JPH05322346A - スターリング冷却器用圧縮装置 - Google Patents

スターリング冷却器用圧縮装置

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JPH05322346A
JPH05322346A JP12644992A JP12644992A JPH05322346A JP H05322346 A JPH05322346 A JP H05322346A JP 12644992 A JP12644992 A JP 12644992A JP 12644992 A JP12644992 A JP 12644992A JP H05322346 A JPH05322346 A JP H05322346A
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JP
Japan
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gas
compression
pressure
air supply
cylinder
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Withdrawn
Application number
JP12644992A
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English (en)
Inventor
Norihisa Watanabe
紀久 渡辺
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05322346A publication Critical patent/JPH05322346A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Compressor (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で外部圧縮ガス源を必要としない
スターリング冷却器用圧縮装置を提供する。 【構成】 内周面を有する圧縮シリンダ部材(13)
と、内周面を有する給気用シリンダ部材(66)と、圧
縮シリンダ部材の内周面と摺動する圧縮ピストン部材
(14)および給気用シリンダ部材の内周面と摺動する
給気用ピストン部材(56)とが一体的に形成された移
動部材(54)と、移動部材を軸方向に往復動させる往
復駆動手段と(35,36)、給気用シリンダ部材と給
気用ピストン部材の間に形成される給気用ガス圧縮室
(86)と、移動部材内に設けられ、給気用ガス圧縮室
内のガスを吸引するガス収容空間(70)と、ガス収容
空間内の圧縮ガスを圧縮シリンダ部材の内周面および給
気用シリンダ部材の内周面へ向けて噴出させるガス噴出
口(74,76)とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスターリング冷却器用圧
縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】逆スターリングサイクルを利用したスタ
ーリング冷却器が赤外線撮像装置等の赤外素子冷却用と
して利用されている。
【0003】図6にスターリング冷却器の基本構成を示
す。スターリング冷却器は圧縮装置11とコールドヘッ
ド12およびそれらを連結する接続配管18を含む。圧
縮装置11においては、シリンダ13内に圧縮ピストン
14が収納され、シリンダ13の端部に圧縮空間16を
画定している。
【0004】なお、圧縮ピストン14外周面とシリンダ
13内周面の間にはピストンリング15が配置され、気
密機構を形成している。なお、圧縮ピストン14の後部
には、容器19で囲まれた保圧空間17が形成されてい
る。保圧空間17内は、冷却システムの充填圧力Pnに
保持される。
【0005】圧縮ピストン14が矢印で示すように前後
に駆動されると、圧縮空間16内の圧力は図中上部に示
すように、サイン波に近似した形状で変化する。その平
均値はほぼ充填圧力Pnに等しい圧力であり、最大圧力
PH はPnよりも高く、最低圧力PL は充填圧力Pnよ
りも低い。
【0006】圧縮空間16内の変化する圧力は、接続配
管18を介してコールドヘッド12に伝達される。コー
ルドヘッド12はシリンダ21内にディスプレーサ22
