JPH05323327A - 液晶表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents

液晶表示パネルおよびその製造方法

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JPH05323327A
JPH05323327A JP12716992A JP12716992A JPH05323327A JP H05323327 A JPH05323327 A JP H05323327A JP 12716992 A JP12716992 A JP 12716992A JP 12716992 A JP12716992 A JP 12716992A JP H05323327 A JPH05323327 A JP H05323327A
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display panel
crystal display
film
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JP12716992A
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Hirobumi Wakemoto
博文 分元
Keisuke Tsuda
圭介 津田
Katsuji Hattori
勝治 服部
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • G02OPTICS
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers
    • G02F1/133753Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers with different alignment orientations or pretilt angles on a same surface, e.g. for grey scale or improved viewing angle

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶の配向性を任意に制御し、高品位の液晶
表示を得る。 【構成】 液晶配向膜としてミクロ相分離構造を有する
高分子膜を用いて、液晶パネルを形成する。 【効果】 プレチルト角、アンカリングエネルギーが制
御でき、高品位表示が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶の電気光学効果を利
用した液晶表示装置に用いられる液晶表示パネルに関す
る。さらに詳しくは液晶パネルの構成要素である液晶配
向膜およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は当初は腕時計や電卓に用
いられたのをはじめとして、現在では種々の分野に応用
が広がっている。最近では液晶テレビやパーソナルコン
ピュータ、ワードプロッセサのディスプレイなどの高密
度、あるいは大画面表示の用途にも用いられるようにな
っている。高密度化、大画面化のためには走査線数を多
くして、表示画素の数を増やす必要がある。しかし、従
来の単純マトリクス方式の捻れネマチック(TN)型の
パネルでは、クロストークのために走査線数をあまり多
くできなかった。そこで走査線数を増やすために次のよ
うな方法がとられている。
【0003】ひとつはクロストークを防止するために、
各画素ごとに薄膜トランジスタ等のスイッチング素子を
設けたアクティブマトリクス方式である。もうひとつは
TN型の捻れ角を大きくしたスーパーツイステッドネマ
チック(STN)型液晶表示パネルを用いるものであ
る。液晶の捻れ角を大きくすることでしきい値特性がシ
ャープになり、走査線の数を多くすることができる。ま
た、これらのネマチック液晶を用いた表示とは別に、光
学活性なスメクチック液晶を用いた強誘電性液晶表示も
実用化が進められている。ネマチック液晶が実効電界に
応答し応答速度もmsecオーダーと比較的遅いのに対し
て、強誘電性液晶はμsecオーダーで直接電界に応答す
