブラケット32が取り付
けられ、各ハンガー31の先端には案内レールBに沿って
樹脂製のダクト33が張設され、各ダクト33には、始端が
電源装置Mに接続され、終端が接続された通電方向の異
なるループ状の誘導線路34が敷設されて構成されてい
る。この誘導線路34は、絶縁した細い素線を集めて形成
した撚線(以下、リッツ線と呼ぶ)を絶縁体、たとえば
樹脂材によりカバーして構成されている。
【0018】また、ピックアップユニットPは、図3に
示すように、断面がH形の横方向(図2において案内レ
ールBに沿う方向)に長い、磁性部材であるフェライト
35に、上下面の凹部に渡って、たとえば10〜20ターンの
上記リッツ線を巻いて形成した3個のピックアップコイ
ル36を、これらピックアップコイル36のフェライト35の
車体V側側部がそれぞれフェライト板37の側面の上部、
中央、下部に横方向に位置するように取付け、フェライ
ト板37の両端に板状の取付け部材38を垂直に取付けて構
成されている。このフェライト板37とフェライト35の構
成により断面がE形状の磁性部材が構成されている。ま
た取付け部材38には、図3(c) に示すように、両端が半
円状の縦長の取付け孔38Aが設けられている。この取付
け部材38と、車体Vから案内レールB側に突出された一
対の支持部材39を、それぞれの取付け孔38A,39A間を
貫通したボルト40Aにより連結し、図5に示すように、
ピックアップユニットPのピックアップコイル36が誘導
線路34に沿い、かつピックアップユニットPのE形状の
磁性部材の上下の各凹分のほぼ中心に各誘導線路34が位
置するように、上下方向に移動させて調整し、ピックア
ップユニットPを矢印で示すように回転させて調整し、
ナット40Bを締めつけることで、車体Vに固定してい
る。誘導線路34に通電(交流)されると、ピックアップ
コイル36に起電力が発生する。
示すように、断面がH形の横方向(図2において案内レ
ールBに沿う方向)に長い、磁性部材であるフェライト
35に、上下面の凹部に渡って、たとえば10〜20ターンの
上記リッツ線を巻いて形成した3個のピックアップコイ
ル36を、これらピックアップコイル36のフェライト35の
車体V側側部がそれぞれフェライト板37の側面の上部、
中央、下部に横方向に位置するように取付け、フェライ
ト板37の両端に板状の取付け部材38を垂直に取付けて構
成されている。このフェライト板37とフェライト35の構
成により断面がE形状の磁性部材が構成されている。ま
た取付け部材38には、図3(c) に示すように、両端が半
円状の縦長の取付け孔38Aが設けられている。この取付
け部材38と、車体Vから案内レールB側に突出された一
対の支持部材39を、それぞれの取付け孔38A,39A間を
貫通したボルト40Aにより連結し、図5に示すように、
ピックアップユニットPのピックアップコイル36が誘導
線路34に沿い、かつピックアップユニットPのE形状の
磁性部材の上下の各凹分のほぼ中心に各誘導線路34が位
置するように、上下方向に移動させて調整し、ピックア
ップユニットPを矢印で示すように回転させて調整し、
ナット40Bを締めつけることで、車体Vに固定してい
る。誘導線路34に通電(交流)されると、ピックアップ
コイル36に起電力が発生する。
【0019】電源装置Mと車体(移動体)Vの回路構成
を図4の回路図にしたがって説明する。電源装置Mは、
AC200 V3相の交流電源41と、コンバータ42と、正弦
波共振インバータ43と、過電流保護用のトランジスタ44
およびダイオード45とを備えている。コンバータ42は全
波整流用のダイオード46と、フィルタを構成するコイル
47とコンデンサ48と抵抗49とこの抵抗49を短絡するトラ
ンジスタ50とから構成され、正弦波共振インバータ43
は、図中に示すように交互に発振される矩形波信号によ
り駆動されるトランジスタ51,52と、電流制限用のコイ
ル53と、トランジスタ51,52に接続される電流供給用の
コイル54と、誘導線路34と並列共振回路を形成するコン
デンサ55とから構成されている。なお、トランジスタ制
御装置は省略している。
を図4の回路図にしたがって説明する。電源装置Mは、
AC200 V3相の交流電源41と、コンバータ42と、正弦
波共振インバータ43と、過電流保護用のトランジスタ44
およびダイオード45とを備えている。コンバータ42は全
波整流用のダイオード46と、フィルタを構成するコイル
47とコンデンサ48と抵抗49とこの抵抗49を短絡するトラ
ンジスタ50とから構成され、正弦波共振インバータ43
は、図中に示すように交互に発振される矩形波信号によ
り駆動されるトランジスタ51,52と、電流制限用のコイ
ル53と、トランジスタ51,52に接続される電流供給用の
コイル54と、誘導線路34と並列共振回路を形成するコン
デンサ55とから構成されている。なお、トランジスタ制
御装置は省略している。
【0020】また車体Vは、ピックアップコイル36に並
列に、このピックアップコイル36と誘導線路34の周波数
に共振する共振回路を構成するコンデンサ56を設け、こ