を収容した構成を有する。ディスプレーサ22は位相同
期バネ24によってその中立位置が定められ、接続配管
18を介して供給される圧力によって前後に振動する構
成を有する。ディスプレーサ22の内部には、通気孔2
6が形成されており、通気孔26を囲んで蓄冷器23が
配置されている。
【0007】また、ディスプレーサ22の先端とシリン
ダ21との間に膨張空間25が画定されている。圧力変
化によりディスプレーサ22が前後に振動する時、膨張
空間25においては気体が膨張する時寒冷を生じ、冷却
ガスが通気孔26を通って接続配管18の接続されてい
る側に送られる。この際、蓄冷器23が冷却される。冷
却ガスが接続配管18から膨張空間25に向かう時に
は、蓄冷器23によってガスは冷却され膨張空間25に
供給される。この膨張空間25内のガスが膨張する際に
再び寒冷が生じる。
【0008】圧縮装置11内の圧縮ピストン14と、コ
ールドヘッド12内のディスプレーサ22とは位相をず
らせて振動し、ディスプレーサ22の先端に接して画定
された膨張空間25内に寒冷を生じさせる。
【0009】図7は、スプリット型スターリング冷却器
の具体的構成例を示す。本構成においては、圧縮装置1
1が左右対称な構成を有し、一対のピストン14a,1
4bが同期して駆動されている。参照番号にaを付され
たものは左側部分に属する構成部分を示し、参照番号に
bを付されたものは右側部分に属するものを示す。
【0010】左側部分を例にとって説明すると、保圧容
器37内にシリンダ13aが配置され、このシリンダ1
3a内に圧縮ピストン14aが挿入されている。圧縮ピ
ストン14aの周囲には2ヵ所においてピストンリング
15aが配置されており、気密構造を形成している。
【0011】圧縮ピストン14aは一方の電源配線であ
るピストン位相制御バネ33aおよび他方の電源配線で
ある電流リードバネ34aによってその中立位置が定め
られ、シリンダ13aの外側に配置された円筒状部分に
格納された可動コイル35aによって電磁気的な駆動力
が与えられる。可動コイル35aの外側周辺部には永久
磁石36aが配置されており、可動コイル35aと磁気
的結合を形成している。可動コイル35aに対する電流
供給は、2つのバネ33a,34bおよびリード線32
aによってなされる。
【0012】可動コイル35aに流す交流電流によって
圧縮ピストン14aが左右に振動すると、圧縮空間16
a内の圧力は前述のようにサイン波的に振動する。両側
のシリンダ13a、13b内において圧縮ピストン14
a、14bが対向して振動するため、圧縮空間16a、
16b内の圧力は同期して変化する。この変化する圧力
は接続配管18を介してコールドヘッド12に供給され
る。
【0013】コールドヘッド12においては、シリンダ
21の先端に結合された赤外線検出素子43に赤外線入
射窓42から赤外線が入射している。赤外線入射窓42
は真空容器41の一部として構成されている。
【0014】赤外線検出素子43は、コールドヘッド1
2のシリンダ21の先端部に取り付けられ、シリンダ2
1先端部の膨張空間25によって冷却される。シリンダ
21内には前述のようにディスプレーサ22が配置さ
れ、接続配管18から供給される変動圧力によってディ
スプレーサ22が左右に振動し、膨張空間25に寒冷を
作成する。ディスプレーサ22の周囲には、シール部材
27が配置されており、シリンダ21との間に気密機構
を構成している。
【0015】冷却された赤外線検出素子43からの画像
信号は、リード線を介して画像信号出力端子45から取
り出される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
スターリング冷却器においては、圧縮ピストンやディス
プレーサ等に設けたガスシール機構の磨耗が問題とな
る。たとえば、磨耗により気密状態が低下すると、圧縮
比や容積効率が悪くなって冷凍性能が次第に低下する。
【0017】また、磨耗粉が発生するとその磨耗粉が冷
却ガスとともにコールドヘッドに運ばれ、金網等で形成
された蓄冷器23の目詰まりを起こす。蓄冷器の金網に
磨耗粉が詰まると、圧力損失が生じ、ディスプレーサの
運動位相に狂いが生じ正常な冷凍が得られなくなる。
【0018】また、シール磨耗によりたとえば圧縮ピス
トンにガタが生じ、異常振動やガタ付き等の機構的な故
障や破損にも繋がる。このような滑動部分、特に圧縮ピ
ストンの磨耗を低減させるため、以下のような構成が考
えられている。