る。この高速応答性とメモリ性(双安定性)とを組み合
わせることによって、走査線の数を増やすことができ
る。
【0004】これらのどの表示方式においても、液晶配
向膜は液晶表示パネルの非常に重要な構成要素である。
配向膜によってその表示モードに適した配向状態に液晶
を並べることで、はじめて液晶表示が可能となる。従来
のTN型パネルでは配向膜としてポリイミド膜を柔らか
い布などでラビング処理したものが用いられていた。ポ
リイミドは液晶をほぼ水平に配向させる性質がある。ポ
リイミド膜は純度や配向の安定性、配向処理の容易さな
どの点で優れている。しかし、画素の高密度化や表示品
位の向上が望まれる中で、配向膜に対して新しい要求が
出てきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、アクティブマト
リクス型TN表示パネルやSTN表示パネルにおいて、
電圧無印加時に液晶分子の長軸と配向膜との成す角度、
つまりプレチルト角を高くする必要が発生している。こ
れは、画素の高密度化、表示の高品位化に伴い、逆チル
トの発生など、液晶の異常変形挙動が問題になってきた
からである。配向膜としてポリイミドを用いたパネルで
は、一般にプレチルト角が小さく、逆チルトの発生など
による表示むらが起こり易い。
【0006】また強誘電性液晶パネルにおいてもポリイ
ミド配向膜を用いた場合、配向欠陥が生じて均一配向が
得難く、高コントラスト表示に不可欠な双安定性も十分
でない。これは、液晶のプレチルト角が低いことと、配
向膜表面で液晶を固定する力(アンカリングエネルギ
ー)が大きすぎるためと考えられる。
【0007】ある適当な角度で斜方蒸着したSiO膜を
用いて液晶のプレチルト角を大きくすると、STNパネ
ル及び強誘電性液晶パネルにおいて良好な特性が得られ
ることが知られている。しかし、斜方蒸着で配向膜を形
成することは非常にコストが高く、大面積化も難しい。
そこで長鎖アルキル基をもつシリコンジアミンをランダ
ム共重合したポリイミド共重合体や、ポリイミド中に長
鎖アルキル基をもつクロム錯体を混合する方法などを用
いてプレチルト角を大きくする試みが行なわれている。
【0008】しかし斜方蒸着以外に、安定にしかも再現
性よく高チルト角が得られる配向膜は存在しないのが現
状であり、高プレチルト領域でのプレチルト角制御も困
難である。本発明が解決しようとする課題は、高分子配
向膜を用いて、斜方蒸着法に比べて低コストで、しかも
容易に配向特性に優れた液晶パネルを得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】少なくとも互いに非相溶
な二種類の高分子を含み、かつミクロ相分離構造を有す
る高分子膜を液晶配向膜として用い、液晶表示パネルを
構成する。
【0010】
【作用】SiO斜方蒸着膜で液晶が良好な斜め配向を示
すのは、蒸着膜表面の特異な形状異方性によると考えら
れる。SiO表面に対して液晶は水平(ホモジニアス)
配向性を示すが、斜方蒸着膜の表面は微細な傾いたカラ
ム構造をもっているため、その形状効果によって、バル
クの液晶は傾斜配向すると考えられている(廣嶋他、JA
PAN DISPLAY P2.5)。つまり表面のごく近傍の液晶は水
平配向しているが、液晶の弾性体的性質によってバルク
の液晶は、一様にある角度傾いた斜め配向すると考えら
れる。表面付近の液晶がミクロな表面に対して水平配向
していることが、斜方蒸着膜によって安定で良好な傾斜
配向が実現できる重要な要因であると考えられる。
【0011】液晶配向についての界面効果は完全には解
明されていないが、液晶の配向状態として、おそらく水
平配向または垂直(ホメオトロピック)配向のいずれか
が安定な状態であろうと予想される。一般に清浄で平滑
な無機物または有機物の表面では液晶は水平配向性を示
す。また長鎖を有するシランカップリング剤や両親媒性
物質が、疎水性基を外側に向けて付着した表面では液晶
は垂直配向性を示すことが知られている。傾斜配向はこ
れらの中間的な状態で不安定であり、したがって液晶の
傾き角は表面状態のわずかな変化で変わってしまうと考
えられる。。事実、シリコンジアミンをランダム共重合
したポリイミド共重合体やポリイミド中に長鎖アルキル
