JPH05326249A - 超伝導コイル、その巻枠及びその製造方法 - Google Patents
超伝導コイル、その巻枠及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH05326249A JPH05326249A JP12611692A JP12611692A JPH05326249A JP H05326249 A JPH05326249 A JP H05326249A JP 12611692 A JP12611692 A JP 12611692A JP 12611692 A JP12611692 A JP 12611692A JP H05326249 A JPH05326249 A JP H05326249A
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- resin
- winding
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 超伝導コイルにおいては、超伝導線材間に隙
間があると線材に流れる電流の電磁力により線材が動き
クエンチ発生の原因となる。従って、巻枠の溝内に必要
な絶縁層を確実に形成させると共にその溝寸法精度を極
めて正確なものとして、超伝導巻線間に隙間の少い精密
な巻線を形成させることが必要である。本発明は、これ
らの要求に叶う超伝導コイル、その巻枠及びその製造方
法を提供することを目的としている。 【構成】 巻枠本体1に形成された巻線用溝2に常温硬
化タイプのエポキシ樹脂を注入する。樹脂注入に当って
は、溝2の外周部に対し必要に応じてテープイング処理
をおこなう。樹脂注入は内部に空気溜りができないよう
一方向からおこなう。注入樹脂が硬化後、必要な絶縁膜
厚と巻線用溝寸法、形状が得られるよう溝部を機械加工
する。
間があると線材に流れる電流の電磁力により線材が動き
クエンチ発生の原因となる。従って、巻枠の溝内に必要
な絶縁層を確実に形成させると共にその溝寸法精度を極
めて正確なものとして、超伝導巻線間に隙間の少い精密
な巻線を形成させることが必要である。本発明は、これ
らの要求に叶う超伝導コイル、その巻枠及びその製造方
法を提供することを目的としている。 【構成】 巻枠本体1に形成された巻線用溝2に常温硬
化タイプのエポキシ樹脂を注入する。樹脂注入に当って
は、溝2の外周部に対し必要に応じてテープイング処理
をおこなう。樹脂注入は内部に空気溜りができないよう
一方向からおこなう。注入樹脂が硬化後、必要な絶縁膜
厚と巻線用溝寸法、形状が得られるよう溝部を機械加工
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超伝導コイル及びその巻
枠とその製造方法に関する。
枠とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自由電子レーザー(FEL)などの超伝
導コイルでは超伝導線を巻線するための連続したリード
溝をもつ巻枠を使用する。その巻枠は、非絶縁体にリー
ド溝を加工し、その溝に巻線される超伝導線材の絶縁を
確保するための絶縁層を形成してつくられる。
導コイルでは超伝導線を巻線するための連続したリード
溝をもつ巻枠を使用する。その巻枠は、非絶縁体にリー
ド溝を加工し、その溝に巻線される超伝導線材の絶縁を
確保するための絶縁層を形成してつくられる。
【0003】一般的には、超伝導線材間に隙間ができる
と線材に流れる電流の電磁力によって線材が動き、超伝
導状態から常伝導状態となる、いわゆるクエンチが発生
し、コイル焼損の原因となる。
と線材に流れる電流の電磁力によって線材が動き、超伝
導状態から常伝導状態となる、いわゆるクエンチが発生
し、コイル焼損の原因となる。
【0004】この巻枠に対する絶縁の方法として一般的
には塗装とコーテング法があるが、いづれも次のような
問題があった。まず、塗装によるものでは、巻枠に対す
る巻線中に塗装の剥離が起ったり、塗装膜厚の不均一に
よる溝寸法精度の低下を生じる。
には塗装とコーテング法があるが、いづれも次のような
問題があった。まず、塗装によるものでは、巻枠に対す
る巻線中に塗装の剥離が起ったり、塗装膜厚の不均一に
よる溝寸法精度の低下を生じる。
【0005】次に、絶縁材をコーテングするやり方で
は、コーテング時に高温熱処理が必要なため巻枠に歪が
発生したり、リード溝底部の隅角にまるみがついてコー
ナー部が直角にならないのでその溝に超伝導平角線材を
精密に巻線することが困難となるなどの問題があった。
は、コーテング時に高温熱処理が必要なため巻枠に歪が