【0019】先ず、圧縮ピストンやディスプレーサをリ
ニアに駆動するために、円盤状等のダイアフラム(板バ
ネ)を利用することが提案されている。平行板バネ機構
によりリニアな運動が得られるが、これのみでは気密が
得られない。気密機構を得るためにラビリンスシールを
用いることが提案されている。
【0020】この方式は、板バネを用いることによって
板バネの耐久性に問題が生じ、かつ板バネ部構造が必要
なため部品数が増加し、構造が複雑化する問題がある。
板バネの代わりに磁気軸受を用い、圧縮ピストン、ディ
スプレーサを支持する方式が提案されている。この場合
も気密機構はラビリンスシールによって得る。この構成
においては、磁気軸受の制御が問題となり、軽量化が容
易でない。
【0021】シリンダ外部に界磁コイルを設け、ピスト
ン軸に回転運動を与え、ピストンとシリンダとの間隙に
動圧効果を生じさせる気体軸受方式が提案されている。
この方式は、回転運動を与える駆動手段を必要とするの
で、構造が複雑化する問題がある。
【0022】本発明の目的は、簡単な構成で外部圧縮ガ
ス源を必要としない気体軸受を有するスターリング冷却
器用圧縮装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明のスターリング冷
却器用圧縮装置は、内周面を有する圧縮シリンダ部材
と、内周面を有する給気用シリンダ部材と、圧縮シリン
ダ部材の内周面と摺動する圧縮ピストン部材および給気
用シリンダ部材の内周面と摺動する給気用ピストン部材
とが一体的に形成された移動部材と、移動部材を軸方向
に往復動させる往復駆動手段と、給気用シリンダ部材と
給気用ピストン部材の間に形成される給気用ガス圧縮室
と、移動部材内に設けられ、給気用ガス圧縮室内のガス
を吸引するガス収容空間と、ガス収容空間内の圧縮ガス
を圧縮シリンダ部材の内周面および給気用シリンダ部材
の内周面へ向けて噴出させるガス噴出口とを備えること
を特徴とする。
【0024】さらに給気用ガス圧縮室からガス収容空間
へのガスの流入のみを許す逆止め弁を設けることが望ま
しい。また、さらに、保圧空間と、給気用ガス圧縮室と
保圧空間の間に設けられ、該保圧空間から給気用ガス圧
縮室へのガスの流入のみを許す逆止め弁とを有すること
が好ましい。
【0025】さらに、給気用ガス圧縮室の容積は圧縮ピ
ストン部材と圧縮シリンダ部材の間に形成される圧縮空
間の容積よりも小さく、かつ、給気用ガス圧縮室は該圧
縮空間の最高圧力と同等の圧力を発生可能なことが望ま
しい。
【0026】
【作用】シリンダ部材内で軸方向に往復するピストン部
材の端面に気体取入口を設け、ピストン部材外周面に気
体取入口と連絡したガス噴出口を設けることにより、ピ
ストン部材が軸方向に運動する時気体が気体取入口から
導入され、ガス噴出口から吹き出し、ピストン部材をシ
リンダ部材内で浮上させる。
【0027】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本発明
を詳細に説明する。図1は本発明の実施例によるスター
リング冷却器用圧縮装置を一部切り欠いて示した縦断面
図、図2は図1の実施例の圧縮ピストン部のみの斜視
図、図3は図2の圧縮ピストン部の断面図である。
【0028】本実施例では図7に示した従来例と同様に
圧縮装置が左右対称な構成のスターリング冷却器用の圧
縮装置であり、図1においては右側部分のみを示してあ
る。圧縮装置は、ハブ部材30と、該ハブ部材30に固
定された支持体50を有する。これらハブ部材30と支
持体50は共に紙面に垂直な横断面形状が円形である。
ハブ部材30の半径方向中心部分はシリンダ部材13と
なっており、該シリンダ部材13には圧縮シリンダ室5
2が形成され、該圧縮シリンダ室52内には、移動体5
4が設けられている。
【0029】この移動体54は、左方に圧縮ピストン部
14、右方に給気用ピストン部56、両ピストン部1
4,56間に形成された大径の大径部58、この大径部
58から左方に延在する円筒状部材60を一体的に成形
して構成されている。また、圧縮ピストン部14、給気
用ピストン部56および大径部58は中空とされて内部
に給気圧バッファ空間70を形成している。
【0030】圧縮ピストン部14の表面の摺動部にはテ
フロン系のコーティング73が施され、また、圧縮空間
16からのガスリークを低減させるためにラビリンス溝
62が形成されている。このラビリンス溝62はまた、
気体軸受部分に対する圧力変動の影響も防止する。
【0031】さらに圧縮ピストン部14には給気圧バッ
ファ空間70と圧縮シリンダ室52を連通するオリフィ
ス孔74が形成されている。この圧縮ピストン部14の
径は約14mmとすることができる。オリフィス孔74
は、たとえば0.15mm程度の大きさで、圧縮ピスト
ン部14の外周を8等分して配置されている。オリフィ
ス孔74の周囲にはガス逃げ溝77が形成されている。
【0032】円筒状部材60には可動コイル35が設け
られている。ハブ部材30には、可動コイル35に対向
して永久磁石36が設けられている。ハブ部材30に
は、冷却器(図示せず)と連結された接続配管18が接
続され、冷媒通路64によりこの圧縮空間16と接続配
管18とを連通する。
【0033】支持体50内部の右端の中央部には給気用
シリンダ66が設けられており、この給気用シリンダ6
6内に、移動体54の給気用ピストン部56が設けられ
ている。
【0034】移動体54の大径部58と支持体50の間
には、圧縮ピストン部14の位置を制御する位相制御バ
ネ33と、可動コイル35へ電流を供給する2つの電流
リードバネ34A,34Bが設けられている。電流リー
ドバネ34A,34Bは、気密端子78を介して支持体
50の外部の交流電源80に接続されている。
【0035】支持体50内の空間は保圧空間17を形成
している。この保圧空間17内は、冷却システムの充填
圧力Pn(12〜15atm)に保持される。給気用シ
リンダ66と支持体50間には吸気通路82が形成さ
れ、この吸気通路82と保圧空間17の間にはダストフ
ィルタ84が設けられている。給気用シリンダ66と給
気用ピストン部56間の圧縮空間である給気用ガス圧縮
室86は、給気用シリンダ66に設けられた吸気弁8
8、吸気通路82、ダストフィルタ84を介して保圧空
間17と連通可能となっている。
【0036】次に図4を参照して給気用ピストン部56
を説明する。この給気用ピストン部56には給気圧バッ
ファ空間70と給気用シリンダ66内の空間を連通する
オリフィス孔76が形成されている。オリフィス孔76
の周囲には圧縮ピストン部14の場合と同様にガス逃げ
溝79が形成されている。この給気用ピストン部56の
径はたとえば約5mmと、圧縮ピストン部14の径より
も小さくする。
【0037】冷凍効率を考慮して、気体軸受に供給する
1サイクル当りのガス流量は圧縮空間16が供給するガ
ス容積の約15%程度以内に制限するのが好ましい。本
実施例においては、移動体54のストロークを10mm
とすれば、圧縮ピストン14の直径が約14mmである
ことから圧縮空間16の変化容積は約1.5cc(圧縮
装置には左右に2つの圧縮空間16があるので合計で約
3cc)である。
【0038】また、給気用ピストン部56の直径が約5
mmであることから給気用ガス圧縮室86の変化容積は
約0.2cc(左右の給気用ガス圧縮室86の合計で約
0.4cc)である。したがって、気体軸受に供給する
1サイクル当りのガス流量は圧縮空間16の容積の約1
3%である。
【0039】また、本実施例を用いた実験によれば、オ
リフィス孔74,76から噴出されるガスの圧力が約
1.5atm以上であれば移動体54が非接触運動を行
なうことが分った。したがって、保圧空間17内の圧力
が12atmであれば、給気圧バッファ空間70内の圧
力は13.5atm以上必要である。このため、給気用
ガス圧縮室86の発生圧力は約1.5〜2atm程度が
得られるように設計する必要がある。
【0040】図5に吸気弁88の構造例を示す。この吸
気弁88は、図1および図4において左方向へのガスの
流れのみを許すチェック弁である。排気弁90も同様に
図1および図4において左方向へのガスの流れのみを許
すチェック弁であり、吸気弁88と同じ構造の弁を用い
ることができる。
【0041】移動体54内の給気圧バッファ空間70
は、給気用ピストン部56の先端部に設けられた排気弁
90を介して給気用ガス圧縮室86と連通可能となって
いる。ハブ部材30にはまた、冷媒ヘリウムガスを充填
させるためのチャージポート92が設けられている。こ
のチャージポート92は、ヘリウムガスを、図示しない
バルブを介して支持体50内に導く。
【0042】圧縮装置が停止状態にある場合は、圧縮ピ
ストン部14の位置は図1に示す中立点にあり、位相制
御バネ33には圧縮、引張りの荷重は働いていない。内
部のヘリウムガス圧は保圧空間17内の圧力Pn(約1
