JPH05326988A - 赤外線検出器 - Google Patents

赤外線検出器

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JPH05326988A
JPH05326988A JP4152658A JP15265892A JPH05326988A JP H05326988 A JPH05326988 A JP H05326988A JP 4152658 A JP4152658 A JP 4152658A JP 15265892 A JP15265892 A JP 15265892A JP H05326988 A JPH05326988 A JP H05326988A
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JP
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dewar
bottom plate
infrared
package
infrared detector
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JP4152658A
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Naoko Iwasaki
直子 岩▲崎▼
Katsuhiro Ono
克弘 大野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/06Arrangements for eliminating effects of disturbing radiation; Arrangements for compensating changes in sensitivity
    • G01J5/061Arrangements for eliminating effects of disturbing radiation; Arrangements for compensating changes in sensitivity by controlling the temperature of the apparatus or parts thereof, e.g. using cooling means or thermostats
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/02002Arrangements for conducting electric current to or from the device in operations
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
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    • H01L31/02Details
    • H01L31/024Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】検出器動作時の冷却にともなう素子本体の熱応
力を増大させることなく、素子の効率的な冷却、外部か
らの光の侵入を防止できる赤外線検出器を得る。 【構成】デュワの内筒先端部1d上に、中央部が凸状に
なった底板5aを有するパッケージ5を設け、底板中央
部の凸上に赤外線検出素子6を載置固着した。また、パ
ッケージ底板をインバー合金、内筒先端部をコバール合
金あるいはインバー合金から構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は物体から放射される赤
外線を画像情報として検出する赤外線検出器に関し、特
に、デュワ内に収容されてデュワ外部から極低温に冷却
されて駆動する赤外線検出素子の搭載構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体シリコンのショットキー接合を利
用する赤外線の検出器はその接合バリアが低く室温動作
は困難であり、温度外乱を除去するため極低温(約80
Kの液体窒素温度)に冷却された状態で動作されなけれ
ばならない。そのため赤外線を透過する窓を備え、検出
素子の極低温冷却が可能な特別の構造のデュワと呼ばれ
る容器に素子本体を搭載して駆動させる。
【0003】図2は従来のこの種の赤外線検出器の構造
を示す断面図である。図において、1は内部を真空2に
保持したデュワで、入射赤外線3を透過させる透過窓1
aを気密に接合した外筒1bと、この外筒1bと一体化
され後述する冷却器挿入空間10を形成する内筒1cと
から構成されており、この内筒1cには極低温で熱伝導
が小さいホウケイ酸ガラスや金属チタン等のガラス、セ
ラミックまたは金属材が採用されている。4はコバール
合金で構成された内筒先端部1dに取り付けられた検出
素子搭載用のパッケージで、内筒先端部1dのデュワ内
面に固着して取り付けられた窒化アルミニウム(Al
N)または炭化珪素(SiC)から成る底板4aと、こ
の底板4aの周辺に取り付けられた検出素子からの電気
信号を外部に取り出すターミナル11を設けたアルミナ
(Al2 O3 )またはムライト(Al2 O3 :SiO2
=1:1)から成るフレーム4bとから構成されてい
る。6は半導体赤外線検出素子で、6a,6bは赤外線
検出素子6を構成する半導体基板の第1の主面,第2の
主面であり、第1の主面6aに赤外線受光素子と外受光
素子からの信号を読み出す読み出し機構が形成されてい
る。そしてこの赤外線検出素子6は第1の主面6aがパ
ッケージの底板4aと対向するよう配設され、パッケー
ジ4のフレーム4bに固着されてデュワ1内に取り付け
られている。7は赤外線検出素子6等を覆うようにフレ
ーム4bに取り付けられたコールドシールドで、入射赤
外線の迷光遮蔽壁を形成する。14は赤外線検出素子6
の信号出力部とパッケージ4の内部に形成された内部金
属リードとを電気的に接続する金属配線である。8はパ
ッケージの内部配線で、上記フレーム4bのターミナル
11から金属配線12を介して内筒1cの側壁に沿って
配設され、さらに金属配線13を介してガラスハーメチ
ックで封止され外筒1bを貫通する外部端子9を経てデ
ュワ1外部に導出される。10は内筒1cによって形成
された冷却器挿入空間である。
【0004】次に、このような赤外線検出器の動作につ
いて説明する。赤外線透過窓1aを通してデュワ内に入
射した赤外線3は半導体検出素子6の裏面側表面(基板
の第1の主面6a)に結像し、ここで赤外線の強弱に応
じてキャリア電荷を生じ、この電荷が同一素子内に集積
化された電荷転送部で読み出され、金属配線14、パッ
ケージの内部金属リード、ターミナル11、金属配線1
2、デュワ内部配線8、金属配線13、および外部端子
9を通って外部信号処理回路で画像情報として表示され
る。この検出器動作時にはデュワの冷却器挿入空間10
にジュール・トムソン型あるいはクローズドサイクル型
等の冷却器からなる冷却手段を挿入し、デュワ内筒の先
端部1dを通して検出素子6を80Kレベルに冷却す
る。
【0005】従来の赤外線検出器は以上のように構成さ
れているので、検出素子6を冷却するにはデュワ内筒の
先端部1d、パッケージ底板4a、フレーム4bが熱伝
達経路となり、さらに、検出素子6の周辺部のみをフレ
ーム4bに固着しているので熱抵抗が大きくなり、効率
の良い冷却を行う上で問題があった。
【0006】また、赤外線検出器を構成する各部材は室
温から極低温までの広い温度範囲で使用されることか
ら、各部材の材料としてはこれら温度条件での特性、耐
力や熱膨張のマッチング等を考慮して選定する必要があ
り、この選択が適当でないと、冷却時の熱膨張のミスマ
ッチによって発生する熱応力により検出素子6やパッケ
ージ底板4aに破損を引き起こす恐れがあった。
【0007】図4は図2に示した従来構造の素子周辺部
の右側半分の断面図であり、図において、図2と同一符
号は同一部分を示し、点Aは赤外線検出素子6の中央部
分、点A’は赤外線検出素子6とフレーム4bの接着部
分で、矢印は素子6の内部に発生する応力を表してい
る。そして、このデュワ1の内筒1c、その内筒先端部
1d、パッケージ4の底板4a、そのフレーム4b、赤
外線検出素子6およびコールドシールド7から成る複合
構造体が室温(300K)から極低温(77K)まで冷
却されたときに発生する、素子表面(図4中のAー
A’)のX方向(図4の横方向)の冷却収縮応力をグラ
フ化したものが図5である。図5に示すように、従来構
造では素子表面に発生する応力は2.9〜4.8kgf/m
2 である。ここで、応力の正の数は引っ張り応力、負
の数は圧縮応力を示している。普通、窒化アルミニウム
や炭化珪素等の脆性材料では引っ張り応力によって割れ
が発生するため、上述のように従来の素子構造では冷却
時に発生する熱応力によってパッケージ底板4aや検出
素子6に破損を引き起こす恐れがあった。
【0008】また、図3は特開平2−214158号公
報に開示された従来の他の赤外線検出器を示す断面構造
図であり、図において、21は内部を真空にしたデュワ
で、管部21aとその上端に形成された赤外光22を入
射させるための窓部21bとからなり、管部21aの凹
部には冷却手段23が挿入される。25はその周辺部が
支持部24に固着された赤外線検出素子で、26はその
基板である。26a,26bはそれぞれ基板26の第1
の主面,第2の主面で、第1の主面26aに赤外線受光
素子からの信号を読み出す読出し機構が形成されてお
り、この第1の主面26aが直接デュワ21の管部21
aの凹部上端の内面に載置固着されている。27は内部
金属リード、28は内部金属リード27と赤外線検出素
子を電気的に接続する金属配線、29は赤外線検出器2
5からの出力を引き出すための外部金属リード、30は
管部21aの内面に固着された金属リード、31はデュ
ワ21内の検出器25の出力信号を大気中に取り出すた
めの電極、32,33は金属リード29,30および電
極31間を相互に電気的に接続する金属配線である。
【0009】この赤外線検出器は、赤外線検出素子25
を構成する半導体基板26の第1の主面26aが直接デ
ュワ21の管部21aの凹部上端に載置固着されている
ため、冷却手段23と赤外線検出素子25との間の熱抵
抗の低減が図れ、冷却効率も大幅に向上でき、上記従来
例の構造の問題点は解決している。しかしながら、本構
造では赤外線検出素子25をパッケージ内に設けること
なく直接デュワの凹部に載置固着しているため、外部か
らデュワ内に侵入しデュワの内壁で反射した光が素子2
5の表面部(第1の主面26a)から侵入して雑音成分
となり、素子の特性が劣化するという問題があった。ま
た、素子をデュワ内に取り付ける際に素子を傷つける恐
れがあり、素子の信頼性が低下するという問題もあっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図2に
示した従来の赤外線検出器では、検出素子を冷却する際
に熱抵抗が大きくなり、効率の良い冷却を行う上で問題
があり、また、冷却時に熱膨張のミスマッチにより発生
する熱応力によって検出素子やパッケージ底板に破損を
引き起こす恐れがあるという問題があった。
【0011】また、図3に示した従来の他の赤外線検出
器では、外部からの光の侵入を防止することができず素
子の特性が劣化し、また、素子をデュワ内に取り付ける
際に素子を破損する恐れがあるという問題があった。
【0012】この発明は以上のような種々の問題点を解
消するためになされたもので、検出器動作時の冷却にと
もなう素子本体の熱応力を増大させることなく、素子の
効率的な冷却が可能で、外部からの光の侵入も防止で
き、しかもデュワ内への素子の配設も容易な赤外線検出
器を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる赤外線
検出器は、入射赤外線を透過する窓を有する外筒、およ
び該外筒と一体化され、冷却手段を挿入する空間を形成
する内筒とからなるデュワと、デュワ内に収容され、デ
ュワ外部から上記冷却手段により極低温に冷却されて駆
動する赤外線検出素子とを備えたものにおいて、デュワ
の内筒先端部上に、中央部が凸状になった底板を有する
パッケージを載置し、該パッケージの底板の凸上に赤外
線検出素子を載置固着したものである。また、この発明
に係る赤外線検出器は、上記のパッケージの底板をイン
バー合金から構成したものである。
【0014】また、さらにこの発明に係る赤外線検出器
は、入射赤外線を透過する窓を有する外筒、および該外
筒と一体化され、冷却手段を挿入する空間を形成する内
筒とからなるデュワと、デュワ内に収容され、デュワ外
部から上記冷却手段により極低温に冷却されて駆動する
赤外線検出素子とを備えたものにおいて、デュワの内筒
先端部をコバール合金またはインバー合金から構成し、
デュワの内筒先端部上にインバー合金からなる中央部が
凸状になった底板を有するパッケージを載置し、パッケ
ージの底板の凸上にシリコン赤外線検出素子を載置固着
したものである。
【0015】
【作用】この発明においては、赤外線検出素子がパッケ
ージ底板の凸状部に載置固着されているため、素子から
の発熱はパッケージの底板、デュワの内筒先端部を介し
て冷却手段に伝わり、効率のよい冷却が行える。また、
素子をパッケージ内に設けてデュワ内に配設しているた
め、外部からの光の侵入が防止され、素子をデュワ内に
取り付ける際の取扱いを容易とできる。また、この発明
においては中央部が凸状になったパッケージ底板をイン
バー合金で構成しているため、底板の加工が容易に行え
る。
【0016】さらにこの発明においては、素子がパッケ
ージ底板に載置固着されているため冷却効率が向上し、
さらにパッケージ底板をインバー合金、内筒先端部をコ
バール合金あるいはインバー合金で構成しているため、
底板の加工を容易に行える上、素子周辺部に発生する熱
応力も破損をもたらすことのない低いレベルに抑えられ
る。また、素子をパッケージ内に設けているため外部か
らの光の侵入を防止することができ、素子をデュワ内に
取り付ける際の取扱いも容易とできる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例による赤外線検出器の
構造を示す断面図である。図における各符号はそれぞれ
図2に示す従来と同一符号は同一の部分を示す。ただ
し、5はインバー合金(36%Ni−64%Fe)で構
成され中央部が凸状になった底板5aと、この底板5a
の周辺部に接着されたアルミナで構成されたフレーム5
bからなるパッケージである。本実施例では、デュワ1
の内筒先端部1dをコバール合金(29%Ni−17%
Co−54%Fe)から構成し、インバー合金で構成し
たパッケージの底板5aの中央部の凸上部分に直接に赤
外線検出素子6を載置固着して搭載しているのが特徴で
ある。
【0018】この構成材料の採用は、コンピュータを用
いたシミュレーション結果から得たものである。すなわ
ち、デュワ1の内筒1c、その先端部1d、パッケージ
5の底板5a、そのフレーム5b、赤外線検出素子6お
よびコールドシールド7から成る複合構造体が室温(3
00K)から極低温(77K)まで冷却されたときに発
生する冷却収縮応力を、各構成材料の種別をパラメータ
に有限要素法によるコンピュータ数値解により求め、と
くに赤外線検出素子6における応力の評価に着目して得
たものである。
【0019】図6に本実施例の赤外線検出器の素子表面
に発生する応力の分布を示す。図に示すように、解析結
果によると本実施例の素子表面に発生する応力は−2.
2〜4.0kgf/mm2 で、最大応力については図2に示す
従来の赤外線検出器で4.8kgf/mm2 であったものが、
この実施例の検出器においては4.0kgf/mm2 となり、
素子本体に発生する応力は従来の検出器と比べて低いレ
ベルに抑えられている。
【0020】さらに、赤外線検出素子の冷却は、図2に
示す従来構造ではパッケージ底板とフレームを介して行
われていたが、本実施例の赤外線検出器では、中央部が
凸になったパッケージ底板5a上に検出素子6を直接搭
載しているため、デュワ内筒の先端部1d、パッケージ
底板5aが熱伝達経路となり、効率の良い冷却を行うこ
とができる。
【0021】また、本実施例では底板5a,およびパッ
ケージ底板5aの周辺部に接着されたフレーム5bによ
りパッケージ5を構成し、底板5aの凸状部分に赤外線
検出素子6を載置固着しているため、デュワ1内に入射
し、デュワの内壁で反射した光が素子6の表面側6aか
ら入射することはなく、外部からの光の侵入を防止で
き、雑音を低減でき、素子の特性向上を図ることができ
る。
【0022】また、素子6をパッケージ5内に配設した
ため、素子6をデュワ1内に取り付ける際の素子の取扱
いが容易となり、素子の信頼性向上を図ることができ
る。また、さらに本実施例ではパッケージの底板5aを
インバー合金で構成しているため、底板の加工を容易に
行える。
【0023】さらに図1を用いて、本発明の他の実施例
による赤外線検出器の構造について説明する。図におけ
る各符号はそれぞれ従来の場合と同一の部分を示す。た
だし、5はインバー合金で構成され中央部が凸になった
底板5aと、底板5aの周辺部に接着されたアルミナで
構成されたフレーム5bとから成るパッケージである。
また、この実施例ではデュワ1の内筒先端部1dはイン
バー合金で構成している。
【0024】この構成材料の採用は、上記実施例と同
様、コンピュータを用いたシミュレーション結果から得
たものである。図7は本実施例の赤外線検出器の素子表
面に発生する応力の分布を示している。図に示すよう
に、解析結果によると本実施例の素子表面に発生する応
力は−3.6〜4.0kgf/mm2 で、最大応力は図2に示
す従来の赤外線検出器において4.8kgf/mm2 であった
ものが、この実施例の検出器においては4.0kgf/mm2
となり、素子本体に発生する応力は従来の検出器と比べ
て低いレベルに抑えられている。
【0025】また、本実施例の赤外線検出器において
も、上記実施例と同様に、冷却効率が高く、外部からの
光の侵入を防止でき、素子のデュワ内への取り付け、底
板形成の際の加工が容易なものが得られるという効果が
ある。
【0026】
【発明の効果】以上のようにこの発明による赤外線検出
器は、赤外線検出素子を中央部が凸になったパッケージ
の底板に直接搭載したので、動作時に素子を効率よく冷
却することができるという効果がある。さらに、底板を
インバー合金、内筒先端部をインバー合金あるいはコバ
ール合金から構成したので、極低温に冷却した場合の素
子接合部周辺に発生する応力を低減できるという効果が
ある。また、素子をパッケージ内を設けてこれをデュワ
内に配設したため、外部からの光の侵入を防止すること
ができ、デュワ内への素子の取り付けの際の素子の取扱
いも容易に行えるという効果がある。また、パッケージ
の底板をインバー合金から構成したため、底板の加工が
容易に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による赤外線検出器の断面図
である。
【図2】従来の赤外線検出器の断面図である。
【図3】従来の他の赤外線検出器の断面図である。
【図4】従来の赤外線検出器の素子周辺部の一部拡大図
である。
【図5】従来の赤外線検出器の素子表面に発生する応力
を示した図である。
【図6】本発明の一実施例による赤外線検出器の素子表
面に発生する応力を示した図である。
【図7】本発明の他の実施例による赤外線検出器の素子
表面に発生する応力を示した図である。
【符号の説明】
1 デュワ 1a 赤外線窓 1b 外筒 1c 内筒 1d 内筒先端部 2 真空 3 赤外線 5 パッケージ 5a 底板 5b フレーム 6 赤外線検出素子 6a 基板の第1の主面 6b 基板の第2の主面 7 コールドシールド 8 内部配線 9 外部端子 10 冷却器挿入空間 11 ターミナル 12 金属配線 13 金属配線 14 金属配線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】図2は従来のこの種の赤外線検出器の構造
を示す断面図である。図において、1は内部を真空2に
保持したデュワで、入射赤外線3を透過させる透過窓1
aを気密に接合した外筒1bと、この外筒1bと一体化
され後述する冷却器挿入空間10を形成する内筒1cと
から構成されており、この内筒1cには極低温で熱伝導
が小さいホウケイ酸ガラスや金属チタン等のガラス、セ
ラミックまたは金属材が採用されている。4はコバール
合金で構成された内筒先端部1dに取り付けられた検出
素子搭載用のパッケージで、内筒先端部1dのデュワ内
面に固着して取り付けられた窒化アルミニウム(Al
N)または炭化珪素(SiC)から成る底板4aと、こ
の底板4aの周辺に取り付けられた検出素子からの電気
信号を外部に取り出すターミナル11を設けたアルミナ
(Al2 O3 )またはムライト(Al2 O3 :SiO2
=1:1)から成るフレーム4bとから構成されてい
る。6は半導体赤外線検出素子で、6a,6bは赤外線
検出素子6を構成する半導体基板の第1の主面,第2の
主面であり、第1の主面6aに赤外線受光部とこの受光
からの信号を読み出す読み出し機構が形成されてい
る。そしてこの赤外線検出素子6は第1の主面6aがパ
ッケージの底板4aと対向するよう配設され、パッケー
ジ4のフレーム4bに固着されてデュワ1内に取り付け
られている。7は赤外線検出素子6等を覆うようにフレ
ーム4bに取り付けられたコールドシールドで、入射赤
外線の迷光遮蔽壁を形成する。14は赤外線検出素子6
の信号出力部とパッケージ4の内部に形成された内部金
属リードとを電気的に接続する金属配線である。8は
ュワの内部配線で、上記フレーム4bのターミナル11
から金属配線12を介して内筒1cの側壁に沿って配設
され、さらに金属配線13を介してガラスハーメチック
で封止され外筒1bを貫通する外部端子9を経てデュワ
1外部に導出される。10は内筒1cによって形成され
た冷却器挿入空間である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、図3は特開平2−214158号公
報に開示された従来の他の赤外線検出器を示す断面構造
図であり、図において、21は内部を真空にしたデュワ
で、管部21aとその上端に形成された赤外光22を入
射させるための窓部21bとからなり、管部21aの凹
部には冷却手段23が挿入される。26はその周辺部が
支持部24に固着された赤外線検出素子である。26
a,26bはそれぞれ赤外線検出素子26の第1の主
面,第2の主面で、第1の主面26aに赤外線受光
らの信号を読み出す読出し機構が形成されており、この
第1の主面26aが直接デュワ21の管部21aの凹部
上端の内面に載置固着されている。27は内部金属リー
ド、28は内部金属リード27と赤外線検出素子を電気
的に接続する金属配線、29は赤外線検出素子26から
の出力を引き出すための外部金属リード、30は管部2
1aの内面に固着された金属リード、31はデュワ21
内の検出素子26の出力信号をデュワ21外部に取り出
すための電極、32,33は金属リード29,30およ
び電極31間を相互に電気的に接続する金属配線であ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】この赤外線検出器は、赤外線検出素子2
の第1の主面26aが直接デュワ21の管部21aの凹
部上端に載置固着されているため、冷却手段23と赤外
線検出素子26との間の熱抵抗の低減が図れ、冷却効率
も大幅に向上でき、上記従来例の構造の問題点は解決し
ている。しかしながら、本構造では赤外線検出素子26
をパッケージ内に設けることなく直接デュワの凹部に載
置固着しているため、外部からデュワ内に侵入しデュワ
の内壁で反射した光が素子26の表面部(第1の主面2
6a)から侵入して雑音成分となり、素子の特性が劣化
するという問題があった。また、素子をデュワ内に取り
付ける際に素子を傷つける恐れがあり、素子の信頼性が
低下するという問題もあった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例による赤外線検出器の
構造を示す断面図である。図における各符号はそれぞれ
図2に示す従来と同一符号は同一の部分を示す。ただ
し、5はインバー合金(36%Ni−64%Fe)で構
成され中央部が凸状になった底板5aと、この底板5a
の周辺部に接着されたアルミナで構成されたフレーム5
bからなるパッケージである。本実施例では、デュワ1
の内筒先端部1dをコバール合金(29%Ni−17%
Co−54%Fe)から構成し、インバー合金で構成し
たパッケージの底板5aの中央部の凸部分に直接に赤
外線検出素子6を載置固着して搭載しているのが特徴で
ある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この構成材料の採用は、コンピュータを用
いたシミュレーション結果から得たものである。すなわ
ち、デュワ1の内筒1c、その先端部1d、パッケージ
5の底板5a、そのフレーム5b、赤外線検出素子6お
よびコールドシールド7から成る複合構造体が室温(3
00K)から極低温(77K)まで冷却されたときに発
生する冷却収縮応力を、各構成材料の種別をパラメータ
に有限要素法によるコンピュータ数値解析により求め、
とくに赤外線検出素子6における応力の評価に着目して
得たものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【発明の効果】以上のようにこの発明による赤外線検出
器は、赤外線検出素子を中央部が凸になったパッケージ
の底板に直接搭載したので、動作時に素子を効率よく冷
却することができるという効果がある。さらに、底板を
インバー合金、内筒先端部をインバー合金あるいはコバ
ール合金から構成したので、極低温に冷却した場合の素
子接合部周辺に発生する応力を低減できるという効果が
ある。また、素子をパッケージ内設けてこれをデュワ
内に配設したため、外部からの光の侵入を防止すること
ができ、デュワ内への素子の取り付けの際の素子の取扱
いも容易に行えるという効果がある。また、パッケージ
の底板をインバー合金から構成したため、底板の加工が
容易に行えるという効果がある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 デュワ 1a 赤外線窓 1b 外筒 1c 内筒 1d 内筒先端部 2 真空 3 赤外線 5 パッケージ 5a 底板 5b フレーム 6 赤外線検出素子 6a 素子の第1の主面 6b 素子の第2の主面 7 コールドシールド 8 内部配線 9 外部端子 10 冷却器挿入空間 11 ターミナル 12 金属配線 13 金属配線 14 金属配線
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射赤外線を透過する窓を有する外筒、
    および該外筒と一体化され、冷却手段を挿入する空間を
    形成する内筒とからなるデュワと、 該デュワ内に収容され、デュワ外部から上記冷却手段に
    より極低温に冷却されて駆動する赤外線検出素子とを備
    えた赤外線検出器において、 上記デュワの内筒先端部上に載置された、中央部が凸状
    になった底板を有するパッケージと、 該パッケージの底板の凸上に載置固着された上記赤外線
    検出素子とを備えたことを特徴とする赤外線検出器。
  2. 【請求項2】 前記パッケージの底板はインバー合金か
    らなることを特徴とする請求項1記載の赤外線検出器。
  3. 【請求項3】 入射赤外線を透過する窓を有する外筒、
    および該外筒と一体化され、冷却手段を挿入する空間を
    形成する内筒とからなるデュワと、 該デュワ内に収容され、デュワ外部から上記冷却手段に
    より極低温に冷却されて駆動する赤外線検出素子とを備
    えた赤外線検出器において、 コバール合金またはインバー合金からなる上記デュワの
    内筒先端部と、 上記デュワの内筒先端部上に載置された、インバー合金
    からなる中央部が凸状になった底板を有するパッケージ
    と、 該パッケージの底板の凸上に載置固着されたシリコン赤
    外線検出素子とを備えたことを特徴とする赤外線検出
    器。
JP4152658A 1992-05-19 1992-05-19 赤外線検出器 Pending JPH05326988A (ja)

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JP4152658A JPH05326988A (ja) 1992-05-19 1992-05-19 赤外線検出器
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EP19930107668 EP0570816B1 (en) 1992-05-19 1993-05-11 Infrared detector
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DE69312568T2 (de) 1998-03-05
DE69312568D1 (de) 1997-09-04
EP0570816A1 (en) 1993-11-24
EP0570816B1 (en) 1997-07-30

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