発生したり、リード溝底部の隅角にまるみがついてコー
ナー部が直角にならないのでその溝に超伝導平角線材を
精密に巻線することが困難となるなどの問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のもの
にみられた上述の問題点がなく、超伝導平角線が精密に
巻線された超伝導コイル、及びその為の巻枠とその製造
方法を提供することを課題としている。
にみられた上述の問題点がなく、超伝導平角線が精密に
巻線された超伝導コイル、及びその為の巻枠とその製造
方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、巻枠本体の
ヘリカル溝の表面を覆いコーナー部が直角に機械加工さ
れた樹脂層を形成させ、その上に超伝導平角線コイルを
積層して超伝導コイルを構成する。
ヘリカル溝の表面を覆いコーナー部が直角に機械加工さ
れた樹脂層を形成させ、その上に超伝導平角線コイルを
積層して超伝導コイルを構成する。
【0008】また、本発明では、巻枠本体の巻線用溝に
絶縁用樹脂を注入して硬化させたのち、硬化された樹脂
を機械加工して絶縁樹脂膜を形成し巻枠とする。
絶縁用樹脂を注入して硬化させたのち、硬化された樹脂
を機械加工して絶縁樹脂膜を形成し巻枠とする。
【0009】
【作用】本発明では、巻枠本体の巻線用溝の表面が機械
加工して形成した樹脂層によって覆われた絶縁層となっ
ているので所要の絶縁膜厚をもつと共に、正確な溝形状
をもつ巻枠とすることができ、超伝導平角線の精密巻線
が得られる。
加工して形成した樹脂層によって覆われた絶縁層となっ
ているので所要の絶縁膜厚をもつと共に、正確な溝形状
をもつ巻枠とすることができ、超伝導平角線の精密巻線
が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例に基いて具体
的に説明する。図1において、1は超伝導コイルを構成
する巻枠本体、2は同巻枠本体1に連続的に荒加工され
た巻線用溝で、同巻線用溝2の端部はウイグラコイル巻
線の折返し溝部3となっている。
的に説明する。図1において、1は超伝導コイルを構成
する巻枠本体、2は同巻枠本体1に連続的に荒加工され
た巻線用溝で、同巻線用溝2の端部はウイグラコイル巻
線の折返し溝部3となっている。
【0011】この巻枠本体1の巻線用溝2の外周部に必
要に応じて樹脂注入用のテープイング処理をおこなった
のち、常温硬化タイプのエポキシ樹脂を注入する。
要に応じて樹脂注入用のテープイング処理をおこなった
のち、常温硬化タイプのエポキシ樹脂を注入する。
【0012】樹脂注入時は、内部に空気溜りが生じない
ように注入方向は一方よりおこなう。注入された樹脂硬
化後、図2に示すように所望の膜厚と溝寸法形状を与え
る絶縁層4となるように、溝部を機械加工する。
ように注入方向は一方よりおこなう。注入された樹脂硬
化後、図2に示すように所望の膜厚と溝寸法形状を与え
る絶縁層4となるように、溝部を機械加工する。
【0013】こうして、本発明による超伝導コイル用巻
枠ができ上る。絶縁層4の上には、図2のように超伝導
平角線5を精密巻線して超伝導コイルが得られる。
枠ができ上る。絶縁層4の上には、図2のように超伝導
平角線5を精密巻線して超伝導コイルが得られる。
【0014】絶縁層4は、注入樹脂を機械加工して隅角
部を直角に精密に形成されるのでクエンチの少い信頼性
の高い超伝導コイルが提供される。
部を直角に精密に形成されるのでクエンチの少い信頼性
の高い超伝導コイルが提供される。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば巻枠本体のヘリカル溝の
表面は機械加工された樹脂層で絶縁膜を形成しているの
で製造が簡単な上にその隅角まで精密な形状、寸法を有
している。
表面は機械加工された樹脂層で絶縁膜を形成しているの
で製造が簡単な上にその隅角まで精密な形状、寸法を有
している。
【0016】従って、この溝内には超伝導平角線を精密
巻線が可能となり、クエンチの少い信頼性の高い超伝導
コイルを製造できる。
巻線が可能となり、クエンチの少い信頼性の高い超伝導
コイルを製造できる。
【0017】また、超伝導平角線を精密に巻線できるこ
とにより線材間に無理な圧力がなく巻線間ショートの防
止及び線材自身の電磁力による動きを少くでき、この面
でもクェンチの少いコイルを提供できる。
とにより線材間に無理な圧力がなく巻線間ショートの防
止及び線材自身の電磁力による動きを少くでき、この面
でもクェンチの少いコイルを提供できる。
【0018】また、本発明による超伝導コイル用巻枠の
製造法によれば、精密な巻枠の製造が容易なこと、絶縁
層内に空気のまき込みなどのない精密な絶縁層が形成で
きる。
製造法によれば、精密な巻枠の製造が容易なこと、絶縁
層内に空気のまき込みなどのない精密な絶縁層が形成で
きる。
【図1】本発明の第1実施例に係る巻枠本体の斜視図。
【図2】巻枠の軸方向に切断した巻線用溝部分の拡大断
面図。
面図。
【符号の説明】 1 巻枠本体 2 巻線用溝 4 絶縁層 5 超伝導平角線
Claims (4)
- 【請求項1】 ヘリカル溝を有する巻枠本体、前記ヘリ
カル溝の表面を覆いコーナー部が直角に機械加工された
樹脂層、及び前記樹脂層の上に積層された超伝導平角線
コイルよりなることを特徴とする超伝導コイル。 - 【請求項2】 ヘリカル溝を有する巻枠本体、及び前記
ヘリカル溝の表面を覆いコーナー部が直角に機械加工さ
れた樹脂層を有することを特徴とする超伝導コイル用巻
枠。 - 【請求項3】 巻枠本体に巻線用溝を加工し、前記巻線
用溝内に絶縁用樹脂を注入して硬化させたのち、前記硬
化された樹脂を機械加工して前記巻線用溝の表面を覆う
絶縁樹脂膜を形成することを特徴とする超伝導コイル用
巻枠の製造方法。 - 【請求項4】 前記絶縁用樹脂を前記巻線用溝内に一方
向から注入することを特徴とする請求項3記載の超伝導
コイル用巻枠の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12611692A JP3021181B2 (ja) | 1992-05-19 | 1992-05-19 | 超伝導コイル、その巻枠及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12611692A JP3021181B2 (ja) | 1992-05-19 | 1992-05-19 | 超伝導コイル、その巻枠及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05326249A true JPH05326249A (ja) | 1993-12-10 |
JP3021181B2 JP3021181B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=14927038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12611692A Expired - Lifetime JP3021181B2 (ja) | 1992-05-19 | 1992-05-19 | 超伝導コイル、その巻枠及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3021181B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09148125A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-06 | Takashi Hanaki | 超電導螺旋状コイル製品とその製造方法 |
EP2281295B1 (en) * | 2008-04-03 | 2018-10-24 | Advanced Magnet Lab, Inc. | Wiring assembly and methods for constructing conductor assemblies |
-
1992
- 1992-05-19 JP JP12611692A patent/JP3021181B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09148125A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-06 | Takashi Hanaki | 超電導螺旋状コイル製品とその製造方法 |
EP2281295B1 (en) * | 2008-04-03 | 2018-10-24 | Advanced Magnet Lab, Inc. | Wiring assembly and methods for constructing conductor assemblies |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3021181B2 (ja) | 2000-03-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19991207 |