JPH0532528U - 天井板への部材吊下げボルト取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 天井から吊下げる吊下げボルトを簡単な操作
で確実に取り付ける。 〔構成〕 部材吊下げボルト１４を天井板１２へ取り付
ける天井板の部材吊下げボルト取付構造において、前記
天井板１２の断面形状を上拡がり台形部２２を有するも
のにするとともに、この上拡がり台形部２２にこれと同
一の断面形状を有する取付金具２４を嵌着し、この取付
金具２４に前記部材吊下げボルト１４を螺着してなる天
井板の部材吊下げボルト取付構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、天井表装板や照明器具あるいは配線器具等をビル建物の天井に取り 付けるための部材吊下げボルト取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

天井表装板や照明器具等をビル建物の天井に取り付けるためには、天井板から 部材吊下げボルトを垂らしてこれに止め付ける方法をとっている。 図４は従来の部材吊下げボルトの取付け状態を示す天井部の断面図であるが、 ビル建物の天井部には梁１０の上に断面波形をした鉄板製の天井板１２を張設し 、これから部材吊下げボルト（以下、ボルトという）１４を垂らすようにしてい る。このため、天井板１２に予め凹形溝１６を形成し、ここに取付金具１８を嵌 合するとともに、この取付金具１８にボルト１４を螺着するようにしている。

【０００３】 図５はその要部断面図であるが、コ形をした取付金具１８を凹形溝１６の所定 の位置に挿入し、これに下からボルト１４をねじ込んで行くと、ボルト１４が取 付金具１８の上辺の拡大部１８ａを拡大させ、凹型溝１６内に嵌まり込むように なっているのである。尚、ボルト１４の下端にはフック２０等が螺着できるよう になっているから、これに吊下げ部材を係止すればよい。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような方法をとると、取付金具を凹型溝に確実に嵌合するためには、ボル トを何回も締め込まなければならない。このため、動力スパナでボルトを締め込 む方法もとられているが、この動力スパナは重量が重く、これを上向きに操作す るのも難儀である。更に、取付金具の拡大部を拡げる専用の工具を使用すること も考えられないことはないが、こうすると、専用の工具を必要とする上、確実に 固定されたか否かの確認が行い難い。 本考案は、このような課題を解決するものであって、要するに、簡単な操作で 確実に止まるようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決するため、本考案は、部材吊下げボルトを天井板へ取り付け る天井板への部材吊下げボルト取付構造において、前記天井板の断面形状を上拡 がり台形部を有するものにするとともに、この上拡がり台形部にこれと同一の断 面形状を有する取付金具を嵌着し、この取付金具に前記部材吊下げボルトを螺着 してなる天井板への部材吊下げボルト取付構造を提供する。

【０００６】

【作用】

以上の手段をとることにより、取付金具はこれと同一の断面形状をしている天 井板の上拡がり台形部に嵌合するから、確実に止まり、落下等しない。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案に係る取付金具の斜視図、図２は取付け状態を示す要部断面図で あるが、本考案では、先ず、天井板１２の波形を上拡がり台形部２２が交互に形 成されたようなものにしておく。尚、このような断面形状は成形過程で熱間加工 や冷間加工によって簡単にできる。次に、本考案では、取付金具２４を一定の幅 をもったこの台形形状と同一の断面形状を有するものにする。これをボルト１４ を垂らそうとする個所の上拡がり台形部２２に嵌合するのである。この嵌合の仕 方は、先ず、この取付金具２４を上拡がり台形部２２の長手方向に向かせて挿入 し、次いで９０°向きを変えてやれば、固く嵌合される。尚、このとき、ハンマ ー等で取付金具２４を軽く叩いてやると嵌合作業が容易である。

【０００７】 この操作で取付金具２４は天井板１２の上拡がり台形部２２に固定されるが、 この固定を更に確実にするために以下の方法をとることがある。即ち、取付金具 ２４の側方に位置決め用の突起２６を形成しておくとともに、上拡がり台形部２ ２の該当個所にこの突起２６が嵌合する嵌合穴２８を形成し、この両者を相互に 嵌合することでずれ防止を図るようにするのである。尚、取付金具２４は上拡が り台形部２２のいろいろな個所に取り付ける必要があるから、この嵌合穴２８は 適当なピッチ（例えば、１００〜１５０ｍｍ程度）で多数設けておく。

【０００８】 図３は取付金具２４の他の実施例を示す斜視図であるが、この例のものは取付 金具２４の底面に側方に張出する張出片３０を形成し、上拡がり台形部２２に嵌 め込んだときにこの張出片３０が隣の上拡がり台形部２２の下面に沿うようにし たものである。これによっても、取付金具２４がずれるのを防止できる。

【０００９】 以上のようにして取付金具２４を上拡がり台形部２２に嵌め込んで固定したな らば、取付金具２４の上辺に形成されているネジ孔３２にボルト１４を通すと、 ここからボルト１４が垂下した状態になる（ゆるみ止めにナット３４をかけるこ ともある）から、このボルト１４に吊下げ部材を吊下げればよい。

【００１０】

【考案の効果】

以上、この考案は、前記したものであるから、ボルトを吊下するための取付金 具が天井板に対して省力的で、しかも、容易、迅速に取り付けられる。又、この ようにして取り付けられた取付金具は天井板に確実に固定される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の取付金具の斜視図である。

【図２】本考案の取付金具の取付状態を示す天井部の要
部断面図である。

【図３】本考案の取付金具の他の実施例の斜視図であ
る。

【図４】従来例の取付金具の取付状態を示す天井部の断
面図である。

【図５】従来例の取付金具の取付状態を示す天井部の要
部断面図である。

【符号の説明】

１２ 天井板 １４ 部材吊下げボルト ２２ 上拡がり台形部 ２４ 取付金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 部材吊下げボルトを天井板へ取り付ける
   天井板への部材吊下げボルト取付構造において、前記天
   井板の断面形状を上拡がり台形部を有するものにすると
   ともに、この上拡がり台形部にこれと同一の断面形状を
   有する取付金具を嵌着し、この取付金具に前記部材吊下
   げボルトを螺着してなる天井板への部材吊下げボルト取
   付構造。