の共振回路のコンデンサ56に並列に整流用のダイオード
57を接続し、このダイオード57に出力を所定電圧に制御
する安定化電源回路58を接続し、この安定化電源回路58
に負荷、たとえばインバータ63を介してモータ4を接続
して構成している。安定化電源回路58は、電流制限用の
コイル59と出力調整用トランジスタ60と、フィルタを構
成するダイオード61およびコンデンサ62から構成されて
いる。なお、トランジスタ制御装置は省略している。
列に、このピックアップコイル36と誘導線路34の周波数
に共振する共振回路を構成するコンデンサ56を設け、こ
の共振回路のコンデンサ56に並列に整流用のダイオード
57を接続し、このダイオード57に出力を所定電圧に制御
する安定化電源回路58を接続し、この安定化電源回路58
に負荷、たとえばインバータ63を介してモータ4を接続
して構成している。安定化電源回路58は、電流制限用の
コイル59と出力調整用トランジスタ60と、フィルタを構
成するダイオード61およびコンデンサ62から構成されて
いる。なお、トランジスタ制御装置は省略している。
【0021】上記電源装置Mと誘導線路34と車体Vの回
路構成による作用を説明する。まず、交流電源41から出
力されるAC200 V3相の交流はコンバータ42により直
流に変換され、正弦波共振インバータ43により高周波、
たとえば10kHz の正弦波に変換されて誘導線路34に供給
される。この誘導線路34に発生する磁束により、誘導線
路34の周波数に共振する案内レールB上に位置する車体
Vのピックアップコイル36に大きな起電力が発生し、こ
の起電力により発生した交流電流はダイオード57で整流
され、安定化電源回路58により所定の電圧に整圧されて
インバータ63を介して減速機付電動モータ4に供給さ
れ、移動体の車体Vは、給電されたこのモータ4により
走行用車輪2が駆動され、案内レールBに案内されて移
動する。
路構成による作用を説明する。まず、交流電源41から出
力されるAC200 V3相の交流はコンバータ42により直
流に変換され、正弦波共振インバータ43により高周波、
たとえば10kHz の正弦波に変換されて誘導線路34に供給
される。この誘導線路34に発生する磁束により、誘導線
路34の周波数に共振する案内レールB上に位置する車体
Vのピックアップコイル36に大きな起電力が発生し、こ
の起電力により発生した交流電流はダイオード57で整流
され、安定化電源回路58により所定の電圧に整圧されて
インバータ63を介して減速機付電動モータ4に供給さ
れ、移動体の車体Vは、給電されたこのモータ4により
走行用車輪2が駆動され、案内レールBに案内されて移
動する。
【0022】このように、無接触で車体Vに給電するこ
とができ、よって従来のような通電レールLの磨耗、ゴ
ミの発生を無くすことができ、メンテナンスフリーを実
現することができる。またピックアップユニットPをそ
の磁性部材の上下の各凹部のほぼ中心が各誘導線路34に
位置して固定したことで、図5に示すように、誘導線路
に通電(交流)されると、透磁率の高いフェライト板37
と3個のフェライト35に磁路が生じ、各ピックアップコ
イル36に効率よく起電力が誘起され、効率よく給電でき
る。また各ピックアップコイル36は案内レールBのカー
ブ部でも誘導線路34に接触することなく、車体Vはカー
ブ部をスムーズに曲がることができる。また、断面がH
形のフェライト35に、上下面の凹部に渡って、リッツ線
を巻いてピックアップコイル36を形成することにより、
両端の凸部によってリッツ線が保持されることでリッツ
線が巻きやすくなり、作業能率を上げることができる。
とができ、よって従来のような通電レールLの磨耗、ゴ
ミの発生を無くすことができ、メンテナンスフリーを実
現することができる。またピックアップユニットPをそ
の磁性部材の上下の各凹部のほぼ中心が各誘導線路34に
位置して固定したことで、図5に示すように、誘導線路
に通電(交流)されると、透磁率の高いフェライト板37
と3個のフェライト35に磁路が生じ、各ピックアップコ
イル36に効率よく起電力が誘起され、効率よく給電でき
る。また各ピックアップコイル36は案内レールBのカー
ブ部でも誘導線路34に接触することなく、車体Vはカー
ブ部をスムーズに曲がることができる。また、断面がH
形のフェライト35に、上下面の凹部に渡って、リッツ線
を巻いてピックアップコイル36を形成することにより、
両端の凸部によってリッツ線が保持されることでリッツ
線が巻きやすくなり、作業能率を上げることができる。
【0023】また誘導線路34の長さはピックアップコイ
ル36の長さに比較して格段に長いため、たとえば誘導線
路34の長さ100 mに対してピックアップコイル36の長さ
10〜15cmであるため、誘導線路34の1次側インダクタ
ンスはほぼ一定となり、また電源装置Mのコンデンサ55
と誘導線路34は共振回路を構成していることから、誘導
線路34にほぼ一定の大きな電流値で、高周波で正弦波の
1次側電流を流すことができ、またピックアップコイル