基をもつクロム錯体を混合する等の従来の方法では、高
プレチルト配向の安定性、再現性、均一性等に問題があ
った。
【0012】非相溶系の混合高分子膜を用いてミクロな
相分離構造が形成されると、斜方蒸着膜の場合と同様な
効果が得られる。この場合も膜表面付近の液晶分子は不
安定な傾斜配向をする必要はなく、ほぼ水平または垂直
配向していればよい。水平配向性の高分子と垂直配向性
の高分子のミクロ相分離構造によって、バルクとして液
晶が傾斜配向する。したがって、高プレチルト領域で
も、非常に安定に良好な配向が得られる。相分離状態の
制御によって、高プレチルト領域においても、プレチル
ト角を制御し、変化させることが可能である。
【0013】また、水平配向性の高分子同士の組合せに
おいても、プレチルト角のコントロールはできないが、
アンカリングエネルギーを変化させることができ、強誘
電性液晶の双安定化等で効果を発揮する。
【0014】
【実施例】一般に2種類の高分子を混合した場合、一方
の高分子が他方の高分子と完全に相溶して全体が均一な
組成を形成する場合と、そうでない場合がある。3種類
以上の高分子を混合した場合も同様である。本発明に用
いられる非相溶系の高分子とは、どんな割合にも完全に
相溶する完全相溶系の高分子ではないということであ
り、ある割合には溶けあう部分相溶性高分子系、まった
く溶けあわない完全非相溶系高分子系を含む。このよう
な非相溶系では、一般に組成の異なる細かな2つ以上の
領域が繰り返す、ミクロ相分離構造が形成される。この
ミクロ相分離構造は、それを形成する高分子の種類や、
形成条件によって形状が変化する。
【0015】本発明において、液晶配向膜として有効な
相分離構造は、その平均的な繰り返し周期が10μm以下
のものである。繰り返し周期があまり大きくなると、配
向膜表面での液晶の配向が異なるだけでなく、バルクの
液晶の配向も不均一になり、液晶表示パネルとしては不
適当である。ここで言う繰り返し周期とは、膜表面に現
われた相分離状態がラメラ構造をとる場合は、ラメラの
層の厚みに相当し、海島構造をとる場合には、島部の直
径および島と島の間隔に相当する。
【0016】高分子のミクロ相分離膜の形成方法として
は、以下のa、b、cに示すような方法がある。 a.高温での相溶状態から冷却することによって、相分
離構造を形成させる方法がある。この場合、結晶性の高
分子では融点以上に、非晶性の高分子ではガラス転移温
度以上に温度を上げれから、冷却する必要がある。高分
子の分子構造や高次構造および組成比や冷却の速度など
で、相分離の状態が変化する。材料系によっては、高温
領域で相分離を起こすものもあるので、その場合は高温
状態からの急冷によって、相分離状態を固定することに
なる。 b.共通の溶媒に溶解させ、高分子成分の溶解度の差を
利用して、溶媒を蒸発させることによって、相分離構造
を形成する。この時、溶媒の蒸発速度によって、相分離
状態が変化する。 c.高温状態からの冷却や溶媒の蒸発によって、モノマ
ーまたはオリゴマーの状態で相分離状態を形成し、光重
合反応で高分子化する。
【0017】このような方法で高分子の相分離膜を形成
し、液晶配向膜として用いることによって、アンカリン
グエネルギーの制御およびプレチルト角の制御が可能と
なる。
【0018】液晶表示パネルの特性をさらに向上させる
ためには、以下に示すような処理dまたはeを併せて行
なうことが、有効である。 d.上記のような方法で形成した高分子相分離膜の表面
を適当な方法で除去し、表面を更新する。膜の表面を除
去する方法としては、プラズマなどによる気相処理法、
適当な溶媒やエッチング溶液による液相処理法などがあ
る。
【0019】このように一旦形成した相分離膜の表面ま
たは一方の相を除去するのは、膜の極表面層は、バルク
(=膜の内部)の層分離状態とは異なって、接する表面
の性質によって、どちらか一方の相または成分だけで構
成される場合がある。このような状態では、バルクの相
分離構造が液晶の配向状態に十分に反映されない。そこ
で表面を除去してやると、本来の相分離構造が表面に現
れ、液晶の配向制御が十分に行なえるようになる。 e.相分離膜の表面に、低分子化合物を結合させる表面
処理を行なうことによって、配向性を変化させる。また
は、一方の相を除去した後、低分子化合物を結合させる