2〜15atm)に等しい。
【0043】圧縮装置が起動されると、可動コイル35
に印加される電圧に従って移動体54は図の左右方向に
振動し、圧縮空間16内に圧力変動が生じてスターリン
グサイクルとしての圧縮作用が生じる。
【0044】このとき、移動体54が左側方向に移動す
ると給気用ガス圧縮室86の容積が増加し、内部が減圧
状態となるため、吸気弁88が圧力差によって開き、保
圧空間17のガスを吸気通路82、ダストフィルタ84
を経て給気用ガス圧縮室86内へ吸入する。
【0045】逆に移動体54が右側方向に移動する場
合、移動体54は給気用ガス圧縮室86内の吸入ガスを
圧縮するが、該給気用ガス圧縮室86内のガス圧が移動
体54内の給気圧バッファ空間70の圧力を越えたと
き、排気弁90が自動的に開いて圧縮ガスを移動体54
内の給気圧バッファ空間70内に供給する。
【0046】給気圧バッファ空間70内のガスの圧力が
圧縮シリンダ室52、給気用シリンダ室69内のガスの
圧力よりも高くなれば、移動体54内のガス室内のガス
はオリフィス孔74,76から圧縮シリンダ室52およ
び給気用シリンダ室69へ流出する。本実施例では、圧
縮装置が定常の運転状態に達するまでは給気用ガス圧縮
室86から移動体54内へ供給されるガス量よりもオリ
フィス孔74,76から流出するガス量が少なくなるよ
うに設計している。したがって、給気圧バッファ空間7
0内部の圧力は次第に上昇してゆき、圧縮装置が定常の
運転状態に達すると、2個所のピストン摺動部に気体軸
受の作用が現れる。
【0047】このときオリフィス孔74を通過して噴出
したガスはシリンダ部材13と圧縮ピストン部14の隙
間に気体膜を形成し、オリフィス孔76を通過して噴出
したガスは給気用シリンダ66と給気用シリンダ66の
隙間に気体膜を形成する。このように気体膜を形成する
ことにより、移動体54を浮上させ、圧縮ピストン部1
4とシリンダ部材13間および給気用ピストン部56と
給気用シリンダ66間の非接触による往復運動を実現す
ることができる。この結果、摺動部分の摩耗を防止する
ことができ、冷却器の耐久寿命を飛躍的に向上すること
ができる。
【0048】気体膜を形成したガスはその後各ピストン
部14,56と各シリンダ部材13,66間の狭いクリ
アランスを通過しながらガス逃げ溝77,79に流出す
る。ガス逃げ溝77,79内のガスは、さらに給気ガス
戻り穴94を経て保圧空間17、給気用ガス圧縮室86
に至る循環ループを形成する。
【0049】なお、圧縮装置の起動直後の給気圧バッフ
ァ空間70の圧力状態は、給気用ガス圧縮室86から供
給されるガス流量が十分でないため、保圧空間17の圧
力(12〜15atm)よりもやや高いか、もしくは同
等の圧力レベルにある。
【0050】従って、この起動直後の状態では保圧空間
17と給気圧バッファ空間70の差圧が少ないため、気
体軸受としての機能が発揮できない状態にある。このた
め、この起動時には摺動部が固体接触状態となる。この
固体接触状態における摺動摩耗は、圧縮ピストン部14
の摺動部に形成されたテフロン膜等による表面コーティ
ング73によって防止される。
【0051】オリフィス孔74,76からシリンダ部材
13,66の内周面へ向けて噴出するガスの圧力を維持
するために、給気圧バッファ空間70内のガスの圧力
は、保圧空間17内のガス圧よりも4〜5atm程度高
い16〜20atmとする必要がある。
【0052】なお、給気圧バッファ空間70が設けられ
ていないとすれば、給気用ガス圧縮室86の容積変化に
より供給圧力に脈動が生じると、オリフィスの供給圧力
も変動して気体軸受作用が不安定になる。給気圧バッフ
ァ空間70は蓄圧機能に加え、この圧力変動を低減する
機能も有する。
【0053】以上、本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明はこの実施例には限定されず、種々変形可能
である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
新規な構成により簡単な構成で摩擦の少ない気体軸受装
置を有する冷却器用圧縮装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例によるスターリング冷却器用
圧縮装置を一部切り欠いて示した縦断面図である。
【図2】 図1の実施例の圧縮ピストン部のみの斜視図
である。
【図3】 図2の圧縮ピストン部の断面図である。
【図4】 図1の実施例の給気用ピストン部周囲の断面
図である。
【図5】 図1の実施例の吸気弁の平面図である。
【図6】 従来例のスターリング冷却器の基本構成を示
す概略図である。
【図7】 従来例のスターリング冷却器の構成例を示す
断面図である。
【符号の説明】
11・・・圧縮装置 13・・・シリンダ部材 14・・・圧縮ピストン部 16・・・圧縮空間 17・・・保圧空間 18・・・接続配管 30・・・ハブ部材 32・・・リード線 33・・・位相制御バネ 34・・・電流リードバネ 35・・・可動コイル 36・・・永久磁石 37・・・保圧容器 41・・・真空容器 50・・・支持体 52・・・圧縮シリンダ室 54・・・移動体 56・・・給気用ピストン部 58・・・大径部 60・・・円筒状部材 62・・・ラビリンス溝 64・・・冷媒通路 66・・・給気用シリンダ 69・・・給気用シリンダ室 70・・・給気圧バッファ空間 74,76・・・オリフィス孔 77,79・・・ガス逃げ溝 78・・・気密端子 80・・・交流電源 82・・・吸気孔 84・・・ダストフィルタ 86・・・給気用圧縮室 88・・・吸気弁 90・・・排気弁 92・・・チャージポート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面を有する圧縮シリンダ部材と、 内周面を有する給気用シリンダ部材と、 前記圧縮シリンダ部材の内周面と摺動する圧縮ピストン
    部材および前記給気用シリンダ部材の内周面と摺動する
    給気用ピストン部材とが一体的に形成された移動部材
    と、 前記移動部材を軸方向に往復動させる往復駆動手段と、 前記給気用シリンダ部材と前記給気用ピストン部材の間
    に形成される給気用ガス圧縮室と、 前記移動部材内に設けられ、前記給気用ガス圧縮室内の
    ガスを吸引するガス収容空間と、 前記ガス収容空間内の圧縮ガスを前記圧縮シリンダ部材
    の内周面および給気用シリンダ部材の内周面へ向けて噴
    出させるガス噴出口とを備えることを特徴とする、スタ
    ーリング冷却器用圧縮装置。
  2. 【請求項2】 前記給気用ガス圧縮室から前記ガス収容
    空間へのガスの流入のみを許す逆止め弁を有することを
    特徴とする、請求項1記載のスターリング冷却器用圧縮
    装置。
  3. 【請求項3】 さらに、保圧空間と、 前記給気用ガス圧縮室と前記保圧空間の間に設けられ、
    該保圧空間から前記給気用ガス圧縮室へのガスの流入の
    みを許す逆止め弁とを有することを特徴とする、請求項
    1または2記載のスターリング冷却器用圧縮装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のスター
    リング冷却器用圧縮装置において、前記給気用ガス圧縮
    室の容積は前記圧縮ピストン部材と前記圧縮シリンダ部
    材の間に形成される圧縮空間の容積よりも小さく、か
    つ、前記給気用ガス圧縮室は該圧縮空間の最高圧力と同
    等の圧力を発生可能なことを特徴とする、スターリング
    冷却器用圧縮装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6945043B2 (en) 2000-12-13 2005-09-20 Sharp Kabushiki Kaisha Stirling engine, and stirling refrigerator
JP2009222312A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Sumitomo Heavy Ind Ltd 磁気回路

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US6945043B2 (en) 2000-12-13 2005-09-20 Sharp Kabushiki Kaisha Stirling engine, and stirling refrigerator
JP2009222312A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Sumitomo Heavy Ind Ltd 磁気回路

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