36の2次側が共振回路となることで、図6に示すよう
に、共振周波数fo で2次側に大きな電圧v(図中では
1000〜2000V)が発生し、誘導線路34とピックアップコ
イル36間のギャップ長が変化しても、誘導線路34の周波
数が多少変動しても、さらに2次側の共振周波数が誘導
線路34の周波数から多少変動しても、周波数f1 〜f2
の範囲では所定値(図中では300 V)以上の2次側電圧
を発生することができ、よって大きな電力を安定して供
給することができる。したがって、ギャップ長の調整を
ラフに行え、作業性がよくなり製作を容易にすることが
できる。また1次側にコアが不要となることで、容易に
低コストで線路を敷設することができる。
ル36の長さに比較して格段に長いため、たとえば誘導線
路34の長さ100 mに対してピックアップコイル36の長さ
10〜15cmであるため、誘導線路34の1次側インダクタ
ンスはほぼ一定となり、また電源装置Mのコンデンサ55
と誘導線路34は共振回路を構成していることから、誘導
線路34にほぼ一定の大きな電流値で、高周波で正弦波の
1次側電流を流すことができ、またピックアップコイル
36の2次側が共振回路となることで、図6に示すよう
に、共振周波数fo で2次側に大きな電圧v(図中では
1000〜2000V)が発生し、誘導線路34とピックアップコ
イル36間のギャップ長が変化しても、誘導線路34の周波
数が多少変動しても、さらに2次側の共振周波数が誘導
線路34の周波数から多少変動しても、周波数f1 〜f2
の範囲では所定値(図中では300 V)以上の2次側電圧
を発生することができ、よって大きな電力を安定して供
給することができる。したがって、ギャップ長の調整を
ラフに行え、作業性がよくなり製作を容易にすることが
できる。また1次側にコアが不要となることで、容易に
低コストで線路を敷設することができる。
【0024】さらに誘導線路34とピックアップコイル36
に絶縁体でカバーされたリッツ線を使用することによ
り、導電部の露出がなくなり、安全性を高めることがで
き、またスパークがでなくなることから、火災などの危
険がなくなり、また防爆エリアでも使用することが可能
となる。さらに、誘導線路34には正弦波が給電されるこ
とにより、高調波が発生せず、ラジオノイズの発生を無
くすことができる。
に絶縁体でカバーされたリッツ線を使用することによ
り、導電部の露出がなくなり、安全性を高めることがで
き、またスパークがでなくなることから、火災などの危
険がなくなり、また防爆エリアでも使用することが可能
となる。さらに、誘導線路34には正弦波が給電されるこ
とにより、高調波が発生せず、ラジオノイズの発生を無
くすことができる。
【0025】なお、本実施例では、2本の誘導線路34を
案内レールBに敷設する構成としているが、案内レール
Bに2本以上の誘導線路34を敷設して、パワーアップを
図ることができる。
案内レールBに敷設する構成としているが、案内レール
Bに2本以上の誘導線路34を敷設して、パワーアップを
図ることができる。
【0026】また、本実施例では、左右方向に移動する
車体Vについて記載しているが、レール軌道に沿って上
下方向に移動する車体(移動体)にも、同様に適用で
き、同様の効果を期待することができる。
車体Vについて記載しているが、レール軌道に沿って上
下方向に移動する車体(移動体)にも、同様に適用で
き、同様の効果を期待することができる。
【0027】また、本実施例では、ピックアップユニッ
トPの取付け位置を取付け部材38の取付け孔38Aの構造
により調整できるよう構成しているが、このような構造
に限らず、ピックアップユニットPの取付け位置を調整
できる構造であればよい。
トPの取付け位置を取付け部材38の取付け孔38Aの構造
により調整できるよう構成しているが、このような構造
に限らず、ピックアップユニットPの取付け位置を調整
できる構造であればよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
イルに起電力が発生し、移動体は走行中にも無接触で給
電されることによって、従来のような通電レールの磨
耗、ゴミを無くすことができ、メンテナンスフリーを実
現することができる。またコイルをその磁性部材の上下
の各凹部のほぼ中心が各誘導線路に位置して固定したこ
とによって、誘導線路に通電(交流)されると、磁性部
材の上部と中央の突部、下部と中央の突部に磁路が生
じ、さらにこの上部、中央、下部の突部にコイルを巻く
ことによって、効率よくコイルに起電力が発生し、よっ
て無接触で効率よく車体に給電することができる。ま
た、コイルはレール軌道のカーブ部でも誘導線路に接触
することなく、車体はカーブ部をスムーズに曲がること
ができる。さらに、線路に流される電流が正弦波なこと
により、高調波が発生せず、ラジオノイズの発生を無く
すことができる。また、1次側にコアが不要となること
で、容易に低コストで線路を敷設することができる。
イルに起電力が発生し、移動体は走行中にも無接触で給
電されることによって、従来のような通電レールの磨