表面処理を行なってもよい。この場合は、除去される相
は必ずしも高分子である必要はなく、低分子からなる相
であってよい。
【0020】低分子化合物の結合形態は、共有結合、イ
オン結合、水素結合、化学吸着のいずれであってもよい
が、安定性の点からは共有結合が好ましい。
【0021】このような処理によって、液晶の配向性を
表面処理前の状態と変化させることができる。
【0022】一般に、表示に必要な液晶の均一な一軸配
向を得るために、ラビング配向処理が行なわれている。
本発明においても、従来と同様にラビング処理によっ
て、液晶を配向させることができる。ただし、ラビング
以外の方法によっても、表面の高分子鎖を延伸するか、
表面に微細な溝を形成すれば液晶の均一配向が可能であ
る。
【0023】本発明の液晶表示パネルおよび液晶表示パ
ネルの製造方法は、現在液晶表示モ−ドの主流となって
いるTNモード、STNモードさらに今後の発展が期待
されている表面安定化強誘電性液晶表示(SSFLC)
モードの特性改善に効果がある。ただし、これらの表示
モードに留まらず、液晶のプレチルト角およびアンカリ
ングエネルギーのコントロールによって、その他の表示
モードにおいても、効果を発揮できるものである。
【0024】すなわち、例えば単独成分で用いた場合、
その表面で液晶が水平配向する高分子と、垂直配向する
高分子から相分離構造の膜を形成すれば、液晶のプレチ
ルトを任意にコントロールすることができる。また、ア
ンカリングエネルギーの異なる成分からなる相分離膜で
は、アンカリングエネルギーのコントロールが可能であ
る。
【0025】以下に具体的な実施例を挙げて、本発明の
説明を行なう。 (実施例1)ポリフッ化ビニリデンとポリメチルメタク
リレートとの1:1重量比混合物を溶融状態で十分混合
させた後、ITO電極付きのガラス基板上に塗布し、急
冷によって相分離状態を形成した。サブミクロンオーダ
ーの相分離状態は電子顕微鏡観察によって確認された。
この膜の表面をレーヨン布でラビング処理し、強誘電性
液晶材料としてCS−1014(チッソ石油化学製)を
用いて、ギャップ約2μmのSSFLCセルを作製し
た。このセルを一方の偏光軸がラビング方向と一致し、
互いに直行する2枚の偏光板で挟み、光透過特性を調べ
た。このセルに10Hz周期で±10V、500μsの
書き込みパルス波を印加して、光透過率の変化を調べた
ところ、次のパルス印加までの間に透過率変化はほとん
ど起こらず、良好な双安定性が得られた。
【0026】ポリイミド膜を配向膜として用いたセルで
は、パルス周期間に透過率の変化が起こり、双安定性は
得られなかった。
【0027】(実施例2)日本合成ゴム(株)製の可溶
性ポリイミドのオプトマーAL−1051とポリスチレ
ンの1:2重量比の混合物を、γ−ブチロラクトンに溶
解させ、ITO電極付きのガラス基板上にスピン塗布
し、溶媒のγ−ブチロラクトンを蒸発させることによっ
て、相分離構造を有する膜を形成した。この膜の表面を
レーヨン布でラビング処理し、強誘電性液晶材料として
CS−1014(チッソ石油化学製)を用いて、ギャッ
プ約2μmのSSFLCセルを作製した。このセルを一
方の偏光軸がラビング方向と一致し、互いに直行する2
枚の偏光板で挟み、光透過特性を調べた。このセルに1
0Hz周期で±10V、500μsの書き込みパルス波
を印加して、光透過率の変化を調べたところ、次のパル
ス印加までの間に透過率変化はほとんど起こらず、良好
な双安定性が得られた。これは、ポリスチレンのアンカ
リングエネルギーが低いため、双安定性を妨げないから
であると考えられる。
【0028】(実施例3)ポリヘキシルアクリレート
(PHA)と日本合成ゴム(株)製の可溶性ポリイミド
のオプトマーAL−1051の重量比を変化させた混合
物を、γ−ブチロラクトンに溶解させ、ITO電極付き
のガラス基板上にスピン塗布し、溶媒のγ−ブチロラク
トンを蒸発させることによって、相分離構造を有する膜
を形成した。この膜の表面をレーヨン布でラビング処理
し、ギャップ約20μmのセルを形成し、ネマチック混
合液晶ZLI−1565(メルク社製)を注入した。こ
のセルを用いて液晶のプレチルト角を測定した。プレチ
ルト角は磁場中でセルを回転させながら、容量を測定す
ることによって求めた。ポリヘキシルアクリレートとオ
プトマーAL−1051の重量比とプレチルト角の関係
を(表1)に示す。
【0029】
【表1】
【0030】ポリヘキシルアクリレートは単独では液晶
を垂直配向させる材料であり、オプトマーAL−105
1は単独では液晶を水平配向させる材料である。これら
の材料の混合比を変えて相分離膜を形成することによっ
て、高プレチルト領域においても、プレチルト角のコン
トロールが可能であることがわかる。(表1)中のポリ
ヘキシルアクリレートとオプトマーAL−1051の重
量比1:9の条件でTNセルを、2:8の条件でSTN
セルを形成すると、高いプレチルト角によって良好な表
示特性が得られた。すなわちTNセルでは逆チルトドメ
インの発生が抑制され、このことはアクティブマトリク
ス液晶表示パネルにおいて、横方向電界の影響による逆
チルト転傾線の画素内部への侵入防止に効果がある。ま
た、STN表示パネルでは、ストライプドメインの発生
が抑制された。
【0031】(実施例4)長鎖アルキル基をもつUV重
合性アクリル系オリゴマーとポリ−α−メチルスチレン
の4:1重量比の混合物を、アセトンとトルエンおよび
シクロヘキサンの混合溶媒に溶解させ、ITO電極付き
のガラス基板上にスピン塗布し、溶媒を蒸発させること
によって、相分離構造を有する膜を形成した。この膜に
高圧水銀ランプによってUV光を照射し、アクリル系オ
リゴマーが主成分である相を重合させ高分子化した。こ
の膜の表面をナイロン布でラビング処理し、ギャップ約
20μmのセルを形成し、フッ素系のネマチック混合液
晶ZLI−4792(メルク社製)を注入した。このセ
ルを用いて液晶のプレチルト角を測定すると、プレチル
ト角は約40゜であった。
【0032】(実施例5)ピロメリット酸二無水物と
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなるポリア
ミック酸とポリ−α−メチルスチレンの1:2重量比の
混合物を、N−メチルピロリドンとブチロセロソルブの
混合溶媒に溶解し、ITO電極付きのガラス基板上で溶
媒を蒸発させて、相分離構造をもつ膜を形成した。この
膜の表面をナイロン布でラビング処理し、強誘電性液晶
材料としてCS−1014(チッソ石油化学製)を用い
て、ギャップ約2μmのSSFLCセルを作製した。こ
のセルの電気光学特性を(実施例1)と同様に調べたと
ころ、双安定性は不十分であった。そこで、この相分離
膜の付いた基板を1wt%の水酸化ナトリウム水溶液に
浸漬処理後、再びラビング処理し、同様にSSFLCセ
ルを組み立て、電気光学特性を調べた。すると十分な双
安定性が得られた。これは、1wt%の水酸化ナトリウ
ム水溶液への浸漬処理によって、膜の表面が除去され、
膜内部の相分離構造が表面に現われたためと考えられ
る。ポリアミック酸は液晶をラビングと平行方向へ並ば
せる性質があり、ポリ−α−メチルスチレンはラビング
と直交する方向へ液晶を並ばせる性質があるので、膜表
面にこれらの両方の性質をもたせることによって、液晶
のアンカリングエネルギーが弱まり、双安定性が得られ
たと考えられる。
【0033】(実施例6)ピロメリット酸二無水物と
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなるポリア
ミック酸とポリ−α−メチルスチレンの1:2重量比の
混合物を、N−メチルピロリドンとブチロセロソルブの
混合溶媒に溶解し、ITO電極付きのガラス基板上で溶
媒を蒸発させて、相分離構造をもつ膜を形成した。この
相分離膜の付いた基板を1wt%の水酸化ナトリウム水
溶液に浸漬処理後、直径3Aの分子ふるいの存在下にブ
タノール中で加熱し、ポリアミック酸の表面をブチルエ
ステル化した。この処理によって、液晶(ZLI−47
92)のプレチルト角が、ほぼ0゜から7゜に変化し
た。
【0034】(実施例7)日本合成ゴム(株)製の可溶
性ポリイミドのオプトマーAL−1051とポリスチレ
ンの3:1重量比の混合物を、γ−ブチロラクトンに溶
解させ、ITO電極付きのガラス基板上にスピン塗布
し、溶媒のγ−ブチロラクトンを蒸発させることによっ
て、相分離構造を有する膜を形成した。この膜をトルエ
ンで処理して、ポリスチレン相を溶解させて、除去し
た。この基板を、オクチルトリクロロシランの0.1%
四塩化炭素溶液中で浸漬処理し、クロロホルムで洗浄し
た。これによって、ポリスチレン相が除去されてITO
が露出した部分に、オクチルシランの単分子層が形成さ
れた。この処理によって、液晶(ZLI−4792)の
プレチルト角が、ほぼ0゜から18゜に変化した。
【0035】ここでは、二成分系の例を中心に述べた
が、3成分以上の系でも当然ながら同様の効果が得られ
る。配向安定性の点からは、高分子材料としては、融点
またはガラス転移温度の高い材料が好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明の液晶表示パネルおよびその製造
方法は、相分離構造の制御によって、安定な高プレチル
ト角が得られ、プレチルト角を変化させることも容易で
ある。
【0037】また、アンカリングエネルギーも変化させ
ることができ、強誘電性液晶の双安定化等でも効果を発
揮する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶配向膜として、互いに非相溶な少なく
    とも二種類の高分子を含有し、かつミクロ相分離構造を
    有する高分子膜をもつ液晶表示パネル。
  2. 【請求項2】互いに非相溶な二種類の高分子の一方がそ
    の表面で液晶を水平配向させる性質を有する高分子であ
    り、他方がその表面で液晶を垂直配向させる性質を有す
    る高分子であることを特徴とする請求項1記載の液晶表
    示パネル。
  3. 【請求項3】液晶の一軸配向処理が前記高分子膜の表面
    をラビング処理することによってなされていることを特
    徴とする請求項1記載の液晶表示パネル。
  4. 【請求項4】液晶表示パネルが光学活性なスメクチック
    液晶を用いた強誘電性液晶表示パネルであることを特徴
    とする請求項1記載の液晶表示パネル。
  5. 【請求項5】液晶表示パネルが上下基板間で液晶分子に
    180度以上の捻れ角をもたせたスーパーツイステッド
    ネマチック液晶表示パネルであることを特徴とする請求
    項1記載の液晶表示パネル。
  6. 【請求項6】液晶表示パネルが画素毎にTFT等のスイ
    ッチング素子を有するアクティブマトリクス型表示パネ
    ルであり、表示モードが上下基板間で液晶分子に約90
    度の捻れ角をもたせたツイステッドネマチック液晶表示
    モードであることを特徴とする請求項1記載の液晶表示
    パネル。
  7. 【請求項7】少なくとも2種類の高分子を混合し、高温
    状態からの冷却によってミクロ相分離構造を形成させる
    工程を含むことを特徴とする請求項1記載の液晶表示パ
    ネルの製造方法。
  8. 【請求項8】少なくとも2種類の高分子を含む溶液か
    ら、溶媒の蒸発によってミクロ相分離構造を形成させる
    工程を含むことを特徴とする請求項1記載の液晶表示パ
    ネルの製造方法。
  9. 【請求項9】光重合反応によってミクロ相分離構造を固
    定する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の液晶
    表示パネルの製造方法。
  10. 【請求項10】ミクロ相分離構造を形成した後、高分子
    膜の表面層を除去する工程を含むことを特徴とする請求
    項1記載の液晶表示パネルの製造方法。
  11. 【請求項11】ミクロ相分離構造を形成した後に、膜の
    表面に低分子化合物を結合させる表面処理を行なう工程
    を含むことを特徴とする請求項1記載の液晶表示パネル
    の製造方法。
  12. 【請求項12】ミクロ相分離構造を形成した後に一方の
    相を除去し、膜の表面に低分子化合物を結合させる表面
    処理を行なう工程を含むことを特徴とする請求項1記載
    の液晶表示パネルの製造方法。
JP12716992A 1992-05-20 1992-05-20 液晶表示パネルおよびその製造方法 Pending JPH05323327A (ja)

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