耗、ゴミを無くすことができ、メンテナンスフリーを実
現することができる。またコイルをその磁性部材の上下
の各凹部のほぼ中心が各誘導線路に位置して固定したこ
とによって、誘導線路に通電(交流)されると、磁性部
材の上部と中央の突部、下部と中央の突部に磁路が生
じ、さらにこの上部、中央、下部の突部にコイルを巻く
ことによって、効率よくコイルに起電力が発生し、よっ
て無接触で効率よく車体に給電することができる。ま
た、コイルはレール軌道のカーブ部でも誘導線路に接触
することなく、車体はカーブ部をスムーズに曲がること
ができる。さらに、線路に流される電流が正弦波なこと
により、高調波が発生せず、ラジオノイズの発生を無く
すことができる。また、1次側にコアが不要となること
で、容易に低コストで線路を敷設することができる。
【図1】本発明の一実施例における移動体の無接触給電
設備の側面図である。
設備の側面図である。
【図2】同移動体の無接触給電設備の一部断面正面図で
ある。
ある。
【図3】同移動体の無接触給電設備のピックアップコイ
ルの平面図、正面図、側面図である。
ルの平面図、正面図、側面図である。
【図4】同移動体の無接触給電設備の回路構成図であ
る。
る。
【図5】同移動体の無接触給電設備のピックアップコイ
ル起電力発生の説明図である。
ル起電力発生の説明図である。
【図6】同移動体の無接触給電設備の2次側周波数−起
電力特性図である。
電力特性図である。
【図7】従来の移動体および給電装置の側面図である。
【図8】従来の移動体および給電装置の一部断面正面図
である。
である。
【図9】従来の移動体の無接触給電設備の構成図であ
る。
る。
V 搬送用車体 B 案内レール X 誘導線路ユニット P ピックアップユニット M 電源装置 34 誘導線路 35 フェライト 36 ピックアップコイル 37 フェライト板 38 取付け部材 39 支持部材 40 ボルト・ナット 43 正弦波共振インバータ 56 ピックアップコイルと共振回路を形成するコンデ
ンサ
ンサ
Claims (1)
- 【請求項1】 移動体が移動するレール軌道の横一側部
に沿って水平方向に突設した上下一対のハンガーの先端
に、高周波の正弦波電流を流す誘導線路を張設し、前記
移動体に、断面がE形状の磁性部材の上部、中央、下部
の各突部に上下面に渡ってコイルを巻いて形成したコイ
ルを、このコイルの上下面が前記誘導線路に沿い、かつ
この磁性部材の上下の各凹部のほぼ中心が前記各誘導線
路に位置して固定したことを特徴とする移動体の無接触
給電設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12917792A JP3295963B2 (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 移動体の無接触給電設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12917792A JP3295963B2 (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 移動体の無接触給電設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05328507A true JPH05328507A (ja) | 1993-12-10 |
JP3295963B2 JP3295963B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=15003048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12917792A Expired - Fee Related JP3295963B2 (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 移動体の無接触給電設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3295963B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101259155B1 (ko) * | 2010-06-16 | 2013-04-30 | 한국과학기술원 | 전기자동차용 집전장치 |
-
1992
- 1992-05-22 JP JP12917792A patent/JP3295963B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101259155B1 (ko) * | 2010-06-16 | 2013-04-30 | 한국과학기술원 | 전기자동차용 집전장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3295963B2 (ja) | 2002-